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南九州産白色粘土の研究 : 第12報 粘土の加熱によるムライト生成

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(1)

南九州産白色粘土の研究 : 第12報 粘土の加熱によ

るムライト生成

著者

小牧 高志

雑誌名

鹿児島大学工学部研究報告

3

ページ

49-59

別言語のタイトル

STUDIES OF THE WHITE CLAY IN THE SOUTH KYUSHU

: REPORT 12. GROWING OF MULLITE FROM

CALCINATION OF CLAY

(2)

南九州産白色粘土の研究 : 第12報 粘土の加熱によ

るムライト生成

著者

小牧 高志

雑誌名

鹿児島大学工学部研究報告

3

ページ

49-59

別言語のタイトル

STUDIES OF THE WHITE CLAY IN THE SOUTH KYUSHU

: REPORT 12. GROWING OF MULLITE FROM

CALCINATION OF CLAY

(3)

南 九 州 産 白 色 粘 土 の 研 究

第12報粘土の加熱によるムライト生成

小 牧

圭心

STUDIESOFTHEWHITECLAYINTHESOUrHKYUSHU

REPORrl2、GROWINGOFMULLmEFROMCALCINAIIONOFCLAY

TakashiKOMAKI

GROWINGOFMULLITEFROMCALCINATIONOFCLAY

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力>,あるいは製品についての熱間荷重試験の結果から

論じているものが多く,非常な高温で焼成してできる

電融煉瓦のように直接肉眼で観察されるもの以外はム

ライトを論じたものが少なく,奥田ら2)や日下ら3)の

報告かあるにすぎない.著者はカオリナイト系および

モンモリロナイト系粘土について各温度に焼成したも

のについてのムライト生成の過程をしらべたので本報

において報告する. 緒 言 ムライトは分子式としては3A1203.2SiO2として

あらわされ,一般に粘土鉱物を焼成すると約1000.C

あたりから生成し始める.ムライトの融点は1880℃1)

であって耐火性に富むことから焼成炉壁用材として,

その利用が多く,したがってムライトの生成は基本的

に重要な問題であり数多くの報告がなされている.し

かしながらそれらは熱分析,X線などによってその加

熱変化をしらべることからムライトの生成を推論する

試 料 第 1 表 粘 土 の 化 学 成 分 Tr.|0.35 5.60113.181100.11 口’42.22138.0610.70 大 1.5012.01 福 ケ 野 ’ 4 6 . 9 5 1 2 9 . 1 5 1 6 . 7 1 宗 応 用 化 学 教 室

SiO'|Al20$|Fe20‘lTiO'|CaOlMgOlSOヨlH2011gloss

Total Tr・’1.50 14.901101.22

1と且些L-1950110Q47

来I42.50133.9510.45

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50 鹿 児 島 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第 3 号 カオリナイトとして指宿粘土,福ケ野粘土を,ハイ ドロハロイサイトとして大口粘土,入来粘土を,また モンモリロナイトとして川内吉野山粘土をえらび実験 に供した.これらの試料のおもな化学成分は第1表に 示すとおりである. 実験方法および結果 上記の試料はすべて100meshを通過させたものを 直径2cm,高さ2cmの円筒状に圧縮器で成形して60°C 附近まで徐々に温度をあげて粘土鉱物組成を変化させ たのち,1000℃,1200℃で1時間,2時間,3時間 また1500°Cで1時間焼成させてこれらについてX線 回折,化学分析,および電子顕微鏡観察をおこなっ た. a ・ X 線 回 折 各試料を1000℃,1時間,2時間,3時間,1200℃ 1時間,2時間,3時間,および1500.C’1時間焼 成したものをメノー乳鉢で粉砕したものについて東芝 00(}wU1111. 1 0 1 5 2 0 2 5 3 0 3 5 4 0 4 5 2 〃 第 1 図 大 口 粘 土 の X 線 回 折 訓

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小 牧 : 南 九 州 産 白 色 粘 土 の 研 究 第 1 2 報 製ADX−103形自記X線回折装置を用いて測定をお こなった.その結果を第1図∼第5図に示した.な お,測定条件は下記の通りである Target Filter Volt Cu Ni 30K.V・P. d屡謬v桝噌割.eα, Amp、 TimeConst・ Multiplier Operation ScaleFaotor 20,.A、 2sec 1.0 1 4 l{)00℃ 3.11 11川0℃211 1()00℃lllI 1 0 1 筋 2 0 2 5 3 0 3 5 4 0 4 5 5 U 2 0 第 2 図 入 来 粘 土 の X 線 回 折 51 ロ r肘

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52 鹿 児 島 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第 3 号 1 1 、I・民 '8.鳶 Izl川℃】I】1

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跡公 "…・4雪∼・dLJL 11,淵 11.夢 lUI川PC1111‘ 1 0 1 5 2 0 2 5 3 0 3 5 ‘ 1 0 ‘ 1 5 5 U 2 〃 第 3 図 福 ケ 野 粘 土 の X 線 回 折 大 口 粘 土 1000.C焼け 1000℃焼成物の場合は焼成時間に関係なくムライ トの生成ははっきりと認められないが1200℃になる と,かなりはっきりとしたムライトの生成が認められ る.1時間および2時間焼成物においてはピークの強 0 口O さはあまり変っていないが,5.41A,3.38A,2.7A, 。 p 2.55A2.11Aなどムライト特有のピークがかなり鮮 明に生ずることから大口粘土はかなりこの温度でムラ イト化していることがうなずける.さらに3時間焼成 。 、 物になるとピークは一層鮮明になり,3.43A,3‘38A の接近したムライトのピークがはっきりと二つにわか れていることが判明する.,それにともなってクリスト 。 (ライトも一部発達していることが4.04Aのピーク からわかる.’500.c焼成物においてはムライトの結 O 晶は一段と発達していることが判るが,4.04Aのクリ ◎ ストバライ1,のピークが非常に発達しさらに3.13A, 。 2.48Aのクリストバライトの特徴ピークがはっきり あらわれることから大口粘土は1500℃ではっきりと ムライトおよびクリストバライトに変化することが判 明する. 入 来 粘 土

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小 牧 : 南 九 州 産 白 色 粘 土 の 研 究 第 1 2 報 53 '2110。(JIl, ↑ヘやMィ

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54 鹿 児 島 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第 3 号 1 0 . 、 1 5 2 0 2 5 3 0 3 5 4 U lUllOoClIlrI d I 5 5 0 2 〃 第 5 図 吉 野 I 」 I 粘 土 の X 線 回 折 姶良福ケ野粘土 福 ケ 野 粘 土 の 1 福ケ野粘土の1000°C焼成物において1時間および 2時間の場合はいくらかクリストパライとムライトの

生成がみられるようであるがピークは全般的に鮮明で

ないが3時間焼成物ではいくらか鮮明になってきてい るが,この温度では総体的に核がいくらか生じて来た 程度と考えてよい状態である.しかし1200℃に焼成 するとムライトおよびクリストバライトは急激に生長 D p o O O O して5.41A,3.42A,3.38A,2.69A,2.55A,2.42A, 0 回 0 2.29A,2.20A,2.11Aなどのムライトのピーク,お O q p よび4.04A,3.13A,2.48Aのクリストバライトのピ ークがはっきりと見えてくる.前記の大口および入来

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小 牧 : 南 九 州 産 白 色 粘 土 の 研 究 第 1 2 報 55 粘上に較べて編ケ野粘土は1200℃,1時間焼成物で 0 0 3.42Aと3.38Aの接近したピークがはっきりと二つ にわかれてみられることからムライトの生成は蒋易で あることがわかる.1500°C焼成物は1200°C焼成物 にI綾べてあまり発達していないように思われる. 指 宿 粘 土 1000℃焼成物においては1時間の場合,すでに ロ ロ 541Aのほかに3.38A附近に「i]広いムライトのピー クがあらわれている.しかし焼成時間を長くした場合 ムライトの/k長度は他かに発達しているにすぎない. 1200℃の場合には加熱効果が忽激にあらわれて前述の 。 ピーク以外に255A,220Aの強いピークがはっき りとあらわれてきており,とくに3時側焼成物ではム ラ イ ト が か な り 発 達 し て い る こ と が わ か る . そ し て 1200℃2時間焼成物までは,判然としなかったクリ 。 。 ◎ ストバライトが404A,2.48Aおよび3.13Aにあ らわれてきていることから指W神,'iこの場合はこの条件 以上で始めてクリストバライトがあらわれることが、ドリ かる.さらに1500°C焼成物になるとムライトおよび クリストバライトにますます発達成長してくることが ピークの強さから歴然とわかる・ 吉 野 山 粘 土 モンモリロナイト系の.IIf野山粘土の1000℃焼成物 では主としてクリストバライトがあらわれる.すなわ ロ ち4.04A,2.48Aのはっきりしたピークのほかに 0 3.13Aのピークがそれである.一方ムライ1,のピー O クは判然とせず,わづかに3.38Aのピークがムライ 。 '、と思われるくらいであり335Aの石英のピークも みられるようであるのでこの回折図からはっきりと指 摘し得ない.1200℃焼成物の場合も1時間の場合は クリストバライトが発達しているがムライトは暦然と □ しない.しかし2時間焼成物では338A,255A, 。 269Aのはっきりとしたムライ|、のピークがあらわ れてくることから,この条件からムライトは成長して くるのではないかと考えられる.そして3時間焼成物 C D ではさらにムライl、の結11111,に発達し3.42Aと3.38A のピークがはっきりと二つ存在することが判り」する. 1500℃の場合はやはり温度効果が認められムライト は更に発達してくるが,上,;d五つの試料を比I陵すると カオリナイト系,ハイドロハロイサイト系に較べてモ ン モ リ ロ ナ イ ト 系 に お い て は ム ラ イ ト の 量 は 全 般 的 に 小さいことがわかる. b , 化 学 分 析 焼 成 し た 際 に ム ラ イ ト の 生 ず る こ と は X 線 回 折 か ら も判るが,このほかに未反応の鉱物そのほかのものが 存在しているのでムライト結晶を分離する方法が必要 になってくる.一般に珪酸M1i化合物がHPに対して 溶解度に差があることは判っていたがW,J、Rees4) Thompson・Vormelker5),Schwartz・Merck6)Miehr7) 吉岡・磯松8)などがその定吐法について述べている. 特にIIir岡・磯松8)は200mesh筋全通に粉砕したムラ イトは40%HPに0℃で6hrs作用させると14% とけ,同じ条件で石英や珪酸質のものは完全に浦ける ことを述べているが,PaImelee,Rodriguez9)は同じ 条件で17%浦けると服告している.又奥田・羽賀2) は325mesh通過のものを上記条件でソミ験した結果ム ライトの湘岬並は珪石一アルミナ系およびカオリン系 のいずれにおいても例外なく17%±1%の祷解度を 示すことを報告している.水実験では325meshを通 過させた粘染ムライトの定並を奥m・羽孤の方法でお こなった.その結果を第2表に示した. 第 2 表 H F 処 理 に よ る ム ラ イ ト 量 試

大 ■ 吉 野 山 入 来 禰 ケ 野 階 宿 1,000 1,200 1,500 1,000 1,200 1,500 1,000 1,200 1,500 1,000 1,200 1,500 1,000 1,200 1,500 ムライト生成量(%) h r l 2 h r s 3 h r s 6.19 12.31 4486 2.54 2.59 3.08 1.67 12.23 35.21 3.86 18.35 31.63 3,57 12.80 39.58 8.17 14.71 2.81 4.19 1.83 14.74 4.37 20.23 4.41 16.92 8.47 21.77 2.85 6.47 1.94 16.48 5.10 22.85 7.72 22.58 大'−1粘土は1000.c焼成物の場合1時間処理物で, 6.19%のムライトが生じ加熱時間の蛸加につれて 少しずつ化成量が増してきていて3時間焼成物では 8.47%となっている.1200°C焼成物になると温度効 果が顕われて1時間焼成物で12.31%に琳加し3時間 焼成物では21.77%と1時間焼成物の約2倍のムラ イトが生成してくることからこの温度以上では温度効 果とともに焼成時間もかなりの要糸があることが判か

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■一 56 l200FCエ1hr 第 7 図 入 来 粘 土 電 子 凱 微 靖 図 2 万 倍 少 な い . 指 宿 粘 土 の 場 合 は 締 ケ 野 粘 土 と 似 て い る が 1500℃焼成物では約40影近い数値を示している.こ れを3A12.2SiO2/3(2SO2・Al203.2H20)の比即ち 58.7%から考えると原土の67.5形がムライトに変化 していることが判る.一方吉野山粘土に他の粘土に較 べてムライトの/t成量は極めて少なく1000℃焼成物 で2%程度であり時間の効果は全くないと考えてよ い.1200℃焼成物においても1時間眺成物では2.6% 程度であり焼成時間を長くしても全体からみれば僅か な塗しかムライト化しない.1500℃でも13%と他に 較べてその且は極めて低い,これはモンモリロナイト 系の粘土であるためムライトよりもクリストバライト の方が成長することを示しているものである. c・電子顕微鏡観察 各試料の各温度に焼成したもののうち1時間焼成物 について電子顕微鏡写典を撮りムライトの生成状態を る.さらに’500°C焼成物では44.86%と粘土の約 半分がムライトになるが3A1208.2SiO2/3(Al203. 2Si02.4H20)の比をみると55.90%になることから原 土の80形がムライトになっていることが判る.入来 粘土の場合は同じハイドロハロイサイト系である大口 粘土に較べて1000℃焼成物ではほとんどムライトが 生じず,わずかにl∼2形である.これは原土が管状 のはっきりした結iijIliO)で大'1粘土の無定形にくらべて 熱に対して強いことを示すものと考えられる.しかし 1200℃焼成物では大口粘土とほ賀ムライトの/t成壁 が同じになり1500℃の場合でも35%以上/t成して いることから約63%がムライトになっていることが 判る.細ケ野帖この場合は1000℃焼成物では大'1粘 土と入来粘土の中間の値を水すが’200.c焼成物では

段も多並のムライトがノt成してくるが’500℃焼成物

ではさほど発達せず31.63%と前述の二試料に較べて 第 6 図 大 国 粘 土 電 子 顕 微 鏡 図 2 万 倍 1200・Clhr 冗寄、 lOOOらC‘lhr lOOOQClhr

B E n 自制丹 t △ 蝋 唾 習 宇 、 g麺 鹿 児 島 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第 3 号

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小 牧 : 南 九 州 産 白 色 粘 土 の 研 究 館 1 2 報 57 齢I 識 粋

1000°C 1hr 1200°C 1h1. 1500°C 1hl。 第8図福ケ野粘上‘i通子顕微銃陛 2万,倍 側察した.試料は前述の化学処j'11をしてムライトのみ 残ったと考えられるものである.その結果を図6∼図 10に水した. 大口粘上の場合1000℃焼成物で一部ムライトの針 状結晶がみられるが原土のハイドロハロイサイトはま だいわゆるメタカオリンの無定形な形状のまきである ことが観測される.X線回折では判然としていないが 一部ムライトが唯成していることがわかる.1200℃の 場合はメタカオリンが分解してムライトにかわってい ることがわかるが針・状のムライトの結'11111度はまだ低く て角がはっきりしていない.しかしながら1500℃焼 成物になると結晶は極めて発達した状態になり美しい 針状結晶が'k成していることが判然としている.又ム ライト結!iII1Iの巾に比核してIIjXさは極めて薄く,おそら く数lOmメ4経度のものと考えられる.入来粘土の 1000℃焼成物を観測するとムライトの針状結晶はは

鋪 9 図 指 宿 粘 土 電 子 顕 微 鏡 図 2 万 倍 1000°C lhr 1200°C 1hr 1500。C lhr つきりと判らないが1200℃焼成物では小さな針状結晶 がかなりはっきりとノ'2成していることがわかる.これ はX線│TII折と比1校してみて入来粘土は1200℃焼成物 からはっきりとムライトが肝州してくるのではないか と考えられる.1500℃焼成物ではこのムライトの結 '''1!(が急激に成長してきていることがわかる.桐ケ野粘 土の1000℃焼成物ではメタカオリンの無定形物質の lllにわずかにムライトの針状結,7,がみられるのみであ るが1200.C焼成物ではほとんどムライトになってき ている.しかしその結'11111度は低くて無定形に近いもの がかなりが在する.それがl500ocになると極めて美 しい針状粘,''''1の柴合体がみられこの傾向は大口粘土と 非常によく似ている.指桁ホ,'i土の1000.c焼成物は Comeforoll)らも述べているようにメタカオリン状態 のものの先端にムライト結晶が析出してきているのが わかるが世的には極めて少ない.しかし1200°C焼成

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試 58 一︿ 鹿 児 島 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第 3 号 宿 0.10∼1.05 0.20∼1.50 0.35∼1.80 物になるとメタカオリンの無定形の部分はほとんど消 失してムライトの針状結晶が成生している状態がよく わかるがその結品度は低い.さらに1500.C焼成物で は椅麗なムライトの針状結品が極度に成長しているこ とがわかるがまだ一部では微結晶状態のムライトの集 合が認められる.モンモリロナイト系のIlf野山粘土は 1000℃,1200°C焼成物とも結晶度の低いムライトが 僅かばかり生成していることがわかるが1500°C焼成 物においても大きなムライトの結晶は数少なく殆んど

が微結,1111,ムライトの柴砿である.これらのことからも

モンモリロナイト系のものはムライトの成生率が少な いと考えられる.さらに生成ムライトの長さとその、'4 均値をみると第3表のような結果になっている.これ でみると大口粘土は1000°C焼成物で1座以上のムラ イトがすでに生成しており1200℃焼成物ではさらに 発達して平均長も1.4座程度になってきている.又 1500°C焼成物ではそのほとんどが1メ』以上の長さに

成長して、│と均長も1.6座以上になってきていることが

わかる.入来粘土の場合はlOOOoC焼成物の電子顕微

鏡写典ではムラiイトの存在がはっきりしないが1200℃

焼成物では少量ながらはっきりみとめられて0.45座の

平均長があり1500°Cでは急激に成長して平均長も

1.1浬程度になってきている.福ケ野粘土は1000.C焼

成物ではその長さも短かくて数も少なく小さなムライ

ト結111,1,でしかないが1200℃焼成物では0.8座程度に

成長してくる.さらに1500℃焼成物では1.25座とい

うぐあいに温度効果が著るしい傾向をみせている.指

宿粘土の場合は1000°C焼成物ではムライトの結'1,11,は

小さく0.4座程度であるが温度の上昇とともに,ムラ

イトの結品も発達して1500℃では1.3浬程度の平均

長を示している.一方吉野山粘土の場合は温度効果は

カオリン系粘土に較べて小さくて1000℃焼成物で平

均長0.26座,1200°C焼成物で028座と,ほとんど成長

していず,さらに1500°C焼成物の場合でも0.46座と

ムライト結晶は発達していないことが判る. 042 0.87 1.28 豆 丑、雨.’1

L緑

l200oC1hr 福

'

調

(

'

"│灘│;漁│濯

P IOOOoClhr

│蕊灘

0.10∼065 0.50∼1.75 0.45∼1.65 l500oC1hr 君 1 0 図 吉 野 山 粘 土 電 子 顕 微 鏡 図 2 万 倍 第 3 表 生 成 ム フ イ ト の 長 さ 1,000 1,200 1,500 1,000 1,200 1,500 0.22 0.77 1.25 入 そl 0.45 1.12 ケ 野 野 0.05∼1.30 0.20∼0.35 0.30∼0.65 686 224 000 '’000 1,200 1,500 1,000 1,200 7,500 0.30∼0.75 0.15∼2.75 指 111 吉 結 論

南ノL州産白色粘土のうちカナリナイト系の指宿粘

土,姶良福ケ野粘土,ハイドロハロイサイト系の大口

粘土,入来粘土,およびモンモリロナイト系の川内吉

野山粘土を焼成してX線回折,化学分析および電子顕

微鏡観察をおこなってムライトの生成状態についてし

らべた結果. 1)1000℃焼成物ではX線回折においてはムライ

(13)

小 牧 : 南 九 州 産 白 色 粘 土 の 研 究 第 1 2 報 59

トと推測されるはっきりしたピークは現われず,入来

粘土や吉野山粘土においてクリストパライトが発達し

ていることが認められるが1200°C焼成物では特に大 口粘土,福ケ野粘土においてムライトの発達したピー

クが所見され,指宿粘土,入来粘土にも同じくするど

いピークが見られるがモンモリロナイト系の吉野山粘 土ではクリストバライトの成長が目立ってきてムライ

トの量は他の粘土に較べて少ないことが判る.1500℃

焼成物では温度効果が著るしくあらわれてムライトの

量も増してきているが特に大口粘土は1200℃焼成物

までは余りあらわれなかったクリストバライトが急激 ◎

に成長していることが4.04Aあたりのするどいピー

クから観察される.

2)HF処理で他の珪酸塩を溶解し去った残量を奥

田,羽賀方式で測定し計算をおこないムライトの生成

量をしらべたが1000℃焼成物では大口粘土がもつと もムライトの量が多く入来粘土は極めて少ない.又モ ンモリロナイト系の吉野山粘土は入来粘土よりも生成 量は多くなっている.カオリナイト系およびハイドロ ハロイサイト系の粘土は焼成温度が高くなるにつれて ムライトの生成量は急激に上昇しており,たとえば大 口粘土では1500℃焼成物では44.86%のムライト

が出来ており理論式から計算すると粘土の80%がム

ライトになっていることが判る.一方吉野山粘土は温 度効果があらわれず,1500.C焼成物でもわずかに ヘテーーダ、戸一舜里∼∼昇電評一声=戸埜ハーー課L〆∼鈴L評∼P閏=晶一岸一ヘーーーザーー∼毎一戸∼デー 13.08%生成するにすぎない. おわりに本研究は昭和37年4日京都大学における 日本化学会15年会で報告したものであり実験を手伝 った現小野田セメント中央研究所勤務の奥村徳太郎 君,および電子顕微鏡に便宜を与えられた鹿大医学部 佐藤堅教授に深謝するものである. 文 献 1)無機有機工業材料便覧,423,東洋経済新報 社(1960). 2)奥田・羽賀:名古屋工業技術試験所報告,4, 510(1955). 3)日下・小泉・斎藤・池田:大阪工業技術試験所 季報,10,75(1959). 4)ReSS,W,J,:J、SOC,G1ass、Techn:8,277 (1924). 5)Thompson,F、S、&Vormelker,H,I.:J・ Amer、Ceram、SOC.:9639(1926). 6)Schwartz,R、&Merck,H、:Zanorg,angem Chem.:1561(1926). 7)Miehr,W、:Ber・deut・keram,Ges.:9,339 (1928). 8)吉岡・磯松:窒協誌,38,705(1930). 9)Parmelee,CW.&Rodrjgurz,A、R、:J・ Amer,Ceram、SOC,251(1942). 10)菊池・島田・小牧:窒協誌,63,713(1955). 11)Comeforo,J、B、,Fischer,R・BBradley, W、F、:J・AmeCeram、SOC,31,254(1948). 、 公 一 ヘ ー 畠 ∼ 戸 − − 歩 一 歩 一 夕 、 J R ∼ 戸 一 P戸 、 〆 ∼ ∼ F L 〆戸 一 戸タ ー ーデ ー ー ー デ ー ヶ 一 一

参照

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