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次世代電子機器を支える三次元積層技術と先端実装の設計・評価技術論文特集の発行にあたって

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電子情報通信学会論文誌 C Vol. J96-C No. 11 pp. 309-310 © 一般社団法人電子情報通信学会 2013 309

特集

次世代電子機器を支える三次元積層技術と先端実装の設計・評価技術

論文特集の発行にあたって

次世代電子機器を支える三次元積層技術と先端実装の 設計・評価技術論文特集編集委員会 委員長  

高 橋 健 司

スマートフォンやタブレット端末などのモバイル機 器の普及に伴い,高速・低消費電力・高帯域幅ロジッ ク/メモリシステムに加え,高精細小形カメラモジュ ール,高周波無線通信システム,MEMS技術を用い た各種センサ,薄型ディスプレイなどの電子機器が急 速に進化している.次世代の電子機器では更なる利便 性が求められ,今後も小形薄型化,高速動作化,低消 費電力化,高機能化を可能とする電子システム技術が 要求されてくると考えられている. これまで電子システムの基幹部品である集積回路の 高性能化は半導体素子の微細化により達成されてき た.しかし,この高性能化によりチップの消費電力は 激増しており,微細化を実現するための加工技術も技 術的・経済的な限界に近づいている.従来の平面に構 成された集積回路では,機能ブロック間の長い電気配 線を用いてチップを駆動するため,信号遅延を引き起 こしたり大きな電力を消費していたりした.これに対 してデバイスや分割された回路ブロックを立体的に積 層してシリコン貫通配線(TSV)で接続する三次元 実装技術が注目されている.この技術を用いることで 電気配線長を劇的に短縮して低消費電力化や高速動作 化を図ることが可能であり,近年非常に大きな期待が かかっている. また異種デバイスを高密度に実装し,システム全体 で高性能化をはかるシステムインテグレーション技術 にも高い注目が集まり,異分野融合がブレークスルー を創出する鍵になると言われている.このように次世 代の電子機器では集積回路の高機能化・高性能化を前 提とした上で,三次元実装技術をはじめとする先端実 装技術を活用して電子システムを構築することが極め て重要である. そこで本特集では,次世代の電子機器を牽引する先 端実装技術(三次元実装,電子部品実装,光回路実装 など)とそれらの信頼性を担う先端の設計・解析・評 価技術に焦点を置き,この研究分野における研究開発 を更に進展させることを目的として,研究成果を集約 することを企画した. この企画の趣旨に照らし,招待論文として超先端電 子技術開発機構(ASET)でドリームチッププロジェ クトを推進された池田博明氏にご執筆をお願いした. メモリチップとロジックチップとをTSVを有するシ リコンインターポーザで接続し,100 GB/s以上の高 帯域幅のデータ転送と1 pJ/bit以下という高いエネル ギー効率を示すことの実証,CMOSイメージセンサを 用いたディジタル/アナログ混載三次元積層測距シス テムの試作,更にMEMS素子,LTCC基板を用いた可 変フィルタ,駆動用CMOS ICなど異種デバイスを三 次元に集積したマルチバンドRFモジュールの試作な ど極めて多岐にわたる同プロジェクトの成果について 紹介して頂いた. また解説論文として傳田精一先生にTSVによる三 次元実装技術の動向についてご執筆頂いた.TSVの 製作技術,アプリケーションと課題について平易かつ 簡潔に解説して頂いている.更に中條博則氏にはスマ ートフォンに用いられるカメラモジュールのトレン ド,光学設計と実装技術による低背化技術などについ て解説して頂いた. 本論文としては厳正な査読の結果,三次元実装,イ メージセンサー,信頼性技術,放熱技術,パワーイン テグリティ,光インターコネクトなどに関する論文14 0309-0310_11C_01.indd 309 0309-0310_11C_01.indd 309 13/10/04 13:1113/10/04 13:11

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電子情報通信学会論文誌 2013/11 Vol. J96–C No. 11 310 件が採択された. 昨年末からの円安基調で一息ついているとはいえ, ここ数年来,我が国では半導体を含む電子関連業界は 厳しい状況下にある.ただ世界的に見れば例えば半導 体の需要が縮小しているわけではなく,また我が国の 技術が他国に対して決定的に後れているというわけで もない.半導体のウェーハを製造するためにはユニッ トプロセスも重要であるが,プロセスやデバイスのイ ンテグレーションが極めて重要であるように,半導体 製品という商品を作るためにはウェーハとパッケージ ングのインテグレーションも極めて重要であるといえ る.実際,今回の特集号のテーマの一つである三次元 実装は設計,前工程,中間工程,後工程,評価のイン テグレーション無しには成立しない.このような従来 の枠組みの垣根を超えた技術開発によるイノベーショ ン創出が,個々の技術の価値をより高めるのではない か. 本論文誌をご覧になる方には実装技術とは縁の薄い 方が多くおられると思う.本特集に目を通して頂き, 「実装ってこんなことをやっているんだ」と認識して 頂いた上で,新しい技術や商品の開発につながってい けば,編集に携わった者として望外の喜びである. 最後に,本特集の発行にあたり趣旨に賛同して論文 を投稿して頂いた方々,論文の査読にご協力頂いた査 読委員の方々,論文投稿の勧誘や査読委員の選定など にご尽力頂いた編集委員会の方々,特に企画段階から 精力的にご活動頂いた編集委員会幹事の福島誉史先 生,久我宣裕先生,また編集委員会事務局の方々に深 く感謝いたします. (平成25年10月10日公開) 高 たかはし  健 けん (正員)  1982 東京大・工・化学工学卒.1984 同 大大学院工学系研究科修士課程了.2010 九州大大学院・システ ム情報科学府博士後期課程了.1984(株)東芝入社.以来,半 導体パッケージング技術,中間領域技術の開発に従事.1999か ら2004まで技術研究組合超先端電子技術開発機構に出向し三次 元実装技術の研究開発に従事.博士(工学).エレクトロニクス 実装学会,化学工学会,Electrochemical Society会員.IEEE Senior Member. 次世代電子機器を支える三次元積層技術と先端実装の設計・評価技術論文特集編集委員会 委 員 長 高 橋 健 司 久 我 宣 裕 ・ 福 島 誉 史 井 上 雅 博 ・ 奥 洞 明 彦 ・ 重 藤 暁 津 ・ 末 益 龍 夫 須 藤 俊 夫 ・ 谷   元 昭 ・ 乃 万 裕 一 ・ 橋 本   薫 畑 尾 卓 也 ・ 畠 山 友 行 ・ 廣 畑 賢 治 ・ 三 橋 敏 郎 渡 辺 直 也 0309-0310_11C_01.indd 310 0309-0310_11C_01.indd 310 13/10/04 13:1113/10/04 13:11

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