奈良教育大学学術リポジトリNEAR
幼児の数能力について
著者 坂口 杲一
雑誌名 奈良教育大学教育研究所紀要
巻 12
ページ 1‑10
発行年 1976‑03‑25
その他のタイトル On Children's Number Abilities.
URL http://hdl.handle.net/10105/6360
幼児の数能力について*
坂 口 昊 一**
(数学教室)
幼児の数能力については多くの人びとによって実験や調査がなされている。この報告は小学校に就 学する直前の幼児が持っている数能力の程度と個人差及び幼児の数教育に対する親の考えや態度につ いて調べたものである。調査対象は本学の附属幼稚園の卒園前1ケ月の幼児とその保護者である。本 学の附属幼稚園では入園児を奈良市内在住の希望者の中から無作為抽せんによって選抜しているので,
園児は奈良市内の幼児の中から無作為に抽出された標本とみなしてもよい集団である。また数につい て特別な指導を行っているという事実もない。卒園までのおよその目標は1から20ないし30までの 物の個数が数えられて,1から10までの数字が読めたらよいという程度である。なお数量の保存につ いても意図的な指導は行っていない。
1.幼児の数能力についての実験
1被験者と実験期目 下記皿の1〜8については昭和48年度の5才児学級2クラス58人(男子 29人,女子別人)で,実験期日は昭和49年の2月である。9,1Oと11については昭和49年度の 5才児学級それぞれ1クラスで,前者は男子14人,女子14人のクラス,後者は男子15人,女子13 人のクラスである。実験期日は昭和50年の2月である。欠席者は除いてある。
u.実験方法 園児を1人ずつ別室に呼び出して個人面接の形式で実験を行った。下記皿の1〜8 については,前半と後半に分けて1人の幼児に面接を2回すっ行った。
皿.実験内容 実験項目は一対一対応と個数の大小の比較,個数の保存・数唱と計数,集合数と大 小の比軌順序数,数字の読み書き,簡単な足し算,簡単な引き算,時計の読み,お金の識別と構成,
量の保存の11項目である。以下に各項目の内容を示す。
L 一対一対応と個数の夫小の比較
下図のような赤まると青まるを書いた紙を①②,③のj順に見せて,1枚ごとに「赤まると青ま るとではどちらの方が沢山ありますか(または多いですか),それとも同じだけありますか」とき く。個数を数えようとする子どもには,「数えないで答えてください」と注意する。
①O O O O O O
●●●●●●●●
②●O●O●O③
●O O ●O ●O ●0 ●O
O● O○
●o ●o
% ♂、
非 On Chi1dren s Number Ab i I ities.
淋 Kσichi Sakaguchi(Department of Mathematics,Nara University of Education, Nara)
2.個数の保存
①右図のように白い碁石と黒い碁石を並べ白石と黒石が同じだけあることを O工CO 確認させた上で,黒石の方を左図のように置きかえて,「黒い石をこんなよう ●6●●
● ● に置きかえたら,自と黒ではどちらの方が沢山に(または多く)なワましたか,
●
● ● それとも同じですか」ときく。
②右図のように白石と黒石を並べ,白石と黒石が同じだけある ○ O O O ○ ○ ○
ことを確認させた上で黒石の方を左図のように集めて,「黒い ● ● ● ● ● ● ● 傘石をこんなように集めたら・白と黒で葭まどちらの方が沢山に(または多く)なり ましたカ㍉ それとも同じですか」ときく。
3.数唱と計数
オサ①「いち,に,さんでもいいし,ひとつ,ふたつ,みっつでもよいから,どこまで数が言えるか一 言えるだけ言ってごらん」と指示する。ただし1ooまで呼唱できたらそこで終らせる。
②100個の碁石の山を用意して,実験者が「ひとつ,ふたつ」と言いながら1個すっ石を横に移 カず
し・「こんなようにして1つずつ石の数を数えてごらん」と指示する。
③②の計数が30以上できた者には 石を右図のように配置し
@。・。。・。
指でさし示しながパここに石が1・個あります。こちらにも ・8・・O・
・・個あ舳そしてこち1に・鮒ま九全部でい/つあ・。・・8・&
りますか」ときく。
4.集合教と大小の比戦
①ケ)7個の碁石の集合と,け)15個の碁石の集合を用意し,この順番にそれぞれ「石はいくつ (または何個)ありますか」とき㍍
②碁石の山を用意し,順番に(ア)「この中から石を8つ(または8個)とってごらん」,け)「この 中から石を16(または16個)とってごらん」と指示する。
③物を示さず・言葉だけで順番に下のようにき㍍
(ア) 「4つと3つ(または4と3)では,どちらの方が多いですか」
け) 「6つと8つ(または6と8)では,どちらの方が少ないですか」
(ウ) 「23と19では,どちらのカが多いですか」
5. 口,月F教(日日香)
紙に虎の絵を一列に11匹並べたものを見せて,順番に下のようにきく。
①「前から4つめ(または4番め)にいるのはどれですか」
②後から5つめのものを指して,「この虎は後から何番目(またはいくつめ)にいますか」
(虎年だから虎の絵を用いた)
6.数字の読み■き
① Oから1Oまでの数字と13,25,66,100を1つずつ記したカードを12,5,8,7,4,
1,3,1O,6,g,O,13,25,66,100の順に見せて読ませる。
②紙と鉛筆を与えて1「1から1Oまでの数字を順番に書いてごらん」と指示する。
一2一
7.簡単な足し算.
①「1つと2つ(または1と2)ではいくつになりますか」ときく。
②r・一1・一(1たは・1・)で榊1−1舳」lll 謔煤Gζ用を禁止/
③「4つと3つ(または4と3〕ではいくつになリますか」ときく。
8.簡単な引き算
σ) 「3つあったものが1つなくなったらいくつになりますか」とき㍍
②r・一あ一たものが・一な11一た!い・一に111すか」ll リ練用を禁止/
③「7つあったものが3っなくなったらいくつになりますか」ときく。
9.時計の読み
9時,2時,6時,3時半,1O時半,7時半の時刻を示す時計の絵を用意し,この順番に1つず つ絵を見せて,「この時計は何時ですか」ときく。
lO.お金の識別と構成
1円玉,5円玉,50円玉 100円玉を各5個ずっと10円玉10個を取り混ぜたものを用意し,① この中から10円玉,1OO円玉,1円玉,5円玉,50円玉をそれぞれ1個ずつ取り出すように,こ の順番に1つずつ指示する。②この中から60円,32円,235円を取っ出すように,この順番に1 つずつ指示する。
11一量の保存
透明な3つの容器A,B,Cを用意する。B,CはAよりも A
:箒線二続ニニ;ζll㌫1二練1、♂口
を一杯入れてそれをCの中にあける。、と。の砂の表面が水平 / 、
ll11讐1;;1㍍一同じ・■・H
②「同じ」と答えた者には・「なぜ同じだと思いますか」と
きき,「こちらの方が沢山」と答えた者には,それを指さして,「なぜこちらの方が沢山だと思 いますか」ときく。
w.実!験の結果と考察
1.一対一の対応と個数の大小の比較
①には殆ど1oo%のものが正反応を示したが,列の長
問 正答者数 誤答者数 正答率
① 57 1 0.g8 短によって直観的に判断したかも知れないという疑問が ② 44 14 0.76 残る。②,③の正答率は実際の能力より悪く出たのでは ③ 44 14 0・ア6 なかろうか。被験者が実際に自分で対応づけを行って答
(無答は誤答として扱う。以下同じ) えるような問題にすれば,もりといい結果が出たのでは
ないかと思われる。この問いに対しては80%程度の者がよくわかっていると考えられる。2.個数の保存
①
②
正答者数 誤答者数 正答率
47 11 0.81
44 14 0.ア6正答率は約80%である。これを実験11の量(連続量)
の保存の結果と比較すると,個数(分離塁)の保存の方が 幼児にとって掴みやすいことがわかる。
3.教唱と計数
16まで呼唱できた者の数 58 1.00 19まで計数ができた者の数 58 1.00 30まで 54 0.93 30まで 〃 55 0.95−
100まで 36 C−62 100まで 仏 39 0.67
正答者数 誤答者教 正答率③
数唱と計数の限界はほぼ一致しているが,物と一対一に対応
32 23 0・58
させて発声させる(計数させる)と,単なる数唱よワも若干先
の方まで唱えられる傾向が見られた。③は30まで計数できた者に対して,どの程度集合致の10進構 造が掴めているか調べたものである。発声(数詞)の系列の1O進構造がわかっていても,それが必 ずしも集合致の1O進構造に結びついていないことがわかる。
4.集合数と大小の比散
①の(イ〕と②の(イ)の結果は,
① ② ⑤
問
ケ) け) ケ) け) (ガ け)
(ウ)正答名数 57 52 58 誤答者教 1 6 0 正答率 O・98 0・90 r・00
54 58 45 4 0 13 0,93 1,00 0.78
38 20
0.66数唱や計数ができても集合 数の概念と必ずしも結びつ いていないことを示してい
る。③の(イいウ)の結果は,
数が少し大きくなると,呼 び名はわかっていても,必ずしも大小関係の理解には結びっいていないことを示している。
5. 1旧月F素虫(真■番)
間 正答者数 誤答者数 正答率
①56 20.97 ②53 50.91
何番目という概念はほぼ理解できているようであるが,
僅かながらあいまいな者がいる。
6.教宇の臨み警き 数字 12一一10①
正答者数 誤答老徴
正答率
13 25 66 1口0
58 54
0 4 1,00 0−93
56 45 56
2 13 2
0.9ア 0.ア8 0.9ア
○から1Oまでの数字は全員が読めた。
あとの数字もかなリよく読める。また 7を除けば1から1Oまでの数字は95%
以上の者が書ける。7の出来が悪かっ たのは7と書く者が多かったからであ る。筆順の誤りの多いのが注目される。1から1Oまで全部書けた者は43人いるが,そのうち筆順 まで正しく書けた者は2人しかいなかった。
一 一
数 字 書ける者の教
書けない老の数
正答率
I蟄サるが筆順に誤ワのある者の数
12345678910
58 58 58 57 55 55 49 5ア 56 56
0001339122
1,00 1,00 1,00 0,99 0,95 0,95 0,84 0,99 0.97 口.9ア 0 0 0 6 24 6 30 28 30 29
7,8・簡単な足し鼻と引き真
正答巻数 誤答者数
正答率
54
4
0.93
52
6
0.90
45 13
0.78② ③
55
3
0.95
48 32 10 26
0,83 0.55
7の③と8の③の結果は,和が5より 大きくなる場合の4以下の数の足し真と,
5よリ大きい数からの差が5よリ小さく なる場合の引き算がむつかしいことを示
している。
9.時計の読み(ここから被験者の数が変る)
問
正答者数 誤答者数
正答率
9時 2時 6時
3時半10時半 ア時半
244
0.86
25
3
0.89
22
60フ9
12 16 0.43
11 11
17 1フ O.39 0.39
時間単位でなら80%以上の者が読める が・半時間単位になると40%前後に落ち る・なお2時が読めない3人は全部読め
なかった。
1O.お金の識別と構成
殆どの者が1OO円までの硬貨の識別はできるが,IO進構造的な要素がはいる金高の構成はやはり
むっかしい。
正答者数 誤答者数
正答率
10円玉 1m円玉 1円玉 5H玉
50円玉 28
0 1.00
28 0
1.0028 0
1.0026 2フ 2 1
0,93 0.96
60円 32円235円
25
3
0.89
「0 9
18 「9 0,36 0.32
11.量の保存
正答者数
14 どちらも初め太いから低く
答えなし
は同じだから 細いから高い
5 2
誤答者数
14高いから太いから答え
沢山 測」 なし9 1 4
正答率 0」50
正答率は50%である。こ れを実験2の個数(分離塁)
の保存の結果と比較すると,
量(連続量)の保存の方が 難解であることがわかる。
2.
1.拠調査者と調査期日
幼児の数教育に対する親の考えと態度
本学附属幼稚園の5才児学級(前節の1〜8の被験者)の保護者に対
し,昭和49年2月に実施。58人中56人の回答を得た。
皿.調査方法 質問紙を渡して回答を求めた。様式はいくつかの選択肢の中から該当する事項に マークをつける方法をとった。
皿.調査内容 調査内容は次の5項目である。小学校に入学するまでに幼児にどの程度の数能力 をつけさせたいと思うか。家庭で幼児に数の指導をしたか。どんな方法で指導したか。いつ頃からお もに誰が行ったか。幼児の数の指導についてどのような考えを持っているか。
M 調査の結果と考察
1.小学校入学直前の幼児に対する寂の希望水準
A 数唱と計数 以下AからEまでの親の希望水準
水 準
人数 比率
①1から10までの数唱と計数ができる
11
0.20②1から20〜30までの
23 0.41
⑤1から100までの 〃
20
0.36②その他
2
0.03B 数字の読み書き
を眺めてみると,筆者が予想してい た程度よりも概して高い。中でもB の書く能力④が36%,Cの③が70
%・Dの④が27%,Eの⑤が18%
もあることは著しい。それでも前節 で調べた幼児の実態と比較すると,
水 準
①1から10までの数字が読める
②1から20川30までの〃
③口から10口までの 〃
④その他
人数
ア
21 28
0比率
0,13
0,38
0,500.00
水 準 人数 比率
①全<書けなくてもよい 2
0.04
②1から10までの数字が書ける
22 0.39
③ 1から20〜30までの
12
0.21④0から100までの 〃
20 0.36
⑤その他
0 0,00
C 計算(足し算と引き算)
水 準
①全くできな<てもよい
②5以内の数の範囲(答も5以内)で足し算引き算ができる
③10以内の数の範囲(答も10以内)で 〃
④その他
人数
6
10 39
1
比率
0,11
0,18 0,70 0.02D時計の読み
水 準
人数 比率
①登園,昼食など生活と関係あるいくつかの時刻を知る 13 α23
②9時,12時,3時,6時が読める 6
0」11
⑤1時間単位で時計が読める
21
0.38④半時間単位で 「5 0.27
⑤その他 1 0.02
幼児のもつ能力の 方が概して親の希 望水準を上まわっ ている。なおこれ らの希望水準を見 ると,そう高くは ないグループとや や高いグループと が存在するように
思われる。
E お金
一6一
水 準
人数 比率
①理解できなくてもよい 3 0.05
② 100円以下の硬貨の識別ができる 26
0.46③②のほかに10円玉で構成される「何十円」がわかる
12 0.21
④③のほかに10円玉と100円玉の関係がわかる
4
0.Oア⑤④のほかに10円玉と100円玉で構成される「何百何十円」がわかる
10
0.18⑥その他 1 0.02
2.家庭での指導の有無
下表のように両者ほぼ半々であることがわかる。
水 準
①ほとんど行わなかった、幼稚園にまかせていた
②何らかの指導を行rた
人数
27 29
比率
0,48 0.52
3.指箏の態度と方法
前間で②と答えた人に対して回答を求めた。選択肢を2つ選んでもよいことにしたので,回答者
水 準
人数 比率
①計画的に教えた 0 0.00
②興味や脚しを持たせる場面を作って積極的に教えた 4
0.12③ワークブックや絵本などを利用して教えた
5 O.15④子どもが関心を示したときをとらえ無理のない程度に教えた
17 0.52⑤機会を見て適宜教えた ア
0.21
⑥その他
0
O.00が29人であるのに 回答数は33になっ ている。④が一番 多いが,これは予 想された結果であ
る。
4.指導開始期と主な指箏者
問2で②と答えた人に回答を求めた。指導開始期に対しては無答のものが3人あり。主な指導者 に対しては2つを回答した者が3人あった。
水 準
①2才半ばから始めた
②3才頃から始めた
⑤ 4才 〃
④ 5才 〃
人数数
512 4
5比率
0,19 0,46 0,15 0.19
母父祖母祖父姉兄
19 5 4 2 2 0
0,59 0,16 0,13 0,06 0,06 0.00
3才は第一質問期の開始期と言われているので,この時期から指導を開始した人が多いのはもっ ともであり,効果的でもあると思われる。
5.幼児の数教育に対する親の考え
次の8つの選択肢を与えて,自分の考えに相当するものあるいはそれに近いものを1つか2つ選 んで回答するように求めた。
①幼児期を小学校の準備段階と見ないで,この時期にもそれなりに子どもの能力をできるだけ伸ばしてやりた い。だから子どもの欲求や能力に応じて,できるだけ数能力もつけてやワたい。
②子どもは数に対して割合興味と理解力をもっているので,指導を曙跨(ちゅうち上)すべきでない。
③今日では子ど辛の遊びや生活の中でも教についての知識がかなり必要になっている。だからある程度の指導 は必要である。
④小学校入学に際して,ある程度数の知識を持っていないと不安である。
⑤指導がすぎると,小学校にはいってから算数の授業を馬鹿にして,かえって好ましくない結果を招くおそれ がある。
⑤幼児期にはそれほど数の知識は必要でないし,小学校にはいれば算数を初歩から教えてくれるので、この時 期には日常生活や遊びの中で自然に会得する程度で十分である。
⑦幼稚園にまかせておけぱよい。
⑧その他(意見を書いてください)
A B 総 合
①
5 0.1316
0.32 21 0.24②
2 0.05 6 0.12 8 0.09③ 4
0,10 「00.2口 14
0.16④
5 0.133
0.06 8 0.09⑤
5 口.13 4 0.08 9 O.r0⑥ 16 0.41 8
0.16 24 O.2ア⑦ 2
0.05 1 0.02 3 0.03⑧ o 0100 2
0.04 20.02
結果は下のようである。質問2に対して「ほとんど指導しなかった」と答えた親のグループをA,
「何らかの指導を行った」と答えた親のグループをBとした。AとBの,幼児の数教育に対する意 見の相違が表によく現れている。
ト
/一
①〜③を積極的意見1④〜⑦を消極 的意見と見ると,AとBを総合した場 合,2種類の意見が相半ばしているこ
とがわかる。
3. お わ り に
幼稚園の教育は幼稚園教育要領に準拠して行われている。そこから平均的な指導目標が自ら生まれ てくる。幼児の数に関する能力は,この報告からもわかるように,多くの幼稚園が持っている平均的 な目標ないし期待水準を越えて発達している。幼児の生活環境や様式,家庭教育などがそうさせてい るのである。しかし,その発達は不安定,不正確を残したままである。この点から,行き過ぎになら ない範囲で,よリ適切な数の指導の必要性が認められるのではなかろうか。
この実験と調査には松原氏の論文〔1〕と著書〔2〕を参考にした。突喰に当っては。当時の本学の 学生辰田京子さんと尾村満智子さんに終始熱心に協力してもらった。また附属幼稚園の先生がたには 種種便宜をはかっていただいた。ここに厚く感謝の意を表する。
〔付 記〕 実験の結果としては問題別の正答者教、正答率を調べたが,個人の水準を見るためには,個人別 の正答故、正答率を示す必要があるので,それを付記する。実験9〜11はそれまでのものと被験者 が変るので除くことにし,その他の実験の結果を次のように点数化する。
実験結果を示した表に記載された各小項日ごとに正答を1点,誤答をO点とする。ただし,「敏
一8一
唱」と1一
v数」では,どちらも,1〜10が出来た場合は1点,1〜30が出来た場合は2点,1〜100が出来た場合は3点とし,③は採点しない。「数字を書く」では(1,2),(3,4),(5,6),
(7,8),(9.lO)の5つの組に分けて,各組ごとに正答(2つとも書けた場合)を1点とする。
このように実験1山8の結果を点数化すると,個人の満点は36点となる。それを更に100点満点 に換算してまとめたものが下表である。
得点O〜5556〜60る1〜6566〜ア071〜7576〜8081〜8586一ヲ091〜95%〜100計 人数 0 1 r 1 4 3 7 10 17 14 58
文 献
〔1〕
〔2〕
松原達哉,幼児の数能力の発達と親の態度,立正女子大学短期大学部児童科紀要(1969)
松原達哉,幼児の数の指導,日本文化科学杜(1969)
10一