Neutralizing Linear Epitopes of B19 Parvovirus Cluster in the VP1 Unique and VP1‑VP2 Junction Regions
著者 犀川 朋子
著者別名 Saikawa, Tomoko journal or
publication title
博士学位論文要旨 論文内容の要旨および論文審査 結果の要旨/金沢大学大学院医学研究科
volume 平成8年7月
year 1996‑07‑01
URL http://hdl.handle.net/2297/15421
学位授与番号 学位授与年月曰 氏名 学位論文題目
医博乙第1374号 平成8年3月6曰 犀川朋子
NeutralizingLmearEpitopesofB19ParvovirusClusterintheVP1Uniqueand VPLVP2JunctionRegions
論文審査委員 主査 副査
教授 教授 教授
谷口 清木 福田
昂治二
元龍
内容の要旨及び審査の結果の要旨
伝染性紅斑の原因とされるヒトB19Parvovirusは,赤芽球前駆細胞に感染し,遺伝性spherocytosis,sicklecell anemiaなどの患者にaplasticcrisisをおこし,妊娠中の感染はfetalaplasticcrisisの危険が高く,胎児死亡率は
9%にも達するが,ウイルス増殖が可能な組織培養系がないためワクチンの開発が遅れている。B19被殻蛋白は主な VP2蛋白と,N末端に227アミノ酸からなる固有領域とそれに続くVP2との共通領域をもつより微量なVP1からな る。すでにVP2を抗原とし作成された抗血清は,中和活性を持たないことが確かめられているので,融合蛋白,合 成ペプチドを用いVP1固有領域を中心に中和抗体結合部位の同定を試みた。方法及び成績は以下のごとくである。
1.融合蛋白の作製:B19被殻構成蛋白,VP1をコードするcDNAからPCR法により増幅した11ケのcDNA断片を マルトース結合蛋白ベクター,pMAL-cに挿入,大腸菌を用い融合蛋白,VPF1~VPFl1を発現させた。各融合蛋 白のB19特異部位は56~111アミノ酸からなり,B19被殻蛋白の全長をカバーした。
aMultipleantigenicpeptides(MAP)の合成:VP1固有領域のN末端側,VPF-,領域のアミノ酸配列を互い にオーバーラップする20-21アミノ酸に細分化したペプチド,MAP-F,(1-20a・a.),-F2(16-35a・a.),
-F3(31-51a、a.)を合成した。
3.融合蛋白200αgまたは合成ペプチド500〃gを用い家兎を免疫,抗血清を得た。
4.融合蛋白を免疫源として得たすべての抗血清で,免疫源として用いたポリペプチドと結合能をもつ特異抗体が証 明され,結合活性はVP2との共通領域(VPF8-1o)に強かった。
5.一方,ヒト骨髄赤芽球コロニー法を用いたウイルス中和活性の測定では,VP1のN末端側固有領域
(VPF1-3)及びVP2との共通部位への移行領域(VPF5)に中和抗体結合部位が存在し,VPF,領域(1-94a・a.)
に最も強かづた。
6.MAP-F1,-F2,-F3合成ペプチドに対する抗血清のウイルス中和活性を測定した結果,VP1のN末端側 31-51アミノ酸(MAP-F3)領域に強い中和抗体結合部位が存在した。
B19Parvovirusの微量構成蛋白であるVP1の機能は未だ明らかにされていないが,ウイルス中和抗体の誘導に 必要な構成要素であることが示唆されている。本研究は,VP1のN末端側の31-51アミノ酸領域に中和抗体結合部 位のあることを明らかにしたもので,融合蛋白や合成ペプチドによるB19ウイルスワクチンの開発の基礎となるもの
と評価された。
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