陸上競技の指導に関する研究その2
知識技術に関する実態調査の考察
体育研究室 野
(1969年11月4日受理)
田 洋 平
1 緒 言 調査目的 2 調査方法
1)調査方法と対象 2)調査項目 3 調査結果と考察
1)短距離に関する結果と考察 2)砲丸投げに関する結果と考察 3)走高跳に関する結果と考察 4)全体に関する考察 4 結 語
1緒 言
研究その1では,陸上競技の授業で現実に生じているゆがみについて概説した。生徒 は,学習の痕跡がないまsに小学校,中学校,高等学校,大学へと進み,知識の学習も技 術の学習もそれら4種の学校では大差ない指導が行われている。クラウチングスター一一トを 教えるとき,砲丸投げの突き出し技術を指導するとき中学校,高等学校,大学ともまった くかわりない指導内容と方法で指導しなければならない矛盾にぶつかる。小学校で投の基 礎,中学で砲丸投げの基礎,高校で基礎技術を反覆し,大学で完成するという図式が学習 指導の本道であろうかと思われる。それにもかXわらず,高校,大学の技術の差がない現 実,高校生も大学生も同じような方法と手順をとらないと憶えてくれないしそれを毎年続 けてさえ憶えてくれないという現実。これを指導者はどうとらえたらいSのだろうか?。
研究その1の中で,教師の指導内容の貧困,陸上競技を歪曲してしまいそうな指示,説 明(技術解説),示範,教授態度,プログラム作成や人格,生徒の陸上競技学習への参加
態度,学習態度の問題点などを学習痕跡のない原因として指適できるし,これらが,有形 無形に生徒を圧して学習の正常な機能のバランスを崩していることを述べた。このような 中で,学習に興味をもつことは,意欲や欲求に通じ学習動機としての機能を充分に果すこ とになる。興味は陸上競技に対する積極的な態度への志向であり,陸上競技活動を内面か らゆさぶり前進させる推進力の働きをする。そして更に,陸上競技を価値づけさせていく 努力が指導であると思われる。勿論,学習意欲はあるが興味のない者,又はその逆の立場 をとる者などが入り混っているので安易に結論を出すことは許されないが,興味や価値感 をもっている生徒はそうでない生徒よりはたしかに,知識や技術の習得量は大であると考 えられがちだったし,授業では,全体のレベルを上げて指導を徹底させていく,更にその 上に興味のある者,価値を認める者等の実力を育て伸ばし,そのような者を授業時間の中 で核として四囲に影響を及ぼすような指導をしてきた。幾重にも入りこませた方法をとっ て,全体ご個人の関係で学習効果をあげ,効率をよくするように考えてきた。しかし現実 には,高校一年と大学一年の技術上の差はないし,両方の生徒の学習痕跡も非常に不確実で あり,6・3・3・4の教育課程がそれぞれ独立し,他との関係を排しタテ関係を無視し断絶 した中での思惑で指導を進めているように思えてならない。その断絶の意識が学習の痕跡 を失わせ,興味を麻痺させ,価値感のあるなしが学習を刺戟する動因の何物にもなってい ない。そこで本研究では,高校一年生のもっている知識技術の程度を知り,大学一年生と 対比させて両者の間で共通した間違いを見出だし,更に高校生については,興味のあるな
し,価値感をもつもたないで知識技術の習得に差が生ずるかどうかをみるものである。
即ち記憶されている知識技術の欠陥を知り,それが興味,価値感の中でどのようにゆれて いるかをみるものである。
2 調査方法
1) 調査方法と対象 イ 調査期間 ロ 対 象
ハ 方 法 2)調査項目
昭和43年5月〜7月
高等学校,高等専門学校生徒 男子519名 大学生(茨城大学生) 男子学生100名 質問紙法による。
イ 短距離種目について a クラウチングスタート法
b
Cde
スタートの構えでの前足の位置 利き脚の位置
クラウチングスタートとスタンデイングスタート 短距離に関する知識
ロ 投てき種目について
abCdef9
砲丸重量 砲丸の支え方 砲丸の投げの構え 突き出し動作 横向き投げ 後ろ向き投げ
砲丸投げの記録をのばす条件 ハ 跳躍種目について
abcdef9
上記三種目の具体的な項目を選定した理由は,
上競技教材の中での中心課題であり,
充分であると想定できるからである。
が現場では非常に歪曲されて指導されていることを指摘できる(このことについては第一 報で報告した)。 したがって,陸上競技の技術指導のむずかしさや生徒がそれらの知識や 技術を充分に身につけていないという事実を直視しなければならない。習得を困難ならし めている溢路を認識した上で,知識や技術が,生徒にどのように理解され,受けとめられ ているかをみることが出来る。
とび方
ペリーロール(指導)
ベリーロールをやらない理由 教師のべリPtロール
走高跳の助走
ベリーロールが有利な理由
ベリーロールとその他のとび方との記録の比較
これらの種目が,中学,高校を通じて陸 当然数多くの学習時間が充当されていて学習知識も しかしそれと同時に,これらの種目では,その技術
3 調査結果と考察
1)短距離に関する結果と考察 a クラウチングスタートについて
イ)表1により,スタート法について知っているか,知っていないかを調査した。クラウ チングスタートは小学校4年からの学習であるので,知らないものはないだろうという予 想をしていたが,全体の6.7%であるが知らないとする生徒がいる。これらの裏付け調査 は完全な形では行なっていないが,茨城県日立市内の山部の中学で細案に組んでいながら 指導できる教師が不在であったという理由で過去7年間にわたり陸上競技の指導を実施し ていなかったという事実がある。知っていると答えた者は87%強でもっともな数値ではあ るが,自分のスタートの用意の姿勢を図示せよという問に対しては,図示した者は55%の 217名であった。これは以外に低率といわなければならず,生徒各自が自分のスタート の姿勢をイメー一ジとして把握していない。
表1 クラウチングスタート法 (%) N・S19
1i−12−・−sD T−11−2i−・lsD
知 っ て い る
{図示し た 図示しない
知 ら な い
知っているが 図示出来ない 指導を受けない
無 解 答
N
%
59.18 80.OO 20.OQ 4,48 31.42 0.81 4,08 245 47.20
46.59 78,04 21,95 7,94 40.go 2.27 2.27 88 16.95
50,00 74.19 25.80 9.13 31.18 0 6.98 186 35,83
42.46 34.37 8.50 4.11 16.75 0.94 4.64
279
53.75 64.51 217 81.66
ア7.77
18.3362 22.22
35 6.73 176 33.91
一4 0.77 25
4,81
519 4.29 24.73 1.07
268 186 35.83
47.13 77.02 22.97 10.80 36.94 1,27
382 157 30.25
48.29 72.94 27.05 5.67 38.Q6 o 7.95 176 33.91
19.61 18.26 2.62 3.86 8.60 O.94 4.03
註(略号)
1−……陸上競技の授業が自分の為になったグループ 2−…… 〃 〃 為にならなかったグループ o ……無解答
一1……陸上競技の授業が面白かったグループ ー2…… ウ 〃 面白くなかったグループ
ロ)表2 クラウチングスタートの用意の姿勢について詳しくみてみると,一応指導要領 の中での技術のおさえ方を基準にしてその基本型をとっている者ととれていない者とを比 較した。絶対的に多いのが腰を高くあげて,首を必要以上におこして緊張させている三角 形に似た型(A型と呼ぶ)が多い。全体の60%前後がその型である。次に多いのは台型に 似た型(B型と呼ぶ)が20%〜30%弱であり,理想的な型といわれている平行四辺形に似 た型(C型と呼ぶ)が20〜30%弱である。これらの全ては1一と2−,−1と一2の問でもそ の技術の程度に差がないことがわかるg
表2 クラウチングスタートの用意の姿勢
Ii−12−1・−SDITI−il−21−・ISD
A型PZSR1sgZX 曜r」今㌧r寓 c型r駕?「脳
N
59.48
23.27
17.24
116
56.25
18.75
25,00
32
63.76
21.73
14,49
69
20,82
8.60
5.25 131
60.36 48 22.11 38
17.51
217
63.26
17,34
19,38
98
47.36
29.32
22.80
57
67.74
22.58
9.67
62
14.34
14.14
5.31
大学生
用意の姿勢 構え
A 型 o 70%
B 型 70%
践
25%C 型 30%
駄
5%ハ)クラウチングスタートの大学生の実態,便宜上学生の姿勢を(ロ)項で三つの型に分 類した。これに大学生をあてはめてみると,70%はB型であり,30%はC型である。この 数値は用意の姿勢のときのものであるが,位置についているときの構えでは,A型が70%
で,指導要領で示されている地面と腕が垂直になっている型をとっている者は25%であ る。現在,選手などによって行われている競技者型のスター・一 }法をとっている者は5%で ある。しかし,こsで問題にしなければならないことは,B,C型30名のうち12名は,陸上 競技部に関係し特別な指導をうけた学生である。他の18名は一般学生である,更に,その18 名についてみると18名中12名は高校時代にクラウチングスタートの指導をうけていないと している。指導をうけてB,C型になっている者はわずかに6名である。用意の姿勢につい ても同様のことがいえる。この姿勢については,腰を高くしたA型13%,B型が23%ある
。更に残り64%についても腕が曲っているもの5%,首を極端に上向きにしているもの8
%があり,全体としては,約50%が指導要領に準拠した姿勢を示した。しかし,よく観察 してみると,その約50%のなかにも,緊張でコチコチのもの,足の位置関係が不十分のも の,スタートダッシュがなめらかに行われるかどうか疑問に思われるもの等が含まれてい る。高校生と比してみると形の上では差がある。クラウチングスタートの学習の有無を調 べてみると,学習した41%,学習しなかった57%,不明2%であった。短距離の指導をう
けていながらスタートがおざなりの指導ですまされているとしかみることが出来ない。し たがって一・応の形が出来ている生徒においても,みようみまねでやったものが多く,学校 での授業の痕跡とは確実に言えなくなってくる。
b)スタートの構えでの前足の位置
指導要領に示されている前足の位置については,25〜300nである。実際問題としては,
その人の身長,下肢長,躯幹長などにより各人各様個人差の著しいものである。一概に足 の位置を糎で規定出来かねる。そこで最近の中学生,高校生の身長増を考慮に入れて25〜
40cmというものを大体の目安とした。この結果表4より,48%弱がこの範囲に入る。中学 表3 スタートの構えの前足の位置の度数分布表
h 1中心点lfl・um・f1・un・・%[d fd fd2
O〜 4
5〜 9
10〜14 15〜19 20〜24 25〜29 30〜34 35〜39 40〜44 45〜49 50〜54 55〜59
2 7 12 17 5i−一 27
豆一
37 42 47 52 57
17 14 53 24 75 21 130 6 15 2 15 3
17 31 84 108 183 204 334 340 355 357 372 375
_6
4.5 8.3 22。4 28.8一 48,8 54.4 89。7 90,7 94.7 95.2 99.2 100
一5 一4 一3 一2 一1 0
1 2
3_
4 5
一102
一70
一212
一72
一一P50
一21
o 6 30 6 6Q 15
612 350 848 216 300 21 0 6 60 18 240 75
ρunl f
N=375
375 100 300
225 /
50 150
75
///
0 4.5 9,5 14.5 19.5 24,529.oρ
Mdn=24.80 灰 =25.20 SD=11.70
図1 クラウチングスタート時の前足の位置 rt/t− 一一一一一 /
/
刃fd
.. −510
34.5 39.5 44.5 49.5 54.5 59.5 ㎝
2]fd2
=2746
表4 クラウチングスタート時の前足の位置
0〜24 25〜40 41〜60
糊(禦こら)
1− P2−i・刊SD T 一1−21−。ISD
23.67 50.61 2.85 22.85
19.31 46.59 4.54 29.54
17,74 44. 08
4.83 33,33
16.87 33.88 2.05
20.80 47.59 3.85 27.74
16.66 55.37 2,67 25。56
24,46 43.61
4.25 27.65
21.37 42.73 4,82 31.03
7.07 16.73 1.24
校の基準の25〜30 emとすると28%とかなり少ない。この二点から,大雑把ではあるが,
糎だけでこれをとらえると,28%〜48%が大体よいということになる。表3と図1からも 30〜34級間が急峻カーブを示している。こsではO〜240n,41〜600nという間を示した者 を問題としたい。なめらかなスタート,後半にも崩れないスタート,短距離の距離の中で 意義をもつスタートが確実に把握されていない。更にわからないと答えた28%,興味のあ るなしにかSわらず,約一定の水準をもちつづけていることがわかる。大学生においては 前足の位置が27.27cm,後足の膝頭が28.240nであり,型としてはいわゆるミディアムス
タートが一・番多い。
c)利き脚の位置
表5から,利き脚を前におく48%,後ろ脚に置く42%と約相半ばしている。このこと も,利き脚とキックする脚との関係,後ろ脚と素早い前方へのひきつけなどの基本的な理 表5 クラウチングスタート時の利脚の位置
1− P2−・−ISDITレ1−2−。 SD
利足を前に置く1 si・42 1・7・ 72 1 42・47 1 34・ 37 1 47・59 1 4s・3・151・s9 1 41・3716・・5
利足を後に置く 1 39・ S9 i ・・s・ 4s 1 44・62 1 24・ 25 1 42・39 1 42・474・・ 42 1 44・ S2 16・・2
わからな・・ hS・ 97 16・ 81 1 12・9・18・。5 1 i…19・i3iZ97h3・792・。5 表6 クラウチングスタートとスタンデイングスタート
11−12−・−ISDiT−1−・ト・SD
クラウチングスタ ートの方が良い
8・・7s 1 s9・72 1 s6・・2 1 s5・ s6 1 s7・479・・32 1 s6・・。s4・ s2 1 2・・ 14
硲脇欝i5・・i 12・2ア15・3・1・・99 15…}4・3・14・・786・・2・1…47 わからな・・16・531・・ 95 18・・6・14・ 241 zsi i 5・3718・ 51 i・・ 96 12…
解が乏しいように見受けられる。前後脚の機能的メカニズムを充分に理解させることが必 要となろう。
d) クラウチングスタートとスタンデイングスター一ト
表6から,この項目などはいわずもがなのことと思っていたのだが,短距離でのクラウ
チングスタートの優位さを87%しかみとめなかったこと,スタンディングスタートが良 い,もしくは,どちらともいえないが13%あったことを改めて考えてみなければならない。
本調査ではグラウンドの状態,スターティングブロックの使用の有無通常の練習での配 慮などを背景にしていないのでその点からの分析は出来ない。しかし短距離競走でクラウ チングスタートのもつ意義は充分に知らしめる必要がある。それをおろそかにしては,短 距離指導を考えることは出来ない。
e) 知識についての調査
表7により,問1,4,5,6はその正解がアO%以上である。指導の中で,これらの点
表7 知識 の 調査
i− P2−1・−ISDITI−i−21−。ISD
クラウチングスタートの 1)時に白線に手をのせてよ
い。
100m競走時のスタート 2)ラインは100mの内に入 っていない。
100η競走のゴールライ 3)ンは100mに入っていな
い。
同一競技者が2回不正出
4)
発をすると失格となる。
計時係員はピストルの音 5)をきいてからストップウ オッチを押す。
他人のコースに入っても 6)
じゃましなければよい。
順位の判定は,胴体,脚,
顔,顎,胸,頭部の一部 7)がゴールラインにふれた ときをもって順位の判定 とする。
正 解 7(正解)
N
○×
○×
○×
○×
○×
○×
麟脚顔顎胸晶鰭
75.91 15.10 8.97 54.69 33.46 8.19 40.81 44.48 14.69 75.10 19.59
69.31 14.77 15.90 52.27 27.2ア 20.45 45.45 34.09 20.45 5.95 25.OO 5・3°619・°9 75.59 12.12 8.16 84.08 5.71 10,20
76.13 13,63 10.22 77.27 7.95 14,77 9.38 1.63 0,40 0 58.77
0.40 0 29,38 59.94 4,19
6.68 2.27 0 1.13 50.OO
O o 39.77 56,16 3.93
70.96 16.12 12,90 52.68 28,49 18.81 38.17 40.86 20.96 69.35 18.27 12.36 76.88 11。82 11.29 84.・40 2.68 12,90 11.82 1.07 0,53 0.53 44.08
1. 07
0.53 40,32
51.19 10.08 4.32 36.12 23.68 7.04 24.50 32.40 9.27 51.58 10.63 6,24 52.56 7.36 5.44 5ア.12 3.86 5.44 7.79 0.94 0.47 0.47 41.21 0.82 0.4ア 18.19 57.75
4.Q4
73.02 76.34 15.41 16.66 11.56 6,98 53.56 30.63 15,79 40.65 41.42 17.91
60.21 31.72 8.06 39.78 43.38 11.82 71.4sl 7S.49 20.03
8.47 78,03 12,33 9.63 83.04 5,00 11.94 9.82 1.54 0.38 0.38 52,02 0.57 0.19 35.06 60.17 4.09
19.36 2,15 83.87 11.29 4.83 88.70 4.83 6.45 8.60 2.68 0 0 57.52
0.53 0 30.64 62,28 4.36
71.27 15.95 12,76 47.34 31.91 20.74 39.89 39.36 20.74 61.48 20,21 13.29 75.53 12.23 12.23
71.03 13.10 15.86 53.10 27.58 19.31 42,75 35.13 22,06 68.96 20.68 10.34 73.79 13.79
12, 41
80.31 5.31 14.36 10.10 1.59 0 0,53 50.OO O.53 0.53 36.70
79.31 4.82 15,86 11.03
0 1.37 0.68 47.58 0.68 0 38,62
16.82 5,44 4.96 14.52 9.20 9.81 5.91 16.01 6.98 18.80 3.40 8.58 20.61 1.25 5.80 21,06 1.25 6.34 1.41 2.05 0.94 0.47 15.77
0.47 32.37 55.S51 S7. 141
3.・9・4.。。1
は一般論的に指導がゆきとどいてV・る。問2,3は正解が50%前後であり,誤解答が40%
〜30%であり・さらにわからないとする者が前述の問1,4,5,6より多い。このこと は,短距離で100m競走のもつ100mの意味が不明確な認識しか与えられていないその盲点 をついている。着順判定の問7になると,一面性にだけ目を向けさせた指導の矛盾が解せ られる。即ち,一般的には胸部という表現を使っており, 胸がゴールラインにふれたとき をもってゴールインとみなす。語句の解釈からいったら間違いではないのにもかSわら ず,ルール上での胴体の一部としての胸という認識はなされていない。したがって正解は 10%にみたない。脚部,顎,腰,頭部というにいたっては論外である。正解はいずれも55
%〜62%であり,7間中4問正解である。こE・・で一1のグループと一2のグループ1−1のグ ループと2−2のグループとの問の有意性を検定してみると一1と一2のグループでは,
0.10<P<O.20であり,1−1と2−2のグループでは,O.30>P>0.20でいずれも有意差
はない。
考 察
1.スタート法の技術が充分に理解され,実施されていない。短距離種目の学習者(100m を例にとれば一第一報で報告)は全体の83%であり,その中でクラウチングスタ・一一 F法を 学習したものは100%に近い,それにもかsわらず,基本的なスタート姿勢を実施してい る者は10%にみたない。このことは大学生になってもほとんど変化がない。
2.スタート法抜きの短距離指導がされている。スタート法と競走する距離を有機的につ なげるような指導,例えば100m競走ならば100mを早く走るがためのスタート法という
ものが指導不在である。
3.中学校では受験などのために短距離競走の学習がおろそかにされていたということは 少なかったが,高校では学習しなかったものが57%あり,受験の役に立たない,こんなこ
とをやらなくてもよいなどという理由でない理由のために指導がされていないという発言 が大学生からあった。
4.スター一 の構えのときの前足の位置から判断するとミディアム型のスタート法が多 い。このことは大学生も同じである。しかしいずれも緊張しすぎている構えが多い。
5・利き脚の問題にしても,前後脚の役目と機能が理解されていない。
6.知識の調査については主にルールを設問したが,陸上競技の本質にかsわる部分の理 解が足りない。100mの距離ゴールイン判定などは表面の形だけをみているだけにすぎ
ない。
7.知識の調査に関する有意性の検定をしてみたが興味をもっている者とそうでない者,
価値をみとめる者とそうでない者との問にはその知識に有意の差はない。
8.短距離に関する技術の面(クラウチングスタート)でも一1と一2,2一と1一との間 には有意差がみとめられなかった。
2) 砲丸投げに関する結果と考察 a 砲丸重量について
現在市販されているのは四種あり,2.72 hg,4勿,5.45々g,7.26@である。競技用では 中学校では2.72ん9(女子用)と4勾(男子用)の二種が使われている。表8によると中学 時代に使用していた砲丸は4如と解答した者が65%,女子用(実際には女子には指導要領
でも明確に指示していない)を引%が答えている。男子用女子用両方正解した者は42%で あり,どちらもわからぬと答えた者は13%ある。施設,用具,危険などのことを考えて実 施せぬ学校がかなりあると思われる。
表8 男子,女子砲丸の重量(中学生用)
剣4kg
子用 2〜5kg
わからない
女子用 2.7kg 2〜5hg
わからない 正 解 者 わからない者
N
i− P2−1・−SDiTI一レ2)一・ISD−
16.03 62.75 66.48 67.20 65.70 48.32 66.66 56.81 68.16 23.26 8.57 51.02 36.32
五房
42.04 8,16 245
一ゑ27 15.90 48.86
も房∫
一1蕊
135.22 13.63 88
16.12 17.20 52.68 26. 88
20.43 44.62 16.66
耳薦
一ヲ万
34.12 24.86 9.18 30.35 7.79 18・1
21.38 12.90 51.25 32.36 16.37 41.8;
13.10 519
21.50
「T:iす
51.07 33.87 15.05 43.Ol 10.75 186
21.80 11.70 50.53 34.24 15.42 41.48 11,70 188
20.68 16,55 52.41 28.27 19.31 40,68 14.48 145
4.97 1.25 8.96 10.61 0.47 9.46 0.82
表9 砲丸の支え方(持ち方)
11−12−1・−lsDIT1−11−21 一一・lsD
指 の 部 分 手 の 掌 指と背のつけね
わからない
15.10 14.69 67.34 2.85
18.18 11.36 68.18 2.27
18.27 14.51 61.29 5.91
9.27 10.78 42.87 3.68
16.76い7.・4
14.06 65,31 3.85
13.97 66.12 2.15
17・。2 「5・1714・97
15.95 63.29 3.72
11.72 66. 89
5.44 11,43
・・2・{2・・5
N 124・1881,S6 1 1519い861188i145i
b 砲丸の支え方(持ち方)
表9から,支え方については65%が形になっている。競技者の中には,指の部分だけで
持っている人もいるし,掌の部分に重さの大部分を感じて支持している人がないとは断言 出来ないが,未成熟な中学,高校生では4吻の砲丸とはいえ簡単には支えきれない。それ だけに確実に人さし指中指薬指のつけねに均等に力をかけ親指と小指はかるくささえてい る握り方をすることが大切になってくる。体力も充分でないし,腕の筋力も未熟であれば,
尚更身体のメカニズムを理解させた支え方をさせる必要が起ってくる。
b 砲丸を投げる構えについて
肩に手首をつけて,砲丸は鎖骨を圧すように,あごから首にかけて位置し,前脾は体の 正面を向いている構えをとらせるべきである。表lOによれば,あごの下の首につけるよう にがその項目(言葉が足りない分は説明した)が多いことは多いが,肩の前で構えるとい う項目も33%と多い。この構えは砲丸を鎖骨に圧しつけるような構えでなく,腕を体側に
表10 砲丸投げの構え(砲丸支持姿勢)
1−2− P。−SDIT−1卜2レ・ISD
肩の上にかつ列S・ 16 1 IS・ IS 肩の前で構える
あごの下の首に つけるように
36・32 P31・81 1 s2・ 6s 1…。・
わかBTJI I 2. 85 i・.95
4・・3。15・。。18・47 28,49 25.04
・45114L41
2.68 0.94 32.75 55.10 3.66
5.91 33.87 55.91 4.30
12.23 35.63 47.87 4.25
・・89 i5・9・
27.58 63.44 2.06
11.90 6.20 2.36
つけて,肩の前で支えるやり方である。この構えであるといよいよ投げる段階になると弊 害として大きな問題をもってくる。即ち,突き出しが出来ない。よりよいつき出し角度が えられない,砲丸の通る軌跡が短かくなるなどに直接響いてくるからである。数字では正 しい構えの方が多くなっているが実際面では,その数値が逆転する以上,つまり正解の方 は数%位だろう。
d 突き出し動作について 表11
突き出すという動作をしているとする者が36%ある。しかしこの数字はさびしい。何故 ならば,突き出そうとしていながら,その他の技術が不充分のために実際には出来ない 者,押し出すという項目が62%ある事実,そして更に現場では皆無に等しい実施者,並べ あげるともっとも遠くえ投げられるとされている突き出しの技術が充分にとらえられてい ないことに起因している。突き出しの技術は,指導する側にとってもむずかしいものの 一つであり,身体の科学がよく理解されないと完成せぬ技術の一つであり,スピードをサ ークル内で得るための創意工夫が欠けてはいけない。突き出し技術のもつ意義を十分に心 に価値づけることが大切と思う。
大学生に関しては,正しいと判断出来る持ち方をしていた者2%,残り98%は肩の前で
表11 突 き 出 し 動作
i1−[2−・−iSD」Tl−iト2i−・iSD 突き出す陣ア3
押 し 出 す 投 げ る
わからない
61.63 O.40 1,22
35.22 60.22
4,54 34.94 64,51 O,53
24.18 40.go 0.47 1.25
35.83 35.48 62.42
0,19 1.54
63.44 0.57 O.57
34.04 64.89
1.06 38.62 57.93
3.44 4.32 17.05 0,47 1,70
N 1 2・・ 881186 1519118618811451
腕を体側につけてかまえていた。したがって,いつでも上体をまげるか,真直に伸ばすか する姿勢をとっている。そうしていないと砲丸を支えきれないのである。正しい持ち方で 砲丸を支えて構えていると,砲丸が掌から落ちてしまうといっている。突き出し動作につ いては,前項の2%の者がよい突き出しをしており,他の98%はボール投げと同様であっ た。構えも持ち方もわるくそのために突き出しがゆがめられる。胸の前で支え,腕を体側 につけていれば,上方へのつき出しは可能であっても,斜前方(40度前後)への速い初速 での突き出しは不可能である。腕力だけでの投げに終始し,ホップもグライドも出来な
い。
e 横向き投げについて 表12,13,14から
これらの表は,横向き投げの初歩についての調査である。横向き投げの技術的な解説は 他の機会にゆずるとしても,左側のふり出し,ひきつけの準備を経て体重を右脚に残して のホップ,左脚着地以降砲丸を右脚荷重から左脚へ移行しての突き出し,重心移動,リバ
ー一Xと分解しても,これらが中学のわずか3年だけの学習と高校時代の指導で充分に憶え られるとは期待していない。しかし,スタンデイングスロー,簡単な横向き投げは理解し 実行することが出来るし突き出しの感覚とその必要性を説くことは当然である。
表12で形の上から,左脚振り出し後の右脚の動きを追ってみると,55%は支持脚を左図の
投げる方向
く1・L:一一一・一一一一一一・:一・;一・
…一
ようにはこぶ,そのために上体は立ちすぎるか,或は背を まるめているかである。そのどちらかでないと砲丸の支持 が不可能であり,支えている腕はしたがって体側と平行 である。また身体の動揺がはげしく砲丸に集中するのが阻 害され,ホップの途中必ず左脚で歩るくという投げ方をす る。結果的には突き出しが充分に行われない。横向き投げでの投げをスムースにするため に右脚を左脚前で交叉して送り出す投げ方を身につけるべきである。その前段階としては 投げる方向に正対し,右脚から一歩あるいて投げる方法が練習されていることが条件にな
表12 横 向 き 投 げ
i1−12−・−ISD Tト11 一一2ト・ISD
右脚を左足のう しろにひく 右脚を左脚の前 で交叉
わからない
56.73 26.12 1ア.14
53.40 28.40 18.18
53.76 18,27 27.95
37.70 16.67 15.17
55.10 23,69 21,19
55. 37
25.80 18.81
55.85 23.40 20,73
53.79 21.37 24.82
12.28 7.26 1.69
N 1245i8811861 519 P i・611881451
表13 横向き投げでの投てき終了時の左右脚の位置
1…2−i・−sD T1−1−2卜・lsD
左 足 前 右 足 前 両足前方むく
1a36 奄Q6」3
71.02 2.85
わからない「75
56.68 6.81 11,36
18・・81 1−9・。。 「9・84
65,05 4,83 11,29
51.23 1.25 4.78
66.28 4.23 9.63
19.35 68.27 3.22 9.13
21.80 64.36 5.85 7.97
17.93 66.20 3.44 12.41
6.24 13.42 2.62 1.25
N 12451881 bs615191 is・」1881451
表14 投げ終ったときの状態
1− P2−1・−SDIT−1−2−・ISD
サークルから出 てしまう サークル内でと どまる,
わからない
5.30 85.30
9. 38
11.36 77.27 11.36
9・67 i3・3・
74.73 15.59
57.56 7.93
7.89 80.15 11.94
5.91 83.33 10.75
9.57 79.78 10,63
8,27 76.55 15.17
3.09 19.67 0.94
N 245 88186 1519186bs,1・51
っている。尚その方法から技術を習得してくれば左脚のうしろへ右脚をひきホップの途中 で左脚で歩るくというような投げ方をしないですむ。
技術(突き出し)がわからないとする学生も21%と多く,技術指導のむずかしさと同時 に砲丸投げの基本動作の突き出しを言葉と動作で示範する視聴に訴える方法がとられたか どうか反省せねばならない。表13,14では足の位置と動作終了後の状態を記入してもらっ たが,右足前66%,サー一クルから出ない80%となっている。野球の投球と同じような左足 前が20%あり,何がために砲丸の通る道すじを長くするのか理解出来ない生徒が多い。こ のことは,砲丸の支え,ホップ不完全での投げでは,リバースが出来ないし,左足前での 停止が考えられ,サークルからとび出してしまう。
大学生についてみると,ホップ,グライドともに全然出来ていない。投げ方は95%がサ
ー一Nルの後方に背中を丸めて立つ,あるいは背中を真直にのばして立つ,そして,前へ左 右脚ふみかえながらとぶようにしてなげる。右脚は左脚のうしろへ引き,ボール投げの域
を出ないフォー一ムであり最後のリバースも出来ない。左腕の有効な使い方,サークル内で 如何にスピードを出すかの技術がないのと,スピードがついてもチェック出来ないので,
いずれも投げたはずみでサークル外にとび出してしまう。普通のボール投げのように,体 重を右から左へ移すだけであるので,重要なチェックがないのと同時に砲丸の通る弾道が 最大限まで生かされない。尚女子学生40名の調査によれば,高校時代学習したものは皆 無,中学校時代2名であった。人数が少ないので大体のところだが,高校女子の陸上競技 はゆがめられているようである。
f 後ろ向き投げ
表15により,現在陸上競技投てき選手の主流である後ろ向き投法(オブライエン投法)
について知っているかどうかをみたものである。知っていると答えた者8%であり,どん な投げ方なのか説明は出来ないと答えている。選手にさえよく出来ない技術であるので8
%はやむをえないと思う。現在一応理想の技術とされているとの投法は砲丸に力を加えて いる弾道を大にし,上半身のひねりおこしで身体のメカニズムに挑戦しているものであ る。そこで横向き投げを発展的に後ろ向き投法にまで進めていく志向性はもたねばならな
表15 後ろ向き投法(オブライエン式投法)について
1−2−・−ISDIT1−11−2}一。iSD
知 ら な い 知っているが説 明出来ない
無 答
77.55 9.79 12.65
苑τ
1.13 5.68
73.65 10.21
16π
44.09 9.88 12,03
78.80 8.47 12.71
74.19 12.90
85,57 4.78 12・9。}1。・63
7ア.24 7.58 15.17
19.22 6.65 1.63
面… 2451881861 1519【186188145i
い。そこに横向き投げ自体のもつ特性,役割,意義,存在価値が明確にされる。この指導 がないと未来技術のない,方向性のないものになる。
g 砲丸投げの記録を伸ばす条件 表16
非常にむずかしい質問ではあったが37%が記述した。内容は表16のように簡単に分けて みた。筋力関係の記述が非常に多く全体の47%を占めている。ついで身体各部のつよさ,
即ち腰,腕,肩,胴体のつよさなどである。判断に苦しむような言葉があるが,第一報で も体育事象表現の語いが未熟であるのは指適出来る。体格などの優位性を記述した者は少 なかったが,倒立懸垂,腕立伏臥などという項目があった。確かにそれらの運動のもつ特 徴はわからぬでもないが,砲丸練習中などに安易にこれらの運動を誇張しすぎた指導はさ け,もっと本質的な技術にせまる課題に取り組むべきである。砲丸を突き出す時の初速度
表16 砲丸を遠くまでなげる条件(自由記述)
1。鱗}一
力力力力力
力
筋 の 背 のの力首 腹脚腕肩腰 手
投柔
体技
軟
力性
46.9%
1%
4.5%
格 1%
術 2.5%
46 % ー 2 発中発 力力力 瞬集爆
灘i}一
農灘:騰}7・・%
籔がよ1レ
をいかに高いものにするかを科学的に指導し,そのためにどうすべきかを問うてみること が必要となる。砲丸投げだけでなく,陸上競技全体に目を向けた身体条件をつくり出すこ
とである。
考 察
1.砲丸の重量の認識がうすいように思える。
自分に適した砲丸(重さ,大きさ)を将来決定するためにも,使用した砲丸の重量は記 憶しておくことがのぞましい。そこから創造発展的に生徒に適する種々の重量や大きさの 砲丸がつくり出されるし,それらは個人の体力や掌の大小,握力,腕の力,指の力などを 考慮に入れてつくられる。その基礎としての重量認識は,一時期必要である。
2.砲丸支持や構えなどの基本技術が習得されていない。
現実の高校,大学生の技能と知識のアンバランスが目立つ。
3.大切な突き出し技術についてはまったく出来ていない。
突き出しということがわかっている者が35%である。これを生徒の現実でみると大学生 で2%前後であり,高校生では0に近い。突き出しが存分に出来ないとすると,保持して きたスピードを生かすことも勿論出来ない。突き出し技術の徹底をはかるべきである。
4.横向き投げができていない。
予備的な引出脚の運動一ホップーグライドー上体のおこし一突き出し一リバースという
一連の動作は大学生でも無に近い。スタンディングからの投げでさえ不完全である高校生 ではなおのことわかってはいない。高校生,大学生ともに間違いの部分は同じである。
5.砲丸を遠くまで投げる条件の自由記述から体育的,陸上競技的表現の未熟さがあげら れる。特に倒立とか,懸垂とか,腕立伏臥とかを練習の手段として安易に使用しているこ
とも,精神主義的な指導におちいり,科学性,創造性のない授業にしており,体育的尺度 での思考が稀薄である。
6.砲丸投げに関する技術では各グループ間の有意な差はない。
5) 走高跳に関する結果と考察 a とび方
先に行われたオリンピック大会では,今まで考えも及ばなかった背面跳びという新しい 技術が生まれ,女子選手にもそれを行う者がでてきている。しかし学校体育での走高跳で は,種々な条件から現在では,表17のようなとび方が行われている。調査の上では,はさ みとび型で左右斜方向からとぶ一ななめとびが多く34%,同じくはさみとび型の正面とび が28%,ベリーロールは3位で22%,ロールオーバーは8%である。上位三つのとび方が 平均して実施されている。特にななめとびが依然として数多くの学生により行われている
こと,そしてベリーロールが思ったほど普及していないことがわかる。しかし,−1,−2 のグループと1−,2一のグループでは,%の数値がことなっていることに気付く。即ち
表1ア 各種のとび方
1引2引。引SDIT−11−21−・ISD
正 面 と び
ななめとび
ベリーロール ロールオーバー 無 解 答
26.93 33.06 24.08 11.02
32.54 32.54 21.59 4.54 4・・g 撃V・・95
27・95115・25 34.40 20.43
21.65 16,34 6・ 45 i9・・53
1…5 15・・35 28.32 33.52 22,35 8,28 7,51
27,41 27.95 25.80 12.36 6.45
30.85 36.70 19.14 7.44 5,85
26.20 36,55 22.06 4.13 11.03
8.29 7,79 6,80 6.94 2.16
N 1245188{186i 15191861188i1451
1−,2一ではTに近い%であるのに一1,−2では3者平均している。有意な差はない が,傾向として興味あることである。興味,関心をもたせる授業を優先し,新しい技術の 消化を計り,それをやがては定着させ,本筋にもどした授業を展開していく方向をとれば 生徒はより困難な条件を克服しながらベリーロールに取り組んでいく姿勢が出来る。施設
の安全をはかり着地時の怪我が防いでやることが出来ればまだのびると思われるg
大学生に於ては,ベリーロール50%,ななめとび35%,正面とび15%でロールオー一バー はいない。大学生では,高校生以上にベリーロールが実施されている。だがそのフォーム には種々あり,ダイビング型,理想型,大阪とび型等に分けられる。女子にみられる大阪 とび型が以外に多く,上体がバーに平行にならず記録は出ない。危険なダイビング型もか なりあり,危険防止の意味から注意する必要がある。
b ベリーロールについて表18,表19
ベリー一ロールのとび方を知っているかどうかの調査であり,知っている者83%,知らな い3%・無答14%である。知っている者の中には,知っているがやったことのない者22%
が含まれている。表17からするとこの61%の中の28%が自分のとび方としてベリーロール を採用しているとすると,指導されな生徒のうち半分は,むずかしいけれどもベリーロー ルに取り組んでいることがわかる。その意味からすると先の大学生のベリーロール実施率 50%と比べて,指導うけた者の約50%という点で同傾向がみられる。しかし今回は大学生 の50%が指導の有無を調べてない段階なので詳細はさけたい。前a項で大学生と高校生の 実施率が全体としては変化していると説明したがこれも同様の理由で次回に詳しくはゆず
りたい。表19のペリーロールの指導については62%が指導をうけている,34%が指導をう
表18 ペリーロールについて
ji−−12−・−1SDITI−1ト21−・iSD
知っている
知 ら な い 知っているがや ったことがない
教わらない
無 解 答
68.16 2.04 17.95 2.85 8.97
52.27 56.98 3.40 28.40 6、81
5.37 23.ll 3.22 9・・9い1・29
49,40 2.94 8.73 O.47 6.38
61.46 3.46 21.57 3.66 9.82
68・27 P56・91 3.・2 14.78
1
19.35 3.76 5.29
25,00 3.19 10.10
58.62 2.06 20.OO 4.13 15.17
17.15 2.45 7.41 0.47 5.09
N 12451881861 i51911861188P451
表19 ベリーロールの指導について
1−2−1・−ISDITト11−?1−。ISD
指 導 あ り e な し 忘 れ た
63,67 33.06 3.26
55.68 39,77 4.54
62,36 32.25 5.37
44.14 18.80 2,50
61.84 33.91 4.23
60.21 38.17 1.61
63.82 31.91 4.25
61.37 31,03 7.58
124518811861
13.14 10.66 3,30
N 151gl186i i88 1145i
けていない。そしてこの中には・指導がなくても知っている者,指導ありでもやったこと がない者等が含まれているg指導なしで知っている者がいるとするとそれは視聴,いわゆ
る報道,映画,競技大会見学等を通して得られたものと思う。いわゆる見るスポーツの所 産である。この者たちがベリー一ロールを行えないのは当然であり,スポーツの世界で はimageだけで形が完全に出来ることは至難の技に近い。なお表18で,知っているがやっ たことがないという項をみると各グループで差がある。また知っているという項も多少 の差はある。しかしP=0.Olにはならなかった。陸上競技に興味の価値感を感じたりみと めたりする者に於ては,そうでない者よりは新しいものにひかれたり,知識を受容したり に違いが出来てくる。こsではとくに,知っているがやったことはないという22%の生徒 を知っている,やっているの方向にむけさせる指導が考慮されてよい。
c ベリーロー一ルをやらない理由 表20
ベリーロールを知っている,いないにかSわらず実施していない理由を求めた。その結 果は表20の通りである。指導をうけていないからやらないは36%であり・他が種々の面で 問題になろう。指導をうけたがやったことがない者23%には,自分の身体の病気,施設が 充分でなく,先生がやっただけ,時間的に何回もとべなかったので危険なのでやらない,
表20 ベリーロールをやらない理由 N==253 253/519==48,74%
L2a45
指導をうけない
指導をうけたがやったことない 恐しい
怪我したことがある その他(N=51)
他のとび方のほうがよい とべない
とびにくい やりにくい うまく出来ない 苦手,きらい とぷ時間が少なかづた 技術がわからない 記録がわるい 危 険 自分に適さない 右とびだから 理由なし
36.36%
23,32%
13.43%
6.71%
20,15%
16,66%
10.41%
16.66%
12.50%
14,58%
4,16%
6,25%
8.33%
4。16%
2.08%
2.08%
2.08%
6.24%