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電気インピーダンスを用いた保存肝のviability評価法に関する実験的研究 1) 電気インピーダンスを用いた単純浸漬保存肝のviability評価法に関する実験的研究 2) UW液低温単純浸漬保存ラット肝のviabilityの評価に関する高周波における電気インピーダンスの有用性の検討

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(1)

Title

電気インピーダンスを用いた保存肝のviability評価法に関す

る実験的研究 1) 電気インピーダンスを用いた単純浸漬保存

肝のviability評価法に関する実験的研究 2) UW液低温単純浸

漬保存ラット肝のviabilityの評価に関する高周波における電

気インピーダンスの有用性の検討( 内容の要旨(Summary) )

Author(s)

山内, 希美

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(医学)乙 第1250号

Issue Date

2000-07-19

Type

博士論文

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/15023

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

(2)

氏名 (本籍) 学位の種類 学位授与番号 学位授与日付 学位授与の要件 学位論文題目 審 査 委 員

[32]k

山 内 希 美(愛知県) 博

士(医学)

乙第1250 号 平成12

7 月19 日

学位規則第4条第2項該当

電気インピーダンスを用いた保存肝のviab捕ty評価法に関する実験的研究

1)電気インピーダンスを用いた単純浸講保存肝のviabilitY評価法に関する

実験的研究

2)UW液低温単純浸漬保存ラット肝のviabilityの評価に関する高周波にお

ける電気インピーダ?スの有用性の検討

(主査)教授 鹿 瀬

(副査)教授

森 脇 久 隆 教授 松 波 謙 一 論 文 内 容 の 要 旨 目 的 末期肝不全に対する外科的治療として肝臓移植がある。移植される肝購は虚血に対する耐容能に限界があり, これを越えると移植後のnon functioninggraftの原因となる。従って臓器移植前に臓器の正確なviabilityを判 定することが重要となる。生体の電気特性は周波数依存性,_温度依存性が強く,組織は虚血時には経時的に電気 特性が変化することが報告されていろ。保存液として生理食塩水とUW液を用いて単純浸漬保存肝において電気 インピーダンス(El)を測定することにより,組織学的変化を連続的かつ非侵襲的に捉えうるか否かを,保存 肝のvi鱒bilityを表わす他q)パラメータとして肝組織中ATP含有量および形態学的変化と比較対照することによ り,検討することを目的とした。 材料と方法 ,体重350-400gのWistar系雄性ラットを実験動物とした。 ①門脈より4℃ヘパリン加乳酸化リンゲルで潅流しながら肝を摘出し,温度の異なる生理食塩水に単純浸漬保存

した。保存湿度により嘩‥4℃群(n=6),Ⅱ群:15℃群(n=6),Ⅲ群:25℃群(n=6)に分けた。

②肝を4℃UW液で門脈より濯流した後摘出し,4℃UW液に単純浸溝保存した(n=6)。 保存肝の形態学的観察を行い,肝組織中高エネルギー燐酸化合物を測定し,EIを算出した。形態学的観察では① では60分毎にⅠ群,Ⅱ群,Ⅲ群それぞれ300,180,120分まで,②では3,6,12,24,36,48時間に透過型電子 顕微鏡を用い,Flam占ngのミトコンドリアスコアー(MS).を基準に,5段階評価をした。②ではさらに類洞内 皮細胞の経時的形態学的変化を観察した。肝組織中ATP含有量は高速液体クロマトグラフィーを用いて測定し た。EIは肝中間葉に電極を刺入し,①ではLCRメー_タ(YHP社製,HP4284A)を用いて測定周波数を20Hzから 1MIizまでの39周波数とし,②では4184Aインピーダンスアナライザーを用いて測定周波数は10KHzから100M日z までの82周波数を使用し,誘電正接(tan∂)を算出した。 結 果 1)形態的評価:①においてMSはⅠ群:保存240分,Ⅱ群:保存120分,Ⅲ群:保存60分でそれぞれ2.53±0.04, 2.47±0.18,2.46±0.26と3未満にとどまった。それ以後は3以上となった。②では保存3,6,12,24,36,48時 間でそれぞれ0.19±0.25,0.49±0.31,1.19±0.70,1.91±0.56,2.35±0.与0,2.82±0.53と上昇した。類洞内皮細 胞は保存12時間までは変化は認められず,保存24時間で細胞質突起の肥厚,膨化が出現し,保存36時間で細胞質

突嘩の消失,1ysozo叩eの増加が認められ,細胞膜の一部に破綻が生じた。

2)生化学的評価:虚血前の肝組織のATP含有量を100%とした時のそれぞれの時間におけるATP含有量を%ATP 含有量として示した。①ではMSが3未満に留まる時間,すなわちⅠ群で保存後240分,Ⅱ群で120分,Ⅲ群で60 分で%ATPの値はそれぞれ21%,18%,19%であった。②では保存30時間で18%,保存36時間で12%となった。

(3)

ー63-MSが2以上となった時間,すなわち保存36時間は類洞内皮細胞の細胞膜の一部に破綻が出現した時間に一致し た。 3)保存肝の電気特性:保存直後のtan6のpeak値に対するそれぞれの時間におけるtan6のpeak値を%tan6と

した。①でMSが3未満に留まる時間,すなわちⅠ群で保存240分,Ⅱ群で120分,Ⅲ喪で60分の%tan∂の値はそ

れぞれ81%,77%,72%であった。その前後における%tan6の変化速度は,Ⅰ群は前は0.033%/min,後は0.017 %/min,Ⅱ群は前は0.086%/min,後は0.019%/min,Ⅱ群は前は0.037%/min,後は-0.039%/minとⅠ, Ⅱ,Ⅲ群とも減少しキ。②では%tan∂は保存36時間まで減少し,以後上昇した。%.ねn∂甲変曲点である保存

36時間は肝類洞内皮細胞の細胞膜の一部に破綻が認められる時間に一致し,MSが2以上となる時間であった。

4)%ATPと%tan6:①のⅠ,Ⅱ,Ⅱ群でそれぞれ,y=4二08x-307.52(r2=Q.98,PQ.001),y=2・72Ⅹ-193・73

(㌔=0.82,p<0.001),y=3.01Ⅹ-201.1年(ピ=0.96,p<0.001)で,3群とも有意な相関を認めた○②もy=0・17Ⅹ +78.4(㌔=0.27,p=0.0001)と有意な相関を認めた。 5)MSと%tan6:②において保存24時間までのMSと%tan6の間にはY=⊥3.2Ⅹ+84.2(r2=0.90,P=0.003) と有意な負の相関を認めた。 考 察 1)①ではMSが3未満にとどまっている点は,Ⅰ,Ⅱ,Ⅱ群でそれぞれ保存240,120,60分であった。組織学的 には.Ⅰ群は240分,Ⅱ群は120分,Ⅱ群は60分までミトコンドリアの機能は可逆的であり,②では保存36時間で内 皮細胞膜の⊥部に破綻が生じ この時間以後には不可逆的になると考えられた。 2)①では保存肝組織中の%ATPはⅠ群,Ⅱ群,Ⅲ群でそれぞれ保存240,120,60分において,②では保存36時 間で組織学的に可逆性があると推定される安全限界の10-20%の問にあり,ATPに関する安全限界であると考え られた。 3)①ではⅠ,Ⅱ,Ⅲ群とも%tan∂の変化速度は各群で異なるものの,結果に示した変化速度以上であれば組 織学的,生化学的に可逆性がある可能性が示唆された。②では%tan∂は保存36時間の時点で%tan∂の変曲点 を認め,類洞内皮細胞の細胞膜の破綻をきたす保存時間に一致し,何らかの物理的変化が生じたと考えられた。

4)①および②で%ATPと%tan6は有意な相関を示したことから,%tan6は%ATPを示す指療の一つになり得,

従って%tan6は保存肝のviabilityの評価法になり得る可能性があると示唆された。 結 語 肝保存液として生理食塩水とUW液を用い,生理食塩水では保存温度を変化させ,経時的な%taム6の変化を 観察した。その結果,%tan6の変化は組織の阻血による形態学的変化を反映した。さらに%tan6が生化学的

な%ATPの変化と相関した。従って%ATPおよびそれに付随して生じる生化学的変化ならびに組織学的変化が

引き起こした結果の総和として%tan6が変化すると考えられた。従って%tan6は移植肝めviabilityの推測に 有用と思われた。

論文審査の結果の要旨

申請者 山内希美は,電気インピーダンスが,保存肝の生化学的変化ならびに組織学的変化のそれぞれと相関

関係があることを由らかにし,連続的かつ非侵襲的に保存肝の虚血障害を評価し得る可能性を示唆した。

本研究は消化器外科,特に移植の分野の進歩に寄与することが大であると認められる。 [主論文公表誌] 電気インピーダンスを用いた単純浸漬保存肝のviability評価法に関する実験的研究 1)電気インピーダンスを用いた単純浸漬保存肝のviability評価法に関する実験的研究 日本消化器外科学会雑誌 30(3):.712∼718,1997 2)UW液低温単純浸漬保存ラット肝ゐviabilityの評価に関する高周波における電気インピーダンスの有用性 の検討・ 移植 35(1):1∼12,2000

参照

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