著作権:エネルギー本部
世界のバイオ燃料利用の状況と今後の展開
世界のバイオ燃料利用の状況と今後の展開
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沖縄バイオマスセミナ資料
沖縄バイオマスセミナ資料
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-2007年3月28日
三井物産株式会社
エネルギー本部新事業部
バイオ燃料一般状況
1.世界バイオ燃料
(※)需要予測
- IEAベース
※ バイオエタノール及びバイオディーゼルの合計
International Energy Agency (IEA)発行 “World Energy Outlook 2006” 2015年 輸送用燃料需要予測 18.4億㌧(原油換算)を元に試算 37.0 172 344 0.0 50.0 100.0 150.0 200.0 250.0 300.0 350.0 2005 ・ ・ ・ ・ ・ 2015 2015 (単位:百万kl) 輸送用燃料の 10%前提 (64万 b/d) (296万 b/d) (592万 b/d) 輸送用燃料の 5%前提
バイオ燃料一般状況
2.バイオ燃料導入に関する主要国動向
米国
¾ 2012年の75億ガロン(約28百万kl)の再生可能燃料使用義務付けに続き、 2007年1月 23日の年頭教書演説にてブッシュ大統領が2017年の350億ガロン(約132百万kl) のバイ オ燃料導入を提言 ¾ 2007年3月9日ブッシュ大統領はブラジルルーラ大統領とバイオ燃料生産拡大に関す る米伯連携につき合意。 ブラジル
¾ 米国とのバイオエタノールを中心としたバイオ燃料普及に向けた共同取組みに合意。 ¾ 同国においてはFFV車販売が急増中(トヨタ、ホンダ、三菱自動車がFFV車販売を開 始予定)。 欧州
¾ 2010年5.75%(22百万kl)、2020年10%(38百万kl)のバイオ燃料比率達成が目標。 ¾ 2007年3月9日EU首脳会議にて以下を提唱。 CO2排出量削減目標 : EU域内の2020年までに1990年比20%減。 先進国全体での2020年までに1990年比30%減。 再生可能エネルギー利用目標: EU域内利用率の2020年までの20%引き上げ (現在6.5%)。
米国
¾ 2012年の75億ガロン(約28百万kl)の再生可能燃料使用義務付けに続き、 2007年1月 23日の年頭教書演説にてブッシュ大統領が2017年の350億ガロン(約132百万kl) のバイ オ燃料導入を提言 ¾ 2007年3月9日ブッシュ大統領はブラジルルーラ大統領とバイオ燃料生産拡大に関す る米伯連携につき合意。
ブラジル
¾ 米国とのバイオエタノールを中心としたバイオ燃料普及に向けた共同取組みに合意。 ¾ 同国においてはFFV車販売が急増中(トヨタ、ホンダ、三菱自動車がFFV車販売を開 始予定)。
欧州
¾ 2010年5.75%(22百万kl)、2020年10%(38百万kl)のバイオ燃料比率達成が目標。 ¾ 2007年3月9日EU首脳会議にて以下を提唱。 CO2排出量削減目標 : EU域内の2020年までに1990年比20%減。 先進国全体での2020年までに1990年比30%減。 再生可能エネルギー利用目標: EU域内利用率の2020年までの20%引き上げ (現在6.5%)。バイオエタノールの世界状況
1.エタノール生産量、用途別シェア
飲料・工業用 15% 燃料用 85% 飲料用 15% 工業用 8% 燃料用 77% (単位:百万kl) 34.1 39.2 41.3 45.0 50.1 用途別シェア実績・予測 用途別シェア実績・予測 34.7 6.8 3.6 2005年実績 : 計45百万kl 2015年予測 : 計104百万kl 89 15 104 燃料用需要 54百万kl増 9.6 12.6 3.2 12.1 14.7 3.4 14.3 14.7 3.7 16.2 16.1 3.8 19.2 16.7 3.9 0 20 40 60 80 100 120 2002 2003 2004 2005 2006 ・ ・・ ・ ・ 2015 米国 ブラジル 中国 インド フランス ロシア その他 生産量実績・予測 生産量実績・予測 出典:バイオエタノールの世界状況
2.燃料用バイオエタノール導入状況
米国(原料: トウモロコシ) ・バイオ燃料添加義務28.5百万kl (2012) ・生産量: 19.2百万kl (2006) ・輸入量: 2.5百万kl (2006) ・2007年1月の一般教書演説で、 2017年に350億ガロン(132百万kl) の代替燃料利用目標 日本(原料: 糖蜜、小麦等) ・E3まで可能 ・ETBE添加: 2010年で84万kl (エタノール36万kl) 中国 (原料: トウモロコシ、米) ・9省でE10試験導入 ・生産量: 3.9百万kl (2006) 欧州 (原料: 甜菜、小麦、大麦 ) ・EU:バイオ燃料導入促進指令 ・E5,E10:スウェーデン、ポーランド ・ETBE: ドイツ、フランス、スペイン ・生産量: 0.9百万kl (EU, 2005) タイ (原料: キャッサバ、糖蜜) ・2007年E10義務付け決定 フィリピン (原料: 糖蜜) ・2009年E5義務付け決定 ・段階的E10の法制化 ブラジル(原料: サトウキビ) ・全土でE20∼E25, E100 (FFV用) ・生産量:16.7百万kl (2006) ・輸出量: 3.0百万kl (2006) カナダ (原料: 穀類) ・2010年までにE5義務付け インド (原料: 糖蜜) ・9州で2010年までにE5 義務付け(導入中) E3, E5:エタノール3% (5%) 添加ガソリン E10, E20∼E25: エタノール10% (20∼25%)添加ガソリン ETBE: Ethyl Tertiary Butyl EtherE3, E5:エタノール3% (5%) 添加ガソリン
E10, E20∼E25: エタノール10% (20∼25%)添加ガソリン ETBE: Ethyl Tertiary Butyl Ether
バイオエタノールの海外状況
1.ブラジルでのバイオエタノール生産
アマゾン熱帯雨林 アマゾン熱帯雨林 パンタナール湿原 パンタナール湿原 現在のサトウキビ生産地 現在のサトウキビ生産地 セラード灌木地帯 セラード灌木地帯 大西洋熱帯雨林 大西洋熱帯雨林 •全土:851百万ha •耕作可能地:320百万ha (38%) 既耕作地:60百万ha (内サトウキビ畑 6.4百万ha) 未耕作地:260百万ha (内セラード耕作可能地90百万ha) •全土:851百万ha •耕作可能地:320百万ha (38%) 既耕作地:60百万ha (内サトウキビ畑 6.4百万ha) 未耕作地:260百万ha (内セラード耕作可能地90百万ha) セラードバイオエタノールの海外状況
2.ブラジルのバイオエタノール概況
バイオエタノール生産量
¾中南部 (Sao Paulo St., Parana St.等):14.7百万kl(約88%) ¾東北部 (Alagoas St., Pernambuco St.等):2.0百万kl(約12%) ¾現在におけるエタノール製造の中心はSao Paulo州だが、今後はセラード地域等周辺の 州にも拡大する傾向にある(セラード地帯は潅木草原地域で、ブラジル国土の204百万ha を占める) ¾2006年でのエタノール製造工場: 333箇所 ¾現在100件近くの新規プロジェクトが進行中 ¾2010年でサトウキビの作付け面積は8.7百万ha、サトウキビで5億5千万㌧との予想
エタノール混合割合
¾2006年3月にエタノール端境期による価格上昇を抑えるため25%→20%に変更 ¾中南部のエタノール増産等による価格安定が見られ、2006年10月に20%→23%に変更
Flexible Fuel Vehicle
¾2003年から販売開始
¾2005年の販売台数は約90万台で、2006年は小型車新車登録の80%以上がFFV
バイオエタノール生産量
¾中南部 (Sao Paulo St., Parana St.等):14.7百万kl(約88%)
¾東北部 (Alagoas St., Pernambuco St.等):2.0百万kl(約12%) ¾現在におけるエタノール製造の中心はSao Paulo州だが、今後はセラード地域等周辺の 州にも拡大する傾向にある(セラード地帯は潅木草原地域で、ブラジル国土の204百万ha を占める) ¾2006年でのエタノール製造工場: 333箇所 ¾現在100件近くの新規プロジェクトが進行中 ¾2010年でサトウキビの作付け面積は8.7百万ha、サトウキビで5億5千万㌧との予想
エタノール混合割合
¾2006年3月にエタノール端境期による価格上昇を抑えるため25%→20%に変更 ¾中南部のエタノール増産等による価格安定が見られ、2006年10月に20%→23%に変更
Flexible Fuel Vehicle
¾2003年から販売開始
バイオエタノールの海外状況
3.ブラジルでのバイオエタノール生産・消費・輸出
0 200 400 600 800 1,000 1,200 1,400 1,600 1,800 2000 2001 2002 2003 2004 2005 生産量 消費量 輸出入量 (出典:ブラジル鉱山動力省資料) (単位: 万kl)バイオエタノールの海外状況
4.米国のバイオエタノール概況
バイオエタノール生産量
¾2001年から5年で概ね倍増し、今後数年で更に倍増する勢い ¾急減なバイオエタノール生産に伴い、原料トウモロコシの価格上昇等弊害も顕在化 ¾2006年でのエタノール製造工場: 約110工場 ¾生産能力は現在53億gal/年(約19百万kl/年)だが 2∼3年後には60億gal/年(23百万kl/年)に増加する 見通し ¾2006年では全米トウモロコシ生産量の約20% (54.6百万㌧) をバイオエタノール用に使用 MTBE禁止措置
¾2006年現在、カリフォルニアなど25州が既に 使用を禁止し、ペンシルベニア州など5州が禁止 を検討中 バイオエタノール生産量
¾2001年から5年で概ね倍増し、今後数年で更に倍増する勢い ¾急減なバイオエタノール生産に伴い、原料トウモロコシの価格上昇等弊害も顕在化 ¾2006年でのエタノール製造工場: 約110工場 ¾生産能力は現在53億gal/年(約19百万kl/年)だが 2∼3年後には60億gal/年(23百万kl/年)に増加する 見通し ¾2006年では全米トウモロコシ生産量の約20% (54.6百万㌧) をバイオエタノール用に使用 MTBE禁止措置
¾2006年現在、カリフォルニアなど25州が既に 使用を禁止し、ペンシルベニア州など5州が禁止 を検討中バイオエタノールの海外状況
5.米国のバイオエタノール生産補助とMTBE禁止措置
バイオエタノールの海外状況
6.欧州のバイオエタノール導入状況
EU
¾EUのバイオ燃料導入促進指令にて、混合割合を2010年で5.75%に(法的拘束力なし)。 2005年の導入実績は1.5%で目標に達していない ¾バイオ燃料のうちエタノールの占める割合は18.5% ¾スペインやフランスを中心にエタノール製造。バイオエタノール原料は麦類が中心で、甜 菜や粗悪ワインなど。 ドイツ
¾2007年1月から揮発油税減免の優遇措置が撤廃され、バイオ燃料混合が義務化される。 スペイン等では優遇措置は残るものの、今後はドイツ方式が拡大される見通し。 ¾ガソリンへのETBE混合が主体 ¾麦類を中心に20万㌧/年のバイオエタノールを製造(2005年)。2006年は倍増の見通し。 スウェーデン
¾EU内での最大のバイオエタノール消費国(29.6万㌧,2005年) ¾一部の乗用車並びにバスでE10実施中 フランス
¾EU内でのバイオ燃料導入の主導的役割を担う。 ¾甜菜や小麦を中心に10万kl/年のバイオエタノールを製造(2005年)。 ¾ガソリンへのETBE混合 EU
¾EUのバイオ燃料導入促進指令にて、混合割合を2010年で5.75%に(法的拘束力なし)。 2005年の導入実績は1.5%で目標に達していない ¾バイオ燃料のうちエタノールの占める割合は18.5% ¾スペインやフランスを中心にエタノール製造。バイオエタノール原料は麦類が中心で、甜 菜や粗悪ワインなど。 ドイツ
¾2007年1月から揮発油税減免の優遇措置が撤廃され、バイオ燃料混合が義務化される。 スペイン等では優遇措置は残るものの、今後はドイツ方式が拡大される見通し。 ¾ガソリンへのETBE混合が主体 ¾麦類を中心に20万㌧/年のバイオエタノールを製造(2005年)。2006年は倍増の見通し。 スウェーデン
¾EU内での最大のバイオエタノール消費国(29.6万㌧,2005年) ¾一部の乗用車並びにバスでE10実施中 フランス
¾EU内でのバイオ燃料導入の主導的役割を担う。 ¾甜菜や小麦を中心に10万kl/年のバイオエタノールを製造(2005年)。 ¾ガソリンへのETBE混合バイオエタノールの海外状況
7.アジアのバイオエタノール導入状況
中国
¾2002年からE10テスト事業が開始され、現在5省(河北省、山東省等)と27指定都市(4省) でE10実施中。中央政府として自動車用エタノール燃料の導入を積極的に推進 ¾政府目標は、燃料用エタノール生産量を現状の1.02百万㌧/年(1.28百万kl)から、2010 年で3.25百万㌧(4.06百万kl)に拡大 ¾原料はトウモロコシが中心で、他に小麦、キャッサバ等 タイ
¾2007年から予定のプレミアムガソリンへのE10義務化プログラム(MTBE使用は2006年ま で)は実施延期。現在一部でE10販売中。2011年で全ガソリンへのE10義務化計画。 ¾24のエタノール製造工場の許可が下りており、エタノールの輸出も検討中。 ¾主な原料はキャッサバ、糖蜜 フィリピン
¾「バイオ燃料法」制定。2009年1月までE5を義務付け、段階的にE10まで実施計画あり ¾主な原料はサトウキビで、国内でのエタノール製造を計画 インドネシア
¾貧困・失業対策としての植物燃料開発のための国家チーム」結成(2006年7月) ¾ジャカルタでE5販売開始(2006年12月) ¾主な原料はキャッサバ、サトウキビ 中国
¾2002年からE10テスト事業が開始され、現在5省(河北省、山東省等)と27指定都市(4省) でE10実施中。中央政府として自動車用エタノール燃料の導入を積極的に推進 ¾政府目標は、燃料用エタノール生産量を現状の1.02百万㌧/年(1.28百万kl)から、2010 年で3.25百万㌧(4.06百万kl)に拡大 ¾原料はトウモロコシが中心で、他に小麦、キャッサバ等 タイ
¾2007年から予定のプレミアムガソリンへのE10義務化プログラム(MTBE使用は2006年ま で)は実施延期。現在一部でE10販売中。2011年で全ガソリンへのE10義務化計画。 ¾24のエタノール製造工場の許可が下りており、エタノールの輸出も検討中。 ¾主な原料はキャッサバ、糖蜜 フィリピン
¾「バイオ燃料法」制定。2009年1月までE5を義務付け、段階的にE10まで実施計画あり ¾主な原料はサトウキビで、国内でのエタノール製造を計画 インドネシア
¾貧困・失業対策としての植物燃料開発のための国家チーム」結成(2006年7月) ¾ジャカルタでE5販売開始(2006年12月) ¾主な原料はキャッサバ、サトウキビバイオエタノールの国内状況
日本
¾
石油連盟 ¾2010年にETBE84万kl導入方針(エタノール所要量約36万kl)、2007年度から特定 のSSに 対し試験供給を開始。¾ 政府関係
¾農林水産省 9「バイオマスニッポン総合戦略推進会議」にて2030年に国産バイオ燃料600 万kl生産を提言。 ¾環境省はバイオエタノール導入に向けたロードマップを作成。 92010年: ETBEと直接添加 (バイオエタノール使用量=80万kl/年) 92020年: ガソリン需要の2/3にETBEとE3を導入 (190万kl/年) 92030年: E10を全面導入 (380万kl) ¾ 経済産業省 9ETBE導入に関わるリスク評価目的に、平成19∼20年度で18億円強の予算 要求 9一方、エタノール混合ガソリン(E3)の実証実験を実施し「一定の安全性が確 認できた。」旨発表。
日本
¾
石油連盟 ¾2010年にETBE84万kl導入方針(エタノール所要量約36万kl)、2007年度から特定 のSSに 対し試験供給を開始。¾
政府関係
¾農林水産省 9「バイオマスニッポン総合戦略推進会議」にて2030年に国産バイオ燃料600 万kl生産を提言。 ¾環境省はバイオエタノール導入に向けたロードマップを作成。 92010年: ETBEと直接添加 (バイオエタノール使用量=80万kl/年) 92020年: ガソリン需要の2/3にETBEとE3を導入 (190万kl/年) 92030年: E10を全面導入 (380万kl) ¾ 経済産業省 9ETBE導入に関わるリスク評価目的に、平成19∼20年度で18億円強の予算 要求 9一方、エタノール混合ガソリン(E3)の実証実験を実施し「一定の安全性が確 認できた。」旨発表。1.日本の燃料用バイオエタノール導入計画
バイオエタノールの国内状況
岡山県真庭市 •経産省実証試験事業 •事業主体: 三井造船, 岡山県, 真庭市 •原料: 製材所廃木材 •利用: E3真庭市公用車 沖縄県伊江島 •内閣府, 農水省, 経産省, 環境 省補助事業 •事業主体: アサヒビール他 •原料: モンスターケイン •利用: 島内公用車E3実証 沖縄県宮古島 •環境省, 経産省, 農水省, 国交省, 内閣府事業化 •事業主体: りゅうせき •原料: 糖蜜 大阪府堺市 •環境省実証事業 •事業主体: 大阪府環境センタ,大成 建設, 丸紅他 •原料: 建築廃材 •利用: エタノール販売 山形県新庄市 •農水省実証事業 •事業主体: 新庄市 •原料: スィートソルガム •利用: 新庄市公用車 北海道十勝地区 •農水省事業家補助 •事業主体: ホクレン •原料: 甜菜,規格外小麦 •利用: ホクレン傘下E3普及2.日本のエタノール実証・事業化状況
バイオディーゼルの世界の状況
日本 ・B5まで添加可能 ・品確法にてB5規定、ニート規 格もJASOに規定 欧州 (原料: 菜種、ひまわり ) ・EU:バイオ燃料導入促進指令 ・ドイツ: B5, B100市販 ・フランス: B5, B30、公用車の一部にB30対応 車導入 ・イタリア: B5, B30、B30対応車が市販 マレーシア (原料: パーム) ・2005年から国家バイオ燃料政策検討 インドネシア (原料:パーム) ・2025年でのBDF利用目標: 470万kl ブラジル(原料: 大豆) ・軽油へのBDF混合を義務付け(2008年 迄にB2, 2013年迄にB5) インド (原料: ジャトロファ) ・2005∼2007年で実証、2007∼ 2010年で市場を整備し、2012年 を目処にB5全国展開予定 米国(原料: 大豆、廃食油) ・バイオ燃料添加義務28.5百万kl (2012) ・一部の地域でB25対応車、B100対応車が 市販 ・2006年で65工場が稼動、生産量: 35万kl (2006) タイ(パーム) ・2006年迄にB2化、2011年迄にB3 化が目標 フィリピン(ココナツ) ・政府公用車でのB1利用義務化1.バイオディーゼル導入状況
B1∼B5:FAME 1%∼5% 添加軽油 B20, E30: FAME 20%, 30% 添加軽油 B100: ニートFAME B1∼B5:FAME 1%∼5% 添加軽油 B20, E30: FAME 20%, 30% 添加軽油 B100: ニートFAMEバイオディーゼルの海外状況
1.欧州のバイオディーゼル導入状況(1)
EU
¾バイオ燃料導入促進指令(2010年で5.75%)に従ってBDFを中心に導入が進む。特に 2002年以降の伸びが著しい。 ¾バイオ燃料のうちバイオディーゼルの占める割合は81.5% ¾ニート(100%BDF)での規格を規定し、ニート規格に適合したBDFを軽油に5%以下で混合 する事が可能。 ¾原料の80%は菜種油で、ひまわり油や大豆油を含むバージン油が98% ¾主要3ヶ国(ドイツ、フランス、イタリア)で欧州全体の生産量の80% ドイツ
¾国内でのBDF生産量は167万㌧(2005年)で欧州のBDF生産の52%を占める。 ¾B5以外にも100% BDF(ニート)対応車が市販されている。 ¾原料作物に対する補助あり フランス
¾EU内で最大のBDF生産工場を持つが、国全体の生産量は2001年減少傾向。2005年の 生産量は49万㌧ ¾B5対応車が市販されている以外に、公用車の一部でB30も利用 ¾原料作物に対する補助あり EU
¾バイオ燃料導入促進指令(2010年で5.75%)に従ってBDFを中心に導入が進む。特に 2002年以降の伸びが著しい。 ¾バイオ燃料のうちバイオディーゼルの占める割合は81.5% ¾ニート(100%BDF)での規格を規定し、ニート規格に適合したBDFを軽油に5%以下で混合 する事が可能。 ¾原料の80%は菜種油で、ひまわり油や大豆油を含むバージン油が98% ¾主要3ヶ国(ドイツ、フランス、イタリア)で欧州全体の生産量の80% ドイツ
¾国内でのBDF生産量は167万㌧(2005年)で欧州のBDF生産の52%を占める。 ¾B5以外にも100% BDF(ニート)対応車が市販されている。 ¾原料作物に対する補助あり フランス
¾EU内で最大のBDF生産工場を持つが、国全体の生産量は2001年減少傾向。2005年の 生産量は49万㌧ ¾B5対応車が市販されている以外に、公用車の一部でB30も利用 ¾原料作物に対する補助ありバイオディーゼルの海外状況
1.欧州のバイオディーゼル導入状況(2)
イタリア
¾国内でのBDF生産量は40万㌧(2005年) 。 ¾B5とB30対応車が市販されている。 ¾原料作物に対する補助あり その他の欧州諸国
¾チェコ、ポーランド、オーストリア、スペイン等でBDF生産 イタリア
¾国内でのBDF生産量は40万㌧(2005年) 。 ¾B5とB30対応車が市販されている。 ¾原料作物に対する補助あり その他の欧州諸国
¾チェコ、ポーランド、オーストリア、スペイン等でBDF生産 0 50 100 150 200 250 300 350 400 1992 1994 1996 1998 2000 2002 2004 欧州のBDF生産量推移 (単位: 万kl)バイオディーゼルの海外状況
2.米国、ブラジルのバイオディーゼル導入状況
米国
¾バイオ燃料添加義務(2012年で70億ガロン)により導入が図られているが、ガソリンへの バイオエタノール添加が主体でBDFは1%以下 ¾1990年代から公用車へのB20が使用され、現在はB2∼B5対応車が市販 ¾BDFについても生産補助や税制優遇措置がとられ、2005年以降急速に伸びつつある。 ¾原料は大豆油が中心で、廃食油や綿実油も使用ニート(100%BDF)の規格を規定。軽油 へのBDF添加率については規定がな く、BDFを添加したものが既存の軽油 規格に適合するかの確認が必要。 一般的にはB20以下であれば適合と される。 ¾連邦としての補助の他、イリノイ州 等では独自の普及措置を実施 ブラジル
¾2005年の連邦法で2008年までにB2、 2013年までにB5化義務付け ¾2003年にBDFの規格化 ¾BDFに対する燃料税軽減措置あり 米国
¾バイオ燃料添加義務(2012年で70億ガロン)により導入が図られているが、ガソリンへの バイオエタノール添加が主体でBDFは1%以下 ¾1990年代から公用車へのB20が使用され、現在はB2∼B5対応車が市販 ¾BDFについても生産補助や税制優遇措置がとられ、2005年以降急速に伸びつつある。 ¾原料は大豆油が中心で、廃食油や綿実油も使用ニート(100%BDF)の規格を規定。軽油 へのBDF添加率については規定がな く、BDFを添加したものが既存の軽油 規格に適合するかの確認が必要。 一般的にはB20以下であれば適合と される。 ¾連邦としての補助の他、イリノイ州 等では独自の普及措置を実施 ブラジル
¾2005年の連邦法で2008年までにB2、 2013年までにB5化義務付け ¾2003年にBDFの規格化 ¾BDFに対する燃料税軽減措置あり 0 5 10 15 20 25 30 35 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 米国のBDF生産量推移 (単位: 万k)lバイオディーゼルの海外状況
3.東南アジアのバイオディーゼル導入状況(1)
マレーシア
¾Malaysian Palm Oil Boardが2002年にB2, B5, B10の走行試験を実施し、2004年より公
用車のB5利用を始めている。
¾2005年8月にNational Bio Fuel Policy原案が提示され、2006年に実施。 9BDF2∼5%又はパーム油直接2∼5%
9BDF品質規格策定
¾原料パーム油(Crude Palm Oil; CPO)の生産量は2006年で15.8百万㌧/年であり世界
第2位。2020年までに500万㌧の増産が可能とされている。
¾輸出量は2006年で14.3百万㌧であり世界1位。 インドネシア
¾2005年に策定されたNational Energy Management Plan では、2025年でのBDF利用
目標量が470万kl ¾CPO生産量は2006年で15.9百万㌧であり世界1位。マレーシアとの2国で世界のCPO生 産量の86%を占める。 ¾輸出量は2006年で12.1百万㌧であり、世界第2位。マレーシアとの2国で世界のCPO輸 出量の90%を占める。
マレーシア
¾Malaysian Palm Oil Boardが2002年にB2, B5, B10の走行試験を実施し、2004年より公
用車のB5利用を始めている。
¾2005年8月にNational Bio Fuel Policy原案が提示され、2006年に実施。
9BDF2∼5%又はパーム油直接2∼5%
9BDF品質規格策定
¾原料パーム油(Crude Palm Oil; CPO)の生産量は2006年で15.8百万㌧/年であり世界
第2位。2020年までに500万㌧の増産が可能とされている。
¾輸出量は2006年で14.3百万㌧であり世界1位。
インドネシア
¾2005年に策定されたNational Energy Management Plan では、2025年でのBDF利用
目標量が470万kl
¾CPO生産量は2006年で15.9百万㌧であり世界1位。マレーシアとの2国で世界のCPO生
産量の86%を占める。
¾輸出量は2006年で12.1百万㌧であり、世界第2位。マレーシアとの2国で世界のCPO輸
バイオディーゼルの海外状況
3.東南アジアのバイオディーゼル導入状況(2)
タイ
¾パーム油10%混合軽油が市販 ¾2011年までにBDF混合率3%の目標提示。 フィリピン ¾2003年にココナツ油由来のBDF(CBE)について、CBE100%の燃料規格制定。 ¾2004年から政府公用車でのCBE1%混合軽油の利用を義務付け。 ¾軽油全体へのCBE混合の義務化を検討中 インド
¾2005年∼2007年でB5実証期間とし、その後2011年∼2012年に全国展開を計画してい るが難航中。 ¾非食用油としてナンヨウアブラギリ (Jatropha Curcas)をBDFに転換するプロジェクト実 施中。 タイ
¾パーム油10%混合軽油が市販 ¾2011年までにBDF混合率3%の目標提示。 フィリピン ¾2003年にココナツ油由来のBDF(CBE)について、CBE100%の燃料規格制定。 ¾2004年から政府公用車でのCBE1%混合軽油の利用を義務付け。 ¾軽油全体へのCBE混合の義務化を検討中 インド
¾2005年∼2007年でB5実証期間とし、その後2011年∼2012年に全国展開を計画してい るが難航中。 ¾非食用油としてナンヨウアブラギリ (Jatropha Curcas)をBDFに転換するプロジェクト実 施中。バイオディーゼルの海外状況
4.パーム油の生産・輸出状況
世 界 の パ ー ム 油 生 産 量 推 移 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 30,000 35,000 40,000 千 ㌧ O th e rs V e n e zu e la Ho n du ras B razil Co sta R ic a Ec u ado r Ivo ry Co ast P apu a Ne w Gu in e a Co lo mbia Th ailan d Nige ria In do n e sia MalaysiaWORLD MAJOR PRODUCERS OF PALM OIL ('000 TONNES)
80 85 90 95 00 01 02 03 04 05 06f %(Year 2006) Malaysia 2,573 4,134 6,095 7,811 10,842 11,804 11,908 13,354 13,974 14,961 15,830 43.17% Indonesia 691 1,243 2,413 4,220 7,050 8,030 9,370 10,530 12,380 13,920 15,900 43.36% Nigeria 433 386 580 660 740 770 775 785 790 800 815 2.22% Thailand 19 89 232 354 525 625 600 640 668 685 780 2.13% Colombia 74 125 226 388 524 548 528 527 632 662 695 1.90% Papua New Guinea 32 128 145 223 336 329 316 326 345 350 363 0.99% Ivory Coast 189 161 270 275 278 220 240 220 270 260 265 0.72% Ecuador 37 84 120 183 222 228 241 247 279 319 355 0.97% Costa Rica 31 44 71 97 138 150 127 155 180 210 215 0.59% Brazil 12 25 66 75 108 110 118 129 142 160 172 0.47% Honduras 15 61 78 76 97 122 127 158 170 175 190 0.52% Venezuela 4 4 9 39 73 52 55 41 61 70 31 0.08% Others 474 553 714 801 943 972 975 1,078 1,029 1,038 1,059 2.89% TOTAL 4,584 7,037 11,019 15,202 21,876 23,960 25,380 28,190 30,920 33,610 36,670 100.00% Source : Oil World Annual 2006 及び 13/Apr'06, 21/Jly'06, 24/Nov'06
世界のパーム油輸出量推移 2,500 5,000 7,500 10,000 12,500 15,000 17,500 20,000 22,500 25,000 27,500 30,000 (千㌧) Others Costa Rica Colombia Ivory Coast Singapore* Hong Kong SAR* Papua New Guinea Indonesia Malaysia
バイオディーゼルの国内状況
1.日本の燃料用バイオディーゼル概況(1)
日本
¾ 経済産業省
¾2006年4月に脂肪酸メチルエステル(Fat Acid Methyl Ester, FAME)のニート規格、
をJASO(自動車工業会規格)として提案。又ニート規格に適合したFAMEを5%まで添 加できるB5軽油規格を品確法にて制定する案を提示。 ¾パブリックコメント等の手続きを経た上で、2007年4月に法制化の予定。
¾ 京都市
¾1997年11月から、廃食油からのBDF精製と、ゴミ収集車等への導入開始。 ¾燃料品質の暫定規格である「京都スタンダード」を制定し、2004年6月から規格に 適合したBDFを生産(5kl/日) ¾B20(市営バス)、B100(ゴミ収集車) ¾東京都
¾2007年10月から2009年3月までのB5供給を公募 9使用量: 延べ1,300kl(予定) 9対象: 都営バス65台
日本
¾
経済産業省
¾2006年4月に脂肪酸メチルエステル(Fat Acid Methyl Ester, FAME)のニート規格、
をJASO(自動車工業会規格)として提案。又ニート規格に適合したFAMEを5%まで添 加できるB5軽油規格を品確法にて制定する案を提示。 ¾パブリックコメント等の手続きを経た上で、2007年4月に法制化の予定。
¾
京都市
¾1997年11月から、廃食油からのBDF精製と、ゴミ収集車等への導入開始。 ¾燃料品質の暫定規格である「京都スタンダード」を制定し、2004年6月から規格に 適合したBDFを生産(5kl/日) ¾B20(市営バス)、B100(ゴミ収集車) ¾東京都
¾2007年10月から2009年3月までのB5供給を公募 9使用量: 延べ1,300kl(予定) 9対象: 都営バス65台バイオディーゼルの国内状況
1.日本の燃料用バイオディーゼル概況(2)
¾ 東京都、トヨタ自動車、新日本石油、日野自動車
¾2007年2月「第2世代バイオディーゼル燃料」の実用化に向けた共同プロジェクト 開始を発表。 ¾国内規格であるB5を超えて軽油に混合出来る第2世代のディーゼル燃料の実用 化を目指す。9BHD (Bio Hydrofined Diesel) の環境性能確認 9都営バスでのデモ走行 9国内での供給体制検討
¾ いすみ鉄道
¾2005年12月から、菜種油由来の廃食油からBDFを精製し、ディーゼル機関車の燃 料として使用する実証開始 ¾大多喜町の「地域新エネルギービジョン」の一環として取り組まれている。 ¾静岡県トラック協会
¾2007年2月からB5軽油の運用を県内13事業所で開始。 ¾ドイツからの輸入BDF(菜種油原料)を三愛石油にてB5に精製 ¾同協会が17円50銭/㍑補助¾
東京都、トヨタ自動車、新日本石油、日野自動車
¾2007年2月「第2世代バイオディーゼル燃料」の実用化に向けた共同プロジェクト 開始を発表。 ¾国内規格であるB5を超えて軽油に混合出来る第2世代のディーゼル燃料の実用 化を目指す。9BHD (Bio Hydrofined Diesel) の環境性能確認
9都営バスでのデモ走行 9国内での供給体制検討