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対人コミュニケーション教育とカウンセリング・アプローチ

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Academic year: 2021

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Kobe Shoin Women’s University Repository

Title

対人コミュニケーション教育とカウンセリング・アプローチ Education on International Communication and Counseling Approach

Author(s) 中村 安治(Yasuji Nakamura)

Citation 研究紀要(SHOIN REVIEW),第 38 号:21-40

Issue Date 1997

Resource Type Bulletin Paper / 紀要論文

Resource Version

URL

Right

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対 人 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン教 育 と

カ ウ ン セ リ ン グ ・ア プ ロ ー チ

ム ロ 、 ︾ ・-は じめ に 本 稿 で は 、 ま ず 、 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 本 質 を 明 確 に し 、「コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ・ス キ ル 」 と 「コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ・コ ン ピ テ ン ス 」 を 類 別 す る 。 こ こ で 、 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ・ コ ン ピ テ ン ス と は 、 動 機 づ け の 精 神 的 な 面 を 含 み 、 人 間 関 係 の 調 整 機 能 を 持 つ も の と 解 さ れ る 。 さ ら に 、 対 人 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン教 育 は(以 下 、 本 稿 で は 、「コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 教 育 」 と い う)、コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ・ス キ ル の 向 上 を 対 象 とす る に と ど ま ら ず 、広 く コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ・コ ン ピ テ ン ス の 向 上 を 目 指 す も の と考 え た い 。 さ ら に 、コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ・コ ン ピ テ ン ス の 具 体 的 な 内 容 と構 造 を 提 示 す る 。 つ い で 、「カ ウ ン セ リ ン グ 」 の 意 義 を 考 え 、 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン教 育 と カ ウ ン セ リ ン グ の 接 点 を 明 ら か に し 、 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン教 育 に 、 カ ウ ン セ リ ン グ の 考 え 方 と技 法 を 導 入 す る こ と に よ っ て 、 よ り理 論 的 、 よ り効 果 的 な コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン教 育 の 在 り方 を探 り た い 1.「 収 束 モ デ ル 」 に よ る 「コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン」 の 理 解 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 構 造 モ デ ル に つ い て は 、 通 信 工 学 を 念 頭 に お い た Shannon&Weaverの モ デ ル(1949)が あ り、 そ の 後 、 人 間 の 内 的 過 程 を 含 ん だBenjaminの モ デ ル(1986)が あ る 。 こ こ で は 、 相 互 作 用 的 な コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を 表 す もの と し て 提 唱 さ れ たRogers&Kincaidの 「収 束 モ デ ル 」 に よ っ

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て 、 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を 考 え る 。 fl)

図1収

束モデル

図1の よ う に 、双 方 通 行 の循 環 に よ っ て 、 そ の過 程 が 、 螺 旋 を 描 きな が ら収 束 され 、 参 画 者Aと 参 画 者Bの 相 互 理 解 に達 す る 。 コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン は情 報 が 伝 達 され る とい う よ り も、 参 画 者 が相 互 理 解 の た め に協 力 して 情 報 を創 造 し、 共 有 す る プ ロ セ ス で あ る とい え る 。相 互 理 解 に は 、「狭 義 の情 報 の 共 有 」(分 く  ラ か り合 う)と 「情 緒 的 な共 有 」(心の ふ れ 合 い)の2つ が 含 ま れ る。 コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ンの 進 行 に よ って、情 報 の共 有 か ら、 さ らに は 心 情 的 な 情 緒 の 共 有 に ま で 相 互 理解 が 深 ま る 。 情 報 の 共 有 、 情 緒 の 共 有 は 、 心 の ふ れ 合 い 、 ひ い て は 良好 な人 間 関 係 形 成 の た め の基 本 的 な 条件 で あ る 。 こ こ で 人 間関 係 とは 、 個 人 対 個 人 の 対 人 関 係 と何 らか の役 割 の上 で の 人 間 関係 の 両 方 を含 む も の とす る。

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2.コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ・ス キ ル と コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ・コ ン ピ テ ン ス コ ミュ ニ ケ ー シ ョン ・ス キ ル 伝 え た い こ とを記 号 化 し(言 語 な ら び に非 言 語 の 両 面 に お い て)、適 切 な 文 脈 にお い て 表 出 し、また 相 手 の発 す る記 号 を解 読 し、フ ィ ー ドバ ッ ク す る こ と一 こ の 繰 り返 し と循 環 に よ って 、 相 互 理 解 や 共 感 を生 み 出 す 能 力 を 「コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン ・ス キ ル」 と考 え る。 コ ミ ュニ ケ ー シ ョン ・コ ン ピ テ ン ス 「コ ン ピ テ ンス」 とい う言 葉 は、 一 般 的 に、「広 範 な 領 域(言 語 学 、教 育 学 、 心 理 学 、 社 会 学)で 使 用 され 、狭 い 意 味 で の 能 力 だ け で な く、 そ の 能力 を十 分 に生 か そ う とす る動 機 づ け を含 め て 、生 体 が 環 境 に効 果 的 に働 きか け 、 自分 の くの 能力 を伸 ば して い こ う とす る傾 向 」 とい わ れ 、 ま た 「発 達 心 理 学 の分 野 で は 、 概 して環 境 と効 果 的 ない し有 能 に相 互 交 渉 す る 能 力 を意 味 し… 環 境 に働 きか け こ れ を変 化 させ た り、 環 境 との相 互 交 渉 にお い て有 能 さ を追 求 しよ う とす る傾 くの 向(動 機 づ け を も 含 む)」 と 定 義 さ れ て い る 。 こ の 意 味 で 、「コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ・コ ン ピ テ ン ス 」 と い う と き 「コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン に お い て 、 私 た ち が 自 分 の 目 指 す 目 標 を 達 成 し 、 か つ 、 相 手 と の 人 間 関 係 を 維 持 、 発 展 さ せ て い く た め くの に 必 要 な 知 識 と そ れ を 実 践 に 移 す 能 力 」 と 考 え ら れ る 。 し た が っ て 、 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ・コ ン ピ テ ン ス は 、`Motivation'、`Knowledge'、 そ し て`Skill'の3つ くの の 変 数 が基 礎 と な っ て お り、 ス キ ル だ け で な く、 知 識 な らび に動 機 づ け とい っ た 心 理 的 な もの を含 む広 い 範 囲 の 能 力 と考 え た い 。 自己 表 現 力 さ らに 、 コ ミュニ ケ ー シ ョ ン ・コ ン ピテ ンス は 自己表 現 力 と考 え た い 。 筆 者 は 、「自 己表 現 力 」を、「一 方 的 な 自己 主 張 で は な く、傾 聴 す る こ と に よ り、 ま ず相 手 を理 解 し、 そ の 上 に立 って 、 自分 の 伝 え た い こ と を 明確 に把 握 し、相 手 に分 か る よ う に筋 道 を立 て て 、 言 語 お よび 非 言 語 の 手 段 に よ り、 相 手 に正 し くり く伝 え 、 相 手 を納 得 させ 、 共 感 を与 え る こ とが で き る創 造 的 な 能 力 」 と定 義 し た い 。

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3.コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 教 育 の 目 標 上 記 の 考 えか ら、 コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン教 育 の 目標 は 、 コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン ・ ス キ ル の 向 上 だ け で な く、 動 機 づ け を含 む コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン ・コ ン ピ テ ンス (自 己表 現 力)の 向 上 と考 え た い 。 す な わ ち 、 コ ミ ュニ ケ ∼ シ ョ ン教 育 は 、 コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン を円 滑 に行 う こ と に よ り、 人 間 関係 を 円滑 に し、 さ ら に 良好 な状 態 に 維 持 また は 改 善 す る 能 力 を高 め よ う とす る もの で あ ろ う。 4.コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ・コ ン ピ テ ン ス(自 己 表 現 力)の 内 容 と 構 造 コ ミ ュニ ケ ー シ ョン教 育 の 目標 とす る コ ミュ ニ ケ ー シ ョン ・コ ン ピ テ ンス の 内容 ・構 造 を 図示 す れ ば 図2の 通 り とな ろ う。 図2コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン ・コ ン ピ テ ン ス(自 己 表 現 力)の 内 容 ・構 造 図 自立 ・自己 実現 へ 伝 え た い こ と を 明 確 化 し 正 しく伝 える→ ・ コミュニ ケー ション・ スキル (言 語 ・非 言 語) コミュニケーション ・ コンビテンス

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[A]コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ・マ イ ン ド コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ・コ ン ピ テ ン ス に つ い て 、 動 機 づ け の 面 と して 、「コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ・マ イ ン ド」 が 考 え ら れ る 。 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ・マ イ ン ドの 内 容 は 、 対 人 関 係 の 中 で 相 手 に 視 点 を お く考 え 方 ‐`YouAttitude'、 共 生 の 考 え 方 一`IamOK-YouareOK'。 お よ び ポ ジ テ ィ ブ な 考 え 方 一`PO51CIV8Zホ1111k-ing'(`positive'と い う 言 葉 に は 、"前 向 き な"と い う 意 味 と"プ ラ ス 思 考"と い う2つ の 意 味 を 含 む)を 挙 げ た い 。 [B]自 己 受容 ・自 己開 示 人 間 関係 を育 て る た め に 重 要 な こ と は、 自 己 卑 下 を しな い こ とで あ る。 自己 受 容 は、 自 己 卑 下 を しな い で 、 あ る が ま ま の今 の 自分 を認 め 、 受 け 入 れ て 、 自 じの 分 の した い こ と、 自分 の 出 来 る こ とは何 か を考 え る こ とで あ る。 自己 受 容 は 、 自己 成 長 、 自己確 立 の前 提 条 件 で あ る。 さ らに 、 自 己受 容 が あ っ て 自己 開示 が 可 能 とな る 。 自己 開示 は 、 自分 の感 情 、 価 値 観 や 事 実 を率 直 に相 手 に語 る こ と で あ る。 率 直 な 自己 開示 は 、 心 の ふ れ 合 い の 必 要 条 件 で あ り、「自 己 開 示 の 返 報 性 」 に よ り、 相 手 の 自 己 開 示 も得 られ 、 良好 な 人 間関 係 形 成 に寄 与 す る。 感 謝 の 気 持 ち を率 直 に、 言 葉 で 表 明 す る こ と も 自己 開 示 の 一 つ で あ る 。 [C]聞 く(情 報 の 受 信) 「収 束 モ デ ル 」 に み られ る よ う に、 双 方 通 行 に よ る相 互 理 解 が コ ミュ ニ ケ ー シ ョン の 目標 で あ る こ とか ら、「聞 く」 こ とは 、「話 す 」 こ と と と も に コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン成 立 の 不 可 欠 の 要 件 で あ り、2本 の柱 で あ る 。 コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン生 活 の 中 で 「聞 く」 割 合 は40%を 占め る とい わ れ る(「話 くり す 」 は35%、 「読 む 」 は16%、 「書 く」 は9%)。 日 常 の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 生 活 の 中 で 「聞 く」 こ と は 大 き な ウ ェ イ ト を 占 め る 。 「聞 く」 こ と に つ い て 、 以 下 検 討 す る 。 (1)リ ス ニ ン グ の 分 類 一 「聞 く」 と い う 言 葉 は 、 広 範 囲 に 使 用 さ れ て い る が 、 次 の4つ の カ テ ゴ リ ー に 分 類 さ れ る 。①ComprehensionListening、 ②Evaluative Listening、 ③ApPreciativeListening、 ④EmpathicListeningが こ れ で あ る 。

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① は 、 将 来 役 に立 つ で あ ろ う情 報 や デー タ を 得 る た め に 、講 義 を 聞 い た り、 テ レビ や ラ ジ オ の ニ ュ ー ス を 聞 くな どが あ る 。② は 、 話 し手 が 自分 を説 得 しよ う とす る と き、 交 渉上 の 会 議 の と き、 テ レ ビ で広 告 を聞 くな ど何 か を決 定 し な け れ ば な ら ない と きの 聞 き方 で あ る。③ は、 リラ ックス す る た め に 、 感 動 的 な ま た は 精 神 的 な満 足 や 心 の 満 足 の た め に 、音 楽 を聞 く、 あ るい は 自然 の音 を 聞 くな どが これ に 当 た る。 ④ は相 手 の 言 葉 を 聞 くだ けで は な く、 言 葉 の 背 後 にあ る話 し手 の 考 え や信 念 や 感 情 を、 相 手 を助 け る た め に 、相 手 の立 場 に立 っ て 、 け の 共 感 的 理 解 の た め に 聞 く場 合 が こ れ に 当 た る 。 (2)リ ス ニ ン グ の 障 害 と な る 要 因 一 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 行 動 の 中 で 聞 く こ と の 障 害 と な る 要 因 は 次 の よ う な も の が 考 え ら れ る 。 ① 人 間 の 「聞 く」 と い う行 動 は 、 生 理 的 に は 、`Perception‐Reception-Attention' の プ ロ セ ス を と り、 自 動 的 に 無 意 識 の う ち に 耳 か ら 入 っ た 刺 激 は 取 捨 選 択 さ ごロラ れ て い る。"人 は聞 きた い よ う に 聞 く"と い わ れ る の は こ の た め で あ る。 自 分 の 価 値 観 、興 味 、 偏 見 、 経 験 な どの フ ィル タ ー を通 して 聞 きや す い の もこ の た め で あ る 。 ② 聞 き手 の感1青が 影 響 す る 。 ③ 物 理 的 な要 因 肉体 的 な 疲 労 、騒 音 、話 す こ と と聞 くこ との 理 解 の タ イ ム ・ ラ グが あ り、 ス ペ ア ・タ イ ムが 生 じる 。 タイ ム ・ラ グ に つ い て 述 べ れ ば 、例 え ば 、 英 語 の場 合 、 話 す ス ピ ー ドは 、1分間 あ た り平 均125か ら175ワ ー ドで あ り、 理 解 す る ス ピ ー ドは、 そ の3倍 か ら5倍 で 、400か ら800ワ ー ドで あ る と ロ わ い わ れ る 。 ④ 言 葉 の 本 質 か ら くる 要 因 一 般 意 味 論 で 説 か れ る よ う に 、「言 葉 の 抽 象 性 」 ロ わ と 「言 葉 の 内 包 的 意 味 」 が 問 題 と な る。 コ ミ ュニ ケ ー シ ョ ンの場 合 、「言 葉 の 抽 象 性 」 は受 け取 り方 の 多 様 性 とな り、 誤 解 の も と とな る可 能 性 が あ る 。 ま た 人 は 「言 葉 の 内包 的 意 味 」 で動 く とい わ れ 、 言 葉 の 内 包 的 意 味 を くみ 取 る た め に も、 よ く聞 か な け れ ば な ら ない 。 13)リ ス ニ ン グの 基 本 的 な心 構 え 次 の よ う な 「コ ミュ ニ ケ ー シ ョン ・マ イ ン ド」 が そ の 心 構 え と な る 。 ① あ るが ま まの 相 手 を 、受 容 し、理 解 し、尊 重 す る心 、利 他 の心 、`YouAttitude'。

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② 共 生 の 心 、 自己 肯 定 、 他 者 肯 定 の 態 度 。 ③ 相 手 と協 力 しな が ら新 しい もの を創 出 し、 お 互 い に 成 長 し よ う とす る 積 極 思 考 。 リス ニ ング は 、 決 して受 け 身 の 消 極 的 な行 動 で は な い。 積 極 的 な 創 造 的 な行 動 で あ る 。 (4)リ ス ニ ン グの 態 度 ① 精 神 を集 中 して 真 剣 に 聞 く。 ② 批 判 的 で な く、 受 容 しな が ら共 感 的理 解 の 態 度 で 聞 く。 ③ 話 し手 の 非 言 語行 動(表 情 、 語 調 な ど)に 注 意 す る 。 ④ 聞 く と きの 表 情 、 態 度 、 身 振 りに注 意 し、 体 全 体 で 聞 く。 特 に視 線 を外 さ な い 。"目 と耳 で"聞 か な け れ ば な らな い 。 ⑤ 質 問 、 繰 り返 し、 明 確 化 、 支 持 な どの 応 答 技 法 を用 い 、 話 し手 の話 す 意 欲 を 高 め る。 15)リ ス ニ ン グの 効 果 前 記 の よ うな 聞 き方 を した 場 合 に は 、 次 の こ とが 期 待 さ れ る 。 ① 相 手 の メ ッセ ー ジや 関 心 や 興 味 が 正 し く理 解 で き る。 ま た 、 よ り多 くの 情 報 が 集 ま り、 問 題 解 決 能力 が 高 ま る 。 ② 聞 くこ とに よ り、集 中力 、情 報 処 理 能 力 、客 観 的 分 析 能 力 、論 理 性 が 高 ま る 。 ③ 聞 くこ とは 学 ぶ こ とで あ り、 相 手 を理 解 し よ う とす る心 、 順 応 性 、 創 造 性 が 高 ま り、 聞 き手 の 人 間 的 成 長 に つ なが る 。 ④ 聞 くこ とは 、 相 手 の存 在 を認 め る こ と で あ り、 相 手 の 人 間 的 な欲 求 を 満 足 さ せ 、 相 手 の 緊 張 とス トレス を緩 め 、 積 極 的 な協 力 が 得 られ る。 ビ ジ ネ ス に お い て は 、 管 理 者 は 、 聞 くこ と に よ っ て部 下 の 尊 敬 が 得 られ 、 適 切 な 自己 主 張 と あ い ま っ て、 リー ダ ー シ ッ プが 発 揮 で き る。 ㈲ リス ニ ン グ ・ス キ ル の 教 育 ① リス ニ ング ・ス キ ル は 、 学 習 に よ っ て 身 につ く もの で あ るが 、技 能 の 習 得 に は時 間 を 要 す る。 ② 学 習 は 、 まず 聞 く こ との 意 義 と重 要 性 の 理 解 、 自己 の リ ス ニ ン グ ・ス キ ル の 現 状 把 握 と 自覚 か ら出発 し、 そ の あ と、 短 い 講 義 を挟 み なが ら、 ロ ー ル プ レ ー、 グ ル ー プ ・ワ ー ク な どの 方 法 に よ り学 習 を進 め る。

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[D]話 す(情 報 の 発 信) 伝 え た い メ ッセ ー ジ を相 手 に、 正 し く、 しか も効 果 的 に 理 解 させ る に は 、 話 し手 と して は 、 次 の こ と を考 慮 す べ きで あ る。 (1jパ ブ リ ッ ク ・ス ピ ー キ ン グ の意 味 の 理 解 「パ ブ リ ッ ク ・ス ピー キ ン グ」 とは 、公 の 場 で 、 限 られ た 時 間 内 に 、一 定 の ロ わ テ ーマ に つ い て 、 筋 道 を立 て て 話 す こ と で あ る。 筋 道 を 立 て て 効 果 的 に 話 す た め に は 、話 す ま で の ス テ ッ プ(思 考 過 程)を 経 な け れ ば な らな い 。 ② 話 す まで の ス テ ップ まず ① 話 す 目的 を明 確 に す る一→ ② つ い で 、 テ ー マ を明 確 に意 識 す る 。「テ ー マ 」 と は、 自分 の伝 え た い こ との 中 心 と な る 考 え 方 や 事 実 で あ る 。一 一 ③ テー マ をい くつ か の論 点 に 分 け る一 → ④ そ れ ぞ れ の 論 点 に 関 す る話 の 材 料 を く  らコ 考 え る一 → ⑤ 最 後 にそ れ ら を総 合 して話 す こ とを 整 理 し、 組 み立 て る。 特 に 、 テ ー マ(伝 え た い こ と は何 か)を 明 確 に意 識 す る こ とが 重 要 で あ る。 ③ 話 し方 の3原 則 話 す こ と は、 情 報 の 伝 達 と人 間 関 係 形 成 の2つ の側 面 を持 つ こ とか ら、 こ の 3原 則 が 生 ま れ る 。 図3の 通 り とな る。 (互6) 図3話 し方 の3原 則

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(4)言 葉 選 び と話 の 運 び 方 言 葉 選 び で は 、 曖 昧 な 言 葉 、 難 しい言 葉 、 相 手 を傷 つ け る 言 葉 を避 け る。 話 の 運 び方 で注 意 す べ き こ と は、 相 手 の 立 場 に立 っ て 、 相 手 が 理 解 しや す い よ う に 、 ① 簡 潔 に話 す 、② 具体 的 に話 す 、 この2つ の 要 素 が 特 に重 要 と考 え る 。 (5)言舌しぶ り コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン に お け る 周 辺 言 語(Paralanguage)お よ び 姿 勢 、 身 振 り、 動 作 な どの動 作 学(Kinesics)、距 離 、位 置 な どの近 接 学(Proxemics)を 含 む。 以 上 、 効 果 的 な話 し方 の プ ロ セ ス を示 せ ば 図4の 通 りとな ろ う。 (17) 図4効 果 的 な 話 し方 の プ ロ セ ス 効 果 的 な 話 し方 話 し の 運 び 方 言 語 選 び く言語コミュニケーション) 話 しぶ り 周辺言語 動 作 学 ・近 接 学 (非言語コミュニケーション) 話 し方 の3原 則 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ・マ イ ン ド

、 コ ロ 1話 し の 組 み 立 て1 噌 3原 則 1材 料1 ケ ー シ イ ン ド 1論

点1

一 ア 一 マ1 【 話 し の 目

! 話 しの 組 み 立 て の 4一 一 ス テ ッ プ (思 考 過 程)

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[E]ア サ ー テ ィ ブ な コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ・ス タ イ ル 現 在 は 、 個 人 生 活 に お い て も ビ ジ ネ ス 社 会 に お い て も 、「個 の 確 立 の 時 代 」「自 己 実 現 欲 求 の 時 代 」 と い わ れ る 。 そ の た め に は 、 個 々 人 の 自 立 が 望 ま れ る 。 自 立 の た め に は 、自 己 概 念 の 明 確 化 と 、ア サ ー テ ィ ブ な 自 己 表 現 力 が 必 要 で あ る 。 傾 聴 と ア サ ー テ ィ ブ な 自 己 表 現 と に よ っ て 、 は じ め て 自 立 が 達 せ ら れ る 。 自 己 表 現 に は 、3つの タ イ プ が あ る と い わ れ る が 、「ア サ ー テ ィ ブ な コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ・ス タ イ ル 」 は 、 コ ミュ ニ ケ ー シ ョン ・マ イ ン ドを 基 盤 と した 自己 表 現 で あ る 。 自 己 表 現 の3つ の タ イ プ と3つ の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ・ス タ イ ル を 表1、 表2で 示 す 。 エユ の 表1自 己 表 現 の3タ イ プ 匪 主 張 的1 引 っ込 み思 案 卑 屈 消 極 的 自己 否定 的 依 存 的 他 人本 位 相手任 せ 承 認 を期待 服従 的 黙 る 弁解 が ま しい 「私 はOKで ない、 あ なた はOK」 表2 陳 撃 的1 強が り 尊大 無頓着 他者 否定 的 操作 的 自分 本位 相手 に指 示 優越 を誇 る 支配 的 一方 的 に主張 す る 責 任転稼 「私 はOK、 あ なた はOKで な い」 1ア サ ー テ イ ブ1 正直 率 直 積極 的 自他尊 重 自発 的 自他調 和 自他 協 力 自己選 択 で決 め る 歩 み寄 り 柔 軟 に対応 す る 自分 の責任 で行 動 「私 もOK、 あ なた もOK」 ロ  ひ コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ・ス タ イ ル

パ ッ シ ブ o間 接 的 で あ るo大 抵 の こ と に賛 成 す るoは っ き り言 わ な いo躊 躇 す る

ア グ レ ッシ ブ

o他 人 を叱 りつ け るo直 接 的 で あ るo他 人 の 言 う こ と を 聞 か な いo他 人 の 立 場 が あ ま り理 解 で き な いo話 を 遮 るo早 口 で しゃ べ るo他 人 に 自 分 の考 え を押 しつ け るo話 を 独 占 す るo非 建 設 的 な批 判 を す る ア サ ー テ ィ ブ 一 〇積 極 的 に 、 十 分 に耳 を傾 け るo積 極 的 な 自 己 の イ メ ー ジ を持 つo不 合 理 な要 求 は 拒 絶 す るo共 感 的 理 解 の 態 度 で 聞 くoコ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン の 言 語 面 と非 言 語 面 が 一 致 して い るoフ ィ ー ドバ ッ ク を求 め るo直 接 的 で 開放 的 で あ るO自 分 の こ と を 率 直 に 表 現 し、 感 情 や 欲 求 も な るべ く早 く表 明 す るo物 事 を は っ き り と述 べ るo他 人 の 感 情 を くみ取 る

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5.コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 教 育 と カ ウ ン セ リ ン グ コ ミュ ニ ケ ー シ ョン とカ ウ ンセ リ ング の 関 係 を み る た め に は 、「カ ウ ン セ リ ン グ」 と は何 か を見 な け れ ば な ら な い 。 カ ウ ンセ リ ン グ に は 、多 くの 定 義 と理 論 が あ る が 、「言 語 的 お よ び 非 言 語 的 コ く  の ミュ ニ ケ ー シ ョン を通 して 、 相 手 の行 動 の 変 容 を試 み る 人 間 関 係 で あ る」 と定 義 され て い る 。カ ウ ンセ リ ング を 目的 別 に分 類 す る と、「治 療 的 カ ウ ンセ リ ン グ」 「予 防 的 カ ウ ンセ リ ング」「開 発 的(教 育 的)カ ウ ンセ リ ング 」 の3つ が あ る と    の い わ れ る 。 「カ ウ ン セ リ ン グ は 、 い まや 心 理 療 法 め い た 援 助 技 法 で は な く、 健 て  エ 常 者 を も対 象 とす る援 助 的 人 間 関係 に まで 拡 大 しつ つ あ る 」 とい わ れ る 。 開 発 的(教 育 的)カ ウ ンセ リ ン グ に お け る行 動 の 変 容 と は、 人 間 と して 、 あ るい は 職 業 人 と して 成 長 す る の を援 助 す る と い う こ とで あ り、 さ らに 、 成 長 の援 助 の 中 に は 、① 思 考 の 変 容 、② 行 動 の 変 容 、 ③ 感 情 の 変 化 の3つ の面 が 含 ま れ る と く  の され る。 カ ウ ンセ リ ン グ の 一 つ の 分 野 で あ る 開発 的(教 育 的)カ ウ ンセ リ ング が 、 人 間 と して 、 あ る い は 職 業 人 と して の 成 長 を思 考 、 行 動 、 感 情 の3つ の面 にお い て 援 助 す る もの とす れ ば 、 カ ウ ンセ リ ング の 理 論 は 当 然 に教 育 の 面 に援 用 され るべ き もの と考 え られ る。 教 育 の 目的 も、 人 間 の思 考 、 行 動 、 感 情 の 変 容 を 目 指 す もの だか らで あ る。 「本 来 自分 自 身 が カ ウ ンセ リ ン グ を受 け る立 場 の 人 た ち に カ ウ ンセ リ ング の く わ 技 法 や 態 度 を教 え る こ と」 を 「サ イ コ ・エ ジ ュ ケ ー シ ョ ン」 と定 義 され て い る が 、「教 育 的 色 彩 の 強 い カ ウ ンセ リ ング を グル ー プ を対 象 と して 行 う場 合 、 これ く の を 通 称 「サ イ コ ・エ ジ ュ ケ ー シ ョ ン」 と も い わ れ る 。 6.カ ウ ン セ リ ン グ に お け る コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ・ス キ ル 前 述 の よ う に 、 カ ウ ン セ リ ン グ が 「言 語 的 お よ び 非 言 語 的 の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を 通 し て 」 行 わ れ る と す れ ば 、 カ ウ ン セ リ ン グ に お い て も 、 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 理 論 を 学 ぶ べ き で あ ろ う 。 例 え ば 、 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 、 企 業 内 コ ミ

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ユ ニ ケ ー シ ョ ン の 一 般 理 論 の 理 解 が 必 要 で あ ろ う 。 ま た 、 特 に 非 言 語 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン に お け る 動 作 学(Kinesics)、 近 接 学(Proxemics)お よ び 周 辺 言 語(Para-1a血guage)は 、 カ ウ ン セ リ ン グ に お け る 面 接 技 法 の 中 で 重 要 な 位 置 を 占 め る と 思 わ れ る 。 ま た 、 言 語 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 面 で は 、 パ ブ リ ッ ク ・ス ピ ー キ ン グ ー 「何 を 伝 え た い か を 意 識 化 し、 伝 え た い こ と(事 実 、 感 情 、 思 考)を 的 確 に く の 伝 え るボ キ ャブ ラ リー と文 法 」 を学 ば な け れ ば な ら な い で あ ろ う。 7.カ ウ ン セ リ ン グ理 論 の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 教 育 へ の 援 用 カ ウ ン セ リ ン グ に お け る 次 の4項 目 に つ い て 、 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 教 育 の 立 場 か ら 見 た カ ウ ン セ リ ン グ と の 関 連 に つ い て 、 筆 者 の 考 え 方 を 述 べ た い 。 (1)「 論 理 療 法 」 (2)カ ウ ン セ リ ン グ に お け る 「傾 聴 」(ActiveListening)と 対 話 技 法 (3)「 マ イ ク ロ カ ウ ン セ リ ン グ 」 (4)「 ア サ ー シ ョ ン ・ トレ ー ニ ン グ 」 (1)論 理 療 法 「論 理 療 法 」(Rational-EmotiveBehaviorTherapy)と は 、 心 理 療 法 家AlhertEllis に よ っ て 提 唱 さ れ た 心 理 療 法 で あ り 、 図5の よ う に 「ABC理 論 」 と も 呼 ば れ る 。 (27) 図5イ ラ シ ョ ナ ル ・ビ リ ー フ A:苦 悩 誘 発 体 験 (Activatingevent) C:感 情 ・行 動 (Consequence) ・ラ シ ョナ ル ・ビ リ ー フ ー → 適 切 な 反 応 ・イ ラ シ ョ ナ ル ・ビ リ ー一フ 神 経 症 的 な 反 応

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「人 間 は 、 目で 見 え る世 界 に住 ん で い る の で は な い 。 こ の 世 界 を ど う受 け取 く  の っ て い る か 、 そ の受 け取 られ た世 界 に住 ん で い る」 とい う考 え方 で あ る。 ビ リ ー フ は合 理 的 な物 事 の 受 け取 り方 」(ラシ ョナ ル ・ビ リー フ)と 「非 合 理 的 な 物 事 の受 け 取 り方 」(イラ シ ョナ ル ・ビ リー フ)に 分 け られ る。 ラ シ ョナ ル ・ビ リー フ は 、 論 理 的 な考 え方 、 価 値 、 ゴー ルで あ り、① 現 実 的 で 論 理 的 で あ り、 ② 絶 対 主 義 的 で は な い 、③ 長 い 目で 見 て 人 々 を幸 せ に し、 自 己 実現 を促 進 す る く    ナ 考 え 方 で あ る 。 イ ラ シ ョ ナ ル ・ビ リ ー フ は 、 自分 に 関 す る も の 、 相 手 に 関 す る も の 、 状 況 ・環 境 に 関 す る も の が あ る が 、 例 え ば 、"私 は 完 全 で な け れ ば な ら な い 。 失 敗 は 許 さ れ な い"と い う 思 い 込 み が 強 い と一一度 の 失 敗 で 再 起 不 能 の 打 撃 を 受 け る 可 能 性 が あ る 。 こ の よ う に 、 阜か く あ ら ね ば な ら な い"と い う 絶 対 的 、 教 義 的 で 論 理 的 で な い 思 い 込 み は イ ラ シ ョ ナ ル ・ビ リ ー フ と い わ れ る 。 イ ラ シ ョ ナ ル ・ビ リ ー フ は 、 否 定 的 な 考 え を 助 長 し 、 マ イ ナ ス 思 考 と な り、 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の ス タ イ ル も 受 身 的 、 と き に は 攻 撃 的 と な り、 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を ゆ が め 、 人 間 関係 を悪 くす る 。 ア サ ー テ ィブ な コ ミュ ニ ケ ー シ ョン を 行 う た め に は 、 イ ラ シ ョ ナ ル ・ビ リ ー フ が あ れ ば 、 こ れ を ラ シ ョ ナ ル ・ビ リ ー フ に 転 換 し な け れ ば な ら な い 。論 理 療 法 は 、「自 己 説 得 の心 理 学 」と も い わ れ 、 自分 で 自 分 自 身 の 思 考 を 確 認 し、 ラ シ ョ ナ ル ・ ビ リ ー フ に 変 え る こ と に よ り 、 よ り よ い 方 向 に コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ンが 行 わ れ 、ひ い て は 自 己 成 長 が 可 能 と な る 。 わ れ わ れ は 、 教 育 的 な 観 点 か ら論 理 療 法 を 学 ば な け れ ば な ら な い 。 {2)カ ウ ン セ リ ン グ に お け る 傾 聴(ActiveListening)と 対 話 技 法 傾 聴(ActiveListening)は 、 カ ウ ン セ ラ ー に と っ て は 、 重 要 不 可 欠 な 学 習 項 目 で あ る 。 前 述 の カ テ ゴ リ ー ④ のEmpa血icListeningが こ れ に 当 た る 。 カ ウ ン セ ラ ー は 、 こ の 聞 き 方 の ス ペ シ ャ リ ス トで あ る 。 日 常 の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン行 動 に お け る 「聞 く」 こ と よ り も、 よ り深 い 人 間 観 に 裏 づ け ら れ 、 相 手 の 態 度 変 容 を 目 指 す の が カ ウ ン セ リ ン グ に お け る 傾 聴(ActiveListening)で あ る 。 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン教 育 に お い て 、 カ ウ ン セ リ ン グ に お け る 傾 聴(ActiveLis-tening)の 考 え 方 、 技 法 を 学 ぶ こ と は 、 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ・ス キ ル の 向 上 に 極 め て 有 用 で あ る 。 しか し、 日常 の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン に お い て は 、「聞 く 」 こ と に は 、 前 述 の ①

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のComprehensionListeningの 分 野 も あ り 、EmpathicListening(共 感 的 聞 き方) が す べ て で は な い こ と も理 解 し て お く必 要 が あ ろ う 。 ComprehensionListeningの 場 合 は 、 自 分 に 役 に 立 つ 情 報 を 得 る た め に 聞 く の で あ る か ら 、 聞 く態 度 は 同 じで あ っ て も 、 相 手 の 伝 え よ う と す る 情 報 や 事 実 や 考 え 方 を 整 理 、 解 釈 し な が ら 聞 く こ と に 重 点 が お か れ 、 相 手 と の ラ ポ ー ル 形 成 の た め のEmpathicListeningと は 目 標 と す る と こ ろ が 明 らか に違 う こ と も理 解 して お く必 要 が あ る 。 対 話 技 法 カ ウ ン セ リ ン グ の お け る 対 話 技 法 は 、 日 常 の 対 人 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 場 に お い て も 、 相 手 に 共 感 を 与 え 、 良 好 な 人 間 関 係 を 形 成 す る た め に 極 め て 有 用 で あ る 。 カ ウ ン セ リ ン グ に お け る 対 話 技 法 の 中 に は 、 受 容 、 質 問(開 か れ た 質 問 と 閉 くヨの ざ され た 質 問)、繰 り返 し、 明確 化 、支 持 な ど が あ る 。 こ れ らの 技 法 の 習 得 は、 心 の ふ れ合 い の た め の対 話 技 法 と して 十 分 学 ぶ べ き必 要 が あ ろ う。 {3)マ イ ク ロ カ ウ ン セ リ ン グ マ イ クロ カ ウ ンセ リン グ は 、ア メ リカの カ ウ ンセ リン グ心 理 学 者AllenE .Ivey に よ り、 カ ウ ンセ リ ン グの 各 理 論 と技 法 を統 合 して 開発 され た カ ウ ンセ リ ング の 面 接 技 法 で あ り、 今 で は 、 カ ウ ンセ リ ン グ以 外 の 場 に お け る人 間 関 係 訓 練 に  ヨ エコ も適 用 され 、 多 くの 場 で 、 多 くの 人 を対 象 に行 わ れ て い る 。 諸 種 の カ ウ ンセ リ ング や コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ンか ら編 み 出 さ れ た技 法 が 「マ イ ク ロ技 法 階層 表 」と して組 み 立 て られ て い る 。 図6の 通 り(一 部 省 略)で あ る。 「マ イ ク ロ技 法 の 階層 表 」 の うち 「基 本 的傾 聴 の 連 鎖 」 を含 む 「基 本 的 か か わ り技 法 」 は 、 特 に コ ミ ュニ ケ ー シ ョン教 育 に 欠 か せ な い 内 容 で あ ろ う。

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くヨ  コ 図6マ イ ク ロ 技 法 の 階 層 表 樹 置の銃合 技法の連鎖および 面接の構造化 対 決 積 極 技 法 焦 点 の あ て か た 意 味 の 反 映

義灘 か

感 情 の 反 映

は 耳 ま し 、 い い か え 、 要 豹 、 開 かれた質問.醐 ざされた貴問 ク ライエ ン ト観察 技法

か か わ り 行 動 (文化的に適合 した視線の位置、言語追跡、身体言語、声の質) ア サ ー シ ョン ・ トレ ー ニ ン グ ア サ ー テ ィブ な 自 己表 現 は(前 述 参 照)、人 間 と して の 自分 自 身 の存 在 を貴 重 な もの と考 え 、相 手 と対 等 な 立 場 で、 相 手 の 権 利 を も守 りなが ら、 率 直 な 表 現 (言葉 と態 度 、行 動)に よ り自分 の権 利 を守 る コ ミュニ ケ ー シ ョ ン ・ス タ イ ル で あ る 。 この 場 合 の 権 利 は 「アサ ー シ ョ ン権 」 と呼 ばれ る が 、 人 間 と して 生 ま れ な が ら に持 っ て い る権 利 、例 え ば、 自分 の 進 路 、人 間 関係 、ラ イ フス タ イ ル 、 ス ケ ジ ュ ー ル な ど を 自分 で決 め る権 利 な どが こ れ で あ る。 こ れ に よ っ て 、 自分 の 行 動 に 自信 と責 任 を持 ち 、 人 間 関係 を建 設 的 に 維 持 し よ う とす る 自己 表 現 で あ り、 自立 成 長 に つ なが る 。 アサ ー テ ィ ブ な 自己 表 現 は 、相 手 を 尊 重 す る`YauAttitude'の 考 え方 と`Positive Thinking'の 「コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン ・マ イ ン ド」 を基 盤 とす る 。 なお 、 率 直 な表

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現 の た め に は 、 論 理 療 法 で い う イ ラ シ ョ ナ ル ・ビ リ ー フ に 陥 ら な い こ と も必 要 で あ る 。 イ ラ シ ョナ ル ・ビ リ ー フ は 否 定 的 な 考 え 方 を 助 長 し 、 建 設 的 な コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン は 生 ま れ な い か ら で あ る 。 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 教 育 の 目 標 を コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ・コ ン ピ テ ン ス(表 現 力)に 求 め た 場 合 、 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 教 育 の 目 標 は ア サ ー テ ィ ブ な 自 己 表 現 で な け れ ば な ら な い 。 そ の た め に は 、 カ ウ ン セ リ ン グ に お け る ア サ ー シ ョ ン の 考 え 方 と 技 法 を 導 入 す べ き で あ る と 考 え る 。 ま と め コ ミ ュニ ケ ー シ ョン教 育 の 目標 に つ い て 教 育 に お い て 、「何 を」「い か に 」 教 育 す るか の 「何 を」 と 「い か に」 は 教 育 の 2本 の 柱 で あ る 。「何 を」は教 育 内 容 で あ り、「い か に」は教 育 技 法 の 問題 で あ る 。 教 育 内 容 が 確 定 して 教 育 技 法 が 決 め られ る。 教 育 内 容 を決 め る た め に は 、 まず 「教 育 目標 」 が 設 定 さ れ な け れ ば な ら な い。 本 稿 で は 、「コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン」 とい う言 葉 が 極 め て 多 義 的 で あ る と こ ろか ら、 まず 、 コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ンの本 質 に触 れ 、 つ い で 、 コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン教 育 の 目標 を広 くコ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン ・コ ン ピ テ ンス の 向 上 に求 め た 。 コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン教 育 の 内 容 に つ い て 「目標 」 を設 定 した な らば 、 つ ぎに 目標 に対 応 す る教 育 内容 と構 造 の 明 確 な 枠 組 み を作 成 しな け れ ば な らな い 。 枠 組 み の構 築 に当 た っ て は 、 対 人 コ ミュ ニ ケ ー シ ョンが 人 と人 との 関係 を研 究 対 象 とす る と こ ろ か ら、 コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン理 論 を基 本 に す るが 、 心 理 学 や カ ウ ンセ リ ン グ、 言 語 学 、 一 般 意 味 論 、社 会 学 、 経 営 学 、教 育 学 、 情 報 科 学 な どの 隣 接 科 学 の 理 論 と技 法 を援 用 しな け れ ば な ら な い。 本 稿 で は特 に 関 係 の深 い カ ウ ンセ リ ング との 関 連 を取 り上 げ た 。 コ ミ ュ ニケ ー シ ョ ン教 育 の 必 要 性 現 在 の社 会 情 勢 か ら、個 々人 の 自立 が 強 く求 め られ て い る。自立 の た め に は、 本 稿 で 述 べ る 共 生 の 原則 に立 っ た 積 極 的 な 自 己表 現 力 が 基 盤 とな る。 ま た 、高 度 情 報 化 の 時 代 に お い て は 、 人 と 人 との ふ れ 合 い が 希 薄 と な る傾 向

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が あ る 。 コ ミュ ニ ケ ー シ ョン は 「人 の 暖 か さの 伝 え合 い で あ る1(M,Sw㎜30η)と もい わ れ て い る がS人 間 の 心 の 暖 か さが か よい 合 う と ころ に コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ンの 本 質 が あ る と も思 われ るg こ の よ う な惰 勢 か ら、 理 諭 的 な 、 明 確 な枠 組 み を 基 盤 と した 充 爽 した効 果 的 な コ ミュ ニ ケ ー シ 且 ン教 育 の推 進 が 、現 在 強 く要 請 され て い る と考 え られ る 。 本稿 で は、 コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン教 育 とカ ウ ンセ リ ン グの 考 え 方 や 技 法 が ど の よ う に 関 連 し舎 ウ て い る か と い う こ と に 重 点 を お い て 述 べ た0し た が って 、 カ ウ ンセ リ ン グの 個 々 の 内 容 につ い て は 、 簡 潔 な説 明 に と どめ た. なお 、 こ の よ うな 考 え方 に 基 づ くコ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン教 育 の 具 体 的 な カ リ キ ュ ラ ム に つ い て は 、 い くつ か の 私 案 が あ る が 、 効 果 酌 な コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン教 膏 を行 うた め に は  そ の 内 容 と技 法 は 、 十分 に 理 論 的 に探 め ら れ た もの で な け れ ば な ら な い 。 反 面 、実 践 の 面 で は 、教 育 環 境 と条 件 に合 わ せ 、な るべ く具体 的4現 実 的 で な け れ ば な ら な い4 教 育 の 内 容 、技 法 、 実 践 を 関 連 づ け な が ら 、 さ らに研 究 開 発 を進 め た い と考 え て い るaご 叱 正 を得 たい 。

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注 (1)McQ岨il&Win山 山巳 〔1993},p,36. (2)大 熊(工993}。 (3)小 林 編(ユ$92)。 (4,藤 永(198)。 (5}宮 原(]992)。 (6)H艦a山&Bfyant(1992). (7)中 村(1993}、172-173頁 。 くa)國 分(1銘9a)。 (目)Surrey一 へ110n(15a)}p.. {IO)HaieetaE.{191),PP.1會a-199. (11)Buτ1¢y-Allen(工995),PP.50-55. (ユ2)Hargi{}創a【 、(1994)、P.ZO5, く13}碇 毛{1{}93)。 1ユ4)松 田 他(1939)。 {15}斉 藤(1971)、1⑪7-123頁0 (16)中 村(199田 、77頁 に 碁 つ く 。 {17)中 村(199助4曾2頁 に 基 づ く 。 く18}三F木{1993)、27頁 。 (19)Burney-AIle≡ 随 臼、995b},PP.50-68. {2Q)國 分(工 鴨 ① 、5頁 。 (21)國 分(1996,、3頁 。 (22)國 分U995}1謙 頁 。 (23}国 分(1996)R13-i4買. (24}國 分 編(工ggo)。 (25)國 分(1996}、65頁 。 (2ロ)國 分{1996)、21頁 。 (27)日 本 学 生 相 談 学 会 縞(1989}、14頁 。 {2日)囲 分(19呂O)、2四 頁 。

(20)

(29)日 本 学 生 相 談 学 会 編(1989)、38頁 。 (30)國 分(1989b)、50-65頁 。 (31)國 分 編(1990)。 (32)Ivey(1985)、6頁 。 参 考 文 献 内 山 喜 久 雄(1988)、 『行 動 療 法 』、日本 文 化 科 学 社 。 大 熊 保 彦(1993)、 「コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン論 再 考 」、『家 族 と コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン』 『家 族 心 理 学 年 報 』11、167-185頁 。 日本 家 族 心 理 学 会 。 國 分 久 子(1994)、 『「ふ れ あ い 」 と 「つ きあ い 」 の 心 理 学 』、PHP研 究 所 。 國 分 康 孝(1980)、 『カ ウ ン セ リ ン グ の 理 論 』、誠 信 書 房 。 國 分 康 孝(1989a)、 『人 間 関 係50の 技 術 』、..研 究 所 。 國 分 康 孝(1989b)、 『人 を 育 て る カ ウ ン セ リ ン グ ・マ イ ン ド』、日本 生 産 性 本 部 。 國 分 康 孝 編(1990)、 『カ ウ ン セ リ ン グ 辞 典 』、誠 信 書 房 。 國 分 康 孝(1996)、 『カ ウ ン セ リ ン グ の 原 理 』、誠 信 書 房 。 小 林 利 宣 編(1992)、 『教 育 臨 床 心 理 学 中辞 典 』、北 大 路 書 房 。 斎 藤 美 津 子(1971)、 『話 しこ とば の 科 学 一 コ ミュ ニ ケ ー シ ョン の理 論 』、サ イ マ ル 出 版 会 。 斎 藤 美 津 子(1972)、 『き き方 の 理 論 』、サ イ マ ル 出 版 会 。 白 石 大 介(1988)、 『対 人 援 助 技 術 の 実 際 一 面 接 技 法 を 中 心 に 』、創 元 社 。 中 村 安 治(1993a)、 『ビ ジ ネ ス ・コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン の 基・本 が 身 に つ く本 一 心 と心 を 結 ぶ 積 極 的 自 己 表 現 の す す め 』、産 能 大 学 出 版 部 。 中 村 安 治(1993b)、 「コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ・ス キ ル の 構 造 一 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ・ ス キ ル教 育 の 視 点 か らの 一 考 察 」、『松 蔭 女 子 学 院 大 学 ・短 期 大 学 研 究 紀 要 』、 第34号 。 中村 安 治(1995)、 「対 人 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 教 育 の 視 点 と学 習 内 容 ・構 造 に つ い て の 一 考 察 」、『松 蔭 女 子 学 院 大 学 ・短 期 大 学 研 究 紀 要 』、第36号 。 成 毛 信 男(1993)、 「言 語 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 概 念 と特 徴 」、橋 本 満 弘 ・石 井 敏 編 『コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン論 入 門 』、126-167頁 、 桐 原 書 店 。 日本 学 生 相 談 学 会 編(1989)、 『論 理 療 法 に 学 ぶ 』、川 島書 店 。

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