岡山大学構内遺跡調査研究年報■
昭 和 58年 度
岡山 1大 学埋蔵文化財調査室
岡山大学構内遺跡調査研究年報 1
昭 和 58年 度
岡山大学埋蔵文化財調査 室
序
ここに岡山大学構 内の埋蔵文化財 についての調査成果 を初 めて刊行 す ることにな りました。
周知 の よ うに本学構 内外 には多数 の遺跡が分布 してい ます。代表的な遺跡 として津島キ ャン パスお よび周辺の朝寝鼻貝塚や津島遺跡
,農
学部演習林 内の七つ執古墳群や中世 山城,鹿
田キ ャンパス内の鹿 田遺跡 な どがあげ られ,そ
の時期は縄文時代か ら中 。近世 にお よび,遺
跡 の性 格 も貝塚,集
落,墳
墓,城
郭 な ど多岐 にわた ってい ます。 この よ うに豊かな埋蔵文化財 を学 内 に有す ることは研究・教育機関 として本学に とって また とない財産であ り,そ
の積極的な活用 が求め られ まし ょう。 また 同時 に本学周辺の市街化 に よる環境変化が著 しい現在にあっては,特 に本学 に残 された 自然環境 と埋蔵文化財 の保全 も大学 としての重要 な役割であ ります。
幸 い本学 において近年各種施設 の新改築や排水基幹整備が進む過程 で、大学施設の整備充実 と文化財 の保護活用を調 和 させ よ うとい う機運が高 ま り
,主
体的 な調査 研究 と保護活用をめ ざ して昭和58年3月に埋蔵文化財調査室が設置 され ました。埋蔵文化財調査 室 の本年度 の調査成 果 は本年報 に示 され た よ うに予想 以上 の ものが あ りま す。 これは学内
,学
外 の多大 な協力 と調査室職員の努力の賜物 であ ります。今後 も文化財 の保 存 と活用をめ ざして関係諸氏の活躍を期待す る次第 です。末尾にな りましたが
,昭
和58年度は調査室活動の本格的な開始 の年 にあた り,多
くの方 々から指導
,助
言,協
力 を得 ました。特 に岡山県教育庁文化課 ・総務部 県史編纂室,岡
山市教育委 員会文化課,本
学文学部考古学研究室,埋
蔵文化財保護対策検討 専門委員会,並
びに本学関係 各位 に一方 な らず御援助 をいただ きました。姦 にあ らためて各位 に深謝 いた します。 また今後 の一層 の協力 と援助 をお願 いす る次第 であ ります。昭和60年 1月20日
岡山大学長 大 藤 員
1 本年報 は岡山大学構 内において昭和58年4月か ら同59年3月末 日までに実施 した埋蔵文化 財 の調査 と保存
,お
よび 岡山大学埋蔵文化財調査室 の活動成果 を まとめた ものであ る。2 岡山大学構 内の埋蔵文化財 の調査 に際 しては
,国
土座標を測量等の基準 としてい るが,岡
山大学津島地区 と同鹿 田地 区ではその設置基準 を次 の よ うに定めた。
1)岡山大学津島地区では
,国
土座標第5座
標系 (X=‑144,500,Y=‑37,000)を 基点 とし,一
辺50mの
方形 の地区割 を して遺跡 の位 置 を表示 した。 また,津
島キ ャンパスは調査 の便宜上
,津
島】ヒ地区 と同南地 区に三分 す る (図 版2)。2)岡山大学鹿 田地 区では
,国
土座標第5座
標系 (X=‑149,800,Y=‑37,400)を 基点 とし,座
標軸 を N15°Eに
振 った ものを構 内座標 とす る。地区割 は一辺5mの方形 を用 い,調
査 に対応 した (図 版1)。3)本文 中で用い る方位 は鹿 田地 区は真北 を
,津
島地 区は磁北 を使用 してい る。3 岡山大学構 内及び関 連施設内の遺跡 の名称は
,農
学部演習林 内に分布す る古墳群等の周知 の遺跡 の場合,そ
の まま踏襲す る。津島地区構 内で新たに発見 された遺跡 は,遺 存 す る小字 名 を用 い るか,津
島 岡山大学構 内遺 跡 と仮 称 し,地
点 ご とに任意 の記 号 を用 いて示 す。 ま た,鹿
田地 区は全域 を これ まで用い られ て きた「 鹿 田遺跡」を使用す る。4 本書 で使 用 した遺構 の略号 は次 の とお りであ る。SB:住 居l■・ 掘立柱 建物, SE:井
戸・ 野壷,SK:土 壊 墓・ 土羨,SD:溝 ,SA:柵 状遺構・ 柱 穴列,SX:そ の他 5 遺構 の番号 は調査時 の仮称 の ままであ る。
6 遺構・遺物 の実 測 と整 図は
,青
木進 治郎,家
田淳一,五
十嵐直志,池
上博,池
橋幹,伊
藤真
,今
津啓 子,大
久保徹也,小
池幸夫,小
池イ申彦,小
池や よい,駒
井正 明,栄
一郎,鈴
木英 男,鈴
木 康 之,高
井健 司,田
中裕 介,南
堀正,千
葉 豊,新
納 泉,贄
元 洋,八
谷 隆生,馬
場洋
,平
井 典子,北
條 芳隆,松井潔,官
原博幸,安
井 ともえ,山
田雅子,山
本悦世,吉
留秀敏
,吉
村健,力
竹孝典が お こな った。遺物 の撮 影 は栄一郎,吉
留秀敏がお こな った。7 本文 は
,小
池伸 彦,平
井典子,山
本悦世,吉
留秀敏が分担執筆 した。執筆者名は文末 に記 した。8 編集 は近 藤義郎 の指導 の もとに吉 留秀敏
,山
本悦世,栄
一郎が当 った。9 本年度 の発掘調査・整理 において本学考古学研究室 の稲 田孝司
,宇
垣屋雅両氏の援助を う けた。記 して深謝 したい。例
岡山大学構 内遺跡調査研究年報
1
昭和58年 度目
第 I部 岡山大学構 内埋蔵文化財保護対策要項
1
岡山大学埋蔵文化財調査室設置に至 る経過……… 12
岡山大学施設設定委員会埋蔵文化財保護対策検討専門委員会規程……… 13
岡山大学埋蔵文化財調査室設置要項………Ⅲ………24
昭和58年度普及活動……Ⅲ……・………Ⅲ………35
岡山大学構内のこれ までの調査 (昭不H55年度以降)………∵………・4第 二部
昭和58年 度 岡山大学構 内遺跡発掘調査報告
第
1章
昭和58年 度岡山大学構 内追跡調査 の概要 … … … ……… …… … 5 第2章
鹿田遺跡 BG・BH19〜
21区 の発掘調査概 要 …… … …… … … …… … … …… 7 第3章
鹿 田遺跡AU〜BD28〜
39区 の発掘調査概 要 … … …… … …… … ………■第
4章
津島BH13区
の発 掘調査概要 ……… … …… … …… ………… … … ……18 第5章
津島 BE14。18、 BF17・18、 BG14、BH13〜
15区 の発 掘調査概要 … … … ……… … ……… ……… … … …21 第6章
昭和58年 度岡山大学構 内の試掘・立合調査 報 告 … … … ……… …… ……… …25 第7章
昭和58年 度構 内追跡調査 の まとめ…… … … …… … … ……… …29挿 図 日 次
図1 調査 区東壁 の層序 ……… 7
図2 弥生時代後期〜 古墳時 代湖 頭の遺構 ………Ⅲ…・……・………8
図3 井戸SE7と出土遺物 ……Ⅲ………Ⅲ………・………
,8
図4 古代の遺構……… 9
図5 井戸SE4と 出土遺物 ………・………Ⅲ………・9
図6 中世 の遺構 ………・…………・………?…………10
図7 井戸SE3と出土遺物 … ………・……… ………・―・10
図8 調査 区西側 の層序 ………11
図9 古代の遺構 ………12
図
10
住居llLS B 7… ………・………・・12図H SB7の 出土遺物 ………・………13
図
12
井戸S E21と出土遺物 ………・………Ⅲ………14図
13
中世 の遺 構 ………Ⅲ………Ⅲ………Ⅲ……15図
14
井戸 S E17・S E14…
………16図
15 S E17出
土遺物,S E14出
土遺物 ………17図
16
調査 区西壁 の層序 ……… ………18図
17
弥生時 代の遺構………・………。19図
18
津島B H13区
の出土遺物 ………20図
19 A地
区遺構検 出状態―・………・…Ⅲ………。…… …21図
20 A地
区東壁 の層序 ………21図
21 A地
区の 出土遺物 ………22図
22 B地
区 の遺構 と遺物の出土状態 ……Ⅲ………・―・………Ⅲ………23図
23 B地
区の出土遺物 ………・………・……Ⅲ………23図
24
弥生時 代の遺構 ………24図
25 C地
区の出土遺物 ………24図
26
津島地区 の試 掘調査 配置 図……Ⅲ………Ⅲ………25図
27
試掘調査 の上 層柱状 図………26図
28
蒸 気 配管埋設予定地 貝層検 出状態 ………Ⅲ………・……Ⅲ………Ⅲ28 図29
蒸 気 配管埋設予定地東壁土 層 図………28図
30
出土遺物 ………28表 目 次
表 1 岡山大学構内のおもな調査・……Ⅲ ………・………
4表 2 昭和
58年度の発掘調査…Ⅲ ………・………。 ………
6図 版 目 次
図版1 鹿田地区全体図 と調査地点 図版
2
津島地区全体図図版
3
鹿田遺跡BG・ B H19〜
21区1 中世・古代遺構全景 (南か ら
) 2
井戸SE3(東
か ら)図版
4
鹿 田遺跡BG・ B H19〜
21区1 井戸
SE3と
杭列SAl(東
か ら) 2 SE3出
土遺物3
井戸SE4井
筒 (北か ら) 4 SE4出
土遺物図版
5
鹿田遺跡BG・ B H19〜
21区1 弥生時代遺構全景 (南か ら
) 2
井戸SE7(西
か ら) 3 SE7出
土遺物 図版6
鹿 田遺跡AU〜B D28〜
39区1 調査開始段階 (東か ら
) 2
溝SD4(南
から) 3
井戸S E14(南
か ら)図版
7
鹿田遺跡AU〜B D28‑39区
1 井戸
S E17井
筒 (東か ら) 2 S E17出
土遺物 図版8
鹿田遺跡AU〜B D28〜
39区1 建物
SBH(東
か ら) 2
井戸SE4井
筒出土状況 (西か ら)図版
9
津島B H13区
1 弥生時代遺構検 出状況 (南から
) 2
出土遺物 図版10
津島B E18,B F17・
18区1 調査区全景 (北から
) 2
出土遺物 図版11
津島B E14区
ユ
中世遺構全景 (東か ら
) 2
土層 (西壁) 3
出土遺物 図版12
津島B G14,B H13〜
15区1 調査区全景 (北か ら
) 2
出土遺物 図版13
鹿 田遺跡AX〜A Z22区
1 包含層検 出状態 (南か ら