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検討 公開草案は 2013 年 7 月 19 日に公表された BEPS 行動計画に基づき作成されたものです BEPS 行動計画 13 は 税務当局に対する透明性を高めるための 移転価格の文書化に関するルールの策定 を OECD に指示しています さらに BEPS 行動計画は この透明性の要請に基づい

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・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・ 本ニュースレターでは、2014 年 1 月 30 日に経済協力開発機構(OECD) より公表されました「公開草案」につ いてご紹介いたします。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・ 要約 経済協力開発機構(OECD)は、激しい議論を経て作成さ れた公開草案を 2014 年 1 月 30 日に公表しました。公開 草案によれば、多国籍企業は、所得、納税額及び事業活 動に係る詳細な情報を関係各国の税務当局に報告する 義務を新たに負うことになります。さらに、移転価格文書の 報告に係る現行の要件も大幅に変更することも提案してい ます。 公開草案で示された指針は、1995 年に採用された OECD の「多国籍企業と税務当局のための移転価格算定に関す る指針」(OECD ガイドライン)第 5 章に記載されている移 転価格文書化の指針に取って代わるものです。現行の第 5 章と異なり、公開草案では、税務当局に提出する一連の 移転価格文書に一定の文書を含めることを要請していま す。OECD では、「税源浸食と利益移転に関する行動計 画」(BEPS 行動計画)に関連する他の情報も含めるべきか どうかを、今後さらに検討する予定です。 公開草案は、http://www.oecd.org/ctp/transfer- pricing/discussion-draft-transfer-pricing-documentation.pdf で参照することができます。また、この 公開草案に対するパブリックコメントも OECD のウェブサイ トで閲覧することができます。

Transfer Pricing News

OECD 移転価格文書化と国別報

告に関する公開草案を公表

March 2014

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Transfer Pricing News 検討 公開草案は、2013 年 7 月 19 日に公表された BEPS 行動計画に基づき作成されたものです。BEPS 行動計画 13 は、税 務当局に対する透明性を高めるための 「移転価格の文書化に関するルールの策定」を OECD に指示しています。さら に BEPS 行動計画は、この透明性の要請に基づいて、OECD に「多国籍企業が全ての関連する政府に対して、国ごとの 所得、経済活動、納税額のグローバルな配分に関して必要とされる情報を共通の様式で提供すること」を求めるよう指示 しています(いわゆる「国別報告」)。 移転価格文書化の二層構造アプローチ 公開草案では、移転価格文書について二層構造アプローチを採用しています。1つは、多国籍企業グループを構成す る全ての企業について標準化された情報を記載する「マスターファイル」で、OECD は英語で作成するよう勧告していま す。もう1つは、各国の納税者が行う取引に係る具体的な情報を記載する「ローカルファイル」で、OECD は現地の言語で 作成するよう勧告しています。 マスターファイルは、多国籍企業の事業の全体像を記述するものとしています。マスターファイルの情報は、「グローバル な組織体制」、「事業概要」、「無形資産、無形資産開発活動及び無形資産の譲渡」、「グループ内金融活動」及び「財務 状態及び納税状況に関する詳細(所得及び納税額の配分を含む)」の 5 つのカテゴリーに分類されています。要求され ている情報の一部は、移転価格文書(例えば、機能分析や産業分析)に通常記載されるものですが、公開草案では新た な事項の記載も求めています。例えば、事業分野ごとの高額報酬従業員上位 25 名の職位(ただし個人名は不要)、主 要事業所の所在する国名、重要な製品及び役務提供のサプライチェーンを示す図、並びに、関連する事前確認(APA)、 税務ルーリング及び租税条約に基づく相互協議(MAP)における未解決の移転価格上の論点リストなどが要求されてい ます。 見解:文書化に関する現行の義務が国ごとに異なるにもかかわらず、マスターファイル用の文書を作成しなけれ ばならないことを考えると、マスターファイルとローカルファイルの二層構造アプローチの下で、文書化に関する OECD の作業で目標としている統一性と簡便性が達成できるのか明らかではありません。さらに要求されている 項目の一部をみると、APA や税務ルーリングに関する情報など、移転価格の文書化の範囲を超えたレベルにま で税務に関する報告を拡大しているように思われます。また、企業の税務担当ディレクターが通常入手できる情 報以外のものも含まれています(例えば、高額報酬従業員上位 25 名に関するデータ)。さらに、ローカルファイ ルの作成や必要に応じたマスターファイル(の一部)の翻訳など、使用言語に関する要請もかなり厳しくなるよう です。 第 5 章の別添 3 によると、マスターファイルの一部として、「国別報告様式」の作成が義務付けられています。この様式は、 多国籍企業グループを構成する各国の「事業会社」の前年度の所得、及び納税額に関する詳細な情報を収集することを 目的としています。この情報には、当該事業会社の総収入金額及び利益、法人税額及び納付済源泉徴収税額、資本金 及び利益剰余金が含まれます。国別報告様式は、経済活動を行う拠点の「特定の指標」(有形資産額、従業員数及び従 業員給与総額)に関する情報を収集することも目的としています。また、関連会社間のロイヤルティ、利子及び役務提供 の対価の支払額又は受取額に関する情報の報告も要求されています。 見解:税務当局に対して行われる上記の情報開示の範囲は、他の機関が提案している国別の報告要件(例え ば European Commission が提案している CRD IV)をはるかに超えるものです。これは、対象となる項目と事業会 社別の明細の範囲の両方について言えます。さらに、ロイヤルティ、利子及び役務提供の対価を報告するという ことは、非関連者にとって正当な事業上の費用であっても関連会社間取引においては税源浸食の可能性があ るため、ロイヤルティ、利子及び役務提供の対価の支払いが詳細に調査されることを意味しています。 OECD が提案するマスターファイルを移転価格の文書として導入するためには、マスターファイルの情報が各国にとって 共通のものでなければなりません。そのため OECD は、マスターファイルの内容は多国籍企業グループの親会社の指示 の下で作成し、当該マスターファイルを世界中の子会社と共有することを勧告しています。これが実現すると各国の税務 当局は、現地の関連会社からマスターファイルを収集するか、又は、これに代えて、租税条約の情報交換制度に基づい

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見解: OECD は不用意な情報漏洩を回避するため、税務当局が納税者の機密情報を取り扱う際は注意を払う 必要があることを強調していますが、マスターファイルの導入によって、かえって納税者の機密情報が漏洩するリ スクが増えるように思われます。特に、将来の税務調査において税務当局と共用できるようにマスターファイルを 全ての関連会社と共有すべきであるとする OECD の勧告は、納税者を機密情報の漏洩リスクに晒すことになる ように思われます。また、事業上の理由から、この種の情報を全ての関連者とは共有すべきでない場合もあり得 ます。租税条約に基づく情報交換の方が、機密情報の共有にとってより適切かつ安全な方法かもしれません。 一方、ローカルファイルはマスターファイルを補完し、多国籍企業が関係各国の移転価格税制を遵守するための役割を 担っています。ローカルファイルは、対象事業年度に現地企業と他国の関連企業との間で行われた取引の移転価格に 焦点を当てたものです。第 5 章の別添 2 によると、現地企業に関する情報と共に、対象取引に関する詳細な事実と財務 情報が要求されます。例えば、ローカルファイルには、対象となる事業会社の経営ストラクチャーに係る説明、組織図、経 営報告の相手先となる者に係る説明の他に、事業再編や無形資産譲渡があれば、それに係る説明を記載しなければな りません。 見解: ローカルファイルで求められている情報の一部は、適切に作成された機能分析に既に含まれている可能 性があります。それ以外に求められている詳細な情報(例えば、直接的又は間接的に報告する関係にある人物) は、税務当局にとっては限られた価値しかない可能性があるにもかかわらず、現地の納税者にとってはコンプラ イアンスの負担が増大するものと言えます。 文書の作成・申告時期 OECD は、移転価格の文書化が移転価格の設定時点において合理的に入手可能な情報に基づくべきことを強調してい ます。また OECD は、移転価格文書の提出期限が国ごとに異なるため、グローバルな文書化義務を優先し、かつ税務当 局に関連情報をタイムリーに提供することが納税者にとって困難であろうことを認識しています。そのため公開草案は、事 業年度に係る移転価格文書の作成と税務申告書の提出を同時に行うことが最善の実務慣行であると指摘しています。 また公開草案は、提供すべき国別データの1つである確定決算に基づく法定財務諸表が、一部の国の税務申告書の提 出期限までに入手できない可能性があることも指摘しています。そこで、公開草案は、国別報告様式の作成期限を多国 籍企業グループの親会社の事業年度終了日から 1 年まで延期することとしています。 見解:国別情報を作成するタイミングまでに納税額に関する情報が入手できない場合もありますので、国別情報 の報告期日が延期されても十分とは言えない可能性があります。 公開草案は、合理的な期間を超えて文書を保存する義務を納税者に負わせるべきではないこと、また、税務当 局が過年度の文書を要求することを制限すべきことを認識しています。 重要性 OECD は、税務当局にとっての情報の必要性と、納税者に課されるコンプライアンスの負担とのバランスを考慮すべきこ とを認識しています。そのため公開草案は、取引規模や対象国の経済の特性を考慮に入れた具体的な重要性の基準を 各国が採用すべきと勧告しています。しかしながら公開草案では、重要性の低い取引とは何かについて指針が提供され ておらず、より具体的な指針を提供することが可能かどうかについてパブリックコメントが求められています。 公開草案では、中小企業は大企業と同等の文書の作成を要請されるべきではないとの考え方に基づき、中小企業の移 転価格文書化義務を制限する簡便的措置を採ることが勧告されています。それにもかかわらず公開草案では、中小企業 は重要な国外取引に関する情報と資料を提供する義務を負うべきであるという考え方が示されています。 見解: 中小企業は、移転価格文書化のコンプライアンスの一部を免除されるように思われますが、依然として国 別報告様式(すなわち、別添 3)を作成することを求められています。その結果、便益と負担のバランスを考慮す ることが提案されているにもかかわらず、大企業に課されているコンプライアンス義務の多くについて、中小企業 がこれを免除されることは実務上ないようです。

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Transfer Pricing News 比較対象取引 公開草案は、移転価格の文書を毎年更新することを勧告していますが、事業概要、機能分析及び比較対象取引は毎年 著しく変わらないことも認識しています。その結果 OECD は、そのような状況においては、ローカルファイルの比較対象 取引の選定を 3 年毎に更新することを提案しています。ただし、比較対象取引に係る財務データは、独立企業間価格を 算定するために毎年更新しなければなりません。 見解: 公開草案では、事業を取り巻く状況が毎年著しく変わる可能性がないことを認識しているようですが、比 較対象取引に係る財務データについては柔軟な取扱いを採用していません。 また公開草案は、比較対象取引について、最も信頼できる情報を使用するとの一般的な要件に基づいて、原則 として現地国の比較対象取引がその周辺国を含む地域全体の比較対象取引に優先すべきであると指摘してい ます。 罰則 OECD は罰則を課すこと、また、罰則を免除することが、移転価格文書化のコンプライアンスを遵守する強力なインセン ティブになりうると指摘しています。それにもかかわらず、公開草案は、対象取引が独立企業原則に則っていることを文書 化を通じて立証するために合理的で誠実な努力を払っている納税者に対して、文書化に関連した過大な罰則を課すこと は「不公平」であると述べています。さらに、入手できない情報を提出しなかったという理由で、納税者に罰則を適用すべ きでないことも指摘されています。 ま とめ 移転価格文書を効果的で焦点を絞ったものにするという OECD の目的は支持されるべきものです。当初検討されたアプ ローチは、税務当局と納税者の双方に利点をもたらすように(税務当局にとっては質の高い情報の入手、納税者にとって は効率的な手続の提供)、情報提供義務の効率化と合理化を目指していました。しかしながら、今回公表された公開草 案を見る限り、当初の目的が達成されたか否かが明らかではなく、全体としてみると、企業側にとって利点がほとんどない 一方的な提案のように思われます。 公開草案は、総体的に重要な変更を数多く提案していますが、そうした変更がなされた場合、企業としては、国別情報な どの増大した報告義務に極めて短期間に対処せざるを得なくなります。有形資産、従業員数及び給与の報告が、実務上、 一定のフォーミュラによる配分に基づくような移転価格調整につながり、それに伴い争訟が増加し二重課税が発生する可 能性がないのかを、OECD は慎重に検討する必要があります。 意見公募の結果に基づき、できる限り柔軟性のあるプロセスを検討していくことが重要になります。また、情報の機密保持 の確保も優先的に議論される必要があります。 最後に公開草案では、税務行政及び BEPS 行動計画の他の(移転価格以外の)側面に関連する情報も共通の報告様式 に含まれるべきか否かについてさらに検討すると述べていますが、それは、移転価格文書化義務が移転価格のリスク評 価という目的を超えて大幅に拡大されることを意味しています。 なお、OECD ガイドライン第 5 章の改訂作業は、2014 年 5 月までに完了する予定です。

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より詳しい情報、または個別案件への取り組みにつきましては、当法人の貴社担当者もしくは下記までお問い合わせく ださい。 税理士法人プライスウォーターハウスクーパース 移転価格コンサルティンググループ http://www.pwc.com/jp/tax 東京事務所 〒100-6015 東京都千代田区霞が関 3 丁目 2 番 5 号 霞が関ビル 15 階 電話 : 03-5251-2400 (代表) 大阪事務所 〒530-0001 大阪府大阪市北区梅田 2 丁目 4 番 9 号 ブリーゼタワー24 階 電話 : 06-7670-0988 (代表) 名古屋事務所 〒450-0002 愛知県名古屋市中村区名駅 4 丁目 4 番 10 号 名古屋クロスコートタワー12 階 電話 : 052-587-7520 (代表) パ ートナー 宮本 明男 03-5251-2337 [email protected] 宮嶋 大輔 03-5251-2552 [email protected] 中村 豊治 03-5251-2355 [email protected] 高橋 輝行 03-5251-2873 [email protected] マイケル ポラシェック 03-5251-2517 [email protected] ライアン トーマス 03-5251-2356 [email protected] 野田 幸嗣(大阪) 06-7670-0956 [email protected] 吉田 愛(大阪) 06-7670-0958 [email protected] マネージング ディレクター ハワード オオサワ 03-5251-6737 [email protected] ディレクター 倉内 敏行 03-5251-2697 [email protected] 永藤 剛基 03-5251-2438 [email protected] 大橋 全寿 03-5251-6750 [email protected] 早川 直樹 03-5251-6714 [email protected] 藤澤 徹(名古屋) 052-587-7528 [email protected] シニア マネージャー 中牟田 賢志(大阪) 06-7670-0955 [email protected] 舩谷 晃一(名古屋) 052-587-7522 [email protected] 税理士法人プライスウォーターハウスクーパースは、PwC のメンバーファームです。公認会計士、税理士など約 500 人を有する日本最大級のタックスアドバイザーであり、そ のう ち、約 70 人が移転価格コンサルティンググループに所属しています。移転価格をはじめ、法人・個人の申告、金融・不動産関連、M&A、事業再編、国際税務、連結納 税制度など幅広い分野において税務コンサルティングを提供しています。 PwC は、世界 157 カ国 におよぶグローバルネットワークに 184,000 人以上のスタッフを有し、高品質な監査、税務、アドバイザリーサービスの提供を通じて、企業・団体や個 人の価値創造を支援しています。詳細は www.pwc.com をご覧く ださい。 本書は概略的な内容を紹介する目的のみで作成していますので、プロフェッショナルによるコンサルティングの代替となるものではありません。 © 2014 税理士法人プライスウォーターハウスクーパース 無断複写・転載を禁じます。 PwC とはメンバーファームである税理士法人プライスウォーターハウスクーパース、または PwC のネットワークを指しています。各メンバーファームは、別組織となっています。 詳細は www.pwc.com/structure をご覧く ださい。

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