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在宅診療における感染症診療

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Academic year: 2021

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53:1291

<シンポジウム(4)-9-1 >より良い在宅医療をめざして

在宅診療における感染症診療

岩田健太郎

1) (臨床神経 2013;53:1291) ものごとはひとしく一般化も特殊化もできる.両者の違い は対象の属性とは関係なく「恣意性」によって規定される. 前者を類化性能,後者を別化性能と折口信夫は表現した.医 学・医療の世界においては,人々はどちらかというと「別化 性能」に強く働く傾向にあると思う.よって自ら属する診療 科,対象患者,対象疾患の「特殊性」に注目しやすい.その ような性向に意識的であり,あえて類化性能を強めることに よって診療の多様性が広まり,より豊かな診療形態が可能に なると考えている. 在宅診療においても感染症診療の基本は同じである.原因 は微生物であり,疾患は微生物が原因となる現象である.現 象「そのもの」が微生物ではない点に注意を要する.そこを まちがえると,いろいろ混乱する. まず意識すべきは,微生物の存在と,その微生物が感染し た臓器である.そして,感染症が起こしている現象がいった いなんなのかを想起する.発熱は一般的「すぎる」現象であ り,これをもって診断に近づくことはできない.血液検査を して白血球や CRP 値をみても結果は同じである. 現象を把握し,その後ろにある臓器や微生物に思いを馳せ た後は,「ではどうする」という話になる.「どうする」はも ちろん,熱を下げることではない.熱を下げるのは手段であり, 目的ではない.目的はどこだろうか.これを探すのは案外難 しい.本来は病棟の患者でも簡単ではないのだが,在宅のセッ ティングではそれがより先鋭化されるのかもしれない. このようなことについて会場で考えてみたい. ※本論文に関連し,開示すべき COI 状態にある企業,組織,団体 はいずれも有りません. Abstract

Management of infectious diseases at home care settings

Kentaro Iwata, M.D.

1)

1)Division of Infectious Diseases Therapeutics, Kobe University Graduate School of Medicine

(Clin Neurol 2013;53:1291)

 

1)神戸大学大学院医学研究科微生物感染症学講座感染治療学分野〔〒 650-0017 神戸市中央区楠町 7 丁目 5-1〕 (受付日:2013 年 6 月 1 日)

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