生 産 シ ス テ ム に お け る 階 層 性 に っ い て
奥 田 和 重
1.緒 言
生 産 シス テ ム を 「生 産 」 と 「シス テ ム」 に分 けて 考 え る と,「 生 産 」 は 基 本 的 に は 「生 産 とは生 産 要 素(投 入物)を 有 形 ・無 形 の 経 済 財(産 出物)に 変 換 し,こ れ に よ って価 値 を増 殖 し,効 用 を生 成 す る機 能 で あ る」 と定 義 され て い る1)。 他 方,「 シス テ ム」 は 「適 当 な 関 係 に よ って 関係 づ け られ た要 素 の 集 合 で あ る」 と定 義 され る2)。 し たが っ て,生 産 シス テ ム は生 産 を実 現 す る た めの 要 素 が 有 機 的 に関 係 づ け られ た体 系で あ る とい え る 。生 産 の 定 義 か ら,生 産 シ ス テ ム は入 出カ シス テ ム で あ ると 認識 で き る1)。す な わ ち,生 産 要 素 を投 入 し て これ を生 産 財 に変 換 す る シス テ ムで あ る 。生 産 要 素 と して は,生 産 財 に変 換 され る材 料 の よ うな生 産 対 象,生 産 労 働 力,生 産 設 備 な どの 生 産 手 段,そ して 生 産 情 報 で あ る 。産 出物 で あ る生 産 財 は,製 品 の よ うな有 形 財 と サ ー ビスの よ うな無 形 財 が あ る。 この 生産 財 を いつ(時 間),ど こで(場 所)ど の よ うな形 の もの(形 態)を 持 つ(所 有)か に よ って効 用 を生 じる 。投 入物 を産 出物 に変 換 す る変 換 過 程 が 本 論 で 対 象 とす る生産 シス テ ム で,こ れ は一 般 的 に は 多段 階 の 生 産 工程 に よ って構 成 さ れ て い る。本 論で は,こ の よ うな生 産 シス テ ム に 内在 す る階 層性 の 問 題 を シス テ ム理 論 の 立 場 か ら明 らか にす る。
原 稿 受 領 日1985年11月29日
1)人 見 勝 人:生 産 シ ス テ ム 工 学(増 補 版),(1983),共 立 出 版.
2)深 尾 毅 シ ス テ ム 理 論 入 門,(1972),昭 晃 堂.
〔261〕
262 商 学 討 究 第36巻 第3号
2.一 般 シ ス テ ム と 階 層 性
2.1一 般 シ ス テ ム
シ ス テ ム は[3]に 掲 げ られ て い る よ う に種 々 の 定 義 が な さ れ て い る 。 こ れ は,
① 集 合 性:複 数 の 要 素 に よ っ て 構 成 さ れ る,② 関 連 性:要 素 の 間 に は 互 い に 関 連 が あ る,③ 有 目 的 性:単 一 な い し複 数 の 目 的 が あ る,④ 合 環 境 性=シ ス テ ム を と り ま く環 境 に 適 応 す る,に よ っ て 規 定 さ れ る1)。 こ れ ら の こ と よ り シ ス テ ム を 定 義 す る と,次 の よ う な 四 っ の 定 義 が な さ れ る1)。
(1)抽 象 的 定 義:①,② よ り シ ス テ ム は 互 い に 関 連 を も つ 複 数 個 の 要 素 の 集 ま り で あ る 。
(2)構 造 的 定 義=① 〜 ④ よ り シ ス テ ム は 互 い に 関 連 を も つ 複 数 個 の 要 素 の 集 ま り で,あ る 環 境 の も と で 規 定 の 目 的 を 達 成 す る 。
(3)変 換 的 定 義=④ よ り シ ス テ ム は 環 境 か ら 入 力 を 受 け,規 定 の 目 的 を 達 成 す る 出 力 を 生 成 す る 。
(4)手 続 的 定 義=① 〜 ④ よ り シ ス テ ム は 互 い に 関 連 を も つ 複 数 個 の 要 素 に よ っ て 規 定 の 目 的 を あ る 環 境 の も と で 達 成 さ せ る た め の 処 理 の 流 れ(手 続)で あ る 。
(1)の 抽 象 的 定 義 の も と で 展 開 さ れ て い る も の が 一 般 シ ス テ ム 理 論 で,本 論 で は こ の 定 義 を 中 心 に して 以 下 の 議 論 を 行 う 。
一 般 シ ス テ ム 理 論 に 基 づ い て 一 般 シ ス テ ム を 定 義 す る た め に 語 句 を 次 の よ う に 定 義 す る4)。
属 性:シ ス テ ム を 記 述 す る た め に と られ た シ ス テ ム の 構 成 要 素 。
シ ス テ ム ・オ ブ ジ ェ ク ト=シ ス テ ム に 対 して 集 合 と して 表 現 で き る 属 性 。 モ デ ル:シ ス テ ム の あ る 一 面 を と ら え て 記 述 し た も の で,シ ス テ ム の モ デ ル は シ ス テ ム ・オ ブ ジ ェ ク トに よ っ て 記 述 さ れ る 。
π 種 類 の シ ス テ ム ・オ ブ ジ ェ ク ト 琉,ε=1,̲,π に よ ら て 一 般 シ ス テ ム8 3)東 洋 大 学 付 属 計算 機 セ ンタ ー編:経 営 シス テ ム の理 論,(1970),白 桃書 房.
4)高 原 康 彦=シ ス テ ム工 学 の理 論,(1974),日 刊 工 業 新 聞.
生 産 シス テ ムに お け る階 層性 に っ い て263
を 次 の よ う に 定 義 す る 。 定 義1一 般 シ ス テ ム:
ε ⊂y1×...xyπ(1)
π 個 の シ ス テ ム ・オ ブ ジ ェ ク トの う ち,始 め の ん 個 を 入 力 オ ブ ジ ェ ク トX 残 り の π一 ん 個 を 出 力 オ ブ ジ ュ ク トy'に 分 け る こ と の で き る一 般 シ ス テ ム を 入 出 力 シ ス テ ム と 呼 び,次 の よ う に 定 義 す る 。
定 義2入 出 力 シ ス テ ム:
3⊂x×Y (2)
こ こ で,
X=y1×̲× γゐ
γ 雷 γ々+1×̲.× γη
8の 変 域D(S)・ と 値 域R(S)を
D(3)={κ1(ヨ タ)(yey〈(κ,ッ)∈3)}
R(3)={ッ1(㌦)(濯 ∈xA(あ ア)∈5')}
と 定 義 す れ ば,入 出 力 シ ス テ ム は
ε ⊆D(ε)×R(3)⊆x×}7
(3) (4)
(5)
と 書 く こ と が で き る 。
入 出 力 シ ス テ ム に 目 的0が 与 え ら れ る な ら ば,こ の 目 的 を 達 成 す る た め に 意 思 決 定 を 行 う シ ス テ ム を 意 思 決 定 シ ス テ ム と 呼 ぶ(図1)。 こ の シ ス テ ム に お け る 操 作 変 数 の 集 合 を 砿 シ ス テ ム の プ ロ セ ス 方 程 式 をP:舷 ×X→ ヱ 目 的 関 数 を0:M×X× γ →Rと す る と,あ る 意 思 決 定 基 準Dの も と に,目 的 を 達 成 す る た め の 意 思 決 定 は 次 の よ う に 定 義 で き る5)。
5)高 原 康 彦="一 般 シス テ ム理 論 か らみ た大 規 模 シス テ ム の定 式 化"シ ス テ ム と制 御,
264
X
商 学 討 究 第36巻 第3号
Y
図1意 思 決 定 シス テ ム
(vめ(κ ∈…X→D(G(η2,P(勉,芳)))) (6)
こ こ で,勉 は 解,0(G(・,・))は 目 的 関 数0が 意 思 決 定 基 準Dを 満 して い る こ と を 意 味 す る 。 も しDが 満 足 化 基 準 で あ れ ば,式(6)は 次 の よ う に な る 。
(㌦)(κeX→ α 肱P(〃2,κ))く7「(κ)) (6')
こ こで,7'は 満 足度 を表 わす 許容 関 数(7':X→R)で あ る。
2.2階 層 性(Hierarchy}に つい て
Hierarchyと い う語 は 種 々の 分 野 で 用 い られ て い るが,そ の 中心 的 な考 え方 は レベ ル に よ る記 述 で あ る6)。 こ の 範 疇 に 入 る もの と して は,生 物 の 分 類,生 体,社 会 や 企 業 の 組 織 な どが あ るα 階 層 構 造 は,生 体 の よ うに 細胞 一組 織一 器 管 一 有機 体 とい う無 意 識 的 な 場 合 と,社 会 の よ うに 人 一 家 族 一 村(町)一 都 市 一 国 一 世 界 と い う意 識 的 な 場 合 が あ る6)。一 方 ,生 物 の分類の ように階層構造 は 単 に 所 属 の 関 係 を 表 わ す 場 合 と,企 業 組 織 の よ う に上 位 階 層 と下 位 階 層 の 間 に な ん らか の 相 互 干 渉 が 存 在 す る場 合 が あ る。 本 論 で は前 者 を 無 機 的 階 層,後 者 を有 機 的 階 層 と呼 び,これ らを 区別 す る。階 層 シス テ ム理 論 で 議 論 の 対 象 とな
Vol.17,No.6,(1973),pp.339‑344.
6)V.Vemuri:ModelingofComplexSystems,(1978),AcademicPress.
生 産 シス テ ム に お け る階 層 性 に つ いて 265
る の は 後 者 で あ り,前 者 は ク ラ ス タ リ ン グ に よ る 層 別 化 の 結 果 で あ る 。 階 層 構 造 に お け る 各 レ ベ ル は,社 会 の 家 族 や 村 の よ う に 下 位 階 層 の 集 合 体 で あ る 場 合 と,生 体 の 組 織 や 器 管 の よ う に 下 位 階 層 に よ っ て 構 成 さ れ る 一 つ の 個 体 で あ る 場 合 が あ る 。 各 レベ ル が 集 合 体 で あ る 場 合 で も企 業 の よ う に 部 一 課 一 係 が 下 位 階 層 の 集 合 体 で あ っ て も,各 レ ベ ル の リー ダ に よ っ て 代 表 さ れ る 場 合 が あ る 。 階 層 シ ス テ ム 理 論 で は,多 く の 場 合 こ の よ う に 各 レ ベ ル の リ ー ダ に よ っ て 代 表 さ れ る 階 層 構 造 を 対 象 と し て い る 。 階 層 構 造 の一 般 的 な 記 述 は,垂 直 的 な 記 述 と 水 平 的 な 記 述 か ら な る 。 垂 直 的 記 述 で は,上 位 階 層 は よ り包 括 的 な 記 述 で あ り, 下 位 階 層 は よ り 局 所 的 な 記 述 で あ る 。 水 平 的 記 述 は,同 位 階 層 に お け る 異 な る 属 性 に よ る記 述 で あ る 。
階 層 シ ス テ ム 理 論 で 対 象 と な る シ ス テ ム は,上 述 の 議 論 よ り各 レベ ル に リー ダ が 存 在 す る 有 機 的 階 層 を 持 つ シ ス テ ム で あ る と い え る 。 こ の よ う な シ ス テ ム は,一 般 的 に は 大 規 模 シ ス テ ム や 複 雑 な シ ス テ ム と 呼 ば れ て い る 。大 規 模 シ ス テ ム や 複 雑 な シ ス テ ム に つ い て は,過 去 多 く の 定 義 が な さ れ て い る 。Haimesは [7]で 大 規 模 シ ス テ ム の 特 徴 と し て 次 の よ う な も の を 掲 げ て い る 。
① 決 定 変 数,外 生 変 数,状 態 変 数 の 数 が 多 い 。
②Component(Subsystem)の 数 が 多 い 。
③ 入 力/出 力 関 係 が 複 雑 で し ば し ば 非 線 形 で あ る 。
④ リ ス ク と 不 確 実 性 の 存 在 。 ・
⑤ 多 階 層 組 織 構 造
⑥ 目 的 が 複 数 で か つ 同 一 単 位 で 測 定 す る こ と が で き ず,競 争 して お り,し
ば しば 競 合 して い る 。 』
⑦ 複 数 の 意 思 決 定 者 が 存 在 す る 。
⑧ シ ス テ ム の 目 的 や 制 約 な ど が 動 的 に 変 化 す る 。
多 くの 研 究 で は,Haimesが 特 徴 の 第 一 に 取 り あ げ た 「変 数 の 数 が 多 い 」 と い う こ と を 大 規 模 シ ス テ ム の 定 義 と して い る 購10)。 他 方,高 原 ら の 一 連 の 論
7)Y.Y.Haimes:LargeScaleSystems,(1982),North‑Holland.
8)J.Bernussous,A.Titli:1nterconnectedDynamicSystems=Stability,
266 商 学 討 究 第36巻 第3号
文 蟷n)で は,大 規 模 シ ス テ ム を 「シ ス テ ム を 構 成 体 と す る シ ス テ ム,す な わ ち シ ス テ ム の シ ス テ ム 」 と 定 義 して い る 。 シ ス テ ム を 構 成 す る 変 数 の 数 が 多 く と も,構 造 が 単 純 で あ り シ ス テ ム を 一 体 と して 取 り 扱 う こ と が で き る な ら ば, そ の シ ス テ ム は あ え て 太 規 模 複 雑 な シ ス テ ム と 認 識 す る 必 要 が な い4)。 シ ス テ ム が 大 規 模 で あ る か ど う か は,本 質 的 に は 人 の 価 値 判 断 に 従 う6)も の で あ り, 階 層 シ ス テ ム の 概 念 は シ ス テ ム の 規 模 と は 本 来 独 立 な も の で あ る11)と い え る 。
し た が って,変 数 の 数 だ け で 定 義 され た 大 規 模 シ ス テ ム は,数 理 計 画 法 に お け るMulti‑leveloptimizationtechniquesの 対 象 で あ り,階 層 シ ス テ ム 理 論 で は シ ス テ ム の 規 模 よ り も む し ろ シ ス テ ム の 複 雑 性 が 重 要 で あ り,複 雑 な シ ス テ ム あ る い は 大 規 模 複 雑 な ジ ス テ ム が 対 象 と な る 。 複 雑 な シ ス テ ム は,シ ス テ ム の モ デ ル 化 が 困 難,あ る い は シ ステ ム が 数 学 的 に 複 雑8),目 標 が 競 合 状 態 に あ
るinterconnectedsubsystemを 含 む シ ス テ ム12),あ る い は 可 能 な 状 態 数,状 態 ベ ク トル の 成 分 の 数 が 大 き い シ ス テ ム で 通 常 多 階 層 シ ス テ ム と な っ て い る13) な ど と 定 義 さ れ て い る 。これ ら はHaimesが 掲 げ た 大 規 模 シ ス テ ム の 特 徴 の 中 に 含 ま れ て い る 。
3.階 層 シ ス テ ム
3.1階 層 シス テ ム の構 成原 理
複 雑 な シス テ ムが 階層 構 造 に記 述 あ るい は モ デ ル化 され る理 由 の一 つ は,シ ス テ ム を それ ぞ れ 異 な った 観 点 か ら記 述 し,こ れ を 階層 的 に 配 置 す る こ とに よ
Decomposition」andDecentralisation,(1982),North‑Holland.
9)Y.Y.Haimes:HierarchicalAnalysisofWaterResourceResearch, (1977),McGraw‑Hi11.
10)志 水 清 孝=シ ス テ ム 最 適 化 理 論,(1976),コ ロ ナ 社.
11)高 原 康 彦,中 野 文 平,高 津 信 三="多 階 層 シ ス テ ム 理 論(1)〜(4),"オ ペ レ ー シ ョ ン ズ リ サ ー チ,VoL18,No.6,pp.67‑72,No.7,pp.57‑64,No.8,pp.62‑
68,No.9,PP.65‑72,(1973).
12)M.G.Singh,A.Titli:Systems:Decomposition,Optimizationand Control,(1978),PergamonPress.
13)市 橋 英 世:組 織 行 動 の 一 般 理 論:組 織 サ イ バ ネ テ ッ ク ス 研 究,(1979),東 洋 経 済 新
報 社.
生 産 シス テ ム に お け る階 層 性 にっ い て 267
る14)。この よ うに 記 述 され た 各 レベ ル の機 能 は他 の レベ ルの 機 能 と は独 立 で, 各 レベ ル 間 に は な ん らか の相 互 依 存 関 係 が存 在 す る。一 方,Findeisenら エ5)の よ うに 複 雑 な シス テ ムを 情 報 の 分 散処 理 の観 点 か ら多階 層 シス テ ム とす る必 要 が あ る。 これ は主 と して 計 算機 の 処 理 能 力 や情 報 伝 達 の信 頼 性 の 問題 な ど を解 決 す るた め の もの で あ る。複 雑 な シス テ ム の 階層 的 記述 は,複 雑 な シス テ ム を や や複 雑 な シ ステ ム の集 ま りに 置 き換 え,人 間 の理 解 を助 け シス テ ムの 行 動 様 式 を考 え る際 の 問 題 を 解 決 す る方 法 で あ る とい え る。
複 雑 な シス テ ムを 階層 的 に言己述 す る こ とに よ って 生 成 され る多 階 層 シス テ ム は,「 シ ステ ムの 横 方 向 の 分 割 に よ り生 成 され る縦 配列 の部 分 シス テ ム か ら構 成 され て い る10)」,「縦 に 配 列 され た い くつ か の部 分 シス テ ム か ら構 成 され て お り,よ り上 位 の 部 分 シ ス テ ム は行 動 に お け る優 先度 あ るい は下 位 の部 分 シス テ ムへ の 干 渉 の 権 利 を 持 って い る」,「よ り上 位 の部 分 シス テ ム は よ り下 位 の 部 分 シ ス テ ムの フィ ー ドバ ック に よ って 修 正 を 受 け る」14),「階 層 構 造 に お け る各 ブ ロ ック は責 任,機 能,ア ク テ 旨 ビ ィテ ィを 表 わ し,そ れ は レベ ル あ るい は エ シ
ヨ
ェ ロ ンに配 置 され る」,「下 位 レベ ルの ブ ロ ック は シ ス テ ムの よ り小 さい視 点 を 持 っ 」6)など と され て い る。 こ れ らの こ と よ り階 層 シス テ ム は,複 雑 な シス テ ムの 水 平 的 な記 述 と垂 直 的 な 記 述 な らびに 相 互 関 係 に よ って 表 わ され,上 位 レ ベ ル は よ り包 括 的 な視 点 を持 ち下 位 レベ ル は よ り局 所 的 な 視 点 を 持 っ と いえ る。
階 層 シス テ ム理 論 は,制 御 理 論 に お け る 「意 思 決 定 概 念 」 の 普 及 と 「多 変 数 制 御 」 の増 大,経 済 学 に お け る 「社 会 主 義 経 済 体 制 の 効 率 的 運 営 」 お よ び 「公 共 予 算 の効 果 的 配 分 」 に 関す る研 究,経 営 学 に お け る 「分 権 管 理 組 織 論 」 の 発 展,数 理 計 画法 に お け る「分 割 原 理 ユの登 場 な ど を契 機 と して 形 成 され て き たil)。
階層 シス テ ムの 基本 的 な構 造 は,Mesarovicら14)に よ って ス トレー タ,レ ヤ ー,
14)M.D.Mesarovic,D.Macko,Y。Takahara:TheoryofHierarchical,
MultilevelSystems,(1970),Acade血icPress;研 野 和 人 監 訳:階 層 シ ス テ ム 論,
(1975),共 立 出 版.
15)W.Findeisen,F.N.Bailey,M.Brdy,K.Malinawsky,A.Wozniak:
ControlandCoordinationinHierarchicalSystems,(1980),Jqhn‑
Willey.
268
入力
入力
入力
商 学 討 究 第36巻 第3号
ス トレ ー タn
干渉iiス 砂 ド
ス ト レ ー タi
干渉 言,… 為 ブ
ス ト レ ー タ1
出力
出力
出力
図2ス ト レ ー ダ
エ シ ェ ロ ンの3種 類 が 提 案 さ れ て い る 。
1)ス ト レ ー タ:複 雑 な シ ス テ ム を 記 述 す る た め に,そ れ ぞ れ 異 な っ た 観 点 よ り 同 一 の'シ ス テ ム を 記 述 し階 層 的 に 表 わ す も の で あ る(図2)。
入 出 力 シス テ ム3:X→Yに お い て 入 力Xと 出 力yが 共 に π 個 の 成 分 に 分 割 す る こ と が で き る と す る 。 す な わ ち,
x漏x1×̲×xη,Y=Y1×̲×}7π
と す る 。 こ の と き各 対(X,}㌃),ε=1,̲,π が そ れ ぞ れ ス ト レ ー タ5嘲ゴに 割 り 当 て ら れ る 。 各 ス ト レ ー タ は 次 の よ う に 表 わ す こ と が で き る 。
{
3ガxπ × 確"→ γ"
32Xτ ×C2x臥 → γ2,2=2,̲,η 一1(7)
31:X'1×C1→Y1
生 産 シ ス テ ム に お け る階 層 性 に つ い て 269
こ こ で 確 ゴ.は ス ト レ ー タ ゴー1か ら の フ ィ ー ドバ ッ ク の 集 合,Gは ス ト レ ー タ ゴ+1か ら の 干 渉 の 集 合 で あ る 。
ス ト レ ー タ ゴ の 情 報 関 数 んξ:γ ∫→ 略 刊,ゴ=1,...,η 一1,お よ び 意 思 決 定 関 数 吻:γ̀→0̀.1,∫=2,̲,π が 存 在 す る と き,式(7)は
y。=3。(物,々 。‑1(ツ π一1))
{ニソ9=3g(κ2,63+1(y3+1),1診 ε̲1(ニソ謬̲1)),z=2,..,η 一1(8) ツ1‑S1(κ レ02(ッ2))
と 書 く こ と が で き,S̀は ε の ス ト レ ー タ と な る 。
●●●渉干 げイ︑フバ●●■
レ ヤ ーi
l
l 1
覧
●●●渉干
3ブ イー ド
●バ ッ ク
X
レ ヤ ー1
m
P Y
図 串 レ ヤ ー
27り 商 学 討 究 第36号 第3号
2)レ ヤ ー:複 雑 な意 思 決 定 問 題 を 部 分 問 題 に 分 割 し,意 思 決 定 の レベ ル に 従 って 階 層 化 す る もの で,2.1項 に お け る シス テ ムの手 続 的 定義 に対 応 す る 。 これ は 分割 さ れ た部 分 問題 を上 か ら下 へ 順 序 付 けて 解 いて い くこ とに よ って, 複 雑 な意 思 決定 問題 を縦 に順 序 付 け る こ と に よ り簡 単 な 部 分 問 題 の 集 ま りに 置
き換 え る こ とに な る(図3)。
入 出 力 シ ス テ ム3:X→ γ の 意 思 決 定 問題 が%個 の レベ ル に分 割 で き る な らば,2番 目の レヤ ー&・ は レヤ ー̀+1の 干 渉 τ̀∈α と レヤ ー ε一1か
らの フ ィー ドバ ック 吻 ∈ 凧 に 基 づ いて レヤ ー ト1へ の干 渉 の集 合0伺 を規 定 す る 。す な わ ち
3ガ'1ろ!π →C"̲1
{
5㌔:03× 暁 →C,̲1,3=2,...,フz‑1(9) 31:01×1〃1→ ルfと 書 く こ と が で き る 。 こ こ で π1は プ ロ セ ス か らの フ ィ ー ドバ ッ ク の 集 合 で, IMは プ ロ セ ス の 操 作 変 教 の 集 合 で あ る 。
3う エ シ ェ ロ ン:こ れ は シ ス テ ム を 構 成 す る部 分 組 織 で あ る 意 思 決 定 単 位 の 相 互 関 係 を 組 織 的 に 表 わ す こ と を 目 的 と して い る 。 こ の 階 層 化 に は,① シ ス テ
X
干 渉
● 33
ブ イー ドバ ッ ク
'3 ● フ ィ ー ドバ ッ ク
‑Y
図4ま シ ェ ロ ン
生 産 シス テ ム にお け る階 層 性 に っ い て 271
ム に は 明 確 に 認 知 で き る 相 互 関 係 を 持 っ 部 分 シ ス テ ム で 構 成 さ れ て い る,② あ る 部 分 シ ス テ ム は 意 思 決 定 単 位 と し て 定 義 さ れ て い る,③ あ る 意 思 決 定 単 位 は 他 の 意 思 決 定 単 位 に よ っ て 影 響 を 受 け る,と い う意 味 に お い て 意 思 決 定 単 位 を 階 層 的 に 配 列 す る こ と が 必 要 で あ る 。 シ ス テ ム を 構 成 す る 意 思 決 定 単 位 は,一 般 に 相 容 れ な い 目標 を 持 っ て お り,エ シ ェ ロ ン は 多 階 層 ・多 目 標 シ ス テ ム を 表 わ し て い る(図4)。
入 出 力 シ ス テ ム3:X→yが π 個 の 部 分 シ ス テ ム8∫ に 分 割 さ れ,1レ ベ ル に 配 置 さ れ て い る も の とす る 。 ん レ ベ ル に 位 置 す る 部 分 シ ス テ ム5「,の 添 字 集 合 を1ム,ん コ1,...,1と す る 。 部 分 シ ス テ ム&,ゴ ∈ ム は,た+1レ ベ ル の 部 分 シ ス テ ム か ら の 干 渉7ゴ ∈α ⊆{Cξ 」 ξ∈ ∫々。1}と 々一 ユ レベ ル の 部 分 シ ス テ ム か ら の フ ィ ー ドバ ッ ク 吻 ∈ 略 ⊆{1贋 ζ1ζ∈ 為 一1}に 基 づ い て 々‑1 レ ベ ル の 部 分 シ ス テ 李 へ の 干 渉 の 集 合Cκ,ζ ∈Z々.1を 規 定 す る 。 す な わ ち,
3,・ 陥 →c、 ζ,ゴ∈ ∫,,ζ ∈ ∫,.1・
{1:、£瓢 灘r暗 卜1…
ス トレー タ 図5
ス ト レ ー タ,レ ヤ ー,エ シ ェ ロ ンの 関 係
272商 学 討 究 第36巻 第3号
で あ る 。 こ こ で ゴ∈ ム に 対 す る 臓 と/鴎 は 部 分 プ ロ セ スPゴ か ら の フ ィ ー ドバ ッ ク とPゴ の 操 作 変 数 の 集 合 で あ る 。
以 上 の3種 類 の 概 念 は,そ れ ぞ れ 独 自 に 存 在 して い る の で は な く相 互 に 関 係 し て い る 。 た と え ば 図5で は,エ シ ェ ロ ン ・ タ イ プ の シ ス テ ム を 設 計 す る 際 の ス トレ ー タ と レ ヤ ー の 関 係 で あ る 。 ス トレ ー タ は,シ ス テ ム 全 体 の 階 層 的 な 記 述 を 行 い,レ ヤ ー は シ ス テ ム 全 体 の 仕 事 の 階 層 化 を 行 う 。 こ の 結 果,エ シ ェ ロ
ン ・タ イ プ の シ ス テ ム を 構 成 す る 意 思 決 定 単 位 は,ス ト レ ー タ に よ る モ デ ル と レ ヤ ー に よ る 意 思 決 定 問 題 で 定 義 さ れ る こ と に な る 。 ,
3.2階 層 シ ス テ ム の 構 成 法
複 雑 な シ ス テ ム を 階 層 化 す る 方 法 の 一 つ に 分 割 法 が あ る 。 分 割 法 に は 垂 直 的 な 分 割 と 水 平 的 な 分 割 が あ る 。 垂 直 的 な 分 割 は,時 間 間 隔 の 長 短15)や コ ン ト ロ ー ル ・タ ス ク12)に よ っ て シ ス テ ム を 縦 に 分 割 し レ ヤ ー を 作 成 す る。 一 般 に 上 位 レベ ル と 下 位 レベ ル の 間 に は,上 位 レベ ル か ら 下 位 レベ ル の 干 渉 と下 位 レ ベ ル か ら上 位 レベ ル へ の フ ィ ー ドバ ッ ク が 存 在 す る 。 水 平 的 な 分 割 は,シ ス テ ム 全' 体 の 目 的 や 制 約 を 部 分 的 な 目 的 や 制 約 に 分 割 し,付 加 的 な 上 位 シ ス テ ム を 設 置 す る 。この 場 合,下 位 レ ベ ル の 部 分 シ ス テ ム 間 の 相 互 依 存 関 係 は 上 位 レベ ル に お い て 取 り扱 わ れ る こ と が 多 い 。 ま た シ ス テ ム 全 体 の 最 適 化 は 部 分 シ ス テ ム に お い て 行 わ れ,上 位 レ ベ ル は 最 適 化 が 達 成 さ れ る よ う に 部 分 シ ス テ ム の 統 制 を 行 う 。 シ ス テ ム の 目 標 の 分 割 と 階 層 化 た 関 して 井 尻16)は 「上 位 目 標 と 下 位 目 標 は, 目 的 と 手 段 の 因 果 関 係 か ら み れ ば,下 位 目 標 の 達 成 が 原 因 と な っ て 上 位 目 標 の 達 成 と い う 結 果 が 生 ま れ る 」 と述 べ て い る 。 一 方,Keeneyら17)は 「下 位 レ ベ ル の 目標 は,上 位 レ ベ ル の 目標 と い う 目 的 に 対 す る 手 段 と して 考 え る こ と が で き る 。 目 標 を 副 次 目 標 に 細 分 す る 場 合,そ れ が い か な る レ ベ ル に あ る に せ よ 上 位 レ ベ ル が 示 す 全 て の 側 面 が 副 次 目 標 の 一 つ の 側 面 と して 説 明 さ れ て い る 必 要 が あ る 」 と 述 べ て い る 。 した が っ て,下 位 レベ ル の 目標 は 上 位 レ ベ ル の 目 標 と
16)井 尻 雄 士:計 数 管 理 の 基 礎,(1970),岩 波 書 店.
17)R.L.Keeneア,H.Raiffa=Decislonwi七hMultipleOblectives:Preference
andValueTradeoff,(1979),John‑Willey;高 原 康 彦 監 訳=多 目標 問 題 解 決 の 理 論 と実 例,(1980),構 造 計 画 研 究 所.
生 産 シ ス テ ム にお け る階 層 性 に っ い て 273
矛 盾 して は な らず,ま た下 位 レベ ル の 目標 が 達 成 され る と同 時 に上 位 レベ ル の 目標 が 達 成 され な けれ ば な らな い。
複 雑 な シ ス テ ムの 階 層 化 に対 す る別 の 方 法 の 一 つ は,い くつ か の シス テ ム を 集 め,そ れ らを 階 層 的 に 配 置 す る こ とで あ る。 これ は 比 較 的小 規 模 で 単純 な シ ス テ ムを 部 分 シ ス テ ム とす る複 雑 な シス テ ム を 階 層 化 す る方 法 で,同 位 関係 に あ る部 分 シス テ ムを 集 め,そ の 上 位 レベ ル に そ れ らの部 分 シス テ ム を 統制 す る 部 分 シス テ ムを 設 置 し,さ らに そ れ らを 統 制す る部 分 シス テ ム を上 位 レベ ル に
設 置 して 階 層 を 構 成 して い くもの で あ る。
階 層 シ ステ ムを 構 成 す る部 分 シ ス テ ムの 最 適 化 は 必 ず し も シス テ ム 全体 の最 適 化 を 達 成 す る もの で な い 。 部 分 シス テ ム の最 適化 を シス テ ム全 体 の 最 適 化 に 導 くた め に,上 位 シス テム が 下位 の部 分 シス テ ム を 統制(統 合)す る必 要 が あ る。 統 合 に は 二 つ の 局 面 が あ り,そ の一 つ は 自己 組織 化 の局 面で,他 方 は制 御1 の局 面 で あ る。 自 己組 織 化 は シ ステ ムの 構 造 を修 正 す る こ とで あ り,制 御 は 固 定 され た構 造 の も とで 上位 シス テ ムが 下 位 の 部 分 シス テ ム を統 合す る こ とで あ
り狭 義 の 統 合 問 題 と呼 ば れ て い る14)。以 下 で は狭 義 の 統 合 問題 を対 象 とす る。 ・
ヒ
上 位 シス テ ムが 統 合 を 行 うた め に は,上 位 シス テ ム の 目標 が シス テ ム金 体 の 目標 と矛 盾 しな い こ とが 必 要 で あ る。 これ は 目標 の 調 和性 と呼 ば れ て い る。調 和 性 は,上 位 シス テ ム の 目標 が 達 成 され た と き,同 時 に シス テ ム 全体 の 目標 が 達 成 され る こ とを 要 求 す るが,上 位 シス テ ム の 目標 に近 付 く と同 時 に シス テ ム 全 体 の 目標 に 近 付 くこ とを 必 要 と しな い 。 これ を 要 求 す る場 合 は,強 い意 味 の 目標 の 調 和 性 と い う5)。 この 調 和 性 を 考 え るに は,統 合 可 能 性 の 概念 を 導 入 す る必 要 が あ る。 これ は統 合 変 数 が 有 効 に 下 位 の 部 分 シ ステ ムに 組 み 込 ま れ て い るか を 調 べ る もの で,シ ス テ ム全 体 の 目標 に 対 す る統 合 可 能 性 と上 位 シ ステ ム の 目標 に対 す る統 合 可 能 性 が あ る。 前 者 は シ ス テ ム全 体 の 解 と部 分 シ ス テ ムの 解 が 一 致 す る か を調 べ,後 者 は部 分 シス テ ムの 解 が 上 位 シ ス テ ムの 目標 を 達 成
して い るか を調 べ る こ とで あ る5)。
3.3相 互 依 存,相 互 干 渉
前 記 の 統 合 問 題 は,シ ス テ ム 内 に どの よ う な相 互 干 渉 あ る い は相 互 依 存 が 存
274 商 学 討 究 第36巻 第3号
在 す る か に よ って,ど の よ うな統 合 方 法 を選 択 す るか と い う こ とが 問 題 に な る。
相 互干 渉 に は システム干 渉 とプ ロセス干 渉 が 存 在 す る4)。 シ ス テム干 渉 は,部 分 システム 間 に希 少 資 源 が 存 在 す る と き生 じる 。た と えば 希 少 資 源 の 量dに 舛 し て,各 部 分 シ ス テ ム が め(=gゴ(物)')1使 用 す る と す れ ば,シ ス テ ム 干 渉 は Σ ゴgゴ(〃の ≒4の と き 生 じ る 。 他 方,プ ロ セ ス 干 渉 は 部 分 シ ス テ ム 間 に 入 出 力 関 係 が 存 在 す る と き生 じ,通 常 相 互 依 存 関 係 と呼 ば れ て い る 。 プ ロ セ ス 間 の 干 渉 砺 は,相 互 干 渉 関 数 瓦 に よ っ て 与 え られ,
κf:ル1×y→ σ̀ (11)
で 表 わ さ れ る 。
プ ロ セ ス 干 渉 あ る い は 相 互 依 存 関 係 の 統 合 原 則 に は,干 渉 予 測 に よ る 統 合 原 則,干 渉 推 定 に よ る 統 合 原 則,干 渉 バ ラ ン ス に よ る 統 合 原 則,お よ びLoad‑
typecoordination,Coalition‑typecoordination5・11・14),Modelcoordination12)
な ど が あ る 。 干 渉 予 測 に よ る 統 合 は,上 位 シ ス テ ム が 部 分 シ ス テ ム 間 の 入 出 力 を 予 測 し,部 分 シ ス テ ム が こ の 入 出 力 の 値 が 正 しい も の と仮 走 し て 自 己 の 最 適 化 を 行 う 。 砺 の 予 測 値 を π夕,こ れ に 基 づ く統 合 変 数 の 値 を7ρ とす る と,干
渉 予 測 に よ る統 合 原 則 は,
D・(0・)曾(VKπ)(癖 ん・(痂(γ ρ))) (12)
で あ る 。 こ こ でDoとOoは そ れ ぞ れ 上 位 シ ス テ ム の 意 思 決 定 基 準 と 目 的 関 数 で あ る 。 こ の 方 法 は,統 合 変 数 が 部 分 シ ス テ ム の 目 的 関 数 と制 約 条 件 の 両 方 に 存 在 す る た め にMixedcoordinationと も 呼 ば れ て い る12)。 干 渉 推 定 に よ る 統 合 は,部 分 シ ス テ ム 問 の 入 出 力 値 を 一 点 で 予 測 す る の で は な く区 間 に よ っ て 推 定 し ょ う と す る も の で あ る 。 σρ⊂ σ を 鈎 の 推 定 区 間 で あ る とす る と,こ の 統 合 原 測 は,
Do(Go)← 一シ(vゴ≦ π)(鳥(勉(γ ρ))∈ σρ)))(13)
とな る。干 渉 バ ラ ンス に よ る統 合 は,上 位 シス テ ムが 直 接 部 分 シ ス テ ム間 の 相
生 産 シス テ ムに お け る階 層 性 に っ い て 275
互 依 存 関係 に か か わ る の で な く,部 分 シス テ ム の 目的 関 数 を制 御 して 統 合 す る 方 法 で あ る。 この統 合原 則 は,
DD(G。)← →(vゴ 〈 箆)(%ξ(7)=ん ゴ(御(7))) (14)
と な る 。 こ こ で 勉(7)と 鈎(γ)は γ ∈Cに 基 づ い て 部 分 シ ス テ ム が 決 定 す る 操 作 変 数 と 相 互 干 渉 で あ る 。 こ の 方 法 で は,統 合 変 数 が 部 分 シ ス テ ム の 目 的 関 数 の 中 に 存 在 し て い る た あ に"Goalcoordination"あ る い は 「価 格 に よ る統 制 」 と も 呼 ば れ て い る 里2)。統 合 変 数 が 部 分 シ ス テ ム の 制 約 条 件 に の み 存 在 す る 場 合,こ れ を"ModelcoQrdination"あ る い は 「資 源 配 分 に よ る 統 制 」
と 呼 び,Goalcoordinationの 双 対 問 題 と な る12>。
シ ス テ ム 干 渉 の 統 合 原 則 に は,Infeasiblemethodに よ る 統 合 原 則 とFeasi‑
blemethodに よ る 統 合 原 則 が あ る4・11)。Infeasiblemethodに よ る 統 合 原 則 は
「価 格 に よ る 統 制 」 と も 呼 ば れ,希 少 性 の 強 い 資 源 に よ り高 い 内 部 価 格 を 課 して, 資 源 の 有 効 な 配 分 を 実 現 す る 方 法 で あ る 。 一 方,FeasiblemethQdは 「資 源 配 分 に よ る 統 制 一1とも呼 ば れ,部 分 シ ス テ ム の 資 源 要 求 に 応 じ た 仮 の 配 分 か ら さ ら に 必 要 性 の 高 い 部 分 シ ス テ ム の 方 へ 資 源 を 再 配 分 す る 方 法 で あ る 。 これ らの 統 合 法 以 外 に 「目 標 設 定 に よ る 統 制 」18)が あ る 。 こ れ は 上 位 シ ス テ ム が 仮 の 代 替 案 を 設 定 して,下 位 の 部 分 シ ス テ 云 に そ の 実 行 可 能 性 を 問 い,実 行 可 能 で な け れ ば そ の 理 由 を 報 告 さ せ,新 た な 代 替 案 を 探 索 す る方 法 で あ る 。
経 営 組 織 論 で は,相 互 依 存 関 係 を 依 存 度 の 弱 し,・もの か ら順 に 集 積 型(pooled), 連 鎖 型(segment,sequential),交 互 型(reciprocal)に 分 類 して い る19)。 集 積
型 相 互 依 存 関 係 は,下 位 の 部 分 シ ス テ ム が 共 通 した 資 源 を め ぐ っ て 競 合 し て い る よ う な 場 合 で,部 分 シ ス テ ム 間 は 間 接 的 に の み 相 互 依 存 し て い る 。 連 鎖 型 相 互 依 存 関 係 は,あ る 部 分 シ ス テ ム の 行 動 が 他 の 部 分 シ ス テ ム の 出 力 に 依 存 して い る 場 合 で,部 分 シ ス テ ム 間 に は 直 接 的 な 依 存 関 係 が 存 在 して い る 。 交 互
18)中 野 文 平:分 権 化 組 織 に お け る 調 整 方 式 に 関 す る 研 究,(1972),東 京 工 業 大 学 博 士 論 文.
19)J.D.Thompson:OrganizationsinAction,(1967),McGraw‑Hi11・
'276 商 学 討 究 第36巻 第3号
型 相 互 依 存 関 係 は,複 数 の 部 分 シス テ ムが 直 接 的 な 互 恵 関 係 に あ る場合 で,相 互 依 存 の 強 さ は比 較 的 大 きい 。 これ らの こと に よ り集 積 型 相 互 依存 関係 は シス
テ ム干 渉 に一 致 し,連 鎖 型 ・交 互型 相 互 依 存 関 係 は プ ロセ ス干 渉 に 一 致 す る と い え る。 以上 の相 互 依 存 関 係 は,企 業 内 に存 在 す る もの で あ るが,企 業 を と り ま く環境 との 関連 も考 慮 す る必 要 が あ る 。企 業 と環 境 との 相 互 関 係 に つ いて, た とえ ばAronofskyら26)は 表1の よ うな関 係 を ま と めて い る。 企 業 を と りま
く環 境 と して は,
① 製 品 の 市 場 構 造,競 争 企 業 の 数 と規 模,消 費者 の数 と規 模 等
② 資 材 の 市場 構 造,供 給者 の数 と規 模,他 の 購 入者 の 数 と規 模 等
③ 財 産 の 源 と資本 の利 用可 能 性
④ 環 境 規 制
⑤ 労 働 協 定,雇 用 条件 な どが 掲 げ られ て い る。
経 済 学 で は,相 互 依 存 関 係 を外 部 性 あ る い は外 部 効 果 と呼 び,「 外 部 性 を 受 け る側 の 意 思 決 定 と は無 関 係 た,・一 方 的 に他 の 部 分 シ ステ ムの意 思 決 定 の結 果 と して 生 じる」11),あ る い は 「あ る経 済 主 体(消 費 者,企 業)の 決 定 変 数 が 他 の 経 済 主 体 の 効 用 関 数 あ る い は生 産 関 数 に 入 り込 ん で い る状 態一 経 済的 に相 互 依 存 の 状 態 」20)と規 定 され て い る。 外 部 性 が 良 い 影 響 を 与 え る と きを 「外 部 経 済 」,悪 い 影 響 を 与 え る と き 「外 部 不 経 済 」 と呼 ぶ 。 外 部 性 に は,あ る部 分 シ
表1企 業 と環 境 との 関 係 to
from 内 部 外 部
内 部
販売予測 と生産計画の よ うな企業内のつなが り
訪 門 販 売 の よ うな 企 業 と 環 境 の 間 の っ な り 外
魅部
徴 税 の よ うな 環 境 と企 業 の っ な が り
政 府 と外 国 政 府 の よ うな 環 境 外 の 二 つ の 部 分 の 間 の っ な が り
20)木 村 憲 二=経 済 外 部 性 と社会 費 用,(1980),中 央 経 済 社.
生 産 シス テ ムに お け る 階層 性 に っ いて 277 ス テム が他 の部 分 シス テ ム に どの よ うに影 響 を 及 ぼ す か に よ って技 術 的外 部 性 と行動 的 外 蔀性 あ るい は金 銭 的 外 部性 が存 在 す る。 技 術 的 外部 性 は,あ る部 分 シス テ ムが 他 の 部 分 シス テ ム の制 約 条 件 に影 響 を 及 ぼ す場 合 で,[20]に よれ ば 生 産 関 数 に の み影 響 を 及 ぼ す 場 合 で あ る。行 動 的 外 部性 あ るい は金 銭 的外 部 性.
は,あ る部 分 シス テ ムの意 思 決 定 が他 の部 分 シス テ ムの 目的 関数 に影 響 を及 ぼ す 場 合 で,効 用 関数 に影 響 を与 え る。特 に行 動 的外 部 性 は,行 動 科 学 の 立 場 か ら影響 を考 え て い る た め に,多 分 に心 理学 的要 素 を 含 ん で い る。 これ らの こ と か ら,技 術 的外 部 性 はMQdelcoordination,行 動(金 銭)的 外 部 性 はGQal
coordinationに 類 似 して い る・とい え る。
4.生 産 シ ス テ ム の 階 層 化 4.1生 産 シ ス テ ムの ス トレー タ化
1節 で 明 らか に した よ うに生 産 シス テ ム は入 出 力 シス テ ム と して と らえ る こ とが で き る。 生 産 プ ロセ スは,調 達 ・製 造 ・販売 ・在 庫 の 各機 能 が有 機 的 に結 びつ いて 活 動 して お り,こ れ らの 活 動 を 効 率 よ く実 施 す るた め の計 画 ・統制 の 機 能 が 生 産 プ ロセ スの 各 機 能 に 有 機 的 に 関 連 して い る。 した が って,生 産 シス テ ム は複 雑 な シ ス テ ムで あ る と認 識 で き る。 そ こで生 産 シス テ ム を二 つ の異 な っ た観 点 か ら記 述 し,こ れ を ス トレー タで 表 わ す 。生 産 シス テ ム の一 っ の側 面 は,素 材 か ら製 品 へ 変 換 を行 う工 程 シ ステ ム,す な わ ち 「物 の 流 れ 」,に基 づ い た記 述 で あ る。 他 方 は素 材 を 製 品 に変 換 す る生産 活動 を 計 画 ・統制 す る管 理 シ ス テ ム,す な わ ち 「情 報 の 流 れ 」 に基 づ い た記 述 で あ るb。 この 二 っ の 観点 か ら生 産 セ ス テ ム を記 述 す る と図6の よ うに 表 わ す こ とが で き る。管 理 シス テ ム へ の 入 力 と して は,市 場 動 向 や 企 業 環 境,受 注 量 ・需 要 予 測 量,納 期 な ど で,
これ らの情 報 に基 づ いて 生 産 量 や 品 質,納 入 時 期 な どの 情 報 を 出 力 す る。他 方, 工程 シス テ ム は,生 産 対 象(素 材)や 生 産 労 働 力,生 産 手 段 を 入力 と して,こ れ らを加 工 ・変換 して生 産 財(製 品,サ ー ビス)を 出 力す る 。管 理 シ ス テ ム は, 変 換 過程 に お い て生 産 活動 を計 画 し,計 画 と生 産 実 績 のず れ に基 づ いて 統 制 す
る こ とに よ って 工 程 シス テ ム を 干 渉 す る。工 程 シス テ ム は,生 産 実績 を 管理 シ
278
X1
X2
商 学 討 究 第36巻 第3号'
管連 システム
情報 S1 情報
C w
材 料 労 働 力 手段.
工 程 シ ス テ ム
S2 製 品
サ ー ビ ス 生 産 シ ステ ムs
Y1
Y2
図6生 産 シ ス テ ム の ス ト レ ー タ 化(1)
ス テ ム に フ ィ ー ドバ ッ ク す る 。管 理 シス テ ム を3r,入 力 情 報 をX1,出 力 情 報 を Y1,工 程 シ ス テ ム へ の 干 渉 をCと す る 。 ま た 工 程 シ ス テ ム をS2,入 力 をX2,出 . 力 をy2・ 管 理 シ ス テ ム の フ ィ ー ドバ ッ ク をWと す る 。 こ の と き,生 産 シ ス テ ム の ス ト レ ー タ 化 は 次 の よ う に 書 く こ と が で き る 。
γγ
↓↓
Wc
××
XX
リロε3{
(15)
管 理 シ ス テ ムは,「 技 術 情 報 の 流 れ 」 に 基 づ い た 生産 技 術情 報 シス テ ム と,
「管 理 情 報 の 流 れ 」 に 基 づ い た生 産 管 理 情 報 シ ス テ ムに 分 け る こ とが で きる 。 前 者 は,市 場 要 求 に 基 づ いて 製 品 仕 様 を 決 定 す る 「製 品 設 計 」,製 品 の 生 産 手 段 を決 定 す る 「工 程 設 計 」 と 「作 業 設 計 」,生 産 設 備 の 空 間 的 配 置 を 決 定す る
「レ イア ウ ト計 画 」,お よび 製 品 の 品 質 を維 持 す る 「品質 管理 」 か らな り,生 産 情 報 の 加 工 技 術 的処 理 を 行 う。 後 者 は 「生 産 計 画 」,詳 細 な 計 画 で あ る 「日程 計 画」,お よ び 進 度 を 管 理 す る 「生 産 管 理 」 か らな り,生 産 情 報 を 管 理 的処 理 す る 亘,21・22)。生 産 技 術 情 報 シス テ ム を 台11,生 産 管 理 情 報 シ ス テ ムを312と す '
る、と,生 産 シス テ ム は 次 の よ うに ス,トレー タ化 す る こ とが で き る(図7)。
21)長 谷 川 幸 男 編:多 品 種 少 量 生 産 シ ス テ ム(第2版),(1984),日 刊 工 業 新 聞 社.
22)奥 村 昌 之 編:コ ン ピ ュ ー タ ・エ ィ デ ッ ト ・テ ク ノ ロ ジ ー,(1983),共 立 出 版.
Y11
X2
生 産 シス テ ム に お け る階 層 性 に っ いて XllX12
管 理 シ ス テ ムS1 C12 生 産 技術 情 報
シス テ ムS11
生産 管 理 情 報 シ ス テ ムS12 Cll
C11 WllC12 W12
工 裡 シ ス テ ムs2
生 産 シ ス テ ムS
Y12
Y2 279
図7生 産 シ ス テ ム の ス ト レ ー タ 化 「2)
ε11.X11×C12× π11→Y11
{
312:Xl2×C11× 隅2→y12(16) ε2:X2×C11×C12→ γ2 4.2管 理 シス テ ム の 意 思 決 定 レヤ ー経 営 組 織 は,高 宮23)に よ れ ば 「一 定 の経 営 目的 を遂 行 す る ため に統 合 され た 複 数 の 人 間 の 活動 の 体 系 」 で あ る 。 この経 営 組 織 を 構 成 す る ため の 原 理 は,① 権 限 に よ る構 成,② 人 間 関係 に よ る構 成,③ 職 能 に よ る構 成,④ 意 思 決 定 過 程
に よ る構 成 で あ る と され て い る 。 ① は権 限 の 分 割 ・委 譲 を伴 う組 織 構 成 で,② は共 通 の 目的 を 達 成す るた め に行 う情 報 伝 達 に伴 う それ で あ る。 ③ は 職 能 に 従
って権 限 と責 任 が 形 成 され,職 能 の 分 化 に よ って 組 織 を構 成 す る。 ④ は 作 業 者 の意 思 決 定 に影 響 を 及 ぼす 経 営 管 理 者 を設 定 し組 織 を構 成 す る。 経 営 組 織 の 構 成 は,③ を基 礎 に して 行 わ れ,そ れ と同 時 に①,②,④ を 必 要 条 件 とす る23)。
この よ うな職 能 を 中心 と した組 織 の 構 成 原 理 は,職 能 の 分 業 理 論24)に基づ い て
23)高 宮 晋=経 営 組 織 論,(1978),ダ イ ヤ モ ン ド社.
24)高 田 馨:経 営 の 職 能 構 造:経 営 分 業 の 原 理,(1977),千 倉 書 房.
280 商 学 討 究 第36巻 第3号
い る 。 そ れ に は,経 営 職 能 分 割 は 垂 直 的 職 能 分 化 と水 平 的 職 能 分 化 が あ る と し て い る 。 垂 直 的 職 能 分 化 は,職 能 の 「不 重 要 の 原 理 」24)に 従 っ て 管 理 職 能 と 作 業 職 能 に 職 能 を 分 割 す る 。 水 平 的 職 能 分 化 は,生 産 の 基 幹 活 動(調 達 一 製 造 一 販 売)に 従 っ て 同 位 レ ベ ル に 分 割 す る 。 前 者 を 「階 層 的 職 能 分 化 」,後 者 を 「水 平 的 職 能 分 化 」 と も 呼 ぶ25)。
この よ う に 垂 直 的 に 分 割 さ れ た 職 能 は,上 位 に 位 置 づ け ら れ る 職 能 が 長 期 間 で 大 局 的 な 計 画 を 作 成 し,下 位 レベ ル に な る に 従 っ て 短 期 間 で よ り局 所 的 な 計 画 の 作 成 を 行 う 。[26]に お け る1.C.1.(lmperialChemicalIndustories)社 の 事 例 で は,計 画 は 次 の5つ のmode1か らな る 。
OModel1(On‑linecomputermodel):現 時 点 か ら1週 間 先 の プ ラ ン ト ・ オ ペ レ ー シ ョ ン
oModel2(Short‑termplanningmodel):1週 間 先 か ら6カ 月 先 ま で の オ ペ レー シ ョ ン
oMode13(Medium‑termplanningmodel):6カ 月 先 か ら3年 先 ま で の オ
ペ レ ー シ ョ ン 、
oMode14(Capitalp正anningmode1)=現 時 点 か ら2〜3年 先 ま で の 予 測 oModel5(Cooperativegrowthmodel):現 時 点 か ら 未 来 へ の 企 業 成 長 Model1,2で は 計 画 期 間 が 比 較 的 短 期 で,計 画 は プ ラ ン トの オ ペ レ ー シ ョ ン に 関 心 が あ る 。 一 方,Model4,5は 計 画 期 間 が 比 較 的 長 期 で,計 画 は 企 業 を と り ま く環 境 に 関 心 が あ る 。 ま た 前 者 で は 企 業 の 外 部 環 境 は 固 定 さ れ て い る もの と し,後 者 は プ ラ ン トの オ ペ レ ー シ ョ ン に 関 心 が な い 。Model3は 両 者 に ま た が る も の で あ る 。
ζの 事 例 の よ う に,生 産 計 画 は 外 部 環 境 を 要 因 とす る マ ク ロ的 視 点 に よ る 計 画 と,企 業 内 部 を 要 因 と す る ミ ク ロ 的 視 点 に よ る 計 画 に 分 け る こ と が で き る 。 前 者 は 経 営 計 画 と 呼 ば れ る も の で あ り,後 者 は 狭 義 の 生 産 計 画 と 呼 ば れ,全 般
25)泉 田健 雄=経 営組 織 と職 務 権 限,(1978),東 洋 経 済新 報 社.
26)J.S。Aronofky,」.M.Dutton,M.T.Tayyabkhon:ManagerialPlanning withLinearProgramminglinProcessIndustryOperation,(1981),John‑
WiUey.・
生 産 シス テ ム に お け る階 層 性 に つ いて 281
的 生 産 計 画,日 程 計 画 な どが あ る。
(a)生 産 管 理 情 報 シ ス テ ム 。
[27]に よれ ば,経 営 管 理 の 垂 直 的分 割 は上 位 レベ ルか ら順 に方 略 的 計 画 レベ ル,経 営 管 理 レベ ル,作 業 レベ ル に分 割 され る 。方 略 的計 画 レベ ル は,外 部 情 報 に基 づ く方 略 的 で非 定 型 な 全般 的 な 計 画 を行 い,経 営管 理 レベ ル は,方 略 的
生産 管理情報 システム
XI24
X123
Xl22
X2
'
方 略 的 計 画 レベ ルS124
C124 W124
印 '
経 営 管 理 レベ ルS123
q23 W123
作 業 レ ベ ル S122
Cl22 W122
統 制 レ ベ ル S121
辱 ,m12
S2
Yエ24
Y123
Y122
Y2
図8生 産 管 理 情 報 シス テ ムの 意 思 決 定 レヤ ー' 27)人 見 勝 人=生 産 の 意 思 決 定 ・(1972),中 央 経 済 社 ・
282 商 学 討 究 第36巻 第3号
計 画 レベ ル に お け る方 略 的意 思 決定 に奉 つ く管 理 レベ ル の定 型 的 な計 画 と修 正 を行 う。 作業 レベ ル は,経 営管 理 レベ ル に お け る方 術 的意 思 決 定 に基 づ く日常 の定 型 的 な実 施 処 理 を行 う。 した が って,方 略 的計 画 レベ ルで は経 営 計 画 を, 経 営 管 理 レベ ルで は 全般 的生 産 計 画 を,作 業 レベ ル で は 日程 計 画 を作 成 す る 。 て れ らの 計画 に基 づ い て生 産 が 実 施 され るが,計 画 と実 績 のず れ に基 づ いて 生 産 工 程 を統 制 す る生 産 管 理 を行 う統 制 レベ ル が あ る。 これ らの こと よ り,生 産 管 理 情 報 シス テ ム は図8の よ うな方 略 的計 画 レベ ルー 経 営 管 理 レベ ルー 作 業 レ
ベ ルー 統 制 レベ ルか らな る レヤ ー と して 表 わす こ とが で き る。 これ は,次 の よ うに して 表 わす こ とが で き る。
12M
ヨワロの免P
4↓↓ら ヨ 11212Xイ燗耀均
4×243 確0101×
4石3212222ε333ー
(17)
(b)生 産 技 術 情 報 シ ス テ ム
市 場 要 求 か ら製 品 を 設 計 して その 製 造 手1順を 決 定 す る組 織 は,前 述 した 経 営 組 織 の 構 成 原 理 の 内 で ④ の 「意 思 決 定 過 程 に よ る構 成 」 を 除 いた もの で構 成 さ れ る。 したが って,生 産 技 術 情 報 シ ス テ ム は上 位 レベ ル が 必 ず しもよ り大 きな 責 任 と権 限 を持 っ こ と は な いの で,経 営 組 織 と い う よ り はむ しろ 「技 術 組 織 」 と呼 ぶ 方 が 妥 当で あ る。 この よ う な生 産 技 術 情 報 シ ス テ ムに お いて,製 品 設 計 で は市 場 要 求 や生 産 工程 の 技 術 的 制 約 に基 づ いて 製 晶仕 様 が 決 定 され,そ の 結 果 と して部 品の 幾 何 学 的 形 状 や 製 品構 成,使 用 す る生 産 設 備,素 材 の 種 類 な ど が 出力 され る。 これ らの 情 報 を用 いて 工 程 設 計 で は,素 材 か ら製 品 へ 変 換 す る 全 般 的 な生 産 工程 に関 す る具 体 的 な加 工 ・組 立 手 順 を作 成 す る。 さ らに 各 工 程 で な され る具 体 的 な作 業 に関 す る 詳細 な意 思 決 定 が 作 業 計 画 に お い て な さ れ るb。 作 業 計 画 に従 って 実 際 に製 品が 生 産 され る と,こ れ を検 査 して 所 定 の 品 質 を保 っ よ うに管 理 す る必 要 が あ る。 これ ぽ品 質 管 理 に よ って 行 わ れ る。 した が って,生 産 技 術 情 報 シ ス テ ム は,製 品 設 計 一 工程 設 計 一 作 業 設 計 一 品 質 管 理
X114
琴113
X112
生 産 シス テ ム に お け る 階 層 性 に つ い て
生産技術情報 システ ム
、
製 品 設 計 亀
S114
C114
「 I lWll4 1 竃 工 程 設 計 聾
S113
C113
→ 1 I13 IW藍
ト 作 業 」設 計 1
S112
W112
m11 品 質 管 理
Sl1
S2
、
Y114
Y113
Y112
283
X2Y2
図9生 産 技 術 情 報 シス テ ム の意 思 決 定 レヤ ー
か ら な る レ ヤ ー と して 表 現 す る こ と が で き る(図9)。 こ の レ ヤ ー は 次 の よ う に 記 述 す る こ と が で き る 。
ξ舞暴Q︿堅K瓜糊洲9團 第3号 第36巻
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