Bi-2223
テープ線材の特性に及ぼす加圧焼 結処理の効果
宮本 麻依子
平成 17 年 2 月
電子情報工学科
目次
第1章 序 論 1
1.1 は じ め に : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 1
1.2 PIT法 : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 3
1.3 加 圧 焼 結 処 理 : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 6
1.4 不 可 逆 磁 界Bi
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 6
1.5 本 研 究 の 目 的 : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 7
第2章 実 験 8
2.1 試 料 : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 8
2.2 実 験 方 法 : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 9
2.2.1 四 端 子 法 : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 10
2.2.2 SQUIDに つ い て : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 12
2.2.3 磁 化 の ヒ ス テ リ シ ス 曲 線 の 測 定 : : : : : : : : : : : : 12
第3章 結 果 と 検 討 16
3.1 フィ ラ メ ン ト の 厚 さ の 分 布 : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 16
3.2 n値 の 比 較 : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 17
3.3 臨 界 電 流 特 性 : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 19
3.3.1 J
c
-B 特 性 : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 19
3.3.2 不 可 逆 磁 界 : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 19
3.3.3 J
cの 増 大 比 : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 19
3.4 磁 界 印 加 角 度 依 存 性 : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 24
第4章 ま と め と 今 後 の 課 題 28
4.1 ま と め : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 28
4.2 今 後 の 課 題 : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 29
第5章 謝 辞 30
参 考 文 献 31
表目次
2.1 試 料 の 諸 元 : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 8
3.1 正 規 分 布 近 似 に 用 い た パ ラ メー タ : : : : : : : : : : : : : : : 17
図目次
1.1 Agシー ス テー プ 材 のPIT法(加 圧 焼 結)に よ る 作 製 : : : : : : 4
1.2 温 度-磁 界 平 面 上 の 相 境 界 Bc2
(T)と 不 可 逆 曲 線Bi
(T) : : : : 7
2.1 試 料 の 断 面 の 光 学 顕 微 鏡 に よ る 観 察 (全 体 像) : : : : : : : : 9
2.2 試 料 の 断 面 の 光 学 顕 微 鏡 に よ る 観 察 (部 分 像) : : : : : : : : 9
2.3 試 料 の 断 面 の 観 察 方 法 : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 10
2.4 四 端 子 法 に よ る 測 定 時 の 試 料 配 置 : : : : : : : : : : : : : : : 11
2.5 SQUIDで の 試 料 の 配 置 方 向 : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 13
2.6 xy平 面 に 平 行 な 平 面 中 の 電 流 の 経 路 : : : : : : : : : : : : : 14
3.1 試 料1,2の 超 伝 導 フィ ラ メ ン ト の 厚 さ の 分 布 : : : : : : : : 16
3.2 四 端 子 法 に よ る 試 料1,2のn値 の 外 部 磁 界 依 存 性 : : : : : : : 18
3.3 四 端 子 法 に よ る 試 料1の 様々 な 温 度 で のJc-B 特 性 : : : : : : 20
3.4 四 端 子 法 に よ る 試 料2の 様々 な 温 度 で のJc-B 特 性 : : : : : : 20
3.5 SQUIDを 用 い て 測 定 さ れ た 試 料1,2 の 様々 な 温 度 で のJc-B
特 性(平 行) : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 21
3.6 SQUIDを 用 い て 測 定 さ れ た 試 料1,2 の 様々 な 温 度 で のJc-B
特 性(垂 直) : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 21
3.7 四 端 子 法 とSQUIDを 用 い て 測 定 さ れ た 試 料1,2 の 不 可 逆 磁 界 22
3.8 四 端 子 法 で 測 定 さ れ た 試 料1,2 のJc の 増 大 比 : : : : : : : : : 22
3.9 SQUIDを 用 い て 測 定 さ れ た 試 料1,2のJcの 増 大 比(平 行) : : 23
3.10 SQUIDを 用 い て 測 定 さ れ た 試 料1,2のJcの 増 大 比(垂 直) : : 23
3.11 四 端 子 法 に よ る 試 料1,2のJcの 磁 界 依 存 性 : : : : : : : : : : 25
3.12 SQUIDを 用 い て 測 定 さ れ た 試 料1,2のJcの 磁 界 依 存 性 : : : 25
3.13 四端子法を用いて測定された試料1のJcの磁界印加角度依存性 26
3.14 四端子法を用いて測定された試料2のJcの磁界印加角度依存性 26
3.15 結 晶 のc軸 方 向 の ず れ 角 の 磁 界 依 存 性 : : : : : : : : : : : : : 27
第
1章 序論
1.1 は じ めに
1911年 オ ラ ン ダ の カ メ リ ン・ オ ネ ス(Kamerlingh Onnes)が 極 低 温 で の 水銀の超伝導を発見以来、様々な超伝導体が発見されてきた。当初は金属や 合 金 の 超 伝 導 体 が 開 発 さ れ、 超 伝 導 の 発 現 機 構 に 関 す る 研 究 が 進 め ら れ て きた。1957年に超伝導発現機構を説明するBCS理論が登場し、超伝導体が 超伝 導 状 態 か ら 常 伝 導 状 態 へ と 移 行 す る 温 度、 す な わ ち 臨 界 温 度Tcは30K を 越 え な い で あ ろ う と 考 え ら れ て い た。 と こ ろ が1986年、 酸 化 物 系 物 質
(La-Ba-Cu-O)で30K 級超伝導の可能性がベドノルツ(Johannes G.Bednorz) と ミュー ラー(Karl Alex Muller)に よっ て 示 さ れ た。
そ の 後、 液 体 窒 素 の 沸 点(77 K)を 大 き く 越 え た 臨 界 温 度 を 持 つY-Ba-
Cu-OやBi-Sr-Ca-Cu-Oなどの酸化物超伝導体が発見され、高温超伝導に大
き な 期 待 が 寄 せ ら れ る こ と と なっ た。 特 に、 高 温 超 伝 導 体 の 臨 界 温 度 が 液 体 窒 素 の 沸 点 よ り も 高 い こ と か ら、 冷 凍 コ ス ト の 低 減 が 見 込 ま れ る。 し か しな が ら10数 年 を 経 た 今 日、 高 温 超 伝 導 体 の 応 用 の 難 し さ が 理 解 さ れ、 単 な る 臨 界 温 度 の 高 い 超 伝 導 体 の 探 査 や そ れ ら の 構 造 解 析 だ け で な く、 超 伝 導 機 器 と し て の 応 用 の た め の 特 性 改 善 が 求 め ら れ て い る。
現 在 注 目 さ れ て い る 高 温 酸 化 物 超 伝 導 体 の 中 で も 最 も 応 用 の 可 能 性 が 高いと考えられているのがBi 系超伝導体である。Bi系超伝導体は2次元的 な 結 晶 構 造 の た め に、 圧 延 や 溶 融 凝 固 な ど の 極 め て 単 純 な 機 械 的 処 理 に よ り 容 易 に 配 向 し、Y系 の よ う に 結 晶 粒 間 の 電 流 密 度 が 小 さ く な る と い う 不 都 合 が 生 じ に く い。 す な わ ち、 弱 結 合 の 問 題 が 小 さ い と い う 利 点 が あ る。
こ の よ う な 利 点 は 線 材 化 を 行 う に あ たっ て 圧 倒 的 に 有 利 な こ と で あ り、 近 年 で は そ の 線 材 を 用 い て 超 伝 導 マ グ ネッ ト や 超 伝 導 ト ラ ン ス な ど が 製 作 されている。Bi 系の超伝導酸化物は、Tcが90Kの低温相とTc が115Kの高 温 相 が あ り、 そ れ ぞ れBi2Sr2CaCu2O8 (Bi-2212)、Bi2Sr2Ca2Cu3Ox (Bi-
2223) の 組 織 を も つ。 両 者 と も 他 の 銅 酸 化 物 系 超 伝 導 体 と 同 様 にc軸 方 向 の コ ヒー レ ン ス 長 が 非 常 に 短 く、 高Jcを 得 る た め に は 結 晶 の 接 合 が 最 も 重 要 な 問 題 と 考 え ら れ て い る。Bi-2212は キャ リ アー の 濃 度 に よっ て Tcが 大 きく変化し、還元雰囲気や元素置換による最適化によって100K近いものも 得 ら れ て い る。 一 方、Bi-2223 はPbを 添 加 す る こ と に よっ て 初 め て 単 相 が 得 ら れ、110Kで ゼ ロ 抵 抗 が 確 認 さ れ る よ う に なっ た も の で あ る。 よっ て、
線材にはPbを添加した (Bi,Pb)-2223が用いられている。それぞれ線材が開 発されており、Bi-2212は20K以下の低温では高磁界でも1kA/mm2 以上の 高い輸送臨界電流密度をもつことから、Bi-2212 テープ線材は応用の一つの 方 向 と し て 低 温 で の 高 磁 界 用 途 が 考 え ら れ て い る。 ま た、(Bi,Pb)-2223は 臨 界 温 度 が 約110Kと 高 い こ と か ら、 液 体 窒 素 温 度 下 で の 応 用 も 可 能 で あ り、 極 低 温 か ら 液 体 窒 素 温 度 ま で の 広 い 範 囲 で 利 用 が 考 え ら れ て い る。 上 記 の 利 点 に 加 え、 コ ス ト 面 で も 応 用 に 適 し て い るBi系 は、 当 面 は 線 材 開 発 の 主 流 で あ る と 考 え ら れ る こ と か ら、 先 程 の 特 性 改 善 が 大 い に 期 待 さ れ る 材 料 で あ る。
し か し、 現 在 のBi系 超 伝 導 線 材 の 特 性 が 十 分 な も の で あ る と い う わ け で な く、Bi系 超 伝 導 体 は 磁 束 ピ ン ニ ン グ 力 が 弱 い た め に、 高 温・ 高 磁 界 に お い て 磁 束 ク リー プ の 影 響 を 強 く 受 け、Jcの 値 が 著 し く 低 下 し て し ま う。
ま た、E-J 曲 線 の 電 界 の 立 ち 上 が り は、 金 属 超 伝 導 体 やY-123超 伝 導 体 と 違っ て 緩 や か な 特 性 に な る こ と が 知 ら れ て い る。 こ の 特 徴 は、 E-J 曲 線 を
E / J
nと 表 し たと き のn値 が 特に 高 温・ 高 磁 界 にお い て 低 い こと に よっ て 特 性 づ け ら れ て い る。 こ の 低 い n値 はc 軸 方 向 の コ ヒー レ ン ス 長 が 短 い こ と に よ り ピ ン ニ ン グ・ エ ネ ル ギー が 小 さ い こ と と、 臨 界 電 流 密 度 の 値 が 非 常 に 広 い 範 囲 に 分 布 す る こ と に 起 因 す る。 こ れ ら は、 高 い 動 作 温 度 に よ る 磁 束 ク リー プ や 超 伝 導 体 内 の 不 均 一 さ に よ る も の で、 特 に こ の 不 均 一 さ は 結 晶 内 部 の 特 性 や 結 晶 粒 間 の 弱 結 合 特 性、 更 に 超 伝 導 フィ ラ メ ン ト の ソー セージン グ等 の影響 によ るも のであ る。そ こで、 今後Bi-2223 テープ の特性 を 改 善 す る た め に そ れ ぞ れ の 要 素 が 広 い 分 布 に ど の 程 度 影 響 を 及 ぼ し て い る か を 定 量 的 に 評 価 す る 必 要 が あ る。
1.2 PIT法
Bi系 酸 化 物 の 発 見 直 後 の 線 材 開 発 の 初 期 か ら、PIT(Powder In Tube) 法 に よ る 銀 シー ス 線 が 造 ら れ て き た。 ま た こ れ は、 技 術 の 特 徴 か ら 銀(Ag) シー ス 法 と も 呼 ば れ て い る。 PIT法 は、 量 産 性 が あ り、 実 用 化 に 必 須 な 長 尺 化 が 容 易 で、 銀 シー ス に よ る 安 定 化 基 準 を 満 た す 設 計 が 容 易 で あ る な ど の 利 点 が あ る。 試 料 作 成 の 概 要 と し て は、 酸 化 物 の 仮 焼 粉 末 を 銀 パ イ プ に 充 填 し、 押 し 出 し・ 伸 線、 平 圧 延 加 工 に よっ て リ ボ ン 状 に 仕 上 げ、 生 成 熱 処 理 を 行 う も の で、 多 芯 線 テー プ 線 材 を 作 成 す る と き は、 あ る 程 度 加 工 し た 丸 線 を 多 数 本 さ ら に 銀 パ イ プ に 詰 め 加 工 し、 こ の 工 程 を 繰 り 返 す。
図1.1に加圧焼 結工程を含 むPIT法 におけるAgシーステー プ線材の作 製 プ ロ セ ス の 例 を 示 す。
1. 粉末の製造方法には、代表的なものとして、原料として酸化物(Bi2O3、
CuO) と 炭 酸 塩 (SrCO3、CaCO3) を 混 合 す る 固 相 法、 硝 酸 塩 水 溶 液 か ら 沈 殿 さ せ る 湿 式 法、 同 じ く 硝 酸 塩 水 溶 液 を 高 温 中 に 噴 霧 し て 乾 燥 さ せ る ス プ レー 法 が あ る。
2. 仮 焼 き(Calcining)は 秤 量 し た 種々 の 酸 化 物、 炭 化 物 か ら 前 駆 体 と な る 酸化 物を 形成 する プロ セス であ る。この 仮焼 きの 段階 でBi-2212相 を主 相 と す る の が 普 通 で あ る。
3. 縮 径 加 工 は 室 温 で 行 う の が 一 般 的 で あ る。 冷 間 加 工 法 と し て は ス エー ジ ン グ、 カ セッ ト ロー ラ ダ イ ス 圧 延、 溝 付 ロー ル 圧 延、 ダ イ ス 引 抜 き 等 の 種々 の 加 工 手 段 が 試 み ら れ て き た。
4. さ ら に 細 い 線 や テー プ を 作 製 す る 行 程 を 制 御 加 工 と よ び、 組 織 制 御 を 目 的 と し た 加 工 方 法 に は 反 復 ク ロ ス 圧 延、 ロー ル 圧 延、 プ レ ス 等 が あ る。 こ の 制 御 加 工 と 熱 処 理 の 組 合 せ を 加 工 熱 処 理 (TMT) と よ ぶ。 熱 処理で制御すべき因子には温度、時間、雰囲気としての酸素分圧、加熱 速度、冷却速度がある。一般にプレスを行う TMT処理で高いJcが実現 されるが、条件次第ではロール圧延を行うTMT処理でも高い Jcが得ら れ て い る。
異 方 性 が 著 し く、c軸 の コ ヒー レ ン ス 長 が 短 いBi系 酸 化 物 で 高 いJc を 実 現 す る た め に は、a-b平 面 方 向 に 広 がっ た 薄 い 板 状 の 結 晶 の 向 き を 揃 え
図 1.1. Agシー ス テー プ 材 のPIT法(加 圧 焼 結)に よ る 作 製
て、 こ れ ら を 接 合 し な け れ ば な ら な い。Bi-2212線 材 で は、 最 終 形 態 と 同 じBi-2212の 単 相 を 銀 パ イ プ に 充 填し て、 加 工 後 に 部 分 溶 融 が 起 る880℃ か ら900℃ま で温度 を上 げて、10〜1℃=時間 の速度 で徐々 に冷却 する ことに よっ て、 銀 の 界 面 に 沿っ て 配 向 し た 結 合 性 の 高 い 組 織 が 得 ら れ る。 一 方、
Bi-2223は 溶 融 と 同 時 に 分 解 が 起 こ る た め、 こ の 方 法 を 用 い る こ と が で き ない。Bi-2223が生成される前段階のBi-2212、Ca2PbO4、Ca-Cu-Oなどが 含 ま れ る 混 合 粉 末 を 充 填 し て テー プ 線 に 加 工 し た 後 に、 二 段 階 の 熱 処 理 の 中間でテー プ面に対 して圧 縮加工を 加える ことによっ て密度 が高いBi-2223 の組織が得 られ、高いJcが得られ るように なった。熱処理 は、Bi-2212、あ る い はBi-2223 が 安 定 化 す る 高 温 か つ 酸 素 濃 度 の 雰 囲 気 で 行 わ れ る。 よっ て、 シー ス は 高 温 の 酸 素 を 含 む 雰 囲 気 に 耐 え、 酸 素 を 透 過 し な け れ ば な ら ず、 経 験 的 に は 塑 性 加 工 性、 耐 酸 化 性、 酸 素 透 過 性、 高 伝 導 率、 安 定 化 材 と し て の 適 性 に 優 れ て い るAgお よ び そ の 合 金 が 現 在 の と こ ろ 最 も よ く 使 われてい る。Agは 被覆材 として 最適な 材料で あるが、 マグネッ ト分野 など 高 磁 界 応 用 を 考 え た 場 合、 機 械 的 強 度 の 点 か ら み る と 満 足 で き る 特 性 で は な い。 そ こ で、 機 械 的 強 度 を 上 げ る た め の 手 法 と し て 合 金 化 が 試 み ら れ て い る。 た だ し、Ag合 金 と い え ど も 添 加 金 属 がBi-2223 と 反 応 し て、 超 伝 導 特 性 に 影 響 を 与 え る よ う な も の は 除 外 さ れ、 少 量 のMg、Sb、Mn、Cu な ど の 第 二 元 素 の 添 加 が 試 行 さ れ て い る1,2)。 ま た、 銀 は 銅(Cu)な ど に 比 べ 加工しや すく、金(Au)など に比べ コスト面 が良い ことも 用いら れる理由 と し て 挙 げ ら れ る。 さ ら に 応 用 上 で は、 試 料 の 超 伝 導 部 分 が 発 熱 等 で 一 部 壊 れ て も 銀 が 電 流 の バ イ パ ス の 役 目 を 果 た し、 試 料 の 安 定 化 に つ な が る。 し か し、 線 材 は セ ラ ミッ ク ス と 金 属 の 複 合 構 造 で あ る こ と か ら、 塑 性 加 工 が 困難で、塑性加工時にソーセージング(フィラメントが波打つ現象)に代表 さ れ る 長 手 方 向 の 線 材 形 状 に 不 均 一 が 生 じ る。 ソー セー ジ ン グ の 発 生 し た 線 材 は 結 晶 粒 の 配 向 度 や 酸 化 物 フィ ラ メ ン ト が 乱 れ た り す る こ と か ら、Jc が 低 い こ と が 知 ら れ て お り、 形 状 不 均 一 の 改 善 が 必 要 で あ る。
上記 以外にPIT法の特徴としては、多芯化が容易に実現できることがあ げ ら れ る。 多 芯 化 に よっ て、 単 芯 の 場 合 よ り も 銀 と の 界 面 が 増 え る た め、
一 般 にJcが 大 き く な る。 こ れ は 銀 と の 界 面 付 近 で 超 伝 導 の 結 晶 性 が よ く な る た め で あ る。 ま た 将 来、 適 当 な バ リ ア 材 の 導 入 に よ り フィ ラ メ ン ト 間 の 電 磁 的 結 合 が 切 れ れ ば、 交 流 損 失 も 小 さ く な る。 こ の た め 送 電 ケー ブ ル な ど へ の 応 用 が 期 待 で き る。
1.3 加 圧 焼結 処 理
Bi-2223線材の製造プロセスは基本的に確立されているが、その最適化に
は ま だ 至っ て い な い。Bi-2223超 伝 導 体 の 結 晶 構 造 は 3層 のCuO2 面 と キャ
リアを供給する電化貯蔵層からなり、c軸方向の超伝導電子のコヒーレンス
長 が 数Aで あ る た め、c軸 方 向 の 超 伝 導 的 結 合 が 極 め て 弱 い。 よっ て、 a-b 面 方 向 とc 軸 方 向 のJcに 数 千 倍 も の 大 き な 差 が あ る。 つ ま り、 大 き な 輸 送 電 流 を 可 能 に す る に は 電 流 方 向 にa-b面 が 平 行 に そ ろっ た 配 向 組 織 を 持 つ こ と が 要 求 さ れ る。
そ こ で、 こ の 作 製 法 で は 線 材 の 熱 処 理 (焼 結) プ ロ セ ス に 焦 点 を 当 て、
性 能 向 上 を 図っ て い る。 焼 結 プ ロ セ ス に お い て 問 題 と な る の は、 線 材 焼 結 前 に 相 対 密 度 約100 % 近 く に 上 がっ た フィ ラ メ ン ト 密 度 が 焼 結 中 に90% 程 度 ま で 低 下 す る こ と で あ る。 フィ ラ メ ン ト 密 度 低 下 は、 線 材 の 性 能 低 下 の 原 因 に な る と 考 え ら れ、 改 善 で き る 焼 結 プ ロ セ ス の 開 発 が 必 要 で あ る。 そ こ で、 焼 結 プ ロ セ ス に お い て 加 圧 焼 結 処 理 を 実 施 し た と こ ろ、 大 気 圧 で 焼 結す る と 相 対 密 度約90% の 線 材 が加 圧 焼 結 処 理 を する と 相 対 密 度 約100 % ま で 向 上 し て い る。 こ の こ と か ら 加 圧 焼 結 処 理 は フィ ラ メ ン ト 密 度 を 上 げ る 効 果 が 大 き い こ と が 示 唆 で き る3)。
1.4 不 可 逆磁 界Bi
酸 化 物超 伝 導体 の 磁化 が 上部 臨界 磁 界Bc2 以 下の あ る磁 界 を境 に磁 界 の 変化 に 対し て 可逆 と な り、こ れ よ り高 磁 界領 域 で の臨 界 電流 密 度 Jcがゼ ロ と な る こ と が 観 測 さ れ る。 こ の 磁 化 の 可 逆 と 不 可 逆 の 境 の 磁 界 を 不 可 逆 磁 界Bi と 言 い、 また 不 可逆 磁 界 を温 度 に対 し て描 い た 場合 の 曲線 を 不可 逆 曲 線 と 呼 ぶ。 図 1.2に、 磁 界-温 度 平 面 上 の 不 可 逆 曲 線 を 描 い た 図 を 示 す。 酸 化 物 超 伝 導 体 で は こ の 不 可 逆 曲 線 が 上 部 臨 界 磁 界Bc2 に 比 べ て か な り 低 い 温 度 及 び 磁 界 領 域 に あ る た め に 応 用 に 適 し て は い な い。 こ の よ う に 酸 化 物 超 伝 導 体 で 上 部 臨 界 磁 界Bc2 よ り ずっ と 低 い 磁 界 に お い て 臨 界 電 流 密 度 が ゼ ロ と な る の は、 液 体 窒 素 温 度 以 上 の 高 温 度 領 域 で は 液 体 ヘ リ ウ ム 温 度 に 比べ てそ の 熱的 な 揺ら ぎ が20倍 以 上と 大き く、 ピン ニ ング さ れて い た磁 束 線 が 熱 揺 動 に よ り 容 易 に ピ ン か ら は ず れ て 動 き、 電 界 が 生 じ て し ま う か ら で あ る4)。
B i
(T)
(T)
B c2 B
T c T J c = 0
J c = 0
図1.2. 温 度-磁 界 平 面 上 の 相 境 界Bc2(T)と 不 可 逆 曲 線Bi(T)
1.5 本 研 究の 目 的
Bi-2223はア ス ペク ト比 の大 き いa、b軸方 向に 成 長し た板 状 結晶 で、圧 延などの機械的処理によって容易に配向することから、超伝導テープ線材に 適した材料であると言える。しかし、現在のテープ線材の性能は十分なもの と は 言 え ず、 実 際 の 応 用 の た め に は 更 な る 線 材 の 臨 界 電 流 特 性 の 改 善 が 必 要 と さ れ て い る。 そ こ で、 本 研 究 で はPIT(Powder In Tube)法 に お け る 焼 結 プ ロ セ ス に 一 般 的 な 大 気 圧 焼 結 処 理 が な さ れ た 試 料 と 特 性 改 善 を 目 的 と し て 加 圧 焼 結 処 理 が な さ れ た 試 料 の 比 較 を 行 う こ と に よっ て、 加 圧 焼 結 処 理 が 臨 界 電 流 特 性 に ど の よ う な 効 果 を 及 ぼ し て い る か を 評 価 す る。 こ こ で はBi系 超 伝 導 線 材 の 問 題 と し て、 弱 結 合 や 超 伝 導 フィ ラ メ ン ト の ソー セー ジ ン グ に よ る 低 いn値 が 挙 げ ら れ る 点 に つ い て、 超 伝 導 フィ ラ メ ン ト の 観 察 を 行 な う こ と に よ り、 加 圧 焼 結 処 理 に よ る ソー セー ジ ン グ へ の 影 響 を 比 較する。尚n値とは、E-J 曲線の電界の 立ち上がりを表した 関係式E / Jn に お け る 指 数 で あ り、 抵 抗 遷 移 の 鋭 さ を 表 す 尺 度 で あ る。 そ し てn値 は 一 般に、高 温・ 高磁 界に おい て低 下す る性 質を もつ。 また ここ では、 結晶 のc 軸 配 向 や、 不 可 逆 磁 界 等 に 対 す る の 加 圧 焼 結 処 理 の 効 果 に つ い て も 検 討 す る。
第
2章 実験
2.1 試 料
本 実 験 で 用 い た 試 料 は 住 友 電 気 工 業 (株) か ら 提 供 さ れ た 試 料 で、PIT 法 に よ り 作 製 さ れ たBi-2223 銀 シー ス テー プ 線 材 で あ る。 尚、 銀 比 は1.5 で あ る。 線 材 は 加 圧 焼 結 処 理 と 大 気 圧 焼 結 処 理 が 成 さ れ て い る。 各 試 料 の 諸 元 を 表 2.1に 示 す。
表2.1 試 料 の 諸 元
試 料1(加 圧 焼 成 線 材) 試 料2(大 気 圧 焼 成 線 材)
I
c
(77 K, 自 己 磁 界) 126 A 104 A
臨 界 温 度 [K] 107 K 108 K
テー プ 線 材 全 体 の 厚 さ と 幅 0.23 mm 2 4.2 mm 0.23 mm 2 4.2 mm 超 伝 導 フィ ラ メ ン ト の 15.8 m 2 371 m 18.7 m 2 372 m
平 均 の 厚 さ と 幅
フィ ラ メ ン ト 数(本) 61 61
表 2.1における試料の超伝導フィラメントの平均の厚さと幅及びフィラメ ント数は、試料テープの断面の様子をそれぞれ光学顕微鏡によって観察し、
算出したものである。ただし、超伝導フィラメントの平均の厚さとして、平 均的に最大値を取るフィラメントの中央部分の厚さで定義した。図 2.1(a),
(b) に 光 学 顕 微 鏡 で 観 察 し た 試 料1、2の 断 面 の 様 子 を 示 す。 な お、 写 真 の黒い部分が超伝導フィラメントであり、白い部分が銀シース部分である。
加 圧焼 結処理 に用 いたサ ンプ ルは、PIT法によ り作 製した テープ 形状の
銀シースBi-2223 線材を、大気焼成し、さらに圧延加工した線材を対象に行
わ れ た も の で あ る。 加 圧 焼 結 処 理 は、1次 過 程 の 大 気 圧 焼 成 後 に 圧 延 を 経 て、2次 過 程 と し て 圧 縮 機 に よ りAr+O2 混 合 ガ ス を 圧 力 条 件15〜30 MPa まで昇圧して焼結を行った3)。表 2.1より、フィラメント密度の向上に伴い、
I
cも 増 加 し て い る こ と が わ か る。
図2.1. 試 料 の 断 面 の 光 学 顕 微 鏡 に よ る 観 察 (全 体 像)
2.2 実 験 方法
光 学 顕 微 鏡 を 用 い て、 テー プ の 幅 方 向 の 断 面 を 観 察 し た。 図 2.1(a), (b) は そ れ ぞ れ 試 料 1、2の 断 面 の 全 体 像 で あ る。 図 2.2(a),(b)に 示 す。
図2.2. 試 料 の 断 面 の 光 学 顕 微 鏡 に よ る 観 察 (部 分 像)
図 2.2(a),(b)よ り、 加 圧 焼 成 線 材 の フィ ラ メ ン ト の 方 が、 よ り 均 一 で あ る こ と が わ か る。 し か し、 フィ ラ メ ン ト の 最 外 層 と 銀 シー ス 界 面 に お い て は そ の 形 状 に 乱 れ が 見 ら れ、 特 に エッ ジ 部 分 で そ の 傾 向 が 顕 著 に なっ て い る。
断 面観察は長さ 方向に1.5mm 間隔で4回行い、超伝導フィ ラメントの厚 さdを 求 め、 そ の 分 布 を 評 価 し た。 観 察 方 法 を 図 2.3に 示 す。
図 2.3. 試 料 の 断 面 の 観 察 方 法
本実験では、Bi-2223テープ線材の特性を評価するために四端子法(抵抗 法)、SQUID磁 力 計 (MPMS-7) を 用 い た 直 流 磁 化 法 で 測 定 を 行 なっ た。
以 下 に こ れ ら の 測 定 方 法 の 詳 細 を 示 す。
2.2.1 四 端 子法
実 験 と し て、Bi-2223銀 シー ス テー プ 線 材 のJc
-B 特 性 を 評 価 す る た め に、 通 電 法 で あ る 四 端 子 法 (抵 抗 法) を 用 い た。 こ の 四 端 子 法 で は 高 電 界 領 域(1005 1003 V=m)の 評 価 を 行っ た。 測 定 は へ リ ウ ム ガ ス 雰 囲 気 中 で は 約65 K 90 Kの 温 度 範 囲 と、 液 体 窒 素 中 で の 場 合 で 行 なっ た。 印 加 磁 界 は0 Tか ら3 Tま で の 範 囲 で あっ た。 こ の と き の テー プ の 長 さ は 試 料1、
2共 に3.5cm程 度 で あっ た。
図 2.4 の よ う に 試 料 に 電 流 端 子 と 電 圧 端 子 及 び 熱 電 対 を そ れ ぞ れ 取 り 付 け た。 熱 電 対 の 端 子 は 電 圧 端 子 間 の 試 料 表 面 に 半 田 付 け し、 試 料 表 面 の 温 度 を 測 定 で き る よ う に 取 り つ け た。 ま た 試 料 の 取 り つ け 角 度 に つ い て は、
(a)は 平 行 な テー プ 面 に 対 し て 磁 界 の 印 加 方 向 を 傾 け た 場 合、 (b)は テー プ 面 に 対 し て 垂 直 方 向 に 磁 界 を 印 加 し た 場 合 の 試 料 取 り 付 け 方 で あ る。 こ れ に 一 定 磁 界B、 一 定 温 度T の 下 で1秒 の パ ル ス 電 流I を 通 電 し た。 こ の と き、 図2.4(b)に 示 す よ う に テー プ 面 に 対 す る 磁 界 の 角 度 をと し、 テー
図2.4. 四 端 子 法 に よ る 測 定 時 の 試 料 配 置
プ 面 に 対 し て 平 行 方 向 に 磁 界 を 印 加 し た と き は = 0、 垂 直 方 向 の 場 合 は
=90
と す る。
電 圧 端 子 間 距 離 が 試 料1、2共 にL = 10:0 mmと し、 そ の 間 に 生 じ る 電 圧V を 測 定 し た。J は 以 下 の 解 析 式 を 用 い て 評 価 し た。
J = I
n
f wd
(2.1)
E = V
L
(2.2)
こ こ で、nf は フィ ラ メ ン ト 数、w とdは そ れ ぞ れ 超 伝 導 フィ ラ メ ン ト の 平 均 の 幅 と 厚 さ で あ る。
こ の 四端 子法 では 電 圧の 出始 めの 部 分が 明確 に定 義で き ない ため、 ある 一 定 の 電 界 の 強 さ に なっ た 場 合 も し く は 比 抵 抗 に なっ た 場 合 の 電 流 値 か ら 臨 界 電 流Icを 決 定 す る。 今 回 は 電 界 基 準 値 Ec = 1:0 21004V =mに お け る
o-set法 を 用 い てJcを 決 定 し た。
輸 送 電流 をパ ルス 通 電と した のは、 通 電時 の発 熱に より 試 料の 温度 が上 昇 す る の を 抑 え る た め で あ る。 ま た 試 料 と 電 流 端 子 を 半 田 付 け す る 際 に 接 触 面 積 を 大 き く す る こ と に よ り、 で き る だ け 電 流 が 試 料 に 一 様 に 流 れ る よ う に し た。 試 料 の 温 度 測 定 は 熱 電 対 を 試 料 表 面 に 直 接 付 け て 行 なっ た。
ま た、 ヘ リ ウ ム・ ガ ス 雰 囲 気 中 で 測 定 す る 際 は ヘ リ ウ ム 流 量 と ヒー タ に よ り 温 度 を コ ン ト ロー ル し て 行 な い、 磁 界 依 存 性 を 測 定 す る 際 は 液 体 窒 素 中 で 行 なっ た。 な お、 へ リ ウ ム・ ガ ス 雰 囲 気 中 で の 測 定 で は 磁 界 方 向 は
=90
と し た。
2.2.2 SQUIDに つ い て
本 研 究 で は、Bi-2223銀 シー ス テー プ 線 材 の 高 磁 界 ま で の Jc-B 特 性 を 評 価 す る た め に、 SQUID磁 力 計 に よ る 直 流 磁 化 法 を 用 い た。
実験として、SQUID(Superconducting Quantum Interference Device、超 伝 導 量 子 干 渉 素 子)を 用 い たMPMS(Magnetic Property Measurement Sys- tem)システムを使って緩和測定を行った。SQUIDは、超伝導現象を利用し て実 現 で きる 高 性 能な 磁 気 セ ンサ で あ る。MPMSシ ス テ ムは、 内 部 に 超伝 導マグネットを備えており、自動制御により磁気モーメントを測定できる。
こ の シ ス テ ム で 使 用 す る 通 常 の 測 定 過 程 で は 試 料 移 動 装 置 を 用 い て 検 出 コ イ ル よ り 下 の 移 動 の 下 限 の 位 置 に 置 き、 次 い で 試 料 を コ イ ル 中 で 上 方 へ あ る距離連続的に移 動させ、SQUIDからの出力電圧 を読み取ることに よって 測 定 さ れ る。
2.2.3 磁 化 のヒ ス テ リ シス 曲 線 の 測定
超 伝導体の 特性の一つ として磁 化がヒス テリシスを 持つ事が 知られてい る。 そ の 磁 化 の ヒ ス テ リ シ ス を 測 定 す る 事 でJc を 評 価 す る。 し た がっ て 増 磁 過 程 と 減 磁 過 程 で は 磁 化 が 異 な り、 増 磁 過 程 の 測 定 を 行 い、 そ の 後 減 磁 過 程 の 測 定 を 行 う。
磁気モーメントは、SQUID のMPMSシステムに組み込まれたFullLength
DC Scan に よ り 一 定 の 数 の デー タ を 二 乗 の 和 の 平 方 根 と し て 計 算 さ れ る。
こ の 過 程 は 試 料 の 体 積 変 化 に よ る 誤 差 を 減 少 さ せ る。
この磁化法では10011 1008 V =mの電界領域での評価を行った。測定は ヘ リ ウ ム ガ ス 雰 囲 気 中 で10 77:3 Kの 温 度 で 行 な い、 印 加 磁 界 は0 7 T までの範囲であった。また、テープの長さは試料1、2共にl =4:5 mm程度 に 切 断 し て 用 い た。 本 実 験 で は 印 加 磁 界 が 試 料 の テー プ 面 に 対 し て 平 行 の 場 合 と、 垂 直 の 場 合 の 二 通 り を 行っ た。 図 2.5に そ れ ぞ れ の 場 合 のSQUID 内 の 試 料 の 配 置 方 向 を 示 す。(a) は 印 加 磁 界 が テー プ 面 に 対 し て 垂 直、(b) は平行の場合である。なお、テープ線材の長手方向に磁界をかけた測定は、