• 検索結果がありません。

液状化地盤における杭基礎の非線形地震応答解析

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "液状化地盤における杭基礎の非線形地震応答解析"

Copied!
8
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

液状化地盤における杭基礎の非線形地震応答解析

伊 藤 浩 二   後 藤 洋 三

Effective Stress Analyses Considering Pile Non-Linearity

on Liquefiable Ground

Koji Ito Yozo Goto

Abstract

In recent years, the response characteristics of pile foundations on liquefiable ground have been subjects of importance during strong earthquakes and post-liquefaction accompanying lateral ground spreading. This paper describes a simple method of expressing pile non-linearity considering axial force fluctuation on pretensioned concrete piles and analytical results for pile foundations actually damaged during the 1995 Hyogoken-Nanbu Earthquake. It is concluded that the severe damage to pile foundations during this earthquake occurred on the upper and lower bounds between liquefiable and non-liquefiable ground. The damage at these bounds was enlarged by the large ground displacement accompanying accumulation of excess pore-water pressure before full liquefaction of the ground occurred and was mainly affected by the ground displacement rather than the inertial effect of the foundations.

概   要  レベル2地震動における液状化地盤の杭基礎の耐震性検討を行うために,既製コンクリート杭(PC 杭)を対 象とした軸力変動を考慮した簡便な杭の非線形性のモデル化手法を示した。1995 年兵庫県南部地震において液 状化ならびに側方流動で被災した埋立地盤の杭基礎の地震応答解析より,液状化が生じる可能性のある埋立地 盤の杭基礎は,地震動の初期に杭頭,地下水位近傍(液状化層と非液状化層の上面の境界),層境界(液状化層 と非液状化層の下面の境界)で損傷し,その後完全液状化前の過剰間隙水圧の蓄積過程で生じる地盤変位の影 響で地下水位近傍,層境界の損傷が進展すること,地下水位近傍と層境界の杭の損傷は,基礎慣性力の影響と 比較して地盤変位の影響が顕著であることが示された。  1. はじめに  1995 年 1 月 17 日の兵庫県南部地震では,沿岸部の 埋立地盤において,液状化ならびに側方流動による杭 基礎の被害が多く発生した1)。レベル2地震動におけ る液状化地盤の杭基礎の耐震性を検討する場合,杭の 非線形性の影響,ならびに建物からの水平力,転倒モ ーメントと同様に地盤変位による影響を適切に考慮す ることが重要と考えられる。  本研究では,最初に,既製コンクリート杭(PC 杭) を対象とした軸力変動を考慮した簡便な杭の非線形性 のモデル化手法を提案する。  次に,1995 年兵庫県南部地震において,液状化なら びに側方流動により被災した PC 杭で支持された埋立 地盤の建物を対象として,杭の非線形性を考慮した地 震応答解析を行い,軸力変動を考慮した杭の非線形性 の影響,周辺地盤で液状化が生じる場合の杭基礎の損 傷過程を被災事例との比較から検討する。  さらに,液状化が生じる可能性の高い埋立地盤の杭 基礎において,地盤変位が杭基礎の耐震安全性に及ぼ す影響を地震応答解析から検討する。  2. 杭の非線形性のモデル化  建物からの転倒モーメントによる軸力変動が生じる 場合の PC 杭の非線形性は,既往の高強度プレストレス トコンクリート杭(PHC 杭)の変形性能2)に基づいて, 以下の方法でモデル化した。  PC 杭の復元力特性は,Fig. 1 のひび割れモーメント Mcrとひび割れ時の曲率φcr,破壊モーメントMuと破 壊時の曲率φuを第1,第2折れ点とするトリリニア型, 履歴特性は原点指向型を仮定した。  軸力変動によるM−φ関係の変化は,Fig. 2,3 に 示す関数でそれぞれ近似したMu,Mcr−N関係,φu, φcr−N関係を用いて考慮した。①∼③の常時から終 局時の荷重経路において,杭応力が②のMcr−N関係 を超過する場合では,その軸力に応じたMuとMcr,φ uとφcrを Fig. 2,3 に示す関数より算定し,M−φ関 係の第2勾配を(Mu−Mcr)/(φu−φcr)で設定した。杭 応力が③のMu−N関係を超過する場合では,杭応力を Mu−N関係へ修正した。  Fig. 2,3 に示す関数の各係数は,PC 杭の設計数値 と標準寸法,長期軸力からの軸力変動を想定した3水

(2)

準の軸力において,ファイバーモデルによるM−φ関 係から得られるMcr,Mu,φcr,φuと3水準の軸力の 関係から設定される。  3. 解析対象  解析対象は,1995 年 1 月 17 日の兵庫県南部地震で 杭基礎の被害が生じた屋外機械基礎である3),4),5)。本 基礎の構内位置を Fig. 4 に示す。  当該地点は,昭和 40 年頃に埋め立てられ,上層より まさ土からなる埋土層,海成粘土が主体の沖積層,粘 性土と砂質土の薄層互層からなる洪積層で構成される。 建設当時(昭和 49 年)は,地盤改良などによる液状化 対策は特に実施されていない。  被災後調査では,液状化が生じたと推定される噴砂, 地盤沈下 10∼70 cm,南西両護岸で水平移動が確認さ れ,機械基礎は,最大沈下量 18 cm,水平移動 36 cm, 長辺方向 1/166,短辺方向 1/130 の傾斜が生じた。  機械基礎の諸元を Fig. 5 に示す。機械基礎は,総重 量 15651 kN (基礎マット重量 11938 kN,機器重量 3713 kN)を 22 本の PC 杭 (φ500 mm A種,l=35 m)で 支持される。  機械基礎の沈下,水平移動の要因を把握するために 実施された,被災後の基礎下約 1 m の試掘による基礎 杭頭部の目視調査,CCD カメラによる基礎杭深部の内 面調査の内,No. 3 杭の被災状況を Fig. 6 に示す。機 械基礎周辺の地層構成(B2)を同図中に示すとともに, 構内の代表的な PS 検層結果(B1)を Fig. 7 に示す。 PC 杭は埋土層と沖積粘土層の境界近傍で破損し,地下 水位近傍でもひび割れが生じている。    4. 解析方法    機械基礎の被害の概要より,PC 杭の被災は,液状化 に伴う強震時の地盤変位と護岸の水平移動に伴う側方 流動の複合した影響と推察される。解析では,強震時 における杭基礎の応答に着目した機械基礎−杭−地盤 系の2次元有効応力解析6)を用い,最初に自由地盤の 1次元モデルの地震応答解析を行い,次にその結果を 用いながら2次元モデルの解析を行った。 0 M0 Mu =-a・(N−N0)2+M0 軸力N (kN) N0 Mcr= b・N+M1 Mu−N Mcr−N b 曲 げ モ ー メ ン ト M   (k N ・ m ) M1 ① ② ③ N0、M0:近似した二次曲線の頂点      の軸力と曲げモーメント M1:軸力0kNのひびわれ曲げ モーメント Fig. 2 Mu,Mcr−N関係

Relationship between Ultimate and Cracking Moment and Axial Force

0 φu =a/(N-N0)+φ0 軸力N (kN) 曲 率 φ   (1 /m ) φcr=b・N+φ1 φu−N φcr−N φ1 b ① ② ③ N0、φ0:近似した双曲線の下限 の軸力と曲率 φ1:軸力0kNのひびわれ時      の曲率 Fig. 3 φu,φcr−N関係

Relationship between Ultimate and Cracking Curvature and Axial Force

煙突 機械基礎 護岸 N S E W 海 海 約60 m 0 50 m ● ● B1 B2 Fig. 4 構内位置

Location of Damaged Machine Foundation and Adjacent Facilities

0 曲 げ モ ー メ ン ト M   (k N ・ m ) Mcr Mu φcr 曲率φ (1/m) ( EcIe ) φu ① ② ③ Fig. 1 復元力特性と履歴特性 Characteristics of Skeleton Curve

and Hysteresis Loop

Fig. 5 機械基礎の諸元 Machine Foundation with PC Pile

(3)

 解析モデルを Fig. 8 に示す。機械基礎は,Fig. 5 の破線で示す2本の PC 杭を含む基礎短辺 6.2 m,奥行 き 3.0 m をモデル化した。奥行き相当の基礎マット重 量は 1312 kN,機器重量 672 kN,機器重心 5.54 m を仮 定し,基礎マットは集中質量と回転慣性(=529.2 t.m2 機器は集中質量を有する剛なはり要素とした。 PC 杭は,2.の非線形性を考慮したはり要素とし,長 期軸力は,機械基礎の総重量を杭本数で除した 711.5 kN を仮定した。  Fig. 6 のN値の深度分布,Fig. 7 の PS 検層結果を 基に,地下水位(G.L.-3.85 m)以浅のBU層を一相の 非線形材料,地下水位以深のBU層∼DS層を二相の非 線形材料とした。液状化対象層(B層)の構成モデル のパラメータは,室内試験から得られた液状化強度比 R20(BU層:0.21,BL層: 0.28)を基に設定した。  主な地盤定数を Table 1 に示す。ここで,自由地盤 の1次の卓越周期は 0.7 秒程度である。  入力地震波は,神戸市開発局によるポートアイラン ド鉛直アレー地震観測記録を用いて分離された G.L.-32 m の基盤入射波(2E)を用い,解析は継続時間 25 秒とした7)。加速度波形を Fig. 9 に,加速度応答スペ クトルを Fig. 10 に示す。  解析では,PC 杭の軸力変動を考慮した場合と考慮し ない場合(以下,軸力変動ありとなし),機器ならびに 基礎マットの重量を考慮した場合と考慮しない場合 (以下,基礎重量ありとなし)との比較により,杭の 非線形性の影響,地盤変位が杭基礎の応答に及ぼす影 響を検討した。  深  度 (m) 100 200 300 10 20 30 40 50 60 0.5 1.0 1.5 P波 S波 柱 状 図 140 1.5 190 1.8 260 340 370 1.9 280 1.5 埋土層 沖積層 洪積層 (km/s) (m/s) Fig. 7 PS 検層結果 Soil Profile and PS-Logging

100 1000

0.1 1.0

Port Island G.L.-32 m (2E)

Ab s .R es po ns e. Ac c (g al ) Period T (sec) 0.2 0.5 3000 500 5.0 200 h=5%

Peak=2609.5 gal (T=0.75 sec)

2.0

Fig. 10 加速度応答スペクトル Response Spectrum of Input Acceleration

破断B N 機械基礎 旧G.L. 杭継 破断A 35 設計杭先端 N E S W N 展開図 割れ状の 縞模様 10 20 30 40 まさ土 洪積層 粘土 N値 20 40 60 80 柱状図 深度 (m) 170 0 45 2 00 0 40 0 0 6 00 0 Fig. 6 地盤構成と被災状況 Soil Profile and Damage of PC Pile

Table 1 地盤定数 Soil Properties 地層 区分 深度 m -12.5 -15.5 -23 -39 ρt t/m3 VS m/s 1.8 1.8 1.6 k cm/s 5.0×10-3 1.1×10-2 2.2×10-8 R20 φP o φf o 26.6 40.5 26.6 42.8 − 35.0 − 38.0 0.21 0.28 − − 2.4×10-5 140 190 190 2.0 260 BU BL AC DS ρt:質量密度、 VS:S波速度、 k :透水係数、 R20:液状化強度比、φP:変相角、φf:内部摩擦角 粘性境界 6.2 84.2 BU BL AC DS -3.85 -23.0 -39.0 -35.0 5.54 -15.5 -12.5 GL 粘性境界 杭(1)列 杭(2)列 粘性境界 Fig. 8 解析モデル Analytical Model -1000 -500 0 500 1000 PortIsland G.L.-32 m (2E) 0 5 10 15 20 25 30 35 40 加 速 度 ( ga l) Amax=-900.06 gal 時間 (秒) Fig. 9 加速度波形

(4)

 5. PC 杭のモデル定数  PC 杭φ500 mmA種の設計数値,標準寸法8)を用いて, 長期軸力からの軸力変動を想定したN=0,980,1960 kN の3水準におけるM−φ関係の計算から得られた Mcrとφcr,Muとφuを Table 2 に,仮定したM−φ関 係を Fig. 11 に示す。Table 2 の設計値を満足するよ うに設定した PC 杭のモデル定数を Table 3 に,Mu, Mcr−N関係,φu,φcr−N関係と設計値との対応を Fig. 12,13 に示す。  6. 解析結果と考察 6.1 杭の非線形性の影響 6.1.1 地盤 自由地盤の地表の加速度,埋土層中央 (G.L.-8.2 m)の過剰間隙水圧比とせん断ひずみの時 刻歴を Fig. 14 に示す。埋土層では 10∼15 秒で液状化 が生じ,埋土層のせん断ひずみは,過剰間隙水圧比が 1.0 まで上昇する以前の 10 秒付近で最大となり,3.5% 程度生じている。 6.1.2 機械基礎 軸力変動ありの機器からの転倒モー メントとせん断力の時刻歴を Fig. 15 に示す。転倒モ ーメントとせん断力は,地表で最大加速度が生じる5 秒付近で最大である。 6.1.3 杭 軸力変動ありの杭(1),(2)列の杭頭,地下 水位近傍(液状化層と非液状化層の上面の境界),埋土 層と沖積粘土層の境界(液状化層と非液状化層の下面 の境界)における杭応力と曲率の時刻歴を Fig. 16∼ 19 に示す。図中には,長期軸力(=711.5 kN)におけ るひび割れモーメントMcr(=176.5 kN.m),破壊モー メントMu(=292.5 kN.m),ひび割れ時の曲率φcr(= 0.00182 1/m),破壊時の曲率φu(=0.0215 1/m)を並 記している。  杭頭の杭応力,曲率は5秒付近,地下水位近傍では 5秒と 10 秒付近,層境界では,Fig. 14 の埋土層のせ ん断ひずみの時刻歴に対応して,液状化が生じる前の 10 秒付近で最大である。したがって,杭頭では基礎慣 性力の影響,層境界では地盤変位の影響が大きいが, 地下水位近傍では,基礎慣性力の影響と同様に地盤変 位の影響も大きいと考えられる。基礎慣性力の影響が 大きい杭頭,地下水位近傍では,最大軸力が生じる5 秒付近で,軸力変動に応じた PC 杭の復元力特性,履歴 特性の考慮により,低軸力時の杭(1)列と高軸力時の杭 (2)列の杭応力,曲率に明瞭な差が生じている。  軸力変動ありの杭(2)列の杭頭,地下水位近傍,層境 界におけるM−N関係,M−φ関係を Fig. 20 に示す。 図中には,Fig. 2,3 に示すMu,Mcr−N関係,φu, φcr−N関係から得られる任意の軸力におけるφu,φ Table 2 設計数値 Design Properties of PC Pile

弾性係数 E c G c Ie A e M u M cr φu φcr kN/m 2 3.92×10 7 せん断弾性係数 kN/m 2 1.67×10 7 断面2次モーメント m 4 0.002474 断面積 m 2 0.1083 破壊モーメント kN*m 172.8 331.5 447.4 111.5 201.1 290.7 3.52×10 -2 1.84×10 -2 1.13×10 -2 1.15×10 -3 2.07×10 -3 3.00×10 -3 ひび割れモーメント kN*m 破壊時の曲率 1/m ひび割れ時の曲率 1/m PC 杭φ500 mm A 種 kN 980 1960 軸力 N 0 0 100 200 300 400 500 600 0 0.01 0.02 0.03 0.04 0.05 N =0 kN N =980 kN N =1960 kN 曲 げ モ ー メ ン ト M ( k N ・ m ) 曲率 φ (1/m) Fig. 11 M−φ関係 Relationship between Moment and

Curvature 0 100 200 300 400 500 600 -2000 0 2000 4000 6000 8000 10000 Mu 設計値 Mcr設計値 Mu Mcr 曲 げ モ ー メ ン ト M (k N・ m) 軸力 N (kN) Fig. 12 Mu,Mcr−N関係の比較

Relationship between Ultimate and Cracking Moment and Axial Force

Table 3 モデル定数 Model Parameters M u−N 関係 a N 0 M 0 m/kN 2.282×10 -5 4124.0 552.0 b m 0.0914 M 1 kN*m 111.5 a (1/m)*kN 59.4 N 0 kN -1434.6 φ0 1/m -6.194×10 -3 b (1/m)/kN 9.439×10 -7 φ1 1/m 1.150×10 -3 kN kN*m M cr−N 関係 φu−N 関係 φcr−N 関係 PC 杭φ500 mm A 種 0 0.01 0.02 0.03 0.04 0.05 -2000 0 2000 4000 6000 8000 10000 φu 設計値 φcr設計値 φu φcr 曲 率 φ   ( 1/ m) 軸力 N (kN) Fig. 13 φu,φcr−N関係の比較

Relationship between Ultimate and Cracking Curvature and Axial Force

(5)

crを並記している 9)  杭(2)列の杭応力と曲率は,高軸力時において杭頭で Mcr−N関係,φcrを超過する程度であるが,地下水位 近傍,層境界ではMu−N関係,φu近傍まで生じ,杭 頭と比較して損傷程度が大きくなっている。  地下水位近傍のM−φ関係では,低軸力時と高軸力 時の変形特性の違いが明瞭にみられ,低軸力時では曲 げ耐力が小さく履歴ループが大きいが,高軸力時では 曲げ耐力が大きく履歴ループが小さくなっている。  軸力変動あり,なしの杭(1),(2)列の杭応力と曲率 の深度分布を Fig. 21,22 に示す。図中には,長期軸 力におけるMcrとMu,φcrとφuを並記している。  軸力変動なしの杭応力と曲率は,杭(1),(2)列で同 様である。一方で軸力変動ありの杭応力は,低軸力側 となる杭(1)列,高軸力側となる杭(2)列の曲げ耐力な らびに変形特性の違いにより,軸力変動なしと比較し て杭(1)列で小さく杭(2)列で大きくなり,曲率も杭(1), (2)列で異なっている。したがって,強震時の杭の耐震 安全性を評価する場合では,軸力の変動による杭の変 形性能を適切に考慮する必要があると考えられる。  軸力変動ありの Fig. 16∼22 の杭応力と曲率の応答 より,Fig. 6 の PC 杭の被災は,地震動の5秒付近で 杭頭,地下水位近傍,層境界で損傷が生じ,過剰間隙 水圧の上昇に伴い地盤変位が増加する地震動の 10 秒 付近で,地下水位近傍,層境界の損傷がさらに進展し たと推察される。 -1000 0 1000 0 5 10 15 20 25 30 35 40 Max=-374.9 gal 加 速 度 ( ga l) 時間 (秒) 地表 0 0.5 1 0 5 10 15 20 25 30 35 40 Max=1.0 過 剰 間 隙 水 圧 比 時間 (秒) 埋土層 G.L.-8.2 m -5 0 5 0 5 10 15 20 25 30 35 40 Max=3.48 % せ ん 断 ひ ず み ( % ) 時間 (秒) 埋土層 G.L.-8.2 m Fig. 14 応答波形 (自由地盤) Time History on Free Field of Ground

-500 0 500 0 5 10 15 20 25 30 35 40 Max=-273.6 kN・m Mcr Mu 曲 げ モ ー メ ン ト ( k N ・ m ) 時間 (秒) 杭頭 -500 0 500 0 5 10 15 20 25 30 35 40 Max=-290.6 kN・m Mcr Mu 曲 げ モ ー メ ン ト ( k N ・ m ) 時間 (秒) 地下水位近傍 -500 0 500 0 5 10 15 20 25 30 35 40 Max=315.4 kN・m Mcr Mu 曲 げ モ ー メ ン ト ( k N ・ m ) 時間 (秒) 層境界 Fig. 17 応答波形(軸力変動あり,杭(2)列) Time History of Moment on Pile (2)

-500 0 500 0 5 10 15 20 25 30 35 40 Max=-223.7 kN・m Mcr Mu 曲 げ モ ー メ ン ト ( k N ・ m ) 時間 (秒) 杭頭 -500 0 500 0 5 10 15 20 25 30 35 40 Max=239.6 kN・m Mcr Mu 曲 げ モ ー メ ン ト ( k N ・ m ) 時間 (秒) 地下水位近傍 -500 0 500 0 5 10 15 20 25 30 35 40 Max=289.6 kN・m Mcr Mu 曲 げ モ ー メ ン ト ( k N ・ m ) 時間 (秒) 層境界 Fig. 16 応答波形(軸力変動あり,杭(1)列) Time History of Moment on Pile (1)

-2000 0 2000 0 5 10 15 20 25 30 35 40 Max=1434 kN・m 転 倒 モ ー メ ン ト ( k N ・ m ) 時間 (秒) 機器 -600 0 600 0 5 10 15 20 25 30 35 40 Max=258.9 kN せ ん 断 力 ( kN ) 時間 (秒) 機器 Fig. 15 応答波形 (軸力変動あり) Time History on Machine Foundation

(6)

6.2 地盤変位の影響 6.2.1 地盤 基礎重量あり,なしの基礎中心線の加速 度,変位,過剰間隙水圧比,せん断ひずみの深度分布 を Fig. 23,24 に示す。埋土層では,地下水位直下の 層を除いてほぼ全層で液状化が生じ,せん断ひずみは 3%程度生じている。基礎重量ありの加速度,変位, せん断ひずみは,基礎重量なしと比較して,埋土層中 央以浅の深度で大きくなっている。 -0.025 0 0.025 0 5 10 15 20 25 30 35 40 Max=-0.0059 1/m φcr φu 曲 率 ( 1/ m) 時間 (秒) 杭頭 -0.025 0 0.025 0 5 10 15 20 25 30 35 40 Max=-0.0142 1/m φcr φu 曲 率 ( 1/ m) 時間 (秒) 地下水位近傍 -0.025 0 0.025 0 5 10 15 20 25 30 35 40 Max=0.0118 1/m φcr φu 曲 率 ( 1/ m) 時間 (秒) 層境界 Fig. 19 応答波形 (軸力変動あり,杭(2)列) Time History of Curvature on Pile (2)

-0.025 0 0.025 0 5 10 15 20 25 30 35 40 Max=-0.0078 1/m φcr φu 曲 率 ( 1/ m) 時間 (秒) 杭頭 -0.025 0 0.025 0 5 10 15 20 25 30 35 40 Max=-0.0135 1/m φcr φu 曲 率 ( 1/ m) 時間 (秒) 地下水位近傍 -0.025 0 0.025 0 5 10 15 20 25 30 35 40 Max=0.01461/m φcr φu 曲 率 ( 1/ m) 時間 (秒) 層境界 Fig. 18 応答波形 (軸力変動あり,杭(1)列) Time History of Curvature on Pile (1)

-600 -400 -200 0 200 400 600 -2000 0 2000 4000 6000 8000 10000 Mu Mcr 曲 げ モ ー メ ン ト M ( kN ・ m ) 軸力 N (kN) (杭(2)列) 杭頭 -600 -400 -200 0 200 400 600 -2000 0 2000 4000 6000 8000 10000 Mu Mcr 曲 げ モ ー メ ン ト M (k N ・ m) 軸力 N (kN) (杭(2)列) 地下水位近傍 -600 -400 -200 0 200 400 600 -2000 0 2000 4000 6000 8000 10000 Mu Mcr 曲 げ モ ー メ ン ト M ( kN ・ m ) 軸力 N (kN) (杭(2)列) 層境界 -600 -400 -200 0 200 400 600 -0.05 0 0.05 φu, φcr 曲 げ モ ー メ ン ト M (k N ・ m ) 曲率φ (1/m) (杭(2)列) 杭頭 -600 -400 -200 0 200 400 600 -0.05 0 0.05 φu, φcr 曲 げ モ ー メ ン ト M ( kN ・ m) 曲率φ (1/m) (杭(2)列) 地下水位近傍 -600 -400 -200 0 200 400 600 -0.05 0 0.05 φu, φcr 曲 げ モ ー メ ン ト M (k N ・ m ) 曲率φ (1/m) (杭(2)列) 層境界 Fig. 20 M−N関係,M−φ関係 (軸力変動あり,杭(2)列)

(7)

6.2.2 杭 基礎重量あり,なしの杭(1),(2)列の杭応 力と曲率の深度分布を Fig. 25,26 に示す。図中には, 長期軸力におけるMcrとMu,φcrとφuを並記している。 基礎重量なしの杭応力と曲率は,杭(1),(2)列で同様 であり,基礎重量ありと同様に,Fig. 24 の液状化層 と非液状化層の境界,せん断ひずみが急変する深度の -40 -35 -30 -25 -20 -15 -10 -5 0 0 250 500 基礎重量あり 基礎重量なし Mcr Mu 深 さ ( m) 最大曲げモーメント (kN・m) (杭(2)列) -40 -35 -30 -25 -20 -15 -10 -5 0 0 0.0125 0.025 基礎重量あり 基礎重量なし φcr φu 深 さ ( m) 最大曲率 (1/m) (杭(2)列) Fig. 26 杭応力と曲率の深度分布(杭(2)列) Pile Stress and Curvature on Pile (2)

-40 -35 -30 -25 -20 -15 -10 -5 0 0 250 500 基礎重量あり 基礎重量なし Mcr Mu 深 さ ( m) 最大曲げモーメント (kN・m) (杭(1)列) -40 -35 -30 -25 -20 -15 -10 -5 0 0 0.0125 0.025 基礎重量あり 基礎重量なし φcr φu 深 さ ( m) 最大曲率 (1/m) (杭(1)列) Fig. 25 杭応力と曲率の深度分布(杭(1)列) Pile Stress and Curvature on Pile (1)

-40 -35 -30 -25 -20 -15 -10 -5 0 0 250 500 軸力変動あり 軸力変動なし Mcr Mu 深 さ ( m) 最大曲げモーメント (kN・m) (杭(2)列) -40 -35 -30 -25 -20 -15 -10 -5 0 0 0.0125 0.025 軸力変動あり 軸力変動なし φcr φu 深 さ ( m) 最大曲率 (1/m) (杭(2)列) Fig. 22 杭応力と曲率の深度分布(杭(2)列) Pile Stress and Curvature on Pile (2) -40 -35 -30 -25 -20 -15 -10 -5 0 0 250 500 軸力変動あり 軸力変動なし Mcr Mu 深 さ ( m) 最大曲げモーメント (kN・m) (杭(1)列) -40 -35 -30 -25 -20 -15 -10 -5 0 0 0.0125 0.025 軸力変動あり 軸力変動なし φcr φu 深 さ ( m) 最大曲率 (1/m) (杭(1)列) Fig. 21 杭応力と曲率の深度分布(杭(1)列) Pile Stress and Curvature on Pile (1)

-40 -35 -30 -25 -20 -15 -10 -5 0 5 0 500 1000 基礎重量あり 基礎重量なし 深 さ ( m) 最大応答加速度 (gal) (基礎中心) -40 -35 -30 -25 -20 -15 -10 -5 0 5 0 50 100 基礎重量あり 基礎重量なし 深 さ ( m) 最大応答変位 (cm) (基礎中心) Fig. 23 加速度,変位の深度分布 Acceleration and Displacement

-40 -35 -30 -25 -20 -15 -10 -5 0 0 0.5 1 基礎重量あり 基礎重量なし 深 さ (m ) 過剰間隙水圧比 (基礎中心) -40 -35 -30 -25 -20 -15 -10 -5 0 0 5 10 基礎重量あり 基礎重量なし 深 さ ( m) 最大せん断ひずみ (%) (基礎中心) Fig. 24 過剰間隙水圧比,せん断ひずみの深度分布 Excess Pore-Water Pressure Ratio and Shear Strain

(8)

地下水位近傍,層境界で大きくなる。  基礎重量ありの杭応力と曲率は,基礎重量なしと比 較して杭頭で 1.5 倍程度,地下水位近傍で 1.2 倍程度, 層境界を含む埋土層中央以深でほぼ同様であることか ら,基礎慣性力の影響は概ね埋土層中央以浅で生じ, 地下水位近傍,層境界では,基礎慣性力より地盤変位 の影響が大きくなっている。  したがって,液状化地盤の杭の耐震安全性を検討す る場合では,地下水位近傍,層境界の杭応答に及ぼす 地盤変位の影響を適切に考慮する必要があると考えら れる。    7. まとめ  軸力変動による杭の非線形性の考慮,および液状化 地盤における杭基礎の地震応答解析より得られた知見 は,以下の通りである。 1) 液状化地盤の杭基礎は,兵庫県南部地震で得られ た地震動において,地震動の初期に杭頭,地下水 位近傍,層境界で損傷し,その後,過剰間隙水圧 の上昇による軟化に伴う地盤変位の影響で,地下 水位近傍,層境界の損傷が進展する。 2) 液状化地盤の杭応答は,杭頭,地下水位近傍で基 礎慣性力と地盤変位による影響が大きいが,層境 界では地盤変位による影響が顕著である。 3) 液状化地盤の杭の損傷は,杭頭と比較して,地下 水位近傍,層境界で大きくなる場合がある。 4) 基礎からの転倒モーメントによる軸力変動が大き い杭基礎の設計では,軸力変動により杭の曲げ耐 力ならびに履歴特性が異なることから,その変形 特性を適切に評価し考慮する必要がある。 謝辞  本検討を実施するにあたり,解析対象に関する詳細 な資料を提供いただき,関西電力(株)関係各位に深 謝いたします。 参考文献 1) 日本建築学会近畿支部基礎構造部会(兵庫県南部 地震建築基礎被害調査委員会):兵庫県南部地震に よる建築基礎の被害調査事例報告集,pp.1-400, (1996) 2) 岩本勲,浅野真一朗,山田淳,中野富雄:正負交 番載荷を受ける高強度プレストレストコンクリー ト杭の変形性能,コンクリート工学年次論文報告 集,Vol.20,No.3,pp.635-638,(1998) 3) 古和田明,松村孝夫,山田淳:大型機械基礎にお ける杭の被害とその対応,基礎工,Vol.24,No.11, pp.120-125,(1996) 4) 山田淳,古和田明,松村孝夫,前田昇,田中耕太 郎:兵庫県南部地震における杭基礎の被害とその 解析的検討,日本建築学会近畿支部研究報告集, 第 36 号,pp.81-84,(1996) 5) 松村孝夫,森田一宏,山田淳,前田昇,後藤洋三, 伊藤浩二:兵庫県南部地震で被災した杭基礎構造 物の解析的検討 (その1)∼(その2),日本建 築学会大会学術講演概要集,pp.635-638,(1996) 6) 伊藤浩二:動的有効応力解析プログラム「EFECT」 (その1)−基礎理論と地盤構成モデル−,大林 組技術研究所報,No.51,pp.7-14,(1995) 7) 阪神淡路大震災・地盤調査研究会:平成9年度報 告書,pp.1075-1080,(1998) 8) 近畿コンクリート工業株式会社:CONCRETE PILES 設計資料 (土木) N∼M Interaction Curves ONA パ イ ル   NCS-PC パ イ ル   Hi-ONA パ イ ル SPN-ONN パイル. 9) 酒向裕司,宮本裕司,池田孝:杭の軸力変動を考 慮した杭基礎の地震応答,日本建築学会大会学術 講演概要集,pp.375-376,(1998)

参照

関連したドキュメント

ベクトル計算と解析幾何 移動,移動の加法 移動と実数との乗法 ベクトル空間の概念 平面における基底と座標系

Proof.. One can choose Z such that is has contractible connected components. This simply follows from the general fact that under the assumption that the functor i : Gr // T is

1.. ©Tokyo Electric Power Company Holdings, Inc. All Rights Reserved.. 地盤改良による液状化対策工事について

3.5 今回工認モデルの妥当性検証 今回工認モデルの妥当性検証として,過去の地震観測記録でベンチマーキングした別の

Amount of Remuneration, etc. The Company does not pay to Directors who concurrently serve as Executive Officer the remuneration paid to Directors. Therefore, “Number of Persons”

一方、Fig.4には、下腿部前面及び後面におけ る筋厚の変化を各年齢でプロットした。下腿部で は、前面及び後面ともに中学生期における変化が Fig.3  Longitudinal changes

Analysis of liquefaction damage mechanism of Shibahara housing complex in Kosa Town by 2016 Kumamoto earthquake.. Takao Hashimoto *1 , Hideaki Uchida *2 , Kiyoshi

2 次元 FEM 解析モデルを添図 2-1 に示す。なお,2 次元 FEM 解析モデルには,地震 観測時点の建屋の質量状態を反映させる。.