1.諸 言 我が国の精神保健医療福祉施策において地域生活 支援システムの構築が進むなか,精神疾患は個人・ 環境要因により再発する1)という課題がある.特に 自傷他害行為等の重大性の高い危機事象において は,精神保健福祉法による措置入院や医療観察法に よる医療の対象となる.そこまで至らずとも,被害 妄想等の症状,または生活障害による近隣への迷惑 行為2)3)は,近隣住民の生活の安心感を損なう.行 政等に申し立てる苦情4)は,住民が恐怖を何とか解 決したいとする希求行動である.いったん苦情が発 生すると,対象者やその家族は負い目を感じて地域 に住みづらくなり,収束には苦情に対応する行政職 員の疲弊増大5)など課題が生じる.したがって,精 神障害者の地域生活を維持するためには,迷惑行為 を近隣トラブルなどの問題として顕在化させないた めの方策が必要である.そのためには,症状悪化時
資 料
近隣との問題を抱える精神障害者を対象とした
民生委員の支援経験と困難感
Welfare commissioners’ support experience and difficulties
for people with mental disorders causing problems their neighborhood
磯村 聰子
*1守田 孝恵
*1 抄録:【目的】近隣との問題を抱える精神障害者を対象とした民生委員の支援経験と困難 感を明らかにすることを目的とした.【方法】A県の民生委員15名を対象に半構造化面接 を実施し,データを質的記述的に分析した.【結果】民生委員の精神障害者に対する支援 経験は【精神障害者と近隣住民との関係性を把握する】【近隣トラブルへの対応と予防的 はたらきかけ】【関係機関との連携】【精神障害者への支援に対する使命感】の4カテゴリ ー,困難感は【関わりづらい精神障害者への支援に対する重責感】【精神障害者への支援 と民生委員活動の限界との葛藤】の2カテゴリーに分類できた.【結論】精神障害者に対 し民生委員は関係機関と連携し,住民の立場で支援していた.民生委員はケース把握や状 態の悪い時の関わり等に困難感を抱え,対応への自信が持てない状況であった.民生委員 が,地域の関係機関等と連携した活動を促進することによって,困難感の改善・解決が期 待できる. キーワード:精神障害者,民生委員,近隣住民,困難感,連携 2020年4月11日受理 *1Satoko Isomura, Takae Morita 山口大学大学院医学系研究科(〒755―8505 山口県宇部市南小串1―1―1) E―mail : satok013@yamaguchi―u.ac.jp
の早期把握と対応に加え,症状が安定している時の 相談支援,生活支援等の継続的な支援が必要であ り,保健医療福祉従事者等,地域の支援者による支 援体制の構築が不可欠である. 一方,地域住民による支援は,同じ地域に住む生 活者としての立場で見守ることができるという意義 を有する.そのなかで民生委員は,民生委員法と児 童福祉法に基づき,厚生労働大臣からの委嘱を受 け,地域において相談・支援活動,地域福祉等の活 動を展開している.地域で相談しやすい身近な存在 という特徴を有することから,高齢者虐待6)や閉じ こもり7),セルフネグレクトの把握8)など,地域の 健康問題が複雑多様化するなか,民生委員の役割は 多大な期待が寄せられている.精神障害者と民生委 員との関係については,地域で生活する精神障害者 の15%が困ったときには民生委員へ相談している が,民生委員へ相談する精神障害者はしない者より 近隣との交流が多い9)ことが示されている. 精神障害者にとっての近隣交流の意義として,時 田ら10)は,精神障害者にとって,地域の一員として の関係が拡大すると述べている.また,地域におい て,精神障害者への理解が広がることを示してい る.また嶋澤11)は,市町村保健師による精神障害者 地域生活支援として,近隣住民からの相談を受け, 対応することにより,双方の関係を可能な限り良好 にし,精神障害者の地域生活の継続を安定させると 述べている. 精神保健福祉業務を担当する保健師を対象にした 調査において,対応が困難であった精神障害者の近 隣苦情・相談を寄せた住民のうち約4割を民生委員 が占める12)ことから,民生委員は,地域において近 隣との間で生じる問題を把握しやすい立場であると 言える.また,民生委員が支援経験を有する社会的 孤立状態にある当事者とその世帯にとっての主要課 題として近隣トラブルは6割以上を占め,民生委員 が支援した近隣トラブルの事例のうち精神的疾患・ 精神面の不調を抱える事例が約3割を占めるという 報告13)もある等,民生委員は地域住民や精神障害者 の身近な存在として相談に乗り,近隣との問題を抱 える精神障害者の事例を支援している実態がある. 民生委員は,事例の状況に即して「保健所」「福祉 事務所」「市役所」「児童相談所」「警察署」等の関 係機関と連携し,危機的介入を含めた多岐にわたる 支援を行っているが,精神障害者に関わる約半数の 民生委員は当事者との関わり方や病状悪化時の対応 等に不安を抱えている14)と指摘されている.また, 行政や関係機関への協力,長期的または緊急性の高 い日常的支援,トラブルの仲裁など地域住民問題へ の対応は民生委員としての活動に困難を感じている ことが明らかにされている15). 地域で生活する精神障害者が増加するなかで,民 生委員は近隣との問題を抱える精神障害者へ身近な 立場で関わっている実態があるにもかかわらず,そ の支援経験や困難感は具体的に示されていない.そ れらを具体化することは,精神障害者が地域で生活 し続けるための地域支援における連携のあり方を検 討するために意義がある.そこで本研究では,近隣 との問題を抱える精神障害者に対する民生委員の支 援経験と,近隣との問題を抱える精神障害者への支 援経験上で民生委員が抱える困難感を明らかにする ことを目的とした.研究結果より,近隣との問題を 抱える精神障害者に対する支援経験において,民生 委員を含めた住民と関係機関の連携のあり方を考察 するための資料となり,複雑多様化する地域の健康 課題に対処する民生委員の負担軽減のための方策を 検討する根拠になると考える. なお本研究では「精神障害者」を,精神疾患の診 断のある者,近隣に対する迷惑行為2)16)の状況から 精神障害の可能性がある者と定義した. 2.方 法 研究デザインは質的記述的研究である.質的記述 研究は,ある出来事について,出来事が生じている 日常の言葉で包括的にまとめる方法17)であり,デー タのより近くで語られた言葉や出来事の表面から離 れないため,研究課題が非常に複雑な出来事やプロ
セス,人間の経験,注意深い記述が要求される場合 に適している18).近隣との問題を抱える精神障害者 への民生委員の支援経験および困難感は,事例の個 別性,事例と支援者との関係性,地域性等に依拠す る複雑な事象であるため,本研究では,推論が少な く現象の率直な記述と解釈が最小限となる分析を特 徴とする質的記述的研究を用いることとした. 具体的には平成29年2月∼12月に,A県市町民生 委員児童委員協議会に所属する民生委員のうち研究 参加の承諾が得られ,民生委員経験年数6年(3期 目)以上で,民生委員経験のなかで時期は限定せ ず,近隣との問題を抱える,あるいはその可能性が ある精神障害者への支援の経験を有する者を対象 に,個別に40∼60分の半構造化面接を実施した.面 接は,プライバシーを確保するため個室および研究 対象者の自宅で行った.近隣との問題を抱える精神 障害者に対する民生委員の支援経験と困難感につい て,インタビューガイド(表1)に沿って尋ねた. 基本属性は,性別,年齢,民生委員通算経験年 数,民生委員以外での地域での役割とした.インタ ビュー内容は,研究対象者の同意を得て録音した. ICレコーダーで録音した音声データから逐語録を 作成した.内容を詳細に判読し,「近隣との問題を 抱える精神障害者に対する民生委員の支援経験」と 「近隣との問題を抱える精神障害者に対する民生委 員の支援経験上の困難感」に該当するデータを抽出 し,1例ずつ精査しコード化を行った.次に,類似 するコードを整理し,カテゴリー化と,カテゴリー の命名を行った.カテゴリーの命名については,説 明可能で内容に基づいた命名がなされているか,修 正作業を繰り返し行った.分析の過程では,研究結 果の妥当性を担保するため,公衆衛生看護学を専門 とする研究者1名にスーパーバイズを受けた.内容 妥当性の確保については,分析結果を対象者に確認 して頂き,内容の相違に有無がないかを尋ねた.カ テゴリーの分類については,スーパーバイザーとは 異なる独立した公衆衛生看護学を専門とする研究者 1名により分類の一致率をスコットの式に基づき算 出し,分類結果の信頼性を検討した19).スコットの 一致率とは実測値から偶然一致率を除外した率であ り,本研究では70%を信頼性の判断基準とした. 倫理的配慮として,本研究は山口大学大学院医学 系研究科保健学専攻医学系研究倫理審査委員会にて 承認を得て実施した(管理番号417).対象者に参加 の任意性と匿名性の保持について十分説明し,同意 書への署名をもって意思を確認した.データに含ま れた人名,場所,組織の名称は全て匿名化した. 3.結 果 3.1 対象者の概要 対象は15名であった.女性が6割以上を占め,年 代では70歳代が46.7%,60歳代40.0%で,現役の民 生委員が8割を占めた.民生委員通算経験年数は平 均13.9年(最小値6∼最大値24),民生委員以外に 地域の役割を持つ者は10名(66.7%)であった.イ ンタビューは平均65.8分(最小値45∼最大値91)で あった.対象者1人につき語られた1または2事 例,計18事例への関わりを分析対象とした.民生委 質問項目 1. これまで支援されるうえで,近隣との問題を抱える精神障害者ご本人へどんな支援をされましたか? 2. これまで支援されるうえで,精神障害者への近隣苦情や地域生活に対する反対運動などはありましたか? 3. どんなことが難しいと感じましたか? 4. その時どのように対応しましたか? 5. 関係機関とどのように連携されましたか? 6. 支援を重荷に感じることはありましたか? 表1 インタビューガイド
員が関わった対象者の疾患および障害には,統合失 調症,気分障害,アルコール依存症,薬物依存症, てんかん,知的障害が含まれた.また疾患名が不明 な事例は6事例(33.3%)であった(表2). 3.2 近隣との問題を抱える精神障害者に対する民 生委員の支援経験および困難感 記録内容が明確でないコードを除外した結果,支 援経験60コード,困難感32コードが抽出され,意味 内容の類似性に基づき分類した結果,支援経験16サ ブカテゴリー,4カテゴリー(表3),困難感9サ ブカテゴリー,2カテゴリーが形成された(表4). 第三者の研究者によるスコットの一致率は支援経験 カテゴリーサブカテゴリー間80.0%,サブカテゴリ ーコード間77.8%,困難感カテゴリーサブカテゴリ ー間80.0%,サブカテゴリーコード間70.0%であっ た.近隣との問題を抱える精神障害者に対する民生 委員の支援経験は,【精神障害者と近隣住民との関 係性を把握する】【近隣トラブルへの対応と予防的 はたらきかけ】【関係機関との連携】【精神障害者へ の支援に対する使命感】に分類することができた. 近隣との問題を抱える精神障害者に対する民生委員 の支援経験上の困難感は,【関わりづらい精神障害 者への支援に対する重責感】【精神障害者への支援 と民生委員活動の限界との葛藤】に分類できた.以 下,本文中で【 】をカテゴリー,≪ ≫をサブカ テゴリー,コードは[ ]を,生データは「 」内 に表記する(表3,表4). 3.2.1 【精神障害者と近隣住民の関係性を把握する】 精神障害者に対する≪近隣住民の見守りを把握す る≫については,「おかしいことあったら(近隣住 民から)電話かかってくるから,これおかしいよ, 夜中じゅう,音を立ててるよとかって言うから…」 など[本人・家族の生活や行動を近隣住民が気にか けていることを把握する]ことがなされていた.ま た,「一番最初に会ったときは,(中略)当時はもう 全然,近所の人もそこに近寄らない.その家には近 寄らない.」のように,[本人・家族の近隣との関係 性を把握する]こともなされていた.[近隣住民が 小さい頃から本人の人柄を知っていることを把握す る]事例では住民が本人に声をかけたり,差し入れ するなどの交流があった. [本人が障害を持っていることを知っている住民 がいることを把握する]については,近隣住民は知 らず民生委員のみ把握している場合と,多くの近隣 住民が知っている場合があった.前者は集合住宅, 後者は一軒家でその傾向であった. ≪近隣からの疎外を把握する≫では,[本人は近 隣住民と関わりを持ちたいと思っていることを把握 する],[近隣住民から変わった人だと見られている ことを把握する],[近隣住民から,本人が入院・入 所して欲しいと思われていることを把握する],[近 隣に自分から解けこもうとはしないことを把握す る]ことがなされていた. ≪近隣に対する迷惑行為を把握する≫について は,時間や場所,相手を問わずに[大声を出す行為 基本属性 項目 度数(%) 性別 男性 女性 5 10 (33.3%) (66.7%) 年代 50歳代 60歳代 70歳代 80歳代 1 6 7 1 ( 6.7%) (40.0%) (46.7%) ( 6.7%) 現役/引退 現役 引退 12 3 (80.0%) (20.0%) 民生委員以外 の地域の役割 あり 10 (66.7%) (内訳抜粋,重複あり)自治会会長,自 治会班長,自治会福祉部,薬物乱用推進 員,高 齢 者 サ ロ ン 代 表 者,障 害 児 家 族 会,障害者グループ事務局,障害者向け ボランティア,消防団,自主防災組織, 認知症カフェ代表,食生活改善推進員, 小学校運営協議会委員,少年相談員,青 少年補導員 なし 2 ( 1.3%) 表2 対象の基本属性(n=15)
カテゴリー サブカテゴリー コード 【精神障害者と近隣住 民との関係性を把握 する】 ≪近隣住民の見守りを把握する≫ 本人・家族の生活や行動を近隣住民が気にかけていることを把握する 本人・家族の近隣との関係性を把握する 近隣住民が小さい頃から本人の人柄を知っていることを把握する 本人が障害を持っていることを知っている住民がいることを把握する ≪近隣からの疎外を把握する≫ 近隣に自分から解けこもうとはしないことを把握する 近隣住民から,本人が入院・入所して欲しいと思われていることを把握する 本人は近隣住民と関わりを持ちたいと思っていることを把握する 近隣住民から変わった人だと見られていることを把握する ≪近隣に対する迷惑行為を把握する≫ 大声を出す行為を把握する 近隣住民に事実でない被害的な訴えをする行為を把握する 近隣住民にお金を借りに行く行為を把握する 近隣の敷地にゴミを投げ入れる行為を把握する 相手を構わず求婚する行為を把握する 本人に注意しても聞き入れる様子がない状況を把握する 近所がゆえに度々顔を合わせる状況を把握する トラブルを繰り返すことを把握する ≪迷惑行為に対する近隣住民の反応を把握する≫ 近隣住民が本人の言動に不安・恐怖感を持っていることを把握する 被害を受けた近隣住民は転居を考えていることを把握する 近隣住民が本人に出会わないようにしていることを把握する 近隣住民が見守りの強化を要請していることを把握する 近隣住民が本人をどこかに入院・入所できないかと訴えることを把握する 近隣住民が家族への不満を持っていることを把握する 近隣住民は病気と分かっていても聞き流せず言い争いになることを把握する 【近隣トラブルへの対 応と予防的はたらき かけ】 ≪近隣住民とのネットワークを構築する≫ 幼い頃から本人を知ってる住民と本人のことを話す 近隣住民に困ったことがあったら知らせてほしいと頼んでおく 近隣苦情に対して自治会長と対処できないか話し合う 地域の網の目を増やすことで網にかかりやすくなることを意識する ≪近隣住民とのトラブルの仲裁に入る≫ 近隣住民とのトラブルの度に民生委員が本人から話を聞く 解決できない場合は調停で判断してもらうことを提案する 【関係機関との連携】 ≪支援者とケースの状況を共有する≫ 高齢の本人家族のことで地域包括支援センターと対応を協議する 配食時の本人の様子を共有する ヘルパーと訪問時の状況を共有する 本人の状況をケアマネジャーと共有する 事業所の通所状況を把握する 保健師と精神症状の程度を共有する 駐在所と精神症状の程度を共有する 訪問看護師と精神症状の程度を共有する ≪受診支援のための連携≫ 保健所と一緒に受診をすすめる 市町の保健師と一緒に受診を促す かかりつけ医から気になることについて連絡がある 病院看護師と受診での気になる様子を情報共有する ≪保健師との連携≫ 市の保健師から病名を聞く 市の保健師との交流会を企画する 自分で判断できないことは保健師に相談する ≪警察との連携≫ 住民の苦情を警察に相談する 派出所に本人を見守ってほしいと頼みに行く ≪ケース会議に参加する≫ 相談支援専門員,ケアマネジャーと病院でケース会議に参加する 児童相談所,学校,病院ケースワーカーとケース会議に参加する ≪未成年者保護のための連携≫ 学校から子どもの出席状況について連絡がある 児童相談所から本人の子どもの対応について連絡がある ≪自立支援のための連携≫ 訪問時に気になる様子について市のケースワーカーに連絡する 生活保護担当職員と仕事の紹介をする 本人の自立について福祉事務所と話し合う 【精神障害者への支援 に対する使命感】 ≪事例を抱え込まずに対応を相談する≫ 地区の会議で事例への対応を相談し長年の経験から教えてもらう 一人で抱えこまないように行政に相談する ≪民生委員の経験を積む≫ 経験を積むことで地域に顔見知りが増える 経験を重ねることで地域の信頼を得てつなげやすくなった ≪民生委員の責務を再確認する≫ 民生委員は人の命を半分預かっていると思う 本人の自立を助けるのが役目だと思う 地域に民生委員の活動を理解してもらう必要性を感じる 表3 近隣との問題を抱える精神障害者に対する民生委員の支援経験
を把握する],[近隣住民に事実でない被害的な訴え をする行為を把握する],[近隣住民にお金を借りに 行く行為を把握する],[近隣の敷地にゴミを投げ入 れる行為を把握する],[相手を構わず求婚する行為 を把握する]であった.その行為は,「だんだんと もう(近隣に対する迷惑行為が)エスカレートして きまして,(薬を)飲まないから.」と,服薬をしな いと状況が悪化する傾向があった.また,近隣住民 との[トラブルを繰り返す行為を把握する],[本人 に注意しても聞き入れる様子がない状況を把握す る],[近所がゆえに度々顔を合わせる状況を把握す る]ことがなされていた. ≪迷惑行為に対する近隣住民の反応を把握する≫ としては,「高齢の女の人,1人暮らしですが,外 へ出たら,叫ぶから怖いからって電話かかってくる んですよ.」「小っちゃい子どもがいたりとか,夜と なく昼となく,ああいうふうに外に向かって(大声 を出すから)ね.(中略)それでちょっと不気味っ ていうか怖いっていうか.」など,[近隣住民が本人 の言動に不安・恐怖感を持っていることを把握す る]ことがなされていた.また,[近隣住民が本人 に出会わないようにしていることを把握する],[被 害を受けた近隣住民は転居を考えていることを把握 する],[近隣住民が見守りの強化を要請しているこ とを把握する],[近隣住民が本人をどこかに入院・ 入所できないかと訴えることを把握する],[近隣住 民は病気と分かっていても聞き流せず言い争いにな ることを把握する],[近隣住民が家族への不満を持 っていることを把握する]こともなされていた. 3.2.2 【近隣トラブルへの対応と予防的はたらきか け】 民生委員は≪近隣住民とのネットワークを構築す カテゴリー サブカテゴリー コード 【関わりづらい精神障 害者への支援に対す る重責感】 ≪反応が予測できない対象者への関わりづらさ≫ 応答がない対象者へ何度も訪問を重ねる 自分のことから話して警戒心を解く 相手の反応を見ながら関わる 時間をかけて関わっていく 距離をとりながら訪問を繰り返す ≪症状の変化に対する怖さ≫ 興奮状態の本人と一緒にいる怖さを感じる 危険な目にあうかもしれないと心配する 症状に波があるので突然の変化を恐れる 本人を刺激しないように過敏になる ≪異性の対象者への関わりづらさ≫ 異性の対象者へ単独訪問しにくいと感じる 全裸になった異性の対象者への対応方法に苦慮する ≪対応に自信が持てない≫ 民生委員として本人にどのように接したらよいか分からない 本人にとって良い関わり方ができたか分からない 本人が民生委員に何を期待しているか分からない 自分が知っている精神症状と異なり対応に戸惑う ≪対象のことを常時気にかける≫ 大変なものを引き受けたという負担感がある 地域で病気のことを知られたくないという本人と家族の思いを汲む 相手の人生と比べて自分が楽をしているように感じる ≪民生委員の活動範囲を超える無理な要求をされる≫ お金を貸してほしいと頼まれる 自宅に頻回に電話がかかる 【精神障害者への支援 と民生委員活動の限 界との葛藤】 ≪民生委員としての活動範囲の限界を感じる≫ 実際関わると行政とのパイプ役だけでは済まない 民生委員がしてよい関わりが明確でなく困る 緊急時には家に立ち入るが民生委員だけで勝手に判断できない 民生委員は親族同士の関係まで立ち入ることができない 見守りと言っても一緒に生活をするわけではないので限界がある 希死念慮のある対象者を放っておけない ≪個人情報の制約があるなかで関わる難しさ≫ 見た目ではどの人が精神障害者か分からない 災害時支援の聞き取り調査で障害者がいたことを初めて知る 近隣トラブルのことは,知っている近隣住民以外には言えない 緊急の対応もあるが詳細を言えないので家族の理解が必要 ≪連携の行き詰まり感≫ 警察に連絡したが,事件にならないと取り合ってくれない 県の保健師に相談したが対象でないと関わってもらえなかった 表4 近隣との問題を抱える精神障害者に対する民生委員の支援経験上の困難感
る≫ことについて,[地域の網の目を増やすことで 網にかかりやすくなることを意識する]ようにして おり,[幼い頃から本人を知ってる住民と本人のこ とを話す],[近隣住民に困ったことがあったら知ら せてほしいと頼んでおく]ことがなされていた.ま た,[近隣苦情に対して自治会長と対処できないか 話し合う]こともあった. 迷惑行為の継続により,近隣住民とのトラブルと して顕在化すると,民生委員は≪近隣住民とのトラ ブルの仲裁に入る≫ようにしており,[近隣住民と のトラブルの度に民生委員が本人から話を聞く]と ともに,トラブルが[解決できない場合は調停で判 断してもらうことを提案する]対応もあった. 3.2.3 【関係機関との連携】 ≪支援者とケースの状況を共有する≫について は,[高齢の本人家族のことで地域包括支援センタ ーと対応を協議する],[配食時の本人の様子を共有 する],[ヘルパーと訪問時の状況を共有する],[本 人の状況をケアマネジャーと共有する],[事業所の 通所状況を把握する],[保健師と精神症状の程度を 共有する],[駐在所と精神症状の程度を共有する], [訪問看護師と精神症状の程度を共有する]ことが なされていた. ≪受診支援のための連携≫については,[保健所 保健師と一緒に受診をすすめる],[市町の保健師と 一緒に受診を促す],[かかりつけ医から気になるこ とについて連絡がある],[病院看護師と受診での気 になる様子を情報共有する]ことがあった.≪保健 師との連携≫については,[市の保健師から病名・ 服薬の状況を聞く],[市の保健師との交流会を企画 する],[自分で判断できないことは保健師に相談す る]ことがあった. ≪警察との連携≫については,[派出所に本人を 見守ってほしいと頼みに行く],[住民の苦情を警察 に相談する]ことがなされていた.≪ケース会議に 参加する≫については,[児童相談所,学校,病院 ケースワーカーとケース会議に参加する]ことで, 精神障害を持つ親の症状により不安定な環境で生活 する子どもの対応について協議していた.[相談支 援専門員,ケアマネジャーと病院でケース会議に参 加する]では,ケース会議で本人に初めて会い,主 治医から地域で面倒を見てほしいと頼まれていた. ≪未成年者保護のための連携≫については,精神 障害を持つ本人の子どもを支援するための連携であ り,[学校から子どもの出席状況について連絡があ る],[児童相談所から本人の子どもの対応について 連絡がある]ことがあった.≪自立支援のための連 携≫については,[生活保護担当職員と仕事の紹介 をする],[本人の自立について福祉事務所と話し合 う],[訪問時に気になる様子について市のケースワ ーカーに連絡する]など,生活保護を受給する対象 者についての連携であった. 3.2.4 【精神障害者への支援に対する使命感】 ≪事例を抱え込まずに対応を相談する≫ために, 民生委員は,[一人で抱えこまないように行政に相 談する],[地区の会議で事例への対応を相談し長年 の経験から教えてもらう]ことがなされていた. また,[経験を積むことで地域に顔見知りが増え る],[経験を重ねることで地域の信頼を得てつなげ やすくなった]など,≪民生委員活動の経験を積 む≫ことの意味を意識していた.≪民生委員の責務 を再確認する≫では,[民生委員は人の命を半分預 かっていると思う],[本人の自立を助けるのが役目 だと思う],[地域に民生委員の活動を理解してもら う必要性を感じる]ことがあった. 3.2.5 【関わりづらい精神障害者への支援に対する 重責感】 ≪反応が予測できない対象者への関わりづらさ≫ として,[応答がない対象者へ何度も訪問を重ね る],[自分のことから話して警戒心を解く],[相手 の反応を見ながら関わる],[時間をかけて関わって いく],[距離をとりながら訪問を繰り返す]ことが なされていた.≪症状の変化に対する怖さ≫では, 「早く息子さん帰ってきてほしいのにと思って.も うどうしようもないですよ.ちょっと手離してくだ さいって言っても,離さないんですよ.それでね,
引っ張るし,手はこんなねじるし,もう逃げようが ないんですよね.」と,[興奮状態の本人と一緒にい る怖さを感じる],[危険な目にあうかもしれないと 心配する]状況もあった.また[症状に波があるの で突然の変化を恐れる],[本人を刺激しないように 過敏になる]こともあった.≪異性の対象者への関 わりづらさ≫については,[異性の対象者へ単独訪 問しにくいと感じる],[全裸になった異性の対象者 への対応方法に苦慮する]ことがあった.≪対応に 自信が持てない≫には,[民生委員として本人にど のように接したらよいか分からない],[本人にとっ て良い関わり方ができたか分からない],[本人が民 生委員に何を期待しているか分からない]があっ た. ≪対象のことを常時気にかける≫では,[大変な ものを引き受けたという負担感がある],[地域で病 気のことを知られたくないという本人と家族の思い を汲む],[相手の人生を比べて自分が楽をしている ように感じる]ことがあった.≪無理な要求をされ る≫では[お金を貸してほしいと頼まれる],[自宅 に頻回に電話がかかる]ことがあった. 3.2.6 【精神障害者への支援と民生委員活動の限界 との葛藤】 ≪民生委員としての活動範囲の限界を感じる≫に ついては,「自分でもやり過ぎじゃないかなと思う んですがね.(中略)それじゃ済まんのですよ,実 際やったら.」「長年やると情も移りますしね.ロボ ットじゃないですから.…」と,[実際関わると行 政とのパイプ役だけでは済まない]と感じていた. また,[民生委員がしてよい関わりが明確でなく困 る],[見守りと言っても一緒に生活をするわけでは ないので限界がある]と感じていた.また,支援を 続けるなかで,[緊急時には家に立ち入るが民生委 員だけで勝手に判断できない],[民生委員は親族同 士の関係まで立ち入ることができない],[希死念慮 のある対象者を放っておけない]という状況もあっ た. ≪個人情報の制約があるなかで関わる難しさ≫に ついては,[見た目ではどの人が精神障害者か分か らない],[災害時支援の聞き取り調査で障害者がい たことを初めて知る]というケース把握の困難さが 挙げられた.また,支援の経過において,[近隣ト ラブルのことは,知っている近隣住民以外には言え ない]など,住民の協力を得る際にも個人情報を言 えない葛藤があった.さらに,対象者への[緊急の 対応もあるが詳細を言えないので家族の理解が必 要]と考えていた. ≪連携の行き詰まり感≫としては,[警察に連絡 したが,事件にならないと取り合ってくれない] [県の保健師に相談したが対象でないと関わっても らえなかった]という状況があった. 4.考 察 4.1 近隣との問題を抱える精神障害者に対する民 生委員の支援経験 民生委員を対象にした全国調査13)において,社会 的孤立状態にあり,かつ課題や困りごとを抱える支 援事例のうち,21.9%が近隣トラブルを抱えていた ことが報告されている.これは,認知症に次いで2 番目に多い課題であった.また,近隣トラブルの事 例からいわゆるゴミ屋敷状態を除くと,被害妄想に よる悪口,暴言や暴力,草木の管理不足などが近隣 との摩擦の原因となっていた.本研究においても, 民生委員が把握した迷惑行為には,大声や被害的な 訴え,相手の敷地にゴミを投げ入れる等の行為があ った. 本研究では,民生委員は≪近隣に対する迷惑行為 を把握する≫とともに≪迷惑行為に対する近隣住民 の反応を把握する≫ことが示された.また民生委員 は精神障害者に対する近隣住民の見守りの状況,近 隣からの疎外の程度など,【精神障害者と近隣住民 との関係性を把握する】ことが明らかとなった.中 尾ら20)は,認知症高齢者を発見した場合,民生委員 が認知症の人に対する肯定的態度が高いことで,地 域包括支援センターへの援助要請が高まる可能性を 論じている.本研究においては,民生委員は「精神
障害者と近隣住民との関係性を把握する」支援を行 いながら,例えば,本人が小さい頃から地域に居住 している場合,近隣住民は本人の成長過程を継続的 に見守り,本人の普段の様子を,同じ地域に住む住 民が気にかけていた.その場合,精神障害者に対す る肯定的態度が形成されていたことが示唆された. 受容的な見守りがあることでトラブルが生じた際 に,早い段階で民生委員が把握し【近隣トラブルへ の対応と予防的はたらきかけ】がなされることによ り,事象の深刻化を防ぐことにつながっていた.本 研究で示された民生委員と住民の重層的な見守り は,金井15)が述べるように,民生委員が行う見守り を地域全体の見守りに発展させるための要素として 重要だと考える. また本研究において,近隣住民との問題を繰り返 す事例に民生委員が仲裁役として対応していた.ま た,ヘルパーや訪問看護師,事業所職員など支援者 と状況を共有し,状態が悪くなるなどの際には,医 療機関,行政,警察等の【関係機関との連携】によ って,精神障害者の受診支援や,見守り体制の強化 につなげられていた.吉岡ら4)は,近隣苦情・相談 で問題となっていた精神障害者は,近隣住民との間 でトラブルが繰り返されている可能性と,その病状 が入院治療を要する状態にまで悪化している可能性 を述べている.よって,民生委員が保健所,市町, 病院等と≪受診支援のための連携≫する際,近隣へ の迷惑行為がある場合は,行為の継続や状態悪化の 兆候把握などを共有して,事象の悪化を予防するこ とが必要である. また,本研究において示された【精神障害者への 支援に対する使命感】は民生委員としての責務を認 識し,経験を重ね,事例を抱え込まないように対処 する等,民生委員活動の基盤として位置づくもので あると推察された. 4.2 民生委員が近隣との問題を抱える精神障害者 と関わるうえでの困難感 【関わりづらい精神障害者への支援に対する重責 感】として,精神障害を持つ対象者へどのように接 したらよいか分からない,民生委員に何を期待して いるか分からない等対応への自信の無さが認められ た.それは,精神障害者の反応が予測できない,症 状の変化に依拠することが示唆された.また,≪対 象のことを常時気にかける≫という,地域で見守り をする民生委員としての責務に対する負担感も示さ れた. また,民生委員がもつ守秘義務から,本人のこと を心配している近隣住民にも話せないという葛藤 や,誰にも言えずに抱え込むという【精神障害者へ の支援と民生委員活動の限界との葛藤】があった. 全国の民生委員・児童委員を対象にした調査21)にお いて,活動における悩みや苦労の最も上位であった のは,「プライバシーにどこまで踏み込んでいいの か戸惑う」であったが,本研究においても,民生委 員は同じ地域で暮らす住民の立場で関わるが,どこ まで関わったらよいのか不明確であるという実情も 抱えていた.また関わる程,対象者に情が湧き,困 っている本人を目の前にして簡単に線引きできない という民生委員としての活動範囲との葛藤も抱えて いた. 4.3 民生委員活動を支援する地域保健専門職の役割 本研究の対象となった民生委員は,事例の状況に 即して【近隣トラブルへの対応と予防的はたらきか け】や【関係機関との連携】により活動を行ってい た.【精神障害者への支援に対する使命感】は,民 生委員活動を支える基盤として位置づくものであ る.一方で【関わりづらい精神障害者への支援に対 する重責感】と【精神障害者への支援と民生委員活 動の限界との葛藤】などの困難感があった. 大村22)は,民生委員が要援護者に関する情報を把 握するほど,困難を感じることを明らかにしてい る.しかし,関係機関・団体との連携の促進が困難 さの軽減に結びつく可能性にも言及している.本研 究の結果として【関係機関との連携】でも示された ように,民生委員が,ヘルパー,事業所,保健師,
駐在所,訪問看護師,かかりつけ医,児童相談所な どの地域の関係機関等と連携した活動を促進するこ とによって,困難感の改善・解決が期待できると考 えられる. 近年,少子高齢化,健康問題の複雑化等による要 援護者の増加等に関連した民生委員の職務上のスト レスが指摘されている23).そのために,近隣苦情・ 相談を契機に関わる保健師などの地域保健の専門職 は,民生委員が支援上感じる困難感を解消するため に,【関係機関との連携】を強化し,どのように精 神障害者に距離を保持しつつ関わるかを具体的に示 していくことが必要である.住民に最も近い立場で 支援する民生委員の対応事例を蓄積し,地域保健の 専門職とともに,精神障害者と近隣との問題を顕在 化させない予防的な地域支援体制を構築することが 求められる.また,近隣との問題を抱える精神障害 者への支援は事例の背景,地域の特性,民生委員の 経験値等,種々の要因により異なると考えられる が,本研究で明らかになった民生委員の支援経験を 地域保健専門職,関係機関や組織等と共有すること で,民生委員と協働した地域づくりに寄与できると 考える. 4.4 研究の限界 本研究では,民生委員経験が長い15名へのインタ ビューを行ったことからサンプリングバイアスが考 えられる.また民生委員が支援した事例の時期を特 定していないため,精神障害者を取り巻く制度や社 会情勢が異なる事例が混在していることも考えら れ,民生委員活動が異なる他の地域,対象者におい て本研究の知見を一律に適応することは困難であ り,民生委員の普遍的な支援内容として言及するに は限界がある.今後,地域や対象者の特性を考慮し たうえで,対象の範囲を拡大して知見を蓄積する必 要がある 5.結論および今後の課題 近隣との問題を抱える精神障害者に対して民生委 員は平時から関係機関との連携および地域の支援体 制を構築し,活動を展開していた.民生委員は,精 神障害者による近隣への迷惑行為の状況,近隣住民 との関係性を把握していた.民生委員は緊急性のあ る対応や,精神障害を持つ対象者への対応に自信が 持てないなどの困難感を抱えていた.地域のなか で,対象者の幼い頃から知っている住民などをきっ かけに地域全体で見守る体制を構築する必要性が示 唆された.日常の活動やケア会議等の場で,地域の 支援者,関係機関と顔見知りになり,各職種,各機 関の役割分担を明確化しておくことで,有効な連携 が期待できる.今後は,地域保健専門職からみた民 生委員との連携協働の実際を明らかにすることが課 題である. 6.謝 辞 本研究の実施にあたり,多大なご協力を賜りまし た民生委員の皆様,ならびに民生委員児童委員協議 会事務局,関係者の皆様に心から御礼申し上げま す. 本研究は科学研究費助成事業,研究活動スタート 支 援(課 題 番 号 : 16H07010),山 口 大 学 後 援 財 団 (課題番号 : J28026)の助成を受けて実施致しまし た.開示すべき COI 関係にある企業などはありま せん. 7.引用文献 1)佐藤光源.統合失調症の治療―症状寛解とリカ バリーをめぐって―.統合失調症.2013,vol. 5,p. 10―17. 2)福島端,山口登.不穏・興奮.臨床精神医学. 2001,vol. 30,no. 9,p. 1151―1153. 3)新村順子,田上美千佳,飛鳥井望,ほか.東京 都23区内における精神障害者困難事例に関する 実態調査(その2).日本社会精神医学会雑誌. 2002,vol. 11,no. 1,p. 137. 4)吉岡京子,黒田眞理子,蔭山正子.近隣苦情・ 相談において保健師が困難ケースと認識した精
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Welfare commissioners’ support experience and difficulties for people with mental disorders causing problems their neighborhood
Satoko Isomura*1
, Takae Morita*1
*1Yamaguchi University Graduate School of Medicine, Ube, Yamaguchi
Abstract
【Purpose】This study aimed to clarify welfare commissioners’ support experience and difficulties for peo-ple with mental disorders causing problems their neighborhood.【Methods】Semi―structured interviews were performed for 15 welfare commissioners of Prefecture A. Their data were analyzed qualitatively and descrip-tively.【Results】Welfare commissioners’ support experience for people with mental disorders were catego-rized into four categories ;[Grasping relationships between people with mental disorders and neighborhoods], [Responding to neighborhood’s troubles and preventive actions],[Cooperation with organizations concerned]
and[Sense of mission for supporting people with mental disorders]. Difficulties in support were categorized into two categories ;[Feeling of heavy responsibility for support to people with mental disorders whom it is hard to be involved with]and[Conflict with limitations of supporting people with mental disorders and welfare commissioners’ activities].【Conclusion】For people with mental disorders causing problems their neighbor-hood, welfare commissioners supported local life standing at resident’s position cooperating with organizations concerned. They felt difficulty in grasping cases or involvement with people with mental disorders in bad con-ditions, being unable to have confidence for their measures. It is expected that feeling of difficulty is improved and solved by welfare commissioners’ promoting activities in connection with relevant institutions and organiza-tions.
Key words : people with mental disorders, welfare commissioner, neighborhood, feeling of difficulty, cooperation