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院生研究室から

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Academic year: 2021

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院生研究室から

著者 佐藤 郁代

雑誌名 人間健康研究科論集

巻 4

ページ 21‑21

発行年 2021‑03‑30

URL http://doi.org/10.32286/00022942

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院生研究室から

2020 年は未曽有の事態に包まれた歴史に残る 1 年となりました。中国武漢市から帰国した A さんが、1 月 15 日、日本国内で新型コロナウイルス感染症第一例目として検知されました。

ニュース速報で流れた時、水際対策の緩さに落胆し、ついに日本に上陸してしまったことの恐 怖に震えました。2 月 11 日、未知なるウイルスは「新型コロナウイルス」COVID-19 と命名さ れ、驚く勢いで繁殖し、人々の健康を、そして生命を奪いました。わたしたちは、未知なる姿 の見えないウイルスと、どうやって向き合い、何をもって戦えばよいのか。ニュースで流れる 情報も、ネットにアップされている情報も様々で、どれが正しくて、何を信じてよいのか困惑 しました。4 月 7 日、全国に「緊急事態宣言」が初めて発出され、人々の動きが制限され、そ して、経済が止まりました。これまで行きたいところに行き、食べたいものを食べ、したいこ とをしていた日常が、日常ではなくなりました。限られた家庭空間の中で、いつウイルスに侵 されるかわからない、いつ死ぬかわからない、そんな恐怖を抱えた毎日が続きました。12 月、

すでにアメリカ国内では、COVID-19 による死者数は、第二次世界大戦四年間の死者数を超え ました。まるで、得体のしれない相手との世界戦争のように感じます。

コロナウイルスは、密閉、密集、密接の三密を避けることで、人への感染を防止できます。

ソーシャルディスタンスが定着し、人と人の間に一定の距離を設けることが、日常になりま した。長時間、知らない人と同じ場所にいることが好ましくないため、この一年間は、研究 フィールドへの立ち入りが制限されました。特に介入研究を考えていた院生は、温めてきた研 究が実施できず、とても苦い思いをしました。みんな、思い描いていたペースでの研究ができ なかったと思います。

わたしは、人々の心を癒すための研究を行っています。涌井先生ゼミの他の院生は、発育発 達や運動について、それぞれの信念のもとに研究を行っています。分野は違っても、目指すと ころは人々の健やかな「健幸」です。このコロナ禍が明けた時の社会では、経済破綻によって 職を失い、心身の健康を阻害された人が数多くいることでしょう。しかし、一人ひとりに与え られた心身は、尊くかけがえのないもので、守るべきものです。この一年間の社会を見聞して 学んだことや考えたことは計り知れません。この経験を生かし、人々の「健幸」を守るための 社会の一助となるような研究ができるよう、これからも努力し続けます。この時期に、この出 逢いがあったことを、心から感謝しています。

末筆ではございますが、人間健康研究科の益々の発展を祈願しています。

人間健康研究科博士課程後期課程 佐藤郁代

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