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九州大学学術情報リポジトリ

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Academic year: 2022

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九州大学学術情報リポジトリ

Kyushu University Institutional Repository

実世界における言語学習の支援のためのユビキタス 学習分析に関する研究

毛利, 考佑

https://doi.org/10.15017/1785423

出版情報:Kyushu University, 2016, 博士(工学), 課程博士 バージョン:

権利関係:Fulltext available.

(2)

(別紙様式2)

氏 名 : 毛利 考佑

論 文 名 : Ubiquitous Learning Analytics for Supporting Real-world Language Learning

(実世界における言語学習の支援のためのユビキタス学習分析に関する研究)

区 分 : 甲

論 文 内 容 の 要 旨

近年, スマートフォンやタブレット端末などのモバイル機器や, センサーネットワーク等のユビキタス技術を 教育や学習の支援に用いたユビキタス学習(u-Learning)に関する研究が盛んに行われている. u-Learning 登場により, いつでも・どこでも, 学習したいと思った時に, 学習ができる環境を構築することが可能となった.

この学習形態は, 授業内の学習(フォーマルラーニング)だけでなく, 授業外の学習(インフォーマルラーニン グ)でも行われるため、インフォーマル学習支援が必要とされている. 例えば, 自然科学の分野でu-Learning を導入し, 大学キャンパス内の植物に付与した RFID タグの情報を読み込むことで, その植物に関するいく つかのクイズが出題され, 学習対象物に関する知識を直接的に経験することができるコンテキストベースの

u-Learningの研究などがある. このほかにも, u-Learningは言語学習にも応用されているが, インフォーマル

な言語学習の場において, 語彙や単語をメモしたとしても, 学習した知識や状況を思い出せないときがある.

この問題の解決策として, モバイル端末のセンサーを利用することで, 場所や時間などの情報を容易に学 習ログとして残すことができ, 学習者が再び同じ学習状況になった場合, その記録した過去の学習ログを提 供することで思い出させることができる. しかし, 既存の u-Learning のほとんどが, 長期的なログ収集が行わ れず, 一度の評価実験で収集した学習ログを授業外活動の評価やコンテキストに基づいたログ推薦のため に利活用している.

本論文は, 留学生の語学学習の向上を目的としたSCROLLと呼ばれるu-Learningシステムを2009年度 から長期的に運用し, 2000人の留学生の2万の学習ログを収集した. その収集した学習ログを多面的な学 習分析手法を用いて可視化・分析し, その分析結果を実世界上の学習者の能力や状況に応じて推薦する VASCORLL(Visualization and Analysis System for Connecting Relationships of Learning Logs)と呼ばれる システムを開発した.

VASCORLL の評価方法として,(1)システムの使いやすさや性能, (2)学習機会の増加や語彙力の向上な

どの学習効果, (3) 推薦した学習ログが学習者にとって適切であったか, などの評価を行った. 評価実験は, 徳島大学と九州大学の留学生を対象に語学学習のスキル向上を目的として実施された.

第 1 回目の評価実験では, 学習者の能力と状況に応じたタスクに基づいた経験学習を提供することで, 学習者の語彙力の向上及び長期記憶に効果があることが実証された. 第 2 回目の評価実験では, 収集し たログの可視化システムの評価を行い, 本研究で提案した可視化方式と従来の可視化方式の使いやすさと 学習効果を比較したところ, 本研究が提案した可視化方式の使いやすさと学習効果に有意な結果が得られ た. 第三回目の評価実験では, 実世界上の学習者の状況に応じて適切な学習パターンを推薦するために, アソシエーション分析を行った. 実世界上の学習者の年齢, 性別, 能力, 状況の項目に最も一致する効果 的なログを推薦し, その推薦したログが学習状況や環境に適したかどうかの評価を行ったところ, 薦基準値

(Confidence)が0.8 以上の場合において, 推薦されたログを好んで学習し, 学習機会が大幅に増加すること

が実証された.

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