患者さんへ
「自己皮膚由来培養線維芽細胞シートを
用いた肺気漏閉鎖」
について
~ 説明文書および同意文書 ~
この冊子は、「自己皮膚由来培養線維芽細胞シートを用いた肺気漏閉鎖」とい う臨床研究について説明したものです。あなたの担当医師からこの研究の内容に ついて説明がありますが、もし何かわからないことや心配なことがありましたら ご遠慮なくお尋ねください。 この研究への参加に同意していただけるかどうかは、あなたご自身の自由意思 によるもので、誰からも強要されるものではありません。 この説明文書を読まれて参加してもよいと思われましたら、この説明文書につ いている同意文書にご署名をお願いいたします。 この研究への参加に同意していただけない場合や、途中で参加を取りやめた場 合でも、気まずくなったり、今後の診察や治療に不利益が生じたりすることは一 切ありませんので、ご安心ください。1. 臨床研究について
それぞれの病気の診断や治療は、長い期間をかけて進歩・発展してきて現在の方法 になっています。また、より効果的で安全な治療を患者さんにお届けするためには、 これからも医療の進歩・発展は重要なことです。このような診断や治療の方法の進 歩・発展のためには多くの研究が必要ですが、その中には健康な人や患者さんの方々 を対象に実施しなければならないものがあります。これを「臨床研究」といいます。 臨床研究は患者さんの方々のご理解とご協力によって成り立つものです。 東京女子医科大学では、大学病院としての使命である医療の発展に貢献するため、 各診療科の医師が積極的に臨床研究に取り組んでいます。これを「自主臨床研究」と いいます。しかし、これらの研究を実施するにあたっては、患者さんの人権や安全へ の配慮が最も大切です。この臨床研究は、東京女子医科大学倫理委員会と大阪大学第 一特定認定再生医療等委員会で倫理的観点および科学的観点からその妥当性を審査 されました。この臨床研究は、それら倫理委員会の承認を受けたうえで実施するもの です。2. あなたの病気の治療法について
あなたが受けられる肺を切除する手術では、肺を覆っている胸膜も同時に切除する ため、胸膜の欠損した場所から術中より肺から空気が漏れます(=肺気漏といいます)。 肺気漏の対応は、術中と術後の対応があります。術中には、胸膜欠損部周囲の胸膜 を縫合閉鎖する直接縫合閉鎖、胸壁の筋肉、脂肪組織、心膜脂肪織など自己組織を補 填する方法、フィブリン糊をはじめとす る生体組織接着剤、ポリグリコール酸な どの体の中で分解、吸収される高分子か らなる組織修復材を貼付する方法があ ります。術後には、肺気漏閉鎖の手術、 薬剤、自己血など胸腔ドレーンを介して 肺の入っている胸腔内に注入する方法 (胸膜癒着術)があります。気漏が持続すると、本来無菌である胸腔内に外気が漏れ出るため、胸腔内感染(膿 胸)が起きたり、逆に、胸腔内の内容物を肺に吸い込むことにより、肺炎が起きたり します。また、フィブリン糊には、献血製剤と動物(ウシ)由来の原料をしているた め感染症が起こる可能性があります。また、再度の手術は施行時期や状況よっては不 可能な場合があります。さらに、再手術の際も、その後に肺気漏が出現する可能性が あります。ご自身およびご家族の精神的苦痛、胸腔ドレーン留置期間の延長、入院期 間の延長、治療費および入院費の負担増、などといった問題が起こります。
3. 研究の目的
患者さんご自身の皮膚組織から線維芽細胞を 取り出し、その細胞を培養、シート状にしたも の(培養線維芽細胞シート)を肺気漏部に移植 することで、安全かつ確実に気漏を閉鎖、胸膜 面を再生することを検証します。4. 研究で使用する細胞シートについて
この研究では、厚生労働省の認可を受けていない未承認薬である培養線維芽細胞シ ートを使用します。この使用方法は「5.(2)この研究で行う介入方法」において、ま た副作用などについては「6.(2)予想される不利益」において説明します。 注)「介入」とは、研究のために行なわれる医療行為のことを言います。5. 研究の方法
(1)対象となる患者さん 東京女子医科大学病院呼吸器外科に入院中の肺切除、肺-胸膜切除手術を受けられ る 20 歳以上の患者さんの中で、項目①をすべて満たし、かつ項目②のいずれにも該 当しない方を対象とします。項目① ・問題なく皮膚組織の一部を頂くことができる患者さん ・術前胸部 CT 検査で肺胞の構造が壊れていると診断された患者さん ・骨髄、肝、腎などの臓器が正常で、登録前 2 週間以内の検査で以下の基準を 満たす患者さん 1)白血球数:≧3000/㎣-≦12000/㎣ 2)好中球数:≧1500/㎣-≦5000/㎣ 3)ヘモグロビン:≧8g/dL 4)血小板数:≧50000/㎣ 5)肝臓の機能の指標として、AST、ALT:施設正常値上限の 2.5 倍以下 6)腎臓の機能の指標として、血清クレアチニン:施設正常値上限の 1.5 倍以下 項目② ・感染症(HBV, HCV,HIV, HTLV, 梅毒)にかかっている患者さん ・肺気漏閉鎖に障害をきたすことが予想される病状の場合 ・細胞シートを貼付いても肺気漏閉鎖が難しい患者さん ・細胞シートを貼付しなくても肺気漏が自然に治る患者さん ・妊婦および妊娠の可能性のある場合 ・麻酔薬(塩酸リドカイン)、または抗生物質(ゲンタシン、ファギゾン)に アレルギーのある患者さん ・精神病、または精神症状(うつ状態、そう状態、譫妄状態、幻覚譫妄状 態、認知症状態)の患者さん ・皮膚の病気の治療中、または通院中の患者さん ・その他、担当医師が不適当と判断した患者さん (2)この研究で行う介入方法(研究のために行なわれる医療行為) まずは、感染症検査(HBV, HCV,HIV, HTLV, 梅毒)を受けて頂きます。全ての
検査結果が陰性であることを確認できましたら、手術前に手術室(本学病院の中央病 棟2階)にて局所麻酔を行い、直径 1cm 程度の楕円形の皮膚組織を手術で予定して いる皮膚切開線に沿って採取します。また、細胞培養に必要な血清を血液から精製す るために、100mL 採血します。採取した皮膚組織は、無菌で細胞培養可能な施設(セ ルプロセッシングセンター:CPC)に移され、そこで、皮膚組織から細胞シートの製 造に必要な線維芽細胞を取り出します。線維芽細胞を培養、増殖させた後、培養線維 芽細胞シートを作製します。細胞シートを貼付する前に、まずは手術中、肺を切除し た後に、止血を確認後、温生理用食塩水による空気漏れ試験を行います。気漏部位を 確認した後に、細胞シートを術側肺が虚脱の状態で気漏部位に貼付します。同様に 2 枚目の細胞シートを気漏部位に添付したシートに重ねます。再度空気漏れ試験を行な い、気道内圧 15 cmH2O にて気漏の有無を確認します。この段階で気漏がなければ 閉胸し、あれば細胞シートを貼付し、同様に気漏の有無を確認します。 (3)検査および観察項目 細胞シート貼付後の効果をみるため、貼付前、 貼付直後、貼付後で、以下の診察および検 査を実施します。 ① 自覚症状(発熱、患側の疼痛、喀痰・咳 嗽の有無と性状) ② 他覚的所見(創部の感染、聴診、触診) ③ 貼付部写真(細胞シート生着の確認) ④ 血液学的検査(ヘモグロビン、白血球数、 白血球分画、血小板数) ⑤ 血液生化学的検査(ALP、総ビリルビン、アルブミン、AST、ALT、総蛋白、 LDH、クレアチニン、BUN、Na、K、Cl、CRP) ⑥ 胸部レントゲン写真 ⑦ 胸部 CT
期 間 貼 付 前 4-6 週 貼 付 直 後 貼 付 後 1 日 貼 付 後 3 日 貼 付 後 5 日 貼 付 後 1 週 貼 付 後 2 週 貼 付 後 1 ヶ 月 貼 付 後 3 ヶ 月 貼 付 後 6 ヶ 月 ①自覚症状 ○ - ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ②他覚的所見 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ③貼付部写真 ○ ○ - - - - ④血液学的検査 ○ - ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ⑤血液生化学的検査 ○ - ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ⑥胸部 X 線写真 ○ ○ ○ ○ ○ - ○ - - - ⑦胸部 CT ○ - - - - ○ - ○ ○ ○ (4)研究への参加期間 患者さんにご参加いただく期間は、平均して 7.5 ヵ月です。全体のスケジュール として、最初の同意説明から数日~1 週間後に採血・皮膚組織を採取しますが、その 間に、感染症検査(HBV, HCV,HIV, HTLV, 梅毒)を受けて頂く必要があります。 その後、細胞シートを作製するのに 4~6 週間の時間を要します。細胞シートを貼付 後の検査期間は6ヶ月です。 (5)研究終了後の対応 仮に症状が悪くなるようなことがあれば、研究終了後であっても、担当医師は責 任をもって最も適切と考える医療を提供いたします。
6. 予期される効果及び危険
(1)予想される利益 この移植術は、先に挙げました従来の治療法で起こる問題点を全て克服する 新しい治療法として有望視されています。すなわち、この移植術の利点として 挙げられます。 ① 他人や動物の検体(細胞、血液)を用いずに細胞シートが作られるので、感染症をうつされることがない。 ② 細胞シート自体に肺組織への接着能を持つため、気漏再発の予防が期待 できること。 ③ 術後に発生する胸膜癒着の防止とそれによる疼痛や肺機能低下を防止 すること。 ④ 胸膜癒着させることなく肺気漏を閉鎖できると、開胸側の手術(新たな 病変、別の疾患の時などの際、2回目の同側開胸による手術)の時、癒 着剥離に伴う出血、肺の損傷、手術時間の延長がないこと。 以上より、細胞シート移植術は従来の治療に比べても、安全で十分な気漏閉 鎖効果が見込まれると考えています。 (2)予想される不利益 この介入方法によって起きる可能性がある副作用は、これまでの報告などか ら以下の懸念が予想されます。 ① 細菌・真菌汚染で培養が上手くいかない、細胞が増殖しない等の理由で 細胞シートができず、移植ができない。 ② 細胞シートの脱落、破損による空気漏れの持続。 ③ 患部に貼付された細胞シートが細菌に感染される可能性。 ④ 胸膜癒着を抑制することで、細胞シート移植部位以外の場所に極まれに 肺気漏が発症する恐れ。 ⑤ 瘢痕を生じる可能性。 そのような副作用が発生した場合は、担当医師が適切な処置、もしくは再手 術を行います。
7. 他の治療法について
大きく分けて、手術と手術以外(保存的治療と言います)の治療法があります。 手術として以下の3つがあります。 (1)自己組織(肋間筋、心膜脂肪織など胸腔内、胸部の組織)を用いた気漏閉 鎖:手術の際、肺の近くにある組織(上下の肋骨の間にある肋間筋、心臓を包んでい る心膜の周りにある心膜脂肪織など)を肺から空気が漏れているところ(気漏 部位)に縫い付けます。 (2)組織修復接着剤(フィブリン糊)の塗布: 組織修復接着剤は、献血で得られた血液から赤血球,白血球,血小板の有形成 分を除いた液体成分である血漿からタンパク質を精製し、作られる「血漿分画 製剤」の1つです。組織修復接着剤を気漏部位に塗ります。 (3)組織補強材(吸収性組織補強材)の貼付: 組織補強材は、体内で分解・吸収される高分子化合物(ポリグリコール酸、あ るいは酸化セルロース)より作られています。組織補強材を気漏部位に貼り付 けたり、あるいは、フィブリン糊とともに貼り付けます。 一方、術後の保存的治療として、「自己血液や薬剤を胸腔内投与による胸膜癒 着術」があります。肺は胸膜と呼ばれる薄い膜に包まれています。胸膜は二重 の膜となっていて、内側で肺を覆っている胸膜を臓側胸膜、外側で肋骨側を覆 っている膜を壁側胸膜と呼びます。肺が入っている空間(胸腔といいます)に、 手術の時に胸腔に入れられた管(胸腔ドレーンといいます)から自分の血液(自 己血液)や薬剤((抗癌剤(OK432)、抗生物質、50%の高濃度のブドウ糖) を注入、胸腔に刺激を与えて、炎症(胸膜炎)を起こすことで、臓側胸膜と壁 側胸膜をくっつけます。この胸膜癒着術は病室で行ないます。 これら治療法に関する予期される効果と危険は 以下の通りです。 ・自己組織(肋間筋、心膜脂肪織など胸腔内、胸 部の組織)を用いた気漏閉鎖 効果: ①採取した組織へ流入する血管を確保(温存) するので血液中に含まれる組織を修復する因子な
どが含まれ、創傷治癒を促進する。 ②血流が保たれることから感染に強い。 ③胸膜欠損部の凹凸、曲面にも対応できる。 危険: ①採取時血管を傷(損傷)つけた場合、血流が減少、途絶え、組織が傷み(壊 死)、縫合不全になる。 ②基本的は、繰り返し採取できない。 ③ 肋間筋採取では、肺が胸腔からはみ出るヘルニア状態、胸水および空気が 皮下に漏れ出る。 ④ 肋間筋採取後は、胸郭の変形がおこる場合がある。 ⑤ 広範囲の胸膜欠損部には対応が難しい。 ⑥ 心膜脂肪織が乏しく、被覆に使えない場合がある。 ⑦ 壁側胸膜を採取した場合、局所の胸膜癒着がおこる場合がある。 ⑧ 術者の技量に左右される。 ⑨ 術中しか施行できない。 ・組織修復接着剤(フィブリン糊)の塗布: 効果: ① 胸膜欠損部の凹凸、曲面にも密着、塗布できる。 ② 広範囲の胸膜欠損部には対応が難しい。 ③ 術者の技量に左右されない。 危険: ① 感染症のリスクがある。 ② 脱落・滑脱することがある。 ③ 再接着しない。 ④ 術中しか施行できない。 ・組織補強材(吸収性組織補強材)の貼付: 効果:
① 面状に胸膜欠損部を被覆できる。 ② 広範囲の胸膜欠損部に対応できる。 危険: ① 感染症のリスクがある。 ② 脱落・滑脱することがある。 ③ 再接着しない。 ④ 胸膜欠損部の凹凸に対し、密着できない。 ⑤ 術者の技量に左右される。 ⑥ 分解に伴い、貼付部(局所)で炎症が起こり、癒着を誘発する場合がる。 ⑦ 術中しか施行できない。 ⑧接着力がない。 ・胸膜癒着術: 効果: ① 上記に比べて気漏閉鎖が期待できる。 ② 繰り返し施行できる。 ③ 術後病室で施行できる。 危険: ① アレルギーを誘発する。 ② 疼痛、発熱を認める。 ③ 急性肺障害、間質性肺炎を発症する場合がある。 ④ 癒着にともなう肺機能の低下が起こる。 ⑤ 癒着しない場合がある。 ⑥ 間質性肺炎合併では使用できない。 ⑦ 再手術、再開胸時大量出血の原因となる。 ⑧ 貧血のある場合、自己血による胸膜癒着術は施行できない。 これまで説明した他の治療法とその特徴を一覧にまとめました。
特徴 手術中 保存的治療 細胞シート移植術(動物データ) 自己組織 組織修復接着剤 組織補強材 胸膜癒着術 効果 気漏閉鎖効果
◎
○
○
◎
◎
創傷治癒の促進◎
○
×
×
◎
再接着×
×
×
×
◎
危険 血液由来感染症へのリスク×
○
×
×
×
発熱・疼痛×
×
○
◎
×
炎症・癒着○
○
◎
◎
×
脱落・滑脱○
◎
○
×
×
担当医師が、それぞれの治療に関して、肺の解剖模型を用いたり、その場で イラストを描いたりするなどして、わかりやすく説明します。8. お守りいただきたいこと
この研究に参加していただける場合には、次のことをお守りください。 ① 研究に参加されている間は、担当医師の指示にしたがってください。 ② 救急の場合を除き、他の病院を受診される際はあらかじめご連絡ください。 ③ 市販薬を服用されたい場合は、必ず事前に担当医師に相談してください。9. 研究実施予定期間と参加予定者数
(1)実施予定期間 この研究は、再生医療等提供計画の受理日~平成30年 3月 31 日まで行われます。 (2)参加予定者数 この研究では、5 名の患者さんの参加を予定しております。10. 研究への参加とその撤回について
あなたがこの研究に参加されるかどうかは、あなたご自身 の自由な意思でお決めください。たとえ参加に同意されない 場合や途中で同意を撤回されたとしても、あなたは一切不利 益を受けませんし、これからの治療に影響することもありません。また、あなたが研究の参加に同意した場合であっても、いつでも研究への参 加をとりやめることができます。
11. 研究への参加を中止する場合について
あなたがこの研究へ参加されても、次の場合は参加を中止していただくこととな ります。あなたの意思に反して中止せざるをえない場合もありますが、あらかじめ ご了承ください。中止する場合は、その理由およびそれまでのデータの活用方法な どを担当医師からご説明いたします。また、中止後も担当医師が誠意をもってあな たの治療にあたりますので、ご安心ください。 ① あなたが研究への参加の中止を希望された場合 ② あなたの病気の状態や治療経過などから、担当医師が研究を中止したほう がよいと判断した場合 ③ この臨床研究全体が中止となった場合 ④ その他、担当医師が中止したほうがよいと判断した場合 ⑤ 何らかの理由で細胞培養が継続困難となった場合12. この研究に関する情報の提供について
この研究の実施中に使用する細胞シートの副作用の情報や研究への参加の意思 に影響を与えるような新たな情報が得られた場合には、すみやかにお伝えします。 あなた個人の検査データについては、通常の診療と同様に、結果がわかり次第お知 らせいたします。この研究用で行った検査データのうち、あなたの診療に直接関係 するものは、担当医師がご説明します。その他のあなたの診療には直接関係がない データはお知らせいたしませんが、ご希望がありましたらご説明いたします。また、 この研究に関して、研究計画や研究方法に関係する資料をお知りになりたい場合は、 他の患者さんの個人情報や研究全体の目的や進行に支障となる事項以外はお知ら せすることができます。いずれの場合も担当医師にお申し出ください。13. 個人情報の取扱いについて
この研究にご参加いただいた場合、あなたから提供された検体(血液、皮膚組織) や診療情報などのこの研究に関する臨床データは、同意を受けた範囲内で取り扱わ れ、かつ不正な手段では取得しません。また、それら検体や臨床データは個人を特 定できない形式に記号化した番号により、東京女子医科大学内でしっかりと管理さ れますので、あなたの個人情報が外部に漏えいしたり、紛失されません。 また、この研究が正しく行われているか どうかを確認するために、東京女子医科大 学倫理委員会、大阪大学第一特定認定再生 医療等委員会の委員、この研究の関係者、 厚生労働省の担当者などが、必要に応じて、 あなたの臨床データをみることがあります。 このような場合でも、これらの関係者には、 守秘義務があり、あなたの個人情報が外部 に漏れることはありません。なお、あなたがこの研究の同意書に署名されることに より、これら関係者があなたの臨床データをみることを認めていただくことになり ますので、ご了承下さい。 この研究から得られた臨床データが、学会や医学雑誌などで公表されることがあ ります。このような場合にも、あなたのお名前など個人情報に関することが外部に 漏れることは一切ありません。 この研究で得られた臨床データや検体は、再生医療等の安全性の確保等に関する 法律にしたがい、研究終了30年保管することになっていますが、その後はすべて 廃棄します。その際も、それらが外部に漏れないよう十分に管理します。14. 健康被害が発生した場合の対応と補償について
この臨床研究は、科学的に計画され慎重に行われますが、この研究への参加中あ るいは終了後にあなたに合併症などの健康障害が生じた場合には、医師が適切な診 察と治療を、誠意をもって行います。本研究中にいつもと違う症状または身体の不調がありましたら、どんなことでも構いませんので、すぐに担当医師にお知らせく ださい。その際、検査や治療などが必要となった場合の費用は、通常の診療と同様 にお支払いいただくこととなります。 本研究の実施に起因して生じた健康被害に対して、医療費、および医療手当の 支給はございません。ただし、死亡または後遺障害(第二級以上)が生じた際には、 再生医療等の安全性の確保等に関する法律に基づき一般社団法人日本再生医療学 会が主導する再生医療等臨床研究保険により補償金をお支払いします。 ただし、以下の様な場合には、補償はできません(補償金はお支払いできませ ん)のでご注意下さい。 ・健康被害と臨床研究との因果関係が明らかに否定できる場合(例えば、がん の再発と細胞シート移植との因果関係がないこと) ・あなたが担当医師に事実と違う報告をした場合 ・あなたの故意または重大な過失によって被害が生じた場合 ・臨床研究に起因しない症状悪化により治療方針を変える必要がある場合 ・先述した細胞シート移植に関する予想される不利益が生じた場合 ・肺気漏の遷延により、膿胸(胸腔内の感染)へ移行したり、あるいは胸腔ド レーン留置期間が長期化してしまう場合
15. 費用負担、研究資金などについて
臨床研究における利益相反(起こりうる利益の衝突)とは、製薬会社や医療機器 メーカーから研究者へ提供される謝金や研究費、株式、知的所有権といった経済活 動による研究者や企業の利益と、患者さんの利益とが相反(衝突)している、もし くは相反するかもしれないと疑われかねない状態を指します。臨床研究では、この ような経済活動によって研究の結果が歪められることを防ぐため、あらかじめ各医 療機関で研究者と関係者の利害関係を管理することが定められています。 この研究の実施責任者と研究分担者は、大学の利益相反マネジメント委員会の審 査を受けており、関連する企業や団体などと研究の信頼性を損ねるような利害関係を有していないことが確認されております。この研究に関する経費は、研究責任者 が所属する診療科の研究費で賄われます。ご参加いただくにあたって、あなたの費 用負担が通常の診療より増えることはありません。また、ご参加頂くにあたっての 負担軽減費などのお支払いもありません。
16. 知的財産権の帰属について
この研究から成果が得られ、知的財産権などが生じる可能性がありますが、その 権利は東京女子医科大学に帰属します。17. 研究担当者と連絡先(相談窓口)
この研究について、何か聞きたいことやわからないこと、心配なことがありまし たら、以下の研究担当者におたずねください。 【研究担当者】 ◎ 神崎 正人 第一外科学(兼)先端生命医科学研究所 准教授 井坂 珠子 第一外科学 講師 吉川 拓磨 第一外科学 助教 前田 英之 第一外科学 助教 大和 雅之 先端生命医科学研究所 教授 鷲尾 薫 先端生命医科学研究所 特任講師 高木 亮 先端生命医科学研究所 助教 髙原 友美 先端生命医科学研究所 研究生 (◎ 研究責任者) 【連絡先】 東京女子医科大学 第一外科学(呼吸器外科) 住 所:東京都新宿区河田町 8-1 電 話:03-3353-8111 内線 35551・・・・(中央病棟 5 階) 平成28年2月8日作成(第3版) 東京女子医科大学 呼吸器外科 准教授 神崎 正人保存用、(写)患者さん用
同 意 文 書
東京女子医科大学 第一外科学 准教授 神崎 正人 殿 臨床研究課題名:「自己皮膚由来培養線維芽細胞シートを用いた肺気漏閉鎖」 担当医師から以下の本臨床研究の説明を受け、理解された項目に☑を入れてください。 □ 1. 臨床研究について □ 11.研究への参加を中止する場合について □ 2. あなたの病気の治療法について □ 12.この研究に関する情報の提供について □ 3. 研究の目的 □ 13.個人情報の取扱いについて □ 4. 研究で使用する細胞シートについて □ 14.健康被害が発生した場合の対応と補償について □ 5. 研究の方法 □ 15.費用負担、研究資金などについて □ 6. 予想される利益と不利益 □ 16.知的財産権の帰属について □ 7. 他の治療法について □ 17.研究担当者と連絡先 □ 8. お守りいただきたいこと □ 9. 研究実施予定期間と参加予定者数 □ 全ての説明を受けて、理解した □ 10. 研究への参加とその撤回について 【患者さんの署名欄】 私は今回の臨床研究に参加するにあたり、以上の内容について十分な説明を受けま した。研究の内容を理解いたしましたので、この研究に参加することについて同意し ます。また、説明文書「患者さんへ」と本同意文書の写しを受け取りました。 同意日:平成 年 月 日 氏 名: (自署) 住 所: 【担当医師の署名欄】 私は、上記の患者さんに本研究について十分に説明したうえで同意を得ました。 説明日:平成 年 月 日 氏 名: (自署)保存用、(写)患者さん用
同 意 文 書
-血液、皮膚組織採取への同意-
東京女子医科大学 第一外科学 准教授 神崎 正人 殿 臨床研究課題名:「自己皮膚由来培養線維芽細胞シートを用いた肺気漏閉鎖」 担当医師から以下の本臨床研究の説明を受け、理解された項目に☑を入れてください。 □ 1. 臨床研究について □ 11.研究への参加を中止する場合について □ 2. あなたの病気の治療法について □ 12.この研究に関する情報の提供について □ 3. 研究の目的 □ 13.個人情報の取扱いについて □ 4. 研究で使用する細胞シートについて □ 14.健康被害が発生した場合の対応と補償について □ 5. 研究の方法 □ 15.費用負担、研究資金などについて □ 6. 予想される利益と不利益 □ 16.知的財産権の帰属について □ 7. 他の治療法について □ 17.研究担当者と連絡先 □ 8. お守りいただきたいこと □ 9. 研究実施予定期間と参加予定者数 □ 全ての説明を受けて、理解した □ 10. 研究への参加とその撤回について 【患者さんの署名欄】 私は今回の臨床研究に用いる細胞シートの作製について十分な説明を受け、理解い たしました。細胞シートを作製する目的で、血液と皮膚組織を提供することに同意し ます。また、説明文書「患者さんへ」と本同意文書の写しを受け取りました。 同意日:平成 年 月 日 氏 名: (自署) 住 所: 【担当医師の署名欄】 私は、上記の患者さんに本研究について十分に説明したうえで同意を得ました。 説明日:平成 年 月 日 氏 名: (自署)保存用、(写)患者さん用
同 意 文 書
-自己皮膚由来培養線維芽細胞シート移植への同意-
東京女子医科大学 第一外科学 准教授 神崎 正人 殿 臨床研究課題名:「自己皮膚由来培養線維芽細胞シートを用いた肺気漏閉鎖」 担当医師から以下の本臨床研究の説明を受け、理解された項目に☑を入れてください。 □ 1. 臨床研究について □ 11.研究への参加を中止する場合について □ 2. あなたの病気の治療法について □ 12.この研究に関する情報の提供について □ 3. 研究の目的 □ 13.個人情報の取扱いについて □ 4. 研究で使用する細胞シートについて □ 14.健康被害が発生した場合の対応と補償について □ 5. 研究の方法 □ 15.費用負担、研究資金などについて □ 6. 予想される利益と不利益 □ 16.知的財産権の帰属について □ 7. 他の治療法について □ 17.研究担当者と連絡先 □ 8. お守りいただきたいこと □ 9. 研究実施予定期間と参加予定者数 □ 全ての説明を受けて、理解した □ 10. 研究への参加とその撤回について 【患者さんの署名欄】 以前、私は自分の細胞と血清から細胞シートを製造する同意をしました。今回、製 造された細胞シートの移植とその経過観察について十分な説明を受けました。この臨 床研究の内容を理解いたしましたので、参加することに同意します。また、説明文書 「患者さんへ」と本同意文書の写しを受け取りました。 同意日:平成 年 月 日 氏 名: (自署) 住 所: 【担当医師の署名欄】 私は、上記の患者さんに本研究について十分に説明したうえで同意を得ました。 説明日:平成 年 月 日 氏 名: (自署)保存用、(写)患者さん用