研究ノート
連邦取引委員会法に.基づく商号・商品名の規制
内 田 耕 作
Ⅰ はじめに
商号・商品名を示す表示それ自体に.よって消費者が商品・役務の内容等に・ついて誤認す 為ということは充分考えられることである。また,商号・商品名を示す表示とその他の表 示とがあわさって消費者が商品・役務の内容等について誤認するようになるというFとも 考えられることである。そうであれば,そういった商号のもとで事案をおこなうことや,
そういった商品名を商品につけることほ.公正な競争秩序を侵害したり,消費者を侵害する ことになるであろう。
アメヅカ合衆国にあっでは,こういった商号・商品名がらみの不当な表示がおこなわれ た場合,それに対する排除措置としてこその商号・商品名を全面的に切除せよとか,その一 部分を切除せよという命令を連邦取引委員会が発することができるということが明らかに
(1)(2)
されており,また,現実に.そういった命令が発せられている。
もっとも,商号・商品名がらみの不当表示がおこなわれた場合,常に.,商号・商品名の 切除を要求する命令が発せられているわけでほ.ない。というのほ,他方で商号・商品名は 保護に催する重要な事業資産であると考えられて言いるからである。
(1)なお,事実認定に.ついて.は,商号・商品名がらみの不当な表示が問題となるからと いって特別なものは何らない。つまり,他の不当な表示と同じような認定がおこなわ れている。−・般的な説明としてはさしあたり,拙稿「連邦取引委員会に.よる欺瞞的広 告の規制」法学雑誌23巻4号588ぺ−・ジ,24巻1号141ぺ一汐(1977年)参爬。
(2)See E.Kintner,A PIimeronthe Law of Deceptive Practices72−74(2d ed.1978);C.Oppenheim&G.Weston,Unfair Trade PIaCticesandCons11mer Protection606−09(1974);1R.Cal1mann,Unfair Competition,Trademarks and Monopolies638−44(3d ed.1967);Amotation,What Constit11teS False,
Misleading,OrDeceptiveAdveIItisingorPromotionalPracticesSubjecttoAction
by FederalTradeCommission,65ALR 2d225,253−68(1959).
連邦取引委員会法に.基づく商号・商品名の規制
−・エa㌻−389
それでは,商号・商品名の切除ほどのような場合に命じられ,どのような場合紅命じら れないのであろうか。また,商号・商品名の切除ほ命じられるべきではないと判断される 場合,商号・商品名が帯びる欺瞞性はどのようにして排除されるのであろうか。さら紅ほ,
商号・商品名が問題となるがゆえ軋排除措置として何か特別の結露が配慮されるのであろ うか。
本稿ではこういった点に焦点をあてながら連邦取引委員会法に基づく商号・商品名の規
し3\
制紅ついて・検討したい◇それは,理論的に興味深いだけではなシ、。それ償・は実際的な意義
(4)
もあるように思われる。
(5)(6)
まず商号の規制について,続いて商品名の規制についで検討しよう。それ紅際して偲,
最初に関連する事件を紹介し,次に規制の基本的な考え方を確定するという手続をとるこ とに.する。
ⅠⅠ商号の規制
まず連邦取引委員会法に基づく商号の規制についで検討する。最初紅連邦取引委員会法
(3)なお,最払商業的言論も窟法修正1条で保護されることが明らか紅なった。そこ で,商業的言論の自由からアブロ−チすることも可儲である。その場合,委員会は,
事前の制限は疑わしいという前提で,また,たとえ欺瞞的広告紅対する排除措設であ ってこもそれは欺瞞の排除のために必要であることを超え.るこ.とはできないという前提 で出発しなければならないということ紅なると思われる。Cf.BeneficialCorp.v.
FTC,542F・2d611(3dCir・1976),Cert・denied,430U.S.983(1977).とも かく,商業的言論が憲法修正1条で保護されることが明らかに.なったこ.とによって.連
邦取引委員会紅よる広告の規制がどのような影額を受けたのかというこ.とは,別途検 討しなければならない事柄である。
(4)1979年2月16日,公正取引委員会は,株式会社大阪市冠婚葬祭互助会に対する警告審 において二地方公共団体と関係があるかのような社名を変更するよう強く要望す・るとと
も紅,全国に散在する冠婚葬祭の互助会的組織の上部団体である4団体紅対して:公的 機関とまぎらわしい名前を改めるよう要望したと伝えられている。朝日新聞1979年2 月18日19面,読売新聞1979年2月17日19面参照。神野智文「(株)大阪市冠婚葬祭互助会 の不当な表示に対する警告に・ついて:」公正取引343号18ぺ−ジ(1979年),「公取委,
(株)大阪市冠婚葬祭互助会に慮重警告」商事法務831号38ぺ−ジ(1979年)参頗。
(5)この点については,以前簡単紅ふれたことがある。拙柘「連邦取引委員会消安着保 護命令の新展開(1)」法学雑誌21巻3号416,433ぺ一汐注(2)(1975年)参照。
(6)本稿執筆の契機となったのは,公正取引委員会事務局大阪地方事務所紅おいて大阪 市冠婚葬祭互助会事件紅関連して私見を述べたことである。その機会を提供して下さ
った植木邦之前所長(現庶務課長)に感謝する次発である。なお,その内容紅ついて
は「公的団体と紛らわしい名称と不当表示の問題叫大阪市冠婚葬祭互助会事件紅関
連して−」公正取引343号20ぺ−・ジ(1979年)参照。
第52巻 算3・4号
ーエ26−− 390
紅基づいで商号の規制をおこなった事件を具体的に紹介しよう。続いで連邦取引委員会法 紅基づく商号の規制軋ついての基本的な考.え方を明らかにしたい。
(1)事件の紹介
ここでほ主要と思われる判例を2つ詳しく紹介する。1つほ1933年に連邦最高裁判所が 下したロイヤル・ミリング・カンパニー・事件判決であり,もう1つは1937年紅連邦巡回控 訴裁判所が下したアーミー・・アンド・ネ」−ビ−・・トレ−ゲイング・カンパニー事件判決で
ある。
(a)。イヤル.ミリング.カンパニ一事件判決 事案は次のようであ小麦粉の ) 販売発着ゐ山部は,自分で小麦をひいて小麦粉を作るのではなく製粉をしている他の暑か
ら小麦粉を購入しt:それらを混合しでいるにすぎないのに,「RoyalMillingCompany」
など小麦をひいで小麦粉にする企業を指すと山般に層解される商号を用いて事業をおこな っていた。他方,当該事業者ほ,その製品が自分自身に.よって」\麦から作られた小麦粉で あるど直接主張したりそのような印象を与えるよう意図されたピラをまいていた。これら の表現やその商号を用いることによって当該事業者は,自分が小麦をひいて小麦粉な作っ
ていると多くの消費者や販売業者私信じさせた。
これらの認定から委員会ほ,このような慣行は競争業者や大衆の侵害となり,したがっ て連邦取引委員会法5条の意味での不公正な競争方法となるとの結論に適し這:)そしてこ の結論に.基づき委員会は,当該事業者が「mil伽gcompany」ということばあるいは同様 の含番をもつことばを含む商号のもとで小麦粉の販売業をおこなったり,自分で小麦粉を 作っている等の表示をするのを差し止める命令を発した。
司法審査に.おいで牲訴裁判所は,委員会の手続ほ公益に合致しているとは思われないと
(9)
いう根拠で委員会の命令すべでを棄却した。
(10)
それに.対し最高裁判所は次のようにいう。問題となっている商号の使用や言及された不 実表示が法の意味に・おける不公正な琴争方法となり,また,その手続が公益紅合致してい
るという趣旨の委員会の認定と結論ほ支持するけれども,現下の事情のもとでは委員会が
(7)FTC v.RoyaユMilling Co 288U.S.212,213−15(1933).
(8)Id.at215−16.
(9)Id.at216.
(10)Id.at217−18.
連邦取引委員会法に基づく商号・商品名の規制
・−エ27−391
商号の削除となることを命じるのは行き過ぎであると思う。これらの名前は長期にわたり 使用されており,その1つに.いたってほ1902年から使用されている。それらは暖魔の性質 をもつ価値ある事業資産であり,その破壊はおそらく高度に侵害的であり,それはど徹底 的でない手段が同じ結果を達成するなら命じられるべきでほない。命令は,悪を.正し,競
争者や大衆の権利を守るの紅必要であると合理的に.考えられることを超えるぺきではな い。こ.のことは,目下考慮中の点についでいえば,適切な限定語句がその名前と近接して
使われることを要求することによって.達成されうる。これは,委員会が考慮しなかったが,
第1次的な管轄をもつ機関としてそれがまず考慮し決定しなければならない事柄である。
本件では命令を修正するこ.とによって,名前の使用に.製粉業者ではないという明白な表示 を伴わせることを要求すればそれで充分であろう。そのような表示の形式および方法は凄 員会に.よって決定されなければならない。それゆえ,原審の判決を破棄し,この意見紅従
(11) って処理されるよう控訴裁判所紅手続を差し戻す。
(b)ア−・ミ−・アンド・ネ−・ピー・・トレーディング・カンパニー事件判決 事案は,
商事会社の商号に用いられてこいた「AI・my andNavy」ということばがミスリ−ディング
(12)
であり,その使用は競争者と大衆の侵害となるというものである。
(13)
委員会は次のような事実認定をおこなった。その会社は合衆国政府の陸軍省・海軍省から
−・定の余剰品・不合格品・廃棄品を購入しそれを再販売することを主たる目的として1922
年に設立された。1922年から1927年ごろまでは当該会社が取扱う商品の85パーセントから 90パー・セントが直接的に.であれ間接的にであれ陸軍省・海軍省から入手されたものであっ た。一 しかし,1932年には当該会社が取扱う商品のうち陸軍省・海軍省から購入されたもの は15パ−セントから18パー・セントに.すぎなかった。当該会社は社屋を示す大きな看板・同 業紙・ビラ・広告物・新聞・雑誌に.おいて「Armyand Navy TradingCompany」とい
う会社名を表示した。しかも,その中で「AI・myandNavy」というこ.とはをその名前の 他の部分と同じく目立つよう紅表示した。購買大衆の多くは,「AImyandNavy」という
ことばがそのように用いられているのを見て,その商事会社の店舗で買うことができる商
(11)なお当該事業者は,「NotGrindersofWheat」ということばをそのレタ,ヘッド,
袋,送り状など柾目立つようなレタリングで番くということを委員会手続のはじめに 申し出ていた。しかし委員会は,問題となっている商号の使用を禁じるこ.とを考えて いたのでこ.の点については考慮しなかった。Id.at215.
(12)FTC v.Armyand NavyTraditlgCo.,88F.2d776,777(D.C.Cir.1937).
(13)Id.at777−78.
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ーヱ2β−−
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品は実際紅は全部ではないにしても実質的に全部が陸軍省・海軍省から入手されたもので あると信じるよう軋なったし,また,その商品は.陸軍省・海軍省で用いられて.いるものと 向じ品質や性質のものであり,かつ,価格と品質に関して相当の格安の品をその商事会社 の店舗で入手できると信じるよう紅なった。しかもそう信じるよう紅なった購買大衆の相 当数ほそう信じるようになった結果その商事会社から購入するよう紅なった。その商事会 社が「Armyand Navy」ということばを用いることは,その商事会社のストックの大部 分と同じく一般の市場から入手する商品を売っているがその商号に「AImyand N亭Vy」
ということばを用いていない,当該商事会社の競争者から取引を奪うことに.なる。そこで
当該商事会社に・よる「AImyand]Navy」というこ・とばの使用ほ実質的な競争に対して実 質的な侵害となる。
(14)
この認定事実から要員会は次のような結論を下した。その商事会社がその名前紅「AImy and Navy」ということばを用いるのほ競争者と大衆を侵害することとなるものであり,
商巣に.おける不公正な競争方法であり,連邦取引委員会法5粂違反である。
(15) そして委員会はその商事会社紅対して:次のことをやめるよう命じた。①その会社名に関
連して「Aヱmy and Navy」ということばあるいは・そのいずれかを用いること。⑧合衆国 政府の陸軍省または海軍省から実際紅入手した特定の商品紅明らかに関連して「AImy and Navy」ということばを用いる場合を除い{:,「Armyand Navy」ということばある いはそのいずれかを売ろうとする商品を表わすものとしであるいはそれと関連するものと してニビラ・業界紙・新聞・雑誌で広磐すること。⑨ただし,この命令の送達日から2年間
は当該会社がわがものとしてこいる商号・商棲に.関連しで「Fo工・me工・1y AImy amd:Navy TIadingCompany」ということばを用いるのを許す。
(16) 控訴裁判所ほ萎員会の事実認定を支持した。そして次のようにいう(ご)本件紅は法に.つい
て2つの争点がある。その1つは,その商事会社の名前に「AImy and Navy」というこ とばを用いることほ不公正な競争方法となるという委員会の結論が正当化されるかどうか である。答えはイ・エスである。最高裁判所は商品の起源に関する虚偽でミスリィーディング
(18) な表示が不公正な競争方法となると裁定した。また最高裁判所は,商品の性質・品質紅関
(14)Id.at778.
(15)Ibid.
(16)Ibid.
(17)Id.at778−79.
(18)ロイヤル・ミ.リング・カンパニ一事件判決(前述ⅠⅠ(1)(a)参照)を指す。
連邦取引委員会法に基づく商号・商品名の規制 −∫29−
393
(19) する虚偽でミスリ−ディソグな表示に.関しても同様な裁定を下した。
(20)
もう1つの争点ほ,委員会の差止命令が広すぎはしないかということである。当該会社 ほ,限定語句の使用が欺瞞を排除し,競争者と大衆の権利を保護するところでは商号の削 除を命じるt:とは合法的ではないと主張し,′「Army andNavy
いうその商号に接続し{:「NotConnectedwiththe Armyand NavyJ「NotConnected With the GovernmentJ「Not a Government StoreJ「Not Affiliated with the United States GovernmentJ「We Do Not Handle Exclusively4rmyand Navy Goods」とい
った限定語句を1つ以上用いるこ.とを許すように委員会の命令ほ修正されるぺきであると 主張し,かつ実際に用いることを申し出てこいる。そしてこ当該会社は.,限定語句を用いるこ
(21)
とが認められた事件をいくつかあげている。しかし,これらの事件では,そ・の表示のある
部分は真実である部分は轟実ではないというふうに・,問題となっている名前を1つの製品
(22)
の起源・特徴匿関する別の異なる表示紅分けることができるために.,欺瞞を排除するの紅 効果がある限定語句の選択が可儲であるということが注記されなければならない。それゆ
(19)アルゴマ・ランバー‥カンパニー・事件判決(後述ⅠⅠⅠ(1)(a)参照)を指す。
(20)FTC v.Armyand Navy Trading Co.,SupranOte(12),at779−80.
(21)ロイヤル・ミリング・カンパニ一事件判決(前述ⅠⅠ(1)(a)参照)のはか次のも
のをあげる。N・Fldegelman&Co・V・FTC,37F・ 2d59(2d Cir.1930)(し ゆす織りされているに・すぎない綿織物の商品名としで「しゅす」ということばを含む ことばを用いること紅よってその製品があたかも「しゅす」を含むかのよう軋表示し たのが問題紅なった事件で,「しゅす」ということばを含む商品名に近接して「綿織
物」などの修正文言を加えれば「しゅす」ということばを用いてもよいと判示したも の);FTCv・Good−GrapeCo・,45F・2d70(6thCir・1930)(人工琴色料・人工 香料が添加された模造飲料に.もかかわらず「グッド・グレ−プ」などと表示したのが 問題にされた事件で,その製品が人工着色料や人工香料を添加された模造飲料である
ことが明らかに・されれば「グッド・グレ−プ」などのと.とばを用いてこもよいと判示し たもの);FTC v.Cassoff,38F.2d790(2d Cir.1930)(ニスがアルコ−・)Vに溶 かしたセラック・ゴムだけから作られたものではないのに.それに.「セラック」という 商品名を用いること紅よっでその製品がアルコールに溶かしたセラック・ゴムだけか
ら作られたものであるかのように.表示したのが問題に.された事件で,その製品が100 パ−セントのセラックではないという表示を追加することに.よって模造セラックであ ることを明らかにすれば「セラック」というこ.とばを用いることを許すと判示したも の).
(22)たとえばロイヤル・ミリング・カンパニ−・事件では「Milling」というこ.とばを小 麦粉を混合するということに関して表示することは英美であったが,小麦粉の起源つ
まりそれがだれに・よって:ひかれたかということに関して表示することは真実ではなか
った。FTC v.Army and Navy TIading Co。,Supra nOte(12),at779n.1」
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−Jβ0− 394
(28)
え,欺瞞的な表示を排除し,真実の表示のみをそのまま残す限定語句を選ぶことができた。
けれども本件においで用いるよう示唆された限定語句は欺瞞を完全に排除する効果はもた ないであろう。「Armyand Navy TradingCompany」という商号とともにrNot Con・
nectedwith the Army and Navy」という語句を用いることほ,その商事会社の商品が 陸軍省・海軍省から購入されているか陸軍省・海軍省の軍需品と同じ特徴あるいは品質を もつという含蓄をまだ残し{:いるであろう。同様のことは,「Not Connectedwith the Government」という語句,「Not a Government Store」という語句,「Not Affiliated With the United States Government」という語句についてもあて:はまる。「We Do Not Handle Exclusively Armyand Navy Goods」という語句ほ,商品の相当部分が陸軍お よび海軍の軍需品であるということを暗示するであろう。「AI・my andNavy TI・ading Company」という名前ととも紅使う限定語句で,欺瞞を排除するの紅効果的なものを選 ぶととほ可能ではないと考える。その商事会社の商品ストックのうちどのような意味であ れ陸軍および海軍の軍需品とよぶことができるものほ,あるとしてもわずかである。しか し「Armyand雨avyTradingCompany」という名前における「Army and Navy」と いう語句ほ,売ろうとしている商品の主要な部分が少なくとも,何らかの意味で陸軍およ び海軍の軍需品であるということだけを表わしている。このただ1つの表示が真実でない ならそ・れは限定されえない。それは矛盾するだけである。当該会社があげた事件ほ限定が 可能である場合紅商号・商品名の限定を正当化しているのであり,矛眉を正当イヒしている
(払)
のではない。
(23)たとえばロイヤル・ミyング・カンパニ、一事件では,「Not GI・inders ofWheat」
という限定語句はロイヤル・ミリyグ・カンパニ−が小麦をひいて小麦粉を作ってい るのでほないということを明確に示す一・方,小麦粉が当該会社によっで混合されてい るという表示をそのまま残している。Id.at779.
(24)ただ控訴裁判所は,1つの点で委員会の命令ほ広すぎるとして次のよう紅いう。聴 聞時に.何らかの意味で陸軍および海軍の軍需品である商品を当該商事会社が購入する 機会がはとんど全くなかったからといっで将来もそのような機会はないであろうとい
う結論を下すことはできない。当該商事会社は一遍の商品の起源または特徴匿関して
真実をいうことを禁じられてはならない。委員会の命令の⑧は「合衆国政府の陸軍省
またほ海軍省から実際紅、入手した特定の商品紅明らか紀聞適して『Ar・myandNav郎
ということばを用いる場合を除いて」「Army and Navy」ということばを用いるこ
とを禁じる。当該会社は,陸軍省またほ海軍省から実際に.購入するのではなぐてニ,そ
れから購入した仲買人等を通じて−・連の商品を入手することがあるかもしれない。ま
た,当該会社は,陸軍省または海軍省のために・作られたが何らかの点で基準に合致し
ないため不合格とされた一・遵の商品を製造業者や仲買人等から入手するかもしれな
連邦取引委員会法に基づく商号・商品名の規制 −ヱβユー 395
(2)規制の考え方
以上2つの判例を詳しく紹介しできた。ロイヤル・ミ.リング・カンパニL一事件判決でほ 商号の切除ほ認めず,そのかわりに商号がもつ欺瞞性を排除するために商号紅近接して十 定の限定語句を用いるこ.とを求めている。それ紅対しアーミ∴−・アンド・丸−ピー・トレ
−ディング・カンパニー事件判決では商号に近接して一定の限定語句を用いることを認め ず,商号の切除を求めて.いる。結論をいえば商号がらみの不当表示がおこなわれた場合の
排除措置の主たるものはこのいずれかであるように思われる。そこで以下,どのような場 合紅商号の切除が認められるのか,また,どのような場合に.商号に.近接して一局の限定語 句を用いることで商号の切除が回避されるのかということをまとめておきたい。さらに は,商号が問題となるがゆえに.とられる特別の排除措置に.ついてもまとめて.おきたい。そ れに際して,すでに述べた2つの判決のみならず商号の規制紅関するその他の判決も参考 にしたい。
(a)限定語句の使用が認められる場合 軽々しく商号の切除は認められるぺきでほ ないと考えられる主たる理由は,商号が唆熊の性質をもつ価値ある事業資産であり,商号 の切除を命じることはおそらく高度に侵害的であるということである。したがって,それ ほど徹底的でない手段紅よって同じ結果が達成されるなら商号の切除は命じられるぺきで はないということ紅なる。命令は,悪を正し,競争者や大衆の権利を守るのに必要である
と合理的匡考えられることを超えるぺきでほないからである。
そ・こで排除措置の選択に際してはまず,限定語句を商号に.近接して:用いるこ.とによって 商号のもつ欺瞞性が完全に排除されうるかどうかが検討■されなければならない。そもそも 限定語句を用いろことが認められるために1は,その商号が意味することのある部分は真実 であり,ある部分は真実ではないというふう紅,問題となっている商号が意味することを 分離することができなければならない。そうでなければ欺瞞を排除するのに効果がある限 定語句の選択が可能とはならず,したがって欺膵的な表示を排除し,真実の表示のみをそ のまま残す限定語句を選ぶことができない。このようにみてこきて,限定語句を用いること
い。それゆえ,「ArmyandNavy」ということばあるいはそのいずれかが−・連の商品
の起源または特徴を正確に.明記するような態様で用いられる限りそのことばを一遍の
商品との関連で用いるのを許すよう命令の⑧は修正されるぺきである。この修正を条
件として委員会の命令は認容される。Id.at780.
第52巻 舞3・4号/ 396
−Jβ2−−・
を認めることに.よって.商号のもつ欺瞞性が排除されるなら限定語句を用いるこ.とを求める 命令が発せられることに.なる。
(b)商号の切除が求められる場合 それ紅射して「商号がただ1つのことだけを表示 して.おり,しかもそのただ1つの表示が轟実でないなら,それは限定できない。無理に限 定しようとすると矛盾するだけである。このよう紅l唄定語句が欺瞞を完全紅排除するとい
う効果をもたず,矛盾をきたすとなると,限定語句を用いることで商号の切除をまぬがれ るということほできなくなる。したがっでその場合には,商号の完全な切除が命じられな ければならないことになる。
(c)企葉の同一性を熟知させるための措露 商号の完全な切除が命じられる場合紅 は,一定の期間もとの商号を新しい商号匿.関連して用いるのを許すかどうかを検討しなけ ればならない事態が起こるように.思われる。というのは,商号が重要な事業資産であるこ
ととも関連しで,企業の同一・性を事業者や消費者に熟知させることも必要と思われるから である。しかし,こういった捨置をとることが認められるのは,もともとその商号は欺瞞 的ではなかったが事情の変化によって欺楓性を帯びるようになった場合に限られるのでは ないかと考える。けだし,最初から全面的に欺瞞的である商号阻対してはこういった措置 をとる必要性ほ何らみいだすことができないように思われるからである。もっともそうい
った特別の事情もないのに.,新しい商号のもとで事業をするに.あたりその会社が,問題と なった商号のもとで事業をおこなっていたのと同じ会社であるということを明らかにする
(25)
ことを認めた判決もある。
ⅠⅠⅠ商品名の規制
続いて:蓮如取引委員会法に基づく商品名の規制庭ついて検討しよう。最初に連邦取引委
員会法紅基づく商品名の規制が問題となった事件を紹介する。続いて「連邦取引委員会法紅 基づく商品名の規制についての基本的な考え方を明らかにする。
(1)事件の紹介
とこでほ,主要と思われる判例を3つ詳しく紹介する。欝1は1934年紅連邦最高裁判所 が下したアルゴマ・ランバ−・・カンパニ・一事件判決であり,発2は1946年に連邦最高裁判
(25)Gold Tone Studios v・FTC,183F.2d257(2dCir.1950).
連邦取引委員会法に.基づく商号・商品名の規制
−ヱββ−397
所が下した汐エイコプ・シーゲル・カンパニ−・事件判決であり,第3は1959年に・連邦控訴 裁判所が下したエリオ■ッ トニツトウェアー・インコ−・ボレー・ティツド事件判決である。
(a)アルゴマ・ランバ−・カンパニ−・事件判決 事秦は,木材会社が自給(wbite pine)ではなく寅松(yellow pine)紅すぎないものを「California white pine」という
(26)
名前で売っていたのが問感となったものである。委員会ほ,そ・のような慣行は不公正であ ると問題に.し,それを禁じた。それ紅対し控訴裁判所は不公正な競争の認定ほ支持されな いとの理由で萎員会の命令を破棄した。
(27)
しかし最高裁判所は次のよう紅判示した。不公正な競争の認定ほ証拠に.よって支持され てこおり,「Wbite」ということばの切除を除いた名前のいかなる変更も適切な保護を与えな いであろうという結論紅達する紅あたり委員会はその裁盈権限を濫用しなかった。
(b)汐エイコプ・シ−ゲル・カンパニ−・事件判決 事案はコL−トの販売が問題とな
し28)
ったものである。そのコ−・トは,アルパカの毛(alpaca),アンゴヲヤギの毛(mobair),
ヒツ汐の毛(wool)と綿で作られ努ものであり,ピキュ.−ニ・ヤの毛(vicuna)は含んでい なかった。しかしそのコートほ,AlpacⅥnaという名前で売られていた。
そとで委員会は,Alpacunaと
う誤った信念を誘因するのでその名前は相当部分の購買大衆を欺岡するものでありミスリ ー・ドナるものであるとの認定をおこ.ない,そのコー・卜を表わすため紅.Alpaclユnaというこ
(29)
とほを用いるのを禁じる差止命令を発した。
一 そして:控訴裁判所は委員会の命令を認容し
(31)
それ紅対し最高裁判所ほ次のよう紅いう。商品名が詐欺的な企図なし紅採用されたとか 南棟として:登録されでいるという事実があっても委員会の追及を逃れることはできない。
しかし,それを事業資産として保護するという法の政策は,それほど徹底的ではない手段 紅よって同じ結果が逢せられるならその破壊は命じられるべきではないということを示し
(26)FTCv.AlgomaL11mbeICou,291U.S.67,69−73(1934).
(27)Id.at81−82.
(28)JacobSiegelCo・V.FTC,327U.S.608,609(1946).
(29)Id.at609−10.
(30)Id・at610・もっとも,控訴裁判所は次のようにいう。その名前の使用を禁止する ことはあまりに・も厳しすぎる○ロイヤル・ミリング・カンパニ・一事件判決(前述Ⅰ(1)
(a)参照)がいまだ支配的な典拠であると考えられるなら限定語句を付すことで Alpacunaということばを用いるのを許すよう命令を修正したであろう。
(31)Id.at612−14.
希52巻 第3・4・弓
−J34− 398
ている。問題は,その政策と不公正あるいは欺瞞的な取引慣行を阻止するという他の政策 が調和されるかどうかを確かめることである。しかる紅本件に.おいでは委員会は,限定語
句を付することによっで法の目的が適せられ,かつ商品名が同時に救われるかどうかを考 慮しなかったように思われる。委員会がそのような調和の可能性を考慮したという傲侯を 我々ほ款いだせない。委員会が示したのは,差止命令を発することによってその名前をそ れ以後用いるこ.とが禁じられることになるのでその名前の使用を禁じるのが公益に.合致す
るということであった。そこで我々は,切除を伴わない名前の若干の変更が適当であるか どうか紅関して委員会がどのように判断するのかわからない。ゆえに,判決を破棄し,と
(32) の意見紅.合致する今後の手続を求めて.事件を控訴裁判所に.差し戻す。
(C)エリオットニットウェア−・・インコ−・ボレーデイツド事件判決 事案はセータ
(33\
−・紅付けられたラベルが問題となったものである。そのセ−ター・というのは,アンゴラウ サギの毛(Angorarabbit)30バーセント,子ヒツt7の毛(lambswool)70パー・セソトか
らなる繊維を編んだものであり,カレミ.ヤの毛(casllmeIe)は含んでいなかった。しか し,この混合ほカシ1ヤの毛がもつ望ましい特質の多くをもっでいた。そして二,そのセー タノー・紅付けられたラベルほ次のようなものであった。まず「CashmoI・a」ということばが 大きな筆記体風の文字で表わされていた。そしてその下にそれよりも小さな文字で「By 別Iiot」ということばがあった。さらにラベルの下方紅それよりも小さな文字で毛製品表 示法で要求されて.いる登録番号およぴ「30%Aヱ1gOfa−70%Lambs Wooりという繊維 組成の明示があった。
(る4)
それ紅対しで連邦取引委員会ほ次のような認定をおこなった。①そのセーー・タ一億カシミ ヤの毛を含んでいない。⑧「CasllmOでa」という名前ほ,そのラベルが付けられている製 品がカシミヤの毛を含んでいるという表示としで働く。⑨したがって,「CashmoI・a」とい
う名前は虚偽でミスリ」−ディyグで欺瞞的である。そこで委員会は,相当魔のカシミヤの 毛を含まないセ−・タ一に.「CasllmOIa」ということばを用いるのな差し止める命令を発し た。もっとも,セーータ−が相当畳のカシミヤの毛を含んでいる場合やセーターに.含まれて いるカシミヤの毛の割合が実際のパ−センチL一汐でラベル紅明示されてこいる場合に.はその
(32)なお,この最高裁判決が下されたときにほ.,「AlpacunaCoat−COntainsno vicuna」
と読むことができるラベルが用いられてこおり,また,服地の級維組成が明記されてい た(See15U.S.C.§68)。Id.at613n.4.
(33)Elliot Knitwear,Inc.v.FTC,266F.2d787,788−89(2d Cir.1959).
(34)以下,Id.at789.
連邦取引委員会法に基づく商号・商品名の規制 −J35−
399
ラベルを用いてもよいとした。
(35)
裁判所は次のようにいう。通常の状態のもとでは「CashmoIa」ということばは,それ以 上の説明がなければ当然紅欺瞞的であると考え.て:もよい。しかし本件のラベル紅関してこは,
ラベル全体を考慮に入れるとそうはいえ,ない。「Cashmora−30%Angora−70%Lambs W001」と読むことができるラベルは,組成の明記を含まないラベルとは非常紅蓮ってい
る。裁判所も委員会も組成の明記に・よってラベルが欺岡する■可憐性は大い紅除去されると いうことを指摘してきた。そこで,本件においては繊維の組成が明記されているので,問 題となっでいるラベルが当然に・欺瞞的であるとの委員会の判断は排除されなければならな い。また,ラベルが全体として欺瞞的であるという認定は実質的証拠に基づかなければな らないが,そのような証拠は本件の記録にはみあたらない。したがって,命令を破棄し,
事件を委員会に.差し戻す。
もっとも,ラベルが全体として欺瞞的であるという認定を支持する証拠が得られる可能 性があるので,裁判所は引き続き,本件に・おいて委員会が選んだ排除措置の塾すなわち商
品名の事実上の切除について倹討を加え裁判所は次のようにいう。ラベル上での限定
6)語句が何ら明確紅せず,逆に大衆を混乱させたり用語の完全な矛盾を作るに.すぎない場合
には完全な切除が疑いもなく命じられうる。しかしながら限定語句が用語の矛盾とならな い場合には,限定語句は許され,名前の完全な切除は命じられなかった。本件の場合委員 会は,どのような限定であれ用語の完全な矛盾となるので限定によってこはイCashmoI可 は是正されえないと主張する。しかし,限定によって欺瞞が是正されると委員会が判示し
(87)
た類似の事件がある。また,当該会社は,会社の利益を大衆の利益と衡盈するにあたり考 慮されてしかるべき充分な価値である既得の利益をラベルに.もつている。これらの事情の
(35)Id.at789−て90.
(36)Id.at790−91.
(37)See.CountryTweeds,Inc・,50F・T・C・470(1953)(カVミヤの毛(cashmere)
を全く含まないにもかかわらず「ⅩasbmooI・」という商品名をつけることによってコ
ートがカシミヤの毛を含むかのように表示することとなったのが問題となった事件 で,コ・−トがカレミ.ヤの毛を含まないということを開示すれば「Kashm00Ⅰ・」というこ とばを用いてこもよいと判示したもの);JacobSiegelCo・,43F.T.C.256(1946)
(すで紅述べたジェイコプ・シーーゲル・カンパニー一事件判決(前述ⅠⅠⅠ(1)(b)、参應)
転より事件が控訴裁判所に差し戻された結果としてこの控訴裁判所から連邦取引委員会 への事件の差戻しの後の審判に・おいで,組成素材すべて透るいはそれに含まれている
繊維すべてが明らか乾されl{:おればコ−トを指すのに「Alpacuna」ということばを
用いてもよいと判示したもの).
第52巻 第3・4号
∴−・ヱ36− 400
もとでは,また本件の記録把基づけば,「矛盾理論」(contradiction doctrine)をCashmo に適用する充分な根拠ほないよう紅思われる。というのは,委員会が現在のラベルが事実 上欺瞞的であると認定するとしても,「■containsnocashmere」という語句をラベルに追 加することが許されうるかつ充分な排除措置となると思われるからである。
(2)規制の考え方
以上3つの判例を紹介してきた。アルゴマ・ランバー・カンパニー事件判決では商品名 に用いられていることばの切除が求.められでいる。それ粧対しクエイコプ・シ、−ゲル・カ ンパニー事件判決では商品名紅用いられていることばの切除は認められず限定語句を付す ことが示唆されている。また,1エリオット・ニットウェアー・・インコーポレ−ティツド事件 判決でも商品名に.限定語句を付すととが排除措置としてほ充分である旨判示されているム
こ.れらの判例からrみてニ,商品名がらみの不当表示がおこなわれた場合の排除結露の主たる ものは,商号がらみの不当表示がおこなわれた場合の排除措置と同じく,切除を求めるか 限定語句を付するかのいずれかであるように.思われる。そこでここでも,どのような場合
紅商品名の切除が認められるのか,また,どのような場合に商品名紅近接して⊥・定の限定 語句を用いることで商品名の切除が回避されるのかということをまとめて.おきたい。
(a)限定語句の使用が認められ′る場合 商品名が詐欺的な企図なしに採用されたと か商標として登銀されでいるという事実があっでも差止命令をまぬがれること、はできな
(38)
い。しかし商品名を事業資産として保護するというのが1つの法政策である。そこで適切 な排除措置を決定するに.あたり,大衆および競争者の適切な保護を求める権利は商品名の
(39〉
喪失による被審人の侵害と衡屋されなければならない。そしてすべての当事者に・公平てあ り,大衆と競争者紅適切な保護を与え,同時に商品名の所有者紅不必要な困難と扱失を与 えない解決を得るようあらゆる努力がなされなければならない。
(38)なお連邦取引委員会は商標法14条紅よっで,マーークが欺瞞的であるとか商品または 役務の起源を不実表示するために用いられてこいるという理由から,連邦紅登録されて いる商標の取消を覇許局紅申し立てる明示の権限を与えられている。しかしながらこ の規定が連邦取引委員会によっで用いられるのは稀である。というのは.こ.の規定紅よ れほマ−クの登録が取り消されるにすぎず,それを継続的紅.使用するのが禁じられる
わけではないからである。SeeC.Oppenl1eim&G.Weston,SupranOte(2),
at608.
(39)以下,Country Tweeds,Inc・,id・at474.
連邦取引重点会法に基づく商号・商品名の規制 −ヱβ7−
401
それゆえそれはど徹底的でない手段によって同じ結果が達成されるなら商品名の破壊は 命じられてはならないというこ・とになる。したがって屡員会は,限定語句を付ナることに
よって不公正または欺瞞的な取引慣行を阻止するという法の目的が適せられ,かつ商品名 が同時に救われるかどうかを考慮しなければならない。そこで,限定語句を付することに よっで欺瞞が是正され,一また,用語の矛盾とならない場合にはその限定語句の使用は許さ
れることに.なる。
(b)商品名の切除が求められる場合 それに対し,限定語句が商品名の意味すると ころについて:何ら明確に.せず,逆に大衆を混乱させたり用語の完全な矛盾を作る紅すぎな い場合紅ほ商品名の切除が求められること紅なる。
(c)商品名の同一性を熟知させるための措置 商品名の完全な切除が命じられノると きに.一億の期間もとの商品名を新しい商品名紅関連して潤いるのを許して:もよい場合があ
るようにり思われる。その考え方は企業の同一・性を熟知させるための措置の場合と同様であ
(40)
る。もっともこの場合にも,最初から欺瞞的である商品名の切除を求めるに際しで,新し い商品名がもとの商品名のもとで製造・販売されていたのと同じ製品を表わして小るとい
(41) うことを表示するため紅もとの商品名を6ケ月間使用するのを許した判決がある。
ⅠⅤ むすびに.かえて
以上連邦取引委員会法に.基づく商号・商品名の規制について二排除措置に・焦点をあてなが ら検討してこきた。いうまでもなく商号・商品名は重要な事業資産である。しかしそうであ るからといってこそれらが不当な表示とはならず,したがって連邦取引委員会による規制を
まぬがれるということほセきない。ただ,商号・商品名が重要な事業資産であるというこ とは,委員会命令に.おける排除措置の面で考慮される。
っまり,商号・商品名に.近接して:限定語句を用いることに・よってこその商号や商品名のも っ欺瞞性が排除されるなら,その限定語句を付す・ることに・よって滴号・商品名の切除は回
(40)前述ⅠⅠ(2)(C)参照。
(41)Masland DuraleatheICo.v.FTC;34F・2d733(3dCir・1929)・理由は 次の通りである。1つは,製品の購入者をだましたり,不公正な取引方法に・よっで競
争業者を出し抜くという意図を示す証拠がないというこ・とである。もう1つは,その
商品名が長年の使用紅より取引上の価値を取得しでいるのでそれを放棄することは委
員会の命令を満足させるの粧必要であるよりもより大きいものであ云ては.ならない損
失を伴なうこと紅なるということである。Id.at738.
算52巻 第3・4号
−ヱ∂∂一