茨城大学教育学部紀要(教育科学)39号(1990)131−147 131
宿泊行事における健康管理・保健指導に関する調査研究 とくに養護教諭が関与していることについて一
** *
?コ 朋子 ・高橋 展子
(1989年9月9日受理)
Health Care at Annually−Held Study Excursions:
ARole of School Nurse Teachers
Tomoko NAKAMuRA and Noriko TAKAHAsI
(Rece重ved September 9,1989)
1 はじめに
学校における特別活動の一環として小学校では「遠足・集団宿泊的行事」中,高等学校では旅行
・集団宿泊的行事」が行われている。これらの集団行事を行うねらいは例えば中学校学習指導要領 では次のようになっている。「平素と異なる環境にあって,見聞を広め,自然や文化などに親しむ
とともに,集団生活の在り方や公衆道徳などについての望ましい体験を積むことができるような活 動を行うこと」。具体的には寝食をともにすることによる教師と生徒,生徒相互のふれ合いの体験を 通して楽しい思い出をつくる。各地の産業や文化に接することによる学習ができる。集団行動を通
して健康や安全,集団生活のきまりなど望ましい体験を得ることなどがあげられている。
宿泊行事は日常の学校生活とは違った環境で生活行動が行われるため,児童・生徒のなかには体 調をくずしたり,心身ともに不安定になったりするものがいる。上記のねらいが達成され,健康で 安全に過ごせるよう,養護教諭,学級担任等は健康管理,保健指導を実施することが必要になって
くる。
3) 1)2}
ツ々の宿泊行事に関する文献,事例集はあった が一般化された文献はあまりみられなかった。
そこで今回は,特定の行事に限定せず,種々の宿泊行事に共通した健康管理,保健指導のあり方を 検討しようとした。
養護教諭の宿泊行事における健康管理,保健指導の役割としては次のようなことがあげられる。
宿泊行事前:行事の場所,日程など保健,安全面から計画,立案に参加する。参加者の把握(健康 調査,健康診断,健康相談等により),児童・生徒への保健指導,特に疾病異常がある特別要観察者 への個別指導,保護者,主治医との連携救急処置体制の確立
宿泊行事中:健康観察等健康状態の把握,救急処置・看護,生活指導
*茨城大学教育学部教育保健学科学校保健研究室.
**茨城大学教育学部教育保健学科.
卜
132 茨城大学教育学部紀要(教育科学)39号(1990)
宿泊行事後:翌日の健康観察,疾病異常者の経過の把握など。これらのいくつかを実態調査し,養 護教諭の宿泊行事における健康管理,保健指導の関与を明らかにしようとした。
1 調査内容・対象方法
宿泊行事の種類について,養護教諭の宿泊行事や事前の現地調査の参加状況,参加児童・生徒の 把握方法,特別要観察者の疾患名や事例について,事前の保健指導,行事中の健康観察の実施状況,
救急事例等について
調査対象:1都3県の小学校,中学校,高等学校各100名の養護教諭を対象とし,質問紙郵送調査法 でおこなった。回収は153部(小学校48部,中学校49部,高等学校56部),回収率は51%だった。
学校規模は500人未満26.8%,1000人未満44.9%,1000人以上28.3%だった。
養護教諭の経験年数は1〜4年9.9%,5〜10年23%,11〜20年44.7%,21年以上22.4%だった。
調査期間:1988.9月〜10月
皿 調査結果と考察
1 養護教諭の宿泊行事参加状況について
日常の学校生活から離れた修学旅行等の宿泊行事は,児童・生徒にとって精神的にも身体的にも 多くの負担がかかると考えられる。このため,学校では児童・生徒が健康で安全に,楽しく宿泊行 事をおくれるように,普段とは異なった管理,指導を計画し,行う必要がある。養護教諭の役割と して健康管理,保健指導があげられる。養護教諭は宿泊行事に参加したほうがよいか,しなくても いかは一概にいえないが,実際にどのくらい参加しているのか,また,参加することについて養護 教諭自身どのように考えているか調査した。
1)宿泊行事の種類
養護教諭が参加している宿泊行事を分類すると,修学旅行,林間学校,臨海学校,宿泊訓練(宿 泊学習,宿泊研修,校外学習,移動教室,等),スキー合宿,キャンプ等いろいろなものがあげられ た。参加率が高かったのは修学旅行の93.3%次いで林間学校の58.7%だった。
2)参加状況
表1 宿泊行事参加状況 ()内は%
校種状況
小n=48 中n=49 高n=55 計n=152 鰍※ 「繭「一一『「
ほとんど参加している 41(85.4) 41(83.8) 28(51.0) 110(72.4)
半分以上参加している 6(12.5) 6(12.2) 12(21.8) 24(15.8)
たまに参加している 0( 0) 1(2.0) 8(14.5) 9(5.9)
ほとんど参加していない 1(2.1) 1(2。0) 7(12.7) 9(5.9)
※※※0.5%の危険率で有意
中村・高橋:宿泊行事における保健管理・保健指導に関する調査研究 133
これまでの経験でどのくらい宿泊行事に参加しているか表1にまとめた。小学校,中学校の養護 教諭は8割以上が「ほとんど参加している」と回答していた。高等学校では51%で「行事の中で半 分以上参加している」の2割で2つをあわせても参加は7割どまりだった。
3)参加,不参加についての意見
参加,不参加についての養護教諭の意見は表2に,それらの具体的理由については表3に示した。
条件付きで参加,不参加について両方の意見を述べた人もあり,表2の人数とは違いが生じている。
(1)「参加したほうがよい」と回答したのは小,中学校の方が高率だった。
具体的な理由は以下のよ うである。
①児童・生徒に対して 表2 宿泊行事参加・不参加の理由(重複回答)
行事中に起こったけが
や疾病異常に対して救急 ()内は%
処置がスムーズに実施で 校種
きる等「早期に対応でき 理由 小n=40 中n=43 高n=51 計nニ134 るから」との回答が多か 参加 し た ほ う が よ い 46(115。0 58(134.9 56(109.8 161(120.1)
った。資料1の事例アは
早期に対応できる 14 18 12 44
くらげによる咬傷で養護 ①
教諭が参加していなかっ 髪 保健指導上必要 5 10 9 25 たためにどうしてよいの 徒 児童生徒の実態を知っている 4 10 9 23
かわからザ処置が遅れ 舞 児童生徒が安心できる 7 1 6 14
てしまい,症状が悪化し し 普段と違った姿が見られる 2 6 6 14
て 倫
てしまったものである。 児童生徒との関わりあいが深まる 0 5 3 8
また, 「養護教諭は普 に②
iの臆・生徒の簸状 騰 て員 他の職員の負担が増す Z内の人間関係がスムーズになる
31 42 42 11
T
態等実態を知っている」
「児童・生徒が安心でき そ の ・ 他 10 2 5 17 る」等があげられた。養
護教諭が参加する代わり ど ち ら と も 言 え な い 2(5.0) 2(4.7) 2(3.9) 6(4.5)
に市町村によっては医師 参加 し な く て も よ い 23(57.5) 20(46.5) 33(64.7) 76(56.7)
や看護婦を派遣するとこ 残っている児童生徒が多い 14 4 10 28
①うもある。
小学生の場合年齢的にも, ②
十分な事前指導が行えばよい 0 4 4 8
そして,家庭を離れての 教
対職 適切な処置が行えばよい 1 1 2 4
「集団宿泊」の経験が少 し員 てに
ネいため,精神的,身体 医師・看護婦を依頼している 5 1 7 13 的に影響があると考えら そ
の 他 3 10 10 23 れる。 「医師,看護婦等
134 茨城大学教育学部紀要(教育科学)39号(1990)
の同行だけでは健康管理の面で処置等が表面的になってしまい,児童にとってあまりいい状態では ない」という意見もみられた。その他,生徒が不調を訴えやすい,外傷が発生しやすい行事には参 加する,特別要観察児童がいる場合等「健康管理の専門家として保健衛生上必要だから」また「普 段とは違った児童・生徒の様子を観察できるから」「児童・生徒との関わりあいが深まるから」な
ど養護i教諭が子どもたちを把握する機会と捉えていることもわかった。
②教職員に対して
「養護教諭が参加すれば,一般教師は児童・生徒の健康管理に煩わされることなく,他の職務を 実施することができるので,参加したほうがよい」 「参加しないと学級担任に負担がかかる」等が あげられた。また,「学校で他の教職員との人間関係をよくするために参加したほうがよい」とい
う意見があった。
(2)「参加しなくてもよい」と回答したのは小,中,1割以下,高校で13%だった。
①児童・生徒に対して
宿泊行事に全学年が一斉に参加することはなく,学校に残っている児童・生徒の方が多いことか ら, 「学校にいる児童・生徒の健康管理のほうが重要だから参加しなくてもよい」 「1学年の宿泊 行事に参加するよりも,学校に残っている5学年の児童の健康管理のほうが大切」とした養護i教諭 が多かった。
②教職員にたいして
「医師,看護婦の参加があればよい」等養護教諭の代理となる職員の参加があればよいという意見 が挙げられた。また,それと関連して,参加職員が児童・生徒の健康状態を把握していればよい等
「十分な申し送り送りを行えば参加しなくてもよい」という意見や,「養護教諭が参加するとき以 上に,事前に綿密な保健指導を行っておけばよい」 「参加職員が適切な救急処置ができればよい」
等の意見があげられた。
養護教諭の代理となる医師,看護婦等の参加については,賛否両論あった。養護教諭が不参加の 場合は,事前の十分な配慮が必要である。
③その他
宿泊行事は年に数回あるため,すべての参加は,健康面で,また,体力的に負担になったり,家 庭の都合などで参加しなくてもよいのではないか等の意見があった。
(3)「どちらとも言えない」と回答 14 したのは,小,中,3割,高校4割 参加した1稔繋い 85.4 三3凝 だった。行事内容によって参加,不 8・2
どちらとも言えない 59.1 18.4 14.3
Q加を決めたり,慢性疾患を持つ子 n=5°
どもが参加する場合は,参加する, 参加しなく「辞蓋い 27.3 27、 g.1 3齢 旅行先の医療施設が整っている場合
筈0 50 100は参加しないなど,その時々の状況
によって対応していけばよいという 劉猷況[:]匡≡覇㎜■■■
ほとんど 半分以上 たまに ほとんど
意見が多かった。 参加 参加 参加 不参加
X:=40.7Z!5df>X20.OO5
図1 宿泊行事参加における養護教諭の意見と参加状況
中村・高橋:宿泊行事における保健管理・保健指導に関する調査研究 135
4)宿泊行事の参加,不参加の意見と参加状況
宿泊行事について養護教諭の参加,不参加にたいする意見と実際の参加状況についての関連を,
図1に示した。「参加したほうがよい」と考えている養護教諭ほど, 「ほとんど参加している」と 回答しており,0.5%水準で有意差があった。宿泊行事に「ほとんど参加している」が小,中,8割 をこえていたが,「参加したほうがよい」と考えているのは小64%中,73%だった。これは養護i教 諭が不参加を希望しても,学校の方針などにより参加せざるを得ない場合があるためと思われる。
宿泊行事の参加,不参加は学校側の方針や養護教諭自身の考え,周囲の状況等により,一概にど ちらが望ましいとはいえない。学校側では事前の計画段階には養護教諭を参画させず,宿泊の前日 になって急に明日から行くように言われたり,参加する予定で,宿泊中の保健指導の計画たててい ると急に管理者から,今年は旅費が足りないので参加しなくてもよいと言われたりすることもある。
参加の有無はなるべく早い時期に管理者,当該学年の先生方と話合い決めておくのが望ましい。行 事に参加しない,または参加できない時は,児童・生徒,学級担任,保護者に対して特別要観察者 の把握,指導,事前の保健指導,行事中の健康管理等に十分な配慮が必要である。
2 養護教諭の事前現地調査の参加状況及び現地調査の内容
宿泊行事の実施前に,見学場所,宿泊所等について現地調査が行われる。養護教諭は保健管理面 で行事の計画段階で現地の状況を把握しておく必要がある。現地調査の参加や調査内容についてま
とめた。
1)参加状況
これまでに現地調査にどの程度参加したかの回答は次ぎのようである。小,中,高校すべて現地 調査に「ほとんど参加している」はいなかった。「参加するときもある」は小15.2%,中20.4%,
高3.8%と低率だった。とくに高校は中学校と比較して5%の水準で有意差があった。全体的にみて 8割以上の養護教諭は現地調査に全く参加していなかった。
2)参加,不参加についての意見
「参加したほうがよい」と回答した養護教諭は小33.3%,中40.8%,高21.6%だった。その理由 として,医療機関の把握,現地の自然環境等,健康を管理する立場として,現地調査に参加するこ とは,保健指導上,役立つ等「保健指導上必要」,「予算があり,時間に余裕あれば」などがあげら
れた。
参加しなくてもよい」は小41.5%,中31.7%,高77.3%だった。その理由は現地調査に行く教員 や業者に依頼すれば十分である。という意見がほとんどだった。
以下に述べるような内容が養護教諭がいかなくても手元に届くようにすればよいと思われる。
3)現地調査の内容
現地調査として把握すべき内容についてまとめ表3にまとめた。宿泊行事の季節,種類(修学旅 行,臨海学校,宿泊訓練等),内容(山登り,スキー,オリエンテーリング等),実施学年,宿泊日数,
等により調査項目は随時変わってくるが,ここでは,一般的な項目について回答してもらった。
(1)救急的対応について
「救急処置病院及び一般病院の所在地」について,また,その病院にある診療科,については半 数以上の養護教諭が回答していた。事例イは外科専門の病院が宿泊所の近くになく,処置が遅れて
1鉤 茨城大学教育学部紀要(教育科学)39号(1990)
しまった例である。また,救急時における宿泊所の協力体制,宿泊所に常備してある医薬品の種類 等「現地の救急処置体制」や,各病院において保険証の写しが使用できるか等といった「受診方法」
があげられた。宿泊地が市街地であれば,救急時の対応は容易であるカ㍉山や海といった場所では 常備してある医薬
品や衛生材料,す 表3 現地調査の内容(重複回答)
ぐに医療機関が利
()内は%
用できるかどうか 一 校槍 、
によって学校で準 内容 小n=48 中n篇47 高n=48 計n=143
備していくものを
救急的対応について 1校あたり23 1校あたり2.2 1校あたり2.0 1校あたり22
検討しなければな 救急病院の所在地 43(89.6) 42(89.4) 37(77.1) 122(85.3)
らない。緊急時の 一般病院の所在地 35(72.9) 30(63.8) 32(66.7) 97(67.8)
対応として,宿泊 一般病院の種類 33(68.8) 27(57.4) 23(47.9) 83(58.0)
所の「非常口,非 現地の救急処置体制 1(2.1) 5(10.4) 2(4.1) S(5.6)
常階段,防火設備」 受診方法 3(6.3) 1(2.1) 1(2.0) 5(3.5)
の確認等も塔要で 生 活 環 境 一 般 1校あたり1.3 1校あたり1.3 1校あたりL5 1校あたり1.4 4)
?驕B 宿泊所の施設一休養室の有無 32(66.7) 35(72.9) 35(72.9) 102(71.3)
宿(2)生活環境一般 泊
暖房状況 14(29.2) 12(25.5) 16(33.3) 42(29.4)
について 所 冷蔵庫 13(27.1) 14(29.8) 9(18.8) 35(25.2)
宿泊所における の 水道・風呂場 2(4.2) 1(2.1) 4(8.3) 7(4.9)
施「体養室の有無」 設
トイレ 1(2.1) 2(4.2) 2(4.3) 6(4.2)
「暖房状況」「冷 食事について 2(4.2) 0( 0) 4(8β) 6(4.2)
蔵庫の有無」等が そ 危険箇所の有無 36(75,0) 41(87.2) 38(79.2) 115(80.4)
の
?ーられた。 他 現地の地形・環樟 41(87.2) 30(63.8) 29(60.4) 89(62.2)
現地までの所要時間 38(79.2) 26(55.3) 29(60.4) 79(55.2)
低率であった魁 そ
の 他 1(2.1) 1(2.1) 4(8.3) 6(4.2)
「水道,風呂場, 、 咤r晒占 、 凹 執 圏 噸「L ●▼ρ F 、 酌 な, 噂 、 馳● 砧「 , 噂 門画h 髄 可 駈 . 、 、層 」 郁r噸 、 ■ ■ ● ● 邑 「一
トイレの設置状況」
があった。宿泊所が旅館等であればそれはど問題ではないが,山小屋,バンガローの場合はとくに 水道,トイレ,風呂等の施設の調査が重視されよう。事例ウはバンガロー隼活で冷蔵庫の設備がな かったので,発熱時に十分な処置ができなかったものである。
また,昭和53年の文部省通達では,学校長は所轄の保健所に宿泊施設等の衛生管理について依頼 することが決められている。ここでは衛生管理については省略した。
13)その他
その他では現地の魁険箇所の有無,現地の地形,環境,現地までの所要時間等があげられた。
絞外学習で集団行動をとる際,最も気をつけなければならないのは安全性の確保である。山,川,
海,棄通関係等の安全性を点検することがけがや事故を防ぐことになる。
中村・高橋:宿泊行事における保鰹管理・保健指導に関する調査研究 137
3 宿泊行事参加児童・生徒の把握について
宿泊行事を行うにあったて,疾病・異常をもつ児童・生徒(以下特別要観察者とする)や宿泊に 伴い悩みや不安をもつ児童・生徒,参加できない児童・生徒(参加禁忌者)を把握することは養護 教諭だけでなく,参加する教師にとっても重要なことである。参加,不参加の把握方法は健康調査 法,臨時の健康診断,
保護者からの連絡,日
@ 表4 健康調査票の内容(回収した健康調査票から) (重複回答)常の健康観察,欠席状
況等があげられる。こ 一 ()内は%
校種 h
こでは把握方法として 小nニ17 中n茸22 高n=27 計n=66 代表的な健康調査票を go%以上 心配なこと21
80%以上
?Sにまとめた。 心配なこと15
髞A症14
心配なこと 55(83.3)
1)健康調査票の内容 70%以上 喘息体質12 アレルギー体質16 現病歴21
について 頭痛傾向16 乗物酔い斗9
心配なこと19
各学校で使用されて 60%以上 乗物酔いll 乗物酔い15 アレルギー体質17 アレルキー体質4¢(63.6)
いる鯉康調査票を回収 喘息体質17 喘息体質 42(63・6)
現病歴 40(60.6)
しまとめ,表4にまと 50%以上 アレルギー体質10 喘息体質13 虫垂炎15 腹痛傾向1@38(57.6)
めた。 月経9 便秘傾向13 貧血傾向14 頭痛傾向 33(50.0)
頭痛傾向12
健康調査票は参加, けいれん体質珍
不参加を決めるた均に 発熱傾向ll
実施する場合(臨時の 現病歴11S疾患ll
健康診断を受けるもの 夜尿症10
40%以上一
選ぶため等〉,参加 現病歴8心疾患8癡p中の薬8睡眠8 腎疾患9
棊p中の薬9
既往摩13 S疾患12
便秘傾向暢 31(47.0)
S疾患 31(47.0)
者の健康状態を把握す 服痛傾向8腎疾患7 月経9 頭痛傾向12 下痢傾肉 30価.5>
るために使用する場合 薬の副作用喰事7
コ痢傾向7
下痢傾向12 ヨ秘傾向12
けいれん体質 28(42.4)
があった。今回は合わ けいれん体即 扁挑腺の腫れ$ 体の異常の有無12 30%以上
ケてまとめた。 r噛 便秘傾向6 昼雅歴8,虫垂炎8 扁桃腺の腫れ10
試浮P0
夜尿症 25(37.9)
詞o 25(37.9)
様々な項目があげら 食事7 けいれん体質9 虫垂炎 25(37.9)
れた。小,申,高校に 風邪傾向9 貧血傾向 24(36.4)
往歴 24(36.g)
共通な項目て50%以上 腎疾患 斑(36.9)
だったのは「心配なζ ・ バ 服用中の薬 23(34.8)
と」 (相談したいこと, 貧血傾向§ 扁桃腺の腫れ琴2(33.3)
落ラ傾晦 鰍30β)
気になるζと,困って 2°%以上 平熱願奪傾向ボ 平熱6 腎疾榔 体の異當の有無19(鵠.6)
いること等〉「アレル 風邪傾向4n血傾向4 風邪傾向6⊥ー5 関節炎7詞o7 発熱傾向 18(27.3)
H事 1§僻.3)
ギ瓢体質」「噛息体質」 体の異常の有細 腿用中の薬6 睡眠 17(呂5.昌)
扁桃腺の腫れ4 副作用の薬4 薬の副作用 16伽2)
「現病歴」願痛,腹 1。%肚 肇熱傾顧r 体の異常の有無3 麟乍用の薬5 卑歯痛 随3(1σ.7)
痛傾向」だった。その 既往歴3 発熱傾向4 平熱 12(18.2)
虫垂炎2虫歯痛2 寝ぼけ・寝言 睡眠4食事4 関節炎 8(12.1)
他小学校では夜尿症か 10%未満
その他 夜尿症 平熱 寝ぼけ・寝言
どうかの記入が8割以 その他 その他 52(78.6)
■ρ 坊「oレ駒 「 .島塾hワA 、,,欄し ηo己 ρ 噂り ▼.、 亀ぴ、 質 「 .鴫 丙 7」
138 茨城大学教育学部紀要(教育科学)39号(1990)
上あげられた。 (朝まで起きない,・時ごろ起こしてほしい。寝小便をする,夜中・・時間おきに 起こす等)「月経」は宿泊行事中になるかどうか,月経痛の程度,薬の使用の有無等。 「薬の副作 用」は禁忌薬の薬品名を記入させている。それぞれの疾病・異常等について有無,症状,程度等を 本人,保護者が記入できるようにしてある。
2)健康調査票以外による児童・生徒の健康状態の把握方法
1)の健康調査票の他にどのような方法で健康状態を把握しているか図2にまとめた。
小学校では1位選択が「保護者 からの連絡」59%,「健康診断結 果」25%,2位が「児童・生徒自 らの訴えで」だった。中,高校生 では1位が「健康診断の結果」4
割〜5割だった。2位は中学校で 健康診断の結果 ノ」、 25.0 20・9 16・7・
中 4t.7 19.8垂13..
は「保護者からの連絡」生徒自ら 一a@ 45.5 −29.6 B.り の訴えで」が3割弱,高校では健
康診断」 「生徒の訴えで」だった。 保護者からの連絡 5g.l l8.6− 21.4
「学校医 ※※※ 31.3 −27.】L≡≡≡≡≡≡ミ 22.2}
5.57.柱4・2一
・主治医からの連絡」があげられた。
1),2)種々の方法で行事に参加 児童生徒自らの訴えで 25.6 1.9}
できるかどうか,参加する場合の 8.3匡垂互、ρ…≡ 20.0 L5,4 22.2== 22.9
健康状態を把握している。 4.5
特別要観察者の中で,心疾患,腎 保健室来室状況 16.3 14.3 一
疾患などで程度が重い場合,行事 6.38.3_ 20.U 正2.7 11.1 3L.3
のなかで山登りはしない,保護者
に同行してもらう,等参加の程度 日常の健康観察 9.1 11.6 31.o
を本人,保護者,学級担任,主治 8。3 4.5 13.3
医と相談して決めておく。特別要
li警,丑2 5[コ匡箋■
観察者,表4にあげられたもので その他 1位選択 2位選択 3位選択7.O n・147 n・L45 n・135
疾病・異常ではないが引率教師に 4.2 6.謙1.L
わかっておいてほしいこと(緊急 12.7 16.7− 20・9
時の処置法,禁忌事項,注意事項,
連絡先の医療機関等)を一覧表に 図2 健康状態の把握方法 まとめ配布しておく必要がある。
これらを⑰事項として扱うようにする。
3)養護教諭が経験した特別要観察者・注意者の疾病・異常名
これまでに養護教諭が1),2)の方法で把握した特別要観察者,注意者を表5に示した。小,中,
高校に多かった共通な疾患名では,喘息,てんかん,心疾患だった。てんかんにはてんかん発作,
ひきつけ,けいれん,意識消失発作,レノックス症候群,などを含めた。津田らは「気管支喘息や けいれん発作の既往歴を持つものは,旅行という環境の変化,気候風土の変化や疲労によって発症
中村・高橋:宿泊行事における保健管理・保健指導に関する調査研究 139
しやすい。これらは,出発前の十分表5 特別要観察者・注意者の疾病・異常名
な健康管理や治療で発症を防ぐこと
()内は% ができる。また,治療薬の持参,主
校種
小n=41 中n=42 高n=47
治医の注意や指導を受けておくこと計n=130
も望ましい」)と述べている。こうし
70%以上 喘息21 たことからも気管支喘息やけいれん
50%以上 喘息28 喘息 74(56.9) 発作をもつ児童・生徒の把握は必要 30%以上 夜尿症18 てんかん20 心疾患18 てんかん45(34.6)
@ な事である。
てんかん13 心疾患18 心疾患44(33.8)
喘息15 4 宿泊行事前の保健管理,保健指
20%以上 月経10 夜尿症ll 腎疾患14 夜尿症 32(24.6)
導について
精神障害9 てんかん12
精神障害11 宿泊行事の事前準備として,保健
乗物酔い11 指導は欠かすことのできないもので
月経10 ある。保健指導の対象は学級指導等
10%以上 心疾患8 腎疾患6 胃腸障害9 月経 25(lg.2) 児童・生徒全員,乗り物酔い,月経 乗物酔い6 糖尿病6 糖尿病8 腎痴患23(17.7) 指導などグループ指導,慢性疾患児 運動障害6 月経5 運動障害6 精神障害23(17.7) を対象とした個別指導,保護者対象
乗物酔い22(16.g) などさまざまである。参加できない 糖尿病17(13.1) 児童・生徒にも保健指導を行うのが 運動障害16(12.3) 望ましい。
胃腸障害13(玉o・o) 1)特別要観察者,注意者に対する 10%未満 血液疾患 乗物酔い 血液疾患 血液疾患9(6・9) 指導
腎疾患 特異体質 特異体質 特異体質9(6・9) 表5のような疾病・異常が主なも
糖尿病 運動障害 夜尿症 肝疾患 3(2 3) のである。現在治療中であれば主治
眼疾患 胃腸障害 肝疾患 肺疾患 3(2 3) 医の指示を学校側も把握しておく。
精神障害 血液障害 肺疾患 眼疾患 3(2.3) 薬品を使用している場合には薬品 胃腸障害 その他 その他 その他 27(20.8) の管理に留意する。
特異体質 津田らは修学旅行生の救急医療に
肝疾患 あたる医師として「アレルギー体質,
肺疾患
特に薬物過敏症のあるもの,また,
その他
特殊な疾患をもつものは,事前に主 治医の注意,処置,できれば適合し た投薬を受け,その理由を記した健康手帳を持参することにより適切な処置をすみやかに受けるこ とができると考える。… 診療側にとって,初めて診療する患者で,処置を行っても,その後の 経過を診ることができないということから,必要以上に気遣いを要するため,診療に参考になる資 料をできるだけほしいと望むわけである。」6)と述べている。本人に治療状況を記録したものを持参
させるようにしたい。
特別要観察者,注意者の児童・生徒に対して養護教諭や学校側で配慮していて良かった事例,配
140 茨城大学教育学部紀要(教育科学)39号(1990)
慮がたらず困った事例について,回収できたものを疾病・異常別に分類し表6に示した。
(1)事例 1 気管支喘息 中1 男子
移動教室参加中,夜中に喘息発作を起こしたが保護者から吸入器を預かっていたので,明け方 には発作もおさまった。
〈考察〉気管支喘息の場合は学校側が事前に把握できていることが多く,処置もスムーズに実施さ れていた。特定の食物が発作の誘引になることがわかっている場合,旅館での食事を点検したり,
布団のほこりで発作が起きる児童は別室に寝かせる等していた。発作を完全に防ぐことは不可能で あるため,事前の保健指導(睡眠時間を十分にとる,疲労に注意する。具合いが悪くなったら早め に連絡する等)を徹底させることが大切であろう。・
(2)事例 2 てんかん発作 小6 男子
修学旅行の最終日,バスの中でけいれん発作を起こした。急きょバスで近くの医院につれていき 処置してもらう。担任,養護教諭がそ
の場に残り,本人の回復をまった。学
表6 特別要観察者の救急事例 校側ではその児童がてんかんをもって
いることを把握していなかったので, 単位は例 対応にとまどった。 疾病.異常名 校種 小学校 中学校 高 校 計
〈考察〉学校と家庭との連絡が十分で 気管支喘息 12例 8例 7例 27例
あれば服薬,及び現地での生活指導 てんかん発作 4 7 7 18
夜尿症により,発作を防ぐことができよう。 5 3 0 8
乗物酔い 1 2 3 6
発作が起きたとしても,わかっていれ 精神.精神障害等 3 2 2 7 ばあわてずに処置できる。しかし,て 糖尿病 0 3 2 5
んかん発作の場合,一般に特殊な疾患 腹痛 1 1 3 5
骨折・歩行困難と誤解され,保護者が学校に連絡して 0 1 3 4
血友病 1 2 0 3
いない例も少なくない。家にいるとき 過呼吸症候群 0 1 2 3 は朝晩,薬を飲んでいても,行事中は 腎痴患 2 0 1 3
友達と一緒で飲む機会がなく,発作を 扁桃炎 1 1 0 2
鼻出血起こした,てんかんの発作とわからず, 1 1
横隔膜のけいれん 1
救急車をよび大騒ぎとなり・かえって 完全大血管転移症 1 1
他の生徒に知られてしまった等があげ 心室性不整脈 1 1
られた。 門脈性高血圧症 1 1
周期性嘔吐(3)夜尿症 小6 男子 1 1
血種 1 1
母親が宿泊行事に参加させることを 胸部痛 1 1
大変心配していた。治療中だった。相 角膜ヘルペス 1 1
談し担任と共に,夜,4回起こすこと レ・クリングハウゼン母斑病 1 1
再生不良性貧血症にした。3日間無事にすんだ。本人も 1 1
卵巣膿種茎捻転術後 1 1
自信がついたらしく,明るく過ごすご 風疹
1 1
とができた。〈考察〉夜尿は本人,家 アレルギー(エビ) 1 1
}
族にとって深刻な問題である。学校側 計 34 35 35 105
中村・高橋:宿泊行事における保健管理・保健指導に関する調査研究 141
としてわかっていれば,児童・生徒を指定された時間に起こし,排尿させればよい。
(4)乗り物酔い 高 2 女子
乗り物酔いの程度がひどかったため,事前に「振子による自己暗示法」を1カ月間実施させ,参 加させたところ,全く酔わず,以後その生徒は乗り物よいから開放された。
〈考察〉個別に保健指導を実施し,乗り物酔いから克服できた例である。その他,乗り物酔いがひ どいが旅行を希望したので参加させたが嘔吐がひどく脱水状態になり,保護者が迎えにきた例があ った。薬を使用しても症状が治まらないこともあり参加させるかどうか判断が難しい。
(5)糖尿病 高1 女子
朝,夕,インシュリンを注射している生徒だった。本人は誰にも知られたくないといういうこと だったので,宿泊所の職員と連絡をとりながら,生徒,養護教諭,担任で対処することができた。
〈考察〉インシュリン等の注射をする場合,薬液の保管,どこでするかなどの配慮が必要である。
レックリングハウゼン母班病の例では他の児童に見られるのをいやがったので,養護i教諭が薬を預 かって行き,休養室で塗布してうまくいった。薬を使用する児童・生徒には事前の指導,管理が大 切である。
(6)小児まひ 高2 女子
車椅子を使用している生徒。母親同伴で修学旅行に参加。あらかじめ,本人の移動を介助する生 徒を当番で決めておいたので,他の生徒と同一行動ができた。生徒たちも,障害者をいたわる姿勢 ができよかった。
〈考察〉日常,学校で疾病をもつ友人を理解し援助してあげることは大事なことである。行事のと きは,より配慮が必要になる。前述のてんかんや糖尿病にしても,児童・生徒,周囲の人たちの理 解,いたわりがあれば,オープンにできるかもしれない。そのような指導も大切である。
(7)再生不良性貧血 小6 男子 鰯
主治医の許可があり,学校,家庭でも2.3日,鼻出血がなかったので参加した。初日,夜,3時間 程,鼻出血。親と連絡をとり,様子をみる。翌朝,再度鼻出血,意識レベル低下のため受診。親が 昼過ぎ病院に到着。輸血をという医師の判断を親が納得せず,そのまま連れて帰った。保護者から 薬を預かったが全く効果がなかった。鼻出血のひどい時の対応を事前によく打ち合わせておくべき だった。また,主治医の診断書(処置の方針,治療法〉などがあれば受診した時に役だったと思う。
〈考察〉一般に主治医との連絡は保護者を通して行うことが多いが,生死にかかわるような時,程 度のひどい時は保護者の承諾をえて養護教諭が直接主治医と連絡をとることも必要であろう。
2)集団を対象とした保健指導
宿泊行事前に学級指導等集団を対象とした保健指導は多くの学校で行われている。今回の調査で は,小学校96.8%,中学校100%,高等学校90、7%でほとんどの学校でおこなわれていた。保健指導 内容は宿泊行事前に把握した児童・生徒の疾病・異常や,各学校の実態及び行事内容によって決め められよう。指導内容,指導実施者,実施するための資料の作成者等ついてまとめた。
(1>現地での生活のしかたについて
小83.3%,中85.7%,高76.8%が実施している。指導内容は宿泊先での生活の仕方についてで,
風呂,トイレの使い方,衣服の着脱,等だった。実施者は小学校では学級担任が77.5%,中学校で は養護教諭・一般教師が42.9%,高校では養護教諭34。9%で,中,高校になるにつれて養護教諭の
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実施が多くなっていた。指導に使う資料は小学校では担任が40%,中,高校では養護教諭が31.0%,
37.2%だった。また,申,高校では資料なしが3割程度あった。
(2)生理(月経)指導について
小83.3%,中85.7%,高54.4%,が実施している。小学校の場合,初潮指導の一環として行って いる学校もあった。指導内容は生理用品の準備,鎮痛剤の使い方,生理日の調節はしないように,
入浴について,月経困難症について等だった。実施者は養護教諭が多く,それぞれ,73.3%,73.8
%,54.8%だった。資料の作成も養護教諭が殆どだった。
(3)自己の健康管理について
小85.4%,中85.7%,高57.1%が実施している。宿泊行事の1週間前ぐらいから,児童・生徒自 ら健康観察を行ったりしている。毎日の体温測定,起床,就寝時間,睡眠時間,食欲,便通,等を 記録させ,自分の健康を把握し,健康で行事に参加できるように体調を整えるよう指導している。
また,食中毒について,便秘の治しかた,おやつのとりかた,等もあった。事例オは家から持参し た弁当で食中毒をおこした例で食中毒予防の指導が保護者まで伝わらなかったものである。
事例工は出発前に体調を崩し,宿泊先で高熱をだしたもので,事前の健康管理がよくできなかった 例である。指導者は小学校では学級担任が,中,高校では養護教諭が半数以上をしめていた。
(4)乗り物酔いの指導について
小58.3%,中81.6%,高67.9%が実施している。
具体的な内容では乗り物酔いの原因について,日頃から訓練しておくこと(ブランコのり,鉄棒で 前転の練習,バスに慣れる等)酔い止め薬の使用法,バス,電車のなかで座席の選びかた,胃腸の 調子を整える。衣服は締めつけないものを着るなどだった。指導者は小学校では学級担任,養護教 諭が4割,中,高では養護教諭が6割以上だった。
(5)その他
その他,疾病の治療について(う歯,結膜炎,皮膚病など現在かかっている疾病を治療しておく 等)事故防止について,救急処置法(けがの手当の仕方,頭痛,腹痛について等),常備薬品ついて
(学校で用意してあるもの,各自用意するもの),靴ずれ防止法,等さまざまな指導が行われていた。
5 宿泊行事中の健康管理について
宿泊行事は日常の学校生活とは違った環境で行われるため,児童・生徒は慣れない生活で緊張や 疲労のため体調を崩す事もある。行事中,各自,自分の健康状態を確認すれば,その日の行動を,
健康的に過ごすようにできよう。学校側も児童・生徒の健康観察結果をみてその日の保健指導や計 画の変更などできよう。行事中の健康管理のなかで中心となる健康観察(実施時間,実施者,実施 方法,どんなことを重点に観察しているか内容)と救急処置について述べる。
1)健康観察について
健康観察を行っているのは小学校97.9%,中学校100%,高等学校88.7%とほとんどの学校で実施 されていた。
(1)健康観察の実施時間
実施時間を図3に示した。1日の始まりと終わりに多く実施されている。
1日の行動前に健康状態を把握し,具合いが悪い場合早めに受診させたり,宿泊施設で休養させる
中村・高橋:宿泊行事における保健管理・保健指導に関する調査研究 143
髭o 5・ 巴・ 5° 8・
朝食前 小 55.2 養護教諭小 59.6
中一1コ======謡 中 52.1
高 63.8 、高 44.7
朝食後 21.7 学級担任 55.3
27. ≡≡≡≡≡≡≡≡i≡54.2
10.9 o.4
夕食前 21.7 児童生徒代表者 48.9
4.9 72.9
72.3
タ食後 41.3 児童生徒個人 19・1 1
63.8 穿2・9
35.2 玉o.
…略。霧…話響 匪垂・判その他 10.g
藝魑 ■■萬囚
図3 健康観察の実施時間 図4 健康観察の実施者
等の処置がとれる。1日の活動が終わって,疲労などで調子が悪ければ,就寝時刻を早くしたり,
明日に備えて受診しておくこともできよう。
(2)健康観察の実施者
健康観察の実施者を図4にまとめた。小学校では養護教諭,学級担任が多い。中学校,高等学校 では生徒の代表者が多い。これはグループに分け,グループごとに保健委員や代表者が行なってい るものである。小,中,高,の順に養護教諭と学級担任の割合が少なくなっている。
健康観察は児童・生徒の代表者,生徒個人が行っても,最終的な健康管理は養護教諭や学級担任 等が担当しているため,図4は重複回答となった。
(3)健康観察の実施方法
健康観察の実施方法は次ぎのようだった。小学校は学級担任の観察など「教師が声をかける」が 53.2%,本人が記入する「健康観察用紙の使用」40.4%, 「本人が申し出る」48.9%だった。中学 校では, 「健康観察用紙の使用」60.4%, 「教師が声をかける」41.7%, 「本人が申し出る」35.4
%だった。高等学校では「本人が申し出る」53.2%,「教師が声をかける」40.4%だった。小学校 では年齢的に教師の十分な健康管理が必要と考えられるので教師が声をかけて把握するのが多いと 思われる。
144 茨城大学教育学部紀要(教育科学)39号(1990)
(4)健康観察の項目表7 健康観察の項目(重複回答)
()
校種 点に健康観察を実施しているかまと
小n=48 中n=49 高n=51 計n=148
め,表7に示した。よく眠れたかど
70%以上 睡眠35 うか,睡眠時間等「睡眠」について
60%以上 食欲30 睡眠30 食欲34 睡眠 95(64.2)
食欲30 食欲 94(63.5) 朝食,昼食,夕食等の食飢食べ残
疲労30 しをしたかどうか,等が6割以上だ
50%以上 便通24 睡眠30 った。事例キは宿泊行事中の睡眠不
体温24
40%以上 体温23 疲労22 疲労 71(48.0) 足で疲労がたまったためにおきた事 便通22 体温 67(45.3) 例である。「体温」は各自体温計を
便通 65(43 9) 持参さ辻朝,全員測定していた。
30%以上 疲労19 体温20
便通19 30%未満だったカ㍉中学校,高等学
30%未満 体調4 気分不快6 気分不快4 気分不快ll( 7.4) 校で,腹痛,風邪症状,外傷などが 気分不快1 腹痛5 体調4 体調 11(7°4) 含まれている。これは,小学校と比
その他5 風邪症状5
O傷5
腹痛3 落ラ症状3
腹痛 8(5.4)
@ 較し,宿泊日数が長くなるためと考風邪症状8(5.4)
体調3 外傷3 外傷 8(5.4) えられる。
その他6 その他7 その他 18(12・2) 以上一般的な健康観察について述 べた。観察項目は参加学年,行事内 表8 宿泊行事中に起こった救急事例 容等によってもかわってこよう。昨 単位は例 年度実施した時の記録などから児童
校種 小学校 中学校 高 校 計 ・生徒の心身の状態を把握し,今年
疾患名
内科的疾患 6例 14例 7例
風邪・扁桃炎 1 5 3 g 特別要観察者については,症状に
けいれん発作 3 2 0 5 応じて,養護教諭が直接本人の健康
過呼吸症候群 0 2 0 2 観察を行うようにしたい。
食中毒 1 1 0 2 2)救急処置体制について
集団ヒステリー 1 1
風疹 1 1 行事中の疾病・異常や,事故発生
腹痛(胃炎・便秘等) 1 1 に備えて必要なこととして,2の3)
不整脈 1 1 現地調査の内容の救急的対応,3の
冠状動脈不全症 1 1 参加児童・生徒の健康状態で述べた
虫垂炎の疑い
M射病 1
1
脳貧血 1 1 要がある。
脱水症状 1 1 (1)保護者の緊急先の名簿,特別要
外科的疾患 14 10 8 32 観察者の名簿(主治医の連絡先も含
骨折 4 6 1 11
@ む)作成。
裂傷 3 2 3 8
熱傷 3 0 0 3 急病,外傷等で保護者と緊急に連
頭部裂傷・頭部打僕 3 0 1 4 絡をしたり,現地に迎えに来てもら
その他 1 2 3 6 うのに必要である。
中村・高橋:宿泊行事における保健管理・保健指導に関する調査研究 145
(2)利用できる医療機関名簿(宿泊地及び往復経路)作成。救急車の利用について。
(3)救急処置の保健指導や現職教育を行う。行事中に起こりやすい外傷や疾病・異常について速や かに処置ができるよう児童・生徒に指導しておく。4の2)の集団を対象とした保健指導でもある程 度行われていた。参加職員にも処置方法の現職教育を行いたい。養護教諭が参加出来ないときは特 に必要である。事例クは一般教師が処置を出来なかったものである。
7)
i4)救急薬品・衛生材料を準備する。医療機関の有無,養護教諭が参加するかどうか,医師・看護 婦の同行の有無,行事の種類,宿泊日数,等により持参する薬品・衛生材料を決める。学校医,薬 剤師に相談して決めるのが望ましい。救急鞄はクラスごとに用意する。外傷等の処置方法や薬品の 使用法,使用量を記したカードをいれておく。
3)救急事例について
今回,回収できた事例を表8,資料1にまとめた。特別要観察者の救急事例は表6にまとめた。
宿泊行事ならではの事例があげられた。
これらの事例も参考にして,より望ましい健康管理,保健指導,救急処置体制について述べた。
資料1 救急事例
事例ア 小学校5年 男子・女子 疾患名:咬傷(クラゲ)
原因 :宿泊訓練中,海に浮かんでいるビニール袋状のものを取ろうとしたらクラゲだったため 咬まれた。
症状 :発赤,腫脹,傷み,不安
処置 :養護教諭が参加していなかったため対処がわからず,処置が遅れてしまい症状が悪化し 9
トしまった。
事例イ 小学校6年 女子 疾患名:左手第2指裂傷
原因 :宿泊学習1日目,トイレに入った際鉄のドアに指をはさんだ。
症状 :爪も切れ,出血もひどかった。 ・
処置 :病院に行き,3針縫った。宿泊所の近くには内科の病院しかなく,外科専門の病院は車 で2〜3時間の所にあったため処置が遅れてしまった。
事例ウ 中学校2年 男子 疾患名二扁桃炎による高熱 原因 :林間学校の1日目,就寝の時間に頭痛を訴えてきた。
症状 :頭痛,体温38.6度
処置 :解熱剤を飲ませ,安静にさせ,次のBに帰した。バンガロー生活だったため,冷蔵庫の 設備もなく十分な処置ができなかった。
事例工 高校2年 男子 疾患名:風邪 原因 :出発時から風邪気味で微熱があった。
症状 :1日目の夕方より発熱出てきた。頭痛,のどの痛み