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1/5 本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所経済調査部が信ずるに足る と判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内容 は、第一生命ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。

ASIA Indicators

定例経済指標レポート

ASEAN 諸国は軒並み予想外の景気加速(Asia Weekly (2/18~2/22))

~タイ中銀は政府の圧力に負けず、金利据え置きを決定~ 発表日:2013 年 2 月 25 日(月) 第一生命経済研究所 経済調査部 主任エコノミスト 西濵 徹(03-5221-4522) ○経済指標の振り返り 発表日 指標、イベントなど 結果 コンセンサス 前回 2/18(月) (シンガポール)1 月非石油輸出(前年比) (タイ)10-12 月期実質 GDP(前年比) +0.5% +18.9% +3.0% +15.3% ▲16.3% +3.0% 2/20(水) (タイ)金融政策委員会(政策金利) (マレーシア)1 月消費者物価(前年比) 10-12 月期実質 GDP(前年比) 2.75% +1.3% +6.4% 2.75% +1.2% +5.5% 2.75% +1.2% +5.3% 2/21(木) (香港)1 月失業率(季調済) 3.4% 3.3% 3.3% 2/22(金) (シンガポール)10-12 月期実質 GDP(前年比/改) (香港)1 月消費者物価(前年比) (台湾)10-12 月期実質 GDP(前年比/改) +1.5% +3.0% +3.72% +1.2% +3.2% +3.40% +1.1%※ +3.7% +3.42%※

(注)コンセンサスはBloomberg 及び THOMSON REUTERS 調査。灰色で囲んでいる指標は本レポートで解説を行っています。※は速報値。

[タイ] ~政府による利下げ圧力が強まる中、中銀は力強い景気とインフレ懸念を警戒する姿勢を崩さず~ 18 日に発表された 10-12 月期の実質GDP成長率は前年同期比+18.9%となり、前期(同+3.0%)から大 幅に加速した。大幅な伸びとなった要因には、前年同期に大洪水が発生して景気が急失速したことも影響して いるものの、前期比年率は+15.0%と前期(同+6.1%)から大幅に加速しており、年末に政府の景気対策が 終了することによる駆け込み需要も大きく景気を押し上げた。新車販売に掛かる個別物品税還付制度を背景に 自動車販売は大幅に加速するなど、個人消費は引き続き拡大基調が続いたほか、世界経済の底打ちを背景に輸 出も拡大するなど、内・外需が両輪となって景気を押し上げている。さらに、堅調な景気を追い風に企業の設 備投資も拡大するなど、消費や投資が景気をけん引している。分野別では、農林漁業に一服感が出ているもの の、主要産業である製造業を中心に拡大基調を強めており、国際金融市場の混乱一服などを背景に海外資金の 流入が活発したことも追い風にサービス産業も活況を呈している。結果、2012 年通年の経済成長率は前年比 +6.4%と前年(同+0.1%)から大幅に加速しており、洪水の影響を完全に克服している。 20 日、タイ銀行は定例の金融政策委員会を開催し、政策金利を3回連続で 2.75%に据え置く決定を行った。 委員会後に発表された声明文において、同行は世界経済について「下振れリスクは依然あるが、前回会合時点 に比べて安定しつつある」とみており、同国経済についても「予想外に力強く推移しており、先行きは力強い 内需に加えて、輸出の回復も景気を押し上げる」との見方を示している。その上で、物価は「原油価格上昇の 影響で幾分上昇基調を強めている」とみており、インフレに警戒する姿勢をみせている。ただし、1月のイン フレ率は前年同月比+3.39%となり、エネルギー価格の上昇の影響を受けて上昇基調にあるものの、コアイン フレ率は同+1.59%と中銀の定めるインフレ目標(コア物価について 0.5~3.0%)の範囲内に収まっており、 直ちにインフレが警戒される状況ではない。今回の決定に際しては、6人が据え置きを主張した一方、海外資 金の流入による通貨バーツ高の影響や先行きの不透明感を理由に1人が 25bp の利下げを主張しており、足下 で政府が中銀に対して利下げを求める姿勢を強めていることが影響しているとみられる。政府は、内外金利差 の大きさが海外資金の流入を引き起こす要因になっているとして利下げ実施を強く求めているが、足下の景気

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2/5 本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所経済調査部が信ずるに足る と判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内容 は、第一生命ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。 の力強さを鑑みれば、これ以上の利下げは景気過熱を招く可能性があるほか、商品市況の上昇がインフレ圧力 を加速させることも懸念される。中銀の首脳陣はプラサーン総裁をはじめ、インフレに対して比較的タカ派的 な姿勢を示しており、利下げが行われる可能性は低いと思われるものの、政府による圧力は今後も一段と強ま ることが予想される。 [マレーシア] ~政府による選挙対策や外需の底入れを背景に、景気は予想外の伸びをみせる~ 20 日に発表された1月の消費者物価は前年同月比+1.3%となり、前月(同+1.2%)から加速した。前月 比も+0.38%と前月(同+0.0%)から上昇ペースが加速しており、食料品価格が急速に上昇したことに加え て、足下の堅調な景気を反映して日用品全般でも価格が上昇しており、雇用環境の改善によりサービス物価も 上昇するなど、全般的に物価上昇圧力が高まっている。なお、マレーシア国立銀行(中銀)は先月 31 日に開 催した定例の金融政策委員会において、今年の物価動向について「国内外の要因により食料品を中心に物価上 昇圧力は高まるものの、世界経済の拡大は緩慢なものに留まることで、インフレ率の加速も緩やかものに留ま る」との見方を示し、10 回連続で政策金利を据え置く決定を行っている。足下のインフレ率は依然低水準に 留まっており、金融政策の慎重なスタンスも物価が急上昇するリスクを低減すると見込まれる。 また、同日発表された 10-12 月期の実質GDP成長率は前年同期比+6.4%となり、前期(同+5.3%)から 加速した。当研究所で試算した季節調整値に基づく前期比も加速していることが確認されたが、低所得者向け 給付(BR1M)なども追い風に加速した個人消費に反動が出たほか、企業の設備投資などにも頭打ち感が出 るなど、年前半の景気を押し上げた内需は急速に鈍化した。一方、年明け以降に予定される総選挙に対応して、 低所得者給付の第2弾目が実施されるなど、政府消費が大幅に拡大して景気を下支えしたほか、これまで低迷 が続いてきた輸出に底入れ感が出るなど、外需の回復が景気を大きく押し上げた。同国経済はASEAN内で も極めて外需依存度が高いため、外需の拡大が景気を押し上げる度合いは他国に比べて大きいことも影響して いる。なお、分野別では農林漁業が引き続き堅調なほか、世界経済の底入れを反映して鉱業部門や製造業でも 生産拡大の動きが広がったほか、金融市場の混乱一服などを追い風にサービス部門でも堅調な推移がみられた。 なお、2012 年通年の経済成長率は前年比+5.6%と前年(同+5.1%)を上回る伸びとなるなど、政府の景気 図 1 TH 実質 GDP 成長率の推移 図 2 TH 政策金利の推移 (出所)CEIC より第一生命経済研究所作成 (出所)CEIC より第一生命経済研究所作成 図 3 TH インフレ率の推移 図 4 TH 為替相場(対米ドル)の推移 (出所)CEIC より第一生命経済研究所作成 (出所)CEIC より第一生命経済研究所作成

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3/5 本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所経済調査部が信ずるに足る と判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内容 は、第一生命ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。 対策などによる内需喚起策が奏功する結果となった。政府は総選挙を見据えて内需喚起策を打ち出しているこ とから、先行きも内需の堅調が見込まれることに加えて、世界経済の底打ちを反映して外需の緩やかな回復も 期待されることから、底堅い景気拡大が続くと予想される。 [シンガポール] ~世界経済の回復で石油輸出に底打ち感が出ているも、依然勢いに乏しい状況が続く~ 18 日に発表された1月の非石油輸出額は前年同月比+0.5%となり、前月(同▲16.3%)から3ヶ月ぶりに 前年を上回る伸びとなった。ただし、前月比は▲1.8%と前月(同▲4.2%)からマイナス幅こそ縮小したもの の、2ヶ月連続で減少しており、世界経済に底打ちの動きが出ているにも拘らず勢いの乏しい状況が続いてい る。原油関連輸出を含む総輸出額は前年同月比+2.2%となり、前月(同▲13.8%)から3ヶ月ぶりに前年を 上回る伸びとなった。前月比も+0.7%と前月(同▲4.9%)から3ヶ月ぶりに増加に転じており、原油輸出の 堅調が輸出全体を押し上げる格好となっている。一方の輸入額は前年同月比+0.6%と前月(同▲1.5%)から 3ヶ月ぶりに前年を上回り、前月比も+7.6%と前月(同▲7.1%)から3ヶ月ぶりに増加に転じている。石油 関連需要の堅調を背景に精製向けの輸入が拡大しているほか、内需の底堅さを追い風に石油関連以外の輸入も 堅調に推移している。結果、貿易収支は+18.61 億SGドルと前月(+20.26 億ドル)から黒字幅は縮小して いる。 22 日に発表された 10-12 月期の実質GDP成長率(改訂値)は前年同期比+1.5%となり、先月発表された 速報値(同+1.1%)から+0.4p 上方修正された。前期比年率も+3.3%と速報値(同+1.8%)から上方修正 されており、堅調な雇用環境や物価の安定を反映して個人消費が拡大したほか、頭打ちの兆しが出ていた建設 需要などに底打ちの動きが出るなど、内需が好調であったことに加えて、世界経済の回復に伴って輸出も底打 ちしており、内・外需ともに景気の底堅さに繋がっている。分野別では、製造業に底打ちの動きが出ているほ か、内需の堅調や金融市場の混乱一服などを背景にサービス業でも底堅い動きがみられた。なお、2012 年通 年の経済成長率は前年比+1.3%と前年(同+5.5%)から減速したものの、政府による景気下支えなどが奏功 する形でマイナス成長に陥ることは避けられた。 図 5 MY インフレ率の推移 図 6 MY 政策金利の推移 (出所)CEIC より第一生命経済研究所作成 (出所)CEIC より第一生命経済研究所作成 図 7 MY 実質 GDP 成長率の推移 (出所)CEIC より第一生命経済研究所作成

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4/5 本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所経済調査部が信ずるに足る と判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内容 は、第一生命ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。 [台湾] ~外需の底堅さに加えて内需の堅調さも重なり、足下の景気は予想以上に力強く推移している~ 22 日に発表された 10-12 月期の実質GDP成長率は前年同期比+3.72%となり、先月発表された速報値(同 +3.42%)から+0.3p 上方修正された。前期比年率も+7.30%と速報値(同+6.00%)から上方修正されて いる。一方、7-9月期について下方修正が行われており、これが同期の上方修正に繋がったと考えられる。 なお、世界経済の底打ちを反映して輸出は拡大基調が続いたほか、これによる生産拡大や雇用の底堅さを背景 に個人消費は拡大に転じており、企業の設備投資の拡大なども景気を下支えしている。分野別では、輸出の堅 調に伴って製造業で拡大が続いたほか、国際金融市場の混乱一服などで海外資金の流入などにより住宅投資や 設備投資などが押し上げられたこともあり、サービス業全般で拡大の動きがみられた。2012 年通年の経済成 長率は前年比+1.26%と前年(同+4.07%)から減速したものの、同国政府は今年の成長率について同+3.59% に加速するとの見通しを示している。 [香港] ~中国本土における綱紀粛正策などの影響により、雇用に下押し圧力が掛かっている模様~ 21 日に発表された1月の失業率は 3.4%となり、前月(3.3%)から 0.1p 悪化した。就業者数は前年同月比 +7.1 万人と前月(同+7.3 万人)から増加ペースが鈍化しており、金融市場の混乱一服などを背景に金融セ クターをはじめとする雇用は底堅く推移している一方、今年の春節連休を巡っては、中国政府による綱紀粛正 の強化を背景に高額消費が抑えられている結果、小売部門などに少なからず悪影響が出ていると見込まれ、雇 用の頭打ちに繋がったことが予想される。 22 日に発表された1月の消費者物価は前年同月比+3.0%となり、前月(同+3.7%)から減速した。政府 による公営住宅の賃料減免措置の影響を除いたベースでも、1月は前年同月比+3.1%と前月(同+3.8%)か ら減速している。なお、これには今年の春節のタイミングが前年と異なっていることも影響している。前月比 は+0.3%と前月と同じ伸びに留まっており、春節前の需要拡大を反映して食料品価格に上昇圧力が掛かった ほか、海外資金の流入による不動産価格の上昇、公共料金引き上げなどの影響が懸念されたものの、被服類な どをはじめとする日用品価格の下落が物価上昇圧力を相殺している。 図 8 SG 貿易動向の推移 図 9 SG 実質 GDP 成長率の推移 (出所)CEIC より第一生命経済研究所作成 (出所)CEIC より第一生命経済研究所作成 図 10 TW 実質 GDP 成長率の推移 (出所)CEIC より第一生命経済研究所作成

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5/5 本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所経済調査部が信ずるに足る と判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内容 は、第一生命ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。 以 上 図 11 HK 雇用環境の推移 図 12 HK インフレ率の推移 (出所)CEIC より第一生命経済研究所作成 (出所)CEIC より第一生命経済研究所作成

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