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建築の職能に対する意識等の調査について

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建築の職能に対する意識等の調査について

中 島

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乙の報告は,建築の職能について,建築領域内での研究・調査にとどまる乙となし学際的な思考の立 場から,地域社会の中でどのように理解されているかを調査し,解析したものに検討を加えたものである。 はじめに ルイス・エ・カーンは,彼の論文、構造と形、の中 で,次のようなととを述べている. 自然は,物理的自然は測りうるものである.感情と夢 は尺度を持たず,言葉もなく,また全ての人の夢は一回 限りである。人は何時でも,彼のつくる物よりも大きい 存在である. と.私どもの生活の中で,建築は常に知らずしらずの うちに何らかの形で働きかけ,働きかけている。 従来「建築

J

の考え方は,個としての「建築」に中心 をおき.その中での生活充足の場として考えられてき た。しかし,建築を通じての行為は,社会環境との密接 なかかわりを持つ現実を認識するならば,とれらを含め た「建築」をとりあげ研究し,追求しなければならない ととはいうまでもない.いな現在, ζの考え方にもとず き建築の領域をとりあげ,種々の成果があげられている ζとは,すでに各種のレポートや作品で認識するもので ある。 しかし,ともすると,領域の中での研究調査は,体制 内の諸問題の検討に中心がおかれ,その学際的な思考に 欠けるうらみもあることは事実であろう. 私は,この点に着目し, ‘建築の機能、が地域社会の 中で,どのように理解されているかを調査し,解析し, 検討を加えたものが, ζの報告である. 調査の方法とその内容 調査は.第5回建築総合展が昭和50年9

27日から 10

1日の5日間,名古屋市昭和区の名古屋市吹上ホールで社 団法人愛知建築士会,中部経済新聞社共催で開催され た.今回のこのテーマは、明るく住みよい住宅、とさ れ,開催期間中の見学者は約13万人であった. 乙の第1,第2日目すなわち 9月27日, 28日の両日にわ たり,午前10時,午前12時,午後2時, 4時の4固に区切り 各時間帯に200名の入場者に別添アンケート用紙を配布 し,それぞれ直接記入方式により回収したものである. 配布総数1600で, ζ の回収数は 1016,回収率は 92~ぢと なった. 調査対象者の年令は, 31"-'40才が321名 (31.59%)で 最高,次に 21"-'30才の 291名 (28.64~的, 41"-' 50才の 251名 (24.70タ)で, 31"-'40才をピークとして,正規分 布の形態をとっている.調査対象者の職業は,一般会社 員が701名で最高で,建築関係が129名(12.70%)次に 主婦の 113名 (11.12~ぢ)であり,学生の50名 (4.92~的 無回答の23名となっている.この中の一般会社員とある のは,建築関係とは直接かかわりのたZい職業をもっ者で ある. ζの分類は,当然市民の意識を問うわけで.明確 に分類した. 調査対象者の性別をみると,男性カ~847名 (83.37~め 女性が148名 (14.57~的無回答が21名となっており,女 性の場合が男性の6倍弱となっている.いっぽう,主婦 が113名 (11. 12~めとなっているが,この性別による女 性が148名で,差引35名が,主婦以外の職業となってい る.とれを分類すると,建築関係者が18名,一般会社員 7名,学生10名となっている。 調査結果の概要と検討

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単純集計 1) 日本建築家協会の存在について一般に建築に関係

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中 島 する人びとの多くが「建築士

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(1級または2級)と いう名称を用いている.これはわが国で、の「建築士法」 による建築設計監理を行なううえでの技術面の資格であ るが.法律の性格があいまいなので.全く設計監理を行 わえEい人たちまで資格をとり固官公庁,諸建築関係団 体,学校のほか施工や材料業者 lこまで多くの建築士がし、 る. 主主築士会は,建築士法にもとずし建築士の資格を有 することを条什ーとした全員の協力によって,建築士の占71 {立の向上およびその業務の進歩改善を図わ建築文化の 進歩発展 l乙寄与することを目的としている. いっぽう建築家(architect)とは,生活の表現として の建築芸術に熟達した者として,人類の生活し,また労 働する場所を創造し,またそれに命を吹きこむ資絡のあ るもの (UIA (国際建築家連盟)憲章より)であわ設 計監理については,自由で独立した保持することができ る人だけが,本来建築家とよばれており,この団体を日 本建築家協会という. この白木建築家協会への入会資格は,原則として 1級 建築士資格取得後,一定年限以上の実務経験があり,建 設業や建築材料業等の役貝や社員でないもの等となって し、る。 きて,日木建築家協会(以下家協会という〉という建 築団体の存夜についての設問であるが,よく知っている が

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の大多数の者が知っているものの,

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名,すなわち,

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程度の者が知ららないと回答 している乙とは,注目しなければならない。 しかし,後でもふれなければならないが,設計の委嘱 についての設問に対し,建築士に委嘱するとしているの が

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. 建 築 家 に 委 嘱 す る と し て い る の が

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勿)となっているが,これらから推察す ると,家協会の存在の知っている,よく知っている者の 中にはあるいは建築士会(以下士会という)の存在を家 協会の存在と混同している者が相当あるのではないかと 思われる. ζのことは,ある意味での有知識者であると 考えられる国会議員が「独禁法違反のおそれあり

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との 参議院の委員会における質問演説のヰ1で,同様の混同を されている乙とを考え合せると,一般市民で混同した者 がいるζとは,事実と認めざるを得ないーと同時に市民 は,それは, ‘どちらでもよい、, ミそのようにいくつ かの建築団体が必要だろうか、との素朴な質問がはね返 ってくるに違いないと考えたくなる.そのζとは,さら に別の調査によりこの点は解明しなければならない重要 な菩苛であろう. 2) 設言「と施工について 建築行為の一貫性あるいは分灘s独立については,新 界においては,常に問題を提起している.あるときは, 造船界の現状を基礎として一貫制妥当論,責任体制確立 論,欧米の実情認識論.芸術追求可能性等々,数多くの 論文を見うけることができるがp 今もって,乙れについ ての決定的なものはない. ところが,今回の調査結果をみると.設計施工の一貫 制が適当とするのが

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%)で

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位,次に分離 を適当とするのが

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め . そ の 他 が

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名,無回答が

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名と なっている。ここでは単純集計のみについて述べたが, 次の項においては相関係をみて,さらに説明を加えた

3) 設計の委嘱先について 設計を委嘱する場合,だれに委嘱するかとの設問であ る.これについては,建築士の

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名と, 4位以下は極めて少数である. この設問に対して,ある意味では,建築士法,建築基 準法に対する意識が優先して,その判断から.建築士が 最高となっているものと考えられるが,いずれにしても 建築家が第3位に位置ずけされていることは,注目しな ければならない.また建築施工業者の第2位は,設計施 工 の 一 貫 制 賛 成 の

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15'めを数えているもの の,施工業者の中に建築士がいるから,その建築士が設 計を担当するものとしているのが

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と考 えるとすると,前記の建築士に委嘱するとしたら

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という大多 数の者が建築士が設計に従事し,それに設計を委嘱する のであるとの回答であるともいえる. 4) 設計者の選れについて 設計者の選訳については,非常に重要なことである. 婦人向けの月刊雑誌や週間雑誌には,よく乙のような特 集が登載されているので,多くの主婦の自に止まってい ることだろう. さて,選択については,信頼できる人が

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51%

) ,次にその他のB名,無問答の5名のj頃である.

(3)

5) 住宅建築の設計について 住宅建築を実際実施しようとしたとき,いろいろの問 題が周聞において,これを解決しなければならない と ころが,考えあぐね,よい相談者が是非必要となってく る. いっぱう在来工法によるものは,よくいわれるミ出来 上ってから、の価値評価では不安であるとして.プレハ ブの方へと考え方の移行もある. ここで,これらについて設問した結果は,建築家に依 頼すべきだとするのが757名 (74.29%)で 圧 倒 的 に 多 く,次に大工さんに一任が151名 (15.82%),プレハブ がよいが65名 (6.3%),その他34名,無回答が12名と なっている.大工さんに一任としているのは,常日とろ 大工さんの仕事ぶり,住宅のよlj来ばえ,はては人がら等 が共鳴できるからとしているからである. なお第1位の建築家lこ依頼すべきだとしている者の中 には,建築士との混同もあるといえることは,すでに前 述により考え方を述べたとおり,建築家を建築士と読み 替えて回答を寄せたものもあると考えたい。 6) 希望住宅面積について 別添アンケートのとおり,家族構成を夫婦と子供2名 の合計4名の標準的核家族と一定条件 iこした場合の希望 床面積の調査である.この結果は132nfすなわち40.1'平が 適当としているのが465名 (45.77%), 99rrr (30坪)が 405名(9固86%),さらに132nf以上 (40坪以上〕が140名 (13.73%3) ,無回答6名となっている. この設問については,工事費には言及していないもの の,回答者は,ある程度の怠識も働らいていた結果であ ることはいなめないまでも,まず核家族,家族4名の待 成として,この場合の床面積は132m勺 (40坪)程度,ま たは

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坪)以上が適当と考えている者がほとんど であると判断してよかろう. これらを見るとミ狭いながらも愉しい我が家、の現在 的な理組は,ささやかではあるが,132m' (40坪)の床 面積によって象徴されると考えられるが,この発想は, 現在居住の住宅の実態からきていて,それを脱して大き な床面積の実態は考えることができないとみるべきだろ

7) 分譲マンシヨンについて 庭付き戸建て住宅に相当の魅力があることは事実で, その数は696名 (68.5096)となっており,他を大きくヨ│ 離している。次 iこ庭付きマンションならよいが227名 (22.34~めである.また第3位は職住近接のマンション ならよいが74名 (7.2896),無回答28名,その他が18名 である.これらを見ると第2位の庭付マンションならよ いとしている者は,マンションに対しては賛意を表して はいるが,この中で欠落しているのが庭,緑である.こ の装置,環境を是非とり入れてほしいとの意見とうけと めたい 2. 相関係についての検討 1) 日本建築家協会の寄在 この家協会をよく知っている9知っている者与を対象年 令別にみると,必ずしも顕著な例はない.しかし,その 中でも 61~70才の者が96~援すなわち,ほとんどの者が了 知している.次に 31~40才の者が75.15ぢで第 2 位, 21~ 30才が第3で71. 85ふ 41~50才が 71. 5 ~ちというように40 才前後の者がよく荏在を知っていることがわかる. 職業別に見ると,建築関係者はさすがに最高位で, 90.5%,第2位が83%,一般会社員の71%が第3位となっ ている.これらの順位で家協会の存在を了知している. 性別に見ると,男性の場合が75%,女性ののち62%が それぞれ家協会の存在を知っていることがわかる. 2) 設計施工の関係について 設計施工を分離すべきであるとしている者の年令別に ついて見ると, 51~60才の者が5096分離すべきであると 答え,次に70才以上,第3位が20才以下の4

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8%,30~ 40才の3996の順であるがp このことは年令構成唄とは必 ずしも一致しない. 職業別にみると,建築関係者においては, 56%の者が 分離に賛成,次に学生の42%,一般会社員の41必,主婦 の24%が分離に賛成している.しかし,建築関係者のう ち4496すなわち約半数の者は分離を必ずしも適当と考え ていないことは注目したい. 性別についてみると,女性の 64~仇男性の 43.5%が分 離に賛意を表している個 日本建築家協会をよく知っている,知っている者の分 離について見ると, 46.8%の者が賛成しているが, 53.2

9

ぢの者が分離は適当でないと答えている.設計施工の一 貫制についてみる気年令別については, 20才以下の者が 53必賛成,第2位は 61~70才の 52% ,第3位は 31~40才の 者の 5Hふ 51~50才および21~30才の者が49~ぢ賛成とな っている.これは,若年層ほど一般に一貫制賛成として いることは注目したい. 3) 設計の委嘱先について 建築家に委嘱するとしている者の年令別について見る と 51~60才のうち 28~援が建築家に,次に 21~30才の者が 19.5必, 31~40才が 17% と続いている.これについての 年令別に対する特異性は見受けられない. 建築士に委嘱するとしている者の年令別についてみる

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学生が第

2

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,一般会社員の

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, 次に主婦の

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となっている,いずれにしても,建築 家,建築士に委嘱すべきであると回答している者の数 は,他の委嘱者の数をはるかにしのいでいることはわか る. 以上,いろいろと解析し,検討を加えてきたが,また 設計者の選摂,住宅建築の設計について,希望住宅面 積,分譲マンションについては,別添表1のとおりで ある. む す ぴ 以上,いろいろの角度から解析,検討を加え,その内 容については,前述のとおりである. これらによってわかるとおり,建築家と建築士の区別 認識は,必ずしも充分な理解がない.したがって,日本 建築家協会は,あるいは建築士会と混同されているであ ろうことなど,今後の活動,あるいは基本的にはそのあ り方について,検討を要するものであろう. 設計施工のー質性についての現実の理解は必ずしも, われわれと考えをーにしているとはいえとtい. しかし,設計委嘱は,建築専門家にその回答の多いの は,せめてもの救いであろう. 住宅希望面積は,いずれも

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m'(床面積)以上とし ていることは,特に住宅という空活の本拠の確立上,大 いに考えなければならないことである,との手立ての重 要さぞ更に認めなければならない. なお住宅の庭付きに対する魅力は,この調査結果か ら,さらに根強いことを知るものであるが,しかし,マ ンシヨンでも,何らかのこの装置があればとの希望者の 多いことは注目しなければならない. この調査にあたっては,日本建築家協会東海支部,愛 知建築士会の会員の皆さん,特に担当役員の方々に種々 の御配慮をいただいた.またζの集計,調整にあたって は,建築学科助手松本壮一郎君および問中島研究室の諸 君の協力を得た.記して謝意を表したい. (昭和51年1月10日受付〕 建 築 に つ い て の ア ン ケ ー ト 最近建築についていろいの問題や意見が出されていますが,皆様方はどんなと意見でしょうか. お尋ねいたしますc 愛 知 工 業 大 学 中 島 研 究 室 1. あなたの社団法人日本建築家協会という組織があるζとをと存知ですか 1. よく知っている.

2

.

知っている 3. 知らない 2. 建築について設計と施工を分離する方がよいか,また一貫した方がよいのか,どのようにお考えですか 1. 設計と施工は別々にすべきである

2

.

設計と施工は一貫して建築施工業者がする方がよい 3. どちらでもよい

4

.

そ の 他 ( 3. あなたは設計を次の誰に委嘱したらよいとお考えですか 1 . 建 築 家

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.

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.

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紹介があった人 3. 信頼できるノ¥ 4. そ の 他 (

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{::l:宅建築についてどうお考えですか (a) 住宅建築の設計について

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