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よりよい社会をめざして「無人スタンド」

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Academic year: 2021

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第2学年〇組 道徳学習指導案

1 主題名 「よりよい社会をめざして」 資料名 「無人スタンド」(『心をつないで2』教育出版、『文部省道徳教育資料4』より) 内容項目 C-(12)社会連帯の自覚・公共の精神(関連:C-(10)公徳心) 2 指導観 ○ よりよい社会を実現するためには、社会の一員としての自覚をもち、積極的に社会にかかわろうとす る意識を高め、社会連帯の自覚と公共の精神をもつことが大切である。 社会連帯の自覚とは、誰もが安心して生活できる社会を実現するために、社会生活において一人一人 が共に手を携え、協力し、互いに助け合い励まし合おうとすることである。この社会のすべての人々が、 自分も他人も共によりよく生きようとしていることを自覚することから社会連帯の自覚は生まれる。ま た、公共の精神とは、社会全体の利益のために尽くす精神である。誰もが安心して生活できる住みよい 社会の実現に向けて、社会に目を向け、そのあり方について自ら考え、個々の努力を積み重ねることで あり、それは遵法精神や公徳心によって支えられている。 中学生の時期は、社会において人間関係が希薄化する傾向が見られ、他者に対する配慮を欠き、自己 中心的な言動をとってしまうことも少なくない。一方で、自分勝手な言動をよくないと思う心が内面に は十分あり、よりよい社会の実現については大人より純粋に考えることもできる。この期に社会連帯や 公共の精神という道徳的価値の観点から、身の回りの社会をよりよくしていこうとする態度を養うこと は、約束やきまりを重んじ互いに信頼し合える社会をつくるために、自分に何ができるかを考え判断し、 それを実行しようとする道徳性の基盤を養う上で大変意義深い。 ○ 本学級は男子○名、女子○名の計○名の学級である。中間づくりアンケートによると、「まわりの人や 集団のために協力し、役に立ちたいと思いますか。」という問いに対して、とくにそう思うと答えた生徒 は○%、まあまあそう思う○%、あまりそう思わない○%、思わない○%であった。また、「困っている 人や集団の問題を解決するために行動していますか。」という問いに対して、よくしていると答えた生徒 は○%、している○%、あまりしていない○%、していない○%であった。また、道徳教育に関する実 態調査によると、「公共の福祉や社会の発展のために進んで尽くそうとしている。」という問いに対して、 よくできると答えた生徒は○%、だいたいできる○%、あまりできない○%、できない○%であった。 このことから、まわりの人や集団のために役に立ちたいという思いはあるものの、そのことを行動に移 すまでには至っていないことが分かる。 ○ 本資料は、100 円しか支払わずに 300 円相当の品物を無人スタンドから持ち去る少年を目撃し、その 場で注意することができなかった「わたし」の葛藤と自責の念が描かれている。わたしは、スタンドの 設置者にその話を伝えるが、些細なことで近所の人と角を立てたくないと言われてしまう。わたしはい けないことはいけないと注意すべきではなかったかと釈然としないものを感じるが、少年と同年代の娘 に自分の独りよがりな行為を指摘され、むしろ少年に謝罪しなければならないと感じるようになる。 そこで、「わたし」の姿を通して、安心して暮らすことができるよりよい社会をつくるために、自分も 他人も共によりよく生きようとしているという自他への信頼を基盤として、進んで社会的な責任を果た すためにどのような行動をとるべきかを主体的に考え、実行することの大切さを理解できるようにする ことをねらいとする。指導にあたっては、本資料を2時間構成で取扱い、以下の手だてを講じる。 まず導入では、よりよい社会づくりのために大切なことについて考えようとする意欲を高めるために、 模擬スタンドを設置して無人スタンドの場面状況を再現し、自分ならどんな行動をとるかを話し合う場 を設定する。次に展開前段では、問題場面における多様な価値観に気付くようにするために、わたしの ように少年を「注意しようとする」か、千葉さんのように「何も言わない」か、どちらかを選択して話 し合う活動を設定する。その際、自己との対話と他者との話合い活動を仕組む。さらに展開後段では、 社会連帯や公共の精神という道徳的価値の意味を理解することができるように、「わたし」がどんな思い で少年に話しかけたのか考える。その際、「わたし」と少年のやりとりを表現する役割演技を取り入れた 自己との対話と他者との話合い活動を仕組む。最後に終末では、社会にかかわろうとする実践意欲を高 めるために、本時で学んだことを基に自分を振り返る活動を設定する。なお、展開前段までの学習活動 を1時間目、展開後段から終末までの学習活動を2時間目に実施する。

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3 本時 平成29年○月○日(○) 第○~△校時 (1)ねらい よりよい社会をつくるためには、自分も他人も共によりよく生きようとしているという自他への信頼関 係が基盤となることを理解し、進んで社会的な責任を果たすために協力しようとする実践意欲を高める。 (2)過程(全2時間) 学習活動・内容 指導のねらい・内容・方法 形態 配時 導 入 1 本時の学習内容の見通しをもつ。 (1) 無人スタンドの説明を聞く。 (2) 自分ならどうするか話し合う。 ・お金を払って買う ・品物だけ持っていく (3) めあてを確認する。 ・学習内容への興味を高めるために、写真 を提示し、無人スタンドを再現する。 ・無人スタンドで「お金を払う」、「品物だ け持っていく」という行動を教師が演示 した上で自分ならどうするか話し合う 場を設定する。 一 斉 15 展 開 ( 前 段 ) 展 開 ( 後 段 ) 2 資料『無人スタンド』(前半)を読み、登 場人物の考え方について話し合う。 (1) 資料の範読を聞き、場面状況を確認する。 (2)自分なら「注意しようとする」か「何も言 わない」か考える。<自己との対話> 「注意」 「言わない」 とても どちらか 少し 少し どちらか とても ・犯罪を見逃せない ・知らなかっただけだ ・少年の将来のため ・つながりを大切にしたい ・設置者の利益のため ・お金儲けが目的ではない (3) 考えを出し合い、話し合う。 <他者との話合い活動> 3 資料『無人スタンド』(後半)を読み、「わ たし」の少年に対する思いを考える。 (1) 資料の範読を聞き、場面状況を確認する。 (2)「わたし」が伝えたい思いを考える。 <自己との対話Ⅰ> わたし:こんにちは、この前もここで会ったこと覚えて る?実は君にどうしても話したいことがあるん だけど、聞いてくれるかな。 少年:何でしょう? わたし:「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 (3) ペアで役割演技をする。 <他者との話合い活動> (4) 考えを練り直す。<自己との対話Ⅱ> (5) 役割演技を基に全体で交流する。 ・つくっている人のことを考えて、同じ過ち を繰り返さないでほしい。 ・少年を信じて行動することが、無人スタン ドが成り立つ社会をつくる一歩になる。 ・見えない相手のことを考えることで安心 して暮らせる社会になる。 ・「わたし」の考え方と「千葉さん」の考え 方のいずれかを選択し、その理由につい て話し合う活動を設定する。 ・3件法の心情スケールとネームカードを 用いて自分の考えと思いの度合いを表 現し、多様な見方や考え方を出し合うこ とができるようにする。 ・教師がモデル演技を示し、場面状況を確 認する。 ・役割演技を通して「わたし」がどんな思 いで行動したか、わたしの話を聞いて 「少年」がどう感じたかについてペアや 学級集団で話し合う活動を設定する。 ・道徳的な見方や考え方を深めることがで きるように、ペアでの交流後、自分の考 えを練り直す場を設定する。 ・少年や千葉さんの思いに気づき、社会連 帯、公共の精神という道徳的価値の意味 を理解できるように、視点転換を図る発 問をする。 個 / 学 級 集 団 個 / ペ ア / 個 / 学 級 集 団 35 35 終 末 4 学んだことをまとめ、自分をみつめる。 (1) 教師の説話を聞く。 「無人スタンドは、ほんとうに“無人”か」 (2) 自分が大切にしたい考え方をまとめる。 <自己との対話> ・共に暮らす人々を思いやり、地域の中で自 分にできることを考え続けていきたい。 ・「無人スタンド」が成り立つようなよりよ い社会にするために、これからどんな自 分でありたいかについて考える場を設 定する。 個 / 一 斉 15 よりよい社会づくりのために大切な道 徳的価値について考えようとする意欲 を高める。 (めあて) 「無人スタンド」が成り立つよりよい社会 を実現するために大切な心を見つけよう。 よりよい社会をつくるために、不正を 見逃さない正義感や、誰も見ていなく ても自らを律しようとする公徳心、相 手を思う気持ちという価値の大切さに 気付くようにする。 安心して暮らせる住みよい社会をつく るには、信頼関係を基盤として、自分に できることを考え協力することが大切 であることを理解できるようにする。 よりよい社会をつくるために自分にで きることを考え、社会にかかわり協力し ようとする実践意欲を高める。

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4 展開構想(全2時間) <教師の発問・指示> <発問の意図> <予想される生徒の反応> ・写真を提示して、無人スタンドの説明をする。 ・無人スタンドでの行動を演示する。 ・めあてを提示する。 ・資料『無人スタンド』(前半)を範読する。 ・場面状況を確認する。 ・話合いの場を設定する。 ・資料『無人スタンド』(後半)を範読する。 ・役割演技のモデルを示し、場面状況を確認する。 ・役割演技をする場を設定する。 (ペア・全体交流) ・教師の説話をする。 めあて:「無人スタンド」が成り立つよりよい社会を実現するために大切な心を見つけよう。 学習内容と道徳的 価値への方向付け を行う。 ・ルールだからきちんと金額を払う。 ・売っている人のことを考えたら払わない といけない。 ・誰も見てないからばれなければ払わない。 ・誰もいなくてもルールを守る社会。 ・よりよい社会。 (発問6) あなたがよりよくしたい社会はど こですか。その社会のためにできる ことや大切にしたい考え方は何で すか。無人スタンドを学習して分か ったことをもとにまとめましょう。 よ り よ い 社 会 をつ くるために、自分に できることを考え、 社 会 に か か わ り協 力 し よ う と す る実 践意欲を高める。 ・誰もが安心して、互いに信頼し合える 社会にしたい。 ・自分にできることを考え続けたい。 ・社会にかかわろうとする気持ちを大切 にしたい。 人々が共によりよ い社会をつくろう としていることを 理解できるように する。 ・「無人」だけど、いろいろな人の思いが つながっている。 (発問5) 「無人」スタンドは本当に「無人」 なのだろうか。 (視点転換を図る発問) ・誰に対するどんな考えや気持ちなのでしょう。少年ですか。千 葉さんですか。自分自身ですか。他にもありますか。 ・わたしが少年に声をかけることでわたしと少年の間にどんな 関係が築けるだろうか。 〇わたしが行動することで少年と千葉さんの関係はどうなるだ ろうか。 〇~のような言葉をかけられたら少年はどんな思いになるか。 〇こんな思いがあふれる地域だったらどんな気持ちになるか。 「君、この間 100 円で 3 束持って行ったよ ね?ちゃんとお金払おうね。」 ・同じ過ちをせずルールを守ってほしい。 「ここの野菜おいしくて安いよね。」 ・優しく 1 束 100 円だと教えたい。 「いつも安くておいしい野菜を作ってくれ てありがたいよね。」 ・千葉さんの存在に気付かせたい。 ・設置者の気持ちを考えてほしい。 「この間はにらみつけてごめんね。」 ・少年を信じ、関係をよくしたい。 ・わたしと少年の間につながりができ、良 い人間関係をつくることができる。 〇少年が感謝の心をもってくれるし、千葉 さんも喜んでくれる。 〇少年は誰も見ていなくてもお金を払おう という気持ちになる。 〇安心して暮らせるようになる。 (発問4)中心発問 あなたが「わたし」なら少年にど んな言葉をかけますか。また、ど んな思いを伝えたいですか。 安心して暮らせる住 みよい社会をつくる ためには、信頼関係 を基盤として、自分 にできることを考え 協力することが大切 であることを理解で きるようにする。 <注意をするべき> ・黙って持って行くのは犯罪だから。 ・不正を見逃してはいけないから。 ・放っておくと大人になってからもごまか し続けるから。 ・少年の将来や人としてのよりよい生き方 のことを考えるべきだから。 <何も言わない> ・人から悪く思われたくないから。 ・お金儲けと思われたくないから。 ・近所とのつながりを壊したくない。 ・出来の悪い品物にお金を払ってくれる人 がいるだけでありがたいから。 よりよい社会をつく るために、不正を見 逃さない正義感、誰 も見ていなくても自 らを律しようとする 公徳心、相手を思う 心の大切さに気付く ようにする。 (発問3) あなたならわたしのように「注意 しよう」としますか、千葉さんの ように「何も言わない」ですか。そ れは、なぜですか。 (発問2) 無人スタンドが成り立つのはど んな社会だからだろう。 (発問1) 無人スタンドがあります。あな たはどんな行動をしますか。そ れは、なぜですか。

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