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雑誌名 静岡大学教育学部研究報告. 人文・社会・自然科学 篇

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(1)

いた学習技能の抽出及び児童による技能活用状況の 分析 : 小学校社会科単元の地理的分野を対象とし

著者 火物 憲二, 石上 靖芳

雑誌名 静岡大学教育学部研究報告. 人文・社会・自然科学 篇

巻 67

ページ 199‑212

発行年 2017‑03

出版者 静岡大学学術院教育学領域

URL http://doi.org/10.14945/00010301

(2)

要約

 本研究の目的は、小学校社会科の地理的分野において主体的な授業づくりを支えるための、

教師による長期的な単元レベルでの学習技能の指導方略及び児童による学習技能の活用の状況 を明らかにすることである。この目的を達成するために、児童が主体的に学び合いを展開する 授業を実践しているベテラン小学校教師の授業を対象に分析を行った。その結果、教師が働き かけていた社会科学習技能として「必要な情報を得る」「事実から自分の意見をつくる」など 10の技能が抽出された。また、児童が活用していた社会科学習技能として「資料や共通理解さ れている既有知識を根拠として自分の意見を述べる」などの2つの技能が抽出された。

キーワード

指導方略、社会科授業、社会科学習技能、認知スキル

1 はじめに

1-1 問題の所在と目的

 学級で話し合うなどの言語活動や探究的な学習活動等への取り組みが、児童生徒の学力の定 着に寄与していることが示唆されている(文部科学省, 2015)。その一方で、明確な意図がな いため単なる意見の出し合いにとどまっている例や、言語活動を行うこと自体が目的化してし まっている例、発表や討論の前段階として自分の考えを十分検討していない例などの課題が挙 げられている。平成21年に実施されたPISA調査の結果及び、平成22年度全国学力・学習状況 調査の結果などからも、情報相互の関係性を理解して解釈する力が弱く、思考力・判断力・表 現力等を育む学習活動を各教科等で行うことが不可欠であると指摘されている(文部科学省, 2011)。

 このような課題に対して、理論面での整理がなされたりヒントとなる指導例が挙げられたり しているが、実際の授業実践の分析を通して教師が各教科の特性を踏まえて、どのような思考 力・判断力・表現力等の育成を想定し、学習指導を行っているかを明らかにした研究は希少で

主体的な学習を促進させるために教師が働きかけていた学習技能の 抽出及び児童による技能活用状況の分析

-小学校社会科単元の地理的分野を対象として-

An Analysis of Teacher’s Instructional Strategies to Promote Active Learning and Pupils’ Learning Skills: Target for the Elementary School Geographical Social Studies

火 物 憲 二* ・ 石 上 靖 芳**

Kenji HIMONO, Yasuyoshi ISHIGAMI

(平成 28 年 10 月 3 日受理)

    

* 静岡市立清水有度第二小学校

** 教職大学院系列

(3)

ある。

 そこで本研究は、ベテラン小学校教諭による 1 学期間の社会科の授業実践を対象に、児童自 身による学び合いが行われている授業を成立させる上で必要な高次の思考力等の社会科学習技 能を獲得させるための教師の指導方略を明らかにすることを目的とする。

 目的の具体的な視点は次の 3 点である。第 1 は、教師が児童に身につけさせようとしている 社会科の学習技能について明らかにすること、第 2 は、長期的な視点で教師はどのように児童 へ学習技能の獲得を働きかけようとしていたのかを検討すること、第 3 は、実際に児童が獲得 して活用していた学習技能を明らかにすることである。

1-2 社会科授業論の整理

 岩田(2000)は、事実関係的知識を「記述的知識」、「分析的知識」、「説明的知識」、「概念的 知識」の 4 つに分類し、社会科において知識を深めるとは、「記述的知識」や「分析的知識」

を関連させることによって、「説明的知識」や「概念的知識」に導くことであるとしている。

その概念探求のための基本的学習過程として、「情報の収集→情報の分類・比較→学習問題の 発見・把握→予想の提示→仮説の設定→仮説の根拠となる資料の収集→検証→まとめ、応用、

新しい問いの発見」という 8 つのステップにまとめた。また、その際に必要な認知スキルとし て、帰納的推理、演繹的推理、発見的推理、批判的検討、対抗文化認識、資料批判等を挙げて いる。

 北(2009)は、社会科学習に必要な力を「調査力」、「思考力」、「表現力」の 3 つに分類し、

それぞれの具体的な認知スキルを示した。思考力の例としては、演繹、帰納、比較、関連、総 合、仮定等を挙げている。また、北(2012, 2014)では、中心概念を学習問題に導く構造化の 手順を問題解決的な学習に適用し「学習問題をつかむ場面」、「調べる場面」、「まとめる場面」、

「活かす場面」の 4 段階の過程に整理した。学習問題をつかみ、「調べる場面」で習得した個々 の具体的知識を、「まとめる場面」において、中心概念として習得し、さらに「活かす場面」

で思考を促し理解を深める問いかけを行うことで、学習活動が発展的に展開していくとしてい る。なお、中心概念とは、他の事例に転移したり発展したりできる一般性や応用性を備えた概 念的知識のことである。

 小西(2012)は、情報が内化されて知識となる過程を、 「価値付け」、 「取捨選択」、 「意味付け」、

「連想」などの方法的観点からなる「解釈フィルター」と名付けた。同様に、知識が問題解決 に活用される過程を、「応用」、「総合」、「短絡」、「ひらめき」などからなる「活用エンジン」

と名付けた。小西はこれらの解釈フィルターと活用エンジンが、理解や判断の前提となる「基 盤(かまえ)」として働いていると指摘した。

 谷(2000)は実践者に近い視点から次のように述べている。「1. 社会科という教科特有の学 習技能だけを切り出して分析することは、原理的に不可能である。2. ただし、いわゆる学習技 能を抽出して一覧にし、全体像をイメージすることは可能であり、一定の有効性がある。」谷 はその前提に立ち、「問いを発見する技能」、「情報を収集する技能」、「情報を整理し表現する 技能」、「情報を分析する技能」という 4 観点を各学年の学習内容に対応させた学習技能群を整 理した。

 以上の社会科授業論を整理したものを表1に示す。各論に共通していたのは、習得するべき

知識を構造化するという視点である。構造化することによって、問題解決的な学習の過程上に

(4)

適切な順に知識を配列することが可能になると考えられる。また、学習技能や認知スキルにつ いては、技能習得そのものを重視するのではなく、児童が主体的に学習を進行させるツールと して、具体的な場面で技能を活用しながら身につけていくべきものであることが示唆されてい る。これらの社会科授業論は、主に社会科という教科の特性を踏まえた理論面から構築された ものである。本研究は、これらを分析の枠組みとして参考にしつつ、実際の授業実践のデータ から実証的に分析することを試みるものである。

表1 社会科授業論の整理

論者 学習の過程 内容知 方法知(学習技能・認知スキル)

岩田

(2000) 情報の収集→情報の分類・比較→学 習問題の発見・把握→予想の提示→

仮説の設定→仮説の根拠となる資料 の収集→検証→まとめ、応用、新し い問いの発見

記述的知識、分析的 知識、説明的知識、

概念的知識

帰納的推理、演繹的推理、

発見的推理、批判的検討、

対抗文化認識、資料批判

(2009)

(2014)

学習問題をつかむ場面→調べる場面

→まとめる場面→活かす場面 概念、概念を支える 具体的知識、重要な 語句や用語

調査、思考、表現

思考の例として、演繹、帰 納、比較、関連、総合、仮 定等

小西

(2012) 情報→解釈フィルター→豊かな知識

→活用エンジン→問題解決 情報が内化されて知

識となる。 取捨選択、価値づけ、意味 づけ、連想、応用、総合、

短絡等

(2000) 活用力・探究力は、知識と技能に還 元されるものであるため、授業では 知識と技能の習得だけを明確に意識 することが実際的である。

その学校で使用して いる教科書や市販テ ストの知識を基準と するのが最も妥当で ある。

「問いを発見する技能」、「情 報を収集する技能」、「情報 を整理し表現する技能」、

「情報を分析する技能」

2 研究方法 2-1 分析対象

 静岡県内の公立A小学校 5 年生の 1 学級(29人:男子15名, 女子14名)、教職24年目のT教諭 の学級に調査協力を得た。

 A小学校は、昭和42年から平成22年までの間、「ひとりひとりを大切にする授業研究」、「ひ とりひとりが生きる授業研究」、「ひとりひとりを生かす授業研究」という研究テーマで、個が 生き、高まる姿に焦点を当てた全国規模の授業研究会を開催してきた。分析対象のT教諭は 4 年間に渡って研修主任としてリーダーシップを発揮してきた。

 筆者は2014年 9 月から2015年 7 月にわたってA小学校において授業観察を行った。2014年 の時点ではT教諭は持ち上がり(学級編成あり)の 6 年生担任で、児童同士が主体的に学び合 う授業実践を行っていると定評がある教師である。筆者自身も同校に在籍中に何度か参観した 研究授業や今回の授業観察において、児童同士が自ら話し合いを深めていく授業展開がなされ ていることを確認している。このような学校の研修体制及び、T教諭の授業実践の実態から、

本研究ではT教諭を学び合う授業づくりに熟練した教師であると総合的に判断し、調査協力を 得た。

 前述の通りA小学校という熱心な研修校であることから、全般的に児童達は自分なりの考

え作りや発言に関しては比較的高いレベルである。対象学級の児童達も、課題解決に向かって

(5)

意欲的に個の探究をしたり積極的に集団思考に参加したりするなど、主体的な学習者としての 資質が見られる。

2-2 授業の概要

 分析対象とした社会科授業の概要は、下記⑴~⑺に示した通りである。

⑴ 日 時 2015年 4 月10日(金)~ 7 月24日(金)

⑵ 授業者 T教諭

⑶ 科 目 社会科

⑷ 学 級 A小学校  5 年

⑸ 使用教材 小学社会 5 上(教育出版)、楽しく学ぶ小学生の地図帳(帝国書院)

         社会科資料集 5 年(光文書院)、農業とわたしたちのくらし(JAバンク)

⑹ 分析対象

 分析対象とする授業は、2015年 4 月10日(金)~ 7 月24日(金)に行われた社会科授業のう ち、作業学習やテスト等を除いた24時間である。

2-3 収集データおよび収集方法

 授業の音声記録およびフィールドノートから、トランスクリプトを作成した。各発言につい て、授業開始からの経過時間および、可能な限り発言者を併記した。

2-4 分析方法

 本研究の目的である社会科の学習技能を明らかにするために、授業観察で得られた発話記録 やフィールドノート等のデータからトランスクリプトを作成した。なお、全24時間のトランス クリプトを 8 時間ずつ 3 期に分け、それぞれを「立ち上げ期」「展開期」「発展期」とした。

 以上のような授業データの整理を行うのと並行して、教師が社会科授業としてどのような学 習技能を児童につけようとしているのかを明らかにするためにT学級の社会授業過程のモデル 化(図 1 )を行い、その過程から学習技能のカテゴリー化を図った。表 2 は授業過程モデルの 具体的な事例として、中単元「日本について知ろう」の第 1 節の概要を示したものである。学 習技能のカテゴリーは、コーディング作業の際に繰り返し再検討することによって確定し、カ テゴリーごとの集計が可能となった(表 3 )。

 次に、社会科学習としてのそれらの働きかけが、具体的にどのような指導方略によって行わ れているか、さらにそれらの教師の働きかけの結果として児童がどのような社会科学習技能を 活用しているのかを明らかにするために、各授業の中で、学習課題に関わる集団思考が行なわ れている部分を抽出し、「立ち上げ期」「展開期」「発展期」の変化を検討した。

3 結果と考察

3-1 T教諭の社会科学習の構造

 図 1 に示したように、分析対象の24時間の授業展開は問題解決的学習を基盤としており、 「考

える」、「わかる」、「使う」の 3 段階から構成されていた。「考える」段階は、課題を明確にし

てから個々の児童が資料を元に自分の意見を作るという、主として個人の知識・思考を明確に

し、発表に備える学習活動を行う段階である。「わかる」段階は、発表された個々の意見に対

(6)

して質問や反論をし合うことによって、視点や根拠を追加したり意見を精緻化したり解釈を発 展させたりする、主として集団の思考を深める学習活動を行う段階である。「使う」は、本研 究で観察した 1 学期の授業の中では実際の学習活動は行われなかったが、T教諭によって、

前述の「考える」、「わかる」を必要に応じて児童たち自らが展開する段階として児童に将来的 な展望として述べられていた。

 この授業展開は単元の中で数時間単位で弾力的に運用されていた。T教諭は、授業の冒頭で

「今日は『考える』だよ。人と相談するんじゃなくて、たくさん調べて自分の考えを作ろう。」

のように本時の段階を明示することで、児童が本時の最後までに習得すべき知識や技能を明確 にしながら主体的な学習活動が行われることを意図していた。

図1 T教諭の社会科授業の構造

段階 学習活動

考 え る 主 と して 個 人 の 知識

・ 思 考

わ か る 主 と し て集 団 の 思考

使 う

問題意識を導く問いかけ

問題意識を導く資料提示

学習問題の提示

個人の調べ学習

調べ学習に基づく意見作り

意見を発表

(複数の視点)

追加 精緻化

発展 質 問

・反 論

焦点化

焦点化された問題への発表

学習問題の結論づけ

個人のふりかえり

児童たちが自らの判断によって 上記の学習活動の必要な部分や学 習の展開を活用する

追加 精緻化

発展 質 問

・反 論 追加

精緻化 発展

質 問・ 反 論

表2 中単元「日本について知ろう」第1節の概要

中単元 概要

1 3

学習問題:日本は世界のどこにあるのだろう?

考える

・日本の位置を、図を使わず文章だけで表現し ようという条件で学習活動を行った。

・相手が理解でき、妥当性のある説明を作るた め、地球儀や地図上で、日本の位置を様々な 観点からとらえ、考え作りをした。

・地球上の位置、他国との位置関係(相対・絶 対) 、大陸名や海洋名などを使用した意見を出 し合った。

学習問題:日本は世界のどこにあるのだろう?〜解決編〜

わかる

※未見のためインタビュー及び児童のノートか ら再構成

・出された意見を教師が集約しながら、解答例

「ユーラシア大陸の中のアジアの中にあり、

周りを太平洋、日本海、オホーツク海、東シ ナ海に囲まれている島国」のように、属する 大陸名や周囲を囲む海洋名との位置関係によ って、日本の位置を表現した。

学習問題:自分の行ってみたい国の位置をクイズにしよう 使う

・前時までに学んだ位置を表現する説明方法を 応用し、さらに文化等も加え、自分が選んだ 国を友達が当てるクイズを作った。

・発言者が作ったヒントを1つずつ言い、他の

子が当てるということを繰り返した。

(7)

3-2 教師が働きかけていた社会科学習技能

 T教諭の授業展開においてT教諭が働きかけていた社会科学習技能を表3に示した。「個人 の知識・思考」段階で働きかけられていた学習の技能では、「必要な情報を得る技能」、「図表 やグラフから意味を読み取る技能」、「資料から課題に即した事実を抽出する技能」、「事実から 自分の意見をつくる技能」、「話し合いを踏まえて授業終盤に再度自分の意見をつくる技能」が 抽出され、それぞれ「情報の提示」、「資料の活用」、「情報の解釈」、「意見づくり」、「結論づく り」にラベリングが可能となった。さらに、 「情報の提示」、 「資料の活用」、 「情報の解釈」は「情 報活用」に、「意見づくり」、「結論づくり」は「思考」カテゴリーに整理された。

 「集団の思考」段階で働きかけられていた学習の技能では、「自分の立場を明確にし, 反応し ながら聞く技能」、「発言内容の事実関係を検討する技能」、「発言内容の論理の妥当性を検討す る技能」、「発言や情報を関連づける技能」、「学習状況や意義を認識する技能」が抽出され、そ れぞれ「能動的傾聴」、「事実の吟味」、「意見の焦点化」、「整理・統合」、「学習状況の認識」に ラベリングが可能となった。さらに、 「能動的傾聴」は「傾聴」カテゴリー、 「事実の吟味」、 「意 見の焦点化」、「整理・統合」は「思考の深化」カテゴリー、「学習状況の認識」は「状況認識」

カテゴリーに整理された。

 また、教師によるそれらの学習技能の働きかけ方は、一方的な説明や指導を行う「直接指導」

と、示唆にとどめたり問答を通したりして児童の行為につなげる「間接指導」の 2 種類から成っ ていた。例えば「資料から課題に即した事実を抽出する技能」を働きかける際には、 「社会は『多 分』はだめだよね。『この資料から僕は見つけたよ』って言えないと。」のように、思考する際

表3 教師が働きかけていた社会科学習技能

段階 カテゴリー ラベル 学習技能 発話例(◇は直接指導、◯は間接指導)

個人の知識・思考 情報

活用

情報の提示 必要な情報を得る ◇ 昨日の給食の献立について、先生が食材を調べてきました(資料を提示)。

◯ さあ、1 番。お米の名前。T さん、これ何?(C:「「コシヒカリ」」)それがお米の名前でいい?

みんな。

資料の活用 図表やグラフから 意味を読み取る

◇ たった一枚の写真でも、これだけのことが分析できるんだから、もちろんこの写真はただ の写真ではないよね。日本の山の特徴を物語っています。

◯ どうやら地図帳には「地形の様子」などの特集ページがあるみたいだね。

情報の解釈 資料から課題に即 した事実を抽出す る

◇ 社会は「多分」はダメだよね。「この資料から僕は見つけたよ」って言えないと。

◯ A さんちの野菜は全部山梨産だって。どうしてそれが言い切れる?

思考

意見づくり 事実から自分の意 見をつくる

◇ では、この矢印、それから二つのグラフから、あなたはどんなことを考えますか?自分の 資料の方を見てください。

◯ 静岡は沖縄より台風が少ない…だから静岡は何だと言えるの?

結論づくり

話し合いを踏まえ て授業終盤に再度 自分の意見をつく る

◇ 振り返りをノートに書きましょう。予想と結果から、気付いたことでも感じたことでも。

◯ (大豆の自給率が低いという児童の発言に対して) だって和食中の和食だよね。一番大切 な日本の「和」。実は優等生じゃないとは驚きだよね。

集団の思考

傾聴 能動的傾聴 自分の立場を明確 にし , 反応しなが ら聞く

◇ 皆分かった?先生は今の発表についていけなかった。確実に分かりながら進もう。

◯ 今、Y さんが言ったことをどう理解しますか?

思考の 深化

事実の吟味 発言内容の事実関 係を検討する

◇ 今読んだ日本の形。北から南に細長い国。さらに島の数が驚き。なんと 6800 の島。島国で す。太平洋と日本海に挟まれている。

◯ 地図帳では「3 分の 2 が山がち」と書いてあるんだって。「山がち」って何?

意見の焦点化 発言内容の論理の妥当性を検討する ◇ マンションが建てられるってことはそうか、風がそんなに強くないってことでもあるのか。

◯ 「精米年月日」を見て買う。なぜそれを意識して買うわけ?

整理・統合 発言や情報を関連 づける

◇ 野菜作りは、米作りで出てきた課題点とやっぱり似ているところがあるね。

◯ じゃあ、米づくりをやめずに続けるためには、何か策がないかなぁ…「やめるよ。意味が 無い。他の物作るよ」って去ってく一方で、ここがあったんでしょ?

状況認識 学習状況の認

識 学習状況や意義を 認識する

◇ (河川の特徴について)理科の中で、またこのあたりの勉強はしていきます。今日は少し 理科的なことも入ってくるけどね、今年は理科でもそこを扱います。

◯ 自給率の優等生であるお米の秘密解けた?(C: いいえ。)うん、むしろ謎が深まったよね。

(8)

の根拠は資料による事実に準拠している必要があることを直接的に指導している場合と、「A さんちの野菜は全部山梨産だって。どうしてそれが言い切れる?」のように、事実を裏付ける 資料が必要であることを示唆するような間接的な投げかけを行っている場合が見られた。つま り、同一の学習技能であっても、場面によって働きかけ方が直接的であったり間接的であった りする特徴が認められた。

3-3 児童が活用していた社会科学習技能

 前節で示した分析対象とした24時間分の授業における集団思考の場面で、児童が活用してい た学習技能を検討した結果、表4に示した「資料活用」及び「情報の統合」の 2 つの学習技能 が抽出された。教師は特定の指導意図をもって構造的、計画的に学習技能を働きかけているが、

児童は習得した学習技能を総合的、複合的に活用している。したがって、教師が働きかけた学 習技能と児童が表出していた学習技能は一対一対応するものではない。

 教師が、児童個人の知識・思考を活性化するために働きかけていた「資料の活用」、「情報の 解釈」、「意見づくり」の学習技能は、資料や共通理解されている既有知識を根拠として自分の 意見を述べる「資料活用」として児童によって活用されていた。発話の具体例として、「私は 教科書の19ページの『 6 月から 7 月にかけて、主に北海道以外の地域では梅雨があり』って書 いているので、北海道は梅雨が無いってことなので…(以下略)」のように、根拠となる資料 を明確に示してから自分の意見を述べる発言のパターンが多く見られた。

 「思考の深化」として教師が働きかけていた「整理・統合」の学習技能は、児童によって、

複数の情報や意見、社会の実情などを分析し、関連付けた意見を述べる「情報の統合」として 活用されていた。発話の具体例として、「(前略)お米が寒い所に適しているって言ってたんで すけど、(中略)南にある国というのが多いので、寒いのが適しているってのは間違っている と思います。」のように、特定の発言パターンを使用するのではなく、課題解決の必要に応じ て即興的に友達の意見に対して相互に関わり合おうとする発言が見られた。

表4 児童が活用していた社会科学習技能

学習技能 説明 発話例

資料活用 資料や共通理解されてい る既有知識を根拠として 自分の意見を述べる。

F 児:私は教科書の 19 ページの「6 月から 7 月にかけて、主に北海道以外の 地域では梅雨があり」って書いてるので、北海道では梅雨が無いってこと なので…他のグラフでは 6 月 7 月は雨の量が多いけど、C は少ないから C だと思います。

情報の統合 複数の情報や意見、社会 の実情などを分析し、関 連付けた意見を述べる。

S 児:T さんに 付け足しで、「雪は土の中の菌を無くす」のもそうなんです けど、「春になって流れ出る、豊かな雪解け水は、米作りに適している」

ので、北陸は適しているので…北陸は雪が降るので、育てやすいんだと思 います。

U 児:今 S さんが言ったことにちょっと反対なんですけど…お米が寒い所に 適しているって言ってたんですけど、資料集の 48 ページを見てください。

48 ページの「これは知っトク!」ってところで、主にアメリカ・タイ・オー ストラリア・中国・ミャンマーなどから輸入しているって書いてあるんで すけど、地図帳の世界地図などを見ると、南にある国というのが多いので、

寒いのが適してるってのは間違っていると思います。

3-4 教師の働きかけと児童の活用の変化

 T教諭が社会科学習技能を指導する場面を個人思考と集団思考で、また、指導方法を直接と

間接で使い分けていることを指導方略と捉え、働きかけている場面とその働きかけ方を発話の

(9)

頻度で分析したところ、立ち上げ期と展開期の間で大きな変化が見られた。

 表5は、教師による社会科学習技能の働きかけた対象についての毎時の集計結果である。図 2 は、 3 期ごとの小計値の変化を表したグラフである。立ち上げ期と展開期の間で集団思考場 面での働きかけの増加及び個人思考場面での働きかけの減少が生じていた。続く発展期では、

集団思考場面での働きかけは減少に転じており、個人思考場面での働きかけはほとんど変化が 無かった。

 その集団思考場面での働きかけの中で、最も頻繁に見られたものが、「思考の深化」技能で

図2 教師が働きかけていた社会科学習技能の変化

50 100 150 200 250 300 350

立ち上げ期 展開期 発展期

個人への働きかけ 集団への働きかけ

回)

表5 教師が働きかけていた社会科学習技能(抜粋) ※数値は出現した発話数

働きかけ方の種別 立ち上げ期 小計 展開期 小計 発展期 小計

個人への働きかけ 23 14 16 35 35 10 14 22 169 20 9 14 9 6 9 9 13 89 15 7 4 14 20 4 9 9 82 集団への働きかけ 24 37 27 25 22 37 22 32 226 52 23 26 38 65 42 32 57 335 26 22 67 25 38 44 36 26 284

図3 教師が働きかけていた「思考の深化」技能の変化 50

100 150 200 250 300 350

立ち上げ期 展開期 発展期

思考の深化(直接的働きかけ) 思考の深化(間接的働きかけ)

回)

表6 教師による「集団への働きかけ」内で顕著に見られた「思考の深化」技能 ※数値は出現した発話数

技能 立ち上げ期 小計 展開期 小計 発展期 小計

思考の深化(直接) 9 15 15 4 4 14 4 13 78 18 4 7 8 21 14 5 18 95 6 3 19 7 8 15 11 6 75 思考の深化(間接) 3 13 9 13 6 10 12 12 78 28 15 15 19 33 22 22 34 188 19 16 41 14 14 23 19 15 161

(10)

あった。表 6 は、集団思考場面において教師が思考の深化技能を働きかけている発話を抽出し、

その働きかけ方を、直接的な働きかけ方と間接的な働きかけ方で集計したものである。図 3 は、

3 期ごとの小計値の変化を表したグラフである。立ち上げ期においては同程度であるが、直接 的な働きかけが展開期で微増したにとどまるのに対して、間接的な働きかけは、展開期では倍 以上の増加をしており、発展期においても微減しつつも高い頻度で表出している。

 児童が活用していた社会科学習技能を明らかにするために、児童の発話を分析した毎時の集 計結果が表 7 で、図 4 は、 3 期ごとの小計値の変化を表したグラフである。立ち上げ期から発 展期の期間内で「資料活用」と「情報の統合」の両方について技能を活用した発言の頻度が増 加していた。

 これらの教師による学習技能の働きかけと児童による学習技能の活用状況を総合的に考察す る。教師による学習技能の働きかけは、個人への働きかけを除いて展開期で最も多く行われ、

それに続く発展期では減少傾向にあった。一方、児童による学習技能の活用は、立ち上げ期か ら展開期へ、さらに発展期へと増加し続けていた。これらの事実から、教師は資料の見方や ノートの書き方などの個人に必要な技能の指導を立ち上げ期に集中して行っていること、話し 合いの際に必要な思考の深化技能についての間接的な働きかけを展開期に向けて徐々に増加さ せていることがわかる。そして、児童による学習技能の活用が順調に行われていることを見取 り、発展期においては、働きかけの頻度を減少させていると推察される。また、教師による働 きかけの頻度が減少したにもかかわらず、児童による学習技能の活用が伸び続けていることか ら、立ち上げ期から展開期においての教師の指導意図や見取りが適切であったと考えられる。

 以上は、コーディングによる発話頻度の集計値からの考察であるが、表 8 は、話し合い場面 の発話の質的変化を表す事例を、F児、H児、T児の三者の発話例から抜粋したものである。

 F児の立ち上げ期の発言「資料集の18ページの『おもな国の森林率』というところから、世

図4 児童が活用していた社会科学習技能の変化

20 40 60 80 100 120 140

立ち上げ期 展開期 発展期

資料活用 情報の統合

回)

表7 児童が活用していた社会科学習技能 ※数値は出現した発話数

技能 立ち上げ期 小計 展開期 小計 発展期 小計

資料活用 2 1 0 7 8 15 12 16 61 14 18 8 3 5 6 11 31 96 12 13 13 20 2 28 23 16 127 情報の統合 0 0 0 4 2 5 8 16 38 8 15 4 2 1 4 6 24 64 12 10 13 19 4 21 14 9 102

(11)

界平均では30パーセントぐらいだけど、日本は約70パーセントぐらいだから、日本の特徴は、

Aさんと同じで、山がとにかく多い。森林がとにかく多いんだと思います。」は、資料集の数 値30パーセントと70パーセントの比較から明らかに言えることを述べている。A児との関連に も触れているが、「Aさんと同じで、山がとにかく多い。」という結論の一致について言及する に留まっており、単に自分の意見を述べているに過ぎない。このように、社会科授業における 発言としては充分満足できるが、個人の深い思考や友達の意見に対する関連付けという面では 弱い。

 展開期では、R児の「土地の面積」という視点を、「資料集36ページからお米の生産量ベス ト 5 を調べたところ(以下略)」、「資料集37ページを見てください。」、「それと、資料集43ペー ジを見てください。」のように複数の資料を用いて他の資料や土地利用の割合という新たな視 点から補強している。個人として多数の情報を統合しながら深い思考を行っていると言える。

また、「僕もRさんに付け足しで、(以下略)」、「今言ってくれた…(以下略)」、「見ましたか。」

のように、友達の意見との関連付けや、相手が自分の発言を聞いているかを確認するなど、集 団としての思考を意識していることが分かる。

 発展期の発言では、名指しの関連付けはしていないが、授業の話題になっているビニールハ ウスの使用について、「ビニールハウスがあったかいところでも使われているのは(以下略)」

という焦点化を行っている。さらに、「(前略)とても夏暑い、なおかつ雨が降る。そんな何か 天候があやふやなところで、育てるのもちょっと無理があるんじゃないかなと思います。」、

「(前略)理科でインゲン育ててるじゃないですか。僕ちょっとこの間見に行ったら、ちょっと 折れてたんですけど、そういうところもあって、気温のせいで、何かいろいろと変化があるか もしれないから(以下略)」のように、実際の気象や自己の体験という現実の社会事象を引き 合いに出して「だから、常温でいれる?ビニールハウスを使ってるんじゃないかなと思いま す。」と自分の考えを述べている。

 H児やT児も同様に、 3 期に渡る発言の質的変化が見られた。これらの3者に共通する傾向 として、立ち上げ期では、資料を示して考えを述べるという基本的なフォーマットはできてい るが、発言は単発的であることが挙げられる。続く展開期では、話し合いの流れの中で注目す べき論点について、複数の資料から考察することができるようになってきている。さらに発展 期では、基本的なフォーマットにこだわらず、必要感に応じて注目すべき論点に立ち止まり、

現実社会の事象と関連させて考察を述べている。

 以上の様に、児童による社会科学習技能を活用した発言の質が高まっていたことが確認でき

た。

(12)

表8 児童による情報活用能力の質的変化を示す発話例 児童立ち上げ期(422日)展開期(619日)発展期(710日) F児資料集の18ページの「おもな国 の森林率」というところから、世 界平均では30パーセントぐらい だけど、日本は約70パーセントぐ らいだから、日本の特徴は、Aさ んと同じで、山がとにかく多い。 森林がとにかく多いんだと思いま す。

僕もRさんに付け足しで、土地の面積が関係すると思います。 資料集36ページからお米の生産量ベスト5を調べたところ、北 海道とか東北とか北陸系があったんですけど、今言ってくれた 資料集37ページを見てください。この左上の北海道当麻町って いうところに「広い土地を生かして大きな田をつくり、大型機械 を使って米づくりをしています。」とありますよね。それと、資 料集43ページを見てください。見ましたか。その右上に「庄内 平野の耕地利用のわりあい」とありますよね。そしてその2013 年の総面積、4.3ha中、そのうちの田んぼは87%ということで、 都道府県の面積を使…利用しているから、東北や北陸は、米の生 産が盛んなんじゃないかなと思います。

僕はなんか、完全にとは言えないんですけど、ビニールハウスがあった かいところでも使われてるのは、気温のせいじゃないかなと思います。な ぜかと言うと、だって今なんか梅雨時とかそんな感じもあるじゃないで すか。だからなんかそういう、九州とかそっちの…四国でもそういうとこ ろだと、とても夏暑い、なおかつ雨が降る。そんな何か天候があやふやな ところで、育てるのもちょっと無理があるんじゃないかなと思います。あ と、だって、この静岡でも、この地域の理科でインゲン育ててるじゃないで すか。僕ちょっとこの間見に行ったら、ちょっと折れてたんですけど、そ ういうところもあって、気温のせいで、何かいろいろと変化があるかもし れないから、で、だから、常温でいれる?ビニールハウスを使ってるんじ ゃないかなと思います。 H児地図帳の、この本州の部分から わかりました。本州の中央の部分 に書いてある「何とか山脈」って いうところから、本州の中央に標 高が高い山脈が集まっていること がわかりました。

雪どけ水が大事なんですけど、資料集の38ページに鳥海山っ ていうのがあって、それで、もう一個は、教科書の58ページな んですけど、そこの真ん中に川が流れてますよね。その川も多分 …山の方から流れてきてるじゃないですか。そこが、庄内平野と 南魚沼市の共通点じゃないですか。だから、やっぱり川が大事な んじゃないかなと思います。

さっきSさんが言ってたことにちょっと似ているんですけど、32ペー ジのレタスは高原野菜ですよね。高原野菜ってのは、暑さに弱い葉物の野 菜って書いてありますよね。だからそれは高地の自然を生かせばいいんで すけど、で、次は資料集の65ページを見てください。そこの「ビニール ハウスはどうなっているの?」っていうところの、ビニールハウスの絵を 見てください。そこに「自動加温機」や温度が調節できる設備があります よね。それは、その高原野菜は、その合ったところで育てればいいんで すけど、暖かい地域が暖かい気候が合ってる…あ、そう、そういうのは ビニールハウスを使えば、どこでも育てると思うので、高原野菜は逆に合 ってるところで育てればいいけど、ナスとかそういうのは、暖かいのはビ ニールハウスを使うんだと思います。 T児資料集の18ページを見てくだ さい。さっきKさんが言った上 に、日本の山で日本の地形の特徴 が書いてあるんだけど、その下に、 「日本の国土はおよそ4分の3が 山地で、平地が少ないのが特徴で す。」って書いてあるので、特徴は、 半分以上が山地を占めていると思 います。

教科書の59ページを見てください。そこで、さっきの気候の 話なんですけど、そこの下から二行目と一行目に、「夏はむし暑 く、昼と夜の気温の差が大きい気候によって、あまみのあるおい しい米が育ちます。」って書いてあって、その上には、雪を生か して米を作っているって書いてあるので、寒さとか、暑い寒いじ ゃなくて、春夏秋冬の日本の四季が特に、気温の差が激しい夏と 冬を両方を活用して、米づくりを生産しているので、その雪とか、 その夏は蒸し暑いっていう気候も関わっていると思います。

今のAさんのに付け足しで、その、さっきYさんが言った、土の中と土 の上?外っていうのは違うじゃないですか。で、その教科書の91ペー ジを見てください。で、そこに、「なす、ピーマン、きゅうりなどの野菜 がビニールハウスを利用してつくられています」と書いてあるんですけ ど、そのナス、ピーマン、キュウリっていうのは、全て土の上で作られる 物じゃないですか。それで、もしカラスとかそういう他の敵とかに食べら れてしまったら、出荷できなくなってしまうので、そういう野菜の…他の 生き物たちの、傷つけないというのも守っていると思います。

※発話例の下線部は「資料活用の技能 」、ゴ シ ック部は「情報の統合の技能」に該当する部分である 。

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4 まとめ

 T教諭は、児童が社会科の学習技能を活用した主体的な学習過程を実現するために、学習の 時期に応じて、直接的な指導と間接的な働きかけを巧みに使い分けた指導方略を用いていた。

  5 年生の社会科学習として必要不可欠な図表やグラフの読解等の資料活用技能は、取りかか りとして教師が系統的に直接教えることの必要性が高い。そこで、 4 月当初に個人への直接的 な働きかけが比較的多く行われていたと推察される。児童がそこで習得した資料活用技能を基 盤として自分の考えを作り発言するという、社会科学習にとって必要不可欠な技能を児童が活 用することが、その後の集団思考を支える基本となっている。さらに教師は、児童が社会科学 習技能を活用していく様子を見とり、その実態に応じて児童に任せる部分と教師が確実に教授 する部分を明確に整理した授業づくりを継続しながら、夏休み前までの期間を通して、個人へ の直接指導を減らし、集団思考を深めるための間接的な働きかけを増やしていった。

 また、それらの指導方略によって、T学級の児童は、社会科学習に欠かせない情報を活用す る技能を授業の中で習得し活用していた。個人の基礎技能として、資料を読み取り解釈して 作った自分の考えを発言し、さらに友達の発言について、比較、類型化、統合、批判などの高 度な関連付けを行うことによって、個人の知を集団の知として作り上げていく活動が展開され ていた。

 以上のことから、社会科学習において学び合いを深めるために必要な学習技能の習得と活用 に向け、T教諭は問題解決的な学習過程と児童の実態に合わせた対話的な指導方略を駆使して いたことを本研究では示すことができた。

5 今後の課題

 本研究によって、児童が主体的に問題解決的な学習を展開していくための学習技能を習得、

活用させるためのベテラン教師の指導方略の内容とそれが駆使される傾向を長期的な期間の中 で具体的に示すことができた。今後の課題として、さらに長期的な視点で指導方略を解明する ことが必要である。また、公民的資質が問われる教材や、歴史学習などの他の単元における学 習技能と指導方略を検討していく必要がある。さらに、今回示した傾向をさらに詳細な視点で 捉え、教師の指導方略がどのように児童に作用し活用に至っているかを明らかにする必要があ る。

引用文献・参考資料

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北俊夫 (2007) 効果的な「導入の決め手」・どこに重点を置くか(社会)ポイントは教師の意

(14)

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谷和樹 (2000) 「学び方」技能の教え方 学年別系統化細案, 社会科教育, 明治図書, No. 492,

pp. 12-17

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An Analysis of Teacher’s Instructional Strategies to Promote Active Learning and Pupils’ Learning Skills: Target for the

Elementary School Geographical Social Studies

Kenji HIMONO,Yasuyoshi ISHIGAMI

Abstract

The object of this study was to analyze how the teacher implemented instructional strategies to provide the children with learning skills, and how the children applied those skills throughout a long-term elementary school geographical studies unit. To achieve this, we observed a veteran teacher’s geographical studies class. We found that the teacher utilized 10 different instructional strategies in the geographical studies unit, such as “getting necessary information” and “making an opinion from a fact.” In addition, we observed the children applying skills, such as “forming and sharing an opinion from existing common knowledge and evidence gathered from documents.”

Keywords : instruction strategy, social studies class, learning skills of social studies,

learning skills

参照

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