ノ ー ト
RVA
缶を用いた新規米飯物性評価法と食味官能評価との関係
芦田(吉田)かなえ
1,2)・保田 浩
1)・池ヶ谷智仁
1)・梶 亮太
1,3) 1) 農研機構・北海道農業研究センター,北海道札幌市,〒 062-8555 2) 現:農研機構・次世代作物開発研究センター,茨城県つくば市,〒 305-8518 3) 現:農研機構・中央農業研究センター,新潟県上越市,〒 943-0193New method for evaluating texture of cooked rice using RVA canister and comparison with
sensory evaluation
Kanae Ashida-Yoshida1,2), Hiroshi Yasuda1), Tomohito Ikegaya1) and Ryota Kaji1,3) 1) Hokkaido Agricultural Research Center, NARO, Sapporo, Hokkaido 062-8555, Japan 2) Present address: Institute of Crop Science, NARO, Tsukuba, Ibaraki 305-8518, Japan
3) Present address: Central Region Agricultural Research Center, NARO, Joetsu, Niigata 943-0193, Japan
キーワード 炊飯米,RVA 缶,少量炊飯,テクスチャー,官能評価
緒 言
日本では多様な水稲品種が育成され,主に家庭で炊飯 して喫食される品種だけでなく,弁当,寿司,丼もの, 冷凍食品といった外食,中食,加工食品向けに用途に応 じた米品種が選択できるようになってきた.炊飯米の用 途によって硬さや粘りなど求められる物性は異なるため, 炊飯米の物性は用途を判断するための重要な指標である. 一般的に,米澱粉中のアミロース含有率が低いほど炊 飯米は柔らかく,粘る性質を示すことが知られている. アミロース含有率はオートアナライザ等の装置を用いて ヨウ素親和度を測定することで簡易に測定することがで きるため,育種の現場ではアミロース含有率を測定する ことで炊飯米のおよその物性を推定している.しかし, 「コシヒカリ(アミロース含有率 17% )」と「日本晴(ア ミロース含有率 19% )」(伊勢ら 2001,松江ら 2002)の ように,アミロース含有率が近くても炊飯米物性が明確 に異なる品種もあり,炊飯米物性の違いをアミロース含 有率だけで予測することは困難である. 炊飯米の物性を評価する方法としては,官能評価法や 物性測定装置を用いた評価法がある.官能評価法におい ては,炊飯米を十名以上のパネルが実際に食べて硬さと 粘り等を評価する(福井・小林 1995).この方法では人 編集委員:加藤 浩 2020年 3 月 24 日受領 2020 年 6 月 15 日受理 2020年 11 月 11 日 J-STAGE 早期公開 Correspondence: [email protected] が食べた時の評価を基準米との相対的な数値として示す ことができ,信頼できる指標となる.一方,同法では炊 飯に数百グラムの白米が必要であること,パネルの評価 傾向に個人間差や地域間差の存在が想定されること,基 準米が異なる地域の食味試験データを比較することがで きないといった短所がある. 物性測定装置を用いて炊飯米の物性を測定する場合, アルミ製プリンカップを用いた少量炊飯(豊島 1995)や PCR用サーマルサイクラーを用いた炊飯(中村ら 2007) によって,必要となるサンプル量を数粒~数十グラムに 減らすことが可能となる.物性測定では,食品の物性を 測定するための圧縮試験機(テクスチュロメータ)を用 いて米の粘りや柔らかさの解析が行われる.テクスチュ ロメータは,テクスチャーアナライザやテンシプレッ サー,クリープメーター,レオメーター等様々な名称で 市販されている装置があり,機種によって動作に特徴が あることが報告されている(野内ら 2012).しかしなが ら,試料容器や測定治具,圧縮速度,移動距離などの測 定条件が同一であれば同じ物性を測定できると考えられ る.炊飯米の物性を測定する際には,炊飯米を測定容器 に詰めて集団粒として測定する方法や,炊飯米から整粒 を一粒ずつ取り出して数粒もしくは単一粒の物性を測定 する方法がある(山本ら 1988,岡留ら 1996,岡留ら 1998,高橋ら 2000).集団粒の測定では,炊飯した試料 を測定容器に詰め替える作業が入ることで,測定値の変 動が大きくなること,複数粒や単一粒の測定では 20~数 十回の反復が必要となり測定に時間がかかり多数のサンプルを処理することができないといった問題がある.高 橋ら(2000)は内径 50 mm 高さ 25 mm の特製の米飯 シャーレに精米 8.0 g を入れて炊飯と物性測定を行う系を 報告しているが,特殊な容器と米飯成形機が必要となる. 炊飯米の物性測定で得られる数値は官能評価の項目と対 応すると報告されている(岡留ら 1998)が,育種選抜や 遺伝解析に実際に使えるような多検体を処理できる実験 系は確立されていない. 我々は穀物粉や澱粉等の粘度測定装置であるラピッ ド・ビスコ・アナライザー(Rapid Visco Analyser: RVA, Perten Instruments)のアルミ製測定容器を用いることで, 5 gの精白米について炊飯から物性測定まで容器を移し替 えることなく炊飯米物性の測定を可能とする評価系を開 発してきた(芦田 2018).熱伝導率の高いアルミニウム 製の RVA 缶は,容器の高さ・内径・重量が同一ロット内 で揃っているため,炊飯容器としても物性測定容器とし ても利用可能である.この方法で測定した炊飯米物性の 数値が食味官能評価の結果と相関が高ければ,育種選抜 で簡易的に炊飯米物性を測定する方法として有用である と考えられる. そこで本研究では,RVA 缶による少量炊飯物性評価法 が煩雑で複数回の反復が必要な食味官能評価の代替とな り得るか否かを検証するために,同一試料を用いて食味 官能評価と少量炊飯物性測定試験を行い,両者の間で “食感”と“物性”の相関を詳細に検討した.
材料および方法
1.供試材料 2018年に農研機構北海道農業研究センターの羊ヶ丘圃 場(札幌市)で栽培および収穫された水稲品種・系統の 玄米サンプルのべ 59 点および 2018 年産の市販の精白米 6点,合わせて 65 点を材料として用いた.供試した水稲 品種・系統の一覧を表 1 に示す.「ななつぼし」,「さんさ んまる」,「ほしまる」,「大地の星」については,移植栽 培だけでなく直播栽培も行った.施肥はすべて慣行法(全 量基肥,窒素:0.70 kg/a,リン酸:0.85 kg/a,カリウム: 0.60 kg/a)で行った.玄米サンプルは 1.9 mm の篩目で選 抜し,縦型精米機(RICEPAL VP-32T,山本製作所)を 用いて 90% に搗精した.精米の水分は米麦水分計(ライ スタ,ケツト科学)を用いて測定した. 2.アミロース含有率とタンパク質含有率の測定 90%に 搗 精 し た 精 米 約 10 g を 電 動 コ ー ヒー ミ ル (CM-50, Kalita)で粉砕することで精米粉を得た.精米粉 を 50 mg 量り取り,イオン交換水 3 ml を加えた後に 2 N NaOHを加え室温下で一晩静置することで糊化させた. 稲津(1988)の方法に準じて糊液とヨウ素との反応を自 動測定装置(オートアナライザ,ブランルーベ)で測定 した.検量線は,アミロース含有率 0% の「はくちょう もち」および 19.4% の「ゆきひかり」標準サンプル(ビー エルテック)の精米粉を用いて作成した.アミロース含 有率は各試料について 2 反復測定し,平均値を求めた. 精 米 の タ ン パ ク 質 含 有 率 は 近 赤 外 分 光 分 析 装 置 供試した精白米のアミロース含有率,タンパク質含有率および官能評価の結果 品種名 試験区数 アミロース含有率 タンパク質含有率 官能評価(平均) 移植区 直播区 % % つや 白さ 粘り 柔らかさ 味 総合 おぼろづき 1 0 13.9 6.9 0.29 −0.45 0.26 0.13 −0.03 0.00 さんさんまる 3 3 14.6 6.7 0.24 −0.11 0.33 0.45 0.13 0.20 ゆめぴりか 2 0 16.0 6.5 0.43 0.33 0.59 0.64 0.13 0.45 ゆきさやか 3 0 16.1 5.7 0.65 0.56 0.75 0.90 0.19 0.65 ほしまる 3 4 18.3 6.9 0.07 0.10 −0.16 −0.01 −0.03 −0.12 ななつぼし 6 4 18.6 6.0 0.24 0.42 0.05 0.10 0.06 0.14 大地の星 1 1 19.9 6.6 −0.25 −0.12 −0.73 −0.61 −0.34 −0.73 そらゆき 1 0 20.1 6.1 0.23 0.68 −0.27 0.00 −0.05 −0.09 きらら 397 3 0 20.2 6.6 0.16 0.40 −0.14 −0.03 0.07 −0.03 雪ごぜん 4 0 20.3 5.6 −0.04 0.32 −0.41 −0.39 −0.03 −0.26 育成途中系統 20系統 18.2 6.0 0.04 0.29 −0.05 0.06 0.00 −0.07 新之助 (市販品)1 16.0 5.5 −0.12 0.08 0.12 0.20 −0.04 −0.04 ヒノヒカリ (市販品)1 16.1 6.3 0.24 −0.56 0.32 0.48 0.08 0.20 つや姫 (市販品)1 16.4 5.4 0.16 0.20 0.08 0.32 0.12 0.36 ひとめぼれ (市販品)1 16.9 4.9 0.00 0.08 0.00 0.36 −0.04 0.04 あきたこまち (市販品)1 17.5 6.2 0.08 −0.12 −0.32 −0.32 −0.08 −0.08 コシヒカリ (市販品)1 18.0 4.7 0.08 −0.04 0.40 0.76 −0.12 0.08 試験区数が複数のものは平均値.官能試験は基準「ななつぼし」を 0 とした時の 7 段階(−3~3)で評価した結果の平均値を示す.各 項目の最小値と最大値を太字で示した. 表 1.(Infratec 1241, FOSS)を用いて測定した.測定プログラ ムは精米 STM を用い,各試料につき 3 反復測定して平均 値を求めた. 3.電気炊飯器による炊飯と食味官能検査 食味官能検査は稲育種マニュアル(豊島 1995)に基づ き北海道農業研究センター水稲育種グループで例年行わ れている手順に従い実施した.400 g の精米(13.5% 水分 換算)を洗米し,1.35 倍量の水を加えて電気炊飯器(JBH-G100,タイガー魔法瓶)にセットした.約 60 分間浸漬 した後に炊飯し,炊飯終了と同時にスイッチを切って 30 分間蒸らした.蓋を開け,釜に接した周辺部を除いてご 飯を素早く攪拌し,蓋をしてさらに 10 分間蒸らした後に 発泡スチロール製の薬味皿に取り分けた.基準米を慣行 栽培の移植区で収穫された「ななつぼし」とし,1 回の 試験につき 10 点のサンプルの“つや”,“白さ”,“粘り”, “柔らかさ”,“味”,“総合”について基準米を 0として 0 ± 3の 7 段階で評価した.官能評価のパネルは北海道農業 研究センターの職員から募集し,パネル数は 18~35 名 (平均 25 名)で 2018 年 11 月 13 日から 2019 年 1 月 18 日 の間に 21 回に分けて食味官能検査を実施した. 4.RVA 缶を用いた少量炊飯と炊飯米物性の測定 RVA缶を用いた少量炊飯物性測定には食味官能検査に 用いた精米と同一の試料を供試した.内径 37 mm,高さ 68 mm,重さ 11.8 g のラピッドビスコアナライザー(RVA) 用のアルミ缶(Sample cans, Perten Instruments)を炊飯容 器とした.5.0 g(14% 水分換算)の精米をアルミ缶に量 り取り,物性測定装置(クリープメーター RE2-33005C, 山電)を用いて缶底を 0 として試料の高さを測定した. 精米を一旦缶から取り出してステンレス製のミニ茶こし ボール(NKS200-554,中島桐次郎商店)に移し,ビー カーに入れた蒸留水中で 20 回振ることにより洗米を行っ た.アルミ缶に洗った精米を戻して洗米時の吸水分も含 めて元の精米の 1.6 倍量(精米 14% 水分ベースで 8.0 ml) となるよう蒸留水を加えた後,ラップで蓋をして 30℃に 設定した恒温庫内で 30 分間吸水させた.蒸留水 8 ml の みを入れたアルミ缶を中心に配して洗米を入れたアルミ 缶 6 個を円形に並べ,輪ゴムで固定し,電気炊飯器 (SR-03F,ナショナル)の釜の中央に配置した.内釜に 蒸留水 75 ml を入れて蓋をし,炊飯器のスイッチを入れ た.約 30 分で自動的にスイッチが切れた後,15 分間蒸 らした.炊飯器の蓋についた水滴が米飯に落ちないよう にして蓋を開け,アルミ缶をまとめて炊飯器から取り出 し,キムワイプを被せ,その上からアルミホイルで覆っ て,30℃の恒温庫内で 1 時間放置した. 本研究では,4 台の電気炊飯器を用いて,一日に 24 点 の試料について炊飯を行った.各試料は 1 回の炊飯につ き 2 反復を取り,炊飯器と日付を変えて 2 回もしくは 3 回に分けて炊飯を行った. 炊飯後のアルミ缶を 30℃の恒温庫から一つずつ取り出 し,容器ごと重量を測定して炊飯米の重量を記録した. 炊飯米の入ったアルミ缶を測定台に固定し,クリープメー ターを用いて物性測定(テクスチャー解析)を行った. ロードセルは 200 N,直径 20 mm×高さ 8 mm の樹脂製 プランジャー(No.56,山電)を用い,測定速度 5 mm/sec で 50% 圧縮(中圧縮)でのテクスチャー測定を行い,続 けて同一試料の同一箇所について 90% 圧縮(高圧縮)で のテクスチャー測定を行った.また,炊飯前の精白米の 重量と体積,炊飯後の炊飯米の重量と体積の数値から, 重量あたりおよび体積あたりでの炊き増え(倍)を算出 した. 5.統計解析 相関解析には,農林水産研究情報総合センターのシス テム SAS Add-In 7.1 for Microsoft Office(SAS Institute Japan)を用いた.
結 果
1.アミロース含有率とタンパク質含有率の測定 供試した精白米のアミロース含有率とタンパク質含有 率を表 1 に示す.用いた精白米のアミロース含有率の平 均値は 17.9% で,品種としては「雪ごぜん」が 20.3% と 高い値を,「おぼろづき」が 13.9% と低い値を示した. 表 1 は複数の試験区と複数の育成途中系統の値の平均を 示しているが,最小値は育成系統「北海 334 号」(移植 区)の 10.5% ,最大値は「雪ごぜん」(移植区)の 21.6% であった.一般的に日本で消費されている主食用米は低 アミロース~中アミロース米であり,本研究で用いた精 白米も低~中アミロース含有率を示した. タンパク質含有率は市販の新潟産「コシヒカリ」が 4.7% と低い値,品種としては「おぼろづき」と「ほしまる」 が 6.9% と高い値を示し,平均値は 6.2% であった.試験 区の違いや栽培方法の違いによって,同一品種でもアミ ロース含有率やタンパク質含有率は異なった.タンパク 質含有率は市販の米を除いた試験区別に見ると,移植区 「ほしまる」が最大値の 7.3% を,移植区「雪ごぜん」が 最小値の 5.3% 示した. 食味試験の基準として用いた「ななつぼし」のアミロー ス含有率は 19.6% ,タンパク質含有率は 5.9% であった. 2.食味官能評価 基準「ななつぼし」と比較した食味官能試験の結果を 表 1 に示す.基準を 0 として項目ごとに± 3 の点数で評 価したが,アミロース含有率の範囲が 10.5~21.6% の全 ての試料で,「総合」の値が± 1.0 以内の範囲に収まっ た.品種としては良食味米と評価されている「ゆきさや か」が最も高い総合評価(0.65)を,冷凍チャーハンな どに使われる「大地の星」が最も低い総合評価(−0.73)を示した.「ゆきさやか」は“総合”評価だけでなく“つ や”,“粘り”,“柔らかさ”,“味”のいずれの項目も全品 種・系統の中で最も高い評価点を示した.一方,「大地の 星」はいずれの項目も低い評価点を示した.試験区別に 見ると,最も高い総合評価を示したのは,移植区の「ゆ きさやか」(0.91)で,最も低い総合評価を示したのは移 植区の「大地の星」(−0.79)であった(データ略). 官能評価の項目およびアミロース含有率,タンパク質 含有率との相関係数を表 2a に示す.アミロース含有率は すべての官能評価項目と有意な相関を示し,タンパク質 含有率は“白さ”と有意な相関を示した.アミロース含 有率は特に官能評価の“粘り”および“柔らかさ”と高 い相関を示した.官能評価の各項目間では,“つや”・“粘 り”・“柔らかさ”・“味”・“総合”の項目間にすべて有 意な高い相関(p < 0.01)が認められたが,“白さ”は他 の項目と有意な相関を示さなかった.総合評価と最も高 い相関を示したのは“粘り”の項目,次いで“つや”“味” “柔らかさ”との相関が高かった. 3.少量炊飯と物性測定 食味官能評価に供した精米について,RVA 缶を用いた 少量炊飯を行った.テクスチャー解析を行い,炊飯後の 試料高の 50% まで圧縮した中圧縮時,試料高の 90% ま で圧縮した高圧縮時のテクスチャーを記録し(図 1),得 られた数値を表 3 にまとめた.重量あたりおよび体積あ たりでの炊き増えを評価したが,重量あたりか体積あた りかで炊き増えの大きい品種と小さい品種とが異なって いた.食味官能試験で最も総合評価の高かった「ゆきさ やか」は 50% 圧縮時の硬さ及び初回圧縮エネルギー(A1) が最も小さかった(表 3).一方,最も総合評価の低かっ た「大地の星」は 50% 圧縮時の硬さ及び A1 エネルギー が最も大きかった. 図 1 に示すテクスチャー項目のうち,硬さ(応力),凝 集性,付着性(A3 エネルギー),付着力(応力),ガム 性,A1 エネルギーとアミロース含有率,タンパク質含有 率,官能評価項目との間の相関解析を行った(表 4).そ の結果,クリープメーターで測定された物性値のうち, 硬さ(応力)と A1 エネルギーは 50% 圧縮時においても 90%圧縮時においても,官能評価における“粘り”およ び“柔らかさ”と有意な相関を示した(p < 0.01).物性 値の A3 エネルギーについては,50% 圧縮した際には“粘 り”,“柔らかさ”,“総合”と有意な相関を示した一方, 90%圧縮した際の A3 エネルギーは官能試験の項目と有 意な相関は示さなかった. 辻(1980)は,テクスチャー測定によって得られる「硬 さ」は食感と必ずしも対応しておらず,炊飯した米粒の テクスチャー測定においては付着性/硬さの値が食感と 関連のあるパラネーターであると報告している.そこで, テクスチャー波形の概要. 図 1. アミロース含有率,タンパク質含有率,官能評価項目間の相関係数 a.全サンプル(n = 65) アミロース含有率 タンパク質含有率 つや 白さ 粘り 柔らかさ 味 タンパク質含有率 −0.34 ** つや −0.36 ** 0.00 白さ 0.35 ** −0.27 * 0.23 粘り −0.61 ** −0.01 0.78 ** −0.04 柔らかさ −0.62 ** 0.04 0.65 ** 0.00 0.88 ** 味 −0.29 * −0.01 0.64 ** 0.13 0.64 ** 0.50 ** 総合 −0.48 ** −0.10 0.84 ** 0.16 0.87 ** 0.79 ** 0.82 ** b.アミロース含有率 16.0~18.9% のサンプル(n = 28) アミロース含有率 タンパク質含有率 つや 白さ 粘り 柔らかさ 味 タンパク質含有率 0.08 つや −0.18 −0.06 白さ 0.33 −0.05 0.40 * 粘り −0.35 −0.34 0.73 ** 0.09 柔らかさ −0.35 −0.34 0.55 ** 0.11 0.81 ** 味 −0.20 −0.02 0.69 ** 0.16 0.71 ** 0.45 * 総合 −0.31 −0.27 0.83 ** 0.26 0.83 ** 0.71 ** 0.84 ** *:5% 水準で有意,**:1% 水準で有意.太字は高い相関を示す(|r| ≧ 0.5). 表 2.
付着性/硬さの数値をエネルギーの比率(A3/A1)およ び応力の比率(付着力/硬さ)で算出し,官能評価の項 目との相関関係を解析した(表 4).その結果,50% 圧縮 時の A3/A1 は,官能評価の“粘り”および“柔らかさ” と特に高い相関関係を示した.官能評価の総合点と最も 高い相関を示したのは,50% 圧縮時および 90% 圧縮時と もに A1 エネルギーであった(表 4). 炊飯米のテクスチャー 炊き増え 50%圧縮 90%圧縮 重量(倍)体積(倍) 硬さ (Pa)凝集性 A3 (J/m3) 付着力 (Pa) A1 (J/m3) 硬さ (Pa) 凝集性 A3 (J/m3) 付着力 (Pa) A1(J/m3) ななつぼし (基準) 3.12 1.387 25704 0.44 361 1830 6116 155017 0.08 4682 15756 42849 ななつぼし (平均) 2.92 1.381 26085 0.30 302 1655 6129 167105 0.28 3869 18231 44289 さんさんまる 2.86 1.371 23303 0.39 468 2096 5288 148863 0.24 5240 20438 40517 雪ごぜん 2.87 1.368 30856 0.44 262 1572 7178 200376 0.30 4806 20054 51535 ゆめぴりか 2.78 1.376 23794 0.22 402 1989 5490 166914 0.30 4968 19218 42879 ゆきさやか 2.85 1.368 20929 0.30 459 1963 4790 143664 0.33 4300 17931 38400 きらら 397 2.83 1.370 26340 0.29 336 1883 6225 170481 0.29 5207 18197 46175 おぼろづき 2.69 1.368 26738 0.21 268 1512 5987 180880 0.25 5068 22282 48153 ほしまる 2.93 1.381 26408 0.29 400 1967 6238 159485 0.29 4841 19121 43948 大地の星 2.87 1.389 31473 0.34 276 1512 7514 178970 0.23 3557 16831 49269 そらゆき 3.03 1.394 26340 0.35 311 1671 6034 142682 0.32 3449 17666 40858 育成途中系統 2.90 1.371 25831 0.36 325 1763 6060 176785 0.30 4706 18136 45385 新之助 2.84 1.385 26897 0.34 658 2308 6182 140613 0.33 3930 17825 40372 ひとめぼれ 2.88 1.393 26738 0.46 571 2387 6232 152152 0.24 4672 21327 42446 つや姫 2.98 1.387 24032 0.22 372 1910 5755 142603 0.36 2136 13687 38270 ヒノヒカリ 2.83 1.374 24828 0.21 525 2149 5834 141966 0.25 3491 15915 39781 コシヒカリ 2.80 1.378 28727 0.46 561 2387 6573 153505 0.36 6368 23316 43807 あきたこまち 2.89 1.372 27215 0.33 359 1910 6175 163213 0.24 6446 25226 45941 各項目の最大値と最小値を太字で示した. 表 3. クリープメーターで測定したテクスチャーと成分および官能評価項目間の相関係数(n = 65) 50%圧縮
硬さ(Pa) 凝集性 A3(J/m3) 付着力(Pa) ガム性(Pa) A1(J/m3) A3/A1 付着力/硬さ
アミロース含有率 0.55 ** 0.02 −0.52 ** −0.43 ** 0.23 0.59** −0.66 ** −0.64 ** タンパク質含有率 −0.34 ** −0.13 0.01 0.06 −0.26 * −0.34 ** 0.13 0.24 つや −0.34 ** −0.19 0.26 * 0.25 * −0.30 * −0.36 ** 0.37 ** 0.38 ** 白さ −0.11 0.02 −0.27 * −0.18 −0.02 −0.08 −0.21 −0.08 粘り −0.52 ** −0.05 0.50 ** 0.39 ** −0.22 −0.55 ** 0.62 ** 0.58 ** 柔らかさ −0.68 ** −0.09 0.57 ** 0.54 ** −0.31 * −0.71 ** 0.73 ** 0.77 ** 味 −0.37 ** 0.00 0.20 0.16 −0.11 −0.40 ** 0.31 * 0.31 * 総合 −0.48 ** −0.13 0.36 ** 0.33 ** −0.28 * −0.50 ** 0.48 ** 0.50 ** 90%圧縮
硬さ(Pa) 凝集性 A3(J/m3) 付着力(Pa) ガム性(Pa) A1(J/m3) A3/A1 付着力/硬さ
アミロース含有率 0.54 ** 0.00 −0.15 −0.06 0.29 * 0.58 ** −0.43 ** −0.43 ** タンパク質含有率 −0.26 * −0.16 0.13 −0.06 −0.26 * −0.25 * 0.26 * 0.13 つや −0.26 * 0.14 0.10 0.10 −0.03 −0.29 * 0.24 0.26 * 白さ 0.11 0.25 * −0.18 −0.11 0.27 * 0.02 −0.20 −0.19 粘り −0.42 ** 0.18 0.15 0.01 −0.07 −0.48 ** 0.38 ** 0.31 * 柔らかさ −0.54 ** 0.14 0.12 −0.02 −0.17 −0.62 ** 0.42 ** 0.36 ** 味 −0.09 0.15 0.17 0.08 0.06 −0.19 0.23 0.12 総合 −0.32 * 0.21 0.09 0.05 0.00 −0.40 ** 0.26 * 0.25 * A3:付着性,A1:A1 エネルギー,*:5% 水準で有意,**:1% 水準で有意.太字は高い相関を示す(|r| ≧ 0.5). 表 4.
4.狭いアミロース含有率での炊飯米物性と食味 アミロース含有率の近いサンプル間の炊飯米の物性の 違いを評価するため,一般的に良食味とされるアミロー ス含有率 16.0~18.9% の試料,計 28 点について,官能評 価の項目及び物性値の相関を解析した(表 2b,表 5).狭 いアミロース含有率の試料においても,“白さ”を除くす べての官能評価項目と“総合”の間で有意な相関が認め られた(表 2b)が,アミロース含有率およびタンパク質 含有率と官能評価の各項目との間に有意な相関は認めら れなかった(表 2b). アミロース含有率 16.0~18.9% の試料においても,少 量炊飯物性測定で得られた 50% 圧縮時の物性値のうち, A1エネルギー,A3/A1 および付着力/硬さの値と“柔ら かさ”との間に有意な相関が認められた(表 5).また, 90%圧縮時の硬さおよび A1 と“柔らかさ”との間にも 有意な相関が認められた(表 5).50% 圧縮時および 90% 圧縮時の,凝集性,A3,付着力,ガム性はいずれの官能 評価項目とも有意な相関は示さなかった.
考 察
本研究では,主食用として用いられている品種の米に ついて,一般的に入手可能な RVA 缶と食品物性測定装置 を用いて少量炊飯と物性測定を行い,食味官能試験結果 との関係を明らかにした.緒言でも述べたが,RVA 缶は 熱伝導率の高いアルミニウム製で容器のサイズが揃って いるため,炊飯容器にも物性測定容器にも使用可能であ る.また,アルミ製プリンカップ(豊島 1995)よりもサ イズが小さいため,少量の白米でも炊飯可能である.少 量・多検体の炊飯米物性を効率的に測定する場合は炊飯 量を 5 g 程度の少量として,試料の移し替え等の手間を 省く必要がある.柳原と藤井(2017)は,30 mm 径のガ ラスシャーレに 5 g の白米を入れてオートクレーブにか けて少量炊飯を行ったことを報告しているが,ガラスは その素材特性としてプラスチックや金属のように高さ・ 内径・重量を揃えた容器を製造することが困難であり, サンプルの形状が重要なパラメーターとなる物性測定に おいて測定条件を揃えることが難しくなる.供試するサ ンプル量に十分余裕がある場合は,アルミ製プリンカッ プを炊飯容器および物性測定容器として用いても本研究 と同様の結果が得られると考えられるが,炊飯器を大容 量のものとしてテクスチャー測定のパラメーターを調節 する必要がある.本研究では物性測定装置としてクリー プメーターを用いたが,測定治具と圧縮条件の変更が可 能な機種であれば他のテクスチュロメータを用いても炊 飯米物性の測定が可能であると考える. 水稲育種の現場では多数の系統を効率的に評価するこ とは非常に重要であり,また,精白米サンプルを百グラ ム単位で十分量準備することは困難である.RVA 缶によ る少量炊飯と物性測定の実施において,本研究では炊飯 器の所有台数が 4 台であったため 1 日の炊飯試料数は 24 点であったが,炊飯器の台数を増やせば 1 日に 48 点の測 定は可能であると考えられる.一般的な食味試験で基準 と比較できるサンプル数は試験 1 回につき 10 点程度であ ることから,RVA 缶少量炊飯物性測定法は約 5 倍の効率 で炊飯米物性の評価が可能である.また 1 株から収穫さ 狭いアミロース含有率でのテクスチャーと成分および官能評価項目間の相関係数(n = 28) 50%圧縮硬さ(Pa) 凝集性 A3(J/m3) 付着力(Pa) ガム性(Pa) A1(J/m3) A3/A1 付着力/硬さ
アミロース含有率 0.24 0.24 −0.45 * −0.43 * 0.28 0.29 −0.57 ** −0.55 ** タンパク質含有率 −0.24 −0.22 −0.35 −0.24 −0.29 −0.22 −0.26 −0.05 つや −0.12 −0.10 −0.02 0.07 −0.15 −0.14 0.08 0.15 白さ −0.07 0.04 −0.35 −0.24 0.00 −0.01 −0.33 −0.17 粘り −0.19 0.09 0.20 0.12 0.05 −0.24 0.33 0.25 柔らかさ −0.42 * −0.08 0.34 0.34 −0.15 −0.45 * 0.53 ** 0.58 ** 味 −0.22 0.20 −0.12 −0.17 0.13 −0.23 0.00 0.00 総合 −0.17 −0.03 0.04 0.08 −0.06 −0.20 0.15 0.20 90%圧縮
硬さ(Pa) 凝集性 A3(J/m3) 付着力(Pa) ガム性(Pa) A1(J/m3) A3/A1 付着力/硬さ
アミロース含有率 0.53 ** −0.04 −0.03 −0.12 0.18 0.52 ** −0.20 −0.35 タンパク質含有率 0.14 −0.28 0.03 −0.06 −0.20 0.08 0.02 −0.13 つや −0.22 0.10 0.22 0.11 −0.02 −0.21 0.30 0.18 白さ −0.01 0.20 −0.06 0.03 0.17 −0.04 −0.05 0.00 粘り −0.24 0.25 0.16 −0.08 0.12 −0.31 0.29 0.05 柔らかさ −0.45 * 0.21 0.00 −0.08 −0.03 −0.55 ** 0.20 0.16 味 0.01 0.37 0.02 −0.14 0.30 −0.14 0.07 −0.15 総合 −0.21 0.33 0.04 0.02 0.17 −0.29 0.13 0.10 A3:付着性,A1:A1 エネルギー,*:5% 水準で有意,**:1% 水準で有意.太字は高い相関を示す(|r| ≧ 0.5). 表 5.
れる白米の量でも評価が可能であることから,効率的な 系統の選抜に有効なだけでなく,遺伝解析にも利用でき ると考えている. 今回供試したアミロース含有率が 10.5~21.6% のすべ ての品種・系統では,アミロース含有率と炊飯米の官能 評価結果との間に有意な相関が認められたが,基準「な なつぼし」に近いアミロース含有率(16.0~18.9% )の狭 い範囲ではアミロース含有率と官能試験結果との間に有 意な相関は認められなかった(表 2a, b).このことは, 狭いアミロース含有率のサンプル間ではアミロース含有 率をもとに食味官能試験で得られる炊飯米物性の差を評 価するのは困難であることを示している.一方,RVA 缶 少量炊飯物性測定では,狭いアミロース含有率の範囲で も 50% 圧縮時の A3/A1 と付着力/硬さの値,および 90% 圧縮時の A1 エネルギーは食味官能試験結果の“柔らか さ”との間に高い相関を示した(表 5).このことから, RVA缶による少量炊飯とテクスチャー測定の組み合わせ で得られた値によって,アミロース含有率の近いサンプ ルでも炊飯米の硬さを予測することが可能であると考え られた.育種の段階により収穫量が少ないなどの理由で 食味官能試験による評価ができない系統の米について, これまでに行われてきたアミロース含有率の測定だけで なく RVA 缶少量炊飯物性測定を適用することで,より正 確にかつ簡易的に炊飯米の物性を予測することができる と期待された. 本研究では,少量炊飯で得られた物性と官能評価の項 目との相関関係を解析した.テクスチャー測定で測定さ れる初回圧縮エネルギー(A1)は,官能評価の“柔らか さ”に相当すると考えられる結果が得られたが,テクス チャー測定で測定される付着性については,官能評価の “粘り”よりも“柔らかさ”との相関が高く,人の感じる 炊飯米の物性は機械的に測定される物性とは必ずしも一 致しないことが示唆された.このことは人の感じる硬さ や粘りは,硬さと粘りのバランスや“味”に影響される ためと考えられた. RVA缶少量炊飯物性評価法では 50% 圧縮のテクス チャー測定と 90% 圧縮のテクスチャー測定を行うこと で,炊飯米を口に含んで少し力を加えた状態と噛み締め た状態の物理特性を測定しようと試みた.相関解析を行っ た結果,官能評価項目と物性値の相関は 50% 圧縮時の数 値の方がいずれも高かった(表 4).岡留ら(1998)も, 炊飯米物性のうち,表層のバランス度(付着力/硬さ) が官能評価の結果と高い相関を示すことを報告している ことから,50% 圧縮した時の物性値の方が 90% 圧縮した 時の物性値よりも人の感じるテクスチャーに近いと考え られた.すなわち,官能評価においてパネルは噛み締め た状態の物性よりも口に含んだ口当たりの評価を重視し ていると考えられた. 官能評価の“粘り”や“柔らかさ”に加えて,“つや” および“味”は官能評価の“総合”と非常に高い相関関 係にあった(表 2a, b).特に,狭いアミロース含有率の サンプルで“つや”と“味”は総合評価に大きな影響を 与えていると考えられた.このことは,人が炊飯米の食 味を判断する際に,物性(“粘り”および“柔らかさ”) とは異なる項目である“つや”と“味”が重要であり, 育種選抜において炊飯米の食味を向上させるためには, 物性の測定だけではなく炊飯米の光沢や表層成分の分析 などによるつやと味の評価も必要であることを示してい る.炊飯米の光沢(つや)が官能評価の“総合”と高い 相関を示すということは以前から知られており,10 g 以 上の精白米を炊飯して達観で光沢を評価する検定法や, 光沢検定機などが開発されている(須藤 1995).しかし, 達観評価の場合は観察者による差が大きく,光沢検定機 の場合は機種によってどのような理化学的特性を測定し ているのか不明で評価が違っていることがあるため,い ずれの方法でも客観的な評価を行うことは困難であると 思われる.食味官能評価の代替として RVA 缶少量炊飯物 性評価法を適用するためには,今後,少量・多数のサン プルの炊飯米の光沢や表層の糖類を数値化できる評価系 も開発していく必要があると考えられた. 本研究のテクスチャー測定で測定される硬さや付着性 は,プランジャーへの抵抗を数値化したものなので,炊 飯米を工場などのラインで扱う際の硬さや付着性に近い と考えられる.業務用米としての利用を想定する際には, 製造ラインに付着しやすいかどうか,米飯がつぶれやす いかどうかが重要となる.本研究で得られた硬さや付着 性の数値は,官能評価では評価できないハンドリングの 指標にもなりうると考えられる.テクスチャー解析では プランジャーへの抵抗を図 1 のように測定しているが, 50%圧縮時の A3 エネルギーは製造ラインの付着のしや すさに相当すると考えられ,また 1 回目の圧縮と 2 回目 の圧縮の硬さの回復力を評価することで,米飯のつぶれ やすさを評価できる可能性もあると考えられる. 外食・中食産業では炊飯米を利用する場合には,炊飯 米の物性だけでなく炊き増えも重要視されている.本研 究では,炊飯前後の重量および体積あたりでの炊き増え も同時に評価を行ったが,北海道で炊き増えするとされ ている「きらら 397」の数値が中程度であったことから, 得られた数値が品種特性を正確に反映しているかどうか 疑問が残った.柳原と藤井(2017)は北海道の業務用米 品種の炊き増えについて評価する系を立ち上げているが, 加水量を変えると炊き増え率も変わると報告している. 少量炊飯による炊き増え評価のためには炊飯量や加水量 をさらに検討する必要があると考えられた. 本研究では,食味官能評価の代替として炊飯米の物性 値を利用するためには,官能評価の結果との相関係数か ら,炊飯米の“柔らかさ”を表すために 50% 圧縮時の A1エネルギー,“粘り”を表すために 50% 圧縮時の A3/ A1の数値を用いるのが適していると考えられた.主食 用,業務用と様々な用途に応じた物性の米が求められ,
現在は特徴ある物性を示す品種が数多く育成されている. しかし,どのような用途にどの品種を用いるのが良いか 実需側が品種を選択するためには,基準米を用いた食味 官能評価だけでなく,理化学測定によって得られた客観 的な数値が必要となる場面がある.本研究では北海道の 品種を中心に物性測定を実施したが,今後,全国の水稲 品種の炊飯米物性を測定することで,炊飯米物性のチャー ト化を図っていく予定である.