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香川県の土の物理・工学性に関する研究 (I) 風化残積土について-香川大学学術情報リポジトリ

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香川県の土の物理・工学性に関する研究

(Ⅰ)風化残培土について

斎藤 実,横瀬広司,青柳省吾,山田宣良

Ⅰ ま え が き 近年,わが国では山地,丘陵地の開発が広範囲に亘って進展しており,香川県においても阿誤山地農業開発計画が 推進されようとしていることなど,今後とも益々この程の開発が盛んに行なわれるものと考えられる… しかしながら これらの中には計画性や秩序に乏しいものも多く,斜面崩壊をほじめとする土砂災薯等をひき起している例も少なく ない… 又,あらかじめある程度の調査が行なわれていても,それが必ずしも目的に合致していなかったり,局所的で ありすき′たりした為に,土地利用上不適当な結果となることも考えられる. そこで我々は,香川児各地の土について系統的に物理・エ学性を調査し,その結果を実用に供しうるものにせんも のと試みた..本県における土壌,土質等に関しては既に多くの研究がなされており,例えば斎藤ら(1)は本県の花崗岩 質および安山岩質土壌の物理的性質について−・連の実験を行ない,両者の間に著しい物理性の差があることを見出し ている.又,最近阿讃山地開発地域土地分類基本調査が行なわれ(2)その中では主として南部の山,丘陵地帯の地質, 土壌等が明らかにされている.我々はこれらの諸調査,研究を更に発展させ,土腰工学的に,あるいは虚業土木的に 容易に利用しうるものにしたいと考える巾 ⅠⅠ土の分類について 土の分類には,これまで数多くの方法が提案されてこいるが,それらには−・長「・短があって,未だ確立されていをい のが現状のようである($)“この方面の研究は主として土壌学の分野で発展をとげてきており,生成諭的分類において は,群,鯛,亜綱,型,亜型,種,亜種,属,品種,類の10段階に,又形態論的には,目,亜目,群,亜群,系,統 の6段階にもおよぷ非常に細目に亘るものが実施されている(4)”しかしながらこれらの分類札 栽培学的な土地利用 を主目的にした土壌化学的見地に基づくものであり,エ作物の施工時ヤ耕地,宅地等造成地の維持,管理に必要な諸 因子の推定に供するには不充分である〃 又,乱した試料による分析的測定が主体となっていて,つまり方の影響が考 慮され難いように思え.る∩ その点において,土の物理・エ学性をも加味した,より簡便を分類法の確立が意義あるも のと考えられる小 一・般に土壌を生成する因子はf(母軌 気候,生物,地形,時間) と考えられているが,ここでは特に土壌生成の初期的段階であり,母材(母岩)の影響を強く受継いでいる風化残瘡 表−1地質系統別面墳割合 地 質 系 統 王 面 撥(km2)】 割 合(%)

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土を対象として考究をすすめる.まず香川県における地質系統別面積割合ほ表−1に示すとおりであるく5). この表で明らかなように,香川県における重要な土壌母材(母岩)は,面療割合からみて花崗岩類,和泉眉群の砂岩, 泥岩等,讃岐屑群の安山岩,流紋岩等および三遷屑群であり,洪積層ヤ沖療屑は主としてこれらの運積土であると考 えられる小 以上の見地に基づき,我々は図−1に示した18種の風化残療土について検討を行をった.その際,風化残 敬土地帯は傾斜地が多く,その為に ①造成工事の設計の為の力学的性筑 工作物の保持の為の物理的特性の実体 ⑧表層土の組成と特質 ⑨流水等に対する安定の問題 ④地下水,地層,風化度,つまり方,植生等とこれに伴う 斜面の安定性,等を正確に把握することが必要となってくる.以上の見地から,測定の項目は真比重,粒度,コンシ ステンシ・−,締固め密度,一朝圧縮強度,労断強度と,主として土の力学的性質に重点をおき,そ・れに付随する若干 の指標をも加えて総合的に考察をすすめた..なお,これらの測定はすべて,土質工学会の規定に準拠して行なった.

くし/′ン′「」/〈

1花崗岩土(志度町平竹) 7.砂岩土(朋田町上A) 2u 〝 (高松市西植田A) 8L〝 ( 〝 B) 3い 〝 ( 〝 B) 9“泥岩土(三木町堂ケ平A) 4… 〝 (寒川町神前) 10.〝 ( ” B) 5▲花崗質砂岩土(長尾町大窪寺A) 11.〝 (財田町上)

6 〝 ( 〝

B) 12.安山岩土(坂出市五色台) 図−1試料の種類と採取地点 (高松市由良山) (大川町雨滝山) (三木町井上) (長尾町多和) (坂出市五色台) (香南町岡) 13 ′′ 14. 〝 15小流紋岩土 16. 〝 17り凝灰岩土 18三.監層土 ⅠⅠⅠ土の基本的性質について 今回測定を行なった諸項目のうちで,共比重および粒皮は,土が本来もっている基本的性質であり,特定の条件の 下で示される二次的性質とは区別して取扱うべきものと考えられるので(6),まずこれらについて検討をすすめた・そ の結果は表−2に示すとおりであるい ⅠⅠト1小 真比重について 真比重についてみると,ほとんどの土が2り6∼2.7の値を示しており,母岩の相違による差はそれほど明白には表われ ていない.一腰に酸性岩(花崗岩,流紋岩等)およびその風化土は比重が小さく,塩基性に移行するに従って大きく なるといわれているが,今回の試料の中には塩基性の強い岩石を母岩とする土がなかったので,主たる造岩鉱物(石 英:2.65,正長石:2、5∼2い6,黒雲母乙7∼32)の値をそのまま反映した結果を示したものであろう・又,風化に伴 って比重が均一イヒされた可儲性もあるが,いずれにしても本県の土については,真比重をそれほど配慮しなくてもよ いことがわかるu IIト2.粒皮について 粒度の特性については,これを明白に表わす為に,過去において広く利用されていた,三角座標を用いて図一2,3 に示した.なお図中の番号は図−1の試料採取地点の番号と一・致している.. これらの図からわかるように,粒皮は母岩の種類によって著しい差異を示す.すをわち,花崗岩土はいずれも砂分 が70%を超える砂質土であるのに対し,他の火成岩風化土(噴出岩風化土)はシルト分,粘土分が多い..特に,完品 質の花崗岩と造岩鉱物が類似していると考え.られる,石基質の流紋岩の風化土についてみると,細粒分が花崗岩土に 比してかをり多く,をかでも粘土分は,石基質の安山岩土と同程度にも達することから,上の粒皮を決定する基本的

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第27巻第59号(1976) 205 表−2 試料の真比重と粒度 真比重1砂分(%)トレト分(%)l粘土分(%) 1.花 崗 岩 土(志度) 2 ” (高松A) 3 〝 (高松B) 4 〝 (寒川) 5花崗貿砂岩土(長尾A) 6 〝 (長尾B) 7.砂 岩 土(財田A) 8 〝 (財田B) 9.泥 岩 土(三木A) 10 〝 (三木B) 11 〝 (財田) 12.安 山 岩 土(坂出) 13. ” (高松) 14. 〝 (大川) 15け 流 紋 岩 土(三木) 16 〝 (長尾) 17い 凝 灰 岩 土(坂出) 18三 豊 居 士(香南) 4 5 4 3 7 9 6 8 7 9 3 5 4 0 5 2 1 0 6 6 7 6 6 6 6 6 6 6 6 7 6 6 6 5 7 7 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2

5 0 5 3 0 ︵盲 6 4 4 9 6 8 9 0 00 8 7 6 8 7 7 7 9 6 5 6 5 4 4 4 2 6 5 6 6 ︻h︶

1 2 1 1 1 2 1 2 3 4 3 4 2 2 1 2 3

O 1 8 4 5 ︵0 7 7 6 5 5 6 3 8 0 5 2 1▲

5 9 7 3 5 4 7 9 1 6 9 6 8 2・2 7 1 3 1 1 1 1 2 1 1 2 1 2 1 1 −▲

20 40 60 80

シルト分(%) 1−4:花崗岩土 12∼14:安山岩土 15,16:流紋岩土 図−2 火成岩風化土の粒度 40 60 80 シルト分(%) 5,6:花崗肇砂岩土 9∼11:泥岩土 図一3 堆積岩風化土の粒皮 要因は,母岩の鉱物組成のみをらず,組織(結晶の程度や大きさ等)の差が著しく影響するようであるい この組織の 差が風化形態の相違をもたらすものであろう∩ −・方堆積岩の風化土についてみると,一・般に細粒堆墳岩と考えられているものほど,その風化土にも細粒分が多い 傾向にあるが,泥岩土の粘土分は必ずしも多くなく,その意味では今回供試されたものは,シルト岩と称されるべき ものであろう.又,花崗質砂岩土がその粒皮紐成において,花崗岩そのものの風化土の倍と類似していることが注目 されるが,同じ花崗質堆積岩土である三豊層土にはシルト分が多く,粒度の決定には生成過程の相違が開運している ものと考えられる. ⅠⅠト3..均等係数について 均等係数についてみると,友一2において花崗質砂岩土で投も顕著に表われているように,近接地で採取した母岩を 同一・にする2種の土(A,B)のうちで,粘土分が多いものほど大きくなる傾向がある.これは風化が進行するほど粒

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度がよくなるという経験的事実を盛がきするものであり,現在客観的を評価が困難とされている風化度の表示法にお いて,特に物理的風化を中心に考えると,対象が土壌化している場合のマクロ夜方法として,均等係数による判定が 採用されうるものと考えられる. このように,かつて広く用いられていた三角座標による分類に対応して,土の母岩別類別化が可能であり,かつ相 対的風化度の判定において均等係数が利用しうることば,土の基本的性質をもとにした検討が応用上有意義であるこ とを示している. ⅠⅤ 土の二次的性質について 土の二次的性質は,主として土一水系の力学性として表示されるものに主眼点をおき,今回は実用上広範囲に亘っ て採用されているコンシステンシー,締固め密度,−・軸圧縮強度,労断強度の4項目と,それに付随する指数のいく つかを測定の対象とした.それらの測定結果を示すと表一3のとおりである.なお,この表で−・軸圧縮強度ならびに労 断強度は,最適含水比時の値をとっている 表一3 供試土の二次的性質 活 最大密凰最適(%)l内部(0)一粘着力 卜軸強度庚フネ 笈l竃還箔!堺貰蒜l「コ屋転毎l芯ヲ品2)l(葺詣)【三晶姦 1.花 崗:告 土(志度) 2 〝 (高松A) 3 〝 (高松B) 4 〝 (寒川) 5‖花崗贋砂岩土(長尾A) 6 〝 (長尾B) 7砂 岩 土(朋田A) 8 〝 (朋田B) 9泥 岩 土(三.木A) 10. 〝 (三木B) 11. 〝 (朋田) 12.安 山 岩 土(坂出) 13. 〝 (高松) 14. 〝 (大川) 15.流紋 岩 土(三木) 16. 〝 (長尾) 17.凝 灰 岩 土(坂出) 18…三.豊 層 土(香南) ー 、 1 4 2 6 1 1 1 6 4 4 9 6 2 9 0 7 8 8 8 7 7 7 6 6 5 2 5 5 2 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 2 2 2 3 2 2 0 6.4 3 5 ︵0 7 6 0 2 1 9 4 1 0 8 00 5 1 2 9 9 1 0 3 5 0 4 QU 5 9 9 9 0 8 0 0 9 3 7 3 0 3 3 3 2 3 4 3 3 4 3 3 1 2 2 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 1 6 0 5 0 6 7 7 1 2 7 1 6 0 5 4 2 3 8 4 6 6 7 3 6 5 3 0 0

0 1 1 ∩︶ O l l 1 2 2 2 2 1 1

5 3 3 9 7 6 6 7 9 5 8 0 3 5 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1 1 2 1 1 0 1 1 2 4 9 8 9 1 6 3 8 7 0 7 5 4 7 8 ︵0 9 0

‖一⋮

ⅠⅤ−1い コンシステンシ・一について 土のコンシステンシ、−を示す方法は数多くあり,又,コンシステンシ・−を重視した土の分類法にも,統一・分類法, AASHO法,FAA法夜どがある(7).これらの方法は現在実用に供されてはいるが,主として道路,飛行場等の路床 として利用されるときの適否を論じる資料として用いられ,又,沖積土,火山灰土から有機質■土にまで及ぷ広い範囲 の土を含んでいるので,コンシステンシ1−の幅においても大きを区分で境界をつくっている一.しかしながら風化残硫 土においては,わずかな粘土泣や粘土鉱物の種類の差によって,強度,圧縮性,透水性等が変化するので,ここでは 実用上の価値が高く,かつ土の二次的性質を比戟的よく表わすものとして,活性度,P.Ⅰ.,タ・7ネス指数について特に 検討を加えた. まず活性度についてみると,表中の最大値でも23にすぎず,かつ75%が1,0以下の値であったことから,本県の風 化残硫土は全般に活性が低いことがわかるり 更にこれを母岩別にみた場合にも顕著な差は見出されない..従って実際

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207 第27巻第59号(1976) 上は,活性の大きさにそれほどとらわれる必要はないものと判断される. 次にP.Ⅰ.の倦についてほ,花崗岩土および大多数の堆積岩風化土が小さな値を示したのに対し,噴出岩風化土は 大きを値で,いわゆる塑性領域が広くなっている.PりⅠ…は土の性質を総括的に表わすことができるとされてはいるが, 我々は,できるだけ他の因子の影響を除去して比戟を行なう為には,完全に流動化した状態にして骨組の影響を除き, 加水,減水による性状の変化が数量的に表現できるものがより好ましいと考えた.従ってLL・・近辺での水分の変化 と,強度的な性質との関係が求まるタフネス指数は,更に良好な指数表現であろう. そこでタフネス指数についてみると,この催は母岩別に類別できるほど明白を特色を示している.すなわち,花崗 岩土ほいずれも1、.0以下であるのに対し,安山岩土では1.4以上にもなる一.又,堆積岩風化土は花園質砂岩土を最小に して,砂岩土,泥岩土,凝灰岩土,三豊層土と順に大きい倍を示す. このように,実用上意義のあるコンシステンシー ,特にタフネス指数による明確な類別化が可儲であったことから も,今回採用した母岩別検討の有用性が支持されるであろう.しかしながら,ほとんどの風化残培土は粗粒分を多急 に含んでいる割こ,実際の工作物設計にあたっては,充分配慮する必要がある¶すなわち,P・In,L‖L・などは大き目 に,流動指数は小さ目になっている危険性もあるものと考えられる. ⅠⅤ−2.締固め密度について 締固め密度については,花崗岩土,砂岩土で117∼20と大きを値を示し,その他の土がいずれも1.65以下であった ことと際立った差をみせている… 又,締固め最適含水比は,これとは逆に花崗岩土,砂岩土では10∼18%と低く,そ の他の土では17∼40%と高い… この性質は土木工学上は特に基礎地盤として利用されるとき配慮されるべきものであ ろう‖ 更に,一・般に締固め密度は粉炭との関連性が高いと考えられているので,細粒(シルト+粘土分う含有率との相関 を検討してみた.その結果は図−4のとおりである. ●

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20 1.5 ● y=−0.0082ご十1“98 γ=−0‖67 細粒(%) 20 40 60 凶−4 放大密度と細粒含有率 この図からわかるように,締固め密度は細粒分が多い土ほど小さく,その相関係数は−0..67であった..このように 両者の相関が大きいことば,今回の試料が特異を粘土鉱物の盈が少をいもので,風化の進行が主として物理的である ものが大部分であったことを示している。又,数盈的を表現が困難であるので今匝=ま省略したが,経国め特性を示す のに用いられているγrd−W曲線の形状も土の性質をよく表わすものと考えられる.これはタフネス指数の適合性が大

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きかったことからも類推できる事柄である. ⅠⅤ−3..一・軸圧縮強度について 一個圧縮強度については,一\般に泥岩土が大きく,花崗岩土が小さい値を示した以外には顔著な傾向はみられない小 土木工学的な見地からいえば,圧縮強度は大きいほど良好であると考えられるので,この倍がしばしば1‖Okg/cIn2 以下となった花崗岩土ヤ花崗貿砂岩土の場合には注意を要するであろう.特に花崗岩土は,締囲め密度が極めて大き いのにもかかわらず,一朝圧縮強度が小さを値を示す傾向にあり,これは,いわゆるマサ土が特殊土として取扱われ ている理由の一偏を物語っているように思える. IIL4‖ 労断強度について 労断強度(内部摩擦角および粘着力)については,安山岩土が内部摩擦角小(200前後)で粘着力大(1kg/cm2以 上)であったのに対し.他の土はいずれも内部摩擦角が大きく(30∼400)粘着力が小さい(0.8kg/cm2以下)のが 特徴的であった−.このように本県の風化残療土は,−・般に内部摩擦角の大きいものほど枯潜カが小さいという傾向が みられるので,実用上は目的に応じた配慮が必要となるであろういすなわち,労断強度が同程度であっても,例えば 斜面の安定性が重視される場合には内部摩擦角に注目し,表層土の耐侵食性が重視される場合には粘着力の大きい土 を選定するといった措置が考えられる. Ⅴ 総合的考察 以上の結果を,主として土督工学的見地から総合的にみると,表−4のように類別できる. 義一4 土質工学的分類 表−4のうち,ねばり強度はコンシステンシー・ を,強度は一朝虻灘強度と労断強度を,耐荷重性は内部摩擦角と−側 圧縮強度を,又,耐侵食性は粘着力を,それぞれ重点的に考慮してこ判定を行なったl. その結果,土を母岩別に分頬する方法は,土の物理,工学的性質を中心に分類する場合,有用な指標となりうるも のであることがわかった.しかしながら,これを更に大別化する必要のある場合には,例えば火成岩風化土と堆積岩 風化土といった区分は適当ではなく,香川県の風化残療土の場合には,相対的に砂質土的挙動を示す花崗岩土,花崗 質砂岩土に砂岩土を加えた−−・群と,粘質土的挙動を示す安山岩土,三豊屑土に流紋岩土,泥岩土又は凝灰岩土を加え た一・群とに大別できるように考えられる小 又,今回の検討によって,母岩を同一・にする土についても,風化皮や生成 年代,地形等の因子によってその物理,エ学的性質が異なる可能性があることが示唆されたので,今後はそのような 方面からも考究をすすめてゆきたいと考えている.更に,それらの結果を,従来の土壌図と対比させれば,本県全体 の土の物理,工学性図をも図示しうる可儲性がある. 叔後に,今回表示したデー・タの作成に協力戴いた,元本学遇業地水工学研究室専攻生,藤崎太郎,林田至玄両氏に 謝意を表します小

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第27巻第59号(1976) 209 引 用 文 献 (1)斎藤 実地:花崗岩質及び安山岩質土壌の理学 (5)斎藤 英他:香川県地質図説明答,内場地下工 性について,香農大学事軋7−1,105∼111(1955) 菜,(1962). (6)宵柳省吾他:花崗岩風化残硫土の基本的性質と 二次的性質について,香大農学報,26−1,25∼ 36(1974) (7)土質工学会:土質調査試験結果の解釈と適用例, 土質工学会,(1968) (2)香川県:阿讃山地開発地域土地分類基本調査, 高松南部他,(1972∼1974). (3)近藤鳴雄:生成学的土壌分類とその虚業工学的 応用,農土語,35−7,3∼8(1967). (4)船引真吾:土壌学諦艶 養賢堂,(1972)

STUDIES ON THE PHYSICAL AND GEOTECHNICAL

PROPERTIES OF SOILS OF KAGAWA PREFECTURE

I.On the ResidualSoils

MinoruSAITO,Hir・QjiYoKOSE,ShogOAoYANAGIandNoriyoshiYAMADA

SuLmmary

Inthispaper,itisresearchedsomefundamental(speci丘cgravityandgrainsizedistribution)

andsecondary(consistency,maXdrydensity,unCOn丘nedcompressionstrength,Shearstrength

andaftwrelativeindices)propertiesofrcsidualsoilsofKagaWaPreftcture・

As results ofthese experimentalrcsearches)Prlmarilyon thegeOteChnicalpolntOfview)1t

provesusefultoclassifythesesoilsbytheirmotherrocksl・Furthermore,Whentheyareclassified

moresystematicallybytheirpracticaluse,fo1lowlngClassi丘cationseemsmorereasonable:

1小 Graniticsoilgroup(residualsoils ofgranite,arkosesandstone and sandstone)

2”AndesiticsoilgrOup(residualsoilsof’andesite,rhyolite,tu托mudstoneandMitoyogroup)

Though the granitic soilgr・Oup has relatively more sandy texture)lower toughness)lower

mechanicalstrength〉lowerbearingcapacltyandhighereroslVlty;theandesiticsoilgrouphas

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