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異常に関連する病態と出産後の出血に分類し 代表的な病態と画像所見のポイントを中心に述べる ただし 異所性妊娠に関しては他項に譲ることとする 妊娠中絶 流産に関連する病態 1. 流産流産は妊娠 21 週までと定義されている 流産の頻度は全妊娠の15% とされ 決して稀ではない 1) 子宮収縮と性器出血

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Academic year: 2021

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妊婦・胎児・新生児の画像診断

はじめに

 産科領域では異所性妊娠や前置胎盤など大量の出血に よるショック状態に陥っている場合、臨床所見とベッド サイドのUSのみで緊急手術に向かわざるを得ないこと がある。特に、周産期の大量出血は容易にDICに陥るた め、より迅速な処置が重要である。  循環動態が保たれている場合は、正確な画像診断が適 切な治療につながる。緊急症例ではより早く全体像がつ かめる造影CTが優先されるが、出血がコントロールで きる状態であれば、MRIは優れた組織分解能によりCT よりも威力を発揮する。症例により適切な画像診断ツー ルを選択することも重要である。  妊婦の性器出血は妊娠初期、妊娠中期~後期、周産 期・産褥期、流産関連に分けて考えることができる(表 1)。本稿では、これらのうちCT、MRIが必要となる病態 を中心に、妊娠中絶・流産に関連する病態、胎盤付着の

1.妊婦

1-4.妊産婦の出血と画像診断

高濱 潤子,高橋 亜希,丸上 永晃,武輪  恵,

伊藤 高広,北野  悟,吉川 公彦

奈良県立医科大学 放射線科

Radiologic Imaging of Pregnancy-Related Genital Bleeding

Junko Takahama M.D., Aki Takahashi M.D., Nagaaki Marugami M.D., Megumi Takewa M.D., Takahiro Itoh M.D., Satoru Kitano M.D., Kimihiko Kichikawa M.D. Summary

 The disease spectrum of pregnancy-related genital bleeding is wide, including some severe critical situations. The appropriate choice of imaging tools is important for prompt treatment in critical genital hemorrhage.

 We describe the following 3 pathophysiologic situations. Genital bleeding occurring after miscarriage or abortion is caused by gestational trophoblastic disease. Abnormal adhesion of the placenta is a risk factor of severe life-threatening perinatal hemorrhage. Birth canal damage is classified according to the anatomical site. An appropriate diagnosis is important for treatment decisions, including surgical treatment and uterine arterial embolization.

 In this article, we show representative CT or MR imaging of pregnancy-related genital bleeding cases for each pathophysiologic situation.

Department of Radiology, Nara Medical University NICHIDOKU-IHO Vol.57 No.1 3-43 (2012 ) 表1 妊婦性器出血の原因となる疾患 妊娠時期 疾患名 妊娠初期 流産,異所性妊娠(卵管,頸管妊娠),絨毛性疾患(胞状奇胎など) 妊娠中期〜後期 切迫早産,前置胎盤,常位胎盤早期離,子宮破裂 周産期・産褥期 胎盤付着部の異常(癒着・陥入・穿通),産道損傷,遺残胎盤(胎盤ポリープ),絨毛癌 流産後 遺残絨毛組織,絨毛性疾患

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異常に関連する病態と出産後の出血に分類し、代表的な 病態と画像所見のポイントを中心に述べる。ただし、異 所性妊娠に関しては他項に譲ることとする。

妊娠中絶・流産に関連する病態

1.流産  流産は妊娠21週までと定義されている。流産の頻度 は全妊娠の15%とされ、決して稀ではない1)。子宮収縮 と性器出血をきたし、最終的には脱落膜とともに胎 が経腟的に排泄される。診断は経膣エコーで行われ、胎 の有無、6週以降では胎児心拍の有無を確認する。性 器出血があり、病態からも流産が疑われる場合はCTや MRIは必要ない。むしろ、胎が不明瞭な場合に、異所 性妊娠を疑ってMRIが施行されることがある。異所性 妊娠ではなく、子宮腔内に枯死卵を同定できる場合や、 流産した直後で胎がどこにもみられない場合などもあ り得る。十分な妊娠週数の聴取と病態を臨床医と共有す ることが重要である。 2.絨毛性疾患

 妊娠性絨毛性疾患(gestational trophoblastic disease: GTD)は奇胎、絨毛癌、胎盤部トロホブラスト腫瘍、存 続絨毛症に分類される。奇胎は臨床的には全奇胎と部分 奇胎に大きく分類され、病理組織学的にはさらに侵入奇 胎を加えて三つに分類される2)。全胞状奇胎は父親由来 の染色体で構成される、いわゆる雄核発生である。それ に対し、部分胞状奇胎は80%が3倍体であり、2精子受 精など父親由来の二つの染色体と正常卵からなる染色体 である。全奇胎では侵入奇胎が12.5%、絨毛癌1.7%を 続発するのに対し、部分奇胎はそれぞれ1.5%、0.2%と 約1/10の発生頻度とされている3)  臨床症状としては性器出血が最も多いが、近年は無症 状の妊娠早期から超音波検査により診断されるようにな り、産科救急疾患として取り扱うことはほとんどない。 ただし、妊娠に気づきにくい若年者あるいは高齢者が不 正出血を主訴に来院することがある。画像上は2~3mmの 奇胎胞が多数みられるため、CTでは低濃度の胞が 内腔でびまん性に増殖する。MRIではT2強調像で高信 号を示す多房性胞性腫瘤が多数子宮内腔に充満するよ うに増殖する。造影後は隔壁がより明瞭に描出される4、5) (図1)。全奇胎、部分奇胎、侵入奇胎の診断は基本的に は病理組織学的に行われるよう提言されており、画像上 でこれらの鑑別は問題にならない。  絨毛癌も基本的には絨毛癌診断スコアを用いて臨床 的に診断されるが画像診断の情報も大切である(表2)2) 図1 胞状奇胎 A T2強調像:子宮内腔に高信号を示し,網目状の隔壁を伴う腫瘤を認める. B 造影後T1強調像:網目状の隔壁が濃染している. A B

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MRIでは腫瘤そのものや骨盤内の転移巣を描出可能であ るが、病変の微小な筋層浸潤は診断困難である6)。ただ し、肺転移巣など遠隔転移の描出にはCTが積極的に用 いられている。  流産後、あるいは人工中絶術後には稀に絨毛組織が子 宮腔内に取り残され、遺残絨毛組織が認められる場合が ある。持続する性器出血をきたし、経腟エコーで子宮腔 内に遺残絨毛組織を思わせる不均一な異常エコー域が描 出される7)。MRIではT2強調像で高信号、造影後濃染す る結節が子宮腔内にポリープ状に認められる(図2)。

胎盤付着の異常に関連する病態

1.絨毛膜下血腫  絨毛膜下血腫は妊娠初期の性器出血の原因の一つで、 正常の妊娠でも起こりうる。原因としては絨毛が脱落膜 に侵入する過程で、血管の破綻や絨毛もしくは胎盤の部 分的離が原因と考えられている。血液が子宮腔内に貯 留した状態で、超音波検査で診断が可能である。妊娠初 期では絨毛膜下血腫がみられても妊娠の継続の可能性は 十分あるので、妊娠初期に被曝を伴うCTや安全性が確 立されていないMRIは適応外である。一方、妊娠中後 期に胎盤に生じる血腫は、胎児面よりそれぞれ羊膜下、 絨毛膜下、絨毛間、胎盤後に分類される。絨毛膜下血腫 は胎児発育不全との関連も議論されており、正確な部位 を診断するためにMRIを施行される場合もある(図3)。 胎盤後血腫は常位胎盤早期離にみられる絨毛膜と胎盤 との間に生じる血腫である。羊膜下血腫は分娩時の臍帯 牽引にできる血腫で、MRIが必要となることはない。 表2 絨毛癌診断スコア スコア (絨毛癌である 可能性) 0 (〜50%) 1 (〜60%) 2 (〜70%) 3 (〜80%) 4 (〜90%) 5 (〜100%) 先行妊娠 胞状奇胎 ー ー 流産 ー 満期産 潜伏期 〜6ヵ月 ー ー ー 6ヵ月〜3年 3年〜 原発病巣 子宮体部 子宮傍結合織 膣 ー ー 卵管 卵巣 子宮頸部 骨盤外 転移部位 なし・肺 骨盤内 ー ー ー ー 骨盤外 (肺を除く) 肺転移巣  直径  大小不同性  個数 〜20mm  なし 〜20 ー ー ー ー ー ー 20〜30mm ー ー ー あり ー 30mm〜 ー 20〜 尿中hCG値 〜106mIU/mL 106〜 〜107mIU/mL ー 107mIU/mL〜 ー ー BBT (月経周期) 不規則・1相性 (不規則) ー ー ー ー 2相性 (調整) 4点以下 ⇒ 臨床的侵入奇胎スコアあるいは転移性奇胎スコア (文献2)より) 5点以上 ⇒ 臨床的絨毛癌スコア

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2.常位胎盤早期離  常位胎盤早期離は正常位置(子宮体部)に付着して いる胎盤が、妊娠中または分娩経過中の胎盤娩出前に 子宮壁から離する疾患と定義されている。通常、全妊 婦の0.3~1.2%に発症し、なかでも0.1%が重症例とな る。さらに産科DICは約50%にみられ、児死亡率は30~ 図2 絨毛遺残 A T2強調像:子宮内腔にポリープ状に突出する二つの結節を認める(矢印).筋層との間に 明瞭なflow voidを伴っている(矢頭). B 造影後T1強調像:結節は強く濃染する. 中期流産後に突然の性器出血をきたした. 図3 絨毛膜下血腫 妊娠36週 A HASTE矢状断像:児頭に接して,胎盤と羊膜の間にT2強調像で低信号の血腫が描出さ れている(矢印).胎盤よりも胎児側に存在している. B T1強調横断像:血腫は高信号を示す(矢印). A B A B

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50%と高率である8)  早期胎盤離では、胎盤と子宮の間の離面に血腫 を形成し、胎盤の循環不全を起こすため、胎児は低酸素 状態から仮死に容易に陥り、また、母体側は出血による ショック、DICに陥る。診断は臨床症状とUSで行われ るが、しばしば判断が難しく、かつ、迅速な決断(帝王 切開や脂肪胎児の娩出、DIC治療)が必要となる。この ような緊急の場面にはCTやMRIの出る幕はない。しか し、無症状の症例や、離面が小さい場合は客観的な 評価のためにMRIで胎盤後血腫を確認する場合がある。 基本的にはT1強調像と高速に撮影できるHASTE(ある いはSSFSE、FASEなど)を用いて胎盤付着部を中心に 撮像する。血腫はT1強調像で高信号域として同定でき、 HASTEなどと併せて胎盤付着部における血腫の範囲を 評価できる。 3.前置胎盤  前置胎盤(placenta previa)は、胎盤が組織学的内子宮 口を覆うか、その辺縁が内子宮口にかかる状態と定義さ れる。胎盤と内子宮口との位置関係で、子宮口に接して いるが覆ってはいない辺縁前置胎盤(marginal placenta previa)、辺縁が一部、内子宮口にかかっている部分前 置胎盤(partial placenta previa)、内子宮口を完全に覆っ ている全前置胎盤(complete placental previa)に分類さ れている。妊娠早期では子宮が十分伸展していないた め、あたかも前置胎盤のように描出されてしまうことが あり、少なくとも16~20週以降になってから判断すべき である。経腟エコーでの診断能も高く、95%以上と報告 されているが、筋腫などでみえにくい場合ではMRIが有 用である。MRIでは内子宮口と胎盤付着部との関係を明 瞭に描出し、客観的に判断することが可能となる(図4)。 前置胎盤は後述する癒着胎盤を約5%に合併するとされ ており、分娩時の大量出血の原因となる9)。特に以前の 帝王切開術後の切開創を覆うような前置胎盤は癒着胎盤 の可能性が高く、29%に癒着胎盤を認めたとの報告も ある10) 4.癒着胎盤、陥入胎盤、穿通胎盤  癒着胎盤とは、基底脱落膜が欠如して胎盤絨毛が子宮 筋層に直接接するか、筋層内に侵入した状態と定義され る。胎盤は文字通り子宮筋層との間に存在する脱落膜が 出産時に“脱落”することでがれ落ちる。これが欠如す ると筋層からはがれにくくなり癒着胎盤となる。病理 組織学的には胎盤が筋層に脱落膜を介さず直接接してい る状態を癒着胎盤(placenta accreta)、筋層内に胎盤組 織が浸潤している場合を陥入胎盤(placenta increta)、胎 盤組織が筋層、漿膜を穿通し、膀胱など周囲臓器へ浸潤 している状態を穿通胎盤(placenta percreta)と分類して いる。いずれも出産時に胎盤の離操作で大量出血をき たし、さらには母体死亡にまで至る可能性のある救急疾 患である。帝王切開や子宮内腔操作の機会が増えている ことから近年は増加傾向にあり、2005年の報告では533 分娩に1例となっている11)  超音波検査では筋層と胎盤の間の低エコー域である “clear zone”の 消 失 や、 胎 盤 内 の 液 体 貯 留“placental

lacunae”などが癒着胎盤を反映した所見とされている12) MRIの診断能に関しては、筋層との境界の不整像や断 裂像、胎盤の不均一な信号などの形態学的な発表がなさ れており、実際に陥入~穿通胎盤のように筋層内への進 展を伴うものではある程度の診断が可能と考えられる13) (図5)。ただし、MRI診断の感度はUSとほぼ同程度の 80~88%、特異度65~100%と報告されており、臨床上 はまだまだ超音波検査を超える診断能があるとはいいが たい14、15)。特に癒着胎盤では脱落膜の欠損像を指摘す る必要があり、単純MRIを用いた形態学的な診断のみ では限界があると考えられる。 図4 全前置胎盤 HASTE矢状断像 胎盤が内子宮口を完全に覆っている(矢印).帝王切開で胎児を娩 出した.本症例は癒着は少なく,胎盤の離は容易であった.

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出産後の出血

1.産道損傷  産道損傷は頸管裂傷、膣壁裂傷などの狭義の軟産道の 損傷が多く、内診で直視下に出血点を把握し、止血、縫 合が可能である。しかし、膣壁表面からは観察困難な産 道周囲に血腫をきたす場合は、CTやMRIを用いた画像 診断が重要となる。血腫の形成部位は①外陰血腫(尿生 殖隔膜より尾側の皮下血腫)、②膣壁血腫(内閉鎖筋と 膣壁の間の血腫)、③後腹膜血腫(膣壁から円蓋部より 頭側、後腹膜の血腫)がある(図6)。外陰血腫は内陰部 動脈の分枝の下直腸動脈、会陰動脈、陰核動脈の損傷が 多く、膣壁血腫は子宮動脈下行枝が関与することが多い ので、前述の血腫の存在部位を診断することは子宮動脈

図7 分娩後大量出血によりショックに陥った症例 A  造 影CT遅 延 相, 横 断 像: 膣 腔 内 は 拡 張 し て 軽 度 低 濃 度 を 示 し(※), 造 影 剤 の extravasationを伴っている(矢印).膣壁血腫はやや高濃度を示して膣腔右側に存在 (矢頭). B 造影CT早期相,冠状断像:膣腔(※)を右側から圧排する膣壁血腫(矢頭),膣内腔への extravasationも明瞭(矢印).この後UAE施行され止血できた. 図5 全前置胎盤,かつ穿通胎盤 帝王切開の既往あり.膀胱(矢頭)に直接胎盤が突出している (矢印) . A B C 尿生殖隔膜 肛門挙筋 図6 血腫形成部位のシェーマ(正常女性のT2強調冠状断像) A  外陰(会陰)血腫 B  膣壁血腫 C  後腹膜血腫 尿生殖隔膜(矢印)より尾側の皮下に広がるのが外陰血腫(A).膣の 外側,肛門挙筋(矢印)との間に存在するのが膣壁血腫(B),膣壁血 腫はさらに子宮横靱帯を超えて後腹膜(C)に広がることがある. A B

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塞栓術施行前に重要である(図7)。 2.弛緩出血  弛緩出血は分娩後24時間以内の異常出血の80%を占 める16)。多胎妊娠による子宮筋の過伸展や陣痛誘発など による子宮筋疲労のために、分娩後の子宮筋の収縮不全 が生じ、胎盤付着部の螺旋動静脈の止血が不十分とな る。画像所見は腫大した子宮と子宮内腔の血腫、胎盤付 着部に螺旋動脈が描出される。臨床的には遺残胎盤組織 の有無、産道裂傷との鑑別が重要である。 3.遺残胎盤  出産後も胎盤組織が子宮内に残存する状態が遺残胎盤 である。癒着胎盤によることが多い。娩出した胎盤に欠 損、あるいは胎盤の娩出がない場合は明らかであるが、 娩出胎盤を観察してもはっきりと胎盤組織の欠損がわか らないこともある。分娩後1週間以上経過してから突然 の性器出血で初めて気づかれることもある。遺残胎盤は 超音波検査で診断可能であるが、子宮腔内の血腫や復古 不全などのために観察が困難な場合はMRIが有用であ る。MRIで血流のある胎盤組織はT2強調像で高信号を 示し、造影後は早期からよく濃染する(図8)17、18)。胎盤 組織に変性を伴い内腔にポリープ状に突出したものは、 形態から胎盤ポリープとも呼ばれる(図9)。治療方法は いまだ標準化されておらず、経過観察で脱落をもつ、メ トトレキサート投与、子宮鏡下切除術などさまざまな方 法がとられている。遺残胎盤組織の血流量が多く、接着 範囲が広い症例は自然脱落する可能性は低く、出血や感 染のリスクも高くなる傾向がある17)。当院では遺残胎盤 図8 遺残胎盤 産褥期出血が持続 A T2強調像:子宮腔内には高信号を示す部分と低信号を示す部分が 混在した軟部影が充満.遺残胎盤組織と考えられた. B 造影後T1強調像:T2強調像で高信号を示した部分が主に濃染してい る.造影されない胎盤組織はすでに梗塞に陥っていると考えられる. A B 図9 胎盤ポリープ 帝王切開後,2週間経過して多量の性器出血をきたし来院.子宮底 部にT2強調像で高信号を示す遺残胎盤組織(いわゆる胎盤ポリー プ)を認める(矢印).

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症例には積極的に造影MRIを施行し、血流量の多寡や 胎盤の容積、筋層付着部の状態などを評価している。

まとめ

 妊産婦の出血は迅速な診断と対応が必要となる症例が 多い。また、妊婦と胎児という「二人」の命を救わなけれ ばならない局面もある。放射線診断医は適切な画像診断 ツールの選択から積極的に関わり、必要十分な画像診断 を行うことが重要である。 【参考文献】 1) 北川道弘(編):頚管妊娠.産科救急の初期診療,大阪,永 井書店,2008 2) 日本産科婦人科学会・日理会(編): 絨毛性疾患取り扱い 規約. 東京,金原出版,1995

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参照

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