科学研究費
「乳幼児期における口腔領域の外傷予防を目的とした地域疫学研究」
(課題番号 19590635)
佐世保市における
「口腔領域における外傷発生動向調査」
報
.l口:I:::書
平成21年 3月
研 究 代 表 者 : 福 田 英 輝
(長崎大学病院予防歯科室)
1 .はじめに
口腔領域における外傷は、乳幼児期に多く発生することが報告されているコ大 学病院歯科口腔外科を受診した顎顔面口腔領域の外傷患者を対象とした調査によ ると、患者の年齢は 1歳台の者が最も多く、外傷の種類では、歯の外傷、および 軟組織損傷が全体の約7割を占めており、家庭内における転倒・転落を原因とす
る外傷が多いことが明らかとなっている(狩野ら .2002)c
国内外の文献によると、口腔領域の外傷に関する研究は、大学病院歯科口腔外 科・小児歯科に代表される病院での調査(三宮ら,1983、Gassner,1999、黒川 ら,2001、狩野ら.2002、Locker.2005、日本小児歯科学会、1996)がほとんどで ある。顎顔面骨折や多数歯破折などの重症ケース以外の受傷者は、地域の歯科診 療所を受診している可能性が高いと忠われるが、一般の歯科診療所を基盤とした 研究がないため、口腔領域の外傷についての疫学は、より重症な外傷のケースに 偏っている可能性があるしまた、口腔領域の外傷に関する研究は、全受傷者を対 象としたものが多いため、スポーツ外傷、交通事故による外傷、喧嘩による外傷 など様々な症例が報告されている (Kaste,1 996、Gassner,1999)c 前述のように、
乳幼児期の外傷は、大きな割合を占めているにも関わらず、乳幼児期の外傷に限っ た研究は少ないっ口腔領域の外傷に関する研究は、大規模研究が少ないのも特徴 であるc 大規模研究であっても硬組織診査の結果から、過去の外傷受傷状況を観 察しているものが多く (Kaste,l996、Gassner.1999)、外傷の発生報告に基づ
いた羅患率の算出は凶難である。
本研究の目的は、佐世保市歯科医師会の協力を得ることで、佐世保市内で発生 する軽度から中等度の口腔領域の外傷発生の状況を把握することであるcさらに、
発生状況の分析を通じて、乳幼児期における外傷発生予防対策に資する情報を促 供することであるc
2.対象と方法
1 )調査期間
平成20年1月1Hから同年 12月31日までの 1年間
2)調査協力病院・歯科診療所
a)佐 世 保 市 立 総 合 病 院 歯 科 b)佐世保共済病院 歯科口腔外科
c ) 佐 世 保 市 歯 科 医 師 会 員 が 経 営 す る 歯 科 診 療 所 (131か所)
3)対 象 者
調査期間中に、外傷を主病名として、協力病院歯科あるいは協力歯科診療所を 受療した者のうち、未就学の乳幼児を対象としたっ
4)調査方法
外傷を主病名として協力病院あるいは協力歯科医院を受療した本人あるいはそ の保護者に対して、外傷発生動向調査への協力依頼を行い、調査協力の同意が得 られた者に対して調査を行ったっ調査協力に対する同意を受けた場合、担当歯科 医師は、調査協力の同意を行った旨を、調査票に記載することとした。
調査内容は、受傷H寺問、受傷場所、受傷時の状況、来│涜までの経過、口腔内状 況、および口腔外似の受傷状況などであった。
調査票は、長崎大学医歯薬学総合研究科IJ腔保健学に郵送され、研究代表者が 保管・管珂を行った。研究代表者は、調査票を確認した後、送付先の病院歯科、
あるいは歯科医院あてに、受領した旨のハガキを送付‑した。もし、調査票に不備 がある場合は、電話などで問い合わせを行った=
調査票は、月ごとに集計を行い、佐世保市歯科医師会に対して、報告を行ったc
佐世保市歯科医師会では、会報において、毎月の報告者数と調査の協力依頼を掲 載してもらうこととしたc
5)倫理的な配慮
本調査は、長崎大学大学院医歯薬学総合研究科倫理委員会の承認(承認番号 0739‑3) を得て実施した。
3.結 果
平成20年1月1FIから同年 12月31日までの期間に 93人の受傷者が報告さ れた。以下、受傷者の属性、受傷11寺問、受傷場所、受傷時の状況、来院までの経 過、仁l腔内状況、および口腔外傷の受傷状況などについて報官するコ
< 単 純 集 計 > 1)受傷者の属性
受傷者の年齢については、 1:1歳児」が最も多く 19人の報告があった。ついで、
14歳児」が18人、 11歳児」が 17人などであった。 3歳児以ドの乳幼児の受傷は、
全体の約60%であったc 受傷者の性別については、「女児J(42 %)に比較して、
「男児J の割合 (58%) が大きかったっ
︑ ︑ . ︐ ︐
人 刀 8 6 4 2 0 8 6 4 2 0
4︐
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a d ι A 1 E 8 1 S A I l A I
︐AIB
図1 年齢別人数
0歳児 1歳児 2歳児 3歳児 4歳児 5歳児 6歳児 7歳児 8歳児
(人) 図2 性別人数
54 50 ff:::(!
40 39
30 20 10 。
男 児 女 児
2)受傷月・受傷曜日
受(毎月としては、 f11月Jが最も多く 13人、ついで f5月」が 12人、 f:3月J が 11人であったけ一方、受傷が品も少なかった月は、 f4月Jと f7月Jで 4人、 ついで f2月jとf6月」が 5人で、あった。受傷月には一定の傾向はみられなかった。
受(弘躍[1=1としては、「火曜日」が最も多く 19入、ついで「金曜日J18入、「月UN11 J 16人であった。一方、最も少なかった曜日は、「水曜日 J7人で、あった。週のは じめの半Hとおわりの、ILEIに多い傾向がみられた。
(人) 図3 受傷月別人数
14 12 10 8 6 4 2 。
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
︑ a ' '
人 0 8 6 4 2 0 8 6 4 2 0
f︑
2 1 1 1 1 1
図4 受傷曜日別人数 19
月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日 土曜日 日曜日
3)受傷時間
受傷時間については、 f15時」が最も多く 11人、ついで f14s寺j と f20時」 がそれぞれ 9人であった。
(人) 12
図5 受傷時間別人数
8 10
6 4 2 。
7時 8時 9時 10時 11時 12時 13時 14時 15時 16時 17時 18時 19時 20時 21時 22時 23時
4)受傷場所
受傷場所としては、「自宅(屋内)Jが最も多く 40人、ついで「保育園・幼稚園J 28人、「その他J13人などであった。
(人) 45 40 35 30 25 20 15 10 5
0
図6 受傷場所別人数 40
品V
F釦
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点V
5)受傷時の活動状況
受傷時の活動状況としては、「遊び・レジャー中」が最も多く 57人であり、
ついで「保育園・幼稚園での活動中」が 18人であった二
(人) 図7 受傷時の活動別人数
60 57
50 40 30
1:骨+¥1・ 骨 骨‑ー骨1 15
τ寸 一争・一 骨 骨 r三?
O
4静,マのd a 〆 / 次 ‑争今~ 号傷炉殺 允5や1
午、ι、/ 〉え
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6)受傷過程(複数回答)
受傷過程については、「転倒(ころんだ)Jが最も多く 46人であり、ついで「接 触・衝突(ぶつかった)J 37人、「転落(落ちた)J 14人であった。
(人) 図8 受傷の過程別人数(複数回答)
n 46
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544332211
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7)受傷後の転帰
受傷後の転│婦としては、「通院治療」が最も多く 48人、ついで「経過観察J28人、
「治療完了J12人であった。
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a U R d 4
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4 4 1
図9 受診後の転帰 (人)
48
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8)外傷による受療経験
外傷による受療の経験については、「今回がはじめて」が 74人と最も多く、「過 去に受療経験あり」が 18人であったc
80 70 60 50 40 30 20 10 0
(人) 図 10 外傷受診の経験
74
18
今回が初めて 過去に受診経験あり
9 )過去受療の部位
外傷による過去の受療経験があるとした 18人のうち、「同部位jとした者は、
14人 (82%)であったコ
6 4 2 0 8 6 4 2 0
41・ ・
d1・ ・
a1・ ・
41E‑
(人) 図 11 外傷受診の部位 14
3
同部位 他部位
(過去受診の経験がある18名を対象として分析)
10)来院までの経過
来院までの経過としては、「受傷後に直接来院」が 75人と最も多く、ついで「他 の歯科診療所からの紹介」が 12人、「他の医療機関からの紹介J 5人であったc
nu
ハUハ
u n u n u n U
ハU n U
QU守
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A 斗 内
J勺
4 4 1
。
(人) 図 12 来院までの経過 75
12
5
直接来院 歯科医療機関から紹介 医療機聞から紹介
11 )来院までの処置
来院までの処置としては、「適切な処置がなされていた」が44人と最も多く、
ついで「判定不能」が 37人、「不適切な処置がなされていた」が 9人で、あった。
(人) 図 13 来院までの処置
nukunUFOnuRdnuRunUFbnu
5 4 4 3 3 2 2 1 1
44
37
9
適切 不適切 判定不能
12)来院時間
来院時間については、 f101]寺J台が 17人と最も多く、ついで r9 11寺j台が 12人、 f11時J台と fl7時J台がともに 10人で、あった司
(人) 図 14 来院時間 8
6 4 2 0 8 6 4 2 0
4・E
4
・E 4 .4Et4EE︐
8時 9時 10時 11時 12時 13時 14時 15時 16時 17時 18時 19時 20時
13) 口腔内の清掃状況
口腔内の清掃状川については、「普通」が62人で最も多く、ついで「良好」
が 17人、「悪い」が 13人であった。
図 15 口腔内清掃状態 62 (人)
70 60 50 40 30
17 10
O
良好 普通
13
悪い
14) う蝕の状態
未処置のう蝕を有している者は、 26人 (28%)であった。
(人) 図 16 未処置のう蝕の有無
70 , 66
60 50 40 30 20 10 O
なし
26
あり
15)受傷状況(複数回答)
受傷状況については、「歯のIJ見日」が 52人で最も多く、ついで「表在損傷」
が 28人、「歯の破折Jが 19人、「開放倉fJJが 13人であった。
60
n u n u n u n u n u n U
5 4 3 2 1
(人) 図 17 受傷状況(複数回答) 52
表在損傷 開放創 骨折 歯の破折 歯の脱臼 その他
16)受傷部位
受傷部位について、「身体地図統計」を行ったところ、左右上顎乳切歯の受傷 頻度が最も頻度が高いことが示されたっまた、左右の下顎前歯部についても高い 頻度が認められたc
解析協力: 西田佳史(産業技術総合研究所)
<クロス集計> 1)受傷状況
a)年齢区分別にみた受傷状況
年齢区分別にみた受傷状況については、 4歳以上の者では、 3歳以下の者 と比較して「歯の脱臼」の者の割合が大きかった。
(%) 図2‑1 年齢区分別に見た受傷状況 80
70 ロ0‑3歳 pく0.1
60 ロ4歳以上 50
40 30 20 10 。
表在損傷 開放創 骨折 歯の破折 歯の脱臼 その他
b)性別にみた受傷状況
性別にみた受傷状況については、男児では、女児と比較して「歯の破折」
の者の割合が大きかった口一方、女児では、男児と比較して「歯の脱臼J の 者の割合が大きかった【
図2‑2 性別にみた受傷状況 (%)
70 p<0.1
60 50 40 30 20 10 0
表在損傷 開放創 骨折 歯 の 破 折 歯 の 脱 臼 その他
c)受傷場所別にみた受傷状況
受傷場所別にみた受傷状況については、「その他J の場所では、「自宅Jや
「保育園・幼稚園」と比較して、「骨折」の者の割合が大きかった。
(%) 70 60 50 40 30 20 10 O
図2‑3 受傷場所別にみた受傷状況 ロ自宅
ロ保育園・幼稚園 臼その他
表在損傷 開放創 骨折 歯 の 破 折 歯 の 脱 臼 その他
2)受傷過程
a)年齢区分別にみた受傷過程
年齢区分別にみた受傷過程については、年齢区分別には顕著な差はみられ なかった。
(0/0)
60 50 40 30 20 10
。
図3‑1 年齢区分別にみた受傷状況
ロ0・3歳 臼4歳以上
交通事故 落ちた ころんだ ぶつかった 刺した
b)性別にみた受傷過程
性別にみた受傷過程については、男児では、女児と比較して、「転倒(こ ろんだ)Jとした者の割合が大きかった心
(0/0)
70 60 ロ男児 50 40 30 20 10 O
交通事故
図3‑2 性別にみた受傷過程
p<0.1
落ちた ζろんだ ぶつかった 刺した
c)受傷場所別にみた受傷過程
受傷場所別にみた受傷状況については、「その他j の場所では、「自宅」や
「保育関・幼稚園」と比較して、「転倒(ころんだ)Jの者の割合が大きかった。
図3‑3 受傷場所別にみた受傷過程
︑ . .
︐ ︐
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︑ハ
UハUハ
u n u n U
ハUハ
U n u n u
8 7 6 5 4 3 2 1
ロ自宅
ロ保育園・幼稚園 口その他
pく0.1
交 通 事 故 落ちた ころんだ ぶつかった 刺した
4. 考 察
1 )受傷児の属性
年齢別にみた受傷児の数は、 1歳から4歳までが多く、 5歳から減少傾向であっ た。 4歳までに、全体の 79%を,!iめていた。日本小児歯科学会が行った調査に よると、受傷時年齢は3歳までに約65%が集中してみられることが報告(日本 小児歯科学会,1996) されており、同様な結果を示していたり
受傷児の男女比は、1.4: 1であり、男児の者が多かった。外傷についての先 行研究(狩野ら,2002、高畑ら,2003、 H本小児歯科学会,1996) では、男児が女 児と比較して多いことが示されているが、本調査でも同様の結果であったL
2)受傷月・曜日・時間
受傷月については、児童の活動があまり活発でない冬季が少ないと予想された が、反対に、 6月から 10月にかけての暖かい時期の報告が少なかった二
曜日については、水曜日、上曜日、および1=1ai 日に少ない結果であったり土 nf~
日・日曜日は、保育園・幼稚園が休日であるため、保育園・幼稚園からの報告が 少なかったためと考えられた。
時間帯については、 15時と 20時に大きなピークがみられたc お昼寝の後、
あるいは就寝前の時間帯に口腔外傷を受傷する可能性が高くなることが伺えた。
3)口腔領域の外傷
受傷場所については、自宅(屋内)と保育岡・幼稚闘で全体の 73%を占めていた。
自宅(屋内)と保育関・幼稚閑での口腔外傷予防対策の重要性が示された。
受傷過程については、「転倒(ころんだ)J と「接触・衝突(ぶつかった)J で 全体の 89%を占めていた。年齢区分別にみた受傷過程については、統計的な有 意差はみらなかったが、 0‑3歳では「転倒(ころんだ)Jの割合が大きく、 4歳
上では「接触・衝突(ぶつかった)Jの割合が、それぞれ他の年齢区分と比較し て大きかった。日本小児歯科学会の調査(日本小児歯科学会,1996) によると、
1‑2歳では転落が多く、 3歳からは衝突が多いことが報告されているコまた、狩 野ら(狩野ら,2002)は、乳幼児では身体的なパラシスが保ちにくいため転倒・
転落の割合が多く、幼児・学窒では衝突の割合が高くなることを報告している口 先行研究の結果と一致した結果が示されたc
受傷部位については、日本小児歯科学会の調査(日本小児歯科学会, 1996) に よると、乳歯・永久l漏ともに卜号1'!切歯部が多いことが報告されているが、本研究 においても上顎中a切l喝の受傷が顕著に大きかったc
受傷状況については、「歯の脱臼」が最も多く、ついで「表庄損傷」、「歯の破 折」などであったロ 11本小児歯科学会の調査(日本小児歯科学会, 1996)によると、
乳歯では歯の脱臼が 6S%と最も大きく、本調査と同様の結果であった=年齢医 分別にみた受傷状況については、 4歳以上における「歯の脱臼」の割合は、 0‑3 歳と比較して、有意に大きl】ことが示された。 4段以上の者では、乳歯、とくに 乳前歯部の根吸収がすすみ、「歯の破折」と比較して「歯の脱日」の割合が高かっ たのかもしれないγ
4) 口腔領域の外傷発生率と本調査の報告率
本訓査は、佐世保市歯科医師会に所属する全 131歯科診療所、および 2つの 病院歯科の協力を得て実施された。その結果、 2008年1月から│斗年 12月の 1 年間に 93件の報告があった。
平成 17年度の忠者調査によると、歯科診療所の推計患者数は、総数1.277,200 人で、あり、うち「外因による損傷」による推計患者数は、 3,100人と報告されて いる。すなわち、「外囚による損傷Jによる患者が、全患者数に占める割合は、
0.2%であったc また、長崎県歯科医師会が行っている平成 20年度の歯科疾忠 動向調査によると、「外傷」を主病名として受診した患者数は 20名であり、総
数 12.824名に占める割合は、患者調査と同じく 0.2%であった。歯科診療所を 受診する全患者に占める「外因による損傷Jによる患者の割合は、 0.2%程度で
あると考えられる。
平成 17年度の患者調査によると、歯科診療所における iO‑10歳」の推計患 者数は、 84,100人であり、うち「外国による損傷」による推計患者数は、 1,200 人(1.4%)と報告されている。同調査によると、「外凶による煩傷」の全患者 における初診の患者の割合は、 35.5%であるため、 iO‑10歳」の「外岡による損 傷」による患者のうち「初診」である者は、 426人 (1,200人X35.5%)と算 出される。すなわち、 iO‑10歳」の全患者に占める「初診」かつ「外因による損 傷Jの者の割合は、 0.5% (426人‑‑‑;‑84100人X 100) と推計される。平成 20 年度長崎県歯科疾患動向調査によると、佐世保市では 1日あたり 78人の6歳以 下の患者が受診していることが報告されている二以上の数値を用いて、佐世保市 内の歯科診療所を受診する初診の外凶による損傷による6歳以下の忠者は、年間 142.4人 (78人X0.5% X 365日)と算出されるじすなわち、本調査での報告 率は、 65.4% (93人‑‑‑;‑142.2人X100)程度であったと考えられたc
< 謝 辞 >
本調査に対し、多大なご支援・ご協力をいただいた佐世保市歯科医師会長・徳 富敏信先生、同会理事・品川光春先生、同会学術委員長・本田聡先生、および佐 世保市歯科医師会員の先生方に対して心より感謝の意を表します。調査票作成に は、大分県中津保健所長・小野重遠先生、および京都府亀岡市企画管理部企画課 長・山内勇様から多大な助言をいただきましたっ
<参考文献>
狩野民史,他.当科における過去 15年間の小児顎顔面口腔外傷の臨床的検討.
小児口腔外科 12: 1‑5, 2002.
黒川英人.他.当科過去 11年間の小児顎顔面口腔外傷の臨床的観察.
小児u腔外科 11: 71‑80 200 l.
高畑智文,他.過去 5年間の当科における時間外外来小児教急患者の臨床統計的 観察.小児rI腔外科 13(2): 8‑12, 200:3.
日本小児歯科学会.小児の歯の外傷の実態調査.小児歯科学雑誌 :34(1): 1 ‑2 0 . 1996.
三宮恵子,他.過去6年間の当教室における小児顎顔面口腔外傷の臨床的観察.
日口外誌 29: 674‑678, ] 983.
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Gassner R et.al. Preva]ence of dentaI trauma in 6000 patients ¥vith facial infuries: implications for prevention. Oral Surg Oral Med Oral Pathol Oral Radio Endod. 87 : 27‑33 1999.
Kaste LMet.a. lPrevalence of incisor trauma in persons 6‑50 years of age : United States. 1988‑1991. J Dent Res. 75 : 696‑705 1996.
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<資料 1>調査票
整 理 番 号
口腔領域における外傷発生動向調査
年
日μ一
同月
年 一傷一成 一
受一平
月 受傷曜日
月・火・水・木・金・土・日
受傷時間
AM.PM 時
受傷者の年齢
歳 l ‑
│圃ロ 刀
作 エ 一 一
‑
‑
e an E
E ‑‑
の一児者一男
傷 一 .
再 又一
1 2 女 児
兄弟・姉妹(本人を含めて)
ム 口一
る 一あ一 場 一 令 ︑ ︑ ‑
4M一
+ 不一
a引
u r‑
市‑
4HF一
・ 一 ︑
b
弟一 か
兄一上
受傷した場所 1 .自宅(屋内) 2. 自宅(屋外) 3. 保育園、幼稚園など 4. 歩 道 、 道 路
5. スポーツ施設・公園など 6. そ の 他 (
受傷時の活動状況
1 .保育園、幼稚園での活動中 2.スポーツ中
3. 遊び・レジャー中 4. 通圏中
5.食事中
日
分 頃
か月
人
番目
受傷過程 1 . 交 通 事 故 2. 転落(落ちた) 3. 転 倒 ( こ ろ ん だ )
4. 接触・衝突(ぶつかった) 5. 切ったまたは刺した
6 熱傷(火炎や感電によるやけど) 7. 誤飲(タバコ、電池その他の異物) 8. 中毒(薬物、アルコール、農薬など) 9 人から、刺された/殴られた
10. 身体的あるいは性的虐待 11 . そ の 他 (
傷一項 症一に 状一記 入 の シ ﹂
受一 次
転 帰
1 .治療完了 2. 経過観察 3.通院治療
4. 他の歯科診療所へ紹介 5.他の病院歯科へ紹介 6.他の医療機関へ紹介
外傷による受療経験 1 .今回がはじめて 2 過去に受療経験あり
a. 同 部 位 b. 他 部 位
来院までの経過 1 .受傷後に直接来院
2.他の歯科診療所からの紹介
来院までの処置
1 .適切な処置がなされていた 2.不適切な処置がなされていた 3. 判 定 不 能
受傷状況
重傷度の高い順に、 3か所まで印をつけ、
傷病名を記載してくださいc
受傷時から来院時までの時間 1 .適切であった
2.遅すぎた 3.判定不能
来院年月日
平成 年 月 日
¥ ‑/
、 . /
M
間 一
P
時一
・ 院 一
M
来 一
A 時 分 頃
況 一
品 人一
ヨ 市一
車 ︻府 一
の 一 好 通 い 内 一 良 普 悪 腔 一口一 1 2 3
4.判定不能
う蝕の状況 (df歯・ D F歯)
【乳歯】
現 在 歯 本
(健全歯. 本) 1 .表在損傷
d歯 : 本) 2. 開放創
f歯 : 本) 3. 骨折
4 歯の破折(歯種も記載すること)
【永久歯】 5 顎の脱臼
現在歯 本 6. 歯の脱臼(歯種も記載すること)
(健全歯: 本) 7 熱傷および腐食
D歯 : 本) 8. そ の 他 (
F歯 本)
本人(保護者)から、平成 年 月 日に、情報提供についての承諾を受けました。
歯 科 医 師 :