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金井靖 新潟工科大学

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Academic year: 2021

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(1)

平成7年度電子情報通信学会信越支部大会

  G9

       高木 典昭       新潟大学工学部    1 はじめに

 有限要素法による電磁界解析では解析対象 と周囲の解析空間を要素に分割し解析するが、

3次元物体の要素分割は人手で行うことは不 可能であり、分割図を自動作成するプリプロ セッサが必要不可欠となる。

 本報告では、Delaunay法田12113】とOctree法 田を基にした、3次元電磁界解析のための自 動要素分割プログラムを作成し、実際の電磁 機器の例として、ハードディスク用薄膜磁気 ヘッドの要素分割結果と解析例を示す。

   2 分割アルゴリズム

 本分割法はまずOctree法を用いて節点を作 成し、作成した節点をDelaunay法によって結 び付け要素を形成する。以下に簡単のためそ れぞれ2次元場で説明する。

2.1 節点の作成法  Octree法で得ら れる節点は、その分布が粗から密へ徐々に変 化していくので、電磁界解析に適した節点配 置になる。このアルゴリズムを図1を用いて 説明する。

 (1)解析対象を含む解析領域を4つの正     方形に分割する。

 (2)解析対象の輪郭線と交差、または内     部に輪郭線を含む正方形をさらに4     つに分割する。このとき隣接する正

有限要素電磁界解析のためのプリプロセッサの開発

    方形の辺の長さの比が、例えば1対     2よりも大きなものがあれば、これ     も4つの正方形に分割する。

 (3)正方形の個数が、指定した値を満た     すまで、 (2)を繰り返す。

 (4)各正方形の頂点、及び正方形と輪郭    線の交点を節点として登録する。

2.2 要素の作成法  Delaunay法は2 次元では三角形、3次元では四面体を作成す る方法であり、要素の形状が、正三角形や正 四面体に近い形状となることが知られている。

このアルゴリズムを図2を用いて説明する。

 (1)解析モデルを含む解析領域を2つの     三角形に分割する。

 (2)予め作成しておいた節点群のなかか     ら点:をユつ選び、これを外接円内に     含む三角形を選択する。ここでは選     ばれた点をPとする。

 (3)ステップ(2)で選択した三角形を     消去し多角形を作る。点Pとこの多     角形の頂点を結び新たな要素を作る。

 (4)選ぶ節点がなくなるまでステップ     (2>から(3)を繰り返す。

これらのアルゴリズムを3次元に拡張するに は、正方形を立方体、三角形を四面体とする。

金井靖

新潟工科大学

    3 問題点とその対策

3.1 分割不良  Delaunay法をそのま ま用いると、 (1)要素同志が重なったり、

分割されない領域が現われる (2)解析対象 物体の形状が失われる、という分割不良が起

こる。

  (1)の原因を図3を用いて説明する。四 面体の外接球を計算する際、必ず丸め誤差な どの計算誤差を含み、正確な外接球を求める ことは不可能である。図3に示すような節点 Pの場合、本来は同図(b)のように分割され ねばならないが、計算誤差により、同図(a)

Analysis Model

  (a) (b)    (c)

Fig.1 A Octree Method.

(a)      (b)       (c)

        ●Node O Point

 Fig.2 A Delaunay Trianguration.

(c)

(b)

OverlapPing Region

Fig.3An Example of A Degenerate Case.

一277一

(2)

平成7年度電子情報通信学会信越支部大会

の点線に示すように外接球が真値より小さく なった場合は、同図(c)のように分割され、

分割不良となる。また(2)の原因は1・

Delaunay法で用いられる情報が節点摩標のみ であり、物体形状の情報を持たないためと考 えられる。

3.2 解決怯  外接球の計算誤差への 対策として許容誤差εを導入した方法を考案 した。つまり、計算誤差の範囲をε、外接球 の半径をr .一外接球の中心とPとの距離をd

としたとき、

      .r 2−d2>ε  〈1)

であればPは外接球内に含まれると判定する ことにした。

 次に、物体の形状が失われる問題に対して は、得られた要素の形状が正三角形や正四面体に 近い形状となるというDelaunay法の特徴を用い た。つまり、正三角形や正四面体は節点間の距離 が最小となっている。そこで、解析物体の表面に 笛点を増やし、これらの節点も用いて分割を行え

ば、物体の形状が保存されると考えられる。

   4 分割例と解析例

 本分割法の適用例として、図4にハードディ スク用薄膜磁気ヘッドの分割と解析例を示す。

解析には、T一Ω法tS]を用いて線形計算を行っ

た。      一

 図4(a)に示す薄膜ヘッドは、狭いギャッ プと複雑な形状を有するので、有限要素分割 が困難であった。ここでは、解析モデルの対 称性を利用して全体の1/2領域を分割した。

ギャップ長は0.5μm、ギャップ深さは

magnenc coπe

饗畿難鐡 

騒.

鼎嫌

T .難難靴

,㌃燃韓

、琴圭∫懸←

coil

鞭鱈厳憂騨舞

灘藝灘i難嚢灘羅灘購灘譲

symmetdca1

Plane

(a)AModel bf Thih Film Head.

0。5μm、半トラック幅は1.0μmである。分 割図を図4(b>に示すが、提案したアルゴリ ズムにより正しい要素分割がなされている。

得られた分割図を用いて、コイルの起磁力を 0.1[AT】、磁性コアの比透磁率を1000とし計 算を行った。図5にスペーシング0.15μmで のトラック中央における記録磁界分布

(Hx,Hy,Hz>を示す。

   5 まとめ

 Delaunay法とOctree法を併用した3次元有 限要素分割において、問題点を検討し、これ を取り除くためのアルゴリズムを考案し、自 動分割プログラムを作成した。また、実際に ハードディスク用薄膜磁気ヘッドの要素分割 に適用し、解析例を示すことにより、本分割 法の妥当性を示した。

   参考文献

[1]D.N. Shenton and Z。J. Cen(les,IEEE Trans. Magn., MAG−21,No.5,pp。1811−1816,

Sep.1985.

[2]N.Takagi a nd Y.Kanai,NAGANO

mager 94.,pp.505−508.,Nov.1994.

[3]高木、金井、電子情報通信学会信越支 部大会講演論文集77(平成6年10月)

[4]中田、高橋、藤原、小川、電子情報通

信学会研究会資料 MR92−1(1992年6月)

[5]小林、高木、津野、金井、電気学会東 京支部新潟支所研究発表会予稿集 B−1

〈1994年11月)

100

80

一20

Tπ.

i磨h

(b)Obtained Finite Element Mesh.

Fig.4AModel 6f Thin Film Head and Obtained

  Mesh.

一10     −5      0     5

    10cation【μMI    (spacing=O.15μm)

Fig. 5 Recording Field Distributions 10

一278 一

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