Title
ィン・ルーサー・キング・ジュニアの獄中書簡との対立
Author(s) 森田, 美千代
Citation キリスト教と諸学 : 論集, Volume28, 2013.3 : 184-203
URL http://serve.seigakuin-univ.ac.jp/reps/modules/xoonips/de tail.php?item_id=4460
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バ ー ミ ン グ ハ ム の 白 人 聖 職 者 た ち に よ る 一 連 の 声 明 と マ ー テ ィ ン
・ ル ー サ ー ・ キ ン グ
・ ジ ュ ニ ア の 獄 中 書 簡 と の 対 立
森 田 美 千 代 一
は じ め に 本
稿 は
︑ アラ バ マ 州 バ ーミ ン グ ハ ムの 白 人 聖 職者 た ち に よ る一 連 の 声 明と マ ー テ ィ ン・ ル ー サ ー・ キ ン グ
・ジ ュ ニア
︵MartinLutherKing,Jr.,1929-1968
︶ の 獄中 書 簡
︵LetterfromBirminghamJail
︶ と の対 立 を 明 らか に する こ と を
︑目 的 と す る
︒キ ン グ の 獄中 書 簡 の 日付 は
︑ 一 九 六三 年 四 月 一六 日 で あ︵
1
る︶
︒こ の 書 簡 は︑ 直 接 的 には
︑ バー ミ ン グ ハム の 八 人 の 白人 聖 職 者 たち に よ っ て出 さ れ た 同 年四 月 一 二 日付 声 明 に 対 して
︑ 書 か れた も の で ある
︒ 白人 聖 職 者 たち に よ る 声 明は
︑ 一 九 六三 年 四 月 一二 日 の 声 明 が最 も よ く 知ら れ て い る が︑ 実 際 に は同 年 一 月 一 六日 と同 年 九 月 七日 に も 出 さ れて い る
︒ 白人 聖 職 者 た ちに よ る 声 明は 三 回 出 され て い る こ とや
︑ そ し てそ れ ら 三 つ の声 明は 内 容 に おい て 変 化 し てい っ て い るこ と は
︑ あ まり 知 ら れ てい な い の で
特 に 日 本に お い て
︑ 本 稿 で は︑ それ ら 三 つ の声 明 の 内 容 を確 認 し
︑ それ ら 三 つ の 声明 の 内 容 の変 化 を も
︑明 ら か に し たい
︒ さ ら に︑ キ ン グ の 獄中 書簡 を 理 解 する こ と に よ って
︑ キ ン グが 白 人 聖 職 者た ち の 声 明の 内 容 の 何に こ だ わ っ てい る の か を︑ 明 ら か に した
184
い︒ キ ン グ 研 究者 で あ る 黒! 真 は
︑ ア メリ カ 南 部 白人 聖 職 者 に つい て
︑ 次 のよ う に 整 理 して い る
︒ その 整 理 の しか た は︑ 本 稿 に おい て も 役 に たつ
︒ 南
部 白人 牧 師 は 大 きく 三 タ イ プに 分 け ら れる
︒ 第 一 は 人種 隔 離 を 信じ る 白 人 牧 師で あ り
︑ 第二 は 人 種 統 合を 積 極 的に 支 持 す る 革新 的 白 人 牧師 で あ る
︒ 第一 と 第 二 の白 人 牧 師 は︑ い ず れ も ごく 少 数 で あっ た
︒ 注 目 すべ き は 第三 の タ イ プ
︑す な わ ち 南部 白 人 牧 師 の大 半
ある 統 計 で は5 人 に 4 人
を 占 め てい た 穏 健 派 白人 牧 師 であ る
︒︵ 中 略︶ 穏 健 派 白 人牧 師 は
︑ 聖 書 は 人 種 隔 離 を 正 当 化 し な い︑ あ る い は 人 種 統 合 を 支 持 す る と 解 釈 し︑ 人 種 隔 離 を支 持 し な かっ た
︒︵ 中 略︶
︹ ま た
︺ 穏健 派 白 人 牧師 は
︑︹ 民 主主 義 の 前 提と し て の
︺﹁ 法 と 秩 序
﹂ 遵守 の 立 場 から
︑ 公 民 権運 動 側 の 非 暴力 直 接 行 動とKKK
︵KuKluxKlan
︶ な ど 白人 側 か ら のテ ロ 行 為 の両 方 を 非 難 する
︒ い っ そう 重 要 な こ と は
︑﹁ 法 と 秩 序﹂ 遵 守 の 立 場 か ら
︑彼 ら は 連 邦 最 高 栽 の 判 決 に は 従 うべ き だ と 考 える の で あ︵
2
る︶
︒ 本
稿 に お いて 取 り 扱 う 牧師 は
︑ 穏 健 派 白 人 牧 師 で あ る
︒ 穏 健 派 白 人 牧 師 は
︑﹁ 法 と 秩 序
﹂ 遵 守 の 立 場 か ら︑ 非 暴 力直 接 行 動 と白 人 テ ロ 行 為の 両 方 を 非難 し
︵ 両 方 を 非 難 す る こ と は
︑そ の 両 方 か ら 非 難 さ れ る こ と で も あ る
︶︑ か つ連 邦 最 高 栽の 判 決 に は 従う べ き で ある と
︑ 考 え る︒ つ ま り
︑穏 健 派 白 人牧 師 は
︑ キ ング に 代 表 され る 人 種 統 合主 義 者 た ち の 非 暴 力 直 接 行 動 に も
︑ ま た バ ー ミ ン グ ハ ム 市 公 安 委 員 長 ユ ー ジ ン
・﹁ ブ ル
﹂・ コ ナ ー
︵Eugene“Bull”
Conner
︶ や ア ラ バマ 州 知 事 ジョ ー ジ
・ ウォ ー レ ス
︵GeorgeWallac ︵
3
︶
e
︶ に代 表 さ れ る 人種 分 離 主 義者 た ち の 行為 に
185
も反 対 す る
︵両 方 に 反 対 する こ と は
︑そ の 両 方 か ら 反 対 さ れ る こ と で も あ る
︶︒ こ の 点 を 理 解 し て お く こ と は
︑本 稿に お い て 取り 扱 う 三 つ の声 明 の 内 容を 正 し く 理 解し
︑ ま た それ ら 三 つ の声 明 の 内 容 の変 化 を 理 解す る う え で
︑重 要で あ る と 考え る
︒ 二
バ ー ミ ン グ ハ ム運 動 八
人 の 白 人聖 職 者 た ち の声 明 が 出 され
︑ そ れ に対 す る キ ン グの 獄 中 書 簡が 書 か れ た のは
︑ ア ラ バマ 州 の バ ーミ ン グハ ム に お いて で あ っ た
︒そ の バ ー ミン グ ハ ム とは ど う い う 所で あ り
︑ そこ で 展 開 さ れて い た 運 動と は ど う い うも ので あ っ た か︒ バ ー ミ ン グハ ム は
︑ ア メリ カ 南 部 最大 の 産 業 都 市で あ っ た
︒具 体 的 に は︑ 鉄 鋼 品 生 産で は
︑ ア メリ カ 最 大 の 生産 地の ひ と つ であ っ た
︒ 黒 人 の 人 口は
︑ バ ー ミ ング ハ ム の 人口 三 二 万 人 の四
〇 パ ー セン ト を 占 めて い た
︒ し かし
︑ 黒 人 の投 票 は バ ー ミン グハ ム の 八 分の 一 し か 事 実上 発 揮 で きな い 仕 組 み にな っ て い た︒ 人 権 の 観 点か ら 言 え ば
︑バ ー ミ ン グハ ム は︑ 権 利 章 典
︵ ア メ リ カ 憲 法 修 正 第 一 条 か ら 第 十 条 ま で︶
︑ ア メ リ カ 憲 法前 文
︑ 一 八六 五 年 に 成 立し た ア メ リカ 憲 法 修 正 第 十 三 条︵ 奴 隷 制 度 の 廃 止︶
︑ 一 八 六 八 年 に 成 立 し た ア メ リ カ 憲 法修 正 十 四 条
︵黒 人 の 公 民権 付 与
︶︑ 一八 七
〇 年 に成 立 し た ア メリ カ 憲 法 修正 十 五 条
︵黒 人 の 選 挙 権付 与
︶︑ ま た公 立学 校 に お け る人 種 隔 離 を違 憲 と し た一 九 五 四 年 アメ リ カ 合 衆国 最 高 栽 判︵
4
決︶
な ど
︑ ま った く 聞 い たこ と も な いよ う な都 市 で あ った
︒
186
そ の よ う なバ ー ミ ン グ ハム に お い て︑ 一 九 五 六年 の 六 月 五日 に
︑牧 師フ レ ッ ド・ シ ャ トル ズ ワ ー ス︵theReverend FredShuttlesworth ︵
5
︶︶
が
︑﹁ ア ラバ マ
・ キ リス ト 教 人 権運 動︵ACMHR,theAlabamaChristianMovementforHu-
manRights
︶﹂ を 結成 し た
︒ こ の組 織 は そ の後
︑ キ ン グ が議 長 を 務 めて い る 南 部 キリ ス ト 教 指導 者 会 議︵SCLC,the
SouthernChristianLeadershipConference
︶に 加 盟 し た
︒し た が っ て︑ S C L C は︑ 一 九 六 二年 五 月 に
︑バ ー ミン グ ハ ム で人 種 隔 離
︵segregation
︶ に 抵 抗す る 運 動 を 展開 す る こ とを
︑ 決 定 し た︒ 一 九 六 三 年四 月 三 日
︑最 初 の 抵 抗運 動 が 展 開さ れ た
︒抵 抗 運 動 は︑ ラ ン チカ ウ ン タ ーや 図 書 館 で のシ ッ ト イ ン︵ 坐 り込 み
︶︑ 市 役所 や 郡 役 所へ の デ モ 行 進
︑ 商 店 街 で の 不 買 運 動︑ 教 会 で の ニ ー ル イ ン
︵ひ ざ ま ず き
︶で あ っ た
︒抵 抗運 動 の 後 毎夜
︑ 大 衆 集 会が 開 か れ た︒ そ の 中 心 は︑ フ リ ー ダム ソ ン グ
︵thefreedomsongs
︶ であ っ た
︒ キン グ は︑ 非 暴 力 の︑ 哲 学 と 方 法に つ い て 語っ た
︒ 集 会の 最 後 に
︑ ラル フ
・ ア バナ シ ー
︵RalphAbernathy,1926-1990
︶ か︑ シ ャ ト ルズ ワ ー ス か
︑キ ン グ が
︑非 暴 力 の 抵抗 運 動 に 奉 仕す る ボ ラ ンテ ィ ア を 募 るア ピ ー ル
︵anappealfor
volunteerstoserveinthenon-violentcampaign
︶ を 行 っ︵
6
た︶
︒ キ ン グ は︑ 次 の よ うに 記 し て いる
︒ わ
れ われ は 暴 力 を 受け て も 報 復せ ず に 我 慢す る こ と を
︑自 分 自 身 とわ れ わ れ に 確信 さ せ な い者 は だ れ もデ モ 行 進 に送 り 出 さ な いこ と を 明 らか に し て いた
︒ 同 時 に われ わ れ は 彼ら が 身 に つ けて い る か もし れ な い い かな る 武 器を も 放 棄 す るよ う に 勧 めた
︒ 何 百 人 とい う 人 々 がこ の ア ピ ール に 答 え︵
7
た︶
︒ ボラ
ン テ ィ アを 募 る や り かた は
︑教 会 の 礼 拝で
︑出 席者 に 対 し て教 会 に 所 属す る よ う に 呼び か け る﹁ 招き の 時 invitationalperiods 間︵the
︶﹂ に 似て い た
︒ 招き に 応 じ て
︑群 れ を な して 人 々 が 前 に出 て い っ︵
8
た︶
︒
187
大 衆 集 会 のほ か に も
︑ キン グ た ち は︑ 実 業 界 や専 門 職 の 人 々︑ 牧 師 た ち︑ キ ン グ た ちを
﹁ よ そ 者﹂ と 見 な して い る人 々 な ど とも
︑ 会 合 を もっ︵
9
た︶
︒ そ のな か で も
︑特 に 牧 師 た ちに
︑ キ ン グは
︑ 次 の よ うに 言 っ て いる
︒ 牧
師 たち に 対 し て は︑ 私
︹ キ ング
︺ は 個 人的 救 済
︵individualsalvation
︶ の 福 音 を補 う
︵supplement
︶ た め の 社会 的 福 音
︵socialgospel
︶ の 必 要性 を 強 調 した
︒ 私 は
︑﹁ 干 か ら び た﹂ 宗 教 だ け が︑ 人 々 に 地上 の 地 獄 を 味わ わ せ る 社 会的 条 件 を 無視 し な が ら︑ 牧 師 た ち に天 国 の 栄 光を ほ め た た えさ せ る の だと
︑ 示 唆 し︵
10
た︶
︒ 一
九 六 三 年四 月 一 二 日 の聖 金 曜 日 に︑ キ ン グ は︑ デ モ 行 進 を決 行 し
︑ 州巡 回 裁 判 所
︵astatecircuitcourt
︶ に よる 抵 抗 運 動禁 止 命 令 違 反の か ど で
︑逮 捕 さ れ た︒ 同 日
︑ バ ーミ ン グ ハ ムの 八 人 の 白 人聖 職 者 た ちが
︑ キ ン グた ち のデ モ 行 進 を非 難 す る 公 開声 明 を 発 表し た
︒ 三
バ ー ミ ン グ ハ ムの 白 人 聖 職 者 たち バ
ー ミ ン グハ ム の 白 人 聖職 者 た ち によ る 声 明 は︑ 一 九 六 三 年四 月 一 二 日の 声 明 が 最 もよ く 知 ら れて い る が
︑実 際 には 同 年 一 月一 六 日 と 同 年九 月 七 日 にも 出 さ れ てい る
︒ そ の こと は あ ま り知 ら れ て い ない
︒ 一 九 六 三 年一 月 一 六 日 に出 さ れ た 白人 聖 職 者 た ちの 署 名
︑ 同年 四 月 一 二日 に 出 さ れ た白 人 聖 職 者た ち の 署 名
︑同 年九 月 七 日 に出 さ れ た 白 人聖 職 者 た ちの 署 名 の 間 には
︑ 少 し の異 同 が あ る︒ こ こ で
︑ その 異 同 を 明ら か に し て おき たい
︒
188
一 月 一 六 日に 出 さ れ た 白人 聖 職 者 たち の 署 名 は︑ 以 下 の 通 りで あ る
︒ ノ ー ラ ン
・ハ ー モ ン
︵NolanB.Harmon,1892-1993,
主 教
︑ メソ ジ ス ト
︶ ポ ー ル
・ ハー デ ィ ン
︵PaulHardin,1903-1996,
主 教︑ メ ソ ジ ス ト︶ シ ー
・ カ ーペ ン タ ー
︵C.C.J.Carpenter,1899-1969,
主教
︑ エ ピ ス コパ ル
︶ ジ ョ セ フ
・ド ゥ リ ッ ク
︵JosephA.Durick,1914-1994,
準 主 教
︑ カト リ ッ ク
︶ ア ー ル
・ スト ー リ ン グ ズ︵EarlStallings,1916-2005,
牧 師
︑バ プ テ ス ト︶ ジ ョ ー ジ
・マ レ イ
︵GeorgeM.Murray,1919-2006,
主 教 補 佐
︑ エピ ス コ パ ル︶ ミ ル ト ン
・グ ラ フ マ ン
︵MiltonL.Grafman,1907-1995,
ラ ビ
︶ エ ド ワ ー ド・ ラ メ ー ジ
︵EdwardV.Ramage,1908-1981,
長 老 派 教 会会 議 議 長
︑ 長老 派
︶ 以 上 の ほ かに
︑ ソ テ リ オス
・ グ ー ヴェ リ ス
︵SoteriosD.Gouvellis,
司祭
︑ ギ リ シャ 正 教
︶︑ ユー ジ ン
・ ブラ ッ クシ ュ レ ー ジャ ー
︵EugeneBlackschleger,
ラ ビ
︶︑ ジ ェ イ
・ ビ ール
︵J.T.Beale,
秘書 兼 デ ィ レク タ ー
︶ が︑ 署 名し て い︵
11
る︶
︒ 四
月 一 二 日に 出 さ れ た 白人 聖 職 者 たち の 署 名 は︑ 一 月 一 六 日に 出 さ れ た右 記 の 右 か ら八 名 の 署 名者 と 同 じ であ る が︑ 順 序 が 異な っ て い る
︒四 月 一 二 日に 出 さ れ た白 人 聖 職 者 たち の 署 名 順は
︑ ハ ー モ ン︑ ハ ー デ ィン
︑ カ ー ペ ンタ ー︑ ド ゥ リ ック
︑ グ ラ フ マン
︑ マ レ イ︑ ラ メ ー ジ
︑ス ト ー リ ング ズ で あ︵
12
る︶
︒
189
九 月 七 日 に出 さ れ た 聖 職者 た ち の 署名 は
︑ ラ メー ジ に 代 わ って
︑ ジ ョ ン・ ク ロ ウ ェ ル︵JohnM.Crowell,
長 老 派教 会 会 議 議長
︑ 長 老 派
︶が 署 名 し てい る
︒ 署 名順 は
︑ ハ ー モン
︑ ハ ー ディ ン
︑ カ ー ペン タ ー
︑ クロ ウ ェ ル
︑ド ゥ リッ ク
︑ ス トー リ ン グ ズ
︑マ レ イ
︑ グラ フ マ ン であ︵
13
る︶
︒ 右 記 か ら わか る よ う に
︑メ ソ ジ ス ト派 二 人
︵ ハ ー モ ン と ハ ー デ ィ ン
︶︑ エ ピ ス コ パ ル 派 二 人
︵ カ ー ペ ン タ ー と マ レイ
︶︑ バ プ テス ト 派 一 人︵ ス ト ー リン グ ズ
︶︑ 長老 派 一 人
︵ ラメ ー ジ
︶︑ カ ト リ ッ ク 一人
︵ ド ゥ リッ ク
︶︑ ユ ダヤ 教 一人
︵ グ ラ フマ ン
︶︑ の 構成 で あ っ︵
14
た︶
︒ ま た
︑ こ のグ ル ー プ は︑ ジ ョ ナ サ ン・ バ ス
︵JonathanBass
︶ に よ れば
︑ 奇妙 な 混 合 グル ー プ
︵acuriousblend
︶ で あ った
︒ す な わ ち︑ リ ベ ラ ルな 知 識 人 た ち︵liberalintellectuals
︶︑ 保 守的 な 神 学 者た ち
︵conservativetheologians
︶︑ 社 会 的 福 音 の擁 護 者 た ち︵SocialGospeladvocates
︶︑ リ ヴァ イ ヴァ リ ス ト たち
︵revivalists
︶︑ 改 革 者 た ち︵reformers
︶︑ そ し てカ ル ヴ ィ ニ スト た ち
︵Calvinists
︶ で あ っ︵
15
た︶
︒ こ の グ ル ープ は
︑ 一 九 六三 年 に
︑ 時々 集 ま っ てい た
︒ こ の グル ー プ は
︑非 公 式 の グ ルー プ
︵informalgroup
︶ で あっ た
︒ 公 式名 は な か っ たが
︑ グ ル ープ 内 で は 和解 の 委 員 会
︵theCommitteeofReconciliation
︶と 呼 ん で い︵
16
た︶
︒ 一 九 六 三 年四 月
︑ キ ン グた ち に よ るデ モ が 行 われ た 後 の 一 年六 か 月 以 内に
︑ こ の グ ルー プ
︵ 八 人︶ の う ち 三人 し か︑ バ ー ミ ング ハ ム に 残 らな か っ た
︒一 九 七 一 年ま で に は
︑ たっ た 一 人 しか
︑ バ ー ミ ング ハ ム に 留ま ら な か っ た︒ 三人 と は
︑ カー ペ ン タ ー
︑マ レ イ
︑ グラ フ マ ン の こと で あ り
︑た っ た 一 人と は
︑ グ ラ フマ ン の こ とで あ︵
17
る︶
︒ 四
バ ー ミ ン グ ハ ムの 白 人 の 聖 職 者た ち に よ る 一九 六 三 年 一 月 一六 日 の 声 明 一
月 一 六 日の 声 明 は
︑﹁ 白 人 牧 師 たち に よ る 法 と秩 序 に つ いて の 声 明
︵TheWhiteMinisters’LawandOrder
190
Statement
︶﹂ と も 言 わ れる が
︑ 聖 職者 た ち 自 身 は︑
﹁ 法 と 秩 序と 良 識 へ の訴 え︵AnAppealforLawandOrderand
CommonSense
︶﹂ と 言っ て い る
︒ こ の 訴 え は︑ 誰 に 向 か って な さ れ たの か
︒ バ スに よ れ ば
︑ 人種 隔 離 廃 止に 反 対 す る 者た ち︵theopponentsofde-
segregation
︶ に 向 か っ て
︑ す な わ ち 主 と し て 白 人 た ち に 向 か っ て
︑ な さ れ︵
18
た︶
︒ こ の こ と は
︑ こ れ ま で の 研 究 で は 明ら か に な って い な か っ た点 で は な いか
︒ こ の 訴 え をな す に 際 し て︑ 白 人聖 職 者 た ちの 認 識 は
︑ど う い うも の で あ った か
︒聖 職 者 た ち は︑ 法廷 の 裁 定 に よっ て︑ ア ラ バ マ州 の 学 校 で は人 種 隔 離 が廃 止 さ れ る であ ろ う と
︑ま ず 認 識 して い る
︒ 多 くの 誠 実 な 人々
︵ す な わ ち白 人た ち
︶ は この 変 化 に 反 対し て お り
︑聖 職 者 た ち も南 部 人 と して
︑ 白 人 たち の 反 対 を 理解 で き る とし て い る
︒ にも かか わ ら ず
︑聖 職 者 た ち は︑ 白 人 た ちに よ る 大 胆 な反 抗
︵defiance
︶は
︑ 正 し い答 え で も 解 決 で も な い と︑ し て い る︒ ま た
︑ 聖職 者 た ち は
︑扇 動 的 で 反抗 的 な 声 明は
︑ 暴 力 と 不一 致 と 混 乱と 愛 す る 州
︵ア ラ バ マ 州︶ の 不 名 誉 を導 くだ け で あ ると
︑ し て い︵
19
る︶
︒ こ れ ら が︑ 聖 職 者 たち の 認 識 で あっ た
︒ 以 上 の 認 識を も と に し て︑ 聖 職 者 たち は
︑ 白 人た ち に 以 下 の提 言 を す る︒ 1
︑ 憎 し みと 暴 力
︵hatredandviolence
︶ は︑ ア メ リ カの 宗 教 的 お よび 政 治 的 伝統 に お い ては 支 持
︵sanction
︶ を 得 られ な い
︒ 2
︑法 お よ び社 会 変 化 につ い て の 意 見の 相 違 は
︑決 し て 大 胆な 反 抗 や 無秩 序 や 転 覆︵defiance,anarchy,andsub-
version
︶ を 導 く も ので は な い
︒ 3
︑ 法 廷 と議 会 は 法 律 を検 討 し て 変え る 権 限 をも っ て い る が︑ 法 律 は 個人 の 気 ま ぐ れに よ っ て︵bywhimsofin-
191
dividuals
︶無 視 さ れ る こと が で き るも の で は ない
︒ 4
︑ 国 民 は︑ 憲 法 を 修 正し た り あ るい は 適 切 なア ク シ ョ ン を通 し て 裁 判官 を 弾 劾 す る権 利 を も って い る が
︑そ れ ま で は︑ ア メ リ カ 人の 生 活 の しか た は
︑ 法廷 の 裁 定 へ の服 従 に よ る︒ 5
︑ も し だれ も の 自 由
︵freedom
︶ が同 じ よ う に 護ら れ な け れば
︑ ど の 人 の自 由 も 安 全で は な い
︒ 6
︑ 言 論 の自 由 は
︑ や り返 し や い やが ら せ を 受け る と い う 恐れ な く
︑ 保た れ そ し て 行使 さ れ な けれ ば な ら ない
︒ 7
︑ す べ ての 人 間 は
︑ 神の 像
︵intheimageofGod
︶ に 造ら れ て い る︒ す べ て の 人間 は
︑ 人 間に 属 し て いる と こ ろ のあ ら ゆ る 基 本的 権 利 と 特権 と 責 任 をも っ て い る 同輩 の 人 間 とし て 尊 敬 を 受け る に 値 す︵
20
る︶
︒ 最
後 に
︑ 聖職 者 た ち は
︑人 種 隔 離 廃止 に 反 対 する 人 々 を 含 むす べ て の 人々 が
︑ 神 の 導き
︵divineguidance
︶ を 求め て
︑ 声 明に 表 わ さ れ てい る 聖 職 者た ち の 思 いに 賛 成 し て ほし い と 訴 えて い︵
21
る︶
︒ 一 月 一 六 日の 声 明 は
︑ 前に も 記 し たよ う に
︑ 人種 隔 離 廃 止 に反 対 す る する 者 た ち に 向か っ て な され た
︒ ま た︑ バ ーミ ン グ ハ ムで の キ ン グ たち の 最 初 の抵 抗 運 動 は四 月 三 日 で あっ た
︒ し たが っ て
︑ 白 人聖 職 者 た ちの 一 月 一 六 日の 声明 に 対 す る︑ キ ン グ た ちの リ ス ポ ンス は 表 面 上 はな い
︒ 五 バ ー ミ ン グ ハ ムの 八 人 の 白 人 聖職 者 た ち に よる 一 九 六 三 年 四月 一 二 日 の 声 明 一
九 六 三 年四 月 一 二 日 の聖 金 曜 日 に︑ キ ン グ は︑ デ モ 行 進 を決 行 し
︑ 抵抗 運 動 禁 止 命令 違 反 の かど で
︑ 逮 捕さ れ た︒ 同 日
︑ バー ミ ン グ ハ ムの 八 人 の 白人 聖 職 者 たち が
︑ キ ン グた ち の デ モ行 進 を 非 難 する 公 開 声 明を 発 表 し た
︒
︵ 22
︶
192
四 月 一 二 日の 声 明 は
︑﹁ ア ラ バ マ 州の 聖 職 者 た ちに よ る 声 明︵StatementbyAlabamaClergymen
︶﹂ と も
︑﹁ ア ラバ マ 州 の 八人 の 聖 職 者 たち に よ る 公的 声 明
︵PublicStatementbyEightAlabamaClergymen
︶﹂ と も
︑﹁ 白 人 牧師 た ち に よる 聖 金 曜 日 の声 明
︵TheWhiteMinisters’GoodFridayStatement
︶﹂ と も
︑ 言わ れ て い る
︒ こ の 声 明 は︑ 誰 に 向 か って な さ れ たの か
︒ バ スに よ れ ば
︑ これ は
︑ 人 種隔 離 廃 止 論 者に 向 か っ て︑ す な わ ち統 合 論者 た ち に 向か っ て
︑ な され︵
23
た︶
︒ 四 月 一 二 日の こ の 声 明 にお い て
︑ 一月 に﹁ 法 と 秩 序と 良 識 へ の訴 え
﹂と い う声 明 を 出 して 以 来
︑ 人 種問 題︵racial
problems
︶ に 関し て 建 設 的 で 現 実 的 な ア プ ロ ー チ が 一 定 的 に な さ れ て い る こ と を︑ 聖 職 者 た ち は ま ず 評 価 し て い る︒ し か し な が ら︑ 今 や 黒 人 た ち に よ っ て 一 連 の デ モ 行 動︵demonstrations
︶ が な さ れ て お り︑ そ し て そ の デ モ 行 動 は 一 部 分
︑ よ そ 者
︵outsiders
︶ に よ っ て 指 導 さ れ て い る と
︑聖 職 者 た ち は 言 う
︒ 加 え て
︑そ の デ モ 行 動 は︑ 賢明 で も な く︵unwise
︶︑ 時 宜 に かな っ て も いな い
︵untimely
︶ と
︑ 聖 職者 た ち は 述べ て い︵
24︶
る
︒ 聖 職 者 た ちは
︑ 黒 人 と 白人 双 方 の 人種 隔 離 廃 止論 者 に 向 か って
︑ 人 種 問題 は
︑ 街 頭 での デ モ 行 動に よ っ て では な く︑ 法 廷
︵courts
︶ で︵ こ れ は 一月 の 声 明 で も 強 調 さ れ て い た
︶︑ ま た 交 渉
︵negotiation
︶ で 解 決 さ れ る べ き で あ ると
︑ 言 っ てい︵
25
る︶
︒ 最 後 に
︑ 聖職 者 た ち は
︑特 に 黒 人 たち に
︑ デ モ行 動 を 支 持 する こ と か ら撤 退 す る よ うに
︑ 促 し てい︵
26
る︶
︒ 六
マ ー テ ィ ン
・ ルー サ ー
・ キ ン グ・ ジ ュ ニ ア の獄 中 書 簡 キ
ン グ は
︑四 月 一 二 日 付の
︑ 八 人 の白 人 聖 職 者た ち に よ る 声明 に 対 し て︑ 獄 中 か ら
︑四 月 一 六 日付 で 書 簡 を記 す
︒
193
主た る 内 容 は︑ 以 下 の 通 りで あ る
︒ 第 一 に
︑ キン グ は
︑ 白 人聖 職 者 た ちに 対 し て
︑自 分 が な ぜ ここ バ ー ミ ング ハ ム に い るの か と い うこ と に つ いて 答 えな け れ ば なら な い
︑ と 言う
︒ バ ー ミン グ ハ ム にい る 理 由 と して
︑ キ ン グは
︑ 二 つ の 理由 を 挙 げ てい る
︒ そ の 一つ は︑ 自 分 は 南 部の す べ て の州 で 活 動 して い る 南 部 キリ ス ト 教 指導 者 会 議︵theSouthernChristianLeadershipCon-
ference
︶ の 議 長 で ある こ と
︑ ま た 南 部 キ リ ス ト 教 指 導 者 会 議 の 組 織 に は 八 五 の 加 盟 団 体 が あ り
︑ こ こ ア ラ バ マ・ キリ ス ト 教 人権 運 動
︵theAlabamaChristianMovementforHumanRights
︶ は そ の加 盟 団 体 であ る の で
︑自 分 はこ こ ア ラ バマ に 組 織 上 の連 携 を も って い る と 言え る こ と
︑ によ る と キ ング は 説 明 す る︒ 二 つ 目 の理 由 と し て こち ら の 理 由が も っ と 根 本的 で あ る が
︑ キ ング は
︑ 自 分 がバ ー ミ ン グハ ム に い る のは
︑ こ こ バー ミ ン グ ハ ムに 人種 的 不 正 義︵racialinjustice
︶ が 存 在 する か ら で ある
︑ と 言︵
27
う︶
︒ 第 二 に
︑ 黒人 は な ぜ シ ット イ ン や デモ 行 進 の よう な 直 接 行 動︵directaction
︶ を す るの か と 白 人聖 職 者 た ちは 言 うが
︑ 黒 人 がな ぜ そ う せ ざる を え な いの か に つ いて
︑ 彼 ら は 理解 し て い ない と
︑ キ ン グは 言︵
28︶
う
︒ この 点 に 関 して
︑ すな わ ち 黒 人が な ぜ シ ッ トイ ン や デ モ行 進 の よ うな 直 接 行 動 をせ ざ る を えな い の か に つい て
︑ 白 人聖 職 者 た ちは 一 貫し て
︑ ま った く 想 像 力 が欠 如 し て いる
︒ そ の こと は
︑ 白 人 聖職 者 た ち によ る 三 回 の 声明 の 確 固 たる 特 徴 で あ ると 言え る
︒ キ ン グ は
︑黒 人 が 直 接 行動 を と る とき
︑ そ れ に 先立 つ 基 本 的 段 階
︵basicsteps
︶ を 踏 ま え て い る の だ と︑ 説 明 する
︒す な わち
︑不 正義 が 存 在 する か 否 か を 決定 す る 事 実の 収 集︵collectionofthefactstodeterminewhetherin-
justicesexist
︶ を し︑ ま た 交 渉︵negotiation
︶ し よ う とし
︑ さ ら に自 己 浄 化
︵self-purification
︶の 努 力 を する が
︑ それ で も 事 態が 改 善 さ れ ない と き 直 接行 動 を 起 こす の で あ る と︑ 説 明 す︵
29
る︶
︒
194
﹁ 第 一 に
﹂ のと こ ろ で
︑明 ら か に なっ た よ う に
︑バ ー ミ ン グ ハ ム に は 人 種 的 不 正 義 が 存 在 す る こ と は 否 定 で き な い︒ 黒 人 指 導者 た ち は バ ーミ ン グ ハ ムの 白 人 指 導 者た ち と 交 渉し よ う と 試み た が
︑ バ ーミ ン グ ハ ムの 白 人 指 導 者た ちは 交 渉 に 応じ よ う と は しな か っ た
︒そ れ に も か かわ ら ず
︑ 黒人 の 側 は
︑自 己 浄 化 の 努力 を 重 ね てき た
︒ た と えば
︑
﹁十 戒
﹂ の 誓 約で あ る
︒ その 内 容 は
︑ 以下 の 通 り であ る
︒ 1
︑ 日 ご とに イ エ ス の 教え と 生 涯 につ い て 瞑 想 せよ
︒ 2
︑ バ ー ミン グ ハ ム に おけ る 非 暴 力運 動 は
︑ 正 義と 和 解 を 求め る も の であ っ て
︑ 決 して 勝 利 を 求め る も の で はな い こ とを
︑ 常 に 覚 えよ
︒ 3
︑ 愛 の 精神 で 歩 き
︑ かつ 語 れ
︑ なぜ な ら 神 は 愛で あ る か ら︒ 4
︑ 万 人 が 自由 に な る ため に
︑ 神 に用 い ら れ る よう
︑ 日 ご とに 祈 れ
︒ 5
︑ 万 人 が 自由 に な る ため に
︑ 個 人的 願 望 は 捨 てよ
︒ 6
︑ 味 方 だ けで な く
︑ 敵に 対 し て も︑ 普 通 の 礼 儀作 法 を 守 れ︒ 7
︑ 他 者 と 世界 の た め に︑ 絶 え ず 奉仕 す る よ う に努 め よ
︒ 8
︑ こ ぶ し と舌 と 心 の 暴力 を 抑 え よ︒ 9
︑ 精 神 と 身体 の 健 康 を保 て
︒ 10
︑ 運 動 とデ モ の 指 揮 者の 指 示 に 従︵
30
え︶
︒ 以上
の よ う に︑ 黒 人 の 側 では 自 己 浄 化に 努 め て いる が
︑ 白 人 の指 導 者 た ちは 黒 人 と の 交渉 に 応 じ よう と は し ない
︒
195
そこ で
︑ 黒 人た ち は
︑ 直 接行 動 を 起 こす こ と に よっ て
︑ 交 渉 の扉 を 開 け よう と し て い るの で あ る
︒ 第 三 に︑ 白 人 聖 職 者 た ち は
︑バ ー ミ ン グ ハ ム に お け る キ ン グ た ち の 行 動 は 時 宜 に 適 し て い な い
︵untimely
︶ の で待 て
︵Wait!
︶ と言 っ て い るが
︑ 黒 人 た ちは
も う 三 四
〇 年 以 上 も 待 ち 続 け て
も は や 待 て な い 限 度 に き て いる の だ と
︑キ ン グ は 応 答す︵
31
る︶
︒ 第 四 点 は
︑法
︵Law
︶に 関 す る こ とで あ る
︒ 黒人 た ち は 法を 破 っ て い ると
︑ 白 人 聖職 者 た ち は 言う の に 対 して
︑ 法に は 正 し い法 と 不 正 な 法︵justlawsandunjustlaws
︶ の 二種 類 が あ り︑ 不 正 な 法 には 従 っ て はな ら な い と︑ キ ング は 言 う
︒そ れ で は
︑ 正し い 法 と はど う い う 法か
︒ 不 正 な 法と は ど う いう 法 か
︒ キ ング に よ れ ば︑ 正 し い 法と は 人間 の 人 格 を高 め る︵uplifthumanpersonality
︶も の であ り
︑ 不 正な 法 と は 人 間の 人 格 を 貶め る︵degradehuman
personality
︶ も の であ︵
32
る︶
︒ キ ン グ は
︑今 述 べ た こ とを 用 い て
︑人 種 隔 離
︵segregation
︶ に つ いて
︑ 次 の よ うに 言 う
︒ あ
ら ゆる 人 種 隔 離 の法 令 は 不 正な 法 で あ る︒ な ぜ な ら 人種 隔 離 は
︑人 間 の 魂 を 歪め
︑ 人 格 を傷 つ け る から で あ る
︒そ れ は
︑ 人 種隔 離 す る 側に 誤 っ た 優越 感 を 与 え
︑人 種 隔 離 され る 側 に 誤 った 劣 等 感 を与 え る か ら であ る
︒ 人種 隔 離 は
︑ ユダ ヤ 人 哲 学 者 マ ル テ ィ ン
・ ブ ー バ ー の 言 葉 を 用 い る な ら ば
︑﹁ わ れ と 汝
﹂の 関 係 を
﹁わ れ と それ
﹂ の 関 係 に代 え て し まい
︑ 結 果 と して 人 間 を 物に 変 え て しま う
︒ そ れ ゆえ 人 種 隔 離は
︑ 政 治 的
︑経 済 的
︑お よ び 社 会 的に 不 健 全 であ る の み な らず
︑ 道 徳 的に も 間 違 いで あ り 罪 深 いも の で あ︵
33
る︶
︒ 第
五 に
︑ キン グ は
︑ 二 つの 失 望
︵disappointment
︶ を
︑ 表 明 して い る
︒ 最初 の 失 望 は
︑白 人 穏 健 派︵thewhite
196
moderate
︶ に 対 し て であ る
︒ 白 人市 民 会 議
︵theWhiteCitizen’sCouncil
︶ や ク・ ク ラ ッ クス
・ ク ラ ン
︵theKu
KluxKlan
︶に 対 し て で はな く
︑ 白 人穏 健 派 に 失望 し て い る と︑ キ ン グ は明 ら か に し てい る
︒ そ の白 人 穏 健 派︵ 声 明を 出 し た 白人 の 聖 職 者 たち も そ の なか に 含 ま れる
︶ は
︑ キ ング た ち の 非 暴 力 抵 抗 運 動 を 過 激 で あ る
︵extreme
︶ と言 っ て い るが
︑ キ ン グ は︑ 過 激 で ある か 否 か が問 題 で は な く︑ い か な る種 類 の 過 激 かが 問 題 で ある と し た うえ で
︑ 正義 の 拡 大 のた め に 過 激 であ る こ と が必 要 と さ れて い る と
︑ 述べ て い︵
34
る︶
︒ 二 つ め の 失望 は
︑ 白 人 教会 と そ の 指導 者 た ち に対 し て で あ る︒ し か し
︑キ ン グ は
︑ その 失 望 を 否定 的 批 判 者と し て言 っ て い るの で は な く
︑﹁ そ の こ と を︑ 教 会 を 愛 し︑ そ の 胸 の 中 で 育 て ら れ
︑ そ の 霊 的 祝 福 で 支 え ら れ︑ そ し て 命の 続 く 限 りそ こ に 忠 実 に留 ま ろ う とし て い る 福音 の 牧 者 と して
︑ 言 っ てい る の で あ る﹂ と
︑ 言︵
35
う︶
︒ 第 六 に
︑ キン グ は
︑ 以 上の よ う な 失望 に も か かわ ら ず
︑ 希 望を も っ て いる と
︑ 言 う
︒な ぜ な ら
︑白 人 た ち のな か の﹁ い く ら かの 高 貴 な 魂
︵somenoblesouls
︶﹂ が
︑ パ ー ト ナー と し て キン グ た ち の 運動 に 加 わ って く れ た から で ある
︒ キ ン グは
︑ 彼 ら を
﹁暗 黒 の 失 望の 山 に 希 望の ト ン ネ ル を掘 っ た
﹂ 人々 と
︑ 言 っ てい る
︒ キ ング が 希 望 をも っ てい る
︑ も う一 つ の こ と は︑ 黒 人 た ち の 運 命
︵destiny
︶ と ア メ リ カ の 運 命 は 結 び つ い て お り
︑ 黒 人 た ち の 要 求 の なか に ア メ リカ の 聖 な る 遺産 と 神 の 永遠 の 意 志
︵thesacredheritageofournation[America]andtheeternal
willofGod
︶が 具 体 的 に表 わ さ れ てい る と 言 え るこ と で あ る︑ と 言︵
36︶
う
︒ 七
バ ー ミ ン グ ハ ムの 八 人 の 白 人 聖職 者 た ち に よる 一 九 六 三 年 九月 七 日 の 声 明 九
月 七 日 の声 明 は
︑﹁ 白人 牧 師 た ちに よ る 反 暴 力の 声 明
︵TheWhiteMinisters’Anti-ViolenceStatement
︶﹂ と
197
も言 わ れ て いる
︒ こ の 声 明 の背 景 に は
︑ 次の よ う な こと が あ っ た︒ ウ ォ ー レ ス知 事 が
︑ アラ バ マ 州 警 察に 対 し て
︑次 の こ と を命 じ た︒ す な わ ち︑ 裁 判 所 の 禁止 命 令 が 出さ れ る ま で︑ ア ラ バ マ 州の 小 学 校 と中 学 校 お よ び高 等 学 校 の︑ 裁 判 所 に よる 統合 命 令 を 中止 す る よ う にと い う 命 令で あ っ た
︵ しか し
︑ 実 際に は 九 月 一〇 日 ま で に
︑一 定 数 の 学校 が 裁 判 所 の命 令に よ っ て
︑統 合 さ れ た
︶︒ ま た
︑ 九 月四 日 に は
︑バ ー ミ ン グ ハ ム で 黒 人 の 市 民 権 獲 得 の た め に 活 動 し て い た 弁 護
︵ 37
士︶
の 家 が 爆 破さ れ た り
︑ デモ や 暴 動 が起 き た り し︵
38
た︶
︒ こ の 声 明 は︑ 誰 に 向 か って な さ れ たの か
︒ 第 一の 声 明 は
︑ 人種 隔 離 廃 止に 反 対 す る 者た ち に 向 かっ て
︑ す なわ ち 主と し て 白 人た ち に 向 か って
︑ な さ れた
︒ 第 二 の声 明 は
︑ 人 種隔 離 廃 止 論者 に 向 か っ て︑ す な わ ち統 合 論 者 た ちに 向か っ て
︑ なさ れ︵
39
た︶
︒ 今 回の 第 三 の 声明 が 誰 に 向か っ て な さ れた か は
︑ 第一 の 声 明 と 第二 の 声 明 ほど
︑ 明 ら かで は ない
︒ 強 い て言 え ば
︑ 白 人と 黒 人 の 両人 種 を 含 む市 民
︵thecitizens
︶に 対 し て なさ れ た と 言 えよ︵
40
う︶
︒ ま た
︑ 今 回の 声 明 は
︑ 量的 に も 少 なく
︑ 内 容 にお い て も 拡 散的 か つ 抽 象的 で あ り
︑ 全体 的 に イ ンパ ク ト が ない
︒ とい う の も
︑こ の 声 明 が
︑バ ー ミ ン グハ ム 運 動 と八 月 二 八 日 のワ シ ン ト ン大 行 進 で キ ング が 成 功 をお さ め た の ちに
︑
﹁時 宜 に 適 さ ない
﹂ で
︑ 出さ れ た か らで あ ろ う
︒ 八 お わ り に バ
ー ミ ン グハ ム の 白 人 聖職 者 た ち によ る 声 明 は︑ 一 九 六 三 年四 月 一 二 日の 声 明 が 最 もよ く 知 ら れて い る が
︑実 際 には 同 年 一 月一 六 日 と 同 年九 月 七 日 にも 出 さ れ てい る の で
︑ 延べ 三 回 出 され て い る こ とに な る
︒ また
︑ そ れ ら 三つ
198
の声 明 の 内 容は
︑ 変 化 し てい っ て い る︒ そ の よ うな こ と に つ いて は
︑ こ れま で の 研 究 では あ ま り 知ら れ て い なか っ た︒ 特 に 日 本に お い て は そう で あ る
︒ 第 一 の 声 明は
︑ 人 種 隔 離廃 止 に 反 対す る 者 た ちに 向 か っ て
︑す な わ ち 主と し て 白 人 たち に 向 か って
︑ な さ れ た︒ 第二 の 声 明 は︑ 人 種 隔 離 廃止 論 者 に 向か っ て
︑ す なわ ち 統 合 論者 た ち に 向か っ て
︑ な され た
︒ 第 三の 声 明 が 誰 に向 かっ て な さ れた か は
︑ 第 一の 声 明 と 第二 の 声 明 ほ ど明 ら か で はな い が
︑ 白人 と 黒 人 の 両人 種 を 含 む市 民 に 対 し てな され た と 言 えよ う
︒ こ れ ら三 つ の 声 明が 誰 に 向 か って な さ れ たか に つ い ても
︑ 日 本 に おけ る こ れ まで の 研 究 で は︑ 意識 さ れ る こと が 少 な か った の で は ない か
︒ 白 人 聖 職 者た ち に よ る 三回 の 声 明 に共 通 し て い る こ と は
︑ ど の 声 明 に お い て も
︑﹁ 法 と 秩 序
﹂ が 大 事 で あ る こ と
︑ なら び に 人 種 問題 は 街 頭 での デ モ 行 動に よ っ て で はな く
﹁ 法 廷﹂ で 解 決 さ れる べ き で ある こ と
︑ を強 調 し て い るこ とで あ る
︒ 白 人聖 職 者 た ちが こ れ ら のこ と を 強 調 すれ ば す る ほど
︑ 黒 人 た ちの 置 か れ てい る 状 況 に対 す る 白 人 聖職 者た ち の 想 像 力の 欠 如 を 露呈 す る こ とに な る こ と を︑ 白 人 聖 職者 た ち は ま った く 理 解 して い な い
︑ と言 う こ と がで きる
︒ 白 人 聖 職 者 たち に よ る 声明 に 対 し て
︑キ ン グ は 何に こ だ わ って 応 答 し た か︒ 第 一 に
︑キ ン グ た ち のデ モ 行 動 がバ ーミ ン グ ハ ム に関 係 の な い﹁ よ そ 者
︵outsiders
︶﹂ た ちに よ り
︑ また
﹁ 時 宜 に適 さ な い で
︵untimely
︶﹂
︑ な さ れ て いる と 白 人 聖職 者 た ち が 非難 し た こ とに
︑ キ ン グは こ だ わ っ︵
41
た︶
︒ 第 二 に
︑ 白人 聖 職 者 た ちが
︑ 終 始 一貫 し て
﹁ 法の 遵 守
﹂ を 強調 し た の に対 し て
︑ キ ング は
︑ 法 には 正 し い 法と 不 正な 法 と が あり
︑ 正 し い 法は 人 間 の 人格 を 高 め るが
︑ 不 正 な 法は 人 間 の 人格 を 貶 め る もの で あ る ので
︑ 不 正 な 法に は従 っ て は なら な い と
︑ 応答 し た
︒
199
第 三 に
︑ 声明 を 出 し た 白人 聖 職 者 た ち も キ ン グ
︵た ち
︶ も と も に
︑﹁ 教 会 を 愛 し
︑ そ の 胸 の 中 で 育 て ら れ︑ そ の 霊的 祝 福 で 支え ら れ
︑ そ して 命 の 続 く限 り そ こ に 留ま ろ う と して い る 福 音の 牧︵
42
者︶
﹂ で はな い か と
︑キ ン グ は
︑白 人 聖職 者 た ち に語 り か け て いる
︒ キ ン グの こ う い う在 り よ う に
︑筆 者 は
︑ 日本 に お け る 人権 運 動 と 違っ て
︑ ア メリ カ にお け る 黒 人の 人 権 運 動 はキ リ ス ト 教と 深 く 結 びつ い た も の であ っ た と
︑思 わ ざ る を えな い
︒ そ のこ と に つ い て︑ 日本 に お け るキ ン グ 研 究 の第 一 人 者 であ る 梶 原 は︑ 次 の よ う に 述 べ て い る
︒ 筆 者 も 同 じ 考 え で あ る
︒﹁ キ ン グ が 黒 人た ち と と もに 闘 っ た 公 民権 運 動 は
︑一 面 に お い てた し か に 政治 的
︑ 社 会的 運 動 で あ った と と も に︑ 他 面 に お いて キリ ス ト 教 の真 正 性 を 問 う運 動 で も あっ︵
43
た︶
﹂︒ 注
︵ 1
︶ この 日 付 は︑ キ ング が 獄 中書 簡 を 書き 終 わ った 日 で はな く
︑書 き 始 めた 日 で ある と の 見 方 も あ る
︒JonathanBass,
BlessedArethePeacemakers:MartinLutherKing,Jr.,EightWhiteReligiousLeaders,andthe“Letterfrom
BirminghamJail”(BatonRouge,LA:LouisianaStateUniversityPress,2001),135.
︵ 2
︶ 黒崎 真
﹁ アメ リ カ公 民 権 運動 に お ける 教 会 の役 割 再 考﹂
﹃ア メ リ カ史 研 究﹄ 第 三 一号
︑ 二
〇〇 八 年
︑八 一 頁︒
︵ 3
︶ 一九 六 三 年一 月 一四 日 の 州知 事 就 任演 説 で
︑﹁ 人種 隔 離 を今 日 も
︑人 種 隔離 を 明 日も
︑ 人 種隔 離 を 永遠 に
﹂と 述 べ た︒
︵ 4
︶ ブラ ウ ン 対カ ン ザス 州 ト ペカ 市 教 育委 員 会 の裁 判 にお い て
︑全 員 一 致に よ り
︑公 立 学 校に お ける 人 種 隔離 は 憲 法違 反 であ る と の判 決 が下 さ れ た︒
︵ 5
︶ シャ ト ル ズワ ー スは
︑ 一 九二 二 年 に生 ま れ
︑一 九 五一 年 に セル マ 大 学を
︑ 一 九五 三 年に ア ラ バマ 州 立 カレ ッ ジ を︑ 卒 業し て いる
︒ バ ーミ ン グ ハム の ベ テル
・ バ プテ ス ト教 会
︵BethelBaptistChurch
︶ の牧 師 であ る
︒ SC L C の創 立 メン バ ー の一 人 であ る
︒
200
︵ 6
︶ClayborneCarson,ed.,TheAutobiographyofMartinLutherKing,Jr.(NewYork:IntellectualProperties
Management,Inc.andWarnerBooks,1998),170-86;
クレ イ ボ ーン
・ カ ーソ ン 編
﹃マ ー ティ ン
・ ルー サ ー
・キ ン グ自 伝
﹄ 梶原 寿 訳︑ 日 本 基督 教 団 出版 局
︑ 二〇
〇 一 年︑ 二
〇四
︱ 二 二二 頁
︒ 黒崎 は
︑ 筑波 大 学博 士
︵ 文学
︶ 学 位請 求 論文
﹁ マ ーテ ィ ン・ ル ー サー
・ キ ング
・ ジ ュニ ア にお け る キリ ス ト 教実 践
︱ アメ リ カ 公民 権 運動 と 黒 人教 会
︱
﹂の 一 一頁 に お いて
︑﹁ 同 書
︹TheAutobiographyofMartinLutherKing,Jr.
︺ は︑ キ ン グの 思 想と 活 動 全体 を 理 解す る 点で 良 書 であ る
︒し か し
︑文 章 の どこ か ら どこ ま で がど の 出典 に よ って つ な がれ て い るか 不 明な 場 合 があ る た め︑ 本 研究
﹇ 黒 崎の 博 士学 位 請 求論 文
﹈ では 引 用 とし て は使 用 し ない こ と にす る
﹂ と記 し て いる
︒ 筆者 も 黒 崎の 考 え に賛 成 であ る
︒ しか し
︑本 稿 で 取り 扱 っ てい る 範 囲に 関 する 限 り
︑黒 崎 が 指摘 す る よう な ネ ガテ ィ ヴな 影 響 は受 け な いこ と
︑ また 梶 原 の翻 訳 がわ か り やす い こ と︑ の 二 つの 理 由に よ り
︑本 稿 で はTheAutobiographyofMartinLutherKing,
Jr.
と
﹃マ ー テ ィン
・ ルー サ ー
・キ ン グ 自伝
﹄ を 使用 す る こと に する
︒
︵ 7
︶Carson,ed.,178;
カ ー ソン 編
︑二 一 三 頁︒
︵ 8
︶Ibid.,178-79;
同書
︑ 二 一四 頁
︒
︵ 9
︶Ibid.,179;
同 書
︑二 一 四
︱二 一 五 頁︒
︵ 10
︶Ibid.,179;
同 書
︑二 一 四 頁︒
︵ 11
︶Bass,234.
︵ 12
︶Ibid.,236.
︵ 13
︶Ibid.,257-58.
︵ 14
︶Ibid.,5.
︵ 15
︶Ibid.,5.
︵ 16
︶Ibid.,10.
︵ 17
︶Ibid.,292.
︵ 18
︶Ibid.,19.
︵ 19
︶Ibid.,233.
201
︵ 20
︶Ibid.,233-34.
︵ 21
︶Ibid.,234.
︵ 22
︶ 四月 一 二 日の 声 明は
︑ 梶 原寿 が
︑ その 著
﹃ み 足 の 跡 を し た い て
キ ン グ 牧 師 に お け る 信 仰 の か た ち
﹄︵ 新 教 出版 社
︑ 二〇
〇
〇年
︶ の 六五
︱ 六 六頁 に お いて
︑ 要 約し て いる
︒ そ の要 約 も 参照 し て いた だ きた い
︒
︵ 23
︶Bass,19.
︵ 24
︶Ibid.,235.
︵ 25
︶Ibid.,236.
︵ 26
︶Ibid.,236.
︵ 27
︶Carson,ed.,188;
カ ー ソン 編
︑二 二 四
︱二 二 五 頁︒
︵ 28
︶Ibid.,189;
同 書
︑二 二 六 頁︒
︵ 29
︶Ibid.,189;
同 書
︑二 二 六 頁︒
︵ 30
︶MartinLutherKing,Jr.,WhyWeCan’tWait(NewYork:ASignetClassic,1964),51.
梶 原 寿﹃ マ ーテ ィ ン
・L
・ キン グ
﹄ 清水 書 院︑ 一 九 九一 年
︑ 一三 九
︱ 一四
〇 頁
︒梶 原
﹃み 足 の 跡を し た いて
﹄︑ 五 九
︱六
〇 頁
︒
︵ 31
︶Carson,ed.,191-92;
カ ー ソ ン編
︑ 二 二八
︱ 二二 九 頁
︒
︵ 32
︶Ibid.,193;
同 書
︑二 三
〇 頁︒
︵ 33
︶Ibid.,193;
同 書
︑二 三
〇 頁︒
︵ 34
︶Ibid.,195-98;
同書
︑ 二 三二
︱ 二三 六 頁
︒
︵ 35
︶Ibid.,199;
同 書
︑二 三 七
︱二 三 八 頁︒
︵ 36
︶Ibid.,201-02;
同書
︑ 二 四〇
︱ 二四 一 頁
︒
︵ 37
︶Bass,180.
バ ス によ れ ば
︑こ の 人 物は ア ー サー
・ ショ ー ズ
︵ArthurShores
︶で あ る
︒
︵ 38
︶Bass,180.
︵ 39
︶Ibid.,19.
︵ 40
︶Ibid.,257.
202
︵ 41
︶ その こ と につ い ては
︑ 本 稿の キ ン グ獄 中 書 簡の な か の﹁ 第 一に
﹂ と
﹁第 三 に
﹂で 述 べ てい る
︒ま た
︑ 次も 参 照 して い ただ き た い︒Carson,ed.,188;
カ ー ソ ン編
︑ 二 二四 頁
︒
︵ 42
︶Ibid.,199;
同 書
︑二 三 八 頁︒
︵ 43
︶ 梶原
﹃ マ ーテ ィ ン・ L
・ キン グ
﹄︑ 一 五二 頁
︒
203