幼児の運動能力の発達に関する研究 : 年間増加率による考察
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(2) . 北海道教育大学紀要 (第2部C ) 第3 6巻 第2号. 昭和61年3月. lofHokka i do Un Jour i i i na t Se i t t ve r s l on( c I C)Vo yofEduca onl .36 .2 ,No. Ma 8 6 r ch ,19. 幼児の運動能力の発達に関する研究 -- 年間増加率による考察 --. 佐. 藤. 理・藤. 井. 英. 嘉*. 北海道教育大学釧路分校学校保健研究室・体育史研究室*. Studies ofthe Development of M【otor Ab i l i ty oflnfants --一 Some Though A ts on the nnuaI Rate oflncrease osamu SATOH . Hi deyoshi FUJII* SchooIHea l th Laboratory. Hi tory ofPhys i ionand Spor s tsLaboratory* caIEducat Hokka i do Un i i ty ofEducat i vers on , Kush i ro085. Abstract 1. The purpose ofthes tudy i lowing Sub s to examine the fo1 ject sin terrns ofthe rate of 1ncrease per year as ob tainedf rom the measurement data. 1) thetrend ofgrowth and developmentin every measurementi tem. lat i 2) there i f d i on between phys t t u ea n u mo n c o n or q. 3) the propriety ofthe method of measurement,. .. 2, Tes ti tems M logi l) orpho tems ight cali :hei tgi th ght r ,body we ,ches ion i 2) Motor funct ten ls : back muscle strength, standing long jump c eye foot , losed‐ ipp tanding i s ng reaction time,accuratethrowi l lto atarge b ng ofa ba l lb t i ,bar gr ng , a ound 3. Resul t s. l) thetrend ofgrowthi i n phys sthatthechange peryearandagei landthat quei ssmal therate ofincreasei sregular. lopmen 2) Thedeve tofthe mal i emotorfunct t onincreasess rongl y accordingtotheaging in bothback muscle strength andtheabi l i tyto make a s ingl tand l ongjump,whi ethe rate of femal losed‐ edevelopmentinbothc ingands tand d l eyefoots tandi ng ongjump ecreases.ln other i temschanges can becons i derab l i i l tat t igni f i e s cal cant y nots ,butare s .. lat 3) whentherei ionbetweenphys sagoodre iqueand motorfunct i ontherateofincrease in he ighti h shigh h i h t h ti h w e n e t ion decreases. e t s e ・w a v .ontheother hand e mo g orfunct y , , 4) The measurementvalue of morethan3 ldreninbargr 0% chi ippingreact iont imeand l lthrowingtothetargetren・ainedstationary or decreased lti accurateba l sc earthatthereare .. ( 5 9 ).
(3) . 佐. 96. 藤. 理・藤. 井. 英. 嘉. thod someproblemsinthe measurement me .. 1. 緒. 言. 昭和5 5年に文部 省特定研究費を受けて行っ た「北海道における子どもの心と体の現状」に関する 4 3 ) 2 } ) }北海道の子 どもにも 全国各地での調 査 で明らかに された「不健康」 ’ ’ . 一連の研究で,1 ,「半健康」 , の状態が深く広く存在しているこ とが明らかになっ た. この問題を解決し, 幼児の健やかな発育 発 達を図るためには, それを阻害する要因を明らかにし, 除去していく 道すじを明らかにすることと, もう一方では, 幼児の発育発 達がどのようにと げられていくのかを捉え, どのように働きかけたら よいのかという 道すじを明らかにすることが必要であろう. 本研究は主に 後者の観点から釧 路市内 0月から毎年継続的に実 施してきた運動能力測 定データのう の一幼稚園の協力のもとに 昭和55年1 0月までの分について, これまで行ってきた各測 定年次別データを横 断的につない ち, 昭和58年1 }方法に 2年以 上在園した園児の1年間 の測定値の変化 を増加率として 算 で発育発達の傾向を見る5 , 出し, 縦断的質を持つ データから運動能力の発達の姿をつ かむこと, 及び, 蓄積されたデータから 測定方法についての検討を試みるものである.. 口, 研究の方 法 }は 筋力 幼児のから だにかかわる問 題の指摘3 , の低下や自分のからだをうまくコントロールでき ない, 他の物体をう まく操作でき ないなど, 幼児 の 運 動 能 力 の 様々 な側 面 に か か わ っ て い る こ と が. 現 象 と し て 提 示 さ れ て い る. 本 研 究 では, 幼 児の. 運 動 能 力 に か か わ る 現 実 の 問 題 が, 分 析 的 に 運 動. 能力の発達の諸相を捉えることを要求していると い う こ と と, 適 切 な 測 定 項 目 の 設 定 と 実 施 上 の 配 慮 が な さ れ る な ら ば, 分 析 的 に 運 動 能 力 を 捉 え る. こ と が可 能 な の では な い か と い う 立 場 か ら, 以 下. に 述べ る 測 定 項 目 を 設 定 し た. し た が っ て, 結 果. の 分 析 に 当 っ て は, 幼 児 の 運 動 能 力 が 分 析 的 に 取. 1一1 性別・年令段階別対象表 表1. \や 濠 いき. ÷\ \ 、測定年 5 は# 5年 声r\ \\ uu. 11 4 06-4 一411 男 .6 . 男 5o 0-5 0 7 -5. o 5 1 .0o 6-5 一5.11 30 5.06. 性\. 子 6 00- . ‐6.05 子1 名簿 謙 6.06-6.11. 06 6-4 1 1 o -4 .I 女 4. 女 5o 0 0-5 -5 .o5 .0o 6-5 06 -5 5. .11 子 0 - - 05 0 - 6 6 . 子 . 6-6 - 11 6 0 6 6 . .. ば 6 5 v v. ヮ 5 7 …. ☆ 8 5 u ). 4. 12. 2 4. 9. 15. 20. 24. 15. 2 8. 26 2 皇 2. 28 2 琴 7. 23 2 ≧ 5. 1 4. 7. 1 0. 26. 26. 15. 20. 20. 21. 19. 24. 25. 29. 34. 21. 3 3. 5. 6. 2. 8. 32 3 1 5. り出せている かということと, 設定した測定項目 が目的とする能力を見るのに 適切 であっ たのかは, 分析するに 当 って一つの重要な観点となる. 次 いで, 運動能力と 形態は別ものとの見方がされる場合 があるが, 本研究では形態も含めて運動能力 と捉えた. 形態を除いた狭義の 運動能力をさす場 合は, 運動機能と呼んで区別 することに する. そ して運動能力について形態と運動機能との関連を分析することも,この 前提を検証する 観点となる. 測定の対象は本来研究目的に則 して設定されなければならない. しかし本研究では, 測定が継続 的に実施可能である (園の好意 である) という条件が優 先して決定した. したがって, 計画的なサ ン プリン グとはならず, 年齢段階, 性別に片寄りが生じた. このことが結果に バイア スを生じさせ 1-1に対象数を示す. ていることは 否定できない. 表1 ( 6 ) 0.
(4) . 幼児の運動能力の発達に関する研究. 97. 本研究で行っ た測定項目は以下のとおりである. - G 貝 i定種目). 1, 形 態. 3 ) 胸囲 (以上は園による計測である) ( 1 ) 身長 ( 2 )体重 (. 2, 運動機能 1 ) 背筋力 ( T. K. K製幼児用背筋力計を用い, 上体を30 度傾けさせ, 膝を曲げないように注意し測 定した. この項目は体幹の筋力を見ることをねらいとした.. 2 ) 立幅跳 (. マ ッ トの上に両足をそろえて立たせ, 「一, 二, 三」の合図 で跳ばせた. 踏切線と着地した 地点との最短距離をcm 単位で測定した. 2回実施し, 良い方の記録をとった, この項目では. 下肢筋群の瞬発力を見ることをねらいとした,. ( 3 ) 閉眼片足立. 「用意, は じめ」 の合図で眼を閉じて右足で片足立ちをする, 10秒を越えたら 「止め」 を かけ-旦眼を開ける. 続けて同じ要領 で左足を実施した. 支持足が床につくか, 動くか, ま た続けられなくなるまでの時間を1 0秒を上限として秒単位で記録した. この項目は, からだ. 内部の固有受容器にもとずく平衡能力を見ることをねらいとした. ( 4 ) 棒つかみ. きき手をコッ プを持 つようにまるめて, ひじを軽く曲げ, 胸の前に出させる. 測定棒 (直 径 1.5cm, 長 さ 6 2cm の塩化ビニール製の管に l cm ずつの目盛を入れたもの) の下端 (黄. 色のビニールテー プを2cm 巻いた部分)を手の中に入れる. 棒には触れないように注意し, 子どもへ 「黄色のテー プをじっ と見ていて, 棒が落ちてきたらすぐつかみましょ う」 と説明. し, 少し間をおいて落とす. つかん だ手の上に出ている値をcm 未満は切り上げとし, 2回実 施し良い方の記録をとっ た. この項目は視覚情報に 基ずいた手指の調整力を見ることをねら い と し た.. ( 5 ) 的あて. 壁 の 1.5m の 高 さ に, 直 径 40cm の 的 を セ ッ ト し, 2 m 離れたところから, オー バース ローで軟式テニスボールを投球し的にあてる,的にボールがわずかでも触れたら当たりとし, 5回の投球のうち何回当たっ たかを記録した. この項目は手と目の協応の正確さを見ること を ね ら い と し た.. ( 6 ) まり つき. 教育用3号のまりつきボー ルを用い,直径1 50cm の円の中でまりつきをさせ,3 0回を上限. として何回つけたかを記録した, この項目は手の巧撒性を見ることをねらいとした. 以上の測定項目における測定値について, 測定年次別, 年齢段階別, 性別 ごとに平均値と標準偏. 差値を算出し表にまとめた(付表-1) , 測定対象園児の中で, 2年間以上在園した者について, 前 年と次年の測定値から, 1年間の記録の増減を, 前年値を1 00とし, それに対する割合 (%) とし て算出し, 増加率とした, (以下 では増加率については特に%を付さない) . なお この表における年齢段階 この結果を各年間別, 年齢段階別, 性別に整理した(付表-2) , .. は, 前年に属 していた年齢段階である. 4才6 ヶ月から4才11ヶ月まで, 5才から5才5 ヶ 月 ま で, 5才6 ヶ月 以上の三段階とし, それぞれ, 年少, 年中, 年長と呼ぶことにする. データ処理は, 北海道大学大型計算機センターのプロ グラム パッ ケージ・SASを用いて行っ た. ( 6 1 ).
(5) . 佐. 藤. 理・藤. 井. 英. 付表一1 測定年別、 年齢段階別、 性別平均及び標準偏差値 ・ 身 長. 年令\生\\年. 肝. 蛸 1. 岨 女子. 粁. 馴 班. 女子. 珊. 男子. ー 粗 女子. 馴 男子 跳 女子. 緊. 縄 1. 皿 女子. 体 重. Nニ11 M S D Nニ 4 M S D Nニ12 M S D Nニ24 M S D 4皿M 三1 S DM DM ニ7 S 0 ニ1 s D ニ26 M S D 7M に ニ1 S D 9M S D 5M ニ1 S DM ニ20 S D 6 MD MDM DM ニ2 S ニ15 S ニ20 S即 S ニ D 0M ニ3 S D 4M ニ2 S D 1 ニ5M S D 8-M -2 S D N ニ2 1M S D Nニ1 9M S D Nニ24 M S DM D Nニ25 S S M 三彩皿 ニ D 28 M S D ニ23 M S D ニ26 M S D N ニ29 M S D MD Nニ34 S Nニ21 M S DM D Nニ3 3 S ニ5M S D ニ7M S DM D ニ5 S ニ2M S D Nニ 5 M S D Nニ 6 M S DM Nニ 2 S D N画 計8M s D. 胸 囲. 背筋カ. 嘉. 立. 鰯 閉眼片 足 勘十み力 的あて. まL つー き ′ - ..
(6) . 幼児の運動能力の発達に関する研究. 付表‐2 増加率集計表 身 長 I M 男 S.D 1 I M 4.06. l 4.11. 子. S,D 1 1 I M S,D I M 女 S.D 1 I M. 子. 5.00. ! 5,05. S,D m M S,D I M 男 S,D 1 I M 子 S.D m M S.D I M. 女 子. 男 5.06. 子. ! 女 子. S.D 1 I M S,D 1 1 I M S,D 工 M S,D 1 I M S.D 1 1 I M S.D I M S.D 1 I M S,D 1 1 I M. 105,6 0.7 105.2 0.5. 105.9 0,6. ★工:S55~S56年 1 1:S56~S57年 1 1 1:S57~S5 8年. 体 重. 胸 囲. 背筋筋. 110.1 2.5. 102.4 2.6. 227,6 113,1. 109,2 20.0. 143,0 135,6. 244.4 310.8. 114.3 2.8. 104.7 2.0. 198.8 112.6. 124.7 11.1. 328.8 259,3. 127.5 85,8. 129,2 69,4. 88.6 31.3. 143.3 105.1. 115.1 9.1. 103.7 0.9. 106,0 0,6. 1 09.0 ‐ 2,0. 106.1 0.5 105.6 0.6. 112,6 3.8. 110.4 2.8. 105,7 0,8. 111,4 6,0. 105,0 2,8. 105.9 0.6. 112.6 4.4. 103.2 2.6. 105,2 0,1. 110.3 0,4. 104.5 0.1. 106,4 0.3. 105,8 0,4. 105.6 0.6. 105,8 0.7. 99. 114,7 5,7. 113.6 5,9. 112.4 4.8. 114.8 5,3. 102,7 2,2 104,1 2.0. 104.5 2.6. 103.0 2.7. 135,3 77,1. 418,4 517,4. 162,1 61.2. 249.3 149.0. 219.8 126.4. 立 幅. 103,1 8.4. 閉 眼. 311.7 331.7. 318.6 258.2 163.7 134.3. 174,6 194,4 342.7 228.4. 170,0 171.8 176.9 106,0. 195,7 116.5. 136.0 104.4. 134.2 84.1. 195.4 111.6. 93,2 35,5. 116.0 16.1. 223,0 116,7. 217.9 136,1. 104,3 3,3. 253.4 209.3. 116,7 17,3. 158.0 102.4. 104.8 2.2. 230.9 113.5. 126.9 16.8. 116,9 15,9. 104,1 5.3. 156,8 82,2. 137.9 7.9. 120.0 *. 70.5 *. 101,8 *. 161,1 *. 116,7 *. 104,4 *. 109,4 *. 104.5 *. 181.3 *. 121,3 *. 200,0 *. 104.8 0.6. 112.8 2.1. 105.0 3.1. 102,6 *. 185.9 54.2. 236.4 *. 122,8 9,8. 103.7 2,1. 330.8 79.2. 105.8 113.4 0.6 4.9 S,D (-:欠損値。 *:1人のため算出せず。 ). 69.9 37.0. 332.0 378,0. 113.2 *. 110.0 *. 138.3 127.6. 181.3 105,5 73,8 19.4. 105,4 *. 106.1 *. 116.7 152,8. 127,5 18.9. 127,8 23,1. 109.8 21.0. 291.5 96,8. 145.0 57.0. 198,2 274,8. 148.8 62.1. 179.8 84,8. 110,2 20,4. 的あて. 121.1 14.1. 104.0 2.8. 200,8 84,7. 的あて. 250.0 *. 137.5 115.7. 127.1 48.7. 138.2 120.3 163.0 150.2 137,3 147,1 100.0 0.0. まりつき - 279.2 285.9. 347,3 294,7 - 331.0 231.8. 336.3 218.7 - - 176,2 99.0. 274.0 260.9 - 480.8 371.6. 165.9 89.9 -. 75,0 *. 466.7 *. 263.6 *. 100.0 *. 200.0 * - -. 200.0 *. 477,2 548,7. 50,0 *. 90.8 *. 77.9 28.6. 57.6 *. 166.7 *. 750.0 *. 118,0 7.1. 211.1 117.1. 168.6 164.3. 138.9 67.4. 120.0 155,9. 1 1 1 . 結果及び考察 1, 年間別, 年齢段階別に見た各項目の増加率 1 1- 各年間別, 年齢段階別に各測定項目の増加率の特徴を概観するために, 付表- 2 をもとに図1. 図の作 1~ 9 を作成した. なお付表中で3 00で打切っ た. 00%を越える値については, 図の作成の都合上3 ( 1 ) 形態. 図1 1-1~ 3 1. 性別におし 04~106の間 長育の代表的な形質 である身長では, 各年間, 各年齢段階, 性別において増加率は1. でほぼ一定 であった.. 量育の代表的な形質である体重では, 男女とも若干ではあるが各年間, 各年齢段階で増加率の変 ( 6 3 ).
(7) . 佐. 100. 藤. 理・藤. 英. 井. 嘉. (女 子). (男 子). □ 年少. 0. 圏 年中. □ 年少. 圏 年長. 圏 年中. 圏 年長. nV. 55‐56. 56‐57. 55‐56. 57‐58. 56‐57. 57‐58. 身長増加 率. 図m-1. {女 子). (男 子) 150. ” け - ”」 し冴一撚 一 . 髭馨Z地-- メ 一 .上遮… 57‐58 56‐57 55‐56. 。. 図m-2. 55一56. (女子). 0 15. 0 1 5. 1 0 0. 1 00. 5 0. 5 0. 55‐56. 56‐57. 57一58. 体重増加率. (男子). O. 56■57. O. 57‐58 図m-3. 胸囲増加 率 ( 4 ) 6. 55‐56. 56‐57. 57‐58.
(8) . 幼児の運動能力の発達に関する研究. 101. 14.7の中であり, 大きな変動 で 動がみられる. しかし大きい所でも女子の56-57年間の110.0~1 は な い.. 2~1 05の範囲で身長と同様に一定の増加率であっ た. 周育の代表的な形質である胸囲も10 以上形態では三つの種目とも加齢に伴う増加率の 上昇はみられず, また測定年間や性別ともかか わりなくほぼ一定の増加率であっ た. さらに付表-2に示した標準偏差値も小さく, 各個体の バラ ツキも非常に少ない.. ( 2 ) 運動機能. 図m-4. 1) 背筋力. 女子の55一56年を除いて, 年少, 年中, 年長と加齢に伴って増加率が上昇する傾向が認められる, 1 1-5 図1. 2) 立幅跳. 形態と同様に増加率は1 00台の所で推移している. 男子では各年間とも加齢に伴 って増加率が上 昇する傾向がみられる. しかし女子では 55-56 年 では 横 ばい, 56-57, 57-58 年 では 減 少 と, 男 子 と逆の傾向を示した. 1 1-6 3) 閉眼片足立 図1. 全体的に各年間とも加齢に伴って増加率が下降していく 傾向がみられた.. 4) 棒 つ か み. 1- 7 図1 1. 男女とも56-57年の 増加率が低い点では共通しているが, 各年間, 各年齢段階で一定の傾向は認 められない. また標準偏差値も大きく, バラツキが多いことを示している. 5) 的あて. 図皿-8. 男子では各年間とも年中児の増加率が大きく, 年長児が小さいという点で一致してい る, 女子で は一貫した傾向は認められない. 6) まりつき. 1 1-9 図1. 7年の女子は, いずれも300を 男女とも5 7一58年では加齢に伴 っ て増加率は下降している.56-5. 越える大きな増加率を示した, 以上形態と運動機能に分けて増加率を概観した. 形態 では各年間, 各年齢段階とも増加率に大き な差異は認められず, 一定の割合で発育が進ん でいることが窺われた, この結果は対象幼児がす で )時期に入っ に急激な発育を示す幼児期前半をす ぎ, 比較的ゆるやかで着実な発育のテン ポを示す6 ていることを示すものである. 一方運動機能では, 「背筋力」 と 「立幅跳」 の男子で加齢に伴っ て増. 加率が大きくなり, 「閉眼片足立」と「立幅跳」の女子では逆に加齢に伴って増加率が小さくなっ た. その他の項目では, 測定年間及び年齢段階の間 での変動が大きく, 一定の傾向が認められなかっ た. 対象とした幼児の年齢段階では 筋力系の発達はほぼ一定であることからすると 「背筋力」 の結果は. 一応幼児の状況を反映していると考えられる. 他の種目は, 平衡性, 敏捷性, 巧撤性な どいずれも 調整力に含まれる能力 である. この時期, Scammonの発達曲線に示されるように神経系の発達(特 )あることからすると 神経系の発達と関連が深い調 整力系の能力は に成熟の側面)が著しい時期で7 , 年齢段階をおって増加率が上昇するような結果になると考えられる. しかし本研究ではそのような. 結果は得られなかった. この原因については, テストへの慣れなど実施 上の問題を含めたテストの 方法論的問題と, 対象幼児のサン プ ルが少ない (特に年長 児) ため, サンプルに片寄りが生じたこ となどが考えられる. 2, 形態と運動機能増加率の関連. 運動能力の発達は一般的に成熟などの生物的要因と生活経験的要因との相 互関連によ っ て発現し ていくと考えられる. ここでは, 測定項目の中から生物的要因として 「身長」 と 「体重」 を取りあ ( ) 6 5.
(9) . 102. 佐 藤. 理・藤 井 英 嘉. (女子). (男子). 圏 年中. □ 年少. 圏 年長. 圏 年中. 口 年少. 圏 年長. 1 5 0 1 00. 55‐56. 56‐57. 55‐56. 57‐58 1 1-4 図1. 56‐57. (女子). 57 -58 図1 1 1- 5. 55‐56. Q^^ U== vV. 0 リ5 ム. リに^ ムり= V. n節′ ム. リ^^ ム== VV. ー締 1. .に^ ーUV. 1側 ▲. V= V .^^ ▲. 50. 亡^【= UV. 0. ^ = V. 55‐56. 56‐57. 57‐58 1 1-6 図1. 56‐57. 57‐58. 立幅跳増加率. (男子). Q御 U. 57‐58. 背筋力増加率. (男子). 55‐56. 56‐57. 55‐56 閉眼片足立増加 率 ( ) 6 6. (女子). 56‐57. 57‐58.
(10) . 幼児の運動能力の発達に関する研究. 103. (男子) 口 年少 300‘ ,. 圏 年中. (女子). 圏 年長. 口 年少. 禰繕. 圏 年中. 圏 年長. 30 0. 1 0 0 5 0 55‐56. 56‐57. 57‐58 1-7 図1 1. 55‐56. 56‐57. 57‐58. 棒つ かみ増加率. (男子). (女子). り㈹○. 300. リ関 ム リ0 ム 0 15 ← 0 1側 ▲. 50 0 55一56. 56一57. 57皿58 図m-8. 55‐56. 56‐57. 57‐58. 的あて増加 率. (男子). (女子). 3 00. 3 0 0. 2 5 0 2 0 0. 0 0 2. 1 5 0. 1 5 0. 1 0 0. 1 0 0. 5 0 O. 56一57. O. 57閏58 1 図1 1-9. まりつき増加 率 ( 67 ). 56 ‐57. 57‐58.
(11) . 104. 佐. 理・藤. 藤. 英. 井. 嘉. げ, 運動機能の増加率との関連をみる. 「身長」 と 「体重」 について, それぞれの増加率が平均値十 1標準偏差より大きい者を 「H群」 , 平均値-1標準偏差より小さい者を 「L群」 とし, 各運動機能 の増加率との関連をみる. 群別の各運動機能増加率の平均値及び標準偏差値を表m-1に示す. な お各群に属する人数と割合は, 身長H群23人15.1%, L群16人10.5%, 体重H群19人,12.5%, L 群 15 人, 9.9% で あ っ た.. ( 1 ) 身長の増加率の大小と各運動機能の増加率. 図1 1 1一10に 見られるように,「棒つかみ」を除いてはH群の方が各種目の増加率が大きい傾向であ )」 る. これは勝部が述べた「幼児の運動能力におよぼす最も大きな要因は身長 だと考えられている8 を支持する結果であった. しかしt検定の結果両群にみられる差異は 「棒つかみ」 を除いては統計 的に有意な差ではなかっ た.. ( 2 ) 体重の増加率の大小と各運動機能の増加率. 図m-11のように,「立幅跳」を除いてはL群の方が運動能力の増加率が大きい.これも勝部の「体 重は身長よりも関係が薄い. 体重がつき過 ぎたために, かえっ て持久力などにマイナス要因と して )」を支持するような結果と なっ た しかし身長と同様に 検定の結果統 働くこともあるからである8 , . 計的に有意な差ではなかっ た. ( 3 ) 身長と体重の増加率の組み合せによる4群の 比較 長育と量育の量的バランスが運動機能の増加率に どのような影響を与えるかについて検 討する.. これま でみてきた傾向から考えると, 体 重が大きく増加した群 では運動機 能の増 加にマイナスの影響を与え, 身長が大き く増加した群 では 運動機能の増加に プラ. スの影響を与えることが推測される. そ して体重が大きく増加 したにもかかわら ず身長の増加 が小さいというアン バラン ス群 で最も強くマイナスの影響が出るで あろうと考えられる. 身長と体重の増加率から, 両者の増加 率 が平 均十0.5SD 以 上に属 する 者をH 群,平均-0.5SD 以下に属する者をL群 とし, この 二つを組み合わせて, 身長と 表m一2. 身 長. H. X SD. L. SP. 体 重. 閉眼. 棒. まと. まり. 20 4.1. 10 2.1. 18 2. 2. 209, 5. 0 ・996 20 3,6. X SD. L. 立幅 118 .4. 4 3.5. T値 H. 背筋 200,9. 91,8 4.1 17. X. 9 1.2 250, 4. X SD. 17 4,6. T値. 18 .8 117. 1. 1 8 .1 0 10 ・2. 120, 3. 136. 6. 40,2 203, 3. 11 0,8 153, 0. 18 4.7. 1・ 088デ ー r4.01 4 17 4,8 13 9. 1. 0,7 1i 15 0. 4. o. 165 135. 5. 0.0 12. 0, 39 7. 15 4. 2 13 8. 1. 78 ,3. 20, 6 111,1 3.9 7 117, 4 22 1, 6 15 6.0 18 66. 4 9 1 6, .6 1 0. 413 0. 921 0, 46 6. 0.957 注:Hは平均十1標準偏差より大の群 Lは平均-1標準偏差より小の群 ☆P 〈0.0 5. HL. HH 叉. 立幅跳 閉 眼. 形態. 248.9 120,7. SD 125.3 18.5. ×. ×. 248,6. 191.9. 168.7. 228.9. 148.7. 169,4. 115.7. LL. LH SD 18.8. 113,4. SD 60.4. 17,1 69.9. × 180.1 115.4. SD 100.7 12.6. 156,7. 100.5. 187,2 116.3 170.8 91,8 130.0 199.4 84.4 199.4 146.O 177,3 115.5 238.1 注:HHは 身長、 体重 の 増 加 率 が 共に 大 の 群、 HLは 身 長 が 大、 体 重 が 小 の 群 LHは 身長 が 小、 体重 が 大 の 群、 LLは 身長、 体重 共に 小 の群。 ☆P 〈 0,05. 123.5. 棒. 的あて ま り. 8 1.3. 198 .8 119.7. 10 1.0 6 9,0 150.8 148, 5 48, 5 84,I. 形態の組合せによる四群の運動機能比較. 形態. 背筋力. , ,一, 形態の増加率の大小別運動機能比較 表,. 183.8 i04.0. 173.8. 105.5 57.3. 106.3. 38.i. 180.4. ) ( 6 8. 82.7 120.3. 185.7. 98.9. 115.5. F-値 1,308 0.464. 0.943 ‘ … 「 3.010, 0.195 0.213.
(12) . 105. 幼児の運動能力の発達に関する研究. 体重が共により大きな増加を示した者を「HH群」 , 身長はより大きな増加を示したが, 体重はより な増加 で体重がより大きな増加を示した者を 「L 身長はより小さ だ HL群 」 小さな増加 った者を「 ,. それぞれの人数と割合は, H H群」 , 身長, 体重ともより小さな増加 だった者を「LL群」とした. あ で H 人 1 1 8% L 群 7 人 H 群 19 人, 12.5%, H L 群 14 , 9.2%, っ た, 表 m - 2 に 4群の運動機 , .. 1-12に比較結果を 1 能の増加率の平均値と, 一要因分散分析の結果を示した. この表をもとに, 図1 より大きい群 示した. 傾向として, 体重の増加率の大小に かかわらず身長の増加率が , つまりHH く, 群とH L群では「棒つかみ」を除い た各種目でより大き な増加率を示した. 体重の増加率が大き● 「 「 立幅跳 的あ 」 身長の増加率が小さいというア ン バランスな増加を示したLH群では, 「背筋力」 , ,. た 以上, 当初の予想どおりの傾向 て」 , 「まりつき」 の4種目で他の群に 比べ最低の増加率であっ . がみられた. しかし分散分析の結果にみ られるように群間で有意な差が認められたのは「棒つかみ」 プ すると考えられる身長増加が大の ) 05 のみであっ た(P<0. . しかも運動能力の発達に ラスに作用 群が有意に低いという結果である. 「棒つかみ」で捉える能力の増加 が身長の増加とは 無関係 である ためなのか, 測定方法上に問題があるためなのなが考えられるが, ここ では明らかにするこ とはで き な い.. □H群. 0 5. 背筋. 立幅. 閉眼. 棒. 圏L群. まと. 背筋. まり. 園LH. 圏HL. 立幅. 圏LL. , ,-3 表,. 翻. 鋸. 顔. 葎. 棒. まと. まり. imax回転後) 因子分析結果 (var FI. 50. 開眼. 園L群. 1 1-11 体重増加 率と運動 機能増加率 図1. 1 図1 1一10 身長増加率と運動機能増加率 □HH. □H群. 2 50. 長 身 重 体 胸 囲 背筋 力 立幅 跳 閉眼片足 棒つかみ 的 あ て まりつき. ・ ま藍 まぢ. 図1 ロー12 四群の運動機能増加率 比較 ) ( 69. F2. F3. F4. -.147 .076 .487 .136 ー ー - 一 1 7 7 6 0 2 3 7 3 .052 , . , 1 8 一 ー - 7 2 0 5 0 7 7 . ,042 . . -.037 ー -.108 .280 ー ,119. 共通性 ,283 .577. .536 ,106. .083 .334 .423 .188 一 4 一 1 0 8 1 1 9 7 0 ,176 ,290 , . . ー - 0 8 6 一,022 一.197 . .185 .081 -,229 ー -,083 一.096 ー ,308 .164. ー,005 ー.016. .555 .020. .136 .088.
(13) . 106. 佐. 藤. 理・藤. 井. 嘉. 英. 3. 測定項目の検討 これま での結果から, 特に1 1 1 , 1でみた, それぞれの測定項目の増加率 では, 形態に関するもの を除いて, 加齢に伴い子どもの運動能力が増加 していくという姿を反映していないの ではないかと いう疑問が生じた. ここ では以下の2 つの 観点か ら測定種目の内容を検討す る . ( 1 ) 運動能力増加 率の因子分析から 運動能力 (ここ では体格も含め広義の運動能力とする) 増加の要因について質的 構造的に考え , てみるために, 因子分析により因子の抽出と解釈を行なう . 付表-1に示した各測定種目間の相関行列を求め,これを主因子法によ っ て因子負荷量を求めた . さらに求められた因 子パターンに ついて, バリマ ッ クス法により多因子を求めた その因子負荷量 . 及び共通性を表皿-3に示す. 第1因子 では 「体重」 と 「胸囲」 の項目で共通して高い負荷を示す因子である これらは形態の . 要素の量育 と周育 であるので, 「量・周育因子」と解釈した この第1因子の寄与率は44 6%であっ . . た. 第2因子では 「立幅跳」 と 「棒つかみ」 の種目に高く負荷している 「立幅跳」 は短い時間に大 , きな力を発 揮する運動 であり, 「棒つか み」は棒の落下に対応して 瞬時に反応をおこして棒をつかむ というもの である. した がっ ていずれも瞬間的に能力 の発揮が求められるもの であるので「敏捷性・. 瞬発力の因子」 と解釈した. 寄与率は28.4%であっ た 第3因子は 「身長」 に高く負荷してい るの . で 「長育の因子」 と解釈 した. 寄与率は1 7.8%であった. 第4因子は 「閉眼片足立」 に高く負荷 し ており, 「平衡性 の因子」と解釈した. 寄与率は4.8%であっ た 抽出された4因子の全分散量に 対 . する貢献度は9 4.8%であっ た.. 以上の結果か ら対象とした幼 児の運動能力の増加は, 9つの測定項目で捉えられる運動能力増加 の約95%がこの4つの因子によ って説明されると考えられる この結果は 1 . , 1の方法の項で示した ように, 幼児の運動能力を要素に分けて捉えようとしたことが ある程度成功していることを示し ,. ている. 「的あて」, と 「まりつき」 の共通性が小さいことも, 上述の4因子とは別の性質であること }では 対象や測定項目が異なるが 8~9才の小学生 では瞬発 を窺わせ る. しかし, 市村等の研究9 , , 力, 協応性, 全身の敏捷性, スタミナなどが同一の因子と して抽出されて いる この研究結果のよ , うに一般的に年齢が低い段階では, 運動能力は未分化 で, 大きなまとまりと捉 えられてい● る. 今回 1 1一4 表1. 記録が停滞又は低下 した者. 背 筋 年 男子 3 1(1 5) (14. 3) n=2 少 女子 5 (19) (17 n=28 .9) 年 男子 I 21) (2 n;38( .6) 中 女子 5 3( 29) n =5. (9 4) ,. 年 男子 0 (2) (0 ) n; 4 長 女子 0 (3) (0 ) n= 8 合 14 計 N=15 2 (89) (9. 2). 注:人数の(. 立. 幅. 閉. 4. 棒. 眼 5. 6. ま. と 8. ま. り 3. (19, 0). (23 .8). (28 ) .6. (38. 1). (20 .0). (7.1). (28 6) .. (35 ,7). (42 .9). (0 ). (18 .4). (1 4) 8.. ( 36 .8). (34. 2). (19. 1). (17. 0). (1 8.9). (26 .4). (56 .6). (17 ,2). (0 ). (50. 0). (25 .0). (75 ) .0. (0 ). (1 ) 2.5. 37 ( .5). (3 7. 5). (37.5 ). (66 .7). (15 ) ,1. (23 .0). 1 (3 .6). (45 4) ,. (15 .7). 2. 7. 9. 0. I 23. 8. 7. 10 2. 3. 35. 10. 14. 14 I 3. 48. )内は、 まりつきの対象人数。 それ以外は%。. ( ) 0 7. 12 13. 30. 3. 3. 69. 0 4 5. 0. 2 14.
(14) . 幼児の運動能力の発達に関する研究. 107. の測定では幼児の運動能力を一応質的に区別 して捉えられていることを示 したが, この妥当性の吟 味をさらに進める 必要がある. ( 2 ) 増加率の停滞及び低下者から. 各測定項目について, 次年の記録が前年の記録と同じか(但し, 「閉眼片足立」 , 「棒つかみ」 , 「的 .前年の記録が上限値 上限を設けたの で, あて」 , 「まりつき」 については, それぞれ測定打ち切りの 外した) た者は除 たため増加が0とな 次年の記録も上限値であ であり, っ っ , 次年の記録が前年より 悪くなっ た者の人数と割合を,表m-4に示す.測定値の増加率が低滞又は低下した者が最も多かっ 2 「 た測定項目は 「的あて」 で69名, 45 .4%であっ た. 他の項目の人数 との差を尤 検定した結果, 背. 2 筋力」 と は 尤2=30.899 , 「閉 眼片 足 立」 と , P <0.00001 , 「立 幅 跳」 と は 尤 =32.997 , P <0,0001 2 2 は 尤2=16.91 , , 「ま り つ き」と は 尤 =22,004 , P <0,05 , 「棒 つ か み」と は ェ =6.1414 , P <0.0005. P<0.00 005といずれも有意な差であった. 次いで多かっ たのは「棒つかみ」の48名,31,6%であっ 2 3.442 た. 同様に他の項目との差をみると, 「背筋力」 とは尤2=2 , 「立幅跳」 とはェ = , P<0.001 2 差 5 03 11 , Pく0,01と 「閉眼片足立」 を除いては有意な , 「まりつき」 とは% =7.507 , P<0,00 .5 低下者の割合が4 0 であった. また「的あて」では, 年少から年中へかけて, 男女合わせた停滞又は . 3%に増加した. 8%から4 7. 「棒つかみ」 と 「的あて」 では他の測 定項目に比して増加率の停滞又は低下した者が多く, 3割 を越した. この測定項目でねらいとした調整力は前述したように, 神経系の成熟に伴い向上してい く傾向にあることから考える と, 3割以上もの停滞又は低下者が出たことは, この測 定方法に問題 があり, 正確に幼児の能力が反映されていないことが示唆された.. IV. 要. 約. 幼児の運動能力の発達の様相をとらえる目的で, 釧路市十条ひまわり幼稚園の園児を対象に, 昭 0月に同一の測定項目による運動能力の測 定を行ってきた. 測定項目 和5 0月から, 以後毎年1 5年1. は, 形態発育の指標として園 で測定した身長, 体重, 胸囲を用い, 運動機能の発達の指標として背 筋力, 立幅跳, 閉眼片足立, 棒つかみ, 的あて, まりつきの測定を行っ た. 本研究では, 昭和55年 0月までの測定データから2年間以上在園した園児について, 各測定項目の年 8年1 10月から昭和5 00とした場合の次年値の割合) を求め, この増加率によって以下の事項につ 間増加率 (前年値を1 いて分析を行っ た. 1) 各測定項目毎の発育発達の傾向. 2) 形態と運動機能との関連. 3) 測定方法の妥当性.. 分析, 検討の結果は以下のとおりである, ①形態面の発育の傾向は, 測定年間別, 年齢段階別の変動が少なく, 一定の割合で増加 していた. ②運動機能の発達は 「背筋力」 と 「立幅跳」 の男子で加齢に伴って増加率が大きくなる傾向が見ら れた. 「閉眼片足立」 と 「立幅跳」 の女子では 逆に, 加齢に伴って増加率が小さく なる傾向が見ら れた, その他の 項目では変動が大きく, 一貫した傾向は認められなかっ た. ③形態と運動機能との関連では, 身長の増加率が大きい場合には, 運動機能の増加率も 大であり, プラスに作用する傾向がみられた. 体重が大の場合は逆に 運動機能にマイナスに作用する傾向が みられた. しかし統計的には有意な傾向ではなかっ た. ) ( 1 7.
(15) . i08. 佐 藤. 理・藤. 井. 英. 嘉. ④各測定項目の増加率をもとに因子分析を行っ た. 4つの因子が抽出され, 幼児の運動能力を要素 に分けて捉えようとした方法上の意図が一定支持される結果 であっ た.. ⑤記録が停滞又は低下した者が 「棒つかみ」 と 「的あて」 では3割を越え, 方法上に問題があるこ と が明 ら か に な っ た.. (本研究の一部は, 昭和59年度北海道体育学会研究大会に於て発表した.). 文. 献. 1) 藤井英嘉・内島貞雄・佐藤 理・下村義夫, 19 82 , 北海道における子どもの心と体の現状, 北海道教育大学紀 99一108 要IC, 33(1) , P. 2) 内島貞雄, 19 82 1報, 北海道教育大学紀要I C, , 北海道における子どもの心と体の現状, からだ調査網 第1 1 ) 33( , P IO9-115. 3) 河崎道夫,19 82 , 北海道における子どもの心と体の現状, 北海道の幼児のからだ, 北海道教育大学紀要IC, 1 ) 33( , P 128-133. 4) 下村義夫, 19 83 V報, 北海道教育大学紀要I C, , 北海道における子どもの心と体の現状, からだ調査編 第I 2 ) 33( , P I06-119. 5) 佐藤 理, 19 82 , 北海道における子どものからだの現状 (第3報-釧路市幼児の運動能力と生活状況との関 l) 連-, 第2 9回日本学校保健学会構演集, 2 4(Supp , P221 6) 高石昌弘, 19 身体発達の概観 82 からだの発達 ‘ , , 大修館書店, 16頁 7) 同 上, 17頁 8) 勝部篤美, 19 80 9頁 , 幼児体育の理論と実際, 杏林書院, 5 ive s l i t tudy on the factors t tur of motoro abi ty of 9) lchimura, S. and T. Kaino,1975, : A comPara ruc i ldrenandad Japan l t sechi 4 東京教育大学体育学部紀要 P 7一5 7 oe s cens , , 14 ,. ( ) 72.
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