遠隔授業による「音楽教育演習」における教材活用法の検討の記録 : 通信アプリ「LINE」を用いた「ふりつけカード」を活用した授業づくり
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(2) 北海道教育大学紀要(教育科学編)第71巻 第2号 Journal of Hokkaido University of Education(Education)Vol. 71, No.2. 令 和 3 年 2 月 February, 2021. 遠隔授業による「音楽教育演習」における教材活用法の検討の記録 ― 通信アプリ「LINE」を用いた「ふりつけカード」を活用した授業づくり ―. 芳賀 均・大野 紗依・伊藤 秋梨・藤井 真衣* 北海道教育大学旭川校音楽教育研究室 *. 浜頓別町立浜頓別小学校. Record of Activity Considering the Practical Use of Teaching Materials in “Music Education Exercises” via Remote Lessons: Creating Lessons Utilizing a “Choreography Card” with the Communication App LINE . HAGA Hitoshi, OHNO Sayori, ITOH Minori and FUJII Mai* Department of Music Education, Asahikawa Campus, Hokkaido University of Education *. Hamatombetsu Elementaly School. 概 要 筆者(芳賀)の担当する授業の一つ「音楽教育演習」は,教育現場における,児童生徒の楽 しく効果的な学習に資する教材等の開発を題材とする。通常は受講者全員で一つの教材を囲み, それを扱いながら語り合う形で授業が展開される。しかし,新型コロナウイルス感染症 (COVID-19)対策として遠隔授業の実施を要請されたことにより,複数の学生が同じ空間に いて同じ教材に触れながら密に語り合う等の,それまでの授業方法の多くの部分が実施不能と なり,大きく見直すことを余儀なくされた。そこで,通信アプリ「LINE」を用い,教員と学 生とが離れた場所にいて行われる遠隔授業で,対面授業と同等の効果をいかにして得るかとい う課題意識をもって授業づくりに臨んだ。最終的には教材「ふりつけカード」を用いた活動を, 小学校の教育現場において実践した。そうした一連の記録が本稿である。. はじめに. としている。その際,受講する学生が教材を作成 して試用してみたり,改善のための議論を行った. 筆者(芳賀)の担当する授業の一つ「音楽教育. りした上で,実際の教育現場において研究授業を. 演習」は,学校等の教育現場における児童生徒の. 行ったり,現場の先生方の実践に供したりして,. 楽しく効果的な学習に資する教材等の開発を題材. その効果を検討するという形を採用している。. 187.
(3) 芳賀 均・大野 紗依・伊藤 秋梨・藤井 真衣. この授業は教員と学生および学生同士の密な対. る。これは,児童にとって「音楽をしている状態. 話を核にして行うため,教員と学生とが同じ空間. において『動き』は何らかの形で機能しているも. にいて対面で行うことで効果が上がる性質のもの. ので(中略)『動かしている』のではなく『動い. である。. てしまっている』ものである」3)との指摘と関連 があるものと考えられる。. しかし,肺炎等の症状を伴う「新型コロナウイ 1). ルス感染症(COVID-19)」 対策として遠隔授業. そこで,先に作成した「リズム学習カード」4). の実施を要請されたことにより,授業の方法を大. (音符を記したカード)と組み合わせることで,. 読譜を伴ってリズム作曲をしながら,身体表現を 41 (音符を記したカード)と組み合わせることで、 楽しく行うことのできる,実感的な活動とするた 42 読譜を伴ってリズム作曲をしながら、身体表現を めに「ふりつけカード」を作成した。そのことで, 43 楽しく行うことのできる、実感的な活動とするた 先述の両極端な在り方を架橋することを考えたの 44 めに「ふりつけカード」を作成した。そのことで、 である。 45 先述の両極端な在り方を架橋することを考えたの ただし,身体表現に関しては,いきなり踊るよ 46 である。 うに指示しても,児童は戸惑ってしまうことも少 47 ただし、身体表現に関しては、いきなり踊るよ なくない。そこで,まず,踊ることができるよう 48 うに指示しても、児童は戸惑ってしまうことも少 に,踊りの振り付けのカードを作成して児童に何 49 なくない。そこで、まず、踊ることができるよう らかの形で提示し,振り付けを選択させることか 50 に、踊りの振り付けのカードを作成して児童に何 ら導入することを考えた。 51 らかの形で提示し、振り付けを選択させることか カードは3種類作成することとした。 52 ら導入することを考えた。 最初に「アクションカード」を作成した。これ カードは 3 種類作成することとした。 びを考慮した授業を可能な限り実施するための示 53 は,リズムに合わせて踊るために用いるカードで まず「アクションカード」を作成した。これは、 唆が得られることを期して、 記録として整理する。 54 1 「音楽教育演習」の授業内容の当初計画 ある。振り付けは【図1】のように9種類とした。 55 リズムに合わせて踊るために用いるカードである。 筆者(芳賀)が担当する令和2年度前期(今期) 続いて,音楽的な終止の部分を表現するために, 56 振り付けは【図 1】のように 9 種類とした。 1 「音楽教育演習」の授業内容の当初計画 の授業「音楽教育演習」は,令和元年度後期に作 筆者(芳賀)が担当する令和 2 年度前期(今期) 57 成した「ふりつけカード」2)を活用した授業づく の授業「音楽教育演習」は、令和元年度後期に作 りに取り組む予定であった。 2) 成した 「ふりつけカード」 を活用した授業づ 「ふりつけカード」は,教育現場における,楽 くりに取り組む予定であった。 譜は読めなくてよいという考え方による指導や, 「ふりつけカード」は、教育現場における、. きく見直すことになった。複数の学生が同じ空間 1 ルス感染症(COVID-19)」 1)対策として遠隔授業の にいて同じ教材を囲んで触れながら密に語り合う 2 実施を要請されたことにより、授業の方法を大き 等の,それまでの授業方法の多くの部分が実施不 3 く見直すことになった。複数の学生が同じ空間に 能となったからである。 4 いて同じ教材を囲んで触れながら密に語り合う等 そのため,教員と学生とが離れた場所にいる遠 5 の、それまでの授業方法の多くの部分が実施不能 隔授業においても,それまでの対面授業と同等の 6 となったからである。 効果をいかにして得るかということに課題意識を 7 そのため、教員と学生とが離れた場所にいる遠 もって授業づくりに臨んだ記録が本稿である。 8 隔授業においても、それまでの対面授業と同等の 感染爆発等により学校が閉鎖されるような措置 9 効果をいかにして得るかということに課題意識を がとられたとしても,主体的・対話的で深い学び 10 もって授業づくりに臨んだ記録が本稿である。 を考慮した授業を可能な限り実施するための示唆 11 感染爆発等により学校が閉鎖されるような措 が得られることを期して,記録として整理する。 12 置がとられたとしても、主体的・対話的で深い学. 13 14 15 16 17 18 20 21. アアククシショョンンカカーードド. 19. 22 反対に,読譜のトレーニングをドリル的に反復さ 楽譜は読めなくてよいという考え方による指導や、 23 せる指導といった両極端な在り方,端的にいうな 反対に、読譜のトレーニングをドリル的に反復さ 24 らば,楽譜を用いない活動と楽譜を重視する活動 せる指導といった両極端な在り方、端的にいうな 25 との分離を克服する目的で作成した教材であった。 らば、楽譜を用いない活動と楽譜を重視する活動. 音楽は音による活動が主であり,それを耳で聴 26 との分離を克服する目的で作成した教材であった。 27 いて楽しく身体表現をしながら活動することが重 音楽は音による活動が主であり、それを耳で聴. 28 視される。しかし一方で,読譜を全く行わないな いて楽しく身体表現をしながら活動することが重 らばそれは例えば国語の学習において文字を全く 29 視される。しかし一方で、読譜を全く行わないな 30 読まないことと同様であるといえる。リトミック らばそれは例えば国語の学習において文字を全く 31 の手法を取り入れた活動をはじめ,音楽に合わせ 読まないことと同様であるといえる。リトミック 32 て身体表現を行う際には,楽譜は不要であること の手法を取り入れた活動をはじめ、音楽に合わせ. 58. 33 が多く,とにかく楽しく活動することが求められ て身体表現を行う際には、楽譜は不要であること. 59. 34 が多く、とにかく楽しく活動することが求められ. 60. 35 188 る。これは、児童にとって「音楽をしている状態. 61. 36 において『動き』は何らかの形で機能しているも. 62 静止ポーズの振り付けを描いた「ポーズカード」. 37 ので(中略)『動かしている』のではなく『動い. 63 (【図 2】参照)および、一人で行う動作ばかり. 【図1】アクションカード 【図 1】アクションカード. 続いて、音楽的な終止の部分を表現するために、.
(4) 遠隔授業による「音楽教育演習」における教材活用法検討. ポーズカード ポーズカード 1 1 2 2 3 3. 【図2】ポーズカード 【図 2】ポーズカード 【図 2】ポーズカード. ポーズカード. 6 6 7 7 8 8 9 9 10 10 11 11 12 12 13 13 14 14 15 15 6 16 16 7 17 17 8 18 18 9 19 19 10 20 20 11 21 21 12 22 22 13 23 14 23 24 15 24 25 16 25 26 17 26 27 18 27 28 19 28. 3】参照)を作成した。 静止ポーズの振り付けを描いた「ポーズカード」 3】参照)を作成した。 これらのカードの有効性を確認するため、実践 (【図2】参照)および,一人で行う動作ばかり これらのカードの有効性を確認するため、実践 を行った。その際、「知覚したことを反映させた でなく,一層協働的な活動とするために,二人以 を行った。その際、「知覚したことを反映させた 身体表現を行う鑑賞の授業」「身体表現を伴う音 上で踊る振り付けを描いた「ペアカード」 (【図3】 身体表現を行う鑑賞の授業」「身体表現を伴う音 楽づくりの授業」の 2 通りの活動を試みた。 参照)を作成した。 楽づくりの授業」の 2 通りの活動を試みた。 これらのカードの有効性を確認するため,実践. (1)知覚したことを反映させた身体表現を行う を行った。その際,「知覚したことを反映させた (1)知覚したことを反映させた身体表現を行う 鑑賞の授業 5) 身体表現を行う鑑賞の授業」 「身体表現を伴う音 鑑賞の授業 5) ビゼー作曲『アルルの女』より「ファランドー 楽づくりの授業」の2通りの活動を試みた。 ビゼー作曲『アルルの女』より「ファランドー ル」には、主に A の旋律と B の旋律の 2 種類が、 ル」には、主に A の旋律と B の旋律の 2 種類が、 3】参照)を作成した。 交互あるいは同時に現れる。この楽曲について、 ⑴ 知覚したことを反映させた身体表現を行う鑑 交互あるいは同時に現れる。この楽曲について、 これらのカードの有効性を確認するため、実践 図形楽譜を用いて聴取する音楽鑑賞授業の先行実 賞の授業5) 図形楽譜を用いて聴取する音楽鑑賞授業の先行実 を行った。その際、「知覚したことを反映させた 践 6)ビゼー作曲『アルルの女』より「ファランドー を活用し、それに加えて A および B の各旋律 践 6)を活用し、それに加えて A および B の各旋律 身体表現を行う鑑賞の授業」「身体表現を伴う音 に振り付けを行い、聴取しながら身体表現する活 ル」には,主にAの旋律とBの旋律の2種類が, に振り付けを行い、聴取しながら身体表現する活 楽づくりの授業」の 2 通りの活動を試みた。 動を行う。力強くどっしりとして暗い曲想の Aの 交互あるいは同時に現れる。この楽曲について, 動を行う。力強くどっしりとして暗い曲想の A の 旋律(児童は多くの場合「巨大怪獣」などと感受 図形楽譜を用いて聴取する音楽鑑賞授業の先行実 旋律(児童は多くの場合「巨大怪獣」などと感受 (1)知覚したことを反映させた身体表現を行う する)と、軽快で可愛らしく明るい曲想の B の旋 践6)を活用し,それに加えてAおよびBの各旋律 する)と、軽快で可愛らしく明るい曲想の B の旋 鑑賞の授業 5) 律(児童は多くの場合「小鳥さん」などと感受す に振り付けを行い,聴取しながら身体表現する活 ビゼー作曲『アルルの女』より「ファランドー 律(児童は多くの場合「小鳥さん」などと感受す る)の対比を身体表現を伴わせることで、より明 動を行う。力強くどっしりとして暗い曲想のAの ル」には、主に A の旋律と B の旋律の 2 種類が、 る)の対比を身体表現を伴わせることで、より明 確に旋律の変化を知覚させることをねらう。 なお、 旋律(児童は多くの場合「巨大怪獣」などと感受 交互あるいは同時に現れる。この楽曲について、 確に旋律の変化を知覚させることをねらう。なお、 Aする)と,軽快で可愛らしく明るい曲想のBの旋 および B の旋律については、対等に扱い、順序 図形楽譜を用いて聴取する音楽鑑賞授業の先行実 A および B の旋律については、対等に扱い、順序 性等を感じさせないようにするために、「赤の旋 6) 律(児童は多くの場合「小鳥さん」などと感受す 践 を活用し、それに加えて A および B の各旋律 性等を感じさせないようにするために、「赤の旋 律」「青の旋律」と称することとした。 る)の対比を身体表現を伴わせることで,より明 に振り付けを行い、聴取しながら身体表現する活 律」「青の旋律」と称することとした。 確に旋律の変化を知覚させることをねらう。 20 動を行う。力強くどっしりとして暗い曲想の Aなお, の 赤の旋律. 青の旋律. 赤と青が同時に現れる. 21 旋律(児童は多くの場合「巨大怪獣」などと感受 AおよびBの旋律については,対等に扱い,順序 赤の旋律 青の旋律 赤と青が同時に現れる 22 する)と、軽快で可愛らしく明るい曲想の B の旋 性等を感じさせないようにするために,「赤の旋. 1 2. 【図 2】ポーズカード. 3. ペア カ ー ド ペア カ ー ド 4 4 5 5. 【図 3】ペアカード 【図3】ペアカード 【図 3】ペアカード. 23 律(児童は多くの場合「小鳥さん」などと感受す 律」「青の旋律」と称することとした。 24 る)の対比を身体表現を伴わせることで、より明 まず,2つの旋律を聴き分け(知覚) ,それぞ 25 確に旋律の変化を知覚させることをねらう。 なお、 れの旋律について曲想を捉え(感受)て言語化し, 26 A および B の旋律については、対等に扱い、順序 板書にまとめる(【図4】参照)。 29 性等を感じさせないようにするために、「赤の旋 27 続いて,一人が「赤」,もう一人が「青」を担 29 28 30 律」「青の旋律」と称することとした。 【図 4】図形楽譜を用いて聴取する活動 30 【図 4】図形楽譜を用いて聴取する活動 31 31 赤の旋律 青の旋律 赤と青が同時に現れる 32 まず、2 つの旋律を聴き分け(知覚)、それぞ 32 まず、2 つの旋律を聴き分け(知覚)、それぞ 33 れの旋律について曲想を捉え(感受)て言語化し、 33 れの旋律について曲想を捉え(感受)て言語化し、 34 板書にまとめる。 34 板書にまとめる。 35 続いて、一人が「赤」、もう一人が「青」を担 35 続いて、一人が「赤」、もう一人が「青」を担 36 当する二人組で、楽曲を通して聴取する際、各旋 36 当する二人組で、楽曲を通して聴取する際、各旋 37 律が聞こえている間に各担当がそれぞれ起立して 29 37 律が聞こえている間に各担当がそれぞれ起立して 38 身体表現を行う。活動の様子は【図 5】のようで 【図4】図形楽譜を用いて聴取する活動 30 【図 4】図形楽譜を用いて聴取する活動 38 身体表現を行う。活動の様子は【図 5】のようで 31 3 32 まず、2 つの旋律を聴き分け(知覚)、それぞ189 3 33 れの旋律について曲想を捉え(感受)て言語化し、 34 板書にまとめる。.
(5) 芳賀 均・大野 紗依・伊藤 秋梨・藤井 真衣. 【図6】A・B部分の演奏の様子. 【図5】楽曲を聴取しながら身体表現をする様子. 活動の様子は【図6】のようであるが,児童は 振り付けが思いつかないといった不安を感じるこ. 当する二人組で,楽曲を通して聴取する際,各旋. となく,生き生きと身体表現を行うことができ,. 律が聞こえている間に各担当がそれぞれ起立して. 即興表現によるリズム演奏も躊躇なく行われた。. 身体表現を行う。活動の様子は【図5】のようで. ⑴および⑵の実践から,鑑賞と表現いずれの活. ある。児童は振り付けが思いつかないといった不. 動においても,「ふりつけカード」によって身体. 安を感じることなく,生き生きと身体表現を行う. 表現を円滑に取り入れることが可能となり,児童. ことができた。. にとって自然で楽しい学習を展開することができ た。そこで,聴いて反応・模倣するに留まらず, 7). ⑵ 身体表現を伴う音楽づくりの授業. 一歩踏み込んで,音符を使用した(読譜を伴う). 太鼓を手で叩く即興表現に身体表現を付加した. 活動に身体表現を伴わせる活動を試みるが,その. 活動とした。演奏方法はアフリカンリズムを基に. 際に「ふりつけカード」を活用した展開とするこ. した先行実践8)を活用し,以下のような構成で. とで,読譜と身体表現とを架橋する活動が可能に. 行った(AとBは学級を半分ずつの2パートに分. なるのではないかと考えた。それが本節〈1〉の. け, 言葉に合わせて太鼓を叩くグループ名を示す。. 冒頭で述べた令和2年度前期に取り組む予定で. 1~4はソロで即興演奏を行う児童を示す)。. あった当初の内容である。. ・A「焼肉(=タッカタッタッ) ・焼肉・焼肉」 →B「食べたいな(=タカタカタッ)」(A→B) ×4 ・全員「ロール(乱打)5拍・休み3拍」×4. 2 音楽教育演習の授業の実施方法の検討 遠隔授業によって開始された令和2年度前期の. ・A「焼肉・焼肉・焼肉」→B「食べたいな」×4. 授業「音楽教育演習」は,授業内容等の再構成や. ・1「ソロで即興演奏を16拍分」. 学生の通信環境の整備の必要から,初回から当初. ・A「焼肉・焼肉・焼肉」→B「食べたいな」×4. 予定の内容に取り組むことは困難であった。しか. ・2「ソロで即興演奏を16拍分」. し,少なくとも授業の後半には,成果物として得. ・A「焼肉・焼肉・焼肉」→B「食べたいな」×4. られる教材や授業方法を現場で実践することを可. ・3「ソロで即興演奏を16拍分」. 能とする必要がある。授業開始から数週間以内に. ・A「焼肉・焼肉・焼肉」→B「食べたいな」×4. 後半の授業環境や方法を再構築するために,以下. ・4「ソロで即興演奏を16拍分」. のことに取り組んだ。. ・A「焼肉・焼肉・焼肉」→B「食べたいな」×4. ・ (前節〈1〉に述べた)これまでの研究成果に. ・全員「ロール(乱打)5拍・休み3拍」×4. 190. 関する受講者の共通理解を図ること.
(6) 遠隔授業による「音楽教育演習」における教材活用法検討. ・各受講者が新しい教材づくりや出前演奏のプロ. で,演奏力の向上に関心をもつ記述も見られる. グラムなどを考えてレポートを作成すること. 1年生は動画を観て,自身が楽しいと感じたり,. ・ 「音楽教育演習」等において蓄積してきた動画 9). 記録 を検討してレポートを作成すること. よい経験であると思ったりしたことが,児童や音 楽に馴染みのない人にもよい働きかけとなると考. ・遠隔で行わざるを得ない他の授業「中学校音楽. えている。「やってみたい」「こうしたらよいので. 科教育法Ⅱ」から有効な実施方法を探ること. はないか」というように,自分が実践するとした. 1・2点目に関しては電子メール等を活用して. らどのようになるかということを想像している記. 課題提示とレポート添削を実施した。3点目に関. 述が多く見られた。心の動きが大きく見られたが,. しては⑴項として,4点目に関しては⑵項として,. 大学入学から間もないことから,授業を受ける立. 以下に記す。. 場としての自分の気持ちを表した素直な反応であ るということを推察する。. ⑴ 過去の「音楽教育演習」等の学習や研究の成 果物から学生が捉えたこと. ②3年生. 前期授業の開始時期が延期されたことにより,. 多角的な視点をもち,具体的に授業の想定をし. いくつかの授業において課題提示とレポート添削. ている。その際,以下の特徴が見られた。. による学習内容の補填を行うことになった。その. ・具体的な授業を想定して,興味・関心の引き出. 際,過去に「音楽教育演習」等において蓄積して. し方や児童の主体性について考えている. きた動画記録の検討を題材とした。筆者(芳賀). ・音楽経験のある者とそうでない者の差異や児童. が前期に授業を担当する「音楽教育学概説Ⅰ」 「中. の視点を考慮して,視聴した動画からヒントを. 学校音楽科教育法Ⅱ」 「高等学校音楽科教育法Ⅰ」. 得ながら自身が感じていた問題を解決しようと. の受講者1・3・4年生(それぞれ10・13・11名). している. を対象とした。異なる学年の受講者が混在するこ. 3年生は,授業時に,児童や音楽に馴染みの薄. の授業において,全学生に同時に情報を配信でき. い人はどのように感じるかを考え,その上で授業. る遠隔授業の特性を考慮して,授業内容の再構成. 者としてすべきことを述べている。そこでは,ど. の方法を検討する。学生のレポート記述内容は紙. のようにして興味をもたせることができるか考え. 10). 幅の都合で割愛するが,SCAT. による分析結果. は,以下のようであった。. ている。学生自身の感じ方に留まらず,授業その ものについても考えを巡らせ,ある教材を授業で 取り扱う際のイメージを,より具体的かつ現実的. ①1年生. に行っている。すなわち,授業をする立場から動. 授業における児童の知識の獲得方法の工夫を学. 画を視聴していることが分かる。感想を淡々と述. び,新たな視点を得ることを柔軟に受け止めてい. べているようにも見えるが,一般的な捉えられ方. る。その際,以下の特徴が見られた。. と自分自身の考えを分別しており,自身の目指す. ・動画の選択には,学生自身の経験からの関心が. 教師像が明確化してきていることが推察される。. 大きく関わっている. 原文ママ. ・記 述の際には,「子どもたちだったらどうする だろう」と考えたり,独自の活用方法を考えた りするなど,想像力を働かせている ・ 「自分もやりたい」「もっと知りたい」という学 習への意欲が向上している ・演奏者として,表現方法の可能性を広げること. ③4年生 自分自身の関心の対象がはっきりしているた め,記述にもその方向性がはっきり示されている。 教員志望の学生は学んできたことを生かして,さ らに発展させた具体的方策を考えている。演奏を 重視する学生は,動画の楽曲や奏法,演奏技術に. 191.
(7) 芳賀 均・大野 紗依・伊藤 秋梨・藤井 真衣. ついての感想や意見が多い。その際,以下の特徴. ることになる教職志望の学生よりも,音楽そのも. が見られた。. のや音楽の専門教育への意識が強い。. ・実際の活動の想定をしながら具体的な指導の仕 方を考えている. 以上を踏まえると,異学年が混在する授業「音 楽教育演習」を行う上では,学年による知識量や. ・授業内容として,音楽と生活の関連を図ったり, 確かな技術の獲得を目指したりしている ・他(音楽以外)の活動への応用や教科横断的な 指導に見られる総合的な視点をもっている ・教育者としての自覚をもっている 動画を視聴してから,自身で関連する動画や資. 視点のもち方等の差異を考慮しつつ,それらが組 み合わさることによって議論が深まることを期待 できる展開にする工夫が必要となる。つまり,児 童の視点に近い1年生と教員の視点に近い3・4 年生,また,教職に就く予定がなく音楽そのもの や音楽の専門教育への意識が強い学生,それぞれ. 料を調べる等,過去の関連情報と結びつけて解釈. の視点を全て考慮するような展開である。むしろ,. や考察をする様子が見られ,アカデミックスキル. このことが,より現実性を帯びた演習,すなわち. が身に付いている様子がうかがえる。. 実際の教育現場と乖離の少ない大学の授業の実現 に資すると考えることができる。. 1・3・4年生のレポート記述内容のSCAT分. なお,教育現場で使用可能な,音楽演奏を含む. 析の結果を比較すると,学年や進路によって動画. 記録動画は,上述の様々な学生に対応していると. を見る視点が異なるということが示唆された。. 考えることができる。そうした題材をレポート課. 例えば各学年の記述に対するSCAT分析におけ. 題として採用することは,個に応じた課題設定を. る言い換え語句「相手の視点に立つ」についてで. 可能にするといえ,対面授業のできない状況にお. あるが,ニュアンスや前後の記述から,違う概念. ける自己学習に対して有効であると思われる。. 原文ママ. が抽出された。 「子どもにやるなら○○だろう」 や「誰にでも○○できるだろう」という記述から. ⑵ 他の遠隔授業から有効な実施方法を探る. 導き出された言い換えであるため,一見同じ「相. 令和2年度前期当初から遠隔授業で実施した. 手の視点に立つ」立場であるように思われる。し. 「中学校音楽科教育法Ⅱ」(3年生対象)から有. かし,1年生は「自分が楽しいからきっと児童に. 効な実施方法を探った。この授業は,本来,銘々. も興味をもってもらえる」であるが,3・4年生. に割り当てられた教材について各自が指導案を作. は「実際この活動においてここに興味をもつので. 成し,模擬授業を行った上で意見交流をする形で. はないか」という視点である。すなわち1年生は. 実施している。そこで,即時性のある対話が可能. 「自分(学習者)」から見た児童の視点,3・4. なZoom11)等のテレビ会議システムを使用するこ. 年生は「教育する立場」から見た児童の視点であ. とも考えたが,使用するデータ通信量が少なく,. り,相違があることが考えられる。ただし,これ. 学 生 に と っ て の 負 担 が 少 な いLINE12)を 活用し. らの視点には優劣があるわけではなく,どちらの. た。LINEの活用については,Zoomなどのビデオ. 視点も必要であると筆者は考える。学年が上がる. 会議ツールの,使用する通信量が莫大であること. ことに伴って教員の視点へと変化することは当然. から,「今般のように急に教育手法を変えざるを. のことかもしれないが,児童主体の問題解決学習. 得ない場合においても,教員・学生の双方で,教. をはじめ, 多様な教育方法を実践していく上でも,. 育内容以外の負担はなるべく低く抑えるべきで. いずれの視点も備えておくことが望ましいといえ. (中略)学生(そして多くの教員)にとって日常. るからである。また,4年生については,教職に. 的に使っているアプリの一つであるLINEだけを. 就くか否かという進路によって相違が見られる。. 使って,教員と学生のコミュニケーションの場を. 教職に就く予定のない学生は,様々な児童と関わ. 13) という主張を参考に 用意することを提案する」. 192.
(8) 遠隔授業による「音楽教育演習」における教材活用法検討. した。. レポート大量,という講義もあり,なかなか厳し. スマートフォン等で使用する,無料通信アプリ のLINEには,以下のような特長がある。. い(原文ママ)」という自由記述と併せて,提出 を要する課題が大幅に増加した様子が分かる。. ・動作が安定している ・ 「なりすまし」防止のため電話番号を登録する. ②大学教育情報システム(履修登録・出欠状況や. ・ 「投票」機能によりアンケート調査ができる. 取得単位の確認・シラバス照会・授業評価等の. ・ 「ノート」 「アルバム」に情報を記録できる. 就学を支援する Webシステム。課題の参照・. ・普及率が高い(当該授業の受講生全員も日常よ. 提出・評価を行う機能も備わっている)のよう. り使用している) ・日常において使用しているツールであるため, 改めて使用法を覚える労力が不要であり心理的. に「自分からアクセスするもの」と,LINEの ように「通知が来るもの」と,どちらが学習し やすいですか?. ハードルが低い ・学 生が都合のよいときに,じっくりと自分の ペースで考え,動画を反復して見直すことがで き,他者のコメントを理解するまで読み返すこ. 大学教育情報システム ⇔ (0) ⇔ 0. 0. 1. LINE (5) 0. とができる. 2. 10. 平均値=4.62. 以上を踏まえ,LINEの活用が効果的であると 判断した。授業は以下のような形で展開した。. 多くの学生が,自分からアクセスする大学教育. ・学生が, 各自が担当する週の初めに単元や教材,. 情報システムよりも,新しい情報等の通知が来る. 指導観等についての意見と学習指導案をLINE. LINEの方を好む様子が見て取れる。本来,学生. 上に掲出する. は自ら学ぶ姿勢が必須であるが,先述の〈①〉の. ・教員が添削してコメントを掲出する. ような状況においては,学習に遺漏なく取り組め. ・学習指導案を修正し,模擬授業の映像または台. るよう配慮することも必要であると考える。. 本をLINE上に掲出する ・教員および全受講生で意見交換を行い,教員が. ③メールや郵便のような「比較的改まった場面で. まとめを行う. 使用する媒体」と,LINEのような「日常的生. このようにして実施した「中学校音楽科教育法. 活場面で使用する媒体」と,どちらが学習しや. Ⅱ」において,授業やLINEの活用に関するアン ケートを実施. すいですか?. 14). した。なお,このアンケートは. LINEの「投票」機能を活用して行った。 ①今期(令和2年度前期)に履修しているすべて の授業を総合してお答えください。例年と比べ. メールや郵便 (0) 0. 0. ⇔ ⇔ 0. LINE (5) 0. 13. 0. 平均値=4.00. て,レポート等の提出を求められる課題は増加 しましたか?. 全ての学生が,比較的正式な場面で使用する電. ・ 「かなり増加した」=13名(100%). 子メールや郵便より,日常的生活場面で使用する. ・ 「やや増加した」 「変わらない」 「やや減少した」. LINEの方を好む様子が見て取れる。学生は社会. 「かなり減少した」の合計=0名(0%)。. 人としてのマナーを要する媒体に慣れる必要があ. 「全講義のレポートの状況ですが,全体的にと. るが,先述の〈①〉のような状況下では心理的な. ても多く感じます。zoomで1:30やったのちに. 負担軽減に配慮することも必要であると考える。. 193.
(9) 芳賀 均・大野 紗依・伊藤 秋梨・藤井 真衣. ④じっくり思考・判断するのに向いているのはど. えていることを推察する。. ちらですか? ⑦教員の説明や他学生からの情報等の知識の伝達 Zoom (0) 0. ⇔ ⇔ 0. 0. LINE (5) 4. 3. 6. 平均値=4.15. に向いているのはどちらですか?. Zoom (0) 1. ⇔ ⇔ 0. 3. LINE (5) 4. 全ての学生が,Zoomよりも読み返しのできる. 4. 1. 平均値=3.00. LINEの方がじっくり思考・判断することに向い ていると考えていることが分かる。. LINEの方が説明や情報等の知識の伝達に向い ていると考えている学生が多い傾向である。前出. ⑤即時性のある議論や意見のやり取りに向いてい. の〈⑥〉と同様の理由によるものと推察する。. るのはどちらですか? ⑧郵便やメールと組み合わせて実施しましたが, Zoom (0) 2. ⇔ ⇔ 5. 1. LINE (5) 1. 2. その有効性についてはいかがだったでしょう か?. 2. 平均値=2.15. 学生は,即時性のあるやり取りはZoomの方が. 有効でなかった (0) 0. 0. ⇔ ⇔ 0. 有効だった (5) 5. 有利であると考えていることが見て取れる。やは. 8. 0. 平均値=3.61. り密な議論や意見のやり取りには会話が効果的と いえる。このことから,Zoomによる授業も,適 宜取り入れることの有効性がうかがえる。. 自由記述には「メールとの併用は,使わなけれ ばならないツールが2つになり,大変です。郵便 との併用は,紙媒体の方が良い場合が多く,あり. ⑥じっくり深める議論や意見のやり取りに向いて いるのはどちらですか?. がたいです(原文ママ)」とあり,図書館の資料 が入手困難な時期におけるコピー資料は,学生に とっても貴重であることを推察する。すなわち,. Zoom (0) 0. ⇔ ⇔ 1. 2. LINE (5) 2. 5. LINEと郵便とを組み合わせた授業は有効である と考えられる。. 3. 平均値=3.54. ⑨LINEによる学習は,主体的・対話的で深い学 びにつながりましたか?. 前出の〈⑤〉のような即時性のある会話による やり取りは深い学びに有効であるものの,大勢で 行うことによって,時として,油断しているうち に話題が過ぎ去っていくことがある。コメントを 読み返したり,よく練ってから意見を述べたりす ることができるLINEの方が,議論が深まると考. 194. つながらなかった ⇔ (0) ⇔ 0. 0. 1. つながった (5) 7. 4. 1. 平均値=3.38.
(10) 遠隔授業による「音楽教育演習」における教材活用法検討. 学生にとって,LINEによる学習が主体的・対. ド』を活用した授業づくり」に取り組んだ。 まず,東京都の公立小学校教諭(1年生担任). 話的で深い学びに概ねつながったものと考える。. から届いた「ふりつけカード」を使用した授業実 ⑩以上を踏まえ,総合的にLINEとZoomどちらが 「中音教Ⅱ」の学習に有効だと思いますか?. Zoom (0) 0. ⇔ ⇔ 1. 0. 践の様子を記した電子メール15)を受講生で共有 した。共有したメール本文は以下の通りである。 こんばんは。音楽の授業やってみました。 ①椅子に座っての動作化 ふりつけカードを参考に腕を回す,腕振り,指振り,万歳, など子供たちとパターンを決めてやりました。その中で足 もつくと強い感じが表しやすいと意見も出たので足もつけ てなど。学級には気持ちの幼い子が多いので,視覚化を目 指しました。 ②広い場所でやってみる 体育館が夏まで冷房設備設置のため使えないので,バスケッ トコートで音楽を鳴らしてやりました。椅子に座っての活 動があったので,かなりスムーズに終わりました。 これを2時間やり,課題もありましたが無事楽しく音楽活 動できました。ありがとうございます。これを最初にやっ たおかげか,「かたつむり」や「バスごっこ」の歌を歌う際 に自分たちで振り付けを考えるを楽しくやることができて います。まだ鍵盤ハーモニカもできないし,歌も大きな声 で歌えないので,音楽を体で感じる,拍を感じるというこ とを伝えていきたいと思います。ありがとうございました!. LINE (5) 1. 9. 2. 平均値=3.85. 「中学校音楽科教育法Ⅱ」では,Zoomを使用 した授業も1回実施した。回数に差があるため, 正当な比較とはいえないが,LINEの有効性を読 み取ることはできると考える。 ⑪LINEとZoomを併用するとしたら,どれくらい の配分がよいと思いますか?. 続いて,楽しく身体表現をできるようにするた ⇔ LINE 程程 3030 て授業を構成することにした て授業を構成することにした (LINE (LINEにおける検討 における検討 1 1Zoom 数値からは一概にいえないが、およそ、3/4 数値からは一概にいえないが、およそ、3/4 10:0 ⇔ 0:10 め,ねぶた祭りを題材にして掛け声に合わせて跳 の様子は【図7-1】【図 7-1】【図7-2】のようである)。ま 7-2】のようである)。ま 2 2 度の時間を 度の時間をLINE LINEで行い、残り で行い、残り1/4 1/4程度 程度Zoom Zoomを取 を取 3131 の様子は【図 16) 0 0 0 0 0 1 1 5 4 2 0 のゲームルールの ね踊る『ラッセーラゲーム』 3232 た、そこでは、学生からの提案として【図 た、そこでは、学生からの提案として【図8】の 8】の 3 3 り入れる配分がよさそうである。 り入れる配分がよさそうである。 平均すると2.62:7.38となる 援用について検討した。その際,実際にゲームで 3333 ような手書きのメモを撮影した写真データや【図 ような手書きのメモを撮影した写真データや【図 44 遊ぶ様子を撮影した動画もLINE上に掲出した。 9】 のようなワープロで作成したレポートも掲出さ のようなワープロで作成したレポートも掲出さ 5 5 以上の①~⑪のアンケート結果を踏まえると、 以上の①~⑪のアンケート結果を踏まえると、 3434 9】 数値からは一概にいえないが,およそ,3/4 検討の結果,音符を記したカードと「ふりつけカー れた。 6 6 LINE LINEの活用による授業は、主体的・対話的で深い の活用による授業は、主体的・対話的で深い 3535 れた。 程度の時間をLINEで行い,残り1/4程度Zoom 7 7 学びにとって有効であると判断してよいものと考 学びにとって有効であると判断してよいものと考 3636 を取り入れる配分がよさそうである。 8 8 える。対面授業に比して臨場感も乏しい遠隔授業 える。対面授業に比して臨場感も乏しい遠隔授業. 9 9 と思われた「中学校音楽科教育法Ⅱ」は、学生が と思われた「中学校音楽科教育法Ⅱ」は、学生が 以上の①~⑪のアンケート結果を踏まえると, 1010 退屈することもなく、充実したものになったと評 退屈することもなく、充実したものになったと評 LINEの活用による授業は,主体的・対話的で深 1111 価してよい。 価してよい。 い学びにとって有効であると判断してよいものと 1212. 考える。対面授業に比して臨場感も乏しい遠隔授 1313 33 LL II NN EE にに よよ るる 教教 材材 活活 用用 法法 のの 検検 討討 業と思われた「中学校音楽科教育法Ⅱ」は,学生 1414 前節〈2〉を踏まえ、「音楽教育演習」におい 前節〈2〉を踏まえ、「音楽教育演習」におい. が退屈することもなく,充実したものになったと 1515 て、LINE て、LINEを活用した遠隔授業による「『ふりつけ を活用した遠隔授業による「『ふりつけ 評価してよい。 1616 カード』を活用した授業づくり」に取り組んだ。 カード』を活用した授業づくり」に取り組んだ。. 1717. まず、東京都の公立小学校教諭(1 まず、東京都の公立小学校教諭(1年生担任) 年生担任). 1818 から届いた「ふりつけカード」を使用した授業実 から届いた「ふりつけカード」を使用した授業実. 3 LINEによる教材活用法の検討. 践の様子を記した電子メール15)15) 1919 践の様子を記した電子メール を受講生で共有 を受講生で共有 前節 〈2〉 を踏まえ, 「 音楽教育演習」 において, 2020 した。共有したメール本文は以下の通りである。 した。共有したメール本文は以下の通りである。 3737 ・ 【図7-2】LINEにおける検討の画面 LINEを活用した遠隔授業による「『ふりつけカー 3838【図7-1】 【図 【図7-1】・【図 7-1】・【図 7-2】LINE 7-2】LINEにおける検討の画面 における検討の画面 2121 こんばんは。音楽の授業やってみました。 こんばんは。音楽の授業やってみました。 ①椅子に座っての動作化 ①椅子に座っての動作化 ふりつけカードを参考に腕を回す、腕振り、指振り、万歳、 ふりつけカードを参考に腕を回す、腕振り、指振り、万歳、 など子供たちとパターンを決めてやりました。その中で足も など子供たちとパターンを決めてやりました。その中で足も つくと強い感じが表しやすいと意見も出たので足もつけてな つくと強い感じが表しやすいと意見も出たので足もつけてな ど。学級には気持ちの幼い子が多いので、視覚化を目指しま ど。学級には気持ちの幼い子が多いので、視覚化を目指しま した。 した。. 3939 4040. また『ラッセーラゲーム』については、以下の また『ラッセーラゲーム』については、以下の 195. 4141 点を考慮すべき点として整理した。 点を考慮すべき点として整理した。 4242.
(11) におい. りつけ. 芳賀 均・大野 紗依・伊藤 秋梨・藤井 真衣. んだ。. 担任). ド」を併用して,スリル感を伴う楽しい活動を意. 授業実. 図して授業を構成することにした(LINEにおけ. ○頭を使いながら踊る楽しいゲームである. で共有. る検討の様子は【図7-1】【図7-2】のよう. ○(「ラッセーラ」という特徴的な掛け声を参. ある。. 。また,そこでは,学生からの提案とし 37 である). 加する全員が連呼するゲームルールから「ね. 38 て【図8】のような手書きのメモを撮影した写真 【図 7-1】・【図 7-2】LINE における検討の画面. ぶた」に対する関心を芽生えさせることから). 39 データや【図9】のようなワープロで作成したレ. 遊んだ後の学びのきっかけになる. 、万歳、 中で足も つけてな 目指しま. 点を考慮すべき点として整理した。. 40 ポートも掲出された。 また『ラッセーラゲーム』については、以下の. ○参加する全員が同じ振り付けで「ラッセーラ」. 41 点を考慮すべき点として整理した。 また『ラッセーラゲーム』については,以下の. と言うため,「踊ることに対する羞恥心が邪. 42. 魔をして楽しみきれない」という問題は起こ りにくいと考えられる. バスケッ ての活動. △ルールはシンプルであるが,瞬発力を求めら れるゲームにしてはカードのデザインが児童. 音楽活動 やったお う際に自 きていま 声で歌え とを伝え. にとっては複雑である △カードゲームとしては楽しく遊べるものであ るが,「教材」として見ると学びが薄い(教 材として扱われることは想定されていないた め,このゲーム自体の問題ではなく,そのま 24 試作したカードは【図 試作したカードは【図 11】である。 11】である。 24 ま授業で使用する場合に問題となる) 25 25. るため、. 跳ね踊. の援用. 43. で遊ぶ. 44. 。検討の. 45. 【図8】LINE上に掲出された手書きのメモ 【図 8】LINE 上に掲出された手書きのメモ. ード」. 24 試作したカードは【図 11】である。. 意図し. 25. 9. 26 26 27 27. 【図 10】LINE におけるやり取りの様子 におけるやり取りの様子 【図10】LINEにおけるやり取りの様子 【図 10】LINE. 28 28. 26 11 22 33 44 55 66. 17 7 2 88. 39 9 410 10. 511 11. 27 【図 9】LINE 9】LINE 上に掲出されたレポート 上に掲出されたレポート 【図. 【図 10】LINE におけるやり取りの様子. 28. ○頭を使いながら踊る楽しいゲームである ○頭を使いながら踊る楽しいゲームである ○(「ラッセーラ」という特徴的な掛け声を参 ○(「ラッセーラ」という特徴的な掛け声を参 加する全員が連呼するゲームルールから「ね 29 29 加する全員が連呼するゲームルールから「ね 【図9】LINE上に掲出されたレポート 30 ぶた」に対する関心を芽生えさせることから) 30 ぶた」に対する関心を芽生えさせることから). 【図 9】LINE 上に掲出されたレポート. 31 遊んだ後の学びのきっかけになる 31 遊んだ後の学びのきっかけになる 32 ○参加する全員が同じ振り付けで「ラッセーラ」 32 196 ○参加する全員が同じ振り付けで「ラッセーラ」. 【図11】検討において試作されたカード 【図 11】検討において試作されたカード 【図 11】検討において試作されたカード. さらに、『ラッセーラゲーム』のゲームルール さらに、『ラッセーラゲーム』のゲームルール 33 と「ふりつけカード」を用いた活動の比較検討を と「ふりつけカード」を用いた活動の比較検討を と言うため、「踊ることに対する羞恥心が邪 33 ○(「ラッセーラ」という特徴的な掛け声を参 34 進めた。〈1(1)〉において述べた「知覚した 進めた。〈1(1)〉において述べた「知覚した 魔をして楽しみきれない」という問題は起こ 34 魔をして楽しみきれない」という問題は起こ. ○頭を使いながら踊る楽しいゲームである と言うため、「踊ることに対する羞恥心が邪.
(12) 遠隔授業による「音楽教育演習」における教材活用法検討. また,議論の過程では,同時に使用する音符を 記したカードの検討も進められた。検討における LINE上のやり取りの例は前ページ【図10】のよ うであり,試作したカードは【図11】である。 さらに, 『ラッセーラゲーム』のゲームルール と「ふりつけカード」を用いた活動の比較検討を 進めた。 〈1⑴〉において述べた「知覚したこと を反映させた身体表現を行う鑑賞の授業」の活動 を参照すると,聴覚からの情報を判断して踊る活 動であることが分かる。一方, 『ラッセーラゲーム』 1 2 2や音符を記したカードと「ふりつけカード」の組 【図 12】リズム学習ビンゴの様子 【図 12】リズム学習ビンゴの様子 合せによる活動は,視覚からの情報のみで判断し 3 3 て踊る活動であることが分かる。これらは,それ 4 4黒板等に掲出することが有効であると考えた。 黒板等に掲出することが有効であると考えた。 5 5ぞれ〈1〉で述べた「楽譜を用いない活動と楽譜 教育現場における実践の予定日が近づき、筆者 教育現場における実践の予定日が近づき、筆者 を重視する活動」である。それらを架橋するため 6 6(伊藤)の「これらの案にも問題点はあるかと思 (伊藤)の「これらの案にも問題点はあるかと思 には, 「リズム学習ビンゴ(【図12】参照)」17)の 7 7うので、ぜひ音楽科教育演習を履修している皆さ うので、ぜひ音楽科教育演習を履修している皆さ ように学級全体で一斉に活動を行い,協働する中 8 8んの力をお借りして、さらに広い視野をもって教 んの力をお借りして、さらに広い視野をもって教 19 19 で奏でる音を聴いて活動を楽しみつつ,大書した 20 9 9材化を完遂させたいと願う」とのコメントの後、 材化を完遂させたいと願う」とのコメントの後、 20 リズム譜と同時に「ふりつけカード」を黒板等に 10 10実践予定の学級の担任(藤井)とも意見交換を行 21 実践予定の学級の担任(藤井)とも意見交換を行 21. 1. 【図 13】現場の教員からの提案メモ 【図 13】現場の教員からの提案メモ 【図13】現場の教員からの提案メモ. 掲出することが有効であると考えた。 11 11った(担任教諭からのメモは【図 った(担任教諭からのメモは【図13】のようであ 13】のようであ 教育現場における実践の予定日が近づき,筆者 る)。対面授業においては、現場の教員と予定を 12 12る)。対面授業においては、現場の教員と予定を (伊藤)の「これらの案にも問題点はあるかと思 合わせて意見交換する機会をもつには事前の日程 13 13合わせて意見交換する機会をもつには事前の日程. うので,ぜひ音楽科教育演習を履修している皆さ 調整が必要であるが、LINE においては、時間に囚 14 14調整が必要であるが、LINE においては、時間に囚 んの力をお借りして,さらに広い視野をもって教 われることなく、同じ場において学生と現場の教 15 15われることなく、同じ場において学生と現場の教 員とがやり取りを行うことが容易となる。この点 材化を完遂させたいと願う」とのコメントの後, 16 16員とがやり取りを行うことが容易となる。この点 も LINE を活用した授業の長所であるといえる。 実践予定の学級の担任 (藤井)とも意見交換を行っ 17 17も LINE を活用した授業の長所であるといえる。 18 18た(担任教諭からのメモは【図13】のようである)。. 対面授業においては,現場の教員と予定を合わせ. 22 22 23 23 24 24 25 25 26 26 27 27. 1 2. 【図12】リズム学習ビンゴの様子(森健一郎撮影) 【図 12】リズム学習ビンゴの様子. 3 4 黒板等に掲出することが有効であると考えた。 5. 教育現場における実践の予定日が近づき、筆者. 6 (伊藤)の「これらの案にも問題点はあるかと思. 11 11. 【図 14】現場における実践に向けたまとめ 【図 14】現場における実践に向けたまとめ 【図14】現場における実践に向けたまとめ 現場における実践に向けて、この時点までの議 現場における実践に向けて、この時点までの議 て意見交換する機会をもつには事前の日程調整が 論を整理し、まとめを行った。その上で、教育現 論を整理し、まとめを行った。その上で、教育現 必要であるが,LINEにおいては,時刻に囚われ 場における実践(次節〈4〉に掲出)に臨んだ。 場における実践(次節〈4〉に掲出)に臨んだ。 ることなく,同じ場において学生と現場の教員と. がやり取りを行うことが容易となる。この点も. 197.
(13) 芳賀 均・大野 紗依・伊藤 秋梨・藤井 真衣. LINEを活用した授業の長所であるといえる。 現場における実践に向けて,この時点までの議. ・ロール(全員) ・4班の作品(他の班は踊る). 論を整理し,まとめを行った。その上で,教育現. ・ロール(全員). 場における実践(次節〈4〉に掲出)に臨んだ。. ⑦徐々にテンポを上げて⑥と同様に演奏する。 ⑧さらにテンポを上げて⑥と同様に演奏する。. 4 構成した授業の実践と結果 ⑴ 授業の展開. ⑵ 実践に関するアンケート結果 児童を対象に,活動の前後に同じ質問を設定し. 教育現場における授業の実践は,令和2年7月. たアンケートを実施した。アンケートの内容と結. 27日4校時,H町立H小学校において行った(3. 果は以下の通りである。実践前と実践後のアン. 学年児童15名対象)。展開は以下の通りである。. ケート結果について,平均値の差の比較において,. ①「ふりつけカード」の動作を一通り踊る。アク. 統計的に有意であるか確かめるために,有意水準. ションカードとポーズカードの全てを踊るが,. 5%で両側検定の t 検定を行った。. ペアカードは新型コロナウイルス感染症に配慮. Q1 リズム譜(リズムの楽譜)は読めますか. して使用しない。 「ふりつけカード」はA4判の. (全く読めない(0)⇔(10)完全に読める). ものを黒板に貼る。【5分】 ②「リズムカード」 (A4判に拡大したカードを示 す)を1枚読ませる。黒板に貼り,2枚,3枚,. 平均値は4.33→8.60と上昇が見られた(有意,. 4枚と連結して読ませる。その際,リズムに合. p<0.001,t(14)=5.36)。. わせて段ボール太鼓を叩かせる。【5分】. Q2 振り付けを考えて踊ることはできますか. ③掲出した4枚のリズムカードを教員と指名され. (全くできない(0)⇔(10)完全にできる). た班で読み,他の児童は,教員に示された「ふ りつけカード」にしたがって踊る。【5分】 ④班ごとにリズム作曲に取り組む。ワークシート. 平均値は4.33→8.53と上昇が見られた(有意,. 上で,リズムカード(カードサイズ)を並び替. p<0.001,t(14)=4.18)。. えて作曲する。完成したらワークシートにリズ. Q3 振り付けを考えて踊ることは好きですか. ムカード,さらにアクションカードとポーズ. (嫌い(0)⇔(10)好き). カード各1枚を選んで貼り付ける。【10分】 ⑤発表:各班を順番に指名し,作品を発表させる。 続いて2回目の発表は,演奏しない児童は振り. 平均値は4.27→7.13と上昇が見られた(有意,. 付けの踊りをしながら聴く。1~3小節はアク. p<0.005,t(14)=4.08)。. ションカード,4小節はポーズカードの振り付. Q4 振り付けを考えて踊ることは楽しいですか. けをする。 【10分】. (つまらない(0)⇔(10)楽しい). ⑥全ての班の作品をつないで演奏する。【5分】 ・ロール(全員) ・1班の作品(他の班は踊る). 平均値は6.40→7.73と上昇が見られた(有意,. ・ロール(全員). p<0.01,t(14)=3.01)。. ・2班の作品(他の班は踊る). Q5 活動で楽しかったのはどんなことですか. ・ロール(全員). ・ダンボールを叩いたこと・ロール( 7件). ・3班の作品(他の班は踊る). ・振り付けを考えたこと・振り付け・ポーズ・踊. 198.
(14) 遠隔授業による「音楽教育演習」における教材活用法検討. 11 1 22 2 33 3 44 4 55 5 66 6 77 7 88 8 99 9 10 10 10 11 11 11 12 12 12 13 13 13 14 14 14 15 15 15 16 16 16 17 17 17 18 18 18 19 19 19 20 20 20 21 21 21 22 22 22 23 23 23 24 24 24 25 25 25 26 26 26 27 27 27 28 28 28 29 29 29 30 30 30 31 31 31 32 32 32 33 33 33 34 34 34 35 35 35 36 36 36. Q7 その他、 感想があれば、自由に書いてください Q7 その他、 Q7 り(9件) その他、感想があれば、 感想があれば、自由に書いてください 自由に書いてください ・またやりたい(5 件) ・またやりたい(5 件) ・またやりたい(5 件) Q6 活動を頑張れた理由を教えてください ・楽しかった(1 件) ・楽しかった(1 件) ・楽しかった(1 件) ・面白いから・楽しかったから(6件) ・班活動ができた・班で協力できた・班の人が教 以上の結果から、「リズム譜についての読譜」 以上の結果から、「リズム譜についての読譜」 以上の結果から、「リズム譜についての読譜」 えてくれた(6件) の能力、「振り付けを考えて踊る」技能や関心・ の能力、「振り付けを考えて踊る」技能や関心・ の能力、「振り付けを考えて踊る」技能や関心・ Q7 その他,感想があれば,自由に書いてくだ 意欲の向上が見られた。また、他者と協力して取 意欲の向上が見られた。また、他者と協力して取 意欲の向上が見られた。また、他者と協力して取 さい り組めた楽しい活動であったことが見て取れる。 り組めた楽しい活動であったことが見て取れる。 り組めた楽しい活動であったことが見て取れる。 ・またやりたい(5件) 「音楽教育演習」において学生が取り組んだ「ふ 「音楽教育演習」において学生が取り組んだ「ふ 「音楽教育演習」において学生が取り組んだ「ふ ・楽しかった(1件) りつけカード」を活用した授業づくりには、児童 りつけカード」を活用した授業づくりには、児童 りつけカード」を活用した授業づくりには、児童 の活動において、 効果があったことが認められる。 の活動において、 効果があったことが認められる。 の活動において、 効果があったことが認められる。 以上の結果から, 「リズム譜についての読譜」. 37 37 37 38 38 38 39 39 39 の能力, 「振り付けを考えて踊る」技能や関心・ 40 (3)授業記録映像を観た学生の感想 40 (3)授業記録映像を観た学生の感想 40 (3)授業記録映像を観た学生の感想 意欲の向上が見られた。また,他者と協力して取 41 先掲〈4(1)〉の授業を記録した映像を「音 先掲〈4(1)〉の授業を記録した映像を「音 41 先掲〈4(1)〉の授業を記録した映像を「音 41 り組めた楽しい活動であったことが見て取れる。 42 楽教育演習」 の授業において Zoom によって視聴し、 42 楽教育演習」 の授業において Zoom によって視聴し、 楽教育演習」 の授業において Zoom によって視聴し、 42 「音楽教育演習」において学生が取り組んだ「ふ 43 その感想を LINE 上で交流した(交流の様子の一部 その感想を LINE 43 その感想を LINE 上で交流した 上で交流した(交流の様子の一部 (交流の様子の一部 43 りつけカード」を活用した授業づくりには,児童 44 は【図 15-1】【図 15-2】【図 15-3】を参照)。 44 は【図 15-1】【図 15-2】【図 15-3】を参照)。 44 は【図 15-1】【図 15-2】【図 15-3】を参照)。 の活動として,効果があったことが認められる。 45 学生の感想から、本実践(「ふりつけカード」 45 学生の感想から、本実践(「ふりつけカード」 学生の感想から、本実践(「ふりつけカード」 45 46 や授業の構成)の効果と捉えていると見られる記 46 や授業の構成)の効果と捉えていると見られる記 46 や授業の構成)の効果と捉えていると見られる記 ⑶ 授業記録映像を観た学生の感想 47 述を抜粋したものは、以下の通りである(原文マ 47 述を抜粋したものは、以下の通りである(原文マ 述を抜粋したものは、以下の通りである(原文マ 47 先掲〈4⑴〉の授業を記録した映像を「音楽教 48 マ)。 48 マ)。 48 マ)。 育演習」の授業においてZoomによって視聴し, 49 ・「分かる」「できる」という実感がわくと、自 ・「分かる」「できる」という実感がわくと、自 49 ・「分かる」「できる」という実感がわくと、自 49 その感想をLINE上で交流した(交流の様子の一 50 然とクラス内が熱くなっていて、活気で満ちて 50 然とクラス内が熱くなっていて、活気で満ちて 然とクラス内が熱くなっていて、活気で満ちて 50 部は 【図15-1】 【図15-2】 【図15-3】を参照)。 51 いました 51 いました 51 いました 学生の感想から,本実践( 「ふりつけカード」 ・このような活発な雰囲気で授業を進行する様子 52 ・このような活発な雰囲気で授業を進行する様子 52 ・このような活発な雰囲気で授業を進行する様子 52 や授業の構成)の効果と捉えていると見られる記 も素敵だなと感じました 53 も素敵だなと感じました 53 も素敵だなと感じました 53 述を抜粋したものは,以下の通りである(原文マ ・「楽しさ」と「わかる」のバランスがとれた授 54 ・「楽しさ」と「わかる」のバランスがとれた授 ・「楽しさ」と「わかる」のバランスがとれた授 54 54 マ) 。 業 55 業 55 業 55 ・ 「分かる」 「できる」という実感がわくと,自然 ・リズムや音楽そのものが自分事として捉えられ 56 ・リズムや音楽そのものが自分事として捉えられ 56 ・リズムや音楽そのものが自分事として捉えられ 56 とクラス内が熱くなっていて,活気で満ちてい ているのが子どものやる気に繋がっている 57 ているのが子どものやる気に繋がっている 57 ているのが子どものやる気に繋がっている 57 ました ・身体を動かすという行為が、自然とやる気を引 58 ・身体を動かすという行為が、自然とやる気を引 58 ・身体を動かすという行為が、自然とやる気を引 58 ・き出し、楽しくさせ、モザイクで見えなかった このような活発な雰囲気で授業を進行する様子 59 き出し、楽しくさせ、モザイクで見えなかった き出し、楽しくさせ、モザイクで見えなかった 59 59 も素敵だなと感じました (筆者注:個人情報保護の観点からモザイク処 60 (筆者注:個人情報保護の観点からモザイク処 60 (筆者注:個人情報保護の観点からモザイク処 60 ・ 「楽しさ」と「わかる」のバランスがとれた授 理した授業記録映像を学生に視聴させた)ので 61 理した授業記録映像を学生に視聴させた)ので 理した授業記録映像を学生に視聴させた)ので 61 61 業 すが、さらにはきっと笑顔にさせていったので 62 すが、さらにはきっと笑顔にさせていったので すが、さらにはきっと笑顔にさせていったので 62 62 ・はないかなと思いました リズムや音楽そのものが自分事として捉えられ 63 はないかなと思いました 63 はないかなと思いました 63 ているのが子どものやる気に繋がっている 64 64 64 ・身体を動かすという行為が,自然とやる気を引 65 65 65 き出し,楽しくさせ,モザイクで見えなかった 66 66 66 (筆者注:個人情報保護の観点からモザイク処 67 67 67 理した授業記録映像を学生に視聴させた)ので 13 13 13. 【図 15-1】感想のコメント 【図 15-1】感想のコメント 【図15-1】感想のコメント 【図 15-1】感想のコメント. 【図 15-2】感想のコメント 15-2】感想のコメント 【図 【図 15-2】感想のコメント 【図15-2】感想のコメント. 【図 15-3】感想のコメント 【図15-3】感想のコメント 【図 【図 15-3】感想のコメント 15-3】感想のコメント すが,さらにはきっと笑顔にさせていったので ・ただリズムを勉強するだけではこの活気づいた ・ただリズムを勉強するだけではこの活気づいた ・ただリズムを勉強するだけではこの活気づいた はないかなと思いました 授業はできないと思います 授業はできないと思います 授業はできないと思います ・ただリズムを勉強するだけではこの活気づいた 授業はできないと思います こうした受講生の感想を得て、 「音楽教育演習」 こうした受講生の感想を得て、 こうした受講生の感想を得て、「音楽教育演習」 「音楽教育演習」 の一連の学習を終了した。 の一連の学習を終了した。 の一連の学習を終了した。 こうした受講生の感想を得て, 「音楽教育演習」 の一連の学習を終了した。. 199.
(15) 芳賀 均・大野 紗依・伊藤 秋梨・藤井 真衣. virus/2019-ncov.html[R2. 8. 24.12: 53閲覧]に, 「2019. おわりに. 年12月,中華人民共和国湖北省武漢市において確認さ. 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策 として遠隔授業の実施を要請されたことにより,. れ,2020年1月30日, 世界保健機関(WHO)により「国 際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」を 宣言され, 3月11日にはパンデミック (世界的な大流行). 授業の方法を大きく見直した「音楽教育演習」の. の状態にあると表明された新型コロナウイルス感染症. 授業の記録を整理した。複数の学生が同じ空間に. (COVID-19) 」との説明がある。. いて同じ教材に触れながら密に語り合う等の,そ れまでの授業方法の多くの部分が実施不能となっ たが,受講者全員で一つの教材を囲み,それを扱 いながら語り合う形の対面による授業と同等の効 果をいかにして得るかということに課題意識を もって授業づくりに臨んだ。 その結果,学年による知識量や視点のもち方等 の差異を考慮しつつ,それらが組み合わさること によって議論が深まる展開を心がけることで,よ. 2)日本学校音楽教育実践学会第13回北海道支部例会(令 和2年2月8日, 札幌市生涯学習センター〈ちえりあ〉) における発表で使用した発表スライド「リズム学習と 身体表現を結び付ける方法に関する試み―『ふりつけ カード』の作成―」 (伊藤秋梨・芳賀均・大野紗依) 3)八木原容子「オルフの音楽教育理念の検討―『動き』 の観察方法について―」 『武蔵野音楽大学研究紀要』 XXVII,1995,p.167. 4)芳賀均・伊藤秋梨『リズム学習ゲームをつくる』文 芸社,2020. 5)令和元年11月6日5校時,R市立M小学校。対象は3 年生。. り現実性を帯びた演習,すなわち実際の教育現場. 6)山下敦史「Ⅲ 実践報告( 『構成活動』としての〈図. と乖離の少ない大学の授業の実現に資すると考え. 形楽譜づくり〉)」 『学校音楽教育研究』14,日本学校音. ることができた。また,LINEの活用による授業. 楽教育実践学会,2010,p.41.. は,対面授業に比して臨場感が乏しいものの,学. 7)令和元年11月18日3・4校時,O町立O小学校。対象 は3校時:1年生,4校時:2年生。. 生が退屈することもなく,充実したものになった. 8)多田羅康恵・B.B. モフラン・吉永早苗・芳賀均「ア. と評価できたことから,主体的・対話的で深い学. フリカンリズムとコミュニケーション」『音楽教育学』. びにとって有効であることが分かった。さらに,. 49⑵,日本音楽教育学会,2020,pp.51-52.. 対面授業と比べ,LINEにおいては時刻に囚われ. 9)芳賀均研究室のホームページ(ブログ)「道北音楽教 育研究所」は,. ることなく,同じ場において学生と現場の教員と. https://ameblo.jp/dohoku-otoboke/. がやり取りを行って意見交換することが容易で. 動画サイトYouTubeにおける「道北音楽教育研究所」. あった。現場の教員と予定を合わせるための事前 の日程調整が不要となる点も,LINEを活用した 授業の長所であるといえる。. は,https://www.youtube.com/channel/UCD9fPrRn NbSRoN4wK2jZn9gである。 10)SCAT(Steps for Coding and Theorization)は,質 的データ分析のための手法の一つである。言語データ. 今後,感染爆発等により学校が閉鎖されるよう. をセグメント化し,4ステップのコーディングと,そ. な措置がとられたとしても,主体的・対話的で深. のテーマや構成概念を紡いでストーリー・ラインと理. い学びを考慮した授業を可能な限り実施するため の示唆を得られたと考える。また,普段の授業に. 論を記述する手続きとからなる分析手法である。大谷 尚「4ステップコーディングによる質的データ分析手 法SCATの提案−着手しやすく小規模データにも適用. おいても適宜取り入れることの有効性も示唆され. 可能な理論化の手続き−」『名古屋大学大学院教育発達. ていると考えることができる。. 科学研究紀要(教育科学)』54⑵,名古屋大学大学院教 育発達科学研究科,2008年3月,pp.27-44. 11)米国のZoomビデオコミュニケーションズ社の提供す. 註. るweb会議システム。遠方の相手との映像と音声を伴. 1) 「国内における新型コロナウイルス感染症(COVID-19). 専用の装置を導入しなくとも,インターネット接続環. の状況(2020年第31週現在)」 https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/corona-. 200. うコミュニケーションを可能にするシステム。高額な 境とパソコンまたはスマートフォン(カメラ・マイク は使用する)があれば利用可能である。.
(16) 遠隔授業による「音楽教育演習」における教材活用法検討. 12)LINE株式会社の提供するソーシャル・ネットワーキ ング・サービス(SNS)。インターネット接続環境とス マートフォンやパソコンがあれば,無料でインターネッ. (伊藤 秋梨 旭川校学部生) (藤井 真衣 浜頓別町立浜頓別小学校教諭). ト電話やテキストチャット等が可能。 13)岡本清美・ギュンター知枝・立岩礼子「大学等遠隔 授業におけるLINE OpenChat の利用について」第2 版,2020,http://www.jaswe.jp/novel_coronavirus/ doc/LINE_OpenChat_20200331_a_kitakyu_univ. pdf[R2.8.24.17: 37. 閲覧] 14)令和2年5月25日・6月11日実施。対象は「中学校 音楽科教育法Ⅱ」受講者13名。 15)東京都A区立U小学校,K教諭からの「新型コロナウ イルス感染症の影響により,音楽の授業において歌唱 および鍵盤ハーモニカ演奏が許可されない条件下で, どのような活動をしたらよいでしょうか」との問い合 わせに対し,筆者(芳賀)が「ふりつけカード」の活 用を提案したところ,本文中の実践が行われた。 16)くじえみ・杉山健太郎『ラッセーラゲーム NEBUTA BEAT』幻冬舎,2019.「このゲームのテーマは,ねぶ た祭りです。プレイヤーは踊り手=跳人(ハネト)と なり,掛け声に合わせて跳ね踊りましょう。踊り手は カードで指定され,踊るべきときに踊れなかったり, 踊ってはいけないときに踊ったりしてはいけません。 大切なのはリズム感と瞬間判断力。一度やったらやみ つきの体感型ゲームです」との解説が本体に書かれて いる。 17)前掲書3),pp.28-30.. [附記1]本稿の〈1〉は,日本学校音楽教育実 践学会第13回北海道支部例会(令和2年2月8日, 札幌市生涯学習センター〈ちえりあ〉 )における 発表で使用した発表スライド「リズム学習と身体 表現を結び付ける方法に関する試み―「ふりつけ カード」 の作成―」 (伊藤秋梨・芳賀均・大野紗依) の内容を再構成したものである。 [附記2]本稿の〈2⑴〉における分析・考察お よび〈3〉 〈4⑵〉〈4⑶〉におけるデータ処理を 大野が, 〈1〉の教材作成を伊藤が,〈4⑴〉を藤 井が,それ以外の部分を芳賀が担当した。作稿に おいては, 〈2⑴〉〈4⑵〉〈4⑶〉を大野が,そ れ以外の部分を芳賀が担当した。 (芳賀 均 旭川校講師) (大野 紗依 旭川校大学院生). 201.
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