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(1)

平成 27 年度

がん診療機能評価事業

報 告 書

公益財団法人北海道対がん協会

(2)

- 1 -

目 次

目 次

はじめに

がん診療機能評価事業(地域医療再生基金事業)の実施について

市町村がん検診事業評価検討委員会設置規程

市町村がん検診検討委員会【まとめ】

データ分析の方法について

『自治体におけるがん検診事業担当者のための精度管理の手引き』

別添資料

別添1 データ分析資料

別添2 「事業評価のためのチェックリスト」及び「仕様書に明記すべき必要最低限の

精度管理項目」 集団検診・個別検診/市区町村用・検診実施機関用

別添3 平成 27 年度「市区町村におけるがん検診チェックリストの使用に関する実態

調査」 FAQ 集

別添4 市町村がん検診検討委員会議事録 抜粋版

・・・1

・・・2

・・・3

・・・5

・・・8

・・・10

・・・12

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は じ め に

がんは、早期発見と適切な初回治療が非常に重要であり、その後の生存率に大きな影響を与えます。 早期発見のためには、死亡率減少効果が科学的に証明されている検診を、適切な精度管理の下で 実施することが欠かせません。精度管理の基本的な考え方については、厚生労働省の報告書「今後の我 が国におけるがん検診の事業評価の在り方について(平成20年3月)」で示されておりますが、その中の精 度管理ツールである「事業評価のためのチェックリスト(市町村用・検診機関用)」と「仕様書に明記すべき 最低限の精度管理項目」は、「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針(平成28年2月4 日一部改正)」の改正点を踏まえ、かつ、各がん検診関連学会のガイドラインやがん取扱規約の変更点も 盛り込み、平成28年3月31日に改定され、平成28年度から適用されることとなりました。 本事業では、地域保健・健康増進事業報告及びチェックリスト調査をもとに、プロセス指標及びチェック リストの遵守状況についてデータ分析を行いました。また、医師、市町村保健師、検診機関保健師、治療 経験者からなる「市町村がん検診検討委員会」を検診5がん(胃・大腸・肺・子宮・乳がん)ごとに設置し、 データ分析の内容について検討し、今後の課題について整理したうえで、“市町村のがん検診事業の担当 者が、がん検診の精度管理を行う際に効率的に資料を集めることができること”、“道内のすべての市町 村が、地域保健・健康増進事業報告やチェックリスト調査を正確に回答できるようになること”を目標として 『自治体におけるがん検診事業担当者のための精度管理の手引き』を作成しました。本手引きが市町村 のがん検診事業ご担当者の皆さまに広く理解され、日頃の業務の一助となることを期待してやみません。

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- 3 -

がん診療機能評価事業(地域医療再生基金事業)の実施について

この事業は、平成 26 年度から平成 27 年度の 2 カ年事業として、北海道から北海道対がん協会が受託し、実施 しました。 ○事業の概要 (1)平成 26 年度事業について (目的) ・がん診療連携拠点病院(当時、道内 21 病院)の水準の均てん化及び診療の向上に資することを目的に、診 療実績のデータ(院内がん登録)を整理し、現状と課題を把握する。 (実施状況) ・がん診療連携拠点病院の院内がん登録に関するデータを集計・整理し、拠点病院ごとの診療実績を把握し、 その実態を整理するとともに、拠点病院ごとの診療に関する特色や傾向、また病院所在地の地域性などを把 握することにより、道内拠点病院それぞれの果たす役割を評価する資料として取りまとめました。 (2)平成 27 年度事業について (目的) ・市町村が実施するがん検診推進事業について、国の指針に基づき正しく実施され、適切に治療に結びついて いるかを把握・分析し、改善に結びつけるための事業評価の手法について検討し、事業評価マニュアルとして 取りまとめる。 (実施状況) ・平成 25 年度地域保健・健康増進事業報告及びチェックリスト調査を分析し、市町村が実施するがん検診の状 況を把握しました。(別添1) ・医師・市町村保健師・検診機関保健師・各がんの治療経験者からなる「市町村がん検診検討委員会」を検診 5がん(胃・肺・大腸・子宮・乳)ごとに設置して、各3回開催した委員会において上記データ分析の内容につい て検討し、今後の課題について整理しました。(検討委員会の設置規程は P.5 を参照) ・上記の検討をもとに、市町村のがん検診の事業評価の一助となるマニュアルを作成しました。(P.12~35)

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- 4 - (市町村がん検診検討委員会実施内容) 日 程 項 目 第 1 回 肺・胃 乳 大・子 …9/11(金) …9/24(木) …9/30(水) ・自己紹介、座長選任 ・事業概要について ・委員会の目的について ・がんに関する関係法規と厚労省施策について ・がん検診の精度管理について ・プロセス指標、チェックリストについて ・本委員会で使用する統計について ・北海道における「検診の対象者」と「受診率」について (チェックリスト Q1-1 から Q2-3 まで) ・上記にかかる市町村の実施状況について 【 検討・まとめ 】 第 2 回 乳 大 肺・胃 子 …12/14(月) …12/16(水) …12/17(木) …12/22(火) ・第1回委員会のまとめについて ・北海道における「要精検率」、「精検受診率」、「精検未受診率」、「精検未把握率」、「がん発 見率」、「早期がん割合」、「陽性反応的中度」について (チェックリスト Q3-1 から Q10-1-1【最後】まで) ・当協会における検診事後管理について ・市町村における検診事後管理について 【 検討・まとめ 】 第 3 回 3/16(水) ・受診者及び治療経験者の立場から、ライフステージに応じた効果的な受診勧奨を考える (各委員会の治療経験者と事務局によるディスカッション) 【 検討・まとめ 】

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市町村がん検診事業評価検討委員会設置規程

(名 称) 第 1 条 本会は、市町村(胃、肺、大腸、子宮、乳)がん検診事業評価検討委員会と称する。 (目 的) 第 2 条 本会は、市町村におけるがん検診の現状と課題を把握し、検診の質を向上させるための 事業評価手法 を明らかにすることを目的とする。 (業 務) 第 3 条 本会は、前条の目的を達成するため次の業務を行う。 (1)地域保健・健康増進事業報告及び市町村がん検診チェックリスト調査の整理・分析 (2)がん検診の事業評価手法の検討 (委 員) 第 4 条 本会の委員(部位ごとの検討委員会委員)は、別表1のとおりとする。 (任 期) 第 5 条 本会の委員の任期は平成27年7月6日から平成28年3月31日までとする。 (役 員) 第 6 条 本会は、部位ごと(胃、肺、大腸、子宮、乳)の検討委員会に座長をおき、座長は各検討委員会に所属 する医師の委員が務める。 (役員の職務) 第 7 条 座長は、各検討委員会を代表し会務を総理する。 (会 議) 第 8 条 会議は、必要に応じ座長が招集する。 第 9 条 座長は、会議の進行役を務める。 第 10 条 座長は、諸般の事情により会議の招集が困難な場合、書面による会議を開催することができる。 (報償及び交通費) 第 11 条 会議に出席した委員には、報償及び旅費(会議開催場所までの公共交通機関による実費)を支払うこと とし、報償額については別表2のとおりとする。 (事務局) 第 12 条 本会の事務を処理するため、事務局を公益財団法人北海道対がん協会経営管理部におく。 附則 この規程は平成27年7月6日から施行する。

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市町村がん検診事業評価検討委員会委員名簿

氏 名 所 属 備 考 ○胃がん検診検討委員会 手てばやし林 明雄あ き お (医 師) 北海道対がん協会センター長 座長 張は り山や ま 朋と も恵え (保健師) 〃 札幌がん検診センター検診第2課主任保健師 藤ふ じ本も と 企き白あ け (保健師) 日高町健康福祉課健康づくりグループ主査 柏木か し わ ぎ 雅人 (民 間) 治療経験者(平成 28 年 2 月 23 日胃がん再発のため逝去) ○肺がん検診検討委員会 磯部い そ べ 宏ひろし (医 師) KKR札幌医療センター副院長 座長 佐藤さ と う 絵里子え り こ (保健師) 北海道対がん協会札幌がん検診センター検診第2課主任保健師 石山い し や ま 由ゆ依子い こ (保健師) 美唄市保健福祉部健康推進課健康推進グループ主任保健師 内山う ち や ま 浩美ひ ろ み (民 間) 治療経験者 ○大腸がん検診検討委員会 平山ひ ら や ま 眞み ち章あ き (医 師) KKR 札幌医療センター斗南病院副診療部長 座長 能の う田た 真ま結ゆ う (保健師) 北海道対がん協会札幌がん検診センター検診第2課 江川え が わ 真紀子ま き こ (保健師) 江別市健康福祉部保健センター主査 武田た け だ 倖み朋ほ (民 間) 治療経験者 ○子宮がん検診検討委員会 首藤す ど う 聡子さ と こ (医 師) 北海道がんセンター 座長 縣 あがた 有ゆ う (保健師) 北海道対がん協会札幌がん検診センター検診第2課保健推進係長 石川い し か わ 珠美た ま み (保健師) 札幌市保健福祉局保健所健康企画課地域保健担当係長 近藤こ ん ど う かおり (民 間) 治療経験者 ○乳がん検診検討委員会 菅す が野の 普ひ ろ子こ (医 師) 北海道対がん協会旭川がん検診センター所長 座長 周東し ゅ う と う 百合子ゆ り こ (保健師) 〃 札幌がん検診センター検診第2課女性検診係長 荒あ ら町ま ち あゆみ (保健師) 滝川市保健福祉部健康づくり課健康増進係 加藤か と う 真紀ま き (民 間) 治療経験者 ○事務局 所 属 川原 久 北海道対がん協会経営管理部次長 熊林 弘美 〃 経営企画課長補佐 植村 絵美 〃 経営企画課広報係長 瀧澤 莉代 〃 経営企画課広報係 黒蕨 邦夫 〃 札幌がん検診センター放射線技術部放射線科長 (別 表 1)

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○市町村がん検診事業評価検討委員会委員の報償について

がん診療機能評価事業(地域医療再生基金事業)における市町村がん検診事業評価検討委員 会へ出席した委員に対する報償については、下表に定める額とする。 区 分 日 額 源泉徴収後額 医 師 18,000 円 16,162 円 患者等 6,000 円 5,387 円 ただし、下記に該当する者については、報償は支払わない。 ⑴ 公益財団法人北海道対がん協会職員 ⑵ 自治体職員 (別 表 2)

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市町村がん検診検討委員会【まとめ】

平成 25 年度地域保健・健康増進事業報告と平成 25 年度チェックリスト調査のデータを用いて、国立がん研 究センターがん対策情報センターがん検診受診率向上事業「全国がん検診指導者講習会」で示された手法を 用い、道内 179 市町村について検討を行いました。

1.各委員会から出された課題

①市町村が実施するがん検診の対象者が、厚生労働省が示す指針を逸脱しているところが多い。 ②がん検診の対象者と受診率の分母の混同、混乱が推測される。 ③地域保健・健康増進事業報告やチェックリストの内容を市町村担当者が正しく理解していない可能性がある。 ④地域保健・健康増進事業報告やチェックリストの内容を、医療機関(個別検診機関)の多くが把握していない 可能性がある。また、把握をしていてもデータの提出を拒む機関がある。 【①と④の具体的な課題】 (検診・医療機関について) ・プロセス指標で極端なはずれ値を示す検診機関には指導が必要だが、市町村からの指導は限界がある。 ・個別検診を受託している個々の医療機関は、チェックリストがあることを知らないところも多い。 ・少なくとも年に一度はチェックリストの内容を見直す必要がある。 ・地方に行けばいくほど医師不足で手が回らない現状もあるが、受診結果のフィードバックこそが検診の要である ことを理解していただきたい。 (市町村について) ・市町村の検診の委託先が網羅的に把握されていない。 ・地域保健・健康増進事業報告やチェックリスト調査で提出されたデータに不備が見受けられる。 ・上記報告や調査への回答者の多くが“新任期の保健師”である。(新任期でもよいが、中堅以上のチェック・指 導が必要) ・市町村では、プロセス指標を細かく算出して分析する時間を確保することが困難である。 ・受診率の算定は、市町村の恣意的な操作を受けないようにすべきなので、分母は市町村以外のところで一律 に算出すべき。第 3 者により、横並びに市町村の評価が必要ではないか。なお、算定にあたっては厚労省の報 告書(H20.3)の計算式が妥当と考える。 ・がん発見率や陽性反応適中度は、ある程度母数が大きくないと正確性に欠くので、(集団)検診機関や都道府 県単位で算出すべきである。 ・プロセス指標の背景には、医療機関の偏在、北海道独特の広域性による問題が(地理的・医療圏的課題)が あることも理解する必要がある。 ・がん検診にかかわる、具体的な内容を相談できる窓口がない。

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- 9 - (分析結果の公表について) ・他の都府県で行っているような、地域保健・健康増進事業報告やチェックリスト調査を媒体として、市町村ごと に検診事業を客観的に評価し、評価結果を公表することが必要である。 (検診に関する情報について) ・(受診者及び治療経験者の立場からの意見)がん検診に関する情報が非常に入手しにくいので、市町村・検診 機関とも改善が必要である。“がん検診はこんな検査で、短時間で終わりますよ”とか、“料金はいくらで、どこで 受けられるのか”、“精密検査は何をするのか”というような内容を、何度も繰り返し広報する必要がある。 以上の課題について、北海道に生活習慣病検診等管理指導協議会の役割をもつ委員会を設置し、検討を行っ ていただき、必要があれば指導や結果の公表などを行っていただきたいという結論に至りました。 また、今回のがん診療機能評価事業の結果について、道のホームページに掲載するだけでなく、通知等で関係 機関に周知していただきたいとの意見がありました。 【課題②及び③について】 『自治体におけるがん検診事業担当者のための精度管理の手引き』(P.12~35)に、精度管理を行う上で最低限 必要な知識と、誤解しやすい点についてまとめました。

2.ま と め

がん検診の精度管理を行うためには、技術・体制的指標とプロセス指標のチェックが欠かせません。 技術・体制的指標とは、がん検診が正しく行われているかを判断するための指標です。検診機関の設備や従事 者の資格認定、正しい実施手順がとられているか等、検診の実施技術・体制を評価します。市町村が各検診機関 と契約を交わす際に「仕様書に明記すべき最低限度の精度管理項目」を用いて、確認する必要があります。 プロセス指標とは、がん検診事業を「受診者の募集」「検診」「精密検査」「治療」という各プロセスに分けて評価す るための指標を指します。検診が効果(死亡率減少)につながるよう適切に行われているか、達成度をみるものです。 市町村が各検診機関から個々の受診者の情報を集める体制を確立するとともに、集まったデータを性・年齢階級 別/受診歴別/検診機関別/検査方法別に分けて分析し、重点的に介入すべき対象を特定する必要がありま す。 特に、プロセス指標の中でも「精検受診率」は、繰り返しの勧奨によって改善する項目です。要精密検査となった 方はがんの疑いがあるので、全員が速やかに受診すべきです。勧奨は市町村からだけではなく、検診機関からの協 力も不可欠で、精検未受診者を一覧にして市町村に示したり、直接未受診の理由を問う手紙を送ったり、すでに他 医療機関を受診している情報を得た場合は当該医療機関へ結果を照会したりして、勧奨および受診結果の情報 収集に努める必要があります。 市町村が検診機関とがん検診の契約を行う際は、検診の価格や技術・体制的指標だけではなく、検診機関が要 精検者に繰り返し受診勧奨を行ったり、精検医療機関から受診結果を収集できるような体制を築いているか(精検 医療機関が検診機関と異なる場合)、という点も重視していただくことが重要です。

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データ分析の方法について

1. データソース:

①地域保健・健康増進事業報告 平成 25 年度地域保健・健康増進事業報告 閲覧(健康増進編)市区町村表 胃がん検診 第 01-1 表,第 16-1 表, 第 22-1 表, 第 23-1 表 大腸がん検診 第 01-1 表,第 18-1 表, 第 24-1 表, 第 25-1 表 肺がん検診 第 01-1 表,第 17-1 表, 第 26-1 表, 第 27-1 表 乳がん検診 第 01-3 表,第 20-3 表,第 20-4 表,第 35-1 表 子宮頸がん検診 第 01-3 表,第 19-1 表,第 19-2 表,第 32-1 表, ②チェックリスト調査 平成 25 年度チェックリスト調査 なお、平成 26 年度分のチェックリスト調査のデータも入手していましたが、平成 26 年度の国立がん研究センター がん対策情報センターによる全国がん検診指導者講習会で示された精度管理ツール(雛型集)を参考に、①と 調査年度をあわせて分析しました。(ちなみに平成 27 年度から同ツールは年度をそろえずそれぞれ最新データ で分析を行うこととされています)

2. 算出方法

①地域保健・健康増進事業報告 プロセス指標値 計算式※1 対象年齢 受診率 受診者数※2/ 対象者数 × 100 ※2 乳がん、子宮頸がん検診の受診者数 = 当該年度受診者数+前年度受診者数-2 年連続受診者数 40 - 69 歳※4 (子宮頸がんで は 20-69 歳) 要精検率 要精検者数 / 受診者数 × 100 40 - 74 歳 (子宮頸がんで は 20-74 歳) 精検受診率 精検受診者数※3/ 要精検者数 × 100 ※3 精検受診者数 = 要精検者数-精検未把握者数-精検未受診者数 精検未受診率 精検未受診者数 / 要精検者数 × 100 精検未把握率 精検未把握者数 / 要精検者数 × 100 がん発見率 がんであった者の数 / 検診受診者数 × 100 陽性反応適中度 がんであった者の数 / 要精検者数 × 100 ※1 厚生労働省委員会報告書「今後の我が国におけるがん検診事業評価の在り方について(平成 20 年 3 月) 『別添 4 がん検診の事業評価における主要指標について』の定義に基づき算出 ※4 受診率の対象年齢については、市町村がん検診検討委員会内で「北海道の高齢化の現状を鑑み、上限なし で算出した方がより正確ではないか」という意見を受け、上限なしで算出

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- 11 - ②チェックリスト調査 ①で算出するプロセス指標ごとに関連する項目をまとめて、市町村ごとの表を作成し、人口規模等、関連すると 思われる項目ごとにかけて分析した。(別添1)

3.欠損値について

①地域保健・健康増進事業報告(計数なし、計数不詳)※4 ※4 事業報告の公表値では、計数なし「-」、計数不詳「…」と表示されています。 1) 受診率 都道府県別の受診者数、対象者数の集計には下記の市区町村を除外しています。 a)事業報告の受診者数(乳がん、子宮頸がんでは、当該年度受診者数、前年度受診者数、2年連続受診者数)、対象者数のいず れかが"計数不詳"の市区町村。また、乳がん検診では、「視触診及びマンモグラフィ併用」※を用いていますので、a)に加え、下 記の市区町村も除外しています b)「視触診及びマンモグラフィ併用」が ”計数なし”の市区町村。 c)「視触診及びマンモグラフィ併用」が"計数不詳"の市区町村。 ※道内では、平成 25 年度は「マンモグラフィのみ」の市町村が非常に少なかったため、受診者数から除いて分析しました 2)受診率以外のプロセス指標値 都道府県別のデータは、受診率算出とは異なり、事業報告の公表値をそのまま使用しています。公表値の"計数 なし"につきましては、下記の通り対応しています。 a)元データは受診者数が”計数なし" の場合は、すべての指標値を"-"と表示していますが、プロセス指標算出のため“0”に変換し ています b)要精検者数が"計数なし"の場合(要精検率=0%)、その他の指標値はすべて"-"と表示していますが、プロセス指標算出のため “0”に変換しています ②チェックリスト調査 平成 25 年度の道内の回答数は 137 市町村であり、全数調査ではないため分析には限界があります 【参考】 許容値/目標値: 厚生労働省「がん検診事業の評価に関する委員会」報告書「今後の我が国におけるがん検診事業評価の在り方に ついて(平成 20 年 3 月)」 『別添 6 がん検診事業評価指標値の設定および活用方法について』より 受診率の目標値: がん対策推進基本計画(平成 24 年 6 月)より 受診率 要精検率 がん発見率 陽性反応 適中度 目標値 許容値 目標値 許容値 目標値 許容値 目標値 許容値 許容値 許容値 胃がん 40.0%以上 11.0%以下 90.0%以上 70.0%以上 5.0%以下 20.0%以下 5.0%以下 10.0%以下 0.11%以上 1.0%以上 大腸がん 40.0%以上 7.0%以下 90.0%以上 70.0%以上 5.0%以下 20.0%以下 5.0%以下 10.0%以下 0.13%以上 1.9%以上 肺がん 40.0%以上 3.0%以下 90.0%以上 70.0%以上 5.0%以下 20.0%以下 5.0%以下 10.0%以下 0.03%以上 1.3%以上 乳がん 50.0%以上 11.0%以下 90.0%以上 80.0%以上 5.0%以下 10.0%以下 5.0%以下 10.0%以下 0.23%以上 2.5%以上 子宮頸がん 50.0%以上 1.4%以下 90.0%以上 70.0%以上 5.0%以下 20.0%以下 5.0%以下 10.0%以下 0.05%以上 4.0%以上 精検受診率 精検未受診率 精検未把握率

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- 12 - 平成 27 年度がん診療機能評価事業(地域医療再生基金事業)

『自治体における

がん検診事業担当者のための

精度管理の手引き』

平成 28 年 3 月

公益財団法人北海道対がん協会

注)この参考書内にある“資料○”は 「平成 27 年度がん診療機能評価事業報告書」内の 資料を指しています。参照してください。

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- 13 -

がん検診について

なお、子宮頸がんに関しては、前がん病変で発見する方法が確立していることから、死亡率の 減少ではなく、CIN3の減少をエンドポイントとし、サブとして浸潤がんの減少としています。 以下、国立がん研究センターがん情報サービスホームページ医療関係者向けサイト「がん検診について」及び「自治体担当者のた めのがん検診精度管理マニュアル」より抜粋・改変。 図 がん検診の基本的な考え方

がん検診の目標 = がんの死亡率を減少させること

まず受けることでがん死亡のリスクが 減る検診(科学的根拠のある検診) を行い、次にそのようながん検診の 質(精度)を徹底的に管理して高い 水準に保つことが求められます。 そのうえで受診率を上げることも 精度管理の大きな要件です。

がん検診の根拠法 = 健康増進法(H14.8~)

第 19 条の 2 で「市町村が実施に努めるもの」とされています。 このほかに「がん対策基本法」があり、これに基づいて定められる「がん対策推進基本計画」の中で 予防の分野に「がん検診」の項目があり、“がん検診受診率 50%”等、数値目標が定められています。 平成 28 年度で 2 期目の計画が終了し、翌年度から 3 期目の計画に移り、新たに精検受診率の 数値目標も定められる予定です。

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- 14 - がん検診には大きく分けて2つのタイプがあり、自治体が行う検診は「対策型検診」にあたります。 表1 対策型検診と任意型検診 検診方法 対策型検診 任意型検診 目 的 対象集団全体の死亡率を下げる 個人の死亡リスクを下げる 概 要 予防対策として行われる 公共的な医療サービス 医療機関・検診機関などが 任意で提供する医療サービス 検診対象者 構成員の全員 (一定の年齢範囲の住民など) 定義されない 検診費用 公的資金を使用 全額自己負担 利益と不利益 限られた資源の中で、 利益と不利益のバランスを考慮し、 集団にとっての利益を最大化 個人のレベルで、 利益と不利益のバランスを判断

がん検診マネジメントについて

図 がん検診精度管理・事業評価推進のための 3 段階 表2 精度管理のための評価指標と具体例 指 標 具体例 技術・体制的指標 検診実施機関の体制確保(設備、医師・看護師・放射線技師など) 実施手順の確立(標準的撮影法、二重読影など) プロセス指標 がん検診受診率、要精検率、精検受診率、陽性反応適中度、がん発見率 アウトカム指標 がん死亡率 目標と標準の設定については、 精度管理のための評価指標として、 ・技術・体制的指標 ・プロセス指標 ・アウトカム指標 が示されています(表2)。

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- 15 - 本来であれば、がん検診の目標である「がん死亡率の減少」をもって評価すべきですが、がん検診を実施してから 死亡率で評価できるようになるためには長い時間がかかります。そこで次善の策として「技術・体制的指標」や「プロ セス指標」の二つを中間指標に使うことになります。

【技術・体制的指標とは】

がん検診が正しく行われているかを判断するための指標です。P.14 の表2のように検診機関の設備や従事者の 資格認定、正しい実施手順がとられているか等、検診の実施技術・体制を評価します。 平成 20 年 3 月、厚生労働省が「今後の我が国におけるがん検診事業評価の在り方について」(資料3③)の中で、 “自治体(都道府県・市町村)と検診機関が最低限整備すべき検診体制の達成状況を評価(自己点検)するため のツール”として「事業評価のためのチェックリスト(以下、チェックリスト)」を示しました。また、同時に「がん予防重点 健康教育及びがん検診実施のための指針(以下、指針)」(資料3④)を示し、検診の精度管理としてチェックリスト を活用するように明記し、全国に周知しました。 平成 28 年 3 月、運用開始して初めて「チェックリスト(市町村用・検診機関用)」と「仕様書に明記すべき必要最低限 の精度管理項目」が改定され、平成 28 年度から適用されることとなりました。主な改定点は以下のとおりです。 「事業評価のためのチェックリスト」及び「仕様書に明記すべき必要最低限の精度管理項目」主な改定内容(抜粋)

● 受診者への説明

・下記の6項目を記載した資料を、受診者全員に個別に配布すること。 (ポスターや問診票など持ち帰れない資料や、口頭説明のみは不可とする) ・資料は基本的に受診時に配布する※ ※市町村等が受診勧奨時に資料を配布する場合もある。その場合は資料内容をあらかじめ確認し、下記の6項目が含まれて いる場合は、検診機関からの配布を省いてもよい。また、チェックリストによる調査の際は、「実施している」と回答してよい。 市町村用のチェックリストにも、“検診機関で配布していれば、市町村からの配布を省いてもよい」と記載されており、受診者 に渡ればどちらからでもよいということになっている。また、資料の「作成」については記載がないため、市町村と検診機関が 協議し決定することになる。 ①要精密検査となった場合には、必ず精密検査を受ける必要があることを明確に知らせているか。 便潜血検査や喀痰細胞診検査の再検は不適切である。 ②精密検査の方法について説明しているか。 ( 胃 )胃部エックス線検査の精密検査としては胃内視鏡検査を行うこと、及び胃内視鏡検査の概要など。 胃内視鏡検査の精密検査としては生検または胃内視鏡検査の再検査を行うこと、及び生検の概要など。 (大腸)精密検査の第一選択は全大腸内視鏡検査(CF)であること、及び CF が困難な場合は S 状結腸内視鏡検査と注腸 X 線検査の併用となること、及び CF の概要など。 ( 肺 )CT 検査や気管支鏡検査により行うこと、及びこれらの検査の概要など (乳房)マンモグラフィの追加撮影や超音波検査、穿刺吸引細胞診や針生検等により行うこと、及びこれらの検査の概要など (子宮)検診結果に基づいてコルポスコープ下の組織診や細胞診、HPV 検査などを組み合わせたものを実施すること、及び これらの検査の概要など ③精密検査結果は市区町村等へ報告すること、また他の医療機関に精密検査を依頼した場合は、検診機関が その結果を共有することを説明しているか。※ ※精密検査結果は、個人の同意がなくても、市区町村や検診機関に対して提供できる(個人情報保護法の例外事項として認め られている)

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- 16 - ④検診の有効性(5がんの検診は死亡率減少効果があること)に加えて、がん検診で必ずがんを見つけられるわ けではないこと(偽陰性)、がんがなくてもがん検診の結果が「陽性」となる場合もあること(偽陽性)など、がん検 診の欠点について説明しているか。 ⑤検診受診の継続(または隔年※)が重要であること、また、症状がある場合は医療機関の受診が重要であるこ とを説明しているか。 ※胃がん検診、乳がん検診、子宮がん検診は隔年 ⑥5がんが我が国のがん死亡の上位に位置することを説明しているか。

● 検診機関用チェックリストの回答者

集団検診のみ から 個別検診も含むに変更。 医師会が集合契約をしていても、チェックリストに回答するのは実際に検診を行っている「個々の医療機関」と された。

● 検診資料(画像・標本等)の保存年限

3年から5年に変更。 なお、問診記録や検診結果の保存は5年のまま変更なし。

● 検診結果の通知・報告の期限

受診者または市町村へ遅くとも検診受診後4週間以内(胃・肺・乳・子) 新規 大腸は2週間以内で変更なし。

● (乳)二重読影の所見に応じて、過去に撮影した乳房 X 線写真と比較読影しているか

チェックリストは、①検診機関用、②市町村用、③都道府県用の3つがあります。 また、今回の改定(H28.3)から、検診機関には検診を受託している個々の医療機関(個別検診)も含まれるよう になりました。例えば、医師会等が集合契約をしていても、医師会が回答するのではなく、個々の医療機関が責任 をもって回答するように明記されています。また、検診機関から検査機関へ外注している場合は、外注元の検診機 関が責任をもって外注先機関から情報収集し、回答するように明記されました。 チェックリストの位置づけは「厚生労働省健康局長通知」で示されており、法的拘束力はありませんが、自施設・ 自市町村の評価に用いることのできる客観的な指標として全国的に用いられています。 また、チェックリストで示されている項目は、あくまで出来ていて当然の「最低限度」の内容であり、出来ていないと ころをなくし、底上げを図ることが目的となっています。 今回の改定(H28.3)により、設問のわかりにくさが解消され、回答すべき内容がより明確化されました。 チェックリスト改定の新旧対応表は別添 2 をご覧ください。 チェックリストに関するよくある質問(Q&A)は別添 3 をご覧ください。

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- 17 - 検診機関、市町村、都道府県には表3のとおりそれぞれ役割が定められており、各々が役割を果たし、精度管理 の水準を向上させることが期待されています。 表3 【がん検診精度管理における検診機関、市区町村、都道府県の役割】 検診機関の 役割 ・がん検診指針に則り、適切ながん検診を適切な精度管理の下で行うよう努める ・「事業評価のためのチェックリスト(検診機関用)」に沿って自施設の体制を自己点検する ・精密検査機関や治療実施機関と連携して、精密検査結果の把握に努める ・自施設の体制(検査機器や人員等)について年度ごとに正確な情報提供を行い、都道府県がん部会 の指導・助言に応じて改善に努める 市区町村の 役割 ・がん検診指針に則り、適切ながん検診を適切な精度管理の下で行い、さらに受診率を向上させるよう 努める ・検診機関との委託契約では必ず仕様書を取り交わし、設備や検診技術等について詳細に条件を設定 する ・チェックリストに沿って各検診機関の体制を把握し、課題があれば保健所や医師会等の協力を得て改 善を図る ・都道府県に、自らと委託先検診機関の体制を定期的に報告する。都道府県から改善指導や助言が 行われた場合は、検診機関とともに改善を図る 都 道 府 県 の 役割 ・生活習慣病検診等管理指導協議会を設置し、その下部組織である各がん部会において、専門家(医 師会、保健所、学識経験者等)と連携し、がんの罹患動向、検診実施方法、精度管理の在り方等に ついて専門的見地から検討を行い、具体的な改善策を講じる ・管轄下の精度管理状況について、市区町村や検診機関から報告を受け検証する ・自らの体制について「事業評価のためのチェックリスト(都道府県用)」に沿って自己点検を行う ・課題のある市区町村や検診機関に対しては、技術的助言や指導を行い、これらの情報を広く住民に 公表する 結果の公表を行うことにより、検診機関や市町村、都道府県の自己点検・評価につながるだけでなく、住民の意 識向上にもつながっています。 東京都八王子市では、プロセス指標を市から検診機関別に個別にフィードバックしています。個々の医療機関名 は匿名化されていますが、自施設の番号は知らされ、同規模の他施設と比較することにより、自施設の体制の見直 しにつながっています。

科学的根拠に基づくがん検診推進のページ

http://canscreen.ncc.go.jp/management/index.html 国立がん研究センターがん予防・検診研究センター検診研究部

参考 web

「全国がん検診指導者(従事者)講習会」の資料に がん検診に関する最新情報や精度管理の好事例等が 記載されています。 各がん検診ガイドラインもダウンロードできます。 最新情報や先進事例を確認したいときは・・・

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- 18 - チェックリストの遵守状況を調べる目的で、毎年、国立がん研究センターが「チェックリスト調査」を行っています。

【チェックリスト調査とは】

資料 5①~5④ 実施主体 : 国立がん研究センター検診研究部 目 的 : チェックリスト実施状況調査を行って、全国のがん検診実施体制を把握すること 対 象 : 地域保健・健康増進事業に基づくがん検診(胃・大・肺・乳・子宮頸がん)を、指針に基づいた検査方 法で行っている市町村 調査方法 : 「事業評価のためのチェックリスト(市区町村用)」について、各項目の実施率を調査。調査票(アンケ ート)は国立がん研究センターが独自に作成したもの(回答基準を明確に記載したもの)を用い、各々 2択(○:実施している、×:実施していない)の回答を得る。 調査期間 : 都道府県毎に 7 月末~12 月末の間でそれぞれ設定 回 収 率 : 平成 27 年度は 91.7%・・・北海道の回答率は 129/179 市町村(72.1%) ※チェックリスト調査の最新の結果は平成 27 年度です。「自治体のためのがん検診精度管理支援のページ」にて 公開されています。http://nxc.jp/nccscr-commu/ ※これまではチェックリスト自体が「集団検診」についてしか評価できないつくりでしたが、平成 28 年 3 月の改定で個 別検診も評価の対象となりました。このため、平成 27 年度のチェックリスト調査は平成 28 年度からチェックリスト に追加予定の新規項目(約 20 項目)も加えて試験的に調査されました。

参考 web

「がん情報サービス」医療関係者向けサイト

http://ganjoho.jp/med_pro/index.html 国立がん研究センターがん対策情報センターホームページ 予防・検診のページは自治体担当者向けです。 がんの医学的な情報を知りたいときは一般向けサイトを 統計はがん登録・統計を参照してください。 がんに関する医学的情報や制度などを全般的に知りたいときは・・・

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【プロセス指標とは】

がん検診事業を「受診者の募集」「検診」「精密検査」「治療」という各プロセスに分けて評価するための指標を指し ます。検診が効果(死亡率減少)につながるよう適切に行われているか、達成度をみるものです。厚生労働省は平 成 20 年に、対策型検診について、このプロセス指標の基準値(許容値・目標値)を決定し公表しました。各プロセス 指標の概要は表4のとおりです。各数値の解釈の仕方は資料5④の最後のページを参照してください。 表4 プロセス指標の概要と対象年齢 指 標 内 容 対象年齢 受診率 対象集団のうち、スクリーニング検査を 受診した者の割合

40~69 歳

(子宮は 20~69 歳) H24.6 第 2 期計画から。 H20.3 のあり方報告では 74 歳までとな っていたが、海外諸国との比較等も勘 案し、変更になった。健康増進事業報 告は平成 25 年度分から変更。 年齢調整死亡率 比較のために年齢構成を調整しそろえた死亡率 昭和 60 年モデル人口を用い、高齢化による影響を少なくし、 比較する目的で算出する。

40~74 歳

(子宮は 20~74 歳) 年齢調整死亡率は H19.6 の第 1 期計 画から。 それ以外の指標は H20.3 のあり方報告 書から。“計画の個別目標である年齢 調整死亡率に対応して設定する”として いる。 要精検率 要精検者数 ÷ 検診受診者数 ×100 精検受診率 精検受診者数÷要精検者数×100 ※精検受診者数= 要精検者数-精検未把握者数-精検未受診者数 精検未受診率 精検未受診者数÷要精検者数×100 精検未把握率 精検未把握者数÷要精検者数×100 がん発見率 がんであった者の数÷検診受診者数×100 陽性反応適中度 がんであった者の数÷要精検者数×100 要精検者のうち、がんが発見された割合

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- 20 - 指 標 目標値 許容値 受診率 胃・肺・大腸: 40%以上 乳・子宮 : 50%以上 ― 年齢調整死亡率 平成 19 年度からの 10 年目標で 75 歳未満年齢調整死亡率の 20%減少 (16%前後の減少にとどまる見込み) ― 要精検率 ― 胃 大腸 肺 乳 子宮 : 11.0%以下 : 7.0%以下 : 3.0%以下 : 11.0%以下 : 1.4%以下 精検受診率 全て 90%以上 胃・大腸・肺・子宮 : 70%以上 : 80%以上 精検未受診率 全て 5%以下 胃・大腸・肺・子宮 :20%以下 :10%以下 精検未把握率 全て 5%以下 全て 10%以下 がん発見率 ― 胃 大腸 肺 乳 子宮 :0.11%以上 :0.13%以上 :0.03%以上 :0.23%以上 :0.05%以上 陽性反応適中度 ― 胃 大腸 肺 乳 子宮 :1.0%以上 :1.9%以上 :1.3%以上 :2.5%以上 :4.0%以上

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- 21 - プロセス指標を計算する際に、基になるデータが「地域保健・健康増進事業報告」です。P.19~20 の全ての指標 について算出が可能です。平成 25 年度の地域保健・健康増進事業報告のデータを用い、道内 179 市町村のプロ セス指標を算出し、目標値・許容値と比較しました。比較の内容は別添1を参照してください。 同報告は市町村が実施する対策型検診について報告されており、職域健診に付随して行われるがん検診や人 間ドックは含まれていません。

【地域保健・健康増進事業報告とは】

根拠法令 : 統計法に基づく一般統計調査 目 的 : 地域住民の健康の保持及び増進を目的とした保健施策の展開等を実施主体である保健所及び 市区町村ごとに把握し、国及び地方公共団体の地域保健施策のための基礎資料を得ること 対 象 : 全国の保健所及び市区町村 調査方法 : 都道府県がとりまとめて厚労大臣官房統計情報部へ提出(指定都市及び中核市は直接提出) 調査時期 : 年度報(翌年 6 月末日) 回 収 率 : 北海道は 100% しかし、奇異なデータが散見するため、内容の精査が必要。 プロセス指標のうち、「受診率」についてはもう一つ基になるデータがあります。(国民生活基礎調査)

【国民生活基礎調査とは】

根拠法令 : 統計法に基づく基幹統計 目 的 : 保健、医療、福祉、年金、所得など国民生活の基礎的な事柄について調査すること がん検診受診状況および喫煙状況に関する質問は、国民生活基礎調査の健康票の一部として、 3 年に 1 度調査されています。 対 象 : 全国の世帯及び世帯員 国勢調査区から層化無作為抽出した 5,530 地区内のすべての世帯(約 30 万世帯)及び世帯員 (約 74 万人) 調査方法 : あらかじめ調査員が配布した調査票に世帯員が自ら記入し、後日、調査員が回収 都道府県がとりまとめて厚労大臣官房統計情報部へ提出(指定都市及び中核市は直接提出) 調査時期 : 6月 (3年ごと。次回は平成 28 年度) 回 収 率 : 79.6%(平成 25 年度) わが国におけるがん検診受診率は、必ずしも正確に把握されていません。市区町村の住民検診については、毎 年の成果は地域保健・健康増進事業報告としてまとめられています。しかし、この報告は住民検診に限定されたも ので、職域健診に付随して行われるがん検診や人間ドックは含まれていません。このため、平成 16 年から 3 年ごと に行われる国民生活基礎調査健康票の項目にがん検診の受診の有無が追加され、検診対象者への直接の調査 が行われるようになり、この中で、各がん検診のいくつかの検査について、その受診の有無を調査しています。その ため、住民検診以外の検診についても受診の有無を聞くことができます。いずれの検診も、地域保健・健康増進事 業報告より国民生活基礎調査の方が受診率は高くなっています(P.22 表5)。しかし、検診と診療が明確に区別さ れているかどうかについては問題を残しています。

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- 22 - 表5 【がん検診受診率(平成 25 年度)】 地域保健・健康増進事業報告 国民生活基礎調査 全 国 北海道 全 国 北海道 胃がん検診 9.6% 10.7% 36.7% 33.5% 肺がん検診 16.0% 11.2% 38.7% 32.3% 大腸がん検診 19.0% 17.0% 35.4% 30.5% 子宮がん検診 31.1% 35.4% 35.4% 33.1% 乳がん検診 25.3% 32.5% 34.8% 31.5%

参考 web

「e-Stat 政府統計の総合窓口」

https://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/eStatTopPortal.do 総務省統計局

「北海道の統計情報」

http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ss/tuk/ 北海道総合政策部情報統計局統計課 ●住民基本台帳人口等を ダウンロード可能です。 ●「地域保健・健康増進事業報告」 健康増進編にがん検診のデータあり excel 形式でダウンロード可能です。 (プロセス指標を計算できます) 閲覧(健康増進編)市区町村表で 全国の市町村分データを確認できます。 ●「国民生活基礎調査」 ●「人口動態統計」 もプロセス指標の 計算に使用します。 各統計をダウンロードしたいときは・・・

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がん検診の対象者と、受診率の対象者のちがいについて

1 がん検診の対象者と受診率の対象者の定義 国の指針では、40 歳以上(子宮は 20 歳以上)の「当該市町村の区域内に居住地を有する者」 ※ここでいう「検診」は、市町村が健康増進法の事業として実施する対策型検診(集団・個別とも)のことで、人間 ドックなどの任意型検診は含みません。 ※検診の対象者から、職場でがん検診受診機会のある方(以下、職域)や要介護者等を対象外とする根拠はあ りません。また、職域や要介護者を正確に把握する手段がありません。ただ、明らかに職場で受診機会がある 方に市町村が検診を行うのは重複となることから、「職域は対象外です」と周知している市町村もあります。 チェックリスト調査では「がん検診の対象者の定義」を以下のとおり区分し設問しています。 Q 貴市区町村におけるがん検診の対象者の定義について下記 A~G のうち該当するものを選択してください。 表6 がん検診の対象の取り方について(平成 25 年度チェックリスト調査より) A B C D E F G 胃がん検診 (n=135) 44 10 1 36 0 39 5 肺がん検診 (n=135) 53 19 2 29 0 27 5 大腸がん検診 (n=135) 53 14 1 30 0 32 5 乳がん検診 (n=129) 60 13 1 17 0 19 19 子宮がん検診 (n=130) 77 17 2 9 1 6 18

がん検診の対象者 =

市町村が決めている

「検診を受けられる人」全員

下限:40歳(子宮は20歳) 上限:なし 下限:40歳(子宮は20歳) 上限:あり 下限:40歳(子宮は20歳)未満 上限:なし 下限:40歳(子宮は20歳)未満 上限:あり 上記以外 除外していない (指針通り) 除外している 限定していない 限定している

A

B

C

D

E

F

G

回答を選択してください 回答を選択してください 回答を選択してください 次の質問へ 次の質問へ スタート 1. 対象者を下記※1)①~④の ように限定していますか? 3. 40歳(子宮は20歳)以上の住民のうち 下記※2)①~③に該当する者を対象者 から除外していますか? 2. 対象者の年齢設定は下記のう ちどれに該当しますか? ① 前年度受診者のみ、あるいは 未受診者のみ等 ② 希望調査で申し込みのあった者、 もしくは事前登録者・希望者のみ ③ 節目年齢や働き盛り世代等 ④ 乳がん・子宮頸がん検診では、 年齢や生年を限定(偶数年齢の み、生年が偶数年のみ等) ① 職域検診等の受診機会があること が明らかな者(社会保険加入者本 人や税特別徴収者、調査等による 本人からの申告) ② 要介護認定者の受診困難者や、 病気療養中の者 ③ 国民健康保険加入者以外 ※1)下記のいずれかに該当する者を 限定し対象者としている ※2) 下記のいずれかに該当する者を 除外し対象者としている

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- 24 - がん検診の指針どおりに対象者を定義すると A となり、A から上記の職域や受診困難者を除くと B となります。 A が最も望ましいですが、B の①・②を確実に特定でき、これを除くのであればより正確な値となります。 分析したところ、道内では 2/3 程度の市町村※が C~G(太枠内)と回答していました。これは、科学的根拠のない (デメリットがメリットを上回る)検診を実施している可能性が高いほか、受診機会のない人が生じる可能性があり、早 急に改善が必要です。なお、乳がん・子宮がん検診の G については、G④「年齢や生年を限定(偶数年齢のみ、生 年が偶数年のみ等)という項目に該当している可能性があり、人口規模が大きいとこのようにしなければ管理が難し いものと推測されます。ただし、指針では「受診者個々が2年に1度受診できるよう、受診機会は毎年確保すること」 とされています。 なお、データが平成 25 年度のもののため、すでに改善されている可能性があることを申し添えます。 ※平成 25 年度のチェックリスト調査の回答市町村数は表 6 内の(n= )の数のとおりで、全数ではありません

Q&A

質問1 基礎調査(対象者の定義) 対象者 A と B のちがいについて A と B のちがいは、特定の対象を除外しているかどうかだと思いますが、特定の対象の中で「明らかに職場検診等 で受診機会のある者」の解釈についてお尋ねします。受診機会の把握手段として、「調査等による本人からの申告」 という項目がありますが、市町村が検診の周知を行う際に「他に受診機会がある人は除きます」と明記するだけで、 申し込みの際は個々に受診機会の有無を確認せず、誰でも受け入れている場合は B に該当しますか?(上記のよ うに対応しているのに、「個々に確認していない」ことがひっかかって A とされている市町村を散見します。) 【回答】 周知の対象に関わらず、自治体が誰を対象に設定しているかを問うています。これは当該自治体のポリシー(=他 に受診機会がある人は除く)が徹底できていないということだと思いますが、この調査ではポリシーの内容を伺って いるので、B を選択してください。 質問2 国としては、A と B のどちらを推奨していますか。(それぞれに課題があると思いますが。) 【回答】 A です。「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針」でも「対象者=40 歳以上(子宮頸がんは 20 歳以上)の全住民」と規定されています。(ただし、高齢者のがん検診は利益の個人差が大きいため、積極的に受 診勧奨すべきか、という課題も発生しており、今後は「自治体が設定した対象者(40 歳以上全員)のうち、誰に重 点的に受診勧奨しているか」の概念も必要と考えます。) 質問は北海道対がん協会、 回答は国立がん研究センターがん予防・検診研究センター研究班によります

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- 25 - 受診率で用いる対象者は、平成 20 年 3 月、がん検診事業の評価に関する委員会による報告書「今後の我が 国におけるがん検診事業評価の在り方について」(以下、報告書)において以下のとおりとすることとされ、平成 21 年 3 月 18 日付厚生労働省通知「市町村がん検診事業の充実強化について」で通知されました。受診率を実測 値に近づけるため、「職場等で受診機会がある人」と「現実的に受けられない人」を除くこととしています。

受診率の対象者 = がん検診の対象者から職域等を除く

「受診率」には様々な種類があります

がん検診の受診率は、定義によって大きく異なります。現状では様々な計算方法が混在しますが、報告書の計 算式にのっとって計算する方法に統一されることが望まれます。 ただし、この計算式では、職域でも検診の受診機会のない方が除かれてしまうので(本来は市町村のがん検診 の対象とすべき方)一定程度の正確性は犠牲にした計算式になっています。 職域を含めた受診率の計算方法については、平成 28 年度に厚生労働省の「がん検診のあり方に関する検討 会」で議論される予定です。(P.27 質問 6) 各自治体独自の計算方法が あればそれで計算 (過去との比較) 国民生活基礎調査 による受診率 他自治体と比較するときは 報告書の計算式にのっとって 年齢は上限なしで計算する

BEST

地域保健・健康増進事業報告では 各自治体の検診台帳に基づき (=報告書のように職域は除外しない) 40~69 歳(子宮は 20~69 歳)までに 区切って算出する。

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- 26 -

Q&A

質問 3 基礎調査(対象者の定義)の対象者と、「今後の我が国におけるがん検診事業評価の在り方について報告書」に おける対象者の位置づけについて チェックリスト調査の対象者は「市町村が定義している対象者」で、報告書のほうの対象者は他市町村や他都府県 と比較するために、市町村が定義した対象から条件をそろえて再掲した対象者、というとらえで正しいですか。それ とも、市町村の定義そのものを報告書の計算方法にすることが望ましいというとらえになりますか。 【回答】 チェックリスト調査では「市町村が定義している対象者」を伺っています。 もう一方の「今後の我が国~」が示しているのは、標準化した受診率の出し方(分母の対象者数の考え方を統一) であり、市町村の対象者の定義とは分けてお考えください。 市町村が定義した対象から条件をそろえて再掲した対象者というとらえで正しいです。 標準化した受診率は、例えば、県がどの市の受診率対策をテコ入れするかの判断材料になります。そのために、 同一基準で受診率を比較する必要があります(↓)。 ★平成 21 年健総発第 0318001 号、厚労省健康局総課長通知、「市町村がん検診事業の充実強化について」 (この通知の目的) ・がん対策推進基本計画で受診率 50%達成に向けて、特に受診率が低い市町村に指導を行うこと ・その際、(現在バラバラにカウントしている)対象者数の考え方を統一し、同一基準で受診率を比較することが必 要、ついては、「今後の我が国の~」の算出方法を紹介する(技術的助言) 質問 4 市町村のがん検診の対象者の定義自体を報告書の計算方法にすべきというとらえになるのでしょうか。 【回答】上で申し上げたとおり、対象者はあくまで指針通りに設定するべきと考えます。また受診率の算定方法につい ては、今出ているものはベストでなく、別の方法を検討するべきと思います。理想としては、職域検診の受診者数を 把握する基盤を作り、分母を全住民、分子を指針で示された方法で受診した検診受診者(職域等を含む)とする 方が良いと考えています。しかし、実際には職域等で実施された検診は、方法が不明であったり、職域と自治体の 両方の検診を重複している受診者の特定ができないなどの問題があります。 質問は北海道対がん協会、 回答は国立がん研究センターがん予防・検診研究センター研究班によります

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- 27 - 質問 5 報告書の計算方法の問題点として、分子と分母の不整合があると思いますが、これは分母から職域検診対象者を 除いておきながら分子に職域の一部が混入しており、これらを除外することが困難ということだと思います。 この職域の一部は 「働いているが、会社自体が検診をやっていない人」 「働いているが、(雇用形態等が理由で)会社で検診をしてもらえない人」 「働いているが、今年はたまたま会社の検診があたらない人」 「働いているが、無料クーポンで受診した人」 が考えられますが、 このような考え方で正しいですか。他に考えられる例はありますか。 【回答】その通りです。正しい受診率の算定が現在の日本の体制では困難であることは上の質問の回答でも述べさ せていただきました。ご指摘の例以外でも、扶養の例などパターンは多く考えられます。 質問 6 この報告書の計算方法に、がん対策推進基本計画第 2 期で示された「40~69 歳に区切って算定」する考え方は 適用されますか。 【回答】この計算方法に適用するかどうかは、現時点で国からのメッセージはありません(同一地域での受診率比較 に用いるのであれば、県単位で方針を決められれば良いかと思います)。 なお、厚生労働省の 「がん検診のあり方に関する検討会」で 職域を含めた受診率の計算方法等が 近く議論される予定です。 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-kenkou.html?tid=128563 質問 7 この計算方法は、同報告書別添5では「平成 20 年度からは、本報告における『検診対象者』については、本委員 会が提案する算定方法によるものとする。」となっていますが、地域保健・健康増進事業報告作成要領では(質疑 応答の部分で)「位置づけが異なるもの」とされています。作成要領のほうが新しいので、こちらが正しいですか。 【回答】作成要領の方が正しいです。 分子 分母 国保・生保 国保・生保 職域だが今年は 対象外の人 職 域だ がク ーポン を使った人 職域だが会社で 受けられない人

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参考 web

「自治体担当者のためのがん検診精度管理マニュアル(H26.9)」

http://ganjoho.jp/med_pro/pre_scr/screening/screening_manual.html 国立がん研究センターがん対策情報センターホームページ

「がん情報サービス」

医療関係者向けサイト > 予防・検診 > がん検診

「かかりつけ医のためのがん検診ハンドブック~受診率向上をめざして~(H22.3)」

http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/dl/gan_kenshin04.pdf 内容: 精度管理に必須の知識や、優良自治体の事例が紹介されています。 (PDF でダウンロード可) 平成 28 年 更新予定 「がん検診精度管理向上のためのマニュアル―個別検診(仮題)」が 平成 28 年 発行予定 内容: 個別検診の精度管理向上を目的に作成されましたが、 対策型検診の5つのがん検診について 非常にわかりやすく、コンパクトにまとめられています。 【初任者用・がん検診入門時にオススメ】 (PDF でダウンロード可) がん検診の精度管理について網羅的に学習したいときは・・・

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受診率の向上に向けて

北海道対がん協会では、がん診療機能評価事業を実施するために、医師・市町村保健師・当協会保健師・各が んの治療経験者からなる「市町村がん検診検討委員会」を検診5がん(胃・肺・大腸・子宮・乳)ごとに設置し、委員 会を全3回開催しました。第3回目の委員会では、5つの委員会のがん治療経験者の方に横断的にお集まりいただ き、受診者および治療経験者の目線で、受診率向上に向けて意見交換を行いました。 意見交換に先立ち、「自治体担当者のためのがん検診精度管理マニュアル」の中から、「がん検診受診に至るま でに必要な3つの要素について確認し共有しました。以下は、当該マニュアルからの抜粋です。

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- 30 - 『自治体担当者のためのがん検診精度管理マニュアル』(P.30-31)より この3つの要素を踏まえ、性別・ライフステージ別に、効果的な受診勧奨方法について検討しました。(P.21 表) 検討内容を総括すると、「検診に関する具体的な情報が得られにくい」という意見と、「受診するきっかけや理由 がほしい」という意見が大きなところになりました。検診に関する具体的な情報としては、“料金、検診内容、医療機 関の情報や、がんの早期発見の大切さ”などがあげられ、対面での説明や媒体などを利用して、定期的・継続的に 行う必要があるということを共通認識しました。受診するきっかけや理由については、治療経験者の体験談を聞くこ とや、大切な人からの受診勧奨が後押しにつながるのではというまとめになりました。

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- 31 - 第3回市町村がん検診検討委員会 「ライフステージに応じた効果的な受診勧奨を考える」 対象 年齢 受診を促進する要因 若年 女性 20~39 歳 ・学校教育が重要。”がんの語り手”として小・中・高校に派遣されたことがあるが、子どもは素直に受け止める。「タバ コのにおいが気にならない」という子どももいたが、教育後は「本当は嫌いだからお父さんに言ってみる」と言ったり、 「おばあちゃんが本当はがんだったのかもしれないけど、がんのことをもっと知っていたら違うかかわりができたかもし れないのに」という子もいた。 ・「お母さんと一緒に受けよう」とか「絶対検診は受けるべきよ」とか、がんを経験した母親として、自分の娘には検診を 絶対に勧める。親からの勧奨は効果的だと思う ・女性医師、女性技師、女性スタッフ ・ヨーロッパでは看護師が子宮頸がん検診を実施しており、そうなればハードルが下がる 会社員 (男性) 40~59 歳 ・私の闘病の様子をみて、受けてみようと思ってくれる人がいた。治療経験を語ることで意識が変わる人もいると思う ・乳がんは昨年 10 月の芸能人の報道が今でも影響していて、乳腺外科が非常に混んでいる ・市町村の助成がでれば安く受けられることが知られていない→周知→医療広告ガイドラインの壁を低くしてほしい ・検診で受けられる項目、オプションで受けられる項目が知られていない→周知 ・検診方法が確立しているのは「5がん」で安く受けられることが知られていない ・クーポン券でがん種を指定しないでほしい ・女性はクーポンに弱い ・人間ドックのランチ券(インセンティブ) ・肺 CT 検査を安く受けられたら ・行政機関から来た手紙は見る。企業からの手紙は見ない ・テレビは潜在意識に入る。インパクトのある言葉は残る ・アフラックの CM はいい(櫻井、有吉、宮迫) ・会社が受診する時間を認めてくれれば受けやすい ・会社から繰り返し勧奨されれば受けるかもしれない→国保の人も会社へ受診の有無も報告義務をつければいいの では。家族の分もあわせて ・夫から勧奨されれば受けるかもしれない ・みんな受ける理由を探している ・自分にとっての検診を受ける理由を見つければ、継続的に受診すると思う ・乳がん検診で視触診がなくなれば、男性医師との接触がなくなるので促進因子になるのでは 会社員 (女性) 40~59 歳 主 婦 40~59 歳 定年 退職者 (男性) 60 歳以上 ・かかりつけ医がある人は、かかりつけ医から検診受診を勧めてほしい ・退職の際に、きちんと教育が必要かもしれない(男性) ・がん検診の受診を運転免許更新の条件にしてはどうか ・マイナンバーとの紐付してほしい ・受診後のインセンティブ(何かもらえる) 定年 退職者 (女性) 60 歳以上 全体を 通して 男女共通 ・検診に対して不安を抱く人が多い。不安を取り除くことができると受診行動につながるのでは ・どの年代の方にとっても、料金、検診内容、医療機関の情報や、がんの早期発見の大切さなどを明確にわかりやす く理解していただく。そのために対面での説明や媒体などを利用して、定期的・継続的に行う必要がある ・検診の情報としては、どんな医師か(ベテランかどうか)、痛みは伴うか、検診による利点など ・特に高齢者は、新聞や広報さっぽろなど紙面を多く読むし、逆に紙面上でなければ理解が難しい ・実際に検診に来ている方のお知り合いで、検診を受けていない方がいたら、なぜ検診を受けないのかアンケートをし てみてはどうか

参照

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