「第20号の刊行にあたって」
教育並びに研究の国際化は、長崎大学がこれまでも、またこれからも推進 する重要な方針です。この中で、特に教育面での国際化を進める際に、本留 学生センターは中心的な役割を果たしてきました。2012年度に入って留学生 数は400名を超え、またこれまで以上に多様な国や地域から、留学生を迎える ようになったことは、大変喜ばしいことであると思っております。
本年度より、従来全学教育として行ってきたいわゆる教養教育をモジュー ル型カリキュラム、英語を中心とする外国語教育の強化という大きな二つの 柱を新たに立て、抜本的に改革しました。その中にあって、留学生センター は、モジュールの一つである「グローバル社会へのパスポート」の主幹部局 として、新しい教養教育の成果を確固たるものとするために、長崎大学の学 士課程教育に積極的に関わることとしました。これまでは、留学生への日本 語教育、留学生への生活支援を中心に、短期の留学生受け入れや全学教育に おける海外での語学教育プログラムの運営などを主な業務としてきましたが、
本年度より全学的な教育の国際化に積極的に参画することとしました。
前小路留学生センター長(現医歯薬学総合研究科研究科長)が進めてこら れた教育の国際化とそのための留学生センターを含めた全学的な体制整備に も着手し、これまでの国際教育リエゾンセンター構想をより発展させたもの とする議論を開始しました。それは、言語教育研究センターが本年度より新 たに設置されたことで、長崎大学の教育の国際化が新しい局面を迎えたこと もその一因です。これからは、留学生センターと言語教育研究センターが有 機的に連携し、全学的な国際化を進めていくことが期待されており、その一 つの成果が両センターの新しい教養教育での活躍に現れているものと考えて おります。
新たに開始した留学生センター独自の事業としては、夏期の短期留学生の 受け入れがあります。昨年度は、ライデン大学より日本語を勉強している10 名の学生を迎え、日本や長崎の文化、本学学生との交流など、およそ10日間 の日程で実施しました。今後は、ライデン大学ばかりでなく、他の大学にも 広げて、またプログラム内容も充実させることを計画しています。
海外語学研修については、昨年度より上海における中国語研修が、また、
本年度からは、ミネソタ州立大学における英語研修が開始されることとなっ ています。この体制が構築されたことで、中国語では北京、上海において、
また、英語ではオーストラリアとアメリカで、それぞれ研修を受ける機会を 確保することとなりました。海外における研修では、現在長崎の長崎歴史文 化博物館、シーボルト記念館、ライデンにおける民族学博物館、シーボルト ハウスが加わって、長崎大学とライデン大学を中心とした本学学生のための 短期研修プログラムの開発を開始しました。およそ2週間で2単位を修得で きるようなプログラムとして準備を始めたところです。それぞれの地域の歴 史や文化を、大学と博物館が協力して教育内容を開発し、教育を実施すると いうアイディアです。
留学生支援に関しては、長崎の地域が協力し、大学、県や市、経済界が一 体となり長崎地域の大学の情報発信、留学生の受け入れ支援、長崎に滞在す る留学生支援、さらには長崎の留学生の就職支援を行う新たなセンターの設 置構想が、長崎大学を中心として始まりました。本学に在籍する留学生を含 め、長崎地域の留学生を長崎地域が一体となって支援するもので、このよう な試みにより、さらに多くの、意欲あふれる留学生を長崎大学に受け入れる ことができるよう、留学生センター一丸となって努力していきます。
平成24年5月21日
長崎大学理事(国際・危機管理担当)
長崎大学副学長(グローバル人材育成担当)
長崎大学留学生センター長 須 齋 正 幸