医療保険制度
公益財団法人医療機器センター 医療機器産業研究所 石黒克典 平成27年度第9回CDR認定講習会1. 医療保険制度の概要と診療報酬
2. 保険償還の制度的枠組み
3. 保険診療で使用できる医療機器
の分類
4. 保険適用希望に関する枠組み
5. 価格の算定と改定のルール
6. 混合診療と先進医療
本日の内容
医療保険制度
社会保障制度の一つの柱 昭和36年(1961年) 全ての人が医療保険に加入(強制加入)「
国民皆保険
」制度
●「
フリーアクセス
」
(誰でも、いつでも、どこでも 受診可) ●費用:原則 本人3割負担 残り7割が保険財政から支払い
1割負担 2割負担(1割負担に凍結中) 3割負担 2割負担 75歳 70歳 6歳 (義務教育就学前) (平成24年版 厚生労働白書より) 後期高齢者医療制度 ● 高額療養費制度 家計に対する医療費の自己負担が過重な ものとならないよう、月ごとの自己負担 限度額を超えた場合に、その超えた金額 を支給する制度医療保険制度の概要
各種医療保険制度の概要
平成24年版 厚生労働白書より 後期高齢者医療制度 ・75歳以上 ・約1,400万人 ・保険者数:47(広域連合) 国民健康保険 ・自営業者、年金生活者、 非正規雇用の労働者等 ・約4,200万人 ・保険者数:約2,000 地 域 保 険 協会管掌健康保険 (旧政府管掌健康保険) ・中小企業の正規労働者 ・約3,400万人 ・保険者数:1 被 用 者 保 険 組合管掌健康保険 ・大企業の正規労働者 ・約2,800 万人 ・保険者数:約1,500 共済組合 ・公務員 ・約900万人 ・保険者数:76 前期高齢者財政調整 (約1,400万人) (国民健康保険組合) (全国健康保険協会) (健康保険組合) (共済組合) (健康保険法) (国家公務員共済 組合法ほか) (国民健康保険法) 組合をもたない企業 の従業員で構成 75歳 (協会けんぽ) (組合健保) (国 保) (健康保険法) (船員保険を含む) → 健康保険組合連合会(健保連)健康保険(診療報酬)制度の仕組み
医療を受ける被保険者
(患者) 医療費を支払う
保険者
○ 国民健康保険組合 ・国民健康保険 (市区町村) ○ 全国健康保険協会 ・協会管掌健康保険 ・組合管掌健康保険 ○ 共済組合 ・国家公務員共済保険 医療を提供する保険医療機関
等* (保険医) *病院、診療所、調剤薬局等 審査支払機関 ○ 国保(国民健康保険)の場合 :国保連(国民健康保険団体連合会) ○ 健保(健康保険)の場合 :支払基金 (社会保険診療報酬支払基金) 一部負担金 の支払い 診療サービス (療養の給付) 保険料の 支払い 適用 診療報酬 の支払い レセプト (診療報酬の請求) 請求金額の 支払い 審査済みの 請求書送付 * 診療報酬:保険者が医療機関などに医療サービスの対価を支払う制度 国 都道府県 市町村 公費 負担診療報酬の構成
技術・サービス
の評価モノ
の価格評価施設管理料
ホスピタルフィー技 術 料
ドクターフィー薬価(基準)
*特定保険医療材料
(STM) 給付の対象となる疾病、治療法、検査などの内容、範囲、適応回数など 各種類ごとに請求価格が決められている この請求価格は点数で示されている(出来高払い) →「診療報酬
点数表
」という 1点:10円診療
報酬
*薬価基準:物と価格を規定B~N 特掲診療料
(個々の診療行為ごとの点数)A 基本診療料
(診療の基礎と なる点数 )診療報酬点数表の構成
入院基本料加算 特定疾患療養管理料 特定疾患治療管理料 在宅患者診療・指導料 在療養指導管理料 加 算 加 算 特定診療報酬 算定医療機器 特定保険医療材料 B. 医学管理等 C. 自宅療養 J. 処置 K. 手術 D. 検 査 E. 画像診断 F. 投薬 G. 注射 H. リハビリテーション I. 精神科専門療法 L. 麻酔 M. 放射線治療 N. 病理診断 A. 外来 ・初診料 ・ 再診料 A. 入院 ・基本入院料 ・特定入院料1. 医療保険制度の概要と診療報酬
2. 保険償還の制度的枠組み
3. 保険診療で使用できる医療機器
の分類
4. 保険適用希望に関する枠組み
5. 価格の算定と改定のルール
6. 混合診療と先進医療
本日の内容
保険償還の制度的枠組み
(1)保険適用の範囲
すべての医療行為に対して保険給付はされるものではない また、医療機器を使用するすべての医療行為が保険償還の対象となるわけでもない → 保険診療と自由診療 【適用の範囲】 「…疾病、負傷若しくは死亡又は出産…」(健康保険法第1条 )に関して保険給付 ただし、「給付の内容・費用の負担の適正化」の観点から考慮される 【適用外等】 ① 業務災害(→労働者災害補償保険法) ② 法の目的から外れる美容整形など ただし、実質的に同じ医療行為であっても、その行為の目的によっては保険給付の 対象になる得る場合がある.例えば、脱毛を目的とする医療行為の場合 ● 容姿の改善を目的に行う場合 → 保険給付の対象外 ● 多毛症という疾患の治療のために使用することを目的に行う場合 → 保険給付の対象 ③ 極めて特殊で限定的な治療など 次のような場合は保険適用になりにくい ● 国民すべてに対して治療方法の提供かという観点から そもそも技術又は技術に使用する機材等が特殊であるため、極めて限定的な 施設のみで適用可能な疾病の治療方法 ● 疾病に要する費用と疾病が治癒した場合の社会的利益など費用の適正化の 観点から1. 医療保険制度の概要と診療報酬
2. 保険償還の制度的枠組み
3. 保険診療で使用できる医療機器
の分類
4. 保険適用希望に関する枠組み
5. 価格の算定と改定のルール
6. 混合診療と先進医療
本日の内容
① 特定保険医療材料(STM) ② 特定診療報酬算定医療機器(特定包括) ③ それ以外の医療機器(診療報酬に包括される医療機器) ① 特定保険医療材料(STM:区分B) 個別に償還価格が定められ、保険診療に使用した医療機器の費用について保険償還 されるもの 特定保険医療材料は、文字どおり「特定」のものに限られる それ以外の医療機器は、保険診療に使用されても、その費用について使用した医療 機器個別の保険償還は受けられない(②及び③) ② 特定診療報酬算定医療機器(特定包括:区分A2) 特定の診療報酬項目に定められる保険診療を行う場合に使用することが可能な医療 機器として定められたもの とくに高額な医療機器等その設置状況等を管理すべきものや診療報酬上の点数の加 算に合致しているかを医療機器としても確認特定を要するものが主に指定されている ③それ以外の医療機器(診療報酬に包括される医療機器:A1) 個別に医療機器の償還価格は定められるものではなく、また、その医療機器を使用 する診療報酬項目も保険適用希望の手続きにおいてとくに指定されるものではない 通常、薬事法上の承認の使用方法、効能効果の範囲内での保険診療で使用され、 その保険償還され、その保険償還される診療報酬の技術料にすべて包括されて評価 されるもの(区分B、C1,C2、Fのいずれにも該当しない医療機器のうち、保険診療で使用できる ものであって、A2以外のもの)
保険診療で使用される医療機器の分類
保険医療材料の評価の原則
(平成5年中医協建議より) 1. 技術料の加算として評価すべき保険医療材料(A2) ① 使用される技術料が限られているもの 例)超音波凝固切開装置 ② 医療機関からの貸し出しの形態をとるもの 例)在宅の酸素ボンベ 2. 特定の技術料に一体として包括して評価すべき保険医療材料(A2) 技術と一体化している材料 例)腹腔鏡のポート、脳波計 3. 技術料に平均的に包括して評価すべき保険医療材料(A1) 廉価な材料 例)静脈採血の注射針、チューブ 4. (1.~3.以外で)価格設定をすべき保険医療材料(B, C1, C2) ① 関連技術料と比較して相対的に高いもの 例)人工心臓弁 ② 市場規模の大きいもの 例)PTCAカテーテル、ベースメーカ 厚生労働省 中医協 保険医療材料専門部会 H23.10.19資料より単回使用の医療材料であるが、明確な定義はなく、現に定められている ものから推察すると、つぎに該当しないものと考えられる*1. 1. 汎用性が高く、種々の治療に用いられるもの 2. 価格自体が極めて安いもの 3. 1回の使用において使用する医療機材の量の特定が難しいもの (医師の技能により使用量が大幅に変わるもの) 4. 特定の医療機器の付属品の医療材料などで、価格やその使用方法 から個別の医療材料として償還することより技術料に包括するほう が適するもの *1「医療機器の保険適用戦略と保険適用希望書の作成・手続実務」 河原 敦著 じほう発行 また、「特定保険医療材料及びその材料価格(材料価格基準)」において 特定保険医療材料を機能によって区分(機能区分*2)し、その機能区分毎 に基準価格が定められている. *2 :構造、使用目的、医療上の効能又は効果等からみて類似していると認められる特定 保険医療材料の一群として、厚生労大臣が、中央社会保険医療協議会(中医協)の意見 を聴いて定める区分をいう. H26.2.12中医協資料「特定保険医療材料の保険償還価格算定の基準について(案)」より
特定保険医療材料
別表 Ⅰ 診療報酬の算定方法別表第一医科診療報酬点数表(以下「医科 点数表」という。)の第2章第2部に規定する特定保険医療材料 及びその材料価格 112 ペースメーカー (1) シングルチャンバ ① 標準型 646,000円 ② MRI対応型 803,000円 (2) 削除 (3) デュアルチャンバ(Ⅰ型・Ⅱ型) 803,000円 ~ 略 ~ 117 植込型除細動器 (1) 植込型除細動器(Ⅱ型) 2,820,000円 (2) 植込型除細動器(Ⅲ型) ① 標準型 2,910,000円 ② MRI対応型 3,240,000円 (9) 植込型除細動器(Ⅳ型) 2,970,000円 ~ 略 ~特定保険医療材料及びその材料価格
(材料価格基準)より H26.3.5 厚生労働省告示第26号にて一部改正特定保険医療材料の機能区分
と基準材料価格
の例
(留意事項) (59-2) ペースメーカー MRIに対応していないリードと組み合わせて、 シングルチャンバ・MRI対応型、デュアルチャンバ (Ⅳ型)・MRI対応型又はトリプルチャンバ(Ⅱ 型)・MRI対応型を使用する場合は、それぞれ シングルチャンバ・標準型、デュアルチャンバ(Ⅳ 型)・標準型又はトリプルチャンバ(Ⅱ型)・標 準型を算定する。 (60-2) 植込型除細動器 MRIに対応していないリードと組み合わせて、 植込型除細動器(Ⅲ型)・MRI対応型又は 植込型除細動器(Ⅳ型)・MRI対応型を使 用する場合は、それぞれ植込型除細動器(Ⅲ 型)・標準型又は植込型除細動器(Ⅴ型)・ 標準型を算定する。 H26.3.5 保医発0305 第5 号「特定保険医療 材料の材料価格算定に関する留意事項について」 より● 算定のための留意事項 ● 適用するための施設基準 健康保険法等の規定に基づき、厚生労働大臣が 定めた保険診療の一部について、医療機関の機能や 設備、診療体制、安全面やサービス面等を評価する ための基準
技術料と特定保険医療材料の係わり(概略)
( ペースメーカーの場合) 診療報酬 特掲診療料 B 医学管理等 12 心臓ペースメーカー指導管理料 ...の場合 点 K 手術 K597 ペースメーカー移植術 ...の場合 点 K599 植込型除細動器移植術 点 (手術) 特定保険医療材料 112 ペースメーカー (1) シングルチャンバ ① 標準型 646,000円 ・ ・ ・ 113 植え込み式ペースメーカー 用リード ・ ・ 117 植込型除細動器 (1) 植込型除細動器(Ⅱ型) ・ ・ ● 特定保険医療材料の定義 ● 算定のための留意事項 診療報酬の算定方法 (H26.3.5 厚生労働省告示第57号) 特定保険医療材料の材料価格算定に関する 留意事項 について(H26. 3.5保医発0305第5号) B 医学管理等 12 心臓ペースメーカー指導管理料 イ 遠隔モニタリングによる場合 550点 ロ 着用型自動除細動器による場合 360点 ハ イ又はロ以外の場合 360点 注1 体内植込式ペースメーカー等を使用している患者 (~略~)に対して、療養上必要な指導を行った 場合、・・・ ~ 略 ~ (1) 「注1」に規定する「体内植込式ペースメーカー等」とは 特定保険医療材料のペースメーカー、植込型除細動器、 両室ペーシング機能付き植込型除細動器及び着用型 自動除細動器を指す. (2) 心臓ペースメーカー指導管理料は、電気除細動器、 一時的ペーシング装置、・・・ (K 手術) K596 体外ペースメーキング術 3,370点 K597 ペースメーカー移植術 1 心筋電極の場合 3,370点 2 経静脈電極の場合 9,520点 K597-2 ペースメーカー交換術 4,000点 K598 両心室ペースメーカー移植術 31,510点 ~ 略 ~ (ペースメーカー移植術について) (1) ペースメーカー移植の実施日とK596体外 ペース メーキング術の実施日の間隔が1週間以内の場合 にあっては、本区分のみを算定する。 (2) ペースメーカー本体の交換のみの場合は、597-2 ペースメーカー交換術により算定する。適用される技術料とその算定の留意事項
特定診療報酬 算定医療機器 の区分 定 義 対応する診療報酬項目 薬事法承認上の位置づけ その他の条件 類 別 一般的名称 着用型自動除細 動器 機械器具(12) 理学診療用基部 着用型自動除細動 器 電気エネルギーを 用い、着用患者の 除細動を行うこと が可能なもの B001 特定疾患治療管理料 12 心臓ペースメー カー指導管理料 Ⅰ 医科点数表関係 医学管理等
特定診療報酬算定医療機器
通知「特定診療報酬算定医療機器の定義等について」(H26.3.5 保医発0305第7号) において定める区分に該当するものいう. 特定診療報酬算定医療機器は、2年ごとの診療報酬改定の際に見直され、通知される. なお、該当性は、薬事法に基づき承認又は認証された使用目的によって判断され、 複数の定義に該当する医療機器(類別又は一般的名称は異なるが、その他の条件を満た すものを含む:複数該当医療機器)は、主たる使用目的にかかる特定診療報酬算定医療 機器の区分に該当するものとする.【例示】
特定診療報酬算定 医療機器の区分 定 義 対応する診療報酬項目 薬事法承認上の位置づけ その他の条件 類 別 一般的名称 注入ポンプ(Ⅰ) 機械器具 (74)医薬品 注入器 汎用輸液ポンプ 注射筒輸液ポンプ ポータブルインスリ ン用輸液ポンプ インスリンなどの 皮下持続注入が可 能なもの C151 注入器加算 注入ポンプ(Ⅱ) ... 在宅医療 特定診療報酬算定 医療機器の区分 定 義 対応する診療報酬項目 薬事法承認上の位置づけ その他の条件 類 別 一般的名称 心電計(Ⅰ) 機械器具 (21)内蔵機 能検査用器具 汎用心電計 多機能心電計 超音波診断装置付 心電計 ... 心電図検査が可能 なもの(6誘導以 上12誘導未満) D209 心電図検査 6 その他(6誘導 以上) 心電計(Ⅱ) ... 検 査特定診療報酬算定 医療機器の区分 定 義 対応する診療報酬項目 薬事法承認上の位置づけ その他の条件 類 別 一般的名称 人工呼吸器 機械器具(5) 麻酔器並びに 麻酔器用呼吸 囊及びガス吸 収かん 麻酔システム用人工 呼吸器 注射筒輸液ポンプ ポータブルインスリ ン用輸液ポンプ 人工呼吸が可能な もの J045 人工呼吸 機械器具(6) 呼吸補助器 ガス式肺人工蘇生器 ... 特定診療報酬算定 医療機器の区分 定 義 対応する診療報酬項目 薬事法承認上の位置づけ その他の条件 類 別 一般的名称 超音波白内障手術 装置 機械器具 (12)理学 診療用器具 機械器具 (29)電気 手術器 白内障・硝子体手術 装置 水晶体乳化術白内障 摘出ユニット 水晶体の破砕が可 能なもの K282 水晶体再建術 処 置 手 術
1. 医療保険制度の概要と診療報酬
2. 保険償還の制度的枠組み
3. 保険診療で使用できる医療機器
の分類
4. 保険適用希望に関する枠組み
5. 価格の算定と改定のルール
6. 混合診療と先進医療
本日の内容
保険適用希望に関する枠組み
○ 適用希望の手続きを要する医療機器の範囲
保険導入の手続きは、医療機器製造販売承認/認証取得後、保険適用希望書を 提出することによって始まる 【管理医療機器&高度管理医療機器】 (補足) 保険適用希望書による手続きは、文字どおり厚労大臣が「希望」を聞くものであって、 何らかの行政処分を伴う承認申請のような「申請」を受けるものではない 従って、これらの療養の給付に要する費用の決定には、極めて行政裁量が法律的に 認められていることをあらわしている 【一般医療機器の扱い】 承認・認証を要しない、つまり新医療機器に該当しない一般医療機器は、 特段の手続きは不要 ただし、手続きを行わないから一般医療機器が保険診療に使用できない訳ではなく、 保険診療に使用できる医療機器としての手続きのみが省略されているだけであって、 保険診療に使用することは可能(医薬品と異なり、医療材料に関する制限は設けら れていない) その取扱いは、全て診療報酬の技術料に包括される医療機器となり、 STM(特定保険医療材料)としての個別の償還価格が定められることはない 【後発医療機器の扱い】 承認審査において後発医療機器として承認を得た製品については、A1、A2 及びB区分で申請することを基本とし、C1及びC2で申請する場合は、別途 申請理由書を提出すること医療機器の診療報酬上の区分
評 価 区 分 説 明 A1(包括) 診療報酬項目において包括的に評価(償還)されるもの (例:縫合糸、注射針、手術用手袋) A2(特定包括)=特定 診療報酬算定医療機器 特定の診療報酬項目において包括的に評価(償還)されるもの (例:超音波検査装置と超音波検査) B (個別評価)=特定 保険医療材料 材料価格が機能別分類に従って設定され、技術料とは別に評価 (償還)されているもの(例:PTCAカテーテル、人工関節) C1(新機能) 新たな機能別分類が必要。医療技術は既に評価済みのもの (診療報酬項目あり) C2(新機能・新技術) 新たな機能別分類が必要。医療技術も評価されていないもの (診療報酬項目なし) F 保険適用に馴染まないもの *機能別分類とは、構造、使用目的、医療上の効能及び効果等からみて類似している特定保険医療材料の 一群で、厚生労働大臣が定める区分。(H23年7月現在:約750区分) *基準材料価格とは、機能別分類毎に定められる特定保険医療材料の保険償還価格で、医療保険から保険 医療機関等に支払われる価格。 *厚生労働省が定期的(原則2年毎)に実施する材料価格調査(実際の購入価格調査)により改正される (中医協資料より)新規収載までの保険収載プロセス
・A1(包括) :希望書提出後 20日を経過した日 ・A2(特定包括)、B (個別 評価):各月10日迄に 提出され、不備のないもの は翌月1日 ・C1(新機能)、C2(新機能・ 新技術)年4回 (1月、4月、7月、10月)「保険適用希望書」経済課提出
承認・認証
決定案の通知
決定案の通知
保険適用
中医協の了承 希望区分について は非該当又はF C1(新機能) C2(新機能・新技術) A1(包括) A2(特定包括) B (個別評価) 不服がない場合 不服がある場合 第2回保険医療材料専門組織 第1回保険医療材料専門組織 製造販売業者は 意見を述べるこ とができる *保険適用時期 (中医協資料より) 平成24年改定内容 C1・C2申請手続き のスケジュール C1:提出月の 翌月1日から 4ヶ月以内 C2:提出日の 翌月1日から 5ヶ月以内に 区分決定 適用開始月の 2月前の末日 までに決定さ れたものに限る 中医協へ報告保険適用希望書の提出
1. 保険適用希望書の様式*1 ○ 区分A1:別紙1 ○ 区分A2:別紙2 ○ 区分B : 別紙3 2. 添付資料(区分A2又は区分B) ○ 承認書又は認証書の写 ○ 様式1*「医療機器保険適用希望資料」 ○ 様式2-1 * 「区分設定の根拠」 【区分A1(包括)、A2(特定包括)又はB(個別評価)を希望する場合】 *1 :局長通知 H26.2.12 医政発0212第15号、 保発0212第13号「医療機器の保険適用等に 関する取扱について」に定める様式 ● 別紙1「医療機器保険適用希望書 (決定区分A1(包括)) ● 別紙2「医療機器保険適用希望書 (決定区分A2(特定包括)) ● 別紙3「医療機器保険適用希望書 (決定区分B(個別評価)) *2,3 :課長通知 H26.2.12 医政経発0210第9号、 保医発0212第19号「医療機器に係る保険適用 希望書の提出方法等ついて」に定める様式 ● 様式1*「医療機器保険適用希望資料」 ● 様式2-1 * 「区分設定の根拠」 3. 記載要領 課長通知 「医療機器に係る保険適用希望書の 提出方法等ついて」(H26.2.12 医政経発 0212第9号、保医発0212第19号)参照 4. 記載例 事務連絡「医療機器保険適用希望書の記載例 等について」(H26.3.10)参照【記載例:保険適用希望書(A2)】 【記載例:様式1-1医療機器保険適用 希望資料及び様式2-1区分選定の根拠】 記載方法は、事務連絡「医療機器保険適用希望書の記載 例等について」(H26.3.10)を参照のこと 【記載例:保険適用希望書(区分B)】 【記載例:様式2-1希望区分及び区分選定の根拠】 記載方法は、事務連絡「医療機器保険適用希望書の 記載例等について」(H26.3.10)を参照のこと
保険適用希望書の提出
1. 保険適用希望書の様式*1 ○ 区分C1&C2:別紙4又は別紙5 2. 添付資料(区分A2又は区分B) *2,3 ○ 承認書又は認証書の写 ○ 様式1~8 *4 ○ 添付文書 ○ 医療機関向け取扱い説明書及びパンフレット ○ 薬事法承認審査報告書又は認証審査報告書 (作成した場合) ○ 薬事法承認/認証申請書添付資料の資料概要又は 既承認/認証医療機器との同一性に関する資料 ○ 医療上の効能又は効果及び医療経済上の有用性を 明らかにする対照試験成績を含む内外文献(治験 成績を含む)又はそれと同等とみなし得る内外の 文献による比較及び考察の文献一覧並びに文献 【区分C1(新機能)、C2(新機能・新技術)を希望する場合】 *1 :局長通知 H26.2.12医政発0212第15号、 保発0212第13号「医療機器の保険適用等に 関する取扱について」に定める様式 ● 別紙4「医療機器保険適用希望書 〔決定区分C1(新機能)C2(新機能・新技術) (類似機能区分がある場合) 〕 ● 別紙5「医療機器保険適用希望書 〔決定区分C1(新機能)C2(新機能・新技術) (類似機能区分がない場合) 〕 *2,3 :課長通知 H26.2.12医政経発0212第9号、 保医発0212第19号「医療機器に係る保険適用 希望書の提出方法等ついて」参照 3. 記載要領 課長通知 「医療機器に係る保険適用希望書の 提出方法等ついて」(H26.2.12医政経発 0212第9号、保医発0212第19号)参照 4. 記載例 事務連絡「医療機器保険適用希望書の記載例 等について」(H26.3.10)参照 *4様式1~8 様式1-1 医療機器保険適用希望資料 様式1-2 推定適用患者数及び予測販売数根拠資料 様式2-1 希望区分及び区分選定の根拠 様式2-2 類似機能区分及び類似機能区分選定の根拠 様式2-3 類似機能区分がない根拠 様式3-1 補正加算適用の根拠(画期性加算又は有用性加算) 様式3-2 補正加算適用の根拠(改良加算) 様式3-3 補正加算適用の根拠(市場性加算(Ⅰ)、(Ⅱ)) 様式4 原価計算方式の資料 様式5 価格調整の資料 様式6 迅速な保険導入に係る表に関する資料 様式7 医療経済上の有用性に関する資料 様式8 メンテナンスに関する資料1. 医療保険制度の概要と診療報酬
2. 保険償還の制度的枠組み
3. 保険診療で使用できる医療機器
の分類
4. 保険適用希望に関する枠組み
5. 価格の算定と改定のルール
6. 混合診療と先進医療
本日の内容
類似機能区分の あるもの 類似機能区分の ないもの
新規材料
特例:原価計算方式 ・製造(輸入)原価 ・販売費、 ・一般管理費 (市販後調査の費用を含む) ・ 営業利益(※) ・ 流通経費 ・ 消費税等 を加えた額を新機能区分の材料価格とする ※ 業界の実情を踏まえつつ、新規収載品の 革新性の度合いに応じて±50%の範囲内で 営業利益率の調整を行う。 原則:類似機能区分比較方式* 補正加算なし ・画期性加算 50~100% ・有用性加算 5~ 30% ・改良加算 1~ 20% (蓋然性が高い場合 1~ 10% ) ・市場性加算Ⅰ 10 % ・市場性加算Ⅱ 1 ~ 5 % H26.4.23 中医協参考資料より 迅速な保険 導入に係る 評価 一定の要件を 満たす医療 材料の場合に 限る。 外国平均価格の 1.5倍を超える 場合は1.5倍に 相当する額 価格調整(※) ※英、米、独、仏、 豪の医療材料の価格 を相加平均した額と 比較 ※ただし、以下に該当する 場合は、当該価格を外国 平均価格とする. ① 最高価格が最低価格 の3倍を超える場合は、当 該最高価格を除外して相 加平均した額 ② 価格が3か国以上あり 、そのうち最高価格がそれ 以外の価格の相加平均値 の2倍を上回る場合は、当 該最高価格をそれ以外の 価格の相加平均値の2倍 相当とみなして相加平均し た額 補正加算あり *類似機能区分比較方式 構造、使用目的、医療上の効能・効果等の観点 から類似性が最も高い既存機能区分の材料価 格を、当該新機能区分の材料価格とすることを 原則とする。なお、機能の内容により補正加算が 加わる場合がある。価格の算定と改定のルール
【新規収載品の価格算定ルール】 次の要件を全て満たす新規収載品の属する新規機能区分 イ 臨床上有用な新規の機序を有する医療機器であること ロ 類似機能区分に属する既収載品に比して、高い有効性又は安全性を有することが、客観 的に示されていること ハ 当該新規収載品により、当該新規収載品の対象となる疾病又は負傷の治療方法の改善 が客観的に示されていること 画期性加算の3つの要件のうちいずれか1つを満たす新規収載品の属する新規機能区分 次のいずれかの要件を満たす新規収載品の属する新規機能区分 なお、客観的に示されているとは、臨床的な知見が示されていることをいう。ただし、臨床的な効果が直接的 に示されていない場合であって、臨床的な有用性が高い蓋然性をもって示されている場合の加算率は1~ 10%とする。 イ 構造等における工夫により、類似機能区分に属する既収載品に比して、職業感染リスク の低減など医療従事者への高い安全性を有することが、客観的に示されていること。 ロ 類似機能区分に属する既収載品に比して、当該新規収載品の使用後における廃棄処分 等が環境に及ぼす影響が小さいことが、客観的に示されていること。 ハ 構造等における工夫により、類似機能区分に属する既収載品に比して、患者にとって低 侵襲な治療や合併症の発生が減少するなど、より安全かつ有効な治療をできることが、 客観 的に示されていること。 ニ 小型化、軽量化、設計等の工夫により、それまで類似機能区分に属する既収載品に比し て、小児等への適応の拡大が客観的に示されていること。 ホ 構造等の工夫により、類似機能区分に属する既収載品に比して、より安全かつ簡易な 手技が可能となること等が、客観的に示されていること。 ヘ 構造等の工夫により、類似機能区分に属する既収載品に比して、形状の保持が可能に なるといった耐久性の向上や長期使用が可能となることが、客観的に示されていること。 ト 構造等の工夫により、類似機能区分に属する既収載品に比して、操作性等が向上し、 患者にとって在宅での療養が安全かつ容易であることが、客観的に示されていること。 チ 人その他生物(植物を除く。)に由来するものを原料又は材料(以下、生物由来原料等) として用いた類似機能区分に属する既収載品に比して、全ての生物由来原料等を除いた 場合で、かつ、同等の機能を有することが客観的に示されていること。 薬事法第77条の2の規定に 基づき、希少疾病用医療機器とし て指定された新規収載品の属する 新規機能区分 類似機能区分に属する既収載品 に比して、当該新規収載品の 推 計対象患者数が少ないと認められ る新規収載品の属する新規機能 区分補正加算の要件
画期性加算 50~100% 有用性加算 5~30% 改良加算 1~20%(高い蓋然性が示されている場合1~10%) 市場性加算(Ⅱ) 1~5% 市場性加算(Ⅰ) 10%+
H26.4.23 中医協参考資料より新規収載品に係る特例
①
迅速な保険導入に係る評価
平成24年度から導入、平成26年度も継続 デバイス・ラグの改善を推進する観点から、加算要件を満たすような有用性が 高い新規医療材料について、新規機能区分に追加して、価格改定にかかわらず その有用性を評価する制度を試行的に導入.②
機能区分の特例
平成26度から導入 画期性加算又は有用性加算(10%以上の補正加算を受けた医療材料に限る) を受け、新たに機能区分を設定した医療材料2回の改定を経るまで、当該機能 区分に属する他の既収載品とは別に基準材料価格改定及び再算定を行う. 我が国と同等の審査 体制のある国 (アメリカ合衆国) 国内での手続き 承 認 申 請 薬 事 承 認 保 険 適 用 保 険 適 用 希 望 承 認 申 請 薬 事 承 認 ②審査期間 うち申請者側の期間 新医療機器の優先品目 改良医療機器の臨床ありの場合 150日以内 新医療機器の通常品目の場合 240日以内 新規機 能区分 + 新規医療材 料に対する 評価 2年間、個々の新規医療材料 について評価 ①申請までの期間 180日以内 又は 我が国が早期 改定毎に 市場実勢価格 に基づく 価格の見直し ③有用性 の高い 新規医療 材料 評価の要件(次の①~③すべてを満たすこと)イノベーションの評価
(迅速な保険導入に対する評価)迅速加算の例
(PMDAホームページより)
迅速加算の例
(中医協資料より)
1. 対象とする医療材料
画期性加算又は有用性加算(10%以上の補正加算を受けた医療材料に限る) を受け、新たに機能区分を設定した医療材料(原価計算方式で同様の要件 を満たすものを含む)及び薬事法第77条の2の規定に基づき、希少疾病用 医療機器として指定された医療材料を対象とする.2. 基準材料価格改定及び再算定における
取扱い 他の記載にかかわらず、機能区分の特例の対象となる医療材料については、 当該材料が新規収載されてから2回の改定を経るまで、当該機能区分に属す る他の既収載品とは別に基準材料価格改定及び再算定を行う.3. 新たに当該機能区分に該当する製品の基準材料価格の取扱い
他の記載にかかわらず、機能区分の特例の対象となる医療材料が属する 機能区分で、2により異なる基準材料価格が設定されている場合において、 新たに当該機能区分に該当すると判断された製品の基準材料価格は、機能 区分の特例の対象となる製品以外が属する基準材料価格を、当該新規収載 品の基準材料価格とする。②
機能区分の特例
H26.2.12 中医協資料「特定保険医療材料の保険償還価格算定の基準について(案)」第5節より既収載品の価格改定のルール
(2 年ごと) 一定幅 (4%) 加重平均値(税込み) (80円) 新価格 (84円) 改定前材料価格 (100円) 価格 数量市場実勢価格加重平均値一定幅方式
材料価格調査で得た各機能区分に属する全ての収載品の市場実勢価格の加重平均値に 消費税を加えた算定値に一定幅(平成24年度:4.0%)を加算した額とするもの。 1+消費税率 (地方消費税分含む) + 一定幅 × 新材料価格= 医療機関における購入価格の 加重平均値(税抜の市場実勢価格) (中医協資料より) ただし、「迅速な保険導入に係る評価」については、当該評価を受けた医療機器の 市場実勢価格から除外して、機能区分の基準材料価格改定を行う。既収載品の価格改定のルール
(
2 年ごと)
1. 医療保険制度の概要と診療報酬
2. 保険償還の制度的枠組み
3. 保険診療で使用できる医療機器
の分類
4. 保険適用希望に関する枠組み
5. 価格の算定と改定のルール
6. 混合診療と先進医療
本日の内容
保険外併用療養費
ただし、保険診療との併用が認められている療養
評価療養
(7種類) 保険導入のための評価を 行うもの ● 先進医療(高度医療を含む) ● 治験に係る診療 (医薬品、医療機器) ● 承認後で保険収載前の使用 (医薬品、医療機器) ● 適用外の使用 (医薬品、医療機器)選定療養
(10種類) 保険導入を前提としない もの ● 差額ベット ● 制限回数を超える医療行為 ● 180日以上の入院 など いわゆる「混合診療」
(保険診療と保険外の診療) 原則、「混合診療」の禁止 保険診療と保険外診療の併用は、原則として禁止されており、全体について、 自由診療として整理される(費用)
総医療費が100万円、うち先進医療に係る費用が20万円とした場合
1. 先進医療に係る費用20万円は、全額負担
2. 通常の治療と共通する部分(診察、検査、投薬、入院料)は、
保険として給付される
保険給付=80万円(10割)
7割にあたる56万円が各健康保険制度から給付
3割にあたる24万円が患者の一部負担金
先進医療部分(全額自己負担):
20万円
保険給付部分 80万円(10割) 56 万円7割):通常の治療と共通する部分(診察、検査、投薬、入院料) 24 万円(3割):患者の一部負担金先進医療 【申請から保険適用までの流れ】
保険医療機関 事 務 局 ・申請受付の報告 ・審査方法の検討 (先進医療A) ・未承認、適応外の医薬品、医療機器の 使用を伴わない医療技術 ・未承認の、適応外の体外診断薬の使用 を伴うものであって当該検査薬等の使 用による人体への影響が極めて小さい もの (先進医療B) ・未承認、適応外の医薬品、医療機器の使用を伴う医療技術 ・未承認、適応外の医薬品、医療機器の使用を伴わない医療 技術であって、当該医療技術の安全性、有効性に鑑み、 その実施に係り、実施環境、技術の効果等についてとくに 重点的な観察・評価を要するものと判断されるもの 先進医療技術審査部会 技術的妥当性、試験実施計画書等の審査 ・技術的妥当性(有効性、安全性、技術的成熟度)の審査 先進医療Bは部会の審査結果を、外部機関で評価する技術は外部機関の評価結果を踏まえ検討 ・社会的妥当性(倫理性、普及性、費用対効果)の審査 等 実施可能な医療機関の施設基準を設定 医療機関毎に個別に実施の可否を決定 先進医療の実施(保険医療との併用が可能) 先進医療会議(先進医療の実施) 先進医療技術審査部会 定期報告等を踏まえ、技術的妥当性(有効性、安全性、技術的 成熟度)の評価 定期報告を踏まえ、以下の内容を評価・検討 ・技術的妥当性(有効性、安全性、技術的成熟度)の評価 先進医療B及び外部機関で評価する技術においては評価結果を踏まえ実施 ・社会的妥当性(倫理性、普及性、費用対効果)の評価 ・保険収載の必要性の検討 ・実施状況等を踏まえた先進医療としての継続の可否の検討 等 中 医 協 保険収載 *診療報酬改定時における検討 先進医療として継続 先進医療告示から取り消し ・診療報酬改定での保険導入に向けた 検討のための報告 ・毎年1回の定期報告 ・試験機関の終了又は症例登録の終了に よる総括 ・毎年1回の定期報告 先進医療会議 (中医協資料(H25.9))より引用 (前ページよりつづく)