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会社法 ( 平成 26 年改正 ) 第 1 回 : 平成 26 年会社法改正の概要 (1) 新日本有限責任監査法人公認会計士内川裕介 新日本有限責任監査法人公認会計士武澤玲子 1. はじめに平成 26 年 6 月 20 日に 会社法の一部を改正する法律 が国会において成立し 改

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会社法(平成 26 年改正)

第 1 回 :平 成 26 年 会 社 法 改 正 の概 要 (1)

2016.04.13 新日本有限責任監査法人 公認会計士 内川 裕介 新日本有限責任監査法人 公認会計士 武澤 玲子 1. はじめに 平 成 26 年 6 月 20 日 に「会 社 法 の一 部 を改 正 する法 律 」が国 会 において成 立 し、改 正 会 社 法 が平 成 27 年 5 月 1 日 より施 行 されました。 これに伴 い「会 社 法 の一 部 を改 正 する法 律 の施 行 に伴 う関 係 法 律 の整 備 等 に関 する法 律 」も成 立 し、 改 正 された会 社 法 施 行 規 則 および会 社 計 算 規 則 等 が平 成 27 年 5 月 1 日 より施 行 されています。 本 稿 では、主 に経 理 に携 わる方 向 けに改 正 の概 要 と実 務 上 の留 意 点 を説 明 します。なお、文 中 の意 見 に係 る部 分 は筆 者 の私 見 であることをお断 りします。 ※本 稿 は平 成 27 年 5 月 1 日 施 行 の改 正 法 に基 づいて記 載 しています。 【略 称 】 会 社 法 : 会 会 社 法 施 行 規 則 : 施 規 会 社 計 算 規 則 : 計 規 2. 改 正 の趣 旨 平 成 26 年 の会 社 法 改 正 は、主 にコーポレート・ガバナンスの強 化 及 び親 子 会 社 に関 する規 律 等 の整 備 を図 ることを目 的 としています。 コーポレート・ガバナンスの強 化 を図 るために、監 査 等 委 員 会 設 置 会 社 の新 設 、社 外 取 締 役 等 の要 件 の見 直 し、社 外 取 締 役 を置 くことが相 当 でない理 由 の開 示 及 び会 計 監 査 人 の独 立 性 の強 化 等 が 行 われています。 また、親 子 会 社 に関 する規 律 等 の整 備 を図 るために、多 重 代 表 訴 訟 制 度 の新 設 、親 会 社 による一 定 の子 会 社 の株 式 等 の譲 渡 承 認 及 び特 別 支 配 株 主 による株 式 売 渡 請 求 (キャッシュ・アウト)の新 設 等 が行 われています。 3. 改 正 の概 要 ①(コーポレート・ガバナンスの強 化 ) コーポレート・ガバナンスの強 化 を図 るために、改 正 された主 なポイントは以 下 のとおりです。 (1) 監 査 等 委 員 会 設 置 会 社 の新 設 新 たな機 関 設 計 として、3 名 以 上 の取 締 役 から成 り、そのうち過 半 数 は社 外 取 締 役 である監 査 等 委 員 会 を置 く、監 査 等 委 員 会 設 置 会 社 が創 設 されました(会 2 条 第 11 の 2、331 条 第 3 項 、第 6 項 )。 監 査 等 委 員 会 設 置 会 社 は、社 外 取 締 役 を積 極 的 に活 用 すること及 び取 締 役 会 による業 務 執 行 者 の 監 督 を強 化 することを目 的 としており、定 款 で定 めることにより、株 式 会 社 であれば設 置 することがで

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きます(会 326 条 第 2 項 )。 監 査 等 委 員 会 設 置 会 社 では、監 査 等 委 員 会 、取 締 役 会 及 び会 計 監 査 人 の設 置 が必 須 とされていま すが、監 査 役 は設 置 することができません(会 327 条 第 1 項 、第 4 項 、第 5 項 )。そして、監 査 等 委 員 会 は取 締 役 の業 務 執 行 を監 督 する立 場 にあるため、監 査 等 委 員 である取 締 役 は業 務 を執 行 するこ とはできません(会 331 条 第 3 項 )。また、監 査 等 委 員 は株 主 総 会 において、取 締 役 の選 任 等 につい て意 見 を述 べることができるとされています(会 342 条 の 2 第 1 項 ・第 4 項 )。 なお、常 勤 の監 査 等 委 員 を設 置 した場 合 には、事 業 報 告 においてその旨 を記 載 することになります (施 規 第 121 条 10 号 )。 上 場 会 社 における従 来 の主 な機 関 設 計 は①監 査 役 会 設 置 会 社 及 び②委 員 会 等 設 置 会 社 の 2 パタ ーンでしたが、改 正 後 の主 な機 関 設 計 は、①監 査 役 会 設 置 会 社 、②指 名 委 員 会 等 設 置 会 社 (従 来 の委 員 会 等 設 置 会 社 から名 称 変 更 されました)及 び③監 査 等 委 員 会 等 設 置 会 社 の 3 パターンになり ます。 これらの主 な機 関 構 成 は以 下 のようになります。 (2) 社 外 取 締 役 等 の要 件 の見 直 し

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改 正 会 社 法 においては、社 外 取 締 役 及 び社 外 監 査 役 になれない者 の人 的 な範 囲 を拡 大 (会 社 、子 会 社 だけでなく、親 会 社 や兄 弟 会 社 の業 務 執 行 者 等 、会 社 の業 務 執 行 者 等 の近 親 者 を追 加 )する 一 方 で、過 去 に取 締 役 等 であった場 合 の期 間 制 限 が設 けられました。社 外 取 締 役 等 の具 体 的 な要 件 は以 下 のとおりです。 ① 社 外 取 締 役 (会 2 条 15 号 ) イ 会社または子会社の業務執行取締役等(※)ではなく、就任前 10 年間その会社または子会社の業務執行 取締役等でなかったこと ロ 就任前 10 年以内にその会社または子会社の取締役、会計参与又は監査役であった者(業務執行取締役 等は除く)については、その就任前 10 年間業務執行取締役等でなかったこと ハ 現在親会社の取締役、使用人等でないこと 二 現在親会社の子会社等(兄弟会社)の業務執行取締役等でないこと ホ 当該会社の取締役等の配偶者または 2 親等以内の親族でないこと ※業 務 執 行 取 締 役 等 とは、(ⅰ) 代 表 取 締 役 、(ⅱ)代 表 取 締 役 以 外 の取 締 役 であり取 締 役 会 の決 議 によって選 定 された取 締 役 会 設 置 会 社 の業 務 を執 行 する取 締 役 、(ⅲ)当 該 株 式 会 社 の業 務 を執 行 したその他 の取 締 役 、をいいます。 ② 社 外 監 査 役 (会 2 条 16 号 ) イ 就任前 10 年間その会社または子会社の取締役等でなかったこと ロ 就任前 10 年以内にその会社または子会社の監査役であった者については、その就任前 10 年間業務執行 取締役等でなかったこと ハ 現在親会社の取締役、監査役等でないこと 二 現在親会社の子会社等(兄弟会社)の業務執行取締役等でないこと ホ 当該会社の取締役等の配偶者または 2 親等以内の親族でないこと (3) 社 外 取 締 役 を置 くことが相 当 でない理 由 の開 示 社 外 取 締 役 の設 置 はコーポレート・ガバナンスを強 化 するという観 点 からも重 視 されている事 項 です。 改 正 会 社 法 では、社 外 取 締 役 を置 いていない場 合 、定 時 株 主 総 会 において「社 外 取 締 役 を置 くこと が相 当 でない理 由 」を説 明 しなければならないとされており(会 327 条 の 2)、具 体 的 には事 業 報 告 に 「社 外 取 締 役 を置 くことが相 当 でない理 由 」を記 載 することになります(施 規 124 条 第 2 項 )。また、社 外 取 締 役 の候 補 者 を含 まない取 締 役 の選 任 議 案 を株 主 総 会 に提 出 するときは、株 主 総 会 参 考 資 料 に「社 外 取 締 役 を置 くことが相 当 でない理 由 」を記 載 することになります(施 規 74 条 の 2 第 1 項 )。

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(参 考 )社 外 取 締 役 に関 しては、特 に上 場 会 社 において強 く求 められており、東 証 上 場 規 程 445 条 の 4 では「上 場 内 国 株 券 の発 行 者 は、取 締 役 である独 立 役 員 を少 なくても 1 名 以 上 確 保 するよう努 めな ければならない」とされており、コーポレートガバナンスコード原 則 4-8 では「独 立 社 外 取 締 役 は会 社 の持 続 的 な成 長 と中 長 期 的 な企 業 価 値 の向 上 に寄 与 するように役 割 ・責 務 を果 たすべきであり、上 場 会 社 はそのような資 質 を十 分 に備 えた独 立 社 外 取 締 役 を少 なくても 2 名 以 上 選 任 すべきである」と されています。 (4) 会 計 監 査 人 の独 立 性 の強 化 従 来 、会 計 監 査 人 の選 解 任 等 の議 案 は取 締 役 又 は取 締 役 会 が提 出 するものとされていましたが、 会 計 監 査 人 の独 立 性 をより強 化 するという観 点 から、監 査 役 等 が議 案 を提 出 するものとされました (会 344 条 第 1 項 )。ただし、会 計 監 査 人 の報 酬 等 については引 き続 き取 締 役 または取 締 役 会 が決 定 します。 改 正 による変 更 点 は以 下 のとおりです。 改正前 改正後 会計監査人の選任・解任・不再任の決 定 取締役または取締役会 監査役(監査役会) 監査委員会 監査等委員会 会計監査人の報酬等の決定 取締役または取締役会 (監査役は同意権を有す る) 取締役または取締役会 (従来とおり監査役は同意権を有す る) なお、改 正 に伴 い、監 査 役 等 が会 計 監 査 人 の候 補 者 とした理 由 について、株 主 参 考 書 類 に記 載 する ことになりました(施 規 77 条 第 3 号 )。

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会社法(平成 26 年改正)

第 2 回 :平 成 26 年 会 社 法 改 正 の概 要 (2)

2016.04.13 新日本有限責任監査法人 公認会計士 内川 裕介 新日本有限責任監査法人 公認会計士 武澤 玲子 4. 改 正 の概 要 ②(親 子 会 社 に関 する規 律 等 の整 備 及 びその他 ) 親 子 会 社 に関 する規 律 等 の整 備 を図 るために、改 正 された主 なポイントは以 下 のとおりです。 (1) 多 重 代 表 訴 訟 制 度 完 全 親 会 社 株 主 は、完 全 子 会 社 の取 締 役 等 に対 して責 任 追 及 の訴 えを提 起 することができるように なりました(会 847 条 の 3 第 1 項 、第 7 項 )。従 来 は、株 主 の会 社 に対 する訴 えの提 起 は、自 社 の株 主 が会 社 に対 して訴 えを提 起 する株 主 代 表 訴 訟 (会 847 条 第 1 項 )があるだけでしたが、改 正 後 は、 親 会 社 の株 主 が子 会 社 の取 締 役 等 に対 して訴 えを提 起 することができるようになります。 (2) 組 織 再 編 の差 止 請 求 の拡 充 従 来 は、株 主 による組 織 再 編 の差 止 請 求 は、略 式 組 織 再 編 についてのみ定 められていましたが、略 式 組 織 再 編 以 外 の組 織 再 編 については、差 止 請 求 の定 めはありませんでした。しかし、改 正 により、 略 式 組 織 再 編 以 外 の組 織 再 編 についても、株 主 による事 前 の差 止 請 求 ができるようになりました(会 784 条 の 2、796 条 の 2、805 条 の 2)。差 止 請 求 するためには、組 織 再 編 が法 令 若 しくは定 款 に違 反 し、かつ、株 主 が不 利 益 を受 けるおそれがあることが要 件 とされています。 (3) 詐 害 的 会 社 分 割 における債 権 者 保 護 分 割 会 社 が、承 継 会 社 に承 継 されない債 務 の債 権 者 (残 存 債 権 者 )を害 することを知 って会 社 分 割 をした場 合 には、残 存 債 権 者 は承 継 会 社 等 に対 して、承 継 した財 産 の価 額 を限 度 として、当 該 債 務 の履 行 を請 求 することができるようになりました(会 759 条 第 4 項 、761 条 第 4 項 )。これは、承 継 会 社 に債 務 の履 行 を請 求 できる債 権 者 と請 求 できない債 権 者 を恣 意 的 に選 別 した上 で、承 継 会 社 に優 良 事 業 や資 産 を承 継 させるといった会 社 分 割 が行 われた場 合 に、残 存 債 権 者 を保 護 するための規 定 です。

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(4) 親 会 社 による子 会 社 の株 式 等 の譲 渡 子 会 社 株 式 等 の全 部 または一 部 を譲 渡 した結 果 、①譲 渡 対 象 となる株 式 等 の帳 簿 価 額 が譲 渡 会 社 の 5 分 の 1 を超 え、②譲 渡 の効 力 発 生 日 において、子 会 社 の過 半 数 の議 決 権 を失 うこととなる場 合 に は、株 主 総 会 の特 別 決 議 による承 認 が必 要 となりました(会 467 条 2 の 2)。親 会 社 が、子 会 社 株 式 等 を譲 渡 することにより、当 該 子 会 社 の事 業 に対 する支 配 を失 う場 合 には、事 業 譲 渡 と実 質 的 に変 わらない影 響 があることから、事 業 譲 渡 に関 する定 め(467 条 )と同 様 に株 主 総 会 の決 議 を求 めたも のです。 (5) 特 別 支 配 株 主 による株 式 売 渡 請 求 (キャッシュ・アウト) 株 式 会 社 の総 株 主 の議 決 権 の 10 分 の 9 以 上 を直 接 又 は間 接 に保 有 する株 主 (特 別 支 配 株 主 )が、 当 該 株 式 会 社 の株 主 の全 員 に対 し、その有 する株 式 の全 部 を当 該 特 別 支 配 株 主 に売 り渡 すことを 請 求 (キャッシュ・アウト)できるようになりました(会 179 条 第 1 項 )。 従 来 も、全 部 取 得 条 項 付 株 式 の取 得 や端 株 の買 取 請 求 等 を利 用 して、キャッシュ・アウトを行 うこと ができましたが、手 続 きとして株 主 総 会 の特 別 決 議 が求 められているため、キャッシュ・アウトを完 了 す るまで長 期 間 を要 し、時 間 的 ・手 続 的 コストがかかっていました。そこで、このような時 間 的 ・手 続 的 コ ストを軽 減 するため、改 正 により新 たに特 別 支 配 株 主 による株 式 売 渡 請 求 の制 度 が設 けられました。

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一 方 で、非 支 配 株 主 保 護 の観 点 から、全 部 取 得 条 項 付 株 式 の取 得 差 止 請 求 (会 171 条 の 3)、株 式 の併 合 により端 数 となる株 式 について公 正 な価 格 での買 取 請 求 (会 182 条 の 4)や株 式 併 合 の差 止 請 求 (会 182 条 の 3)、そして、これらの事 前 や事 後 の開 示 (会 171 条 の 2、173 条 の 2、会 182 条 の 2、 会 182 条 の 6)等 の改 正 が行 われています。 (6) 内 部 統 制 システムに関 する改 正 「当 該 株 式 会 社 及 びその子 会 社 から成 る企 業 集 団 の業 務 の適 正 」を確 保 するための体 制 の整 備 を、 従 来 は会 社 法 施 行 規 則 で定 めていましたが、改 正 により会 社 法 においても規 定 されています(会 362 条 第 4 項 6 号 )。 一 方 で、会 社 法 施 行 規 則 では、グループ内 部 統 制 に関 して、追 加 で子 会 社 に関 する事 項 を具 体 的 に 定 めています。また、監 査 役 監 査 の実 効 性 確 保 の点 から、監 査 役 の監 査 体 制 に関 する事 項 も追 加 で 定 めています。 その上 で、内 部 統 制 システムの運 用 状 況 の概 要 を事 業 報 告 へ記 載 することが求 められています。す なわち、内 部 統 制 システムの基 本 方 針 の決 議 の内 容 の概 要 に加 え、「当 該 体 制 の運 用 状 況 の概 要 」 を事 業 報 告 の内 容 として開 示 することが求 められています(施 規 118 条 2 号 )。 (7) その他 の主 な改 正 ①web 開 示 の拡 大 株 主 総 会 参 考 書 類 、事 業 報 告 の一 定 事 項 や連 結 計 算 書 類 等 の株 主 総 会 の招 集 に際 して提 供 す べき書 類 について、書 面 による提 供 の代 わりにインターネット上 のホームページに掲 載 する Web 開 示 (施 規 94 条 、133 条 第 3 項 等 )を行 っている場 合 、そのみなし提 供 の対 象 となる計 算 書 類 に株 主 資 本 等 変 動 計 算 書 が追 加 されました(計 規 133 条 第 4 項 )。 ②責 任 限 定 契 約 の見 直 し 責 任 限 定 契 約 が締 結 できる役 員 の範 囲 は、従 来 は社 外 取 締 役 、会 計 参 与 、社 外 監 査 役 、会 計 監 査 人 でしたが、社 外 の要 件 がなくなり、業 務 執 行 取 締 役 以 外 の取 締 役 、会 計 参 与 、監 査 役 、会 計 監 査 人 となりました(会 427 条 )。 ③支 配 株 主 の異 動 を伴 う募 集 株 式 の発 行 公 開 会 社 (株 式 に譲 渡 制 限 を定 めていない会 社 )において、支 配 株 主 の異 動 を伴 う募 集 株 式 の発 行 等 について、通 知 または公 告 を行 い、総 株 主 の議 決 権 の 10 分 の 1 以 上 の議 決 権 を有 する株 主 が反 対 する旨 の通 知 を会 社 にしたときは、株 主 総 会 の普 通 決 議 を経 なければならないとされました (会 206 条 の 2)。

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会社法(平成 26 年改正)

第 3 回 :事 業 報 告

2016.04.14 新日本有限責任監査法人 公認会計士 内川 裕介 新日本有限責任監査法人 公認会計士 武澤 玲子 ※これ以 降 、平 成 26 年 改 正 に関 する箇 所 は下 線 としています。 1. 事 業 報 告 の記 載 事 項 株 式 会 社 は、各 事 業 年 度 の事 業 報 告 及 びその附 属 明 細 書 を作 成 しなければなりません(会 435 条 第 2 項 )。 事 業 報 告 の記 載 事 項 は、会 社 法 施 行 規 則 118 条 以 降 に定 められています。まずすべての会 社 に共 通 して記 載 すべき事 項 を規 定 したうえで、公 開 会 社 (株 式 に譲 渡 制 限 を定 めていない会 社 )における 記 載 事 項 (同 119 条 ~)、会 計 参 与 設 置 会 社 における記 載 事 項 (同 125 条 )、会 計 監 査 人 設 置 会 社 における記 載 事 項 (同 126 条 )を規 定 しています。 <すべての会 社 に共 通 して事 業 報 告 に記 載 すべき事 項 (施 規 118)> (1)株 式 会 社 の状 況 に関 する重 要 な事 項 のうち、計 算 書 類 およびその附 属 明 細 書 ならびに連 結 計 算 書 類 の内 容 となる事 項 以 外 のもの (2)業 務 の適 正 を確 保 するための体 制 の整 備 についての決 定 または決 議 があるときは、その決 定 また は決 議 の内 容 の概 要 及 び当 該 体 制 の運 用 状 況 の概 要 →5.に解 説 (3)株 式 会 社 の財 務 及 び事 業 の方 針 の決 定 を支 配 する者 の在 り方 に関 する基 本 方 針 を定 めていると きは、その概 要 等 →6.に解 説 (4)株 式 会 社 に特 定 完 全 子 会 社 (※)がある場 合 には、その名 称 等 →7.に解 説 (5)株 式 会 社 とその親 会 社 等 との間 の取 引 であり、当 該 株 式 会 社 の事 業 年 度 に係 る個 別 注 記 表 にお いて関 連 当 事 者 注 記 を要 する取 引 がある場 合 には、当 該 取 引 に関 する事 項 →8.に解 説 ※特 定 完 全 子 会 社 とは、事 業 年 度 の末 日 において、当 該 子 会 社 等 の株 式 の帳 簿 価 額 が、当 該 株 式 会 社 の当 該 事 業 年 度 に係 る貸 借 対 照 表 の資 産 の部 の合 計 額 の 5 分 の 1 を超 え、かつ、その株 式 等 の全 部 を保 有 する子 会 社 等 をいいます。定 款 で定 めれば 5 分 の 1 を下 回 る割 合 を定 めることもできま す。 【平 成 26 年 改 正 】 (2) について、業 務 の適 正 を確 保 するための体 制 の運 用 状 況 の概 要 まで記 載 することが求 められる ようになりました。 (4) 特 定 完 全 子 会 社 及 び(5)親 会 社 等 との取 引 に関 する事 項 が新 規 に追 加 されました。 2. 公 開 会 社 における事 業 報 告 の記 載 事 項 公 開 会 社 の事 業 報 告 には、追 加 で(1)株 式 会 社 の現 況 に関 する事 項 、(2)会 社 役 員 に関 する事 項 、 (3)株 式 に関 する事 項 、(4)新 株 予 約 権 等 に関 する事 項 を記 載 します。

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(1) 株 式 会 社 の現 況 に関 する事 項 (施 規 120)※ ①主 要 な事 業 内 容 ②主 要 な営 業 所 、工 場 並 びに使 用 人 の状 況 ③主 要 な借 入 先 、借 入 額 ④当 該 事 業 年 度 の事 業 の経 過 及 び成 果 ⑤重 要 な資 金 調 達 、設 備 投 資 の状 況 、及 び合 併 、会 社 分 割 、事 業 譲 渡 等 の状 況 ⑥直 前 3 事 業 年 度 の財 産 及 び損 益 の状 況 ⑦重 要 な親 会 社 及 び子 会 社 の状 況 ⑧対 処 すべき課 題 ⑨その他 会 社 の現 況 に関 する重 要 な事 項 ※連 結 計 算 書 類 を作 成 している会 社 は、これらの事 項 を、当 該 会 社 及 び子 会 社 からなる企 業 集 団 ベ ースで記 載 することができます。 (2) 会 社 役 員 に関 する事 項 (施 規 121) ①役 員 の氏 名 、地 位 及 び担 当 、重 要 な兼 職 の状 況 ②役 員 と責 任 限 定 契 約 を締 結 しているときは、当 該 契 約 の内 容 の概 要 ③役 員 の報 酬 に関 する事 項 ④役 員 の辞 任 又 は解 任 に関 する事 項 ⑤監 査 役 等 の財 務 及 び会 計 に関 する知 見 の記 載 ⑥常 勤 の監 査 等 委 員 、監 査 委 員 の選 定 の有 無 及 びその理 由 ⑦その他 役 員 に関 する重 要 な事 項 ※社 外 役 員 について、次 の事 項 を記 載 する必 要 があります。すなわち、大 会 社 かつ有 価 証 券 報 告 書 提 出 会 社 の監 査 役 設 置 会 社 であり社 外 取 締 役 を置 いていない場 合 、社 外 取 締 役 を置 くことが相 当 で ない理 由 を事 業 報 告 に記 載 する必 要 があります。なお、社 外 監 査 役 が 2 名 以 上 であることのみをもっ て、当 該 理 由 とすることはできません(施 規 124 条 第 2 項 、3 項 )。 【平 成 26 年 改 正 】 ② 責 任 限 定 契 約 に関 する記 載 が新 規 に追 加 されました。 ⑥ 事 業 年 度 末 において監 査 等 委 員 会 設 置 会 社 、指 名 委 員 会 等 設 置 会 社 である場 合 、常 勤 の監 査 等 委 員 に関 する事 項 を記 載 することが追 加 されました。 また、社 外 役 員 の設 置 に関 する事 項 の内 容 が追 加 されました。社 外 取 締 役 を置 いていない場 合 、社 外 取 締 役 を置 くことが相 当 でない理 由 等 を事 業 報 告 に記 載 することになります。 (3) 株 式 に関 する事 項 (施 規 122) ①保 有 株 式 数 上 位 10 名 の株 主 ②その他 株 式 に関 する重 要 な事 項

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(4) 新 株 予 約 権 等 に関 する事 項 (施 規 123) ①役 員 が有 する職 務 執 行 の対 価 として交 付 された新 株 予 約 権 等 の概 要 ②事 業 年 度 中 に使 用 人 等 に対 して職 務 執 行 の対 価 として交 付 された新 株 予 約 権 等 の概 要 ③その他 新 株 予 約 権 等 に関 する重 要 な事 項 3. 会 計 参 与 設 置 会 社 が記 載 すべき事 項 会 計 参 与 設 置 会 社 の事 業 報 告 には、追 加 で以 下 の事 項 を記 載 します(施 規 125 条 )。 ①会 計 参 与 と責 任 限 定 契 約 を締 結 している場 合 は、その概 要 4. 会 計 監 査 人 設 置 会 社 が記 載 すべき事 項 会 計 監 査 人 設 置 会 社 の事 業 報 告 には、追 加 で以 下 の事 項 を記 載 します(施 規 126 条 )。 ①会 計 監 査 人 の氏 名 または名 称 ②会 計 監 査 人 の報 酬 等 の額 及 び報 酬 等 について監 査 役 等 の同 意 理 由 ③非 監 査 業 務 の対 価 を支 払 っている場 合 には、非 監 査 業 務 の内 容 ④会 計 監 査 人 の解 任 又 は不 再 任 の決 定 の方 針 ⑤会 計 監 査 人 が現 に業 務 の停 止 の処 分 を受 け、その停 止 期 間 を経 過 しない者 であるときは、当 該 処 分 に係 る事 項 ⑥会 計 監 査 人 が過 去 2 年 間 に業 務 の停 止 の処 分 を受 けた者 である場 合 における当 該 処 分 に係 る事 項 のうち、当 該 株 式 会 社 が事 業 報 告 の内 容 とすることが適 切 であると判 断 した事 項 ⑦会 計 監 査 人 と責 任 限 定 契 約 を締 結 している場 合 は、その概 要 ⑧会 社 が有 報 提 出 大 会 社 である場 合 には、当 該 株 式 会 社 および子 会 社 が支 払 う金 銭 その他 財 産 上 の利 益 の合 計 額 、及 び当 該 株 式 会 社 の会 計 監 査 人 以 外 の公 認 会 計 士 または監 査 法 人 が子 会 社 の計 算 関 係 書 類 の監 査 を実 施 しているときは、その事 実 ⑨会 計 監 査 人 が辞 任 又 は解 任 された場 合 には、当 該 会 計 監 査 人 の氏 名 又 は名 称 、解 任 の理 由 、 会 計 監 査 人 の意 見 等 ⑩剰 余 金 の配 当 等 を取 締 役 会 が決 定 する旨 の定 款 の定 めがあるときは、取 締 役 会 に与 えられた権 限 の行 使 に関 する方 針 (施 規 126) 【平 成 26 年 改 正 】 ② について、会 計 監 査 人 の報 酬 額 について監 査 役 等 が同 意 した理 由 を記 載 することになりました。 5. 株 式 会 社 の業 務 の適 正 を確 保 するための体 制 大 会 社 である取 締 役 設 置 会 社 は、取 締 役 の職 務 の執 行 が法 令 及 び定 款 に適 合 することを確 保 する ための体 制 その他 株 式 会 社 の業 務 並 びに当 該 株 式 会 社 及 びその子 会 社 から成 る企 業 集 団 の業 務 の適 正 を確 保 するための体 制 を決 定 しなければなりません(会 348 条 第 3 項 4 号 、会 362 条 第 4 項 6 号 、第 5 項 )。その決 定 内 容 及 び当 該 体 制 の運 用 状 況 の概 要 (※)を事 業 報 告 に記 載 する必 要 が あります(施 規 118 条 第 2 項 )。なお、大 会 社 以 外 でも当 該 事 項 について決 定 した会 社 であれば、事 業 報 告 への記 載 が必 要 となります。

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※当 該 体 制 の運 用 状 況 の概 要 は、「各 社 の状 況 に応 じた合 理 的 な記 載 をすることで足 りるが、客 観 的 な運 用 状 況 を意 味 するものであり、運 用 状 況 の評 価 の記 載 を求 めるものではない。ただし事 業 報 告 に運 用 状 況 の評 価 を記 載 することも妨 げられない。」とされています(2015 年 4 月 10 日 一 般 社 団 法 人 日 本 経 済 団 体 連 合 会 経 済 法 規 委 員 会 企 画 部 会 )。 取 締 役 会 設 置 会 社 において決 定 すべき体 制 の内 容 は、以 下 のとおりです(施 規 100 条 第 1 項 )。 1.取 締 役 の職 務 の執 行 に係 る情 報 の保 存 および管 理 に関 する体 制 2.損 失 の危 険 の管 理 に関 する規 程 その他 の体 制 3.取 締 役 の職 務 の執 行 が効 率 的 に行 われることを確 保 するための体 制 4.使 用 人 の職 務 の執 行 が法 令 および定 款 に適 合 することを確 保 するための体 制 5.当 該 株 式 会 社 ならびにその親 会 社 および子 会 社 から成 る企 業 集 団 における業 務 の適 正 を確 保 す るための体 制 ア 子 会 社 の取 締 役 等 の業 務 の執 行 に係 る事 項 の当 該 株 式 会 社 への報 告 に関 する体 制 イ 子 会 社 の損 失 の危 険 の管 理 に関 する規 程 その他 の体 制 ウ 子 会 社 の取 締 役 等 の職 務 の執 行 が効 率 的 に行 われることを確 保 するための体 制 エ 子 会 社 の取 締 役 等 及 び使 用 人 の職 務 の執 行 が法 令 及 び定 款 に適 合 することを確 保 するため の体 制 さらに、監 査 役 設 置 会 社 である場 合 には、以 下 の体 制 が必 要 です(施 規 100 条 第 3 項 )。 1.監 査 役 がその職 務 を補 助 すべき使 用 人 を置 くことを求 めた場 合 における当 該 使 用 人 に関 する事 項 (注 ) 2.1. の使 用 人 の取 締 役 からの独 立 性 に関 する事 項 3.使 用 人 に対 する指 示 の実 効 性 の確 保 に関 する事 項 4.監 査 役 への報 告 に関 する体 制 ア 取 締 役 及 び会 計 参 与 並 びに使 用 人 が監 査 役 に報 告 するための体 制 イ 子 会 社 の取 締 役 等 または取 締 役 等 から報 告 を受 けた者 が監 査 役 に報 告 するための体 制 5.監 査 役 に報 告 した者 が不 利 な扱 いを受 けないことを確 保 するための体 制 6.監 査 に要 する費 用 の処 理 に係 る方 針 に関 する事 項 7.その他 監 査 役 の監 査 が実 効 的 に行 われることを確 保 するための体 制 (注 )監 査 役 による監 査 体 制 の構 築 についても、会 社 の業 務 の適 正 を確 保 する体 制 の一 部 である以 上 、あくまで当 該 体 制 の構 築 義 務 は取 締 役 が負 います。ただし、実 際 の監 査 体 制 は、監 査 役 の主 導 で行 うべきですので、補 助 使 用 人 の要 否 は第 一 義 的 には監 査 役 が判 断 することになります。 【平 成 26 年 改 正 】 平 成 26 年 改 正 前 の会 社 法 では、「当 該 株 式 会 社 及 びその子 会 社 から成 る企 業 集 団 の業 務 の適 正 」 を確 保 するための体 制 の整 備 を、従 来 は会 社 法 施 行 規 則 で定 めていましたが、改 正 により会 社 法 施 行 規 則 から会 社 法 に格 上 げされて規 定 されています。 また、会 社 法 施 行 規 則 において、グループ内 部 統 制 についてより具 体 的 な内 容 が定 められ、監 査 役 監 査 の体 制 についても具 体 的 な内 容 が定 められています。そして、その運 用 状 況 の概 要 を事 業 報 告 書 に記 載 することになります。

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6. 支 配 に関 する基 本 方 針 基 本 方 針 について開 示 すべき事 項 は以 下 のとおりです。いわゆる買 収 防 衛 策 に関 する開 示 もここに 含 まれます(施 規 118 条 第 3 項 )。 (1)基 本 方 針 の内 容 の概 要 (2)基 本 方 針 の実 現 のための具 体 的 取 り組 み (ア)会 社 財 産 の有 効 な活 用 、適 切 な企 業 集 団 の形 成 その他 の基 本 方 針 の実 現 に資 する特 別 な 取 り組 み (イ)基 本 方 針 に照 らして不 適 切 なものによって会 社 の支 配 を獲 得 することを防 止 するための取 り 組 み(いわゆる買 収 防 衛 策 ) (3)具 体 的 な取 り組 みに対 する取 締 役 等 の判 断 およびその理 由 (ア)具 体 的 な取 り組 みが基 本 方 針 に沿 うものであること (イ)株 主 の共 同 利 益 を損 なうものではないこと (ウ)会 社 役 員 の地 位 の維 持 を目 的 とするものではないこと 7. 特 定 完 全 子 会 社 に関 する事 項 いわゆる多 重 代 表 訴 訟 (会 847 条 の 3 第 1 項 )において、責 任 追 及 の対 象 となる子 会 社 を明 確 にす るために、特 定 完 全 子 会 社 がある場 合 には、事 業 報 告 において以 下 を記 載 します(施 規 118 条 第 4 項 )。 ①特 定 完 全 子 会 社 の名 称 及 び住 所 ②株 式 会 社 及 びその完 全 子 会 社 等 における当 該 特 定 完 全 子 会 社 の株 式 の当 該 事 業 年 度 の末 日 における帳 簿 価 額 の合 計 額 ③株 式 会 社 の当 該 事 業 年 度 に係 る貸 借 対 照 表 上 の総 資 産 額 【平 成 26 年 改 正 】 会 社 法 において多 重 代 表 訴 訟 制 度 が新 設 されたことを受 けて、特 定 完 全 子 会 社 に関 する事 項 が新 たに事 業 報 告 に記 載 する事 項 として追 加 されました。 8. 株 式 会 社 とその親 会 社 等 との取 引 当 該 株 式 会 社 とその親 会 社 等 との一 定 の利 益 相 反 取 引 のうち、当 該 事 業 年 度 に係 る個 別 注 記 表 に おいて関 連 当 事 者 取 引 注 記 を要 するものについて、事 業 報 告 において以 下 を記 載 します(施 規 118 条 第 5 項 )。 ①当 該 取 引 をするに当 たり当 該 株 式 会 社 の利 益 を害 さないように留 意 した事 項 (当 該 事 項 がない 場 合 にあっては、その旨 ) ②当 該 取 引 が当 該 株 式 会 社 の利 益 を害 さないかどうかについての当 該 株 式 会 社 の取 締 役 会 の判 断 及 びその理 由 ③社 外 取 締 役 を置 く株 式 会 社 において②の取 締 役 会 の判 断 が社 外 取 締 役 の意 見 と異 なる場 合 に は、その意 見

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【平 成 26 年 改 正 】 親 子 会 社 に関 する規 律 等 の整 備 を図 ることの一 つとして、株 式 会 社 とその親 会 社 等 との取 引 が、新 たに事 業 報 告 に記 載 する事 項 として追 加 されました。 9. 事 業 報 告 の附 属 明 細 書 事 業 報 告 の附 属 明 細 書 には、事 業 報 告 の内 容 を補 足 する重 要 な事 項 を記 載 するものとされています。 また、公 開 会 社 においては、役 員 の他 の会 社 の業 務 執 行 取 締 役 など重 要 な兼 職 の状 況 を記 載 しま す(施 規 128 条 第 1 項 、第 2 項 )。 なお、会 計 監 査 人 設 置 会 社 以 外 の公 開 会 社 において、親 会 社 等 との一 定 の関 連 当 事 者 取 引 につい て個 別 注 記 表 での注 記 を省 略 する場 合 、事 業 報 告 の附 属 明 細 書 において、一 定 事 項 の記 載 を行 う ことになります(施 規 128 条 第 3 項 )。 【平 成 26 年 改 正 】 会 計 監 査 人 設 置 会 社 以 外 の公 開 会 社 において、株 式 会 社 とその親 会 社 等 との取 引 について、事 業 報 告 の附 属 明 細 書 に記 載 する場 合 の取 扱 いが追 加 されました。

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会社法(平成 26 年改正)

第 4 回 :計 算 書 類

2016.06.03 新日本有限責任監査法人 公認会計士 内川 裕介 新日本有限責任監査法人 公認会計士 武澤 玲子 1. 計 算 関 係 書 類 の種 類 株 式 会 社 では、各 事 業 年 度 に係 る計 算 書 類 (貸 借 対 照 表 、損 益 計 算 書 、株 主 資 本 等 変 動 計 算 書 、 個 別 注 記 表 )及 びその附 属 明 細 書 を作 成 する必 要 があります(会 435 条 第 2 項 、計 規 59 条 第 1 項 )。 また、このような計 算 関 係 書 類 以 外 にも、連 結 計 算 書 類 及 び臨 時 計 算 書 類 が会 社 法 において定 めら れています。会 計 監 査 人 による監 査 対 象 とあわせて、具 体 的 に示 すと以 下 のとおりです。 種類 会社法 会計監査人 による 監査対象 (1)計算書類等 及びその附属明細書 計算書類 貸借対照表 ○ 損益計算書 ○ 株主資本等変動計算書 ○ 個別注記表 ○ 事業報告 - 計算書類の附属明細書 ○ 事業報告の附属明細書 - (2)連結計算書類(※1) 連結貸借対照表 連結損益計算書 ○ 連結株主資本等変動計算書 ○ 連結注記表 ○ (3)臨時計算書類 貸借対照表 ○ 損益計算書 ○ ※1 国 際 会 計 基 準 (IFRS)、修 正 国 際 基 準 又 は米 国 会 計 基 準 に従 って作 成 することができます。なお、 平 成 28 年 1 月 8 日 の「会 社 法 施 行 規 則 及 び会 社 計 算 規 則 の一 部 を改 正 する省 令 」により、修 正 国 際 基 準 が追 加 されています。 (1) 計 算 書 類 等 (個 別 )

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株 式 会 社 の「計 算 書 類 」とは、貸 借 対 照 表 、損 益 計 算 書 、株 主 資 本 等 変 動 計 算 書 及 び個 別 注 記 表 をいいます(会 435 条 第 2 項 、計 規 59 条 第 1 項 )。計 算 書 類 及 び事 業 報 告 は、ともに定 時 株 主 総 会 で株 主 に提 供 される書 類 であり、これらを合 わせて「計 算 書 類 等 」と呼 びます。 計 算 書 類 及 び計 算 書 類 の附 属 明 細 書 は会 計 監 査 人 の監 査 の対 象 となりますが、事 業 報 告 及 び事 業 報 告 の附 属 明 細 書 は会 計 監 査 の対 象 とはなりません。 (2) 連 結 計 算 書 類 連 結 計 算 書 類 は、有 価 証 券 報 告 書 を提 出 する大 会 社 に作 成 義 務 があるほか(会 444 条 第 3 項 )、会 計 監 査 人 設 置 会 社 では、任 意 で連 結 計 算 書 類 を作 成 することができます(会 444 条 第 1 項 )。なお、 任 意 で連 結 計 算 書 類 を作 成 した場 合 であっても、連 結 計 算 書 類 は監 査 役 及 び会 計 監 査 人 の監 査 を 受 けなければなりません(会 444 条 第 4 項 )。 また、有 価 証 券 報 告 書 における連 結 財 務 諸 表 を国 際 会 計 基 準 (IFRS)、修 正 国 際 基 準 または米 国 会 計 基 準 に従 って作 成 できるとされた株 式 会 社 は、会 社 法 における連 結 計 算 書 類 も国 際 会 計 基 準 (IFRS)、修 正 国 際 基 準 または米 国 会 計 基 準 に従 って作 成 することができます(計 規 61 条 第 2 項 、第 3 項 、計 規 120 条 第 1 項 、計 規 120 条 の 2 第 1 項 、計 規 120 条 の 3 第 1 項 )。 (3) 臨 時 計 算 書 類 会 社 法 において臨 時 決 算 制 度 が導 入 され、期 中 の損 益 を分 配 可 能 額 に反 映 させることが可 能 になり ました。この場 合 には臨 時 計 算 書 類 の作 成 が必 要 であり、作 成 された臨 時 計 算 書 類 には監 査 役 また は会 計 監 査 人 の会 計 監 査 が要 求 されています(会 441 条 第 1 項 、第 2 項 )。 2. 注 記 表 (1) 個 別 注 記 表 個 別 注 記 表 の記 載 項 目 は以 下 のとおりです。会 社 の種 類 (公 開 会 社 かどうか、会 計 監 査 人 設 置 会 社 かどうか)によって、記 載 すべき項 目 が区 別 されています(計 規 98 Ⅰ、Ⅱ)。 項目 記載の要否 ア イ ウ エ 1 継続企業の前提に関する注記(計規 100) ○ ○ - - 2 重要な会計方針に関する注記(計規 101) ○ ○ ○ ○ 3 会計方針の変更に関する注記(計規 102 の 2)※1 4 表示方法の変更に関する注記(計規 102 の 3)※1 5 会計上の見積りの変更に関する注記(計規 102 条の 4) ○ ○ - - 6 誤謬の訂正に関する注記(計規 102 条の 5) ○ ○ ○ ○ 7 貸借対照表等に関する注記(計規 103) ○ ○ ○ -

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8 損益計算書に関する注記(計規 104) ○ ○ ○ - 9 株主資本等変動計算書に関する注記(計規 105) ○ ○ ○ ○ 10 税効果会計に関する注記(計規 107) ○ ○ ○ - 11 リースにより使用する固定資産に関する注記(計規 108) ○ ○ ○ - 12 金融商品に関する注記(計規 109)※1 13 賃貸等不動産に関する注記(計規 110)※1 14 持分法損益等に関する注記(計規 111)※1 15 関連当事者との取引に関する注記(計規 112) ○ ○ ○ - 16 1 株当たり情報に関する注記(計規 113) ○ ○ ○ - 17 重要な後発事象に関する注記(計規 114) ○ ○ ○ - 18 連結配当規制適用会社に関する注記(計規 115) ○ ○ - - 19 その他の注記(計規 116) ○ ○ ○ ○ ア:会 計 監 査 人 設 置 会 社 で有 価 証 券 報 告 書 提 出 会 社 イ:会 計 監 査 人 設 置 会 社 でア以 外 の会 社 ウ:会 計 監 査 人 設 置 会 社 以 外 の公 開 会 社 エ:会 計 監 査 人 設 置 会 社 以 外 の非 公 開 会 社 ※1 連 結 注 記 表 を作 成 している会 社 は、個 別 注 記 表 においては注 記 を要 しません ※2 「公 開 会 社 」とは会 社 法 2 条 5 号 に定 義 されている、株 式 に譲 渡 制 限 を定 めていない会 社 のこと をいいます。 (2) 連 結 注 記 表 連 結 注 記 表 の記 載 項 目 は以 下 のとおりです。 項目 1 継続企業の前提に関する注記 2 連結計算書類の作成のための基本となる重要な事項等に関する注記 3 会計方針の変更に関する注記 4 表示方法の変更に関する注記 5 会計上の見積りの変更に関する注記 6 誤謬の訂正に関する注記 7 連結貸借対照表等に関する注記

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8 連結株主資本等変動計算書に関する注記 9 金融商品に関する注記 10 賃貸等不動産に関する注記 11 1 株当たり情報に関する注記 12 重要な後発事象に関する注記 13 その他の注記 (3) 注 記 表 の作 成 会 社 計 算 規 則 57 条 第 3 項 では、計 算 関 係 書 類 は附 属 明 細 書 を除 き構 成 するものごとに「一 の書 面 その他 の資 料 として作 成 をしなければならないものと解 してはならない」とされています。これは注 記 表 として一 括 した表 の作 成 は強 制 されていないことを示 しており、各 計 算 書 類 の末 尾 に記 載 することも 認 められていると考 えられます。 また、計 算 書 類 の公 告 では、注 記 表 の項 目 のうち一 部 が省 略 可 能 とされています(計 規 136 条 第 1 項 )。なお、有 価 証 券 報 告 書 提 出 会 社 は計 算 書 類 の公 告 は不 要 とされています(会 440 条 第 4 項 )。 3. 附 属 明 細 書 附 属 明 細 書 は、事 業 報 告 に係 るものと計 算 書 類 に係 るものの二 つを作 成 します。事 業 報 告 に係 る附 属 明 細 書 については、第 3 回 「事 業 報 告 」にて解 説 しています。 計算書類に係る附属明細書の記載内容(計規 117) 1 有形固定資産及び無形固定資産の明細 2 引当金の明細 3 販売費及び一般管理費の明細 4 計規第 112 条 I ただし書の規定により省略した事項があるときは、当該事項(会計監査人設置会社以外の 株式会社が関連当事者の注記を一部省略した場合) 4. 包 括 利 益 計 算 書 及 びキャッシュ・フロー計 算 書 会 社 法 における計 算 書 類 と有 価 証 券 報 告 書 を比 較 すると以 下 のとおりとなります。なお、連 結 財 務 諸 表 を作 成 しておらず、個 別 財 務 諸 表 のみ作 成 している会 社 を前 提 とします。 計算書類 有価証券報告書(個別) 貸借対照表 貸借対照表 損益計算書 損益計算書 株主資本等変動計算書 株主資本等変動計算書

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注記表 注記 - キャッシュ・フロー計算書 また、会 社 法 における連 結 計 算 書 類 と有 価 証 券 報 告 書 を比 較 すると以 下 のとおりとなります。 連結計算書類 有価証券報告書(連結) 連結貸借対照表 連結貸借対照表 連結損益計算書 連結損益計算書 連結株主資本等変動計算書 連結株主資本等変動計算書 連結注記表 連結注記 - 連結包括利益計算書 - 連結キャッシュ・フロー計算書 会 社 法 の計 算 書 類 及 び連 結 計 算 書 類 においては、キャッシュ・フロー計 算 書 、連 結 包 括 利 益 計 算 書 や連 結 キャッシュ・フロー計 算 書 (以 下 「キャッシュ・フロー計 算 書 等 」)を作 成 し開 示 することまでは求 められていません。しかし、会 社 が、連 結 計 算 書 類 に加 えて任 意 にキャッシュ・フロー計 算 書 等 を参 考 情 報 として作 成 し開 示 することは禁 止 されていません。なお、任 意 に参 考 情 報 としてキャッシュ・フロー 計 算 書 等 を作 成 した場 合 、これらは会 計 監 査 の対 象 外 となります。

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会社法(平成 26 年改正)

第 5 回 :会 計 監 査 人 監 査 の対 象 会 社

2016.06.03 新日本有限責任監査法人 公認会計士 内川 裕介 新日本有限責任監査法人 公認会計士 武澤 玲子 1. 会 計 監 査 人 監 査 が義 務 付 けられる会 社 会 社 法 において、会 計 監 査 人 監 査 が義 務 付 けられるのは以 下 (1)~(3)の会 社 です。 会 社 の種 類 (1)大 会 社 (会 328 条 第 1 項 ・第 2 項 ) (2)監査等委員 会設置会社及び指名 委員会等設置会 社(会 327 条 第 5 項 ) (3)会 計 監 査 人 の任 意 設 置 を行 った会 社 (会 326 条 第 2 項 ) 2. 大 会 社 の取 扱 い 大 会 社 については、会 計 監 査 人 による監 査 が義 務 付 けられています(会 328 条 )。大 会 社 とは、最 終 事 業 年 度 に係 る貸 借 対 照 表 の資 本 金 が 5 億 円 以 上 、または、最 終 事 業 年 度 に係 る貸 借 対 照 表 の負 債 の部 の合 計 額 が 200 億 円 以 上 である株 式 会 社 をいいます(会 2 条 第 6 項 )。 この「最 終 事 業 年 度 に係 る貸 借 対 照 表 」とは、定 時 株 主 総 会 で承 認 又 は報 告 された貸 借 対 照 表 (最 初 の定 時 株 主 総 会 を経 ていない場 合 には、会 社 成 立 日 の貸 借 対 照 表 )を指 します。 例 えば、2015 年 3 月 期 において負 債 合 計 が 200 億 円 未 満 の会 社 が、2016 年 3 月 期 の貸 借 対 照 表 において負 債 合 計 が 200 億 円 以 上 となった場 合 (資 本 金 は従 来 より 5 億 円 未 満 と仮 定 )、その貸 借 対 照 表 が承 認 、報 告 される 2016 年 6 月 の定 時 株 主 総 会 で、2017 年 3 月 期 より大 会 社 の要 件 に該 当 することが確 定 し、会 計 監 査 人 選 任 等 の対 応 をとることが必 要 になります。この場 合 、2017 年 3 月 期 から会 計 監 査 を受 ける必 要 があります。 反 対 に、2015 年 3 月 期 において負 債 合 計 が 200 億 円 以 上 により大 会 社 であった会 社 が、2016 年 3 月 期 の貸 借 対 照 表 において負 債 合 計 が 200 億 円 未 満 となった場 合 、2016 年 6 月 の定 時 株 主 総 会 に おいて貸 借 対 照 表 が承 認 、報 告 されることで、2017 年 3 月 期 より大 会 社 に該 当 しなくなり、会 計 監 査 人 が不 要 となります。この場 合 、2016 年 3 月 期 まで会 計 監 査 を受 ける必 要 があります。

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※ただし、定 款 において会 計 監 査 人 を置 く旨 を定 めている場 合 は、会 計 監 査 人 を任 意 に設 置 する会 社 として、会 計 監 査 人 監 査 が必 要 となります。 3. 監 査 等 委 員 会 設 置 会 社 及 び指 名 委 員 会 等 設 置 会 社 の取 扱 い 監 査 等 委 員 会 設 置 会 社 及 び指 名 委 員 会 等 設 置 会 社 は、会 計 監 査 人 による監 査 が義 務 付 けられて います(会 第 327 条 第 5 項 )。会 計 監 査 人 による監 査 の取 扱 いは、2. 大 会 社 の取 扱 いと同 様 になり ます。 4. 会 計 監 査 人 の任 意 設 置 会 社 法 においては、会 社 の規 模 等 に応 じて柔 軟 な機 関 設 計 が可 能 になっています。株 式 会 社 では、 株 主 総 会 と取 締 役 は必 ず設 置 しなければなりませんが(会 326 条 第 1 項 )、それ以 外 の機 関 について は、会 社 法 上 の要 件 (会 327 条 等 )に従 って設 置 することができます。具 体 的 には、定 款 に定 めること によって、取 締 役 会 、会 計 参 与 、監 査 役 、監 査 役 会 、会 計 監 査 人 、監査等委員 会又は指名委員 会等 を置 くことができます(会 326 条 第 2 項 )。 つまり、どのような規 模 の会 社 であっても会 計 監 査 人 を機 関 として定 款 に記 載 することで任 意 に設 置 でき、会 計 監 査 人 監 査 を受 けることができます。会 計 監 査 人 を設 置 すること自 体 は任 意 ですが、いっ たん設 置 した場 合 には、会 計 監 査 人 監 査 が法 定 監 査 として義 務 付 けられることとなります。 5. 会 計 監 査 人 の選 解 任 会 計 監 査 人 は株 主 総 会 の普 通 決 議 により選 任 、解 任 されます(会 329 条 第 1 項 、会 339 条 第 1 項 )。 また、定 時 株 主 総 会 において別 段 の決 議 がされなかったときは、会 計 監 査 人 は再 任 されたものとみな されます(会 338 条 第 2 項 )。 この株 主総会における会計監 査人の選任等に関する議案の内容については、監査役(監査役会)が決 定 します(会 344 条第 1 項)。もっとも、会計監 査人の報酬 額等の決定権は取締 役にありますが、監査役

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(監 査役会)の同 意を得なければなりません(会 399 条第 1 項 )。そして、監査役は事業報告に同意 した 理由 を記載する必要があります(施 規 126 条 2 号)。 【平 成 26 年 改 正 】 改 正 前 は、会 計 監 査 人 の選 任 等 に関 する議 案 の内 容 は、取 締 役 が決 定 するものとされていました。 しかし、取 締 役 が会 計 監 査 人 の選 任 等 の決 定 権 を有 すると、会 計 監 査 人 の立 場 が弱 くなるという懸 念 から、監 査 役 がその決 定 権 を有 することとされました。 ただし、報 酬 額 については経 営 判 断 の範 疇 にあるものとし、引 き続 き取 締 役 が決 定 権 を有 するものと されています。

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会社法(平成 26 年改正)

第 6 回 :決 算 スケジュール

2016.06.03 新日本有限責任監査法人 公認会計士 内川 裕介 新日本有限責任監査法人 公認会計士 武澤 玲子 1. 計 算 書 類 等 及 び連 結 計 算 書 類 の提 出 と監 査 のスケジュール 監 査 役 会 及 び会 計 監 査 人 を設 置 する会 社 の場 合 、定 時 株 主 総 会 までの決 算 の流 れは以 下 のとおり です。 定時株主総会までの決算の流れ (1)取締役の計算書類等の提出 (2)会計監査人の監査報告の通知 (3)監査役会の監査報告の通知 (4)取締役会による計算書類等の承認 (5)株主総会招集通知の発送 (6)定時株主総会 (1)及 び(4)については具 体 的 な期 限 の定 めはありませんので、定 時 株 主 総 会 までの決 算 スケジュール の策 定 にあたっては、(2)、(3)及 び(5)に関 する期 間 の定 めを考 慮 することになります。 2. 会 計 監 査 人 の監 査 報 告 の通 知 会 計 監 査 人 は、以 下 の日 までに、特 定 監 査 役 及 び特 定 取 締 役 に対 し、監 査 報 告 の内 容 を通 知 しな ければなりません。(以 下 、連 結 計 算 書 類 に関 する規 定 を併 記 します。) 計算書類とその附属明細書 • 以下のうちいずれか遅い日(計規 130 条第 1 項 1 号)。 イ) 計算書類の全部を受領した日から 4 週間を経過した日 ロ) 計算書類の附属明細書を受領した日から 1 週間を経過した日 ハ )特定取締役、特定監査役及び会計監査人の間で合意により定めた日 連結計算書類 • 連結計算書類の全部を受領した日から 4 週間を経過した日。 • 特定取締役、特定監査役及び会計監査人の間で合意により定めた日がある場合にあっては、その日(計規 130 条 第 1 項 3 号)。 「特 定 取 締 役 」「特 定 監 査 役 」とは、監 査 報 告 の通 知 を受 けることとされる取 締 役 及 び監 査 役 をいいま す。 特 定 取 締 役 (計 規 130 条 第 4 項 ) 1. 計 算 関 係 書 類 の監 査 報 告 の通 知 を受 けるものを定 めた場 合 におけるその取 締 役

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2. 定 めていない場 合 は、監 査 を受 けるべき計 算 関 係 書 類 の作 成 に関 する職 務 を行 った取 締 役 特 定 監 査 役 (計 規 130 条 第 5 項 )(監 査 役 会 設 置 会 社 の場 合 ) 1. 計 算 関 係 書 類 の監 査 報 告 の通 知 を受 ける監 査 役 を定 めた場 合 のその監 査 役 2. 計 算 関 係 書 類 の監 査 報 告 の通 知 を受 ける監 査 役 を定 めていない場 合 はすべての監 査 役 監 査 結 果 報 告 の内 容 の通 知 を受 けた日 に、会 計 監 査 人 の監 査 を受 けたものとされます(計 規 130 条 第 2 項 )。また、通 知 すべき日 までに通 知 がなされない場 合 には、監 査 を受 けたものとみなされ(計 規 130 条 第 3 項 )、次 の手 続 きに進 むことができます。 3. 監 査 役 会 の監 査 報 告 の通 知 特 定 監 査 役 は、以 下 の日 までに、特 定 取 締 役 及 び会 計 監 査 人 に対 し、監 査 役 会 の監 査 報 告 の内 容 を通 知 しなければなりません。 計算書類とその附属明細書 • 以下のうちいずれか遅い日(計規 132 条第 1 項 1 号) イ) 会計監査報告を受領した日から 1 週間を経過した日 ロ) 特定取締役、特定監査役の間で合意により定めた日があるときは、その日 連結計算書類 • 会計監査報告を受領した日から、1 週間を経過した日 • 特定取締役、特定監査役の間で合意により定めた日があるときは、その日(計規 132 条第 1 項 2 号) 会 計 監 査 人 による監 査 と同 様 、監 査 結 果 報 告 の内 容 の通 知 を受 けた日 に、監 査 役 の監 査 を受 けた ものとされ(計 規 132 条 第 2 項 )、また、通 知 すべき日 までに通 知 がなされない場 合 には、監 査 を受 け たものとみなされます(計 規 132 条 第 3 項 )。 監 査 役 会 は、各 監 査 役 が作 成 した監 査 報 告 に基 づき、監 査 役 会 の監 査 報 告 を作 成 することとされて います(計 規 12 条 第 1 項 )。監 査 役 会 の監 査 報 告 が、各 監 査 役 の監 査 報 告 と異 なる場 合 には、各 監 査 役 は自 己 の監 査 報 告 の内 容 を付 記 することができます(計 規 128 条 第 2 項 )。 4. 株 主 総 会 招 集 通 知 の発 送 期 限 (会 299 条 ) 株 主 総 会 の招 集 通 知 は、株 主 に対 して株 主 総 会 における議 決 権 行 使 の準 備 をする機 会 を与 えるた めに、計 算 書 類 、連 結 計 算 書 類 及 び事 業 報 告 に監 査 役 及 び会 計 監 査 人 の監 査 報 告 書 を添 付 して、 以 下 の期 限 までに発 送 します(会 437 条 、施 規 133 条 )。 また、書 面 投 票 制 度 や電 磁 的 方 法 による投 票 制 度 を採 用 する株 式 会 社 は、株 主 総 会 参 考 資 料 を招 集 通 知 と併 せて交 付 します(会 301 条 第 1 項 ・第 2 項 、施 規 65 条 )。 公開会社 株主総会の日の 2 週間前まで 公開会社でない会社 • 株主総会の日の 1 週間前まで • 書面又は電磁的方法によって議決権を行使できるとしている会社は 2 週間前

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• 取締役会設置会社以外の会社は、定款の定めにより 1 週間を下回る期間とすること ができる。 上 記 の計 算 書 類 等 の株 主 総 会 の招 集 に際 して提 供 すべき書 類 について、定 款 で定 めることにより、 株 主 へ書 面 等 による提 供 の代 わりに、インターネット上 のホームページに掲 載 する「WEB 開 示 制 度 」を 採 用 することもできます(施 規 第 94 条 、第 133 条 第 3 項 等 )。 WEB 開 示 の対 象 となる事 項 は以 下 のとおりです。 WEB 開示の対象となる項目 株主総会参考資料 下記の事項以外が WEB 開示の対象となります。 • 議案 • 株主総会参考書類に記載することとする事業報告の記載事項のうち WEB 開示の対 象とならない事項 • WEB 開示を行うホームページのURL • 監査役等が WEB 開示を行うことについて異議を述べている事項 事業報告 • 一定事項以外の,株式会社の現況に関する重要な事項,会社役員に関する重要な 事項,株式に関する重要な事項及び新株予約権に関する重要な事項 • 株式会社の状況に関する重要な事項 • 業務の適正を確保するための体制についての決定等の内容の概要 • 会社を支配する者の在り方に関する基本方針 • 辞任した会社役員等に関する事項 • 会社役員の重要な兼職の状況 • 社外役員に関する事項 • 会計監査人に関する事項な事項及び新株予約権に関する重要な事項 計算書類 • 個別注記表 • 株主 資本等変動計 算書 連結計算書類 • 連結貸借対照表 • 連結損益計算書 • 連結株主資本等変動計算書 • 連結注記表 【平 成 26 年 改 正 】 web 開 示 によるみなし提 供 の対 象 となる計 算 書 類 に、株 主 資 本 等 変 動 計 算 書 が追 加 されました。 5. 計 算 書 類 等 及 び連 結 計 算 書 類 の承 認 ・報 告 手 続 計 算 書 類 は定 時 株 主 総 会 の承 認 を受 ける必 要 があります(会 438 条 第 2 項 )。しかし、会 計 監 査 人 設 置 会 社 では、以 下 の要 件 を満 たす場 合 、計 算 書 類 の株 主 総 会 の承 認 は不 要 となり、報 告 事 項 となり ます(会 439 条 、計 規 135 条 )。

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a) 会 計 監 査 人 の監 査 意 見 が無 限 定 適 正 意 見 であること b) 監 査 役 会 等 の監 査 報 告 において、会 計 監 査 人 の監 査 の方 法 または結 果 を相 当 でないと認 める意 見 がないこと c) 監 査 役 会 等 の監 査 報 告 において、会 計 監 査 人 の監 査 の方 法 または結 果 を相 当 でないと認 める監 査 役 等 の意 見 の付 記 (計 規 128 条 第 2 項 後 段 ・128 条 の 2 第 1 項 後 段 ・129 条 第 1 項 後 段 ) がないこと d) 特 定 監 査 役 が通 知 すべき日 までに監 査 報 告 の通 知 を行 わないことにより、監 査 を受 けたものとみ なされたもの(計 規 132 条 第 3 項 )でないこと e) 取 締 役 会 を設 置 していること 連 結 計 算 書 類 は定 時 株 主 総 会 に提 出 されますが、計 算 書 類 と異 なり、株 主 総 会 での承 認 は不 要 で、 報 告 事 項 として扱 われます(会 444 条 第 7 項 )。

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会社法(平成 26 年改正)

第 7 回 :分 配 可 能 額 の算 定

2016.06.03 新日本有限責任監査法人 公認会計士 内川 裕介 新日本有限責任監査法人 公認会計士 武澤 玲子 会 社 法 では、株 主 に対 する金 銭 等 の分 配 および自 己 株 式 の有 償 取 得 を合 わせて剰 余 金 の配 当 等 と し、統 一 的 に財 源 規 制 をかけるものとされています(会 461 条 )。これに伴 い、剰 余 金 の分 配 可 能 額 の 算 定 方 法 も明 確 にされています。 1. 分 配 可 能 額 の算 定 方 法 分 配 可 能 額 の算 定 は、以 下 の 3 ステップを踏 むことになります。 分配可能額の算定の流れ (1)決算日における剰余金の額の算定 (2)決算日以降分配時点までの剰余金の増減を反映させ、分配時点の剰余金の額を算定(分配時点における剰 余金の算定) (3)分配時点の剰余金の額から自己株式の帳簿価額等を差し引いて分配可能額を算定(分配可能利益の算定) 図 でのイメージは以 下 のとおりとなります。 以 下 、上 記 (1)~(3)について、それぞれ解 説 します。 (1) 決 算 日 における剰 余 金 の額 の算 定 決 算 日 における剰 余 金 の額 の算 定 については、会 社 法 446 条 第 1 号 において次 のとおりとされていま す。 決 算 日 における剰 余 金 の額 =(イ)資 産 の額 +(ロ)自 己 株 式 の帳 簿 価 額 の合 計 額 -(ハ)負 債 の額 - (二 )資 本 金 ・準 備 金 -(ホ)法 務 省 令 で定 める各 勘 定 科 目 に計 上 した額 の合 計 額 決 算 日 における剰 余 金 の額 は、資 産 の額 に自 己 株 式 の帳 簿 価 額 を加 え、負 債 の額 と資 本 金 および 準 備 金 の額 、その他 法 務 省 令 で定 める各 勘 定 科 目 に計 上 した額 の合 計 額 を控 除 することにより算 定 されます。 その他 法 務 省 令 で定 める各 勘 定 科 目 に計 上 した額 の合 計 額 は会 社 計 算 規 則 149 条 で規 定 されてい

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ます。その内 容 は下 図 の吹 き出 しに記 載 のとおりです。 これらを計 算 すると結 果 的 にその他 資 本 剰 余 金 の額 およびその他 利 益 剰 余 金 の額 の合 計 額 が剰 余 金 の額 として残 ることとなります。 ∴結 局 、残 るのは剰 余 金 の額 (その他 資 本 剰 余 金 の額 +その他 利 益 剰 余 金 の額 )のみ (2) 分 配 時 点 における剰 余 金 の額 の算 定 次 に、分 配 時 点 の剰 余 金 の額 を算 定 します(会 446 条 2~7 号 )。算 定 式 は以 下 のとおりとなります。 分 配 時 点 における剰 余 金 の額 =①決 算 日 における剰 余 金 の額 +②最 終 事 業 年 度 末 日 後 の自 己 株 式 処 分 損 益 +③最 終 事 業 年 度 末 日 後 の減 資 差 益 +④最 終 事 業 年 度 末 日 後 の準 備 金 減 少 差 益 - ⑤最 終 事 業 年 度 末 日 後 の自 己 株 式 消 却 額 -⑥最 終 事 業 年 度 末 日 後 の剰 余 金 の配 当 額 -⑦法 務 省 令 で定 める各 勘 定 科 目 に計 上 した額 の合 計 額 会 社 法 では期 中 の剰 余 金 の変 動 を随 時 反 映 させるために、期 中 の変 動 要 因 として、最 終 事 業 年 度 の末 日 後 の自 己 株 式 の処 分 損 益 、資 本 金 ・準 備 金 の減 少 、自 己 株 式 の消 却 額 、剰 余 金 の配 当 、そ の他 法 務 省 令 で定 める額 が加 減 されます。 その他 法 務 省 令 で定 める各 勘 定 科 目 に計 上 した額 の合 計 額 は、会 社 計 算 規 則 150 条 で規 定 されて います。その内 容 は下 記 の※に記 載 のとおりです。 ※計 規 150 条 に定 める事 項 以 下 の項 目 に該 当 があれば調 整 します。

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1. 最 終 事 業 年 度 末 日 後 の剰 余 金 から資 本 金 の額 又 は準 備 金 への振 替 額 2. 最 終 事 業 年 度 末 日 後 に剰 余 金 の配 当 を実 施 した場 合 の準 備 金 積 立 額 3. 最 終 事 業 年 度 末 日 後 に吸 収 型 再 編 行 為 を実 施 した場 合 に処 分 する自 己 株 式 の処 分 差 額 4. 最 終 事 業 年 度 末 日 後 に吸 収 分 割 又 は新 設 分 割 を実 施 し剰 余 金 の額 を減 少 した場 合 の当 該 剰 余 金 減 少 額 5. 最 終 事 業 年 度 末 日 後 に吸 収 型 再 編 受 入 行 為 を実 施 した場 合 のその他 資 本 剰 余 金 及 びその他 利 益 剰 余 金 の増 減 額 (3) 分 配 可 能 利 益 の算 定 最 後 に分 配 可 能 利 益 を計 算 します。算 定 式 は以 下 のとおりとなります(会 461 条 第 2 項 )。 分 配 可 能 利 益 =①分 配 時 点 における剰 余 金 の額 -②分 配 時 点 の自 己 株 式 の帳 簿 価 額 -③事 業 年 度 末 日 後 に自 己 株 式 を処 分 した場 合 の処 分 対 価 -④その他 法 務 省 令 で定 める額 分 配 時 点 での自 己 株 式 の保 有 状 況 等 を反 映 させるため、分 配 時 点 の剰 余 金 の額 から分 配 時 点 にお ける自 己 株 式 の帳 簿 価 額 と、最 終 事 業 年 度 末 日 後 に自 己 株 式 を処 分 した場 合 の処 分 価 額 その他 法 務 省 令 で定 める額 を減 じて分 配 可 能 利 益 を算 定 します。 その他 法 務 省 令 で定 める各 勘 定 科 目 に計 上 した額 の合 計 額 は、会 社 計 算 規 則 158 条 で規 定 されて います。その内 容 は下 記 の※に記 載 のとおりです。 ※計 規 158 条 に定 める事 項 以 下 の項 目 に該 当 があれば調 整 します。 1. 最 終 事 業 年 度 の末 日 におけるのれん等 調 整 額 下 記 2 (1)を参 照 ください。 2. 最 終 事 業 年 度 の末 日 における貸 借 対 照 表 のその他 有 価 証 券 評 価 差 損 下 記 2 (2)を参 照 くださ い。 3. 最 終 事 業 年 度 の末 日 における貸 借 対 照 表 の土 地 再 評 価 差 損 下 記 2 (2)を参 照 ください。

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4. 株 式 会 社 が連 結 配 当 規 制 適 用 会 社 であるときの連 結 配 当 規 制 控 除 額 第 8 回 「連 結 配 当 規 制 」 を参 照 ください。 5. 2 回 以 上 臨 時 計 算 書 類 (株 主 総 会 承 認 済 )を作 成 した場 合 の直 前 臨 時 決 算 年 度 以 外 の臨 時 損 益 計 算 書 の損 益 計 算 書 に計 上 された純 利 益 等 6. 剰 余 金 の配 当 後 に純 資 産 が 3 百 万 円 を下 回 る場 合 の資 本 金 及 び準 備 金 等 の調 整 額 7. 臨 時 決 算 期 間 中 の吸 収 型 再 編 受 入 行 為 又 は特 定 募 集 に際 して処 分 する自 己 株 式 の対 価 の額 8. 最 終 事 業 年 度 の末 日 後 に不 公 正 発 行 に伴 う支 払 義 務 の履 行 により増 加 したその他 資 本 剰 余 金 の額 及 び最 終 事 業 年 度 がない株 式 会 社 が成 立 の日 後 に自 己 株 式 を処 分 した場 合 における 当 該 自 己 株 式 の対 価 の額 9. 最 終 事 業 年 度 末 日 後 に株 式 会 社 が自 己 株 式 を取 得 対 価 として該 株 式 会 社 の株 式 を取 得 した 場 合 における、当 該 取 得 した株 式 の帳 簿 価 額 から当 該 取 得 した株 式 の株 主 に交 付 する自 己 株 式 以 外 の財 産 の帳 簿 価 額 を減 じた額 10. 最 終 事 業 年 度 の末 日 後 の吸 収 型 再 編 受 入 行 為 又 は特 定 募 集 に際 して処 分 する自 己 株 式 の処 分 対 価 の額 分 配 時 点 の剰 余 金 の額 の算 定 においては、いったん自 己 株 式 の処 分 差 損 益 を反 映 させました((2)参 照 )が、分 配 可 能 額 の算 定 においては、剰 余 金 の額 から自 己 株 式 の帳 簿 価 額 および自 己 株 式 の処 分 価 額 を差 し引 くことにより、分 配 可 能 利 益 の算 定 には自 己 株 式 の処 分 差 損 益 を反 映 させないこと に留 意 が必 要 です。 また、分 配 時 における剰 余 金 には、最 終 事 業 年 度 の末 日 から分 配 時 点 までの期 間 損 益 は含 まれま せん。しかし、臨 時 計 算 書 類 (会 441 Ⅰ)を作 成 し、株 主 総 会 等 で承 認 を受 けた場 合 は、臨 時 決 算 日 の属 する事 業 年 度 の初 日 から臨 時 決 算 日 までの期 間 における利 益 とその期 間 における自 己 株 式 の 処 分 対 価 を分 配 可 能 額 に加 算 することができます(会 461 条 第 2 項 2 号 )。 2. その他 の配 当 規 制 (1) のれん等 調 整 額 資 産 の部 にのれんが計 上 されている場 合 には、のれんに 2 分 の 1 を乗 じた額 と繰 延 資 産 の合 計 額 (以 下 、「のれん等 調 整 額 」)と、資 本 金 、準 備 金 およびその他 資 本 剰 余 金 との大 小 関 係 によりそれぞ れのケースに応 じて控 除 額 が算 定 されます(計 規 158 1 号 )。 のれんを計 上 している会 社 は、毎 期 上 記 金 額 を算 定 し、配 当 規 制 への該 当 の有 無 に留 意 する必 要 があります。 前 提 : のれん等 調 整 額 =のれん(資 産 の部 )×1/2+繰 延 資 産 資 本 等 金 額 =資 本 金 の額 +準 備 金 の額 ケース 処理 のれん等調整額 ≦資本等金額の場合(計規 158 条 1 号イ) 控除額はゼロ

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資本等の金額 <のれん等調整額 ≦(資本等金額+その他資本剰余金)の場合(計規 158 条 1 号 ロ) (のれん等調整額-資本等金額) を控 除 (資本等金額+その他資本剰余金) <のれん等調整額の場合 (のれんの金額×1/2) ≦(資本等金額+その他資本剰余金)の場合(計規 158 条 1 号ハ (1)) (のれん等調整額-資本等金額) を控 除 (のれんの金額×1/2) >(資本等金額+その他資本剰余金)の場合(計規 158 条 1 号ハ (2)) (その他資本剰余金+繰延資産) を控 除 (2) その他 有 価 証 券 および土 地 再 評 価 差 額 金 その他 有 価 証 券 評 価 差 額 金 および土 地 再 評 価 差 額 金 は、プラス残 高 (評 価 差 益 )である場 合 には分 配 可 能 利 益 に含 まれませんが、マイナス残 高 (評 価 差 損 )である場 合 には分 配 可 能 額 から控 除 します (計 規 158 条 2 号 、3 号 )。これらの評 価 差 額 金 は損 益 に計 上 されておらず、剰 余 金 を構 成 するもので はありませんが、マイナス残 高 については会 社 の財 産 の減 少 を示 すものであるため、分 配 可 能 額 から 控 除 すべきものと定 められていると考 えられます。

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