• 検索結果がありません。

令和2年度 東京都内湾水生生物調査 9月鳥類調査 速報

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2022

シェア "令和2年度 東京都内湾水生生物調査 9月鳥類調査 速報"

Copied!
6
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

令和 2 年度 東京都内湾水生生物調査 9 月鳥類調査 速報

●実施状況

令和 2 年 9 月 17 日に鳥類調査を実施した。天候は曇りで、気温 25.0~27.2℃、南の風、風速 0~

2.5m/sec であった。調査当日は大潮で、干潮が 10 時 57 分(17cm)、満潮は 17 時 17 分(205cm)であった

(気象庁のデータ)。各地点の概況を下表に示す。

お台場海浜公園 森ヶ崎の鼻 葛西人工渚(東なぎさ) 作業時刻 9:10-10:04 10:23-11:22 12:30-14:02

天候 曇 曇 曇

気温(℃) 25.0 26.4 27.2

風向 - 南 南

風速(m/sec) 0 1.5 2.5

備考 無風で波は穏やか。海 浜公園側に人はいなか った。

最干潮前でも干潟が広 く 干出。複数の漁船やカヤ ック、警察用船舶 の 通 過 があった。

干潟の生物調査のため、 20 人弱の立入りがあ った 。 汀 線付近に浚渫工 事 の 船 舶 が停泊していた。

●主な出現種等

お台場海浜公園 森ヶ崎の鼻 葛西人工渚(東なぎさ) 数が多かった

鳥類上位 2 種

カワウ(180 羽) カワウ(757 羽) ウミネコ(1322 羽) カルガモ(23 羽) ウミネコ(36 羽) オオセグロカモメ(254 羽) 備考 ・重要種として 5 種を確

認(カイツブリ、ダイサ ギ、イソシギ、ミサゴ、

トビ)。

・第六台場で カ ワ ウ や サギ類を確認した が、

営 巣 は 見 られ な か っ た。

・鳥の島とお 台 場 海 浜 公 園 の 岩 場 で イ ソ シ ギが 休 息 と 採 餌 。 お 台場海浜公園の砂浜 でカルガモが休息。

・上空をミサゴが飛翔。

・重要種として 8 種を確認 (ダイサギ、チュウサ ギ、

コサギ、コチドリ、イソシ ギ、オオセグロカモメ、ト ビ、チョウゲンボウ)。

・ 干 潟 でカ ワ ウ 、 ウ ミ ネ コ、オオセグロ カ モ メ が 休息。

・ 干 潟 でア オ サ ギと ダ イ サギ、チュウサギ、コサ ギ、ユリカモメが採餌。

・浅瀬にカワウの群れ が 飛 来 し 採 餌 。 周 辺 に ダ イサギも集まって採餌し ていた。

・上空をトビ、チョ ウ ゲン ボウが飛翔。

・重要種として 14 種を確認 (ダイサギ、チュウサギ、 コ サギ、ヒクイナ、ケ リ、 コチ ドリ、シロチドリ、チュウシ ャ クシギ、ダイシャクシギ、イ ソシギ、トウネン、 オオ セグ ロカモメ、ミサゴ、トビ)。

・汀線付近や干潟でカワウ、

ウミネコ、オオセグロ カ モメ が休息。

・汀線付近の浅瀬でサギ類 が採餌。

・干潟でケリ、シロチドリ、チ ュウシャクシギ、ダ イ シ ャク シ ギ 、 ト ウ ネ ン な ど が 採 餌。

・沖合をウミネコの 群れ が飛 翔していたほか、浚渫工 事 関係の構造物にとまって休 息。

(2)

●出現種と個体数

合計 沖合合計

合計 沖合合計

合計 沖合合計 1カモカモ11 2254117141488101012223811 3221122 411NT 54648195541151493418191116679725221105710577797618075714997246 6ペリサギ33NTCR 72CR 8119121141411567114171118292951625201535 9112151511131121333192525VU 10ウサ314111NTVU 1141511313144277VU 12トキヘラ11国内ENCR 13ツル11NTCR 14ケリ11DDVU 152VU 161662122VU 17223232VUVU 18シギウシ1111VU 192222CR 2011NT 21116VU 2222VU 2311111101112227512311VU 24ウネ33NT 251122 26ウミ119102155257516144673567844369074151322 2729677616363361193254NT 2857VUEN 2911 301 31タカ111122NTEN 32タカトビ115511511NT 33ウゲンボ1EN 3411311131111234 6569141441447710121351537710141671901924 ※種の分類・配列は「日本鳥類目録 改訂第7版」(日本鳥学会,2012)に従った。 A: *1文化財保護法: *2種の保存法: 国際:国際希少野生動植物種 国内:国内希少野生動植物種 *3環境省レッド VU絶滅危惧Ⅱ類、NT準絶滅危惧 http://www.biodic.go.jp/rdb/rdb_f.html . 2020年. 環4次. *4東京都RDB2013区部) CR:絶滅危惧IA類、EN絶滅危惧ⅠB類、VU絶滅危惧Ⅱ類、NT準絶滅危惧、留:留意種、D情報不足      東京都環境局自然環境部. 2013年. 東京都の保護上重要な野生生物種(本土部)~東京都レッドデータック2013年版.

計 9目13科34

No.種名

重要種 選定基準 文化財*1 保護法種の*2 保存法

環境省*3 RL 2020 鳥類

東京都*4 RDB 2013 区)

森ヶ崎の

お台場海浜公園8月 お台場海浜公園 森ヶ崎の 葛西人工渚(東な)7月 葛西人工渚(東な)9月 お台場海浜公園 森ヶ崎の

葛西人工渚(東な)

(3)

<お台場海浜公園>

○調査地点の状況

第六台場・鳥の島ではカワウ、サギ類の営巣は終了し ていた。

〇出現種(カワウ)

第六台場、鳥の島いず れ も繁 殖 活動は終了しており、使 用中 の巣 は見られなかった。第六台場 の樹 林や鳥の島の護岸で成 鳥 ・ 幼 鳥 が少数観察された。

第六台場北側の林縁の一 部 に白 い糞の跡が集中した事から、夜間 の塒として第六台場の樹 上 が 利 用されていると考えられた。

〇出現種(カルガモ)

お台場海浜公園の砂浜でカルガモ 22 羽やカワ ウ 1 羽、アオサギ 4 羽、ウミネコ 1 羽が休 息して いた。フェンスが設置されており、人の 立ち 入り が制限された事で鳥が飛来したと考えられる。

岩場ではイソシギやウミネコなども観察された。

〇出現種(ミサゴ、カイツブリ)

どちらもお台場海浜公園での記録 が 少 な い 種である。ミサゴは鳥の島から海上 を飛 ぶ 1 羽が見られた。過去には平成 23 年度 と 28 年 度に記録がある。カイツブリはお台場海浜公 園の岸付近を泳ぐ 1 羽が観察された。本種は 河川や湖沼でよく見られるが、海にいる事は 少ない。

第六台場で休むカワウ カワウの糞の跡(白い部分)

砂浜で休むカルガモ

ミサゴ カイツブリ

(4)

森ヶ崎の鼻>

〇調査地点の状況

最干潮時刻で干潟が広く干出していた。

〇出現種(カワウ、ダイサギ)

カワウは当初、干潟で休息する群れが見ら れたが、北側から 730 羽の群れが 飛 来し、

浅瀬で採餌を始めた。潜水を繰り返 すカ ワ ウの近くにダイサギも集まり、魚類を捕らえ る様子が観察された。

〇出現種(トビ、チョウゲンボウ)

上空を飛ぶトビが最大 5 羽、チョウゲン ボウが 1 羽見られた。チョウゲンボウは調査 範 囲南 端から、羽田空港方面へと飛び去った。

〇干潟利用状況

干潟ではカワウとウミネコの群れが休息、ユリカモメは採餌していた。サギ類は干潟に広く分散して採餌し て いた。カモ類ではカルガモが干潟で休息するのが観察された。

飛来したカワウの群れ

浅瀬で採餌するカワウと、周辺に集まったダイサギ

チョウゲンボウ トビ

干潟で採餌するユリカモメと、水際で休息するウミネコ ユリカモメ

ウミネコ

(5)

<葛西人工渚>

〇調査地点の状況

干潟が干出し、沖合の三枚洲もわずかに干出していた。

〇出現種(チドリ類)

干潟にシギ・チドリ類の個体数 は 少 な く、干潟内に立ち入った人の付近を避 けて分布していた。チドリ類は 3 種観察 された。このうちケリは、昭 和 60 年度 から実施している本調査の 初記 録 で、

1 羽が干潟で採餌する様子が観察され た。コチドリは 2 羽が休息、シロ チド リ は 32 羽が干潟で採餌していた。

〇出現種(ヒクイナ)

ヨシ原の中で 1 羽の鳴き声が聞かれ た。ヒクイナは本調査での初記録 と な る。姿は直接確認できなかった。

〇出現種(ウミネコ)

干潟や沖合で計 1322 羽確認 された。浚渫工事で海上 に設 置された構造物の 上 で 多 数 の個体が休息していた。

〇干潟利用状況

干潟でカワウとウミネコの群れが休息、汀線付近でアオサギやダイサギ、コサギが採餌・休息していた。

西側の地点より南西方向を見る

ケリの飛翔 ケリ

コチドリ シロチドリ

構造物上にとまるウミネコの群れ

干潟で休むカワウ・ウミネコの群れと採餌中のダイサギ(矢印)

(6)

<その他>

○ウミネコの繁殖

令和 2 年 7 月の調査で繁殖を確認した構造物上では、今回ウミネコは確認されず、繁殖は終了してい た。付近の上空を飛翔する 1 羽が観察されたが、構造物には飛来しなかった。

<トピックス>

- 高架にとまるカワウ -

ウミネコ営巣地を通る京葉線の高架に、約 300 羽のカワウがとまっているのが確認された。カワ ウは高 架 の両側に分かれ、棚状になった鉄骨や手すりの上で休息していた。日中の一時的な飛来か、ある いは 夜間 の塒として利用している可能性がある。

ウミネコが営巣する構造物

京葉線の高架(東側)にとまるカワウ

京葉線の高架(西側)にとまるカワウ

参照

関連したドキュメント

0.0 10.0 20.0 30.0

昨年や一昨年度の 5、6 月調査では 各調査において 1~2 個体程しか採 取されていなかったが、今回はお台 場と葛西人口渚で 10~20 個体程

0.0 10.0 20.0 30.0

マハゼと並ぶ東京湾を代表する ハゼの仲間。淡水の影響を受ける 干潟に多い。仔稚魚は早春に干 潟に出現する。本調査では体長 3- 4cm

体長 10cm 程になる。砂泥底に 生息するウミウシの仲間。体は 楕円形で扁平である。周縁の裏 側(腹側)に、体側に沿って並

[r]

干潟は干出していたが、シギ・チドリ類の個体数は少なかった。ダイシャクシギ 2 羽とホウロクシギ 1 羽が休 息していた他、アオアシシギ 1

平成 30 年 5 月 16 日、6 月 13 日の調査で繁殖を確認した構造物上では、成鳥 13 羽、幼鳥 2 羽を確認した。幼