沖縄県名護市屋部方言の自由会話
著者 加治工 真市
出版者 法政大学沖縄文化研究所
雑誌名 琉球の方言
巻 43
ページ 1‑25
発行年 2019‑03‑31
URL http://doi.org/10.15002/00022994
沖縄県名護市屋部方言の自由会話
加治工 真 市
話者: 比嘉 ウサ氏(女)。明治17年生。92歳。生育。屋部。略号U。
比嘉 信三氏(男)。大正3年生。62歳。生育。屋部。比嘉 ウサ氏次男。略号S。
宜保 榮治郎氏(男)。昭和8年生。43歳。生育。屋部。略号G。
1.産育の話。
G1 [ʔanu: haʃigi┌ti:┐ sunu: pu┌su:┐nu mu┌ka:┐ʃi ʔurubo: ʔu┌bi:┐ ʃimit┌t’a:ŋ┐ ʔuba:sã:1](あのう 妊娠している時の、昔は、その 帯を 締めさせましたか、
おばあさん)
U2 [ji┌i┐:](いや)
G3 [mu┌ka:┐ʃe: ʔu┌bi:┐ ʃimi┌ran┐taŋ](昔は 帯<を>しめなかった)
U4 [ʔu┌bi:┐ ʃimi┌ran┐taŋ](帯をしめなかった)
G5 [ʔaŋʃe: ┌k’aʃʃe:┐ su:taru:](それではどのようにしていましたか)
U6 [ʔi┌ma┐nu ma:je┌:](今の、そのまんまさ)
G7 [ʔunu ma: kwaŋkwaŋ ʃi┌tʃi namaja wu:┌bi┐ ʃimiru┌bo](そのまま ぶらぶ らして? 今は 帯をしめていますよ)
U8 [┌namma┐ wu:┌bi┐ ʃimittʃe: ┌gokkagetʃu:┐2 na┌ru:wa:┐ru wu:┌bi┐ ʃimiru┌ba:]
(今は、帯締めるのは、五カ月になったら<ぞ>帯を締めるわけよ)
G9 [mu┌tu:┐ja](もとは?)
U10 [mu┌tu:ja┐ nu:┌ŋ┐ nanimo3 ʃi┌nai](もとは何もしない)
G11 [na: ┌ja┐matugu┌tʃi┐ ʃikainso:raŋke: na:ja](貴方は大和口<標準語>をお使いな さらないでください。貴方は)
S12 笑い
G13 [┌ja┐matugu┌tʃi┐ ʃikainso:raŋke:](大和口<標準語>をお使いなさらないでください)
U14 [┌ʔi┐tʃa:┌turu┐ ʔan┌tʃiga:┐ ʔi i:ti tʃaŋ](話したら、あんなに出てきてしまったよ)
G15 [ʔõ┌:┐: wa┌ne:┐ ʔuŋ kura:┌ku┐ kikijo:hammunu](いいえ、私はそれを上手に聞 き取ることができませんのに)
U16 [j
ɛ
˜:](笑い)G17 [ʔaiʃ┌ʃi┐ ʔa┌ra:┐ŋ ┌ʔunu┐ naʃi┌ iki┐ nai┌kaŋ](それではない。その 産み月にな るまでそのままですか)
U18 [┌ʔŋ: ʔunumama: nnamanugutu: p’an┐tʃu: nensu┌ga┐:](うん、そのまま、今の
ように。 パンツは無いですが)
G19 [me:tʃa:](女の褌)。
U [┌sa┐na:┌gi hakiti](サナーギ<女の褌>を穿ハいて)
G20 [ʔa┌raŋ┐ ʔan┌tʃi:┐ wata┌:┐ me:daki┌:┐ ʃitʃi ʔan┌tʃi ʔattʃakuta, jurujuru ʃimiti]
(いや、そしておなか<腹>を前にかかえ<前抱き>して、こんなにして歩いてい たの? ゆるゆる 帯をしないで ユルユル させて)
G21 [ʔi┌tʃiguru┐raga ʔantʃi ʔunu: wata:┌ni┐ ʔu:┌bi suŋgutu┐ nata:](それで、いつ 頃から 今のように その お腹に帯を するように なりましたか)
U22 [ʔu┌re: ʃeŋgo:┐4 na┌ti:ge:┐raru ʃe:ru](それは、戦後になってから<ぞ>したの だよ)
S23 [ʔa┌: ʃen en┐ra5 ʔai┌taɲ┐jo:](いや、戦前からあったよ)
U24 [┌ʃen en┐ra ʔai┌taŋ](戦前からあったの?)
S25 [┌ʔŋ:┐ ʃen enra ʔai](ええ、戦前からあり…)
G26 [ʔja:nde: kana:6 ʔobasaɲja: ka u:7 kude:](言わば、カナおばさんは、信一君
<昭和13年生>など)
U [ʔe: ʔatta kata:ra ʃitʃe:sa ʔantʃa:](ああ、あれらの時からやっていたさ、そ ういえば)
G [na┌tʃa┐mute: kitʃe: ʔakuta](産んだ時は着ていましたか)
S27 [ʔaŋʃuku┌tu:┐ʃen enra ʔaitamba:](ʃen enra…)(だから 戦前からあったわけ よ。腹帯は。戦前から)
G28 [daruda:┌tʃi┐ ka┌ u:┐da: ma:jinu](誰たち、 信一たちの年頃の)、([ka u:da:
ma:runu basuja:])(信一たちの年代<年頃>の時は)。nu basuja kutu┌ja┐ ʔaŋʃe: ʔuri: ʔanu: ʔu:bi su:nu p’i:](その事をさせる時は、腹帯をさせる日は、
何の日などど言って、決まっていましたか)
U29 [ʔiŋ ʔinnu┌p’i:┐ni](戌、戌の日に)
G30 [ʔa ʔinnu┌p’i:┐ni ┌nu:┐ditʃiga ʔinnu┌p’i:┐ni suŋ┌ga┐ja:](戌の日に、どうして戌の 日に <腹帯を>するのかねえ)
U31 [ʔimbara:┌di┐tʃijo: ʔinnu ┌k’wa:┐ na┌ɸun┐digara](犬腹と言ってね、犬が容易に 子を産むということからさ)
G32 [haʔa:](なるほど)
S33 [hara: jassanditʃe: ʔitʃa:ru ʔimi:](腹<お産>が安い<軽い>といって、そう いった意味だよ)
U [hara: ┌jassan┐ditʃi ʔinnu p’ini:](腹が、お産がやすい、軽いといって、戌の 日に…)笑い。[ʔubi: ʃimi:ta](帯を締めた)
G34 [ʔu┌nu:┐ ʔu:bija ┌nu:┐ ʔanu: ʔu:bi┌nu:┐ ʔanu: nu:nu┌ja nu:┐tʃiga: ┌tʃ’aŋ┐gutu:]
(その帯は何の、あの帯の布は何で、どのように)
U [ʃirutʃi ʃirunu┌nu:┐ni](白サラシで、白布に…)
G [ʔu┌ri:┐ jawu:ti┌ru┐ ʃi┌ko:taŋ┐ mata da:](白布…? それは破いて作った の? また、どこで手に入れた)
S [ã┌: hõ:tiru┐ ku:ta┌ru:]<いや、買ってきたよ>)。
U [ho:ti](買って)
G35 [ʔaŋ┌ʃe:┐ ʔunu: ┌ʔu┐riga mata ʔe:tt’u: ┌ʔunu┐ haʃigi┌t’an┐ditʃi:nu ʔanu:
┌nu:┐gara ┌ʔi:┐je:n┌de:┐ san┌taŋ](それでは、それが また、えーっと、妊娠した という、あのう 何かいう言でもしなかったですか)
G36 [ʔŋ┌:┐: ji┌je:┐ ne:┌ŋ](いや、いう言はない)
G37 [ta┌da:┐ haʃigi┌t’an┐di┌du: ʔuigwande:ne:do┌:┐ haʃigi┌t’an┐dittʃi ┌tada:┐ ʔup┌pi:]
(ただ 妊娠したと<ですよ>、初子であったらですよ、妊娠したと言って、ただ、
それだけ?)
U38 [ʔŋ](うん)
G39 [ʔan┌tʃe:┐ ʔo┌wa:┐san ┌je:┐ ʔa┌nu:┐ haʃigi┌suga┐: de: ┌k’wa:┐ naɸummundo┌:ti ʃini:ja┐ ʔanu: ʔunu: ┌k’wa:┐ na┌ɸu:nu┐ ba┌su┐nu: kunu: ku┌nu:┐ wina:┌gunu nu:┐gara pu┌su:┐ tʃ’i┌na:┐ ai、mata ʔuŋgutu┌na:┐ munu┌nu:┐ ʔunu: ʔurija:
┌ u┐mbi┌ja:┐ tage: su:tara:](それでは おばあさんよ、あの 妊娠しますけれ ども、そこで、子は産むものだ、とすれば、子を産む時の、女が何か へそを つ ないだり、また そのようなものの そのう それは、準備は、誰がしたでしょうか)
U40 [┌ʔu:┐ni┌n┐ wa:┌ga┐ su:taru]。[wa┌ta:┐ ja:┌n┐de:ja ha┌na:┐ja hara:┌jassa┐te:tu8 jo:]
(その時も私がしたよ。私の家では。カナはお産が軽かったのでねえ)
G41 [┌nu:┐nugattʃ’i umbi su:ta:┌ru┐ ba:saŋ](何々がといって、準備をしましたか、
ばあさん)
U42 [nu:┌nu umbin┐ ne:ra┌ŋ](何の準備もないよ)
G43 [┌nu:┐nu umbin ne:ntaʃina: je:ja](何の準備も無かったとですか。そうですか)
U44 [ʔu: ʔu:bi je┌:┐](お、帯さ)
G45 [ʔu:┌bi┐ ʔara┌ŋ:┐ ʔunu: ʔu:┌bi┐ ʔaraŋku┌ni:┐ naɸu:┌nu┐ me: naɸu:┌nu┐ me:do┌:┐ pu┌su:┐ tʃ’i┌na: ai┐ ʔuʃi┌meŋgadi nu:ndi](帯オビではない。その帯ではなくて、
産む前、産む前ですよ。へそ<臍>をつないだり、おしめ<おむつ>には何と)
U46 [ʔuʃi┌me:┐ na┌ma:┐ tʃo:┌du](おしめ<おむつ>は、今は 丁度)
G47 [ʔa┌raŋ┐ ʔoʃi┌me:n┐di ʔi┌rantan┐do: mu┌ka:┐ʃija](いや、おしめとは言わなかっ たよ、昔は)
U48 [ha┌wo:┐di9 je┌:](ハヲー<襤褸>と言うさ)
G49 [ha┌wo:┐ja ┌nu:┐tʃiga tʃiko:jita┌ru](おむつ<おしめ>は何でもって作りましたか)
S50 [p’uru:gi┌nuje:┐ mu┌ka:┐ʃe: mu┌ru:┐ p’urugi┌nu:n┐tʃijo┌:┐ ʔanu: ʔu┌ri:┐ ʔa┌ra:ti┐ ʃi┌ko:tijo┐: p’uku┌t’aja k’ja┐:raraŋ k’i┌nu:┐jo┌:┐ ʔu┌ri┐ ʔatʃimije┌ji┐ni ʔu┌ri:┐ ʔa┌ra:je:i┐ni jo┌:┐: um┌bi su:tanu┐ba┌:](古着さ、昔はみんな古着と言ってねえ、
あのう、それを洗って準備して、ボロ<襤褸>は着られない着物さ。それを集めて、
それを洗ってからね、準備したわけさ)
G51 [ʔu┌re:┐ ʔai┌ʃi┐ namme: bake:](それは、そして何枚ばかり<ぐらい>)
S52 [nam┌me:┐tʃi ┌ʔain┐na: ʔure: ʔatʃimira:┌ji┐nu bui┌je┐:10 ʔa┌ji┐n ʔu┌nine:┐ ne:┌n┐sa:]
(何枚とあるものですか。それは、集められるだけのぶんさ。あるもんですか、あ の時にはないよ)
U […ʔuine: ne:nsu┌ga┐: p’uku┌ta:┐madi k’i:ju:su:tu](あの時は無かったが、ボロ まで着たものだから)
S [namma:ja ʔoʃime:di ʔju:suga:jo: mu┌ka:┐ʃe: ha┌wo:┐tiru ┌ʔju:te:tu┐jo:](今 はオシメと言ったけれどね。昔はハ┌ヲー<カコー[kako:]<「かかふ」「襤褸。ぼ ろぎれ」万葉集⑸の転訛>と言ったからねえ)
S [ʔu┌nu┐ ha┌wo:┐di ┌su:ja:┐ p’uru┌ginu┐ru ʔatʃi┌miti┐ mu┌ru┐ ʔa┌ra:je:ni┐:
┌nu:┐ no:┌jin┐sanro┌:](そのハヲーと言うのは古着を集めて全部洗って、何も縫いも しないよ)
U [no:┌ran┐sa ʔunumama:](縫わないさ。そのまま)
S [no:┌ji┐n saŋ ┌ʔunuma:ma:┐ sugu┌:┐ ʃi┌ka:tʃi┐ ʔan┌tʃi┐ ʔan┌tʃi su:taru┐ muka:┌ʃija](縫いもしないで、そのまま すぐ<尻に>当てて、そのようにしたも のだよ、昔は)
G53 [ʔu┌nu┐ naga:┌sara┐ ha┌ba:kudi┐ pa┌wa:uti┐11 kima:┌ti┐ ʔuran┌taŋ](その長さか ら幅など、 幅などは 決まっていませんでしたか)
S54 [┌wu:┐wu┌wu:](いや)
U [┌ʔŋ:┐ʔŋ┌: ʔaŋʃi┐ na┌ge:ku┐na ʔarando┌:](いや、そんなに長くではないよ)
S [┌ʔje:┐ nu:┌ŋ┐ kima:ra┌ŋ┐: ʔure:┌jo┐: su┌gu:┐ purugi┌nu┐ p’ikki┌jei:┐ni je:
┌du┐tʃ’i ma┌ʃe:┐nugutu ʃi┌ka:ʃe:jassa┐nu gutu: no:┌ji┐nsan ┐sã:n nu:┌n┐ saŋ]
(もう、何も決まらない。それはねえ、すぐ古着を引き破って 自分で いいように
<尻に>当てやすいように、縫いもしない。何もしない)
U [nu:┌n santaŋ┐ no:ji┌n┐de: ʃu:┌ji](何もしなかった。縫いなどするものですか)
S [┌tada:┐ ti:┌tʃi┐jo: he:┌jai┐ni jai┌je:i┐niro┌:┐ ʔaŋʃ┌ʃi┐ ʃi┌ka:ʃe:sa┐nugut’u: ʔaŋʃi12 mama:┌ru┐ta:┌ru┐ muka:┌ʃi┐nu](ただ一つね、引き破って、破ってですよ。そして、
<尻に>当てやすいように<敷きやすいように>、そのままであったよ。昔の…)
G55 [ʔan┌tʃi: nnamanugutu:┐ ma┌ru:┐ʃi maru┌ta:](そのようにして、今のように生ま れるの)
S [ʔa:┌:┐:┌:┐ ʔantʃi: ʔu┌ni:ni┐ nu:n sa┌n┐ro:](いやいや、あの時は何もしないよ)
G [mataja: ha┌wo:┐ um┌bi┐ su:su┌ga┐:](また、ボロを準備するわけだが)、[ma┌ta┐ ʔurira:](またそれは)
U56 ……
G57 [pusu: tʃina:gu k’wa: ┌ʔui┐ginu:nditʃe: ʔai┌t’aŋ](臍ヘソをつなぐ。子供は産着ウブ ギといって、ありましたか)
U58 [jije┌:](ええ?)
G59 [ʔui ʔanu:](産<着>)あの…
U60 [┌ʔuiginu:┐di┌tʃe┐: jo: tʃin┌tu na:kariʃi┐do┌:13 no:┐ji┌tam┐ba┌:┐jo: ʔuji┌ginu:
na┐:ʃi┌kipinitʃi:┐ʃi ┌na:ʃiki:┐nuba: bi┌ke:┐ kju:tu ha┌wo:┐ʃiru hara:mi┌tʃi14 ʔuta:ru na:┐ʃiki┌…](産着というのはね、ちょうど半尋だよ。縫ったわけだよ。産着は名づ け日<命名の日>に、名付けの時だけに着るので、ボロで巻き付けて居たよ。命名 する日も…)
G61 [ʔanu: k’inu: ne:n┌t’aŋ┐ waraŋ┌kja:┐nu ʔunu:](あのう、着物は無かった? 子 供たちの)
S62 [ʔu┌ne:┐ nu:┌ŋ┐ ki┌ʃi:ran┐do┌:](それまでは何も着せないよ)
G63 [ʔakaŋ┌gwa:┐nu k’inu┌:┐15 ne:┌ŋ](赤子の着物は 無いの)
S64 [p’uk’uta:tʃi hara:ku┌je:ji┐ni…](ボロ<襤褸>で くるんで…笑い)
U65 [hara:k’u┌tu:┐tijo: ʔa┌ra:ti┐ ha imi┌tu:┐ti hara:ku┌je:n┐ne: ʔa┌nu:┐ ʔu┌ri:ru┐ ʃu:taru](くるんでおいてねえ、洗って 保管しておいて、くるんだようにして。
それをやったよ)
G66 [ʔantʃi ┌mansaŋkude:ji┐ni16 ┌kju:nu┐ kinu:┌ja](そして満産などに着る着物は?)
U [┌mansanni┐ ʔŋ: ┌k’ju:nu┐ k’inu┌:┐ ʔunu: ʔuri: je┌:](満産の時に、ええ、着る 着物、その それさ)
G [┌nu:┐diga ʔunu: ┌na:┐ʃikiginu: ʔn:┌:](何と言うの、そのう、名付け着物の名前は)
U67 [┌na:┐ ʃi┌ki:┐nu ba:nu k’inu:te┌:](名前を付ける<命名の>時の着物さ)
G68 [ʔantʃi ʔunu: ┌ma:ri:┐ su┌ga┐: ʔantʃi pu┌su:┐ tʃ’i┌na:┐tʃai su:sukude:ja ʔi:┌tʃu:┐ kude:ja ʔantʃi ┌nu:┐ ʔitʃu:ga ʃike:turo:┌ta┐ ba:saŋ](そうやって、その、生まれ ますが、そして、へそ<臍>をつないだりするようなものなどは、糸などは、そし て何糸<どんな糸を>使っておられた? ばあさん)
U69 [mumen┌te:](木綿さ)
G [momeŋ17](木綿…)
G70 [ʔurija ʔanu: ┌dut┐tʃ’i ʔina:gunu ʔunu: haʃigi:tun ʔina:gudu k’iru:┌sunu:┐ ʔina:┌gunu┐ ʔuja:ndu ┌su:┐ ma┌ta daru┐ga mata:](それは、あのう、自分で、
女が、そのう妊娠している女が準備するの、その女の親がするの。また、誰がするの。
また)
U71 [ʔara:┌ŋ ʔure: kattinu18┐ wuta:┌ʃiga┐ muka┌:┐ʃija ┌namma:┐ te:┌ge:┐ ʔu┌ritʃige:ra┐ mu┌:┐ wa:┌ga su:taŋ( em┌bu:)](いや、違う。それは 経験者
<取り上げ婆>が居たが、昔は。今は大概それなどは私がした。全部)
G72 [m┌: ba:┐sannu ┌katti:ru┐ jate:sa┌ja:┐ ʔaŋʃe:](ええ、おばあさんも勝手<取り 上げ婆さん>であったんですね、それでは)
U73 [wa┌ne:┐ sam┌ba:je:](私は 産婆さ)。
S [ʔaõ: de:┌ ina┐ kat┌te┐:](ああ、大変な勝手。取り上げ婆の経験者だ)
G74 [ʔã: samba:](ああ、産婆)
U75 [samba jaru:](産婆だよ)
S [ʔu┌ri:nu basu:┐nu samba┌ja┐ jaru┌:](その頃<その当時の>の 産婆だよ)
G76 [┌na:ja┐19 ʔu┌ri:ja┐ t’a┌ruraga┐ nara:jinso:ta┌ru:](貴方は、それは誰からお習いな されましたか)
U77 [t’aru:┌ran┐ nara:ranu┌waŋ](誰からも習わないよ)
G78 [┌mi:┐nare: ki┌ki┐nare: ʃi:](見習い 聞き習いして)
U79 [ta┌da┐jo┌:┐ me: dut┌tʃi┐ kan┌tʃi┐ ʃi┌gute:nt’e:](ただね、自分で、勘で繋いだわ けさ)
G80 [ʔan┌tʃi:┐ ʔanu: to: ʔurine: ʔaŋ┌ʃe: katt’i:┐di suja: taruniŋga┌ru┐ ku:┌ŋ┐ ʔunu jina:┌guga┐ haʃigi:┌tu┐nu basu: ┌na┐: ʔanu mendo: mitʃi┐ tura┌ʃi:┐ditʃi:]
(そうして、あのう、それでは勝手<経験者>と言うのは、頼みに<ぞ>来るの?
その、女が、妊娠している時には、貴方がその面倒をみて下さい、と言って)
S81 [ʔa:ji: juna┌ka:ja┐jo: nandukiran çi┌tʃa:bara┐ jami┌:┐ne jo┌:┐: su┌gu:┐ tʃo:baja:nu20 ʔoba:┌jo:ʃʃi o:┐ra ʔabi┌ja:tʃ’i┐ watt’a:madi nimba┌ran┐taŋ ʔuku:hat┌t’i┐:](いや、夜中はねえ、何時からも下っ腹が痛むとねえ、すぐチョーバー 屋のおばあさんよ、と言って、門から大声を出して、私たちまで眠れなかった、起 こされて)
U [┌ʔŋ:┐ k’jassa┌ga k’wa:┐ nasa:t’a┌ga┐ juma:┌jin┐na:21 juma:ra┌n┐do┌:](まあ、ど れくらい子を産ませたのか、数えられるものか、数えられないよ)
S82 [so: uɲ┌ja:22 em┐bu ʔoba:garu pu┌su:┐ tʃ’i┌ e:┐ nuŋkui sunro┌:](昇順は全部 おばあが<ぞ>臍ヘソをつないだだりすることは、何もかもするよ)
G83 [ʔa: ʔanu: ʔamaŋga](ああ、あのう、あそこで)
S84 [so:┌ uŋ┐ga ┌k’wa:nu┐jo: ʔanu: nan┌naŋ┐ga ┌t’a:ruja┐: ʔa┌nu: nan o:┐ga t’a:ra waka:┌ransu┐ga: na: so: uɲja ┌nu:┐ k’wa:ga┌ru:┐di ʔi┌tʃa:gutu┐jo:](正順の子が ねえ、あのう 何男であったのかねえ、あのう何女であったか、分からないが、も う昇順は、<息子、娘の>何子かねえと言ったからよ)
[┌k’wa:┐ na┌tʃe:suga:┐ pu┌su:┐ tugu:nu23 tʃ’o: ʔu┌ranto:┐ ʔo┌ba┐: ha┌ku┐ ka:┌n┐de:
ha┌ku:┐ ka:┌n┐de: ┌sum┐ba┌:┐: nu: k’wa:ga┌ru:┐ so:dzundi: ʔi┌tʃa:gutu┐jo┌:┐: so: uɲja ʃik’a:muk┌ka:┐nu24 mo:ça:25 ┌sum┐ba┌:](子を産んであるが、臍をつなぐ 人が居ないので、おばあさん、早く来ないと、早く来ないとと急セかすわけ。何の 子か<男女の何れか>昇順と尋ねたのでねえ、昇順は、ごちゃごちゃと混乱して、
しくじったものになってしまったと言うわけ)
[na: ʔina:┌gute:nte┐: ʔina:┌gu┐ natʃe:┌t’u┐jo: ʔiki:ga┌:┐ naɸu:┌nu┐ tʃimuje:┌nu┐ ʔina:┌gu┐ natʃe:┌t’u┐ kusa:┌mitʃi┐ ʃik’a:muk┌ka:┐nu mo:ja:di ┌ʔitʃa:tu┐ ʔaŋ┌ʃe:┐ ʔob┌ba┐: ja┌ra:han┐sa: ʃik’a:muk┌k’a:┐ nattu: jara:┌ɸuŋ┐ ʔan┌tʃi:┐di ┌tʃ’a:tujo┐: so:┌ uŋ┐ja ma┌t’ando:ru┐wa:t’i 笑 い。 ┌ʔju:┐mba┌:┐: 笑 い。 ʔansu┌t’u:┐ ma┌tan┐do:ruwa:di ʔaŋ┌ʃe:┐ wak’a:┌ruwa:┐ ʃimusa: to: ʔaŋ┌ʃe:┐ ʔob┌ba┐: ja┌ra:ɸusa:┐tʃ’i ja┌ra:tʃam┐ basu:┌n┐ ? a┌jim┐ba:jo:](それはもう、女児であったわ けさ。女児を産んだのでねえ、男の子を産むつもりが女児を産んだので、怒って、「し くじり失敗作のモーヤーだよ」と言ったので、<私は>そんならおばあさんは遣ら ないよ、しくじって訳のわからないものになっていると言うなら、遣れるものです か。そう言ったのでねえ、昇順は、「またもだよ<笑い>」と言うわけさ<笑い>。
それで、またもだよって。それなら わかるからいいよ。さあ、それなら おばあ さんを遣るさといって、遣った時もあるわけよ)
G85 [ʔan┌tʃi┐ mata ʔanu: pu┌su:┐ tʃigu:su┌ga┐: ʔu┌ri:┐nu ʃi:┌gu┐ kittʃ’ai ┌su:pusu:┐ra pa i: su┌ga┐: ʔuri:ja: k’jaŋgu┌tu:┐nu ʔuri:ga ʃikeita┌ru:](そして、また、あのう 臍ヘソを継ぎますが、 それ用の 小刀。切ったり する時などがあったはずですが、
それは どのような<如何なる>もの<小刀>を使いましたか)
U86 [junu: ɸu┌tʃu:nu┐ ʃi:guje┌:26](同じ、普通の小刀さ)
G87 [so:do┌ku┐ ʃitʃ’e:ji nu:┌n┐ san┌taŋ](消毒したり、何もしなかった?)
U88 [┌wa┐ka:┌ran┐taruwaŋ ʔure┌:](わからなかったよ。それは)
G89 [┌na:┐ nu┌:┐ san┌to:┐ sugu ɸu┌ma┐:ni ʃi┌ke┐: sugu ┌sutt’am┐ pu┌su:ra┐ ʔanu nu:ŋ┌kui┐ ji:sa:ni bjo:┌kin┐num baikinnuŋ…](貴方は何もしないで すぐ 小刀 をここに使い、すぐ ここに使い、すぐしましたか。臍ヘソから あのう 何もかも 入るでしょう。病菌もどんなばいきん<黴菌>バイキンも…)
U90 [bai┌kin┐nuŋ ʔuti┌ti┐ge:raru ja┌ru: ┐ʔuri┌ja┐ bai┌kiɲ ji:ʃija┐ ʔuti┌ti┐ge:rajo:
ʔuni┌kirara:┐ ʔuritu kuŋʃimi:tu nu:┌m┐ baikiɲja: ʔiriraŋʃigajo: pu┌su:┐nu ʔuti┌ti┐ge:ra ʔanu: ja┌na: mi i┐na: ʔa┌miʃitai ʃi:ne:┐jo: ʔu┌rira┐ baikin ʔi┌ji:tan┐di](黴菌も<へそが>落ちてからである。それは、 黴菌が入るのは、<臍 が>落ちてからよ。その時から、それと 強く締めるので、何も 黴菌バイキンは 入らないけれどね、臍ヘソが落ちてから、あのう 悪い水に 浴びせたりするとねえ、
それから黴菌バイキンは入ったってよ)
G91 [┌nu:n┐dija ┌ʔju:ru┐ ʔunu ba:┌saŋ┐ ʔunu: ma: pu┌su:┐27 da┌kundiga ji:tara nu:n┐diga ┐ji:taraja makkuru:┌k’u┐ nat’ai ʃi┌tʃigajo:┐ ʃi┌ni:sa:ni: ʔoba:┐ ʔunu waraŋ┌kja:ja](何と言いましたか、その おばあさん。その、まあ、臍ヘソをだくと か言ったのか、何と言ったかねえ。真っ黒くなったりしてからねえ、死ぬでしょう。
おばあさん、その子供たちは)
U92 [wane┌: ʔure┐: ʔa┌ta:ti┐ mja:┌nu┐waŋ…ʔa┌ri:ga k’wa:┐bike:jo: ʔanu: ʔikusa┌na:┐ ʔat┌to:┐ mut’e:jo: ʔanu: ○○○┌nu:┐ △△△ga k’wa:di ju: basu: △△△ga k’wa: …na: ʔi i┌kanti┐ ʃi┌tʃa:gutu┐jo: ʔuja┌:┐ tabu:┌jimi:28 k’wa:┐ tabu:jimi:di ʃitʃ’a:tu na: ʔuja┌:┐ tabu:jimiri ┌ʔjusa ɸuriba:┐ suŋku┌ i:┐ri29 ʃitʃaŋ](私は、
それは当たった<経験した>こと無いよ。あれの子だけね。あの戦の後になってね。
あの○○○の△△△の子という時、△△△の子は、もう 出かねていたので、親を 助けるか、子を助けるか、と言ったので、もう、親を助けてくれと言うさ。それを、
しくじってしまったよ)
G93 [ʔa: ʔanu: ʔu┌ri┐: unu: ┌naman┐de: ʔi:ne: ┌ʃipp’a┐i ┌ʃi┐tʃa:ʃe: ʔikira┌hai┐te:sa┌ja:┐ ba:saɲja: ┌tʃ’u:┐ibake:ŋ](ああ、あのう、それ、その、今で 言えば 失敗したのは、
少なかったわけですね、おばあさんは、一人だけで)
U94 [waneŋ juk’u: ʃup┌p’ai┐ja: ʔata:ti mja:ntaŋ](私は あまり 失敗は当たって みなかった)
S95 [ʃi┌ppai┐ zjen en santaŋ](失敗は全然しなかった)
G [hõ: ʔantʃiru](ホー、それで)
S [ʔan┌tʃi┐jo: sam┌ba┐k’aŋ sam┌ban witaŋ┐jo: wuni: ʃu:ʃeŋgo:ndine: je:
ʃen ennu ┌je┐: sam┌baŋ wi:ʃiga k’wa┐: nasa:ʃimi┌t’i┐ kara:┌ru┐ sam┌ba┐ ju┌butaru┐ ʔobam pu┌su:┐ tʃi┌ga:tʃ’ikararu┐ samba┌k’a┐n naʃijassantʃ’ijo:
ʔo┌ba:tuja](それでね、産婆よりも、産婆も居たよ。その時に、終戦後と言うとねえ、
戦前のさ、産婆も居るが、子を産ませてから<ぞ>産婆を呼んだよ。おばーに臍ヘソ をつがしてから。産婆よりも産みやすいと言ってね。おばあとは)
U [ʔaŋ┌ʃi namanu┐ ʔa┌nu:┐ ʔari┌ja┐: sam┌ba:](それで、今の あのう、あれは、
産婆は…)
S [ma┌ta:┐ sa┌ka:ʃimago┐: ʔun┌na┐munu: muru┌:┐ waka:┌ti┐ no:┌ɸum┐ba:jo:
ʔoba:ja ʔan┌tu:┐ sam┌baja: nammanu┐ sam┌ba┐k’aŋga ┌ o:┐ ite:sa30](また、逆 児、そんなものも みんなわかって 直すわけさ、おばあは。それで産婆は、今の 産婆よりもずっと上手であったよ)
U96 [ʔiɸa:┌ja┐jo: ʔiɸa:┌ja embu:┐ ʔanu┌:┐ jam┌p’a:┐nu ┌nammanu┐ sam┌ban so:ti ku:ta┐ su┌ga┐jo: ʔo┌ba:┐ nasa:tu┌ki┐jo┌:┐: wane┌:┐ ju:ɸuruŋ┌ga┐ ʔa┌miʃiŋga┐ ku:ku┌tu:┐di ʔi:ku┌tu┐ wanniŋ┌ga┐ pa ime:ja ʔitʃunasa:┌tu┐ja: ʔami:ʃiʃu┌ga:┐ k’wa:ja ʔan┌ni┐ʃitʃuga ʔu┌ri:nu┐ ʔa┌to:┐ja wanni:┌ga┐ ʔm:┌bu:┐ ʔan┌tʃi┐ nasa:┌tʃi┐ pu┌su:┐kuntʃi:garu ʔure: ku:┌tu┐ tima:┌ja┐ wa:┌ga┐ tu┌ti:┐ na:ja ʔanu:
na┌ŋgi┐bike: ʃi┌miti:┐ja: ʔoba:tʃ’i k’inu:┌n┐ ne:ru: wuti ki┌ʃi:ti┐ jita:munnu namanu samba┌ga┐:](伊波さんはね、宮城ゆきさんは、全部、あのう山入端の、
今の産婆も連れて来たけれどね、「お婆さん、産ませておいてね、私は お湯を浴 びせにくるから」と言うので、私が、初めのうちは、忙しいのでねえ、浴びせるけ れども子は、そんなにしていたが、それのあとは 私が多くは、あのようにして産 ませて、臍ヘソをくくってから、あれ<あの人>は来るので、「謝礼<手間賃>は私 が取って、貴方は難儀ばかりさせてねえ、おばあさん」といって、着物もネルを織っ て<私に>着せていたよ、今の産婆が…)
G97 [sa┌kaŋgwa:┐ nat’u:ʃe: ┌kjattʃ’iga┐ waka:ji┌taru┐ ba:saŋ](逆児になっているの は どのようにして わかりましたか、ばあさん)
U98 [sa┌kaŋgwa:ja t’a:┐ma:┌ra31 kantʃi┐ ki┌sa┐…ʃi┌ko:jitu:](逆児は ちゃんとわかっ ている。このように…準備されているので)
G99 [┌wata:┐ sa┌wa:jine:┐ waka:┌jimi](腹をさわったらわかりますか)
U100 [┌ʔa┐ra:┌ŋ┐ ʔn i┌ti ku┐waru waka:ji┌ru](いや、 出てくれば<ぞ>わかる。<出 てきたらわかる>)
G101 [┌ʔure┐: ʔaitʃi: tui┌no:┐ʃin┌suŋ](それはそうして、とりなおしもしますか)
U102 [tujin┌o:┐hando┌: ʔunumama┐ ʔn a:suŋ](とりなおさないよ。そのまま出す)
G103 [ʔan┌ti┐ ʔumat┌t’i┐jo: ┌ʔunu: nama:┐ja na: ʔanu: k’wa: na┌ɸu:┐nu basu:m pana:┌ʃi┐jasuŋga ʔu┌ri:ra┐ jina:gu┌ga┐ ʔantʃi haʃi:gi┌t’u:┐nu basu:do┌:┐ ʔanu:
ʔuŋgutu:nu kutu: ʃi┌tʃe┐: nara┌n┐tuka: mu:┌tu┐nu32 kutu: ʃi┌tʃe┐: nara┌n┐ tuka: ┌te:ge: ʔai┐te:sa:ni ʔanu: ┌ki:┐ ʃiki:nu kutu:](そして、そこでねえ、その 今は…あのう、子を産む時の話であるが、それから、女がそうやって、妊娠してい る時ですよ。あのう、そのようなことを してはいけないとか、こんなことをして はいけないとか、たいがい ありましたでしょう。あの 気をつけるところのことが)
U104 [ʔu┌ri:┐ nun┌di┐ ʔunu tamunu┌nu┐ mataba┌ja:┐ kude: wa┌raŋki:┐jo┌: su┐ga]
(それは何と言ったっけ、その薪の「股になっているものなどは割るなよ」と言う けれど)
G105 [tamunu┌nu┐ matabaja┌:┐ waraŋ](薪の股になったものは割らない)
U [waraŋki:di ʔju:┌taɲ┐jo:](割るなと言ったよ)
G [mata](また)
U106 [matabaja┌:┐ waine: ʃiba:┌gwa:┐ naɸu:n┌di┐ttʃ’ijo:](股のあるものを割ると、みつ くち<兎唇。シーバー>になすと言ってねえ)
G [ʔahã┌:┐ ʃiba:┌gwa┐: naɸu:ndittʃ’i ┌ja┐:](あはー、兎唇<みつくち>の子を産む と言ってねえ)
S107 [ʔure: meiʃin┌te:](それは迷信さ)。
U [meiʃiɲjo:](迷信だよ)
G108 [ma┌ta┐ na:p’e: ┌ʔai┐te:sani](また、もっと あったでしよう)
U109 [na:pe:ja…ʔure: k’waŋ┌ke:┐ ne:ŋ](もっと…それは関係ないよ)
G110 [┌ʔa┐ra:┌:┐: ʔanu: nu:gara: ┌nu:┐gata:┌ru┐: ʔunu ʔe:to …┌ja:┐nu ┌ʔa┐ri:
ku┌de:┐ŋ](違うよ。あのう、何だったか。その えーっと…家の)
S111 [┌ʔã┐: jes┌sa:┐ gainu:](ああ、そうだ。 蟹の)
U [┌je:je┐:](ええ、そうそう)
S [ha┌wo:33](腹部の甲羅)
U112 [┌gainu┐jo: ʔure:](蟹のねえ、それは)
S [pi┌sa:┐ wandate:34 ʃi:ne: mata: pugi:ntoka:](足を切り裂いたりして調理する と、股が折れるとか)
U [┌gainu┐ pi┌sa:┐ wuta:┌tu┐jo: jam┌pa:┐mana:35 wuisu┌ga:┐ wuje: ┌gainu┐ pi┌sa:┐ wuti guma: ┌wi:┐ ʃitʃi:](蟹の足を折ったのでねえ、山入端に居るけどさ、蟹の 足を折って、小さく折ったり)
S [munugi┌re:┐ ʔitʃ’aɲjo:](もの忌み、もの嫌いと言ったよ)
U [ʃitʃa:tu ʔa┌nu:┐ ʔi┌ e:┐ ʃitʃen:┌te┐: ʔi┌ e:┐ ʃitʃen┌te┐: ʔi┌ e:┐ ʃitʃiru ʔu┌nu gainu┐ pi┌sa:┐ wu┌tan┐diga:┌ra┐ mu:┌ru┐ ʔan┌tu:┐ jam┌pa:┐ ti:gwa:36 natu:ŋʃe:
ʔari:](したので、あのう、漁りをしたわけよ。漁りをして、その蟹の足を折ったか らとか? それでその人は、 山入端の小さな手<片手は掌の無い手>になっている よさ)
G113 [munugi┌re:┐ ʃitʃi narandisu: nu:ku: ʔaisa:ni:](物忌みは、やってはいけないと いう、あれこれが あるでしょう)
S114 [õ: na gandu:ndo┌:](ああ、それはもう、沢山あるよ)