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二三の熱水変質帯の生成温度
東 京 大 学 教 養 学 部岩
生
過去の火 山活動に伴 う熱水変質帯の状態は 当時の温泉の地下深部に於 けるbehaviourを 知 る唯一の手係 りであ り,惹いては現在の温 泉の深部に於 ける状態 を推定す る一つの手係 りと考 え られ る.熱水反応 を規定す る数多 く の条件 の うち, こ ゝでは主 に温度について述 べ る. 中国地方 にある数多 くの熱水変 質 帯 の う ち,中新世以後に生成 されたと考 え られてい る石膏鉱床 とpyrophylliteの鉱床 とは変質が 特徴的であって この問題の考察に最 も適 して い る. 即 ち,石膏鉱床の周囲では母岩 か らCa, Fe,Na,Kな どが殆 ん ど完全 に潜 出 され,周
では更 にMgが殆ん ど全 く除去 されてAl20 。-SiO 2-H20の 3成分系で表 わ され る もの とな ってい る. この2っの系に就い て はRoy,Osborn, Yoderな どに3:る高温高圧下に於 ける鉱物組 合せ の変化に関す る実験が略々完成 されてい るので,変質帯中の鉱物組合せの状態 を明 ら かにす ることによって変質帯生成の温度を推 定す ることがで きる.勿論 この場合圧力に関 してある仮定 を設 けることが必要である. 主 にⅩ
一線,化学分析,光学性な ど に よ っ て変質帯の鉱物の性質及 び鉱物組合せ を調べ ると次表 の通 りである. 簡単のために変質が行 われた部 分 のtotal 石膏鉱 床の変質帯 (鰐淵の例) 内側トー- - う外側 t= Mg-richmontmorillonite montNormalmorillonite montSiO 2-moricrhillonite Mg-Chlorite 】Mg-chlorite Talc (Al-poor) Aトserpentine 微量の石英,長石(残存鉱物) Mg,H20な どが添加 されて変質帯全休の化 学組成はA1203-MgO-SiO 21H20の4成分系 で表 わされ る もの とな り,pyrophyllite鉱床 pressureとH20pressureとが相等 しく約10, 000psi(深 さ約2.5km)であった とす れば, それぞれの部分の生成温度 は 内側ト- - - う外側
20 岩 生 となる.即 ち,内側か ら外 側 へ 向 っ て の thermalgradientが見 られ る. この種 変 質 帯が生成 された深 さ が10,000psi(約2.5km H20pressure)に相当す る程 の もので あ る 証拠 はな く,よ り浅い らしいので,生成温度 はこれよ りも低いであろ う. Pyrophylliteの変質帯 (各地)多 くの 鉱 床の変質帯あるいは鉱石で次のよ うな組合せ の変化を認め得 る.
(1)Andalusite-pyrophyllite-quartz → Kaolin-pyrophyllite-quartz
(Kaolinはandalusiteの仮晶である。) (2)Corundum→ Diaspore (Diasporeはcorundumの仮晶である) この温度 はそれぞれ '1'258器503; ト 24:S.;≡ (2)405oC∼380oC (mulliteを伴わない) ErvinとOsbornの実験によるとdiaspore が生成 され る圧力 は 約H202,000psi以 上 であ る か ら,仮 にtotalpressureとH2
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pressureとが等 しか った とすればその 深 さ は最低約500mとなる.地質的に もこの程度 の深 さまでを考 えることには非常な無理 はな 周 一い.
若 し当時,熱水溶液が地表 に続 く充分に拡 いた割 目を上昇 し て お り,freecolumnof waterをな していた とすれば同じ鉱 物 の 組 合せ は上記の温度 よ りもい くらか低い温度で 生成 されていたであろ うし,逆 に割 目の広 さ が不充分で,熱水溶 液 の H20pressureが 充分 に大 きか った とす るとその部 分 のH20 pressureは増大 し,同じ鉱物組合せは い く らか高温で生成 されていたこととなる. しか し,上記鉱物組合せ に対応 す る unト varientequilibriumのpressure-temper a-turecurvesは何ずれ も急傾斜であ ることから見て, これ らの温度差 は僅かであろ う. 従来,外国あるいは 日本 で明 らかに された 多 くの温泉 あるいは地熱 (温泉地帯) の深 さ によるtemperaturegradientは,地下50m
前後 までは急で,それ以下 は綬 であるが,過 去 に生成 された変質帯か ら推定す るとそれよ り深部例 えば500m附近で も500oCを著 しく 超 えることは稀であろ うと言い得 る. 以上化学分析 は地質調査所,湊氏 によ り, 滑石 の認定 は最初湊氏が行 った ものである.
二 三 の熱 水変質 帯 の生 成 温 度
質 疑 応 答
杉浦 (金 訳 大) モ ンモ リロナ イ トの純度 は ど うか. 岩 生 pureな もの で あ る・
浜地 (地 調) diasporeと 一 緒 に蘭 素 を含 むTourmaline もあ るが, それ も hydrothermal
な もの だ ろ うか. 岩生 は っ き りは わか らぬが そ うちが った もの で ないだ ろ う.Andalusiteと同 じよ うに見 て よい ので ないか. 末野 (小野田セ) 石 膏 ので る鰐淵 Jlj深 さで 温度 は高 す ぎは しない J}ごろ うか・ 岩生 石 膏 が 出来 るの はstageが ちが うと思 うが 確 か に問題 点 と思 う・ 未野 色 々 な 他 D成 分 が はい る と 温 匿 が下 るだ ろ う. 岩 生 そ うか もしれ ない・ 石 膏 と別 々に考 え るか ど うか が 問題点 で あ ろ う・ 21