Bull.Fac.Educ.HirosakiUuiu23B:71‑76(March,1970)
透漆 ( 裏 目漆)の密着性 と引掻硬度 ( 第
1報)
佐 藤 武 司
TheAdhesionandTheScrach HardnessTesting ofJapaneseLacquertoABS RosinPanels
Part l
by T
a
kejiS
ato(RecievedDoc.19,1969)
Summary
ManyKindsofwoodaregenerallyusedasabaseforTsugaru lacquerworks,andthis basehasgreatdefectthatarecausedthrough theinfluenceofmoistureandtemperature・
Becaseofremovingthesedefects,china,metal,Orsomerosinhavebeentriedandused recentlylnplaceofwoodenmaterials・
Thisreportistheresultsofsomemeasurmentsontheadhesionandthescrachhardness testsofJapaneselacquerandotherresinvarnishesappliedatuniform thicknesstoABSrosin panels.
The determinationoftheadhesion bypushingthepanelsbeneathastylus which was loadedwiththeweightof300gramsresultedasfollows:
Japaneselacquer ・‑‑・‑‑‑100*
(Japaneselacqueron birch ‑ ‑ ‑‑67.8to96.2) Cashew resin ・‑ ‑‑100
Polyurethanresin ‑・・96to97
*
Wetriedtotest5panelsineachtest.TheadhesionofJapaneselacqueronaABS rosinpanelseemstobebetterthanthaton abirchmaterial.
Theresultofthemeasurmentofthescrach hardnesstestisasfollows:
JapaneselacqueronABS ‑‑80tol00gm.
JapaneselacquerworkN0.1brushed20yearsago
‑・=150gm.
JapaneselacquerworkN0.2(brushed25yearsago)
‑ ‑ ‑‑‑105gm.
Cashew resin Polyurethanresin ABSrosinpanels
・‑ ‑ ‑‑75to131gm.
・t‑ ‑ ‑‑78to94gm.
‑ ・t・‑‑62gm.
IncaseoftheoldJapaneselacquerworkNo・2gluewasprimedtoapieceofnewspaper pastedontheboad.
Thissurface was rathereasilierchipped offbyastylus which was loadedwiththe weightofllOgm.
72 遠藤(裏目漆)の密着性と引接硬度 (第1報)
A spanofdrying timeofJapanese lacqueruntilsettotouch (condetion:temperature 18oc,moisture94% R.H.)is2】1011rSOntheABSrosinpanelswhich ismuchshorterbythe halfthan4hours25minutesontheglassplates.
青森県津軽地方に伝わる津軽塗は,主 として木材を素地 とす る漆器であ る。
漆器に関 して,長い間問題 とされ てきた ことは,天然の木材は温湿度の変化による収縮,膨張がはげ しく 漆器の狂いの原因 とな り, 日本独特 の漆器 として その素晴 らしさを多 くの人 々に認め られ なが らも, この 欠点のために,輸出が伸びなかった ことであ る。
この ような欠陥を排除す る目的で,木材素地に合成樹脂や薬液 を含侵 させた り,合成樹脂素地 に漆塗 りす 1)
る製品が生産 され るようにな ってい る。
著者は, これ らの素地の中の,ABS (AcrylonitrileButadieneStyrene)樹 脂素地 に漆 を塗装 した 場 令,および現在一般 に使われ てい る樹脂塗料 を塗装 した場合 の密着性 と引接硬度の問返 を とりあげてみた。
ABS樹脂板へ漆 を刷毛塗 りした ときの密着度については,荷重300gの蓄音機針 によってクロスカ ッ ト試 験 して も,全 く剥離部分をみない100とい う好結果を得た。
これは,カバの素地 に漆塗 りした ときの密着度の平均値67.8‑96.2に比較 して優 ってお り,更に同 じABS 樹脂板‑塗装 したポ リウ レタン樹脂の密着度96‑97に比較 しても,漆の密着性が良い ことを示す ものである。
また,ABS樹脂板を素地 とし,漆, カシュー樹脂 ,ポ リウ レタン摘 脂塗料等の塗膜 の引掻硬度は,それぞ れ80‑100g,75‑131g,78‑94gで大差がな く,津軽塗 (ナナコ塗)の引接硬度は150gとい う大 きい数値を 示 した。 なお, ポ リウ レタン樹脂をABS樹脂板へかけ塗 りした場合 の引掻硬度は,刷毛塗 り硬度78‑94g に比べて大 きく,131‑150gであった。
25年前 に製作された漆塗 りの飯台の引掻硬度は105gでその値は大 きい。 しか し,荷重110gの針の移動で 塗膜 の表面が崩壊 し, 2‑ 3mmの幅で剥 ぎ取 られ て しまった。ただ しこの下地は,問題の多い謬下地であ
っ
た 。ABS樹脂板へ塗 った漆の指触乾燥時間は2時間で, ガラス板へ塗 った場合 の4時間45分 と比較 して極め て速い。
この ことは,漆器の質感 とい う人間の感覚的な面が問題 として残 るとしても,漆器生産上の問趨点の一つ であ る 「漆の乾燥時間の長 さ」 を,密着性 の良 さと合 わせて解決で きる手掛 りにな りうる。
測 定 事 項
著者は下記の事項 について測定を行なった。
(1) ABS樹脂板への透漆,その他の塗料の密着性 (21ABS樹脂板を素地 とす る塗料の塗膜引掻硬度
測 定 方 法
(1)試験片の素地 として, ガラス板 とABS樹脂板を用いた。
(2)ガラスの試験片
厚 さ2仰の透明ガラス板 を65×77(nB爪)の大 きさに切断 し,切断面 を金銅砂砥 で研 ぎ角を丸 めた。
(3)ABS樹脂の試験片は,サー ヴィス盆に成形加工 された厚 さ3.2脚の底板部分を,丸鋸盤で65×77(nB爪) の大 きさに切断 し, 切断面 を320番 の紙やす りで研磨 した。
(4)切断 された ガラス板は
,
JIS‑K‑5400‑3・3(1)に準 じて,石 けん液で煮沸 し,水洗い した後 に,エチ ルアルコール とベ ンジンの等容混合液で洗い,乾燥器で乾燥 させた.(5)ガラス板‑の塗装は
,
JIS‑K‑5400‑3・3(6)に準 じて, ガラス板全面に水 を注 ぎかけ,清浄であるこ とを確認 し,乾燥器に入れ乾燥 させ,その後 に行 なった。(6) ABS樹脂板への塗装は,エチルアルコールを浸 した ガーゼで,表面 を清浄 に した後 に行な ったo (7)測定に使用 した塗料は表 1の如 く,ポ リウレタン樹脂, カシュー樹 脂,漆液である。
佐藤武司
表1 測 定 に 使 用 し た 塗 料
Vol.23B (1970) 73
塗 料 名 製 造 所 商
品
名ポ リ ウ レ タ ン 樹 脂 神 東 塗 料 株 式 会 社 ポ リ ン
フ
ロ ア カ シ ユ ー樹 脂
カ シ ユ ー 株 式 会 社 i自 然乾 燥 ネ オ ク リ ヤ ー透 明 カ シ ュ
漆 E]本 精 漆 工 業 協 同 組 合
透
漆 (裏 目 漆) (8)試験板 へ の塗 布量は10cm2当 り0.2gとし,JIS‑冗‑5400‑3・5(1)に準 じ刷毛塗 りした。(9)塗膜 の密着性 と引掻硬度 の測定 は, 東洋精 横製作所製塗膜剥 離試験機 (35W , 4極,R.P・M.1440/
1730)を用 いた。
測定方法 は,試験片 を試験棟 に水平 に取 り付 け,300gの荷重 をか けた蓄音機針が,1m間隔で同一方 向 へ11本 の平行線 を描 くよ うに し, つ ぎに試験片 を900回転 させ, 同 じよ うに11本 の平行線 を描い てで きた 碁盤 目状 の塗膜 の剥れ た 目の数 を調 べ記録 した。
試験終 了後, クロス カ ッ トした部 分 にセ ロテ ープを貼 って引 き剥 が しその時 に剥れ た 目の数 も記録 した。
tlq 塗膜 の引掻硬度 の測定 は,塗膜剥離試験機 に試験 片 を取 り付 け, 蓄音横針 にかか る荷重 を変 え, 2nthZ間 隔で同一方 向か ら引掻 き, 肉眼 で観察 し
① 傷 がつかない
② 傷 がつ きは じめた
⑧ 針 の移動 した跡が一本 の線状 の傷 とな った ときのそれ ぞれ の荷重 を記録 した。
結 果 と 考 察 1 塗料 の密着試験
漆 お よびその他 の塗料 の密着試験 の結果は表2の如 くであ る。
表2 塗 料 の 密 着 試 験
素
地
塗 料 名 クロス カ ッ ト セ ロテ ープに 直 塗 重 ね 塗 試 験 よ る 剥 離 数
備 考
ウ レタ ン
A B S樹 脂
カシ ュー
漆
ウ レタ ン カシ ュー
米余ボ余 nU
相 川tr n
U川 再 銘 打 M
MMM%.. 畑 100
4㍍ 30 8 0 1
′ー \」0478000000032901 か潜潜 塗+ノ剤30% ・ 400♯ ・刷毛 塗 り
剤 無 ・処 理 無 ・
〝
〝
・ 400♯〝
′′
・アル コール ・〝
● ▼ ● ● ●
〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃
●
● ● ● '
〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃
′′
400♯
〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃
ガ ラ ス 板
ウ レタ ン カシ ュー ラ ッカー
14
鮒0000711ii 25102131溶剤30% ・刷毛 塗 り 溶 剤 無 ・か け塗 り
〝
・刷毛 塗 り′/ ′/
〝
・か け塗 りシナベ ニヤ板 漆 20年前 のナナ コ塗
74 透漆(裏目漆)の密着性と引掻硬度(第1
報)
(1)ポ リウ レタン樹脂塗料
ABS樹脂板 にポ リウ レタン樹脂を塗装 した場合 の密着は,かけ塗 り(0・2g/C遥)した ものよ り刷 毛 塗 り (0.02g/C遥)した ものの方が良か った。
しか し, ガラス板 に塗装 した場合 は, この反対 に刷毛塗 りした ものの密着が悪か った。
溶剤を㍊%加 えたポ リウ レタン樹 脂のABS樹脂板への密着は96であ り, 溶剤を加 えない樹 脂の97よ りも 少 し劣 っていた。
塗装の前処理 の有無 と密着の良否については,ABS樹脂板 とポ リウ レタン樹脂の場合 は,ABS樹脂板 を 400番の紙 やす りで研磨 した り,エチルアル コールで汚れ を拭 き取 ると, これ らの前処理 を省略 したものよ
り好 ま しい結果を得 た。
(2)
漆
ABS樹 脂板 と漆 の密着 について,紙やす りの研磨の有無が密着の良否に深い関係 をもっ とは断定 で き な い。 しか し,清浄に しない と汚れ によって塗面 にプツブツがあ らわれ,変色 し, こす ると塗膜が剥 げ落 ちる
ことがあ った。
カシュー樹 脂や漆のABS樹脂板 に対す る密着は100 で極めて良い。
2)
それは, カバの素地 に塗装 した塗料の密着試験結果表3の無処理 の項 との比較か らも言える。
表3 塗 料 の 密 着 試 験
塗 料
ポ リエチ レン
グ リ コ ー ル ア
ル キ ル ケ
テ ン ダ イ マ ー 最高 l最低 l平均石
炭
酸樹
脂 最高 J最低 J平均レ
ゾ
ルシ
ノール樹 脂
最高 l妄
訂
盲 高無 処 理 最高 1最低 l平均
≡ ; 三 二 11.〜. ll器.0
…喜i§L6萱…so 木地 ロイ ロ塗
中 国 生 漆 黒 中 塗 漆 黒塗 り立 て漆
≡:.ol::..:J150:.oJ諾.'.o
≡;.I: i
81.3L86.0152.Or65.3195.0188.0
8
4.01 1 8 .
0?56.6r97.0187.075.0112.0 54.3189.0174.018:*0.:I;ozllI蒙:.:
::::I
I
:: 9:‑::ol喜・:.: (石川県工業試験場) カバ素地への涼の密着は67.8‑96.2で,ABS樹 脂板に比べ て劣 る。更 に木材素地‑合成樹脂等注入 した 場合 の漆の密着 も,ABS樹脂板 と漆の密着 に比べ優れ てい るとは思えない。
(3)カシュー樹脂 と漆 のどち らがABS樹脂板‑の 密着性 に優れ てい るかが 一つの問題 として残 るが, 残念なが ら,今 回の測定か らは, この間題 に関連す るようなデーターを得 ることがで きなか った。 しか しこ の ことについて 目下測定 中である。
また, カシュー樹脂 と漆 の密着度,ポ リウ レタン樹脂 と漆 の密着度等 についても,今 回の測定か らは,刺 離 しなか った とい う結果が得 られず, この点 についても測定中である。
2 塗睦の引掻硬度
剥離試験機 による引接硬度 の測定 値は表 4の如 くである。
(1) ポ リウ レタン樹脂塗料
ABS樹脂板へかけ塗 りしたポ リウレタン樹 脂の塗膜 の硬度は131‑150.5gで傷が付 きは じめ,針 の移動 跡全体が傷 になった荷重は133‑151gであった。
刷毛塗 りした塗膜 の硬度は78‑94gで傷がつきは じめ,80‑97gで傷が1本 の繰 となった。 この結果か ら, 表面硬度だけを問題 にす るな らば,刷毛塗 りの方がかけ塗 りよ りも劣 る。
(2)カシュー樹脂塗料
ABS樹脂板へ刷毛塗 りした カシュー樹 脂の塗膜 の硬度は75‑131gで傷をみ,87‑133gで傷が1本 の綿 となった。
ポ リウ レタン樹脂 の硬度 に比べて, カシュー樹脂の硬度には差がみ られたが,平均的には両者の硬度は似
佐藤武司
表4 塗 膜 の 引 掻 硬 度
素
地
塗 料 名 引 掻 硬 度 (g) 直
接
Vol.23B(1970) 75
塗 り 傷 が 傷 がつ き 傷 が一本 の 重 ね る つか ない は じめ る 線 に な る
放置時間 備 考
ウ レタン i1;70
カシ ユー (
漆 (
ABS械 脂 ウ レタン ウ レ タン カシ ュー カシ ュー
漆漆
漆
漆
{
{′‑・ー し 9009 0
69778 7 7
0296 7176
′l
150.5 151 1848 78 80 24 75 82
97 100 80 100 80 90 100 120 78 80 95 98 65 72
は〝〝 222289797411
78 82 48 62 90
溶剤無 ・アル コール
′′ ・処 置 無
県工試透 明 カシ ュー ネオ ク リヤ ー
ABS素地 シナベ ニヤ 漆 ナナ コ塗 漆 150 170 約 20 年 弁柄 ・.油煙 入 り
漆 飯 台
00701
{
ガ ラ
ス
ウ レタ ン カシ ュー ラ ッカー
2083093601111RUnu
80 100 昭和18年 周 辺 部 105 110 ′′ 中 央 部
4105493701111 7346593702111 4848148414〝8411 児 工試透 明 カシ ュー
ていたO
(3)透 漆 (裏 目漆)
ABS樹 脂板へ刷毛塗 りした漆塗膜 の硬度 は 80‑100gで傷 が付 きは じめ,1
0 0
‑120gで傷が1本 の繰 と な った。20年前 に製作 され た津軽塗 (ナナ コ塗) の塗膜 硬度試験 では145gまでは傷 を認 め る ことが で きず,150g か ら傷がつ きは じめ,170gでそれが1本 の線 とな った。 この傷 は他 の試 験 片 に比べ て浅 く細 い ものであ っ
た 。
この結果は極 め て優 れ てい るが,漆塗膜 の硬度 の大小 だ けで,製 品の良否 を判定 で きない. それ は,25年 前 に製作 され た漆 塗 り飯 台の 中央部 に位 置 した部 分 の硬度 は大 き く,150gで傷 が付 きは じめ るが,110gの 荷重 で1本 の線 とは な らず,針 の移動 した跡が
2‑ 3
nEnZの幅 で,表面 が崩壊 し剥 ぎ取 られ て しま った。 この 下地 は新 聞紙 に屡 を用 いた ものであ った.(4)ABS樹 脂板 お よび漆 の下塗 り塗料
ABS樹 脂板 を,塗膜 の引掻硬度試験 と全 く同 じ方法 で引掻硬度 を測定 してみた。
629で傷 が付 きは じめ,909で傷が1本 の繰 とな った。引掻硬度 の点 では,荏, カシュー樹 脂, ポ リウ レ タ ン樹 脂等 の塗膜 よ り劣 り,引掻傷 がで き易 い と言 え る。
漆 の下塗 りとして, カシ ュー樹 脂や ポ リウ レタ ン樹 脂 を用いた場合 の漆塗膜 の硬度 は,65‑95gで傷 がつ きは じめ,72‑98gで傷 が1本 の綿 とな ったo
漆 だ けの塗装 と,漆 と他 の塗断 との重ね塗 りの場合 の硬度 の比較 では,漆 だ けの塗膜 の方 の硬度 が大 きい ことが測定 され た。
76 透漆(裏目漆)の密着性と引接硬度(第 1
報)
3 透漆 (裏 目) のABS樹脂板へ塗装 した ときの指触乾燥時間
青森県工業試験場において, ガラス板に漆を刷毛塗 りし,温度20oC,湿度80%の条件下で,その乾燥状 3)
態を観察記録 した ものが表5である。
表
5 国 産 透 漆 の 硬 化 時 間塗
膜 の
乾燥 過 程
読 指
触 乾燥 硬 化
乾 燥時 間 時
間初 盛 遅 裏 留
辺辺辺目漆 漆 漆 漆 漆
4時 間 15
分
6 45 6 30 4 45 5 30分
05000313間時59967
安竹毛
康 糸 損 米食
大介大介1、Jl
lヽ.‑、l一12
454 0
3 0
454
漆 漆
呂塗
地
中木
透
販 販
市市 3 30
3 0
0 0 0 3 3
003(青森県工業試験場) 裏 目漆 の指触乾燥 までの時間は4時間45分であるが,著者がABS樹脂板へ裏 目漆 を塗 り,温度18oC, 湿度94%の条件下で,塗膜 の硬化状況を観察 した ところ,指触乾燥 までの時間は2時間であ った。
同 じ条件下 で,ポ リウレタン樹脂やカシュー樹脂の塗膜の上 に塗 られた裏 目漆の指触乾燥 までの時間は3 時間25分で乾燥速度が緩慢であ った。
津軽地方で,漆器生産上 の問題点の一つ として,乾燥時間の長 さがあげ られ てきたが,ABS樹脂板へ漆 を直接塗装す る場合 には,乾燥時間は これ まで程 に大 きな間蓮 にはな らないであろ う。加 えて密着 も良 く, 量産 に適 してい ると言えるが,漆器に対す る感覚的,心理的な面で問題にな りは しないか と危供 され る。
本測定にあた り,本学教授小塚多吉博士か ら御指導 をいただいた。 ここに深 く感謝の意を表す る。
なお,青森県工業試験場藤 田清正氏か ら御援助,御助言 をいただいた。 ここに御礼申 し上げる。
文 献
1),2)西村健治 ・市川太及雄 :漆器の狂いに関す る試験,1967.
3)藤田清正 :掠液の品質試験,1967.