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設備配置による不均質な相互結合網構築のヒューリスティック手法に関する検討

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Academic year: 2021

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(1)情報処理学会第 75 回全国大会. 2B-2. 設備配置による不均質な相互結合網構築の ヒューリスティック手法に関する検討 當山 孝義 日本工業大学電気電子工学科. 1. はじめに 並列計算システムの性能はプロセッサ(PE)の性 能とともに PE 間を接続する相互結合網の性能に 依存する.本研究では,低速通信路からなる相 互結合網の形状を変えずに一部の通信路を高速 なものに入れ替えることで不均質な相互結合網 を構築する.この不均質な相互結合網の通信性 能は高速通信路の数と位置に依存する. 最適化問題のひとつに設備配置問題がある[1]. 本研究では高速通信路を設備と考え,設備配置 問題を利用する.設備の評価指標として全対距 離和を用いる.筆者は一般形状の相互結合網に 全対距離和が小さくなるよう木形状の設備を配 置するヒューリスティック手法を提案した[2]. 本稿では本手法を改良しその性質を検討する. 2. 相互結合網と設備配置 図 1 のように相互結合網をネットワークで表 す.ネットワークの各辺の長さはその辺を通る 通信の通信レイテンシ,コストはその辺を設備 に含めるときの費用とする.設備はネットワー クの部分木である.設備のサイズは設備に含ま れる辺のコストの総和であり,設備のコストを 表す.ここで設備のサイズはある数 s 以下とする. 全対距離和 CP(F)はネットワーク上の 2 つのノ ードの組合せ全てに対するノード間の距離の総 和である.但し,その 2 ノード各々と設備との 距離の和が 2 ノード間の距離より小さい場合は 前者を用いる.すなわち次式で表される.. Facility = H igh-speed connections PE. Low -speed connection. 図 1.設備配置による不均質な相互結合網. とコスト c(e)を持つ.ノード vi と vj 間の距離を d(vi, vj) とする.ノード v と部分木 T 間の距離 d(v, T)は,v か ら T の最も近いノードまでの距離である.部分木 T に,T に隣接するノード u と T,u 間を接続する辺 e を追加したものを T+u で表す.また部分木 T に,T の葉 u と u を端点とする辺 e を除去したものを T-u で表す.設備 F はサイズ S(F)≦s である部分木であ る.設備 F を配置したときのノード vi,vj 間の最短距 離 cd(vi, vj)を,vi,vj 間の距離と,vi と F 間とvjと F 間 の距離の和の小さいほうとする.すなわち cd(vi, vj, F)=min(d(vi,F)+d(vj,F), d(vi,vj))とする.F の全対距離 和 CP(F)=∑vi, vj∈V w(vi)・w(vj)・cd(vi, vj, F)である.設 備 F1 を除去して設備 F2 を配置した時の全対距離和 の減少量 DCP(F1,F2)=CP(F1)-CP(F2)となる.また全 対距離和の減少量を F1 と F2 のサイズ差で割ったも のを効率 EF(F1,F2)=DCP(F1,F2)/{S(F2)-S( F1)}とする. なお,初期状態に設備 F を配置する場合の効率は EF(φ, F)である. 本アルゴリズムは[2]に対し, 最初に効率 EF(φ, F)が最大となる F が複数ある場合に,その一つを CP ( F )   min( d ( v i , v j ), d ( v i , F )  d ( v j , F )) 選ぶのではなく,その各々を初期設備として(3) vi ,v j ~(8)を実行し,得られた F のうち全対距離和が 但し, vi , v j はネットワークのノード, F は設備, 最小になるものを選択する.実行時間は[2]の d (vi , v j ) は vi と v j 間の距離, d (vi , F ) は vi と F O(m)倍である O(n3m2)時間となる. 間の距離である. 4. 各種ネットワークに対する設備配置 同一サイズの設備のうち全対距離和が最小と 以下ではネットワークの各辺の長さとコスト, なるものを最適設備と呼ぶ. 各ノードの重みが 1 の場合について検討する. 3. ヒューリスティックアルゴリズム 本アルゴリズムは以下の 3 条件すべてを満たすネ 図 2 に本ヒューリスティックアルゴリズムを示す. ットワークに対しては最適設備を求めることができる. ネットワーク G=(V, E)のノード数は n,辺の数は m (1)最適設備 Fp がサイズ 1 の最適設備 F1 を含む. とする.各ノード v は重み w(v)を,各辺 e は長さ l(e). 1-275. Copyright 2013 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

(2) 情報処理学会第 75 回全国大会. (1) コスト. c(e)≦s となる辺のうち,その辺のみを設備 としたときに効率 EF(φ, F)が最大となるものを 求める.そのような設備の集合を FF とする, (2) 初期設備の集合 FF の各々の設備 F に対し以 下の(3)~(8)を実行する.そして得られた設備の うち最も全対距離和が小さいものを選択する. 設備 F=(V’,E’), V’={v1, v2}, E’={e}, e=(v1, v2)と する,F のサイズ S(F)=c(e)である. (3) 各ノード v から F までの距離 d(v, F)を求める. すなわち d(v, F)=min(d(v, v1), d(v, v2)). (4) F の隣接ノードと F のノード間の辺のうち,それ を F に追加しても指定サイズ s を超えないもの の集合 N(F)を求める.すなわち N(F)={ e=(u, v) ∈E: u∈V(F) , v∉V(F),c(e)+S(F)≦s}. (5) N(F)の全ての辺 e=(u, v), u∉V(F)に対して,全対 距離和の減少量 DCP(F, F+u)を求める.そして 効率 EF(F,F+u)が最大となるノード u’を探す.こ のときの e を e’とする. (6) F に ノ ー ド u’ を 追 加 す る . F の サ イ ズ S(F+u’)=S(F)+c(e’)とする.また各ノード v に対 する距離d(v, F+u’)を求める. (7) N(F)から辺 e’,N(F)に含まれる辺で F+u’に追 加したら指定サイズを超えるもの,および N(F)に 含まれる辺で両端とも F+u’に含まれるものを削 除する.そして,u’を端点として F に含まれない 辺 e=(u’, v)で,F+u’にノード v を追加しても指 定サイズ s を超えない場合,N(F)に辺 e を追加 する.すなわち N(F+u’)=N(F)-{e’}-{e: e∈N(F), c(e)+S(F+u’) > s}-{e=(v, w): v, w ∈ F+u’}+ {e=(u’,v): v∉V(F+u’), c(e)+ S(F+u’)≦s}. (8) N(F)が空でなければ上記(5)に移動する. 図 2. ヒューリスティックアルゴリズム (2)F1 を含む設備 F,F に隣接する辺 e1,e2,e3 がある と き , EF(F,F+e1) ≧ EF(F,F+e2) な ら ば EF(F+e3, F+e3+e1)≧EF(F+e3,F+e3+e2)である.(3) F1 を含む設 備 F,F に隣接する辺 e1,e2,また e2 の他方の端点 に隣接し F に隣接しない辺 e3 があるとき,EF(F, F+e1)≧EF(F,F+e2)ならば EF(F+e2,F+e2+e1)≧EF(F+ e2,F+e2+e3)である. 図 3 にキャタピラリングネットワークを示す.これは q ノードのリングの各ノードに線状に 2 つのノードを付 加したものである.ただし q≧5 である.このネットワー クは上記 3 条件を満たし,本アルゴリズムにより最適 設備を求めることができる. 図4にスター木の三角結合ネットワークを示す.こ れは,3 ノードの完全結合網の各ノードに q ノードの スター木を付加したものである.ただし q≧2 で ある.図の F1 はサイズ 1 の最適設備であり,F2 はサイズ 2 の最適設備である.本アルゴリズム は初期設備としてサイズ 1 の最適設備を含むこ. 図 3.キャタピラリングネットワーク(q=6) q-nodes star-tree F1. F2 図 4.スター木の三角結合ネットワーク. F2. q-nodes star-tree. 図 5.スター木の r 角結合ネットワーク(r=4) とから,サイズ 2 の最適設備を生成することは できない. 図 5 にスター木の r 角結合ネットワークを示す.こ れは図 4 の完全結合網を 3 ノードから r ノード に拡張したものである.ただし r≧5 である.こ のときサイズ 2 の最適設備が F2 になる場合があ る.これは,対称的なネットワークにおいてネ ットワークの中心に設備を置くのがいいという 直観的な考えが正しいとは限らないことを示す. 5. まとめ 提案したヒューリスティックアルゴリズムの 性質を検討し,最適設備が求まるネットワーク や求まらないネットワークの例を示した. 参考文献 1) Z. Drezner and H. W. Hamacher Eds., Facil ity Location -Application and Theory-, Springer-Verlag (2002). 2) 當山, 設備配置モデルによる相互結合網構築 の検討,第 74 回情報処理学会全国大会講演論 文集第 1 分冊,pp.289-290 (2012).. 1-276. Copyright 2013 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

(3)

図 2. ヒューリスティックアルゴリズム  (2)F 1 を含む設備 F,F に隣接する辺 e 1 ,e 2 ,e 3 がある と き , EF(F,F+e 1 ) ≧ EF(F,F+e 2 ) な ら ば EF(F+e 3 ,  F+e 3 +e 1 )≧EF(F+e 3 ,F+e 3 +e 2 )である.(3) F 1 を含む設 備 F,F に隣接する辺 e 1 ,e 2 ,また e 2 の他方の端点 に隣接し F に隣接しない辺 e 3 があるとき,EF(F,  F+e 1 )≧EF(F,F+e 2

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