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ある密性条件を満たす集合の一般化容量の評価 (ポテンシャル論とその周辺)

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(1)

ある密性条件を満たす集合の一般化容量の評価

須川敏幸 TOSHIYUKI SUGAWA 広島大学大学院理学研究科 HIROSHIMA UNIVERSITY

1.

HAUSDORFF

容量および測度 以下において $(X, \rho)$ は常に距離空間とする。$h$を計測関数とする、すなわち $h$は $(0, +\infty)$ 上で正値

(

狭義

)

単調増加連続関数とし $h(+0)=0$ を満たすとする。集合 $E\subset X$ および $t\in(0, +\infty]$ に対して

$\mathcal{H}_{h}^{t}(E)=\inf\{\sum_{j}h$

(diam

$U_{j}$

)

$;E \subset\bigcup_{j}.U_{j}$

,

diam

$U_{j}<t\}$

とする。$E$ を被覆する集合 $U_{j}$ の取り方には色々な流儀があるが、 ここでは任意の

(

)Borel

集合でよいことにしておく。$0<s<t\leq+\infty$に対して $\mathcal{H}_{h}^{t}(E)\leq \mathcal{H}_{h}^{s}(E)$ である

ことに注意し、$\mathcal{H}_{h}(E)=\lim_{tarrow 0}\mathcal{H}_{h}^{t}(E)$ と定める。

Borel

集合 $E$ に対して $\mathcal{H}_{h}(E)$ は $E$ の

Hausdorff

$h$

-測度と呼ばれ、

$\mathcal{H}_{h}^{\infty}(E)$は $E$ の

Hausdorff

$h$-容量と呼ばれる。(一般の集合に

対しては“ 内容量 ”や “ 外容量 ” といった概念が必要であるが、以下では特に必要ではな

いので、簡単のために任意の集合に対して

$\mathcal{H}_{h}^{t}(E)$ を上のように定義しておく。) $E$が有界

な場合は、明らかに $\mathcal{H}_{h}^{\infty}(E)\leq h(\mathrm{d}\mathrm{i}\mathrm{a}\mathrm{m}E)$である。なお、$\mathcal{H}_{h}^{\infty}(E)>0\Leftrightarrow \mathcal{H}_{h}(E)>0$であ ることに注意しておく。

特に $h(t)=t^{\alpha}$ の場合に $\mathcal{H}_{t^{\alpha}}(E)$は $\alpha$-次元

Hausdorff

測度と呼ばれる。$\sup\{\alpha;\mathcal{H}_{t^{a}}(E)=$ $+\infty\}$ は $E$

Hausdorff

次元と呼ばれ、$\mathrm{H}-\dim E$ と表される。$\alpha=\mathrm{H}-\dim E\in(0, \infty)$ とす

るとき、容易に分かるように $\beta>\alpha$ならば $\mathcal{H}_{t}\beta(E)=0$である。 しかし $\mathcal{H}_{t^{\alpha}}(E)$について

はそれが

0

か正の有限値か十$\infty$かは、一般には何とも言えない。なお、より一般に $h_{1},$ $h_{2}$

を計測関数として $h_{1}(t)=\mathrm{o}(h_{2}(t))(tarrow \mathrm{O})$ である時、 条件$\mathcal{H}_{h_{2}}(E)<\infty$から $\mathcal{H}_{h_{1}}(E)=0$

が従う。ほとんど自明な結論であるが、以下の議論で少し有用となるので次のことに注意

しておく。

補題

LL

$(X, \rho),$ $(\mathrm{Y}, \sigma)$ を完備距離空間とし、 $f$

:

$Xarrow \mathrm{Y}$ を

(

全射とは限らない

)

距離写像、すなわち $\sigma(f(x), f(y))=\rho(x, y)$ が全ての $x,$ $y\in X$が成り立つとする。

このとき、集合$E\subset X$ に対して$\mathcal{H}_{h}^{t}(E)=\mathcal{H}_{h}^{t}(f(E))$ が成り立つ。

証明. 一般に連続写像に関して

Borel

集合の逆像はやはり

Borel

集合であるが、

Borel

集合

の像が

Borel

集合になるとは限らない。しかし、今の場合は $X$ の完備性と $f$ の等長性か

ら $f(X)$が$Y$の閉部分集合となるのでこのことが容易に確かめられる。 これに留意すると

次のように議論ができる。

$E$ $X$ における被覆 $U_{j}$ に対しては $f(U_{j})$ が $f(E)$ の $\mathrm{Y}$

における被覆となり、$f$ の等

距離性から

diam

$U_{j}=\mathrm{d}\mathrm{i}\mathrm{a}\mathrm{m}$ $f(U_{j})$ であるから $\mathcal{H}_{h}^{t}(f(E))\leq \mathcal{H}_{h}^{t}(E)$ は容易に従う。 逆に

$V_{j}$ を $f(E)$ の $\mathrm{Y}$ における被覆とすると、$U_{j}=f^{-1}(V_{j})$

とすると $U_{j}$ は $E$ の $X$ における

1991 Mathematics Subject

Classification.

Primary31Al5; Secondary $30\mathrm{C}85$

.

数理解析研究所講究録 1293 巻 2002 年 154-167

(2)

被覆となり、$\ovalbox{\tt\small REJECT} \mathrm{a}\mathrm{m}\ovalbox{\tt\small REJECT}\ovalbox{\tt\small REJECT}$

diam

$\mathrm{v}\mathrm{y}$ であることから、$\mathcal{H}RE$

)

$\ovalbox{\tt\small REJECT} \mathcal{H}\ovalbox{\tt\small REJECT}(f(E))$ が従う。よって

$\mathcal{H}RE)\ovalbox{\tt\small REJECT} \mathcal{H}Xf(E))$ である。 口

2.

一般化容量

一般化容量はユークリッド空間の部分集合については

Frostman

の学位論文

[1]

により

初めて定義が与えられた。 以下に述べる

(可分) 距離空間への一般化および結果の精密化

については亀谷

[3]

による。

[3]

では可分性が仮定されているが、以下に述べることに関し

ては特に可分性は必要ないように思われる。

関数 $\Phi$

:

$(0, \infty)arrow \mathbb{R}$ を容量核とする、すなわち、連続

(狭義)

減少関数で $\Phi(+0)=+\infty$

を満たすものとする。ただし、 ここでは正値とは限らないとする。有界

Borel

集合 $E$ に対

して $P(E)$ を $E$ に台を持つ $X$ 上の

Borel

確率測度全体のなす集合とする。 また、$P_{0}(X)$

を有界集合に台を持つような $X$ 上の

Borel

確率測度全体とする。$\mu\in P_{0}(X)$ の \Phi -ポテン

シャノレ $u_{\mu}^{\Phi}$ を

$u_{\mu}^{\Phi}(x)= \int_{X}\Phi(\rho(x, y))d\mu(y)$

,

$x\in X$

,

.

によって定める。すると $u_{\mu}^{\Phi}$ は $X$ 上で下半連続である。 さらに有界

Borel

集合$E$ に対して

$V^{\Phi}(E)= \inf_{\mu\in E)}||u_{\mu}^{\Phi}||_{\infty}$

,

ここ{こ $||u_{\mu}^{\Phi}||_{\infty}= \sup_{x\in X}u_{\mu}^{\Phi}(x)$,

とし、$E$ \Phi -容量を

$C^{\Phi}(E)=\Phi^{-1}(V^{\Phi}(E))$

によって定める。 ただし $V^{\Phi}(E)=+\infty$ の場合は $C^{\Phi}(E)=0$ と定める。

なお、 もし $\mu\in P(E)$ が$p$において点測度を持つ、 すなわち $\mu(\{p\})>0$ であるとする

&‘\not\in

\hslash‘

ら $u_{\mu}^{\Phi}(p)=+\infty$ となり、特に $||u_{\mu}^{\Phi}||_{\infty}=\infty$である。 (よって、可算集合の \Phi -容

$\text{量}\ovalbox{\tt\small REJECT}\mathrm{h}1\mathrm{J}\mathrm{f}\acute{\dot{\mathrm{f}\mathrm{i}}}\}^{>}\Delta$

.

$0$ となる。)

従って、

このような測度は容量を計算する際には排除してもよく、

際には最初から

non-atomic

なものだけを$\text{考}\overline{\mathrm{x}}\mathrm{B}1\mathrm{t}\mathrm{h}^{\grave{\backslash }}\text{十分^{}-}T^{\backslash ^{\backslash }}\text{ある_{。}}$ $\text{ます_{、}^{}\backslash }P^{\lrcorner}\epsilon^{\tau}\prime \text{量の定義}\urcorner \mathrm{p}\mathrm{g}_{\mathrm{a}\mathrm{f}\mathrm{f}\mathrm{l}\not\in)}\mathrm{b}\text{含め_{、}}\mathrm{A}^{\text{、}の_{}arrow \text{と}[]\not\in_{d}\text{意し^{}-}T\mathrm{k}^{\backslash }\text{く_{。}}^{}}\tilde{\sim}\backslash$

補題

2.1.

距離空間 $X$ の有界

Borel

集合 $E$ に対して次の不等式が成り立つ

:

$C^{\Phi}(E) \leq \mathrm{a}\inf_{\mathrm{e}\in E}\sup_{y\in E}\rho(x, y)\leq \mathrm{d}\mathrm{i}\mathrm{a}\mathrm{m}$$E$

.

証明. $x\in E$ [こ対して $d(x)= \sup_{y\in E}\rho(x, y)$ と定めると、 任意の $y\in E${こついて $\rho(x, y)\leq$

$d(x)$ だから $\Phi(d(x))\leq\Phi(\rho(x, y))$が成り立つ。 これを $\mu\in P(E)$ について積分して

$\Phi(d(x))\leq u_{\mu}^{\Phi}(x)\leq||u*$

11

が得られる。さらに $\mu\in P(E)$ に関して下限を取れば、$\Phi(d(x))\leq V^{\Phi}(E)$ となるが、 この

ことから特に $V^{\Phi}(E)$ は値が十$\infty$でない限り $\Phi$の像に入り、$C^{\Phi}(E)=\Phi^{-1}(V^{\Phi}(E))$が定義

できることに注意しておく。これにより $C^{\Phi}(E)\leq d(x)$ を得るが、 最後に $x\in E$に関して

下限を取れば求める不等式が得られる。最後の式は$d(x)\leq \mathrm{d}\mathrm{i}\mathrm{a}\mathrm{m}$ $E$ より明白である。 口

$\Phi(t)=\log(1/t)$ の場合は$\Phi$

-

ポテンシャルは対数ポテンシャルに他ならず、

$C^{\Phi}(E)$は$E$

通常の対数容量に一致する。また、$\Phi(t)=t^{2-d}$の場合は $\Phi$-ポテンシャルは$d$次元

Newton

ポテンシャルに他ならない。従って、上の容量はこれらの古典的な容量の自然な一般化に なっていると言える。

(3)

3.

$\mathrm{H}\mathrm{A}\mathrm{U}\mathrm{S}\mathrm{D}\mathrm{O}\mathrm{R}\mathrm{F}\mathrm{F}\Leftrightarrow\ovalbox{\tt\small REJECT}*\geq-\backslash \mathfrak{R}l\mathrm{b}\Leftrightarrow\ovalbox{\tt\small REJECT}*\geq\emptyset\ovalbox{\tt\small REJECT} \mathrm{f},\tau_{\backslash }+$

次の結果は対数容量に関する Erd\"os-Gillisの結果の一般化である。

定理

3.1(Kametani [3]).

$h$を計測関数とし $E$を可分距離空間 $X$

Borel

部分集合と

する。$\Phi(t)=1/h(t)$ とするとき、 $\mathcal{H}_{h}(E)<\infty$ ならば $C^{\Phi}(E)=0$である。

この定理は定性的なものだが、主張は弱くなるものの、可分性の仮定を外した上で定量

的な結果も示される。

[3]

に次の主張は明示的には現れないが、証明から読みとれる。

補題

3.2.

$h$ を計測関数とし $E$を距離空間 $X$

Borel

部分集合とする。$E$を $X$のコン

パクト部分集合とし、$\Phi=1/h$ とする。 このとき

1

$\overline{V^{\Phi}(E)}\leq \mathcal{H}_{h}^{\infty}(E)$

が成り立つ。

証明. 便利のために証明を紹介する。

(Uj)

を任意の $E$ の有界

Borel

集合による被覆とし、

$d_{j}=\mathrm{d}\mathrm{i}\mathrm{a}\mathrm{m}$$U_{j}$ とする。 $U_{j}\cap E\neq\emptyset$ としてよい。 各$j$ に対して $E_{j}=E\cap U_{j}$ とし、$p_{j}\in E$

を取る。 すると $\mu\in P(E)$ に対して

$\frac{\mu(E_{j})}{h(d_{j})}=\int_{E_{j}}\Phi(d_{j})d\mu(q)\leq\int_{E_{j}}\Phi(\rho(p_{j}, q))d\mu(q)\leq\int_{E}\Phi(\rho(p_{j}, q))d\mu(q)=u_{\mu}^{\Phi}(p_{j})\leq||u_{\mu}^{\Phi}||_{\infty}$

であるから、 $\mu(E_{j})\leq||u_{\mu}^{\Phi}||_{\infty}h(d_{j})$ を得る。 従って $1= \mu(E)\leq\sum_{j}\mu(E_{j})\leq||u_{\mu}^{\Phi}||_{\infty}\sum_{j}h(d_{j})$ となる。あらゆる被覆についての下限を取ることにより $1\leq||u_{\mu}^{\Phi}||_{\infty}\mathcal{H}_{h}^{\infty}(E)$ を得るが、 さらに $\mu\in P(E)$ に関する下限を取ることにより、 $1\leq V^{\Phi}(E)\mathcal{H}_{h}^{\infty}(E)$ が示される。 口 補題の不等式からは、$\mathcal{H}_{h}^{\infty}(E)=0$ならば $C^{\Phi}(E)=0$であることが従う。 また、逆向 きの評価は、$(X, \rho)$ がユークリッド空間である場合には次のような形で示される。(これ も

[3]

には明示的には現れないが、やはり証明から読みとれる。なお、

[6,

p.

64]

における

hostman

の定理に用いられる補題の証明も参照のこと。)

定理

33.

$X=\mathbb{R}^{n},$ $\rho(x, y)=|x-y|$ とし、 $- \int_{0}^{t_{0}}h(t)d\Phi(t)$ く十$\infty$ が十分小さい

$t_{0}>0$ に対して成り立つと仮定する。 このとき任意のコンパクト集合$E\subset X$ に対して

(3.1)

$V^{\Phi}(E)=\Phi(C^{\Phi}(E))\leq\Phi$

(diam

$E$

)

$- \frac{A_{n}}{\mathcal{H}_{h}^{\infty}(E)}\int_{0}^{2\mathrm{d}\mathrm{i}\mathrm{a}\mathrm{m}E}h(t)d\Phi(t)$

が成り立つ。ただし、$A\text{、}=(3\sqrt{n})^{n}\Omega_{n}$ で $\Omega_{n}$ は $n$次元単位球の体積を表す。

(4)

157

34(Kametani [3]).

同じ仮定の下で $\mathcal{H}_{h}^{\infty}(E)>0\Rightarrow C^{\Phi}(E)>0$力

$\grave{\grave{\mathrm{a}}}$ 成り立つ。 この系はもともとは

Frostman

[1]

が $h(t)=1/\log(1/t)$ の場合(こ示したものである力 $\mathrm{a}\grave{\backslash }$ 、 亀谷

[3]

によりこの形に拡張された。

やはり便利のために定理の証明を与えておくことにする。その準備として、次の補題を

示しておく。 以下では $B(p, r)=\{q\in X;\rho(p, q)\leq r\}$ としておく。

補題

35.

$E$ を距離空間 $(X, \rho)$ の有界

Borel

集合で、$r_{0}=2$

diam

$E$ とする。 その上

に台を持つ $X$ 上の

Borel

確率測度$\mu$ と連続関数 $\psi$

:

$(0, r_{0})arrow \mathbb{R}_{+}$ で、$\psi(+0)=0$

力)

$\text{つ}$各$p\in X$ に対して $\varphi_{p}(t)=\mu(E\cap B(p, t))$ と定める時、

$\varphi_{p}(t)\leq\psi(t)$ を任意の $0<t<r_{0}$ [こ対して満たし、 $- \int_{0}^{r\mathrm{o}}\psi(t)d\Phi(t)<+\infty$

となるものが存在すると仮定すると、

$V^{\Phi}(E) \leq\Phi(\mathrm{d}\mathrm{i}\mathrm{a}\mathrm{m}E)-\int_{0}^{r_{\mathrm{O}}}\psi(t)d\Phi(t)$ が成立する。

証明. $p\in X$

を固定して連続写像

$f$

:

$Xarrow \mathbb{R}$を $f(q)=\rho(p, q)$ 一より定義する。すると $\mu$

の $f$ による像測度が

Riemann-Stieltjes

測度$d\varphi_{p}$ に他ならな$1)_{\text{。}}$ (なお、定義力) ら $\varphi_{p}$ lま右

連続である。) {\acute \pi って、一般論から $[0, +\infty)$ 上の連続関数$g$に対して $\int_{E}g\circ fd\mu=\int_{0}^{r_{0}}gd\varphi_{p}$

が成り立つ。 ここで左辺は通常の Riemann-Stieltjes積分としてよ1)。容量核$\Phi$ 3ま原点こ

おいて特異性を持つが、

連続関数で下から近似すれば容易に

$u_{\mu}^{\Phi}(p)= \int_{E}\Phi(\rho(p, q))d\mu(q)=\int_{0}^{\infty}\Phi(t)d\varphi_{p}(t)$

が得られる。今、

dist

$(p, E)<\mathrm{d}\mathrm{i}\mathrm{a}\mathrm{m}E$ と仮定し、$\varphi_{p}(0)=0$

に注意して部分積分を行うと

さらに $u_{\mu}^{\Phi}(p)= \int_{0}^{r_{0}}\Phi(t)d\varphi_{p}(t)$ $= \Phi(r_{0})\varphi_{p}(r_{0})-\int_{0}^{r_{0}}\varphi_{p}(t)d\Phi(t)$ $\leq\Phi(r_{0})-\int_{0}^{r0}\psi(t)d\Phi(t)$ $\leq\Phi(\mathrm{d}\mathrm{i}\mathrm{a}\mathrm{m}E)-\int_{0}^{r\mathrm{o}}\psi(t)d\Phi(t)$ を得る。 (正確には、定数 $M$ に対して $\Phi_{M}=\min\{\Phi, M\}$ を考えて、最後に $Marrow+\infty$ と する、 という議論を経る。)

次に

dist(p,

$E$

)

$\geq \mathrm{d}\mathrm{i}\mathrm{a}\mathrm{m}$$E$

と仮定すると、任意の

$q\in E$ に対して

$\rho(p, q)\geq \mathrm{d}\mathrm{i}\mathrm{a}\mathrm{m}E$より

$\Phi(\rho(p, q))\leq\Phi(\mathrm{d}\mathrm{i}\mathrm{a}\mathrm{m}E)$ となる。 ゆえ{こ $u_{\mu}^{\Phi}(p)\leq\Phi(\mathrm{d}\mathrm{i}\mathrm{a}\mathrm{m}E)$ となる。

これらの考察から

$V^{\Phi}(E) \leq||u_{\mu}^{\Phi}||_{\infty}\leq\Phi(\mathrm{d}\mathrm{i}\mathrm{a}\mathrm{m}E)-\int_{0}^{\tau 0}\psi(t)d\Phi(t)$

(5)

$\hslash\grave{\grave{\backslash }}\{\yen^{\iota}\grave{\supset}\mathrm{n}/\mathrm{B}\xi)_{0}$ $\square$

定理

33

の証明. $E$を$\mathbb{R}^{n}$ 内のコンパクト集合とし、正数$d$を市 am$E<d$ となるように任

意に取り固定しておく。適当に平行移動して

$E$が“ 立方体”$C_{0}=(0, d]^{n}$ に含まれていると

してよい。$Q_{0}=\{C_{0}\}$ とする。$C_{0}$ を $2^{n}$個の交わらない立方体に等分割し、その全体を $Q_{1}$

と表す。すなわち $C\in Q_{1}$ は、$aj=0,1$ として $(a_{1}/2, (a_{1}+1)/2]\cross\cdots(a_{n}/2, (a_{n}+1)/2]$の

形を持つ。 同様にして $C_{0}$ を $2^{jn}$個の交わらない立方体に等分割し、その全体を $Q_{j}$ と表す。

次に $C_{0}$に台を持つ正値

Borel

l!J度$\mu_{j}(j=0,1,2, \ldots)$ を定義する。$c_{j}=(2^{j}/d)^{n}h(\sqrt{n}d/2^{j})$

とし、$C\in Q_{j}$ に対して、$C\cap E\neq\emptyset$ であれば $C$ 上では $\mu_{j}$ をルベーグ測度の $C$への制限

9

倍、すなわち $d\mu_{j}(x)=c_{j}dx_{1}\cdots dx_{n}$ とし、$C\cap E=\emptyset$であれば $C$ 上では $d\mu_{j}=0$

と定める。$C\cap E\neq\emptyset$であるような $C\in Q_{j}$ 全体の和集合を $E_{j}$ と表すことにすると、$\mu_{j}$

の台は $E_{j}$ であることになる。 また、 作り方から $C\in Q_{j}$ について $C\cap E\neq\emptyset$であれば

$\mu_{j}(C)=h(\sqrt{n}d/2^{j})=h(\mathrm{d}\mathrm{i}\mathrm{a}\mathrm{m}C)$ が成り立つことに注意しておく。

次に$j\geq 1$ を固定して次のようにして $C_{0}$ に台を持つ新たな測度 $\mu_{j}^{(0)},$$\mu_{j}^{(1)},$

$\ldots,$

$\mu_{j}^{(j)}$ を順

次構成する。$\mu_{j}^{(0)}=\mu_{j}$ とすれば、 定義から各 $C\in Q_{j}$ に対して $\mu_{j}^{(0)}(C)=h(\mathrm{d}\mathrm{i}\mathrm{a}\mathrm{m}C)$ が成

り立つ。 次に $\mu_{j}^{(1)}$ を各$C\in Q_{j-1}$ 上で

$d \mu_{j}^{(1)}=\mathrm{m}.\mathrm{n}\{\frac{h(\mathrm{d}\mathrm{i}\mathrm{a}\mathrm{m}C)}{\mu_{j}^{(0)}(C)},$$1\}d\mu_{j}^{(0)}$

となるように定める。作り方か$\downarrow-\supset\mu_{j}^{(1)}(C)$ $\leq h(\mathrm{d}\mathrm{i}\mathrm{a}\mathrm{m}C)$ が全ての $C \in\bigcup_{m=j-1}^{j}$ Q。に対し

て成り立つことに注意する。

以下、$\mu_{j}^{(k-1)}$が定まれば、$\mu_{j}^{(k)}$ を各

C\in Qj-t

$d \mu_{j}^{(k)}=\mathrm{m}.\mathrm{n}\{\frac{h(\mathrm{d}\mathrm{i}\mathrm{a}\mathrm{m}C)}{\mu_{j}^{(k-1)}(C)},$ $1\}d\mu_{j}^{(k-1)}$

となるように定義する。 すると、やはり $\mu_{j}^{(k)}(C)\leq h(\mathrm{d}\mathrm{i}\mathrm{a}\mathrm{m}C)$が全ての $C \in\bigcup_{m=j-k}^{j}Q_{m}$

に対して成り立つことに注意する。そして、最後に $\mu_{j}^{*}=\mu_{j}^{(j)}$ と定める。 特に、

$\mu_{j}^{*}(C_{0})\leq$

$h(\mathrm{d}\mathrm{i}\mathrm{a}\mathrm{m}C_{0})$であることに注意せよ。 また、構成の仕方から

$\mu_{j}^{*}$ は$\mu_{j}$ に対して絶対連続であ

るので、特に $\mu_{j}^{*}$ の台は $E_{j}$ に含まれることが分かる。

この測度$\mu_{j}^{*}$ に対して、 次のことが成り立つ。 すなわち、任意の $p\in E$ と $j\geq 1$ に対し

てある整数$0\leq k\leq j$ と $C\in Q_{k}$が存在して、$p\in C$かつ $\mu_{j}^{*}(C)=h(\mathrm{d}\mathrm{i}\mathrm{a}\mathrm{m}C)$ が成り立つ。

実際、 各 $k$ に対して $Q_{k}$ の元で $p$を含むものが唯一存在するが、それを $C_{k}=C_{k}(p)$ と 表すことにする。 先の注意から、$\mu_{j}^{*}(C_{0})\leq h(\mathrm{d}\mathrm{i}\mathrm{a}\mathrm{m}C_{0})=\mu_{0}(C_{0})$であったが、等号が成立 しないとしてみよう。すると構成の仕方から、$C_{0}$ 上で $d\mu_{j}^{*}=d\mu_{j}^{(j)}=d\mu_{j}^{(j-1)}$ でなければ ならない。すると $C_{1}$ に対して $\mu_{j}^{(j-1)}(C_{1})\leq h(\mathrm{d}\mathrm{i}\mathrm{a}\mathrm{m}C_{1})$ であるが、もし等号が成立しない とすると $d\mu_{j}^{(j-1)}=d\mu_{j}^{(j-2)}$ であったことになる。これを繰り返して、等号が成立するよう な $k$が$j-1$ まで現れなかったと仮定すると、$C_{j-1}$ 上で $d\mu_{j}^{*}=d\mu_{j}$ となるが、 この場合は $\mu_{j}^{*}(C_{j})=\mu_{j}(C_{j})=h(\mathrm{d}\mathrm{i}\mathrm{a}\mathrm{m}C_{j})$ となり、 $k=j$で等号が成立することになる。よって、 こ れにて先の主張が示された。

さて、整数$j\geq 1$及び点$p\in E$ に対して、$\mu_{j}^{*}(C_{k}(p))=h(\mathrm{d}\mathrm{i}\mathrm{a}\mathrm{m}C_{k}(p))$が成り立つよう

な最大の $k$ を $k_{p}(j)$ と書き、$D_{j}(p)=C_{k_{\mathrm{p}}(j)}(p)$ と定める。 このとき、$D_{j}(p)\cap D_{j}(q)\neq\emptyset$

(6)

らば $D_{j}(p)=D_{j}(q)$ であることに注意する。従って族$D_{j}=\{D_{j}(p);p\in E\}$は $E_{j}$ の互い

に交わらない有限被覆となる。 よって

(3.2)

$\mu_{j}^{*}(E_{j})=\sum_{D\in D_{\mathrm{j}}}\mu_{j}^{*}(D)=\sum_{D\in D_{\mathrm{j}}}h(\mathrm{d}\mathrm{i}\mathrm{a}\mathrm{m}D)\geq \mathcal{H}_{h}^{\infty}(E)$

が得られる。 一方、$\mu_{j}^{*}(C_{0})\leq h(C_{0})$ であるから集合 $\{\mu_{j}\}$は弱コンパクトである。 従って

適当な部分列$j_{m}$ を取ればある正値

Borel

測度$\mu^{*}$ に弱収束する。$\mu_{j}^{*}$ の台は $E_{j}$ に含まれて

いたが、$E_{j}$が $E$ の $2^{-j}\sqrt{n}d$-近傍に含まれることと、$E$が閉集合であったことに注意する

と $\mu^{*}$ の台が $E$ に含まれることが分かる。すなわち $\mu^{*}(\mathbb{R}^{n}\backslash E)=0$ が成り立つ。 また、

(3.2)

より

(3.3)

$\mu^{*}(E)\geq \mathcal{H}_{h}^{\infty}(E)$

も従う。

最後にこの $\mu^{*}$ に対して

(3.4)

$\mu^{*}(B(a, t))\leq A_{n}h(t)$ $\forall a\in \mathbb{R}^{n},$ $\forall t>0$

が成り立つことを示す。 ただし、 ここに $A_{n}$ は定理

33

に現れる定数、 すなわち $A_{n}=$

$(3\sqrt{n})^{n}\Omega_{n}$で、$\Omega_{n}$ は $n$次元単位球の通常の体積である。

まず$t\geq \mathrm{d}\mathrm{i}\mathrm{a}\mathrm{m}$$C_{0}=\sqrt{n}d$ならば $\mu^{*}(\mathbb{R}^{n})\leq h(\mathrm{d}\mathrm{i}\mathrm{a}\mathrm{m}C_{0})$ よりこの評価は自明に成り立つ

ことに注意する。よって $t<\mathrm{d}\mathrm{i}\mathrm{a}\mathrm{m}C_{0}$ と仮定してよいが、そこで整数$k\geq 1$ を $2^{-k}\sqrt{n}d\leq$

$t<2^{-k+1}\sqrt{n}d$となるよう (こ選ぶ。 さら(こ $t’$ を$t<t’<2^{k-1}\sqrt{n}d$ となるように任意(こ取り、

$Q_{k}(a)=\{C\in Q_{k};C\cap B(a, t’)\neq\emptyset\}$ と定める。$Q_{k}(a)$の元の和集合は球$B(a, t’+\sqrt{n}2^{-k}d)$

に含まれるから、体積を比較して

$\# Q_{k}(a)\cdot(2^{-k}d)^{n}\leq\Omega_{n}(t’+\sqrt{n}2^{-k}d)$

が得られる。ただしここに $\Omega_{n}=\pi^{n/2}/\Gamma((n/2)+1)$ $n$次元単位球の体積を表す。よって

$\# Q_{k}(a)\leq\Omega_{n}(\frac{t’+\sqrt{n}2^{-k}d}{2^{-k}d})^{n}\leq(3\sqrt{n})^{n}\Omega_{n}=A_{n}$

を得る。 従って $j\geq k$ に対して

$\mu_{j}^{*}(B(a, t’))\leq\sum_{C\in Q_{k}(a)}\mu_{j}^{*}(C)\leq\# Q_{k}(a)\cdot h(2^{-k}\sqrt{n}d)\leq A_{n}h(2^{-k}\sqrt{n}d)$

が成り立つ。ここで $\chi$を $[0, 1]$ に値を取る

$\mathbb{R}^{n}$ 上の滑らかな関数で、台を $B(a, t’)$

内に持ち、

$B(a, t)$ 上では値

1

を取るものとすると、 任意の$j\geq k$について

$\int_{\mathrm{R}^{n}}\chi d\mu_{j}^{*}\leq\mu_{j}^{*}(B(a, t’))\leq A_{n}h(2^{-k}\sqrt{n}d)\leq A_{n}h(t)$

であることが分かるので、$j=j_{m}$ として極限を取ると

$\mu(B(a, t))\leq\int_{\mathrm{R}^{n}}\chi d\mu^{*}\leq A_{n}h(t)$

が従う。 これにて式

(3.4)

が示された。

今、

Borel

確率測度 $\mu=\mu^{*}/\mu^{*}(E)$ を補題

35

を適用すると、

(3.3)

に注意して所期の

(3.1)

が得られる。 口

(7)

重要な例として $\Phi(t)=\log(1/t)$ の場合を考えてみる。 まず$\gamma$ を正定数として $h(t)=t^{\gamma}$

を採ると、

$- \int_{0}^{\delta}h(t)d\Phi(t)=\int_{0}^{\delta}t^{\gamma-1}dt=\frac{\delta^{\gamma}}{\gamma}<+\infty$

であるから、定理

33

の仮定を満たすことが分かる。従って、

特に、

Hausdorff

次元が正

であれば対数容量が正であるというよく知られた結果が上の系から分かる。次に

$\gamma>0$ に

対して $h(t)=(\log(1/t))^{-\gamma},$ $0<t<\delta$

,

(ただし $0<\delta<1$) とすると、 $- \int_{0}^{\delta}h(t)d\Phi(t)=\int_{0}^{\delta}\frac{dt}{t(\log(1/t))^{\gamma}}$

であるから、

この積分が有限であるための必要十分条件は

$\gamma>1$ である。

不等式 (3.1) を用いれば、

$E$

Hausdorff

$h$

-

容量の下からの評価から、 \Phi -容量の下から

の評価が従うことになる。次節以下では

Hausdorff

h-

容量の下からの評価を、適当な密性

条件の下で導くことを考える。

4.

主定理

以下においては、距離空間 $(X, \rho)$ は完備であると仮定する。($X$ は可分である必要は

ない。)

$0<r_{0}\leq+\infty$に対して $\varphi$

:

$(0, r_{0})arrow \mathbb{R}$ を非減少関数で $0<\varphi(r)\leq r,$$0<r<r_{0}$

,

を満

たすものとする。 これに対して $A_{\varphi}(a, r)=\{x\in X;\varphi(r)\leq\rho(x, a)\leq r\}$ と定める。

空でない閉集合$E\subset X$が $\varphi$

-

完全であるとは全ての$a\in E$かつ$0<r< \min$

{

$r_{0}$

,

diam

$E/2$

}

に対して $E\cap A_{\varphi}(a, r)\neq\emptyset$が成り立つことをいう。 ある定数$0<c\leq 1$ {こ対して $\varphi(r)=cr$

であるとき、

この概念は通常の一様完全性と一致する (cf. [4], [5])

空でない閉集合が $\varphi$

-

完全であれば、完全集合

(すなわち孤立点を持たない集合) であ

り、 $X$

の完備性から非可算集合となる。

$h$ を計測関数、$\varphi$

:

$(0, r_{0})arrow \mathbb{R}$ を前節におけるような関数とする。 ここで補助関数

$\epsilon_{1},$$\epsilon_{2}$

:

$(0, r_{0})arrow \mathbb{R}$ を

(4.1)

$h( \varphi(x/3)/2)=\frac{\exp\epsilon_{1}(x)}{2}h(x)$, $h(2 \varphi(x))=\frac{\exp\epsilon_{2}(x)}{2}h(x).(0<x<r_{0})$

によって定義する。

$\nu$

:

$(0, x_{0})arrow \mathbb{R}$ が関数 $\lambda$

:

$(0, x_{0})arrow \mathbb{R}$ の単調優関数であるとは $\nu$ が非負・非減少で

$0<x<x_{0}$ において $\lambda(x)\leq\nu(x)$ であることをいう。

定理

41.

$(X, \rho)$ を完備距離空間とする。 関数 $\varphi$

:

$(0, r_{0})arrow \mathbb{R}$ はある定数$0<c\leq 1$

に対して $0<\varphi(r)<cr$ が成り立っと仮定する。

(i)

$-\epsilon_{1}$ の単調優関数$\omega_{1}$で

(4.2)

$\int_{0}^{r_{0}}\frac{\omega_{1}(x)dx}{x}<+\infty$

が成り立つものが存在すると仮定すると、

任意の $\varphi$-完全な閉集合$E$について

(4.3) $\mathcal{H}_{h}^{\infty}(E)\geq\frac{h(\delta_{0})}{2}\exp(-\omega_{1}(\delta_{0})-\frac{1}{\log(6/c)}\int_{0}^{\delta 0}\frac{\omega_{1}(x)dx}{x})$

が成り立つ。ただしここで

\mbox{\boldmath$\delta$}

。は $0< \delta_{0}<\min$

{

$r_{0}$

,

diam

$E/2$

}

を満たす任意の数で

(8)

(ii)

$\mathrm{b}\mathrm{b}c<1/4T^{\backslash }\hslash l)_{\backslash }\epsilon_{2}\sigma)\mathrm{a}\mathrm{e}\underline{\frac{-}{-}}\mathrm{f}\mathrm{f}\mathrm{i}_{\mathrm{P}}\mathfrak{l}\mathrm{E}\ovalbox{\tt\small REJECT}\ovalbox{\tt\small REJECT}\omega_{2}T^{\backslash ^{\backslash }}$

(4.4)

$\int_{0}^{r_{0}}\frac{\omega_{2}(x)dx}{x}$ く十$\infty$

,

を満たすものが存在するならば、 任意の $0<d_{0}<r_{0}$ に対して

\mbox{\boldmath $\varphi$}-

完全なコンパクト集合 $E\subset[0, d_{0}]$

(4.5)

$\mathcal{H}_{h}(E)\leq h(d_{0})\exp(\omega_{2}(d_{0})+\frac{1}{\log(1/2c)}\int_{0}^{d_{\mathrm{O}}}\frac{\omega_{2}(x)dx}{x})$ 満たすものが構成できる。 本定理では可分性は必要ではないことに注意する。なお、 もし $(X, \rho)$ がユークリッド

空間であるならば、上の $\epsilon_{1}$ の定義において $\varphi(x/3)/2$ を $\varphi(x/3)$ に置き換えることができ

る (次節の注意参照)。さらに後半の例は、$\mathbb{R}$ または区間が$X$ に等距離に埋め込めるなら

ば、$X$ 内にも容易に実現できる (補題

1.1

参照)

42.

$(X, \rho)$ を完備距離空間とする。 定数

$0<c<1$

に対して $\varphi(r)=cr,$

$0<r<$

$r_{0}$

,

とすると $X$ 内の空でない任意の $\varphi$-完全集合$E$は $\mathrm{H}-\dim E\geq\log 2/\log(6/c)$ を満

たす。

証明. $\beta=\log 2/\log(6/c)$ として $h(x)=x^{\beta}$ とすれば、

$h(\varphi(x/3)/2)=(cx/6)^{\beta}=x^{\beta}/2=h(x)/2$

となるので$\epsilon_{1}(x)=0$ として定理が適用できる。

先の注意から、$(X, \rho)$がユークリッド空間である場合には $\varphi(x/3)/2$ の 1/2が外せるの

で、

Hausdorff

次元の評価も改善され、$\mathrm{H}-\dim E\geq\log 2/\log(3/c)$ が得られる。

なお、このような一様完全集合のHausdorff次元の下からの評価は、最初はJ\"arvi-Vuorinen

[2]

によって示されたが、定数はやや荒く、 空間の次元によるものであった。

[5]

において

次元によらない評価が与えられたが、それとてもユークリッド空間でしか適用できない議 論であった。今回は、完備距離空間の場合に証明されたので、それだけでも新しい知見が 得られたことになる。

しかし、 同じ $h(t)=t^{\beta}$ に対しては $\epsilon_{2}(t)=\beta\log(2c)+\log 2\neq 0$ であり、定理における

積分条件を満たす$\epsilon_{2}$ の単調優関数 $\omega_{2}$ は存在しないので、 この

Hausdorff

次元の評価の最

良性は定理からは従わない。(Euclid空間の場合の評価$\log 2/\log(3/c)$ でさえ最良ではな

いであろう。)

さらに、

この定理と評価式 (3.1)

と組み合わせれば次の結果を得る。

43.

定理

4.1

と同じ状況で、 さらに $X=\mathbb{R}^{n},$ $\rho(x, y)=|x-y|$ とし、容量核$\Phi$

. は

条件一 $\int_{0}^{t\mathrm{o}}h(t)d\Phi(t)<+\infty$ を十分小さい $t_{0}>0$ に対して満たすと仮定する。

このとき任意の$\varphi$-完全なコンパクト集合$E\subset X$ に対して

$V^{\Phi}(E)=\Phi(C^{\Phi}(E))$

$\leq\Phi$

(diam

$E$

)

$- \frac{A_{n}}{h(\delta_{0})}\int_{0}^{2\mathrm{d}\mathrm{i}\mathrm{a}\mathrm{m}E}h(t)d\Phi(t)\cdot\exp(\omega_{1}(\delta_{0})+\frac{1}{\log(6/c)}\int_{0}^{\delta_{0}}\frac{\omega_{1}(x)dx}{x})$

(9)

が成り立つ。 ただし、 ここに $\delta_{0}$ は $0< \delta_{0}<\min$

{

$r_{0}$

,

diam

$E/2$

}

を満たす任意の数で

あるとし、

A

、は次元 $n$ にのみ依存する正定数である。

より一般の $\varphi$についてはこの結果では不十分な場合がある。$\varphi(t)$ の $t=0$ における増加

の度合いが十分緩ければ、定理の次のような変形も有用である。

定理

44.

$(X, \rho)$ を完備距離空間とする。関数 $\varphi$ はある定数

$c>0,$

$\alpha>1$ に対して

$\varphi(r)\leq cr^{\alpha}$ が成り立つと仮定する。

(i)

$-\epsilon_{1}$ の単調優関数$\omega_{1}$ で

(4.6)

$\int_{0}^{r_{0}}\frac{\omega_{1}(x)dx}{x1\mathrm{o}\mathrm{g}(2r_{0}/x)}<+\infty$

が成り立つものが存在すると仮定すると、任意の

$\varphi$

-

完全な閉集合 $E$について

(4.7)

$\mathcal{H}_{h}^{\infty}(E)\geq\frac{h(\delta_{0})}{2}\exp(-\omega_{1}(\delta_{0})-\frac{1}{\log\alpha}\int_{0}^{\delta_{0}}\frac{\omega_{\mathrm{l}}(x)dx}{x1\mathrm{o}\mathrm{g}(M/x)})$

が成り立つ。ただしここで $\delta_{0}$ は $cr_{0}^{\alpha-1}<1$ および $0< \delta_{0}<\min$

{

$r_{0}$

,

diam

$E$

}

を満た

す任意の正数と$\text{し_{、}}.M=(2\cdot 3^{\alpha}/c)^{1/(\overline{\alpha}-1)}(>\delta_{0})$ とする。

(ii)

もし $\epsilon_{2}$ の単調優関数 $\omega_{2}$ で

(4.8)

$\int_{0}^{r_{0}}\frac{\omega_{2}(x)dx}{x1\mathrm{o}\mathrm{g}(2r_{0}/x)}<+\infty$

,

を満たすものが存在するならば、

$cd_{0}^{\alpha-1}<1/4$ を満たす任意の $0<d_{0}<r_{0}$ に対して $\varphi$

-

完全なコンパクト集合$E\subset[0, d_{0}]$で

(4.9)

$\mathcal{H}_{h}(E)\leq h(d_{0})$ $\exp(\omega_{2}(d_{0})+\frac{1}{\log\alpha}\int_{0}^{d_{0}}\frac{\omega_{2}(x)dx}{x1\mathrm{o}\mathrm{g}(M/x)})$ 満たすものが構成できる。ただし、 ここに $M=(2c)^{-1/(\alpha-1)}(>d_{0})$ とする。 具体的には書かないが、 この結果からも同様に一般化容量の下からの評価が従う。

5.

主定理の証明 以下では $a\in X,$$r>0$ に対して$\frac{-}{\frac{-}{\mathrm{p}}}$

己号 $B(a, r)=\{x\in X;\rho(x, a)\leq r\}$を用いる。

定理

4.1

の証明. {$i$

:

$(0, r_{0})arrow \mathbb{R}$を定理にある函数とし、$E\subset X$

\mbox{\boldmath $\varphi$}-

完全な閉集合とす

る。 正数$\delta_{0}$ を $\delta_{0}<\min$

{

$r_{0}$

, diam

$E/2$

}

にとり固定しておく。 さらに $\delta_{n}=\varphi(\delta_{n-1}/3)/2$に

より $\delta_{1},$ $\delta_{2},$

$\ldots$ を1|1頁次定める。 $\varphi(r)\leq cr\leq r$より $\delta_{n}\leq(1/6)\delta_{n-1}$であること (こ注意する。

$a\in E$を任意に選び固定しておく。$B=B(a, \delta_{0}/2)$ としておこう。$a_{0}=a$ と定め、さらに

$E$の$\varphi$-完全性から、$a_{1}\in A_{\varphi}(a, \delta_{0}/3)$ を取ることができる。従って$\rho(a_{0}, a_{1})\geq\varphi(\delta_{0}/3)=2\delta_{1}$

となっていることに注意する。そこで $B_{i}=B(a_{i}, \delta_{1}/2),$$i=0,1$

,

としておこう。すると

$\mathrm{d}\mathrm{i}\mathrm{s}\mathrm{t}(B_{0}, B_{1})\geq\rho(a_{0}, a_{1})-\delta_{1}\geq\delta_{1}>0$であるから特[こ $B_{0}\cap B_{1}=\emptyset$ である。 また、

$\rho(a_{0}, a_{1})+\delta_{1}/2\leq\delta_{0}/3+\delta_{1}/2\leq(5/12)\delta_{0}<$

.

$\delta_{0}/2$ より $B_{1}\subset B$である。

次に $a$の役割を $a_{i}$で置き換えて同様の構成を行う。すなわち各$i=0,1$ に対して $a_{i0}=a_{i}$

として $a_{i1}\in A_{\varphi}(a_{i}, \delta_{1}/3)$ を選ぶ。 すると $\rho(a_{i0}, a_{i1})\geq\varphi(\delta_{1}/3)=2\delta_{2}$ であるから、$B_{ij}=$

$B(a_{ij}, \delta_{2})$ とすれ$\#\grave{\mathrm{f}}$

$\text{、}$

dist

$(B_{i0}, B_{i1})\geq\delta_{2}>0$ となる. また $\rho(a_{i0}, a_{i1})+\delta_{2}/2\leq(5/12)\delta_{1}$ よ

り $B_{i1}\subset B$が成り立つ。

(10)

以下同様にして $\underline{i}=(i_{1}, \ldots, i_{k})\in\{0,1\}^{k}$ に対して $a_{\underline{i}}=a_{i_{1}\ldots i_{k}}\in E$ を定め、$B_{\underline{i}}=$

$B(a_{\underline{i}}, \delta_{k}/2)$ とするとき、次のことが成り立つようにすることができる

:

(1)

$\rho(a_{i_{1}\ldots i_{k-1}0}, a_{i_{1}\ldots i_{k-1}1})\geq 2\delta_{k}$,

(2)

dist

$(B_{i_{1}\ldots i_{k-1}0}, B_{i_{1}\ldots i_{k-1}1})\geq\delta_{k}$,

(3)

$B_{i_{1}\ldots i_{k-1}0}\cup B_{i_{1}\ldots i_{k-1}1}\subset B_{i_{1}\ldots i_{k-1}}$

.

そこで、$K_{k}= \bigcup_{\underline{i}\in\{0,1\}^{k}}$

B

,

$K= \bigcap_{k=1}^{\infty}K_{k}$ とすると $K$は $E$ のコンパクト部分集合であ

ることが分かる。 実際、$\underline{i}=(i_{1}, i_{2}, \ldots)\in\{0,1\}^{\mathrm{N}}$ に対して $\bigcap_{k=1}\infty B_{i_{1}\ldots i_{k}}$ は $X$ の完備性と

$\delta_{k}arrow 0$から

1

点のみからなる集合となるが、その点を $f(\underline{i})$ と表せば、写像$f$

:

$\{0, 1\}^{\mathrm{N}}arrow X$

{0,

1}ゞに

{0,

1}

の離散位相から定まる直積位相を入れて連続写像となる。

{0,

1}ゞはコ

ンパクトだから、 像$K=f(\{0,1\}^{\mathrm{N}})$ もコンパクトである。 さて、計測関数h}こ対して以下ではある正定数$L_{0}$ に対して

(5.1)

$L_{0}\leq 2^{k}h(\delta_{k})$, $k=0,1,2,$ $\ldots$ が成り立っていると仮定する。 (これについては後で検証する。)

等確率分布から定まる $\{0, 1\}^{\mathrm{N}}$ 上の

Bernouffi

測度の $f$ による像測度を $\mu$ とする。すな

わち $\mu$は $X$上の

Borel

確率測度で集合 $K$に台を持ち、$\mu(B_{i_{1}\ldots i_{k}})=2^{-k}$を満たすものであ

る。 これについて、次のことが成り立つ。

補題

5.1.

有界

Borel

集合 $U\subset X$ の直径を $t$ とすると、$\mu(U)\leq 2h(t)/L_{0}$ が成り

立つ。

これを認めると、集合$K$

Hausdorff

$h$-容量の下からの評価が

Frostman

の補題からすぐ

に従う。実際、$U_{j}$ を$K$の任意のBorel被覆とすると、上の補題から $\mu(Uj)\leq 4h(\mathrm{d}\mathrm{i}\mathrm{a}\mathrm{m}Uj)/L_{0}$

が得られるが、 これにより

$1= \mu(K)=\mu(\cup U_{j})\leq\sum\mu(U_{j})$ $\leq\frac{2}{L_{0}}\sum h(\mathrm{d}\mathrm{i}\mathrm{a}\mathrm{m}U_{j})$

が得られるので、 このような被覆に関する下限を取ることにより $\mathcal{H}_{h}^{\infty}(K)\geq L_{0}/2$が分か

る。 構成から $K\subset E$であったので、最終的に

(5.2)

$\mathcal{H}_{h}^{\infty}(E)\geq\frac{L_{0}}{2}$

が得られることになる。

補題

5.1

の証明. まず$t\geq\delta_{0}$ の場合を考える。すると(5.1) より $h(t)\geq h(\delta_{0})\geq L_{0}$だから

$4h(t)/L_{0}\geq 2>\mu(U)$が成り立つ。次に$t<\delta_{0}$の場合を考える。$k\geq 1$ を$\delta_{k}\leq t<\delta_{k-1}$ とな

るように選ぶ。このとき$I=\{\underline{i}\in\{0,1\}^{k};K_{\underline{i}}\cap U\neq\emptyset\}$ の元の個数は高々

2

個である。実際、

もし $\# I\geq 3$であると仮定してみよう。するとある自然数 $l<k$ と $(i_{1}, \ldots, i_{l-1})\in\{0,1\}^{l-1}$

が存在して $B_{i_{1}\ldots i_{l-1}i}\cap U\neq\emptyset$が $i=0,1$

に対して成り立つはずである。

すると条件の

(2)

から

diam

$U\geq \mathrm{d}\mathrm{i}\mathrm{s}\mathrm{t}(B_{i_{1},\ldots,i_{\iota-1}0}, B_{i_{1},\ldots,i_{1-1}1})\geq\delta_{l}$

となるが、一方では

diam

$U<\delta_{k-1}\leq\delta_{l}$であったから、 これは矛盾である。

$U \cap K\subset\bigcup_{\underline{i}\in I}B_{\underline{i}}$であるから測度の劣加法性から

$\mu(U)\leq\sum_{\underline{i}\in I}\mu(B_{\underline{i}})=\# I\cdot 2^{-k}\leq 2^{1-k}$

(11)

が分かる。 さらに、仮定

(

$5.\mathfrak{y}$ を用いると $\mu(U)\ovalbox{\tt\small REJECT} 2h(\delta,)/L_{0}\ovalbox{\tt\small REJECT} 2h(t)/L_{0}$が従い、 主張が

示される。 口

注意. 上において、$\delta_{k}=\varphi(\delta_{k-1}/3)/2$の代わりに $\delta_{k}=\varphi(\delta_{k-1}/3)$を採用すると、球$B_{i_{1}\ldots i_{k-1}0}$

と球$B_{i_{1}\ldots i_{k-1}1}$ との中心の距離は $\varphi(\delta_{k-1}/3)=\delta_{k}$ 以上であることしか言えず、球の半径は

$\delta_{k}/2$だったのでこの二つの球が境界において共通点を持つ可能性が出てくる。しかし、例 えばユークリッド空間のような強い凸性を持つような距離空間の場合はこのような共通点 は高々一点である。従って

Bernouffi

測度の像測度はこのような共通部分には正の測度を 持ち得ず上の議論がほとんど同様に進む。 ただし、 最後の $\# I\leq 2$ という主張はそのまま では成立しない。しかし $(X, \rho)$がユークリッド空間の場合は、

[2]

[5]

にある体積を用い た議論を使えば、定数は次元に依存するものの、$\# I$が一様な定数で上から評価すること ができて、同様の結果が示される。

Hausdorff

容量の下からの評価白体は悪くなるが、正 であることに変わりはなく、

Hausdorff

次元の評価には影響を及ぼさない。

次に、評価式 (5.1)

を示そう。

ここまでは条件式 (4.2)

は必要なかったが、 ここで本質的 に用いられる。 まず関数$\epsilon_{1}$ の定義式を使えば、 $h( \delta_{k})=h(\varphi(\delta_{k-1}/3)/2)=\frac{\exp\epsilon_{1}(\delta_{k-1})}{2}h(\delta_{k-1})$ $= \frac{\exp(\epsilon_{1}(\delta_{k-1})+\cdots+\epsilon_{1}(\delta_{0}))}{2^{k}}h(\delta_{0})$ が言える。従ってこの指数部を下から評価すればいいことになる。

仮定$\varphi(r)\leq cr$ を用いると $\delta_{k}\leq\delta_{0}\lambda^{k}$ であることが分かる。 ただしここに $\lambda=c/6$ とす

る。$\omega_{1}$が一$\epsilon_{1}$ の単調優関数なので

$-( \sum_{j=0}^{k-1}\epsilon_{1}(\delta_{j}))\leq\sum_{j=0}^{k-1}\omega_{1}(\delta_{j})$ $\leq\sum_{j=0}^{k-1}\omega_{1}(\delta_{0}\lambda^{j})$

である。$j-1\leq t\leq j$ならば $\lambda^{j}\leq\lambda^{t}\leq\lambda^{j-1}$ であることに注意すると、

$\omega_{1}$ の単調性から $\sum_{j=0}^{k-1}\omega_{1}(\delta_{0}\lambda^{j})\leq\omega_{1}(\delta_{0})+\sum_{j=1}^{k-1}\int_{j-1}^{j}\omega_{1}(\delta_{0}\lambda^{t})dt$ $= \omega_{1}(\delta_{0})+\int_{0}^{k-1}\omega_{1}(\delta_{0}\lambda^{t})dt$ $= \omega_{1}(\delta_{0})+\frac{1}{\log(1/\lambda)}\int_{\delta_{0}\lambda^{k-1}}^{\delta_{0}}\frac{\omega_{1}(x)dx}{x}$ が従う。 ただし、 ここで最後に変数変換$x=\delta_{0}\lambda^{t}$ を行った。仮定

(4.2)

を用いると、最終 的に $-( \sum_{j=0}^{k-1}\epsilon_{1}(\delta_{j}))\leq\omega_{1}(\delta_{0})+\frac{1}{\log(6/c)}\int_{0}^{\delta_{0}}\underline{\omega_{1}}$ .

(xx)dx<\infty

を得る。 よって

(5.1)

が定数 $L_{0}=h( \delta_{0})\exp(-\omega_{1}(\delta_{0})-\frac{1}{\log(6/c)}\int_{0}^{\delta_{0}}\frac{\omega_{1}(x)dx}{x})$

164

(12)

として得られたことになる。 よって

(5.2)

と合わせて不等式

(4.3)

が証明された。

次に、 定理の後半を証明する。 まず正数 $d_{0}$ を $d_{0}<r_{0}$ にとり、$d_{k}=2\varphi(d_{k-1})$ により順

次 $d_{1},$ $d_{2},$

$\ldots$ を定めていく。 このとき、仮定$\varphi(r)<r/4$ より $2d_{k}<d_{k-1}$ が成り立つこと

に注意する。そこで、以下のように $\mathbb{R}$ 内に

Cantor

集合を構成する。 まず $K_{0}=[0, d_{0}]=I$

とし、 区間$I$ の端点から長さ $d_{1}$ の閉部分区間を取り、 それを左から順に $I_{0}$,$I_{1}$ とする。 す

なわち $I_{0}=[0, d_{1}],$ $I_{1}=[d_{0}-d_{1}, d_{0}]$ とする。 そこで $K_{1}=I_{0}\cup I_{1}$ とする。

同様にして、長さ $d_{k}$ の区間$I_{i_{1}\ldots i_{k}}$が定まったとき、その端点から長さ $d_{k+1}$ の閉部分区間

をとり、それを左から順に $I_{i_{1}\ldots i_{k}0},$$I_{i_{1}\ldots i_{k}1}$ とする。そこで$K_{k+1}= \bigcup_{(i_{1},\ldots,i_{k+1})\in\{0,1\}^{k+1}}I_{i_{1}\ldots i_{k+1}}$

と定める。 そして最後に $E= \bigcap_{k=1}^{\infty}E_{k}$ と定める。 この $E$が

\mbox{\boldmath $\varphi$}-

完全であることをこれから

証明する。

ある $a\in E$ と $0<r<d_{0}/2=\mathrm{d}\mathrm{i}\mathrm{a}\mathrm{m}$ $E/2$ (こ対して $E\cap A_{\varphi}(a, r)=\emptyset$ であったとする。$a$

を含む $K_{k}$ の成分を $K_{k}(a)$ とし、$E_{k}(a)=K_{k}(a)\cap E$ と定めると $E=E_{0}(a)\subset E_{1}(a)\subset$

$\ldots,$$\bigcap_{k=1}^{\infty}E_{k}(a)=\{a\}$である。$E_{k}(a)\subset B(a, \varphi(r))$ となる最小の $k$ を $j$ とする。 すると

$d_{j}=\mathrm{d}\mathrm{i}\mathrm{a}\mathrm{m}$$E_{j}(a)<2\varphi(r)$ である。 ここで $2\varphi(r)\leq 2r<d_{0}$ であるから $j>0$であること[こ

注意する。仮定および$j$ の取り方から、集合$E_{j-1}(a)\backslash B(a, r)$ は空でないので、その中か

ら一点$b$が取れる。 すると $r<|b-a|\leq \mathrm{d}\mathrm{i}\mathrm{a}\mathrm{m}$$E_{j-1}(a)=d_{j-1}$ であるから、上の不等式と

合わせて $d_{j}<2\varphi(r)\leq 2\varphi(d_{j-1})=d_{j}$ を得るが、 これは矛盾である。よって、$E$

\mbox{\boldmath$\varphi$}-完全

であることが証明された。

最後にこの $E$が有限な

Hausdorff

$h$

-

測度を持つことを証明すればよい。自然数

$k$ に対

して $I_{i_{1}\ldots i_{k}}$が $2^{k}$個からなる $E$ の被覆を与えるので、$d_{k}<t$ に対して $\mathcal{H}_{h}^{t}(E)\leq 2^{k}h(d_{k})$が

成り立つ。 従って $\mathcal{H}_{h}(E)\leq 1\mathrm{i}karrow\inf_{\infty}2^{k}h(d_{k})$ が得られる。そこで $h(d_{k})$ を上から評価することを考える。関数 $\epsilon_{2}$

の定義式 (4.1)

を用い ると、 $h(d_{k})=h(2 \varphi(d_{k-1}))=\frac{\exp\epsilon_{2}(d_{k-1})}{2}h(d_{k-1})=\cdots=\frac{\exp(\epsilon_{2}(d_{k-1})+\cdots+\epsilon_{2}(d_{0}))}{2^{k}}h(d_{0})$ が得られる。 ここで$\omega_{2}$が $\epsilon_{2}$ の単調優関数であることに注意して、 先と同様の議論を用い ると $\sum_{j=0}^{k-1}\epsilon_{2}(d_{j})\leq\epsilon_{2}(d_{0})+\frac{1}{\log(1/2c)}\int_{0}^{d_{\mathrm{O}}}\frac{\omega_{2}(x)dx}{x}$ が得られる。よって (4.5)が示された。 定理

4.4

の証明. 証明の基本的な流れは前定理とほとんど同じであるが、$\epsilon_{1}(\delta_{0})+\cdots+$ $\epsilon_{1}(\delta_{k-1})$

などの積分による評価が少し異なるだけである。この場合は

$\log\delta_{k}=\log(\varphi(\delta_{k-1}/3)/2)\leq$

$\alpha\log\delta_{k-1}+\log(3^{-\alpha}c/2)$であるから、$\beta=(\alpha-1)^{-1}\log(3^{-\alpha}c/2)$とすれば、$\log\delta_{k}\leq\alpha^{k}(\log\delta_{0}+$ $\beta)-\beta$が得られる。よって

$-( \sum_{j=0}^{k-1}\epsilon_{1}(\delta_{j}))\leq\sum_{j=0}^{k-1}\omega_{1}(\delta_{j})\leq\sum_{j=0}^{k-1}\omega_{1}(e^{-\beta}(e^{\beta}\delta_{0})^{\alpha^{j}})$

という評価が得られる。 ここで$c\delta_{0}^{\alpha-1}\leq 1$ より

(5.3)

$\lambda=e^{\beta}\delta_{0}=(3^{-\alpha}c/2)^{1/(\alpha-1)}\delta_{0}\leq(3^{-\alpha}/2)^{1/(\alpha-1)}<1$

(13)

$-\mathrm{C}^{\backslash ^{\backslash }}\hslash o\veearrow\not\in:l\subset\backslash \grave{l}\pm_{J}\Rightarrow \mathrm{s}\mu \mathrm{T}o_{0}\tau o\not\in:j-1\leq t\leq j[]\subset\vee\supset 41^{\vee}C\lambda^{\alpha^{j}}\leq\lambda^{\alpha^{t}}\leq\lambda^{a^{j-1}}\vee T^{\backslash ^{\backslash }}b$ $\sigma)^{\vee}\zeta_{\backslash }^{\backslash ^{\backslash }}$ $\sum_{j=0}^{k-1}\omega_{1}(e^{-\beta}\lambda^{\alpha^{j}})\leq\omega_{1}(\delta_{0})+\sum_{j=1}^{k-1}\int_{j-1}^{j}\omega_{1}(e^{-\beta}\lambda^{\alpha^{t}})dt$ $\leq\omega_{1}(\delta_{0})+\int_{0}^{k-1}\omega_{1}(e^{-\beta}\lambda^{\alpha^{t}})dt$ $= \omega_{1}(\delta_{0})+\frac{1}{\log\alpha}\int_{\delta_{0}}^{e^{-\beta}\lambda^{\alpha^{k-1}}}$ $\omega_{1}(x)dx$ $x(\beta+\log x)$

を得る。ただし、 ここで変数変換

$x=e^{-\beta}\lambda^{\alpha^{t}}$ を用いた。今$M=\mathrm{e}^{-\beta}=$

(

$2$

.3\mbox{\boldmath$\alpha$}/c)l/(\mbox{\boldmath$\alpha$}

刊と

おけば

(5.3)

より $\delta_{0}<M$

であることに注意する。すると条件

(4.6)

より

$-( \sum_{j=0}^{k-1}\epsilon_{1}(\delta_{j}))\leq\omega_{1}(\delta_{0})+\frac{1}{\log\alpha}\int_{0}^{\delta_{0}}\frac{\omega_{\mathrm{l}}(x)dx}{x1\mathrm{o}\mathrm{g}(M/x)}<\infty$

が得られ、最終的に所期の

(4.7)

が得られたことになる。

後半(こついても同様である。$d_{k}=2\varphi(d_{k-1})\leq 2cd_{k-1}^{\alpha}$より $\beta=(\alpha-1)^{-1}\log(2c)$ とお

けば、$\log d_{k}\leq\alpha^{k}(\log d_{0}+\beta)-\beta$ となり、仮定$cd_{0}^{\alpha-1}<1/4$ より $e^{\beta}d_{0}=(2c)^{\overline{1}/(\alpha-1)}d_{0}<$

2-1/(\mbox{\boldmath $\alpha$}刊く

1

となる。 先と同様の計算により $\sum_{j=0}^{k-1}\epsilon_{2}(d_{j})\leq\omega_{2}(d_{0})+\frac{1}{\log\alpha}\int_{0}^{d_{0}}x1\mathrm{o}\mathrm{g}(M/x)\omega_{2}(x)dx$ が示される。 ただしここ[こ $M=e^{-\beta}=(2c)^{-1/(\alpha-1)}>d_{0}$である。

6.

定理

4.4

の応用例 定理

4.1

は適用できないが、 定理

4.4

なら適用可能な例をここで一つ紹介しておく。 $c>0,$$\alpha>1,$$r_{0}>0$ を定数とし、$cr_{0}^{\alpha}\leq r_{0}$ を満たしているとする。 これに対して $\varphi(r)=cr^{\alpha}(0<r<r_{0})$ と定義する。 このような $\varphi$に対しては、実は次のような計測関数 がうまく働く

:

$h(t)=(\log(2r_{0}/t))^{-\gamma},$$0<t<r_{0}$

.

便宜上 $h(t)$ は $t\geq r_{0}$ については適当に 定義されているとしておく。これについて

(4.1)

で定義される $\epsilon_{j}$ を計算してみよう

:

$\epsilon_{1}(x)=\log\frac{2h(\varphi(x/3)/2)}{h(x)}$ $= \log 2-\gamma\log(\frac{\alpha(1\mathrm{o}\mathrm{g}(2r_{0}/x)+C)}{1\mathrm{o}\mathrm{g}(2r_{0}/x)})$ $= \log 2-\gamma\log\alpha-\frac{C\gamma}{\log(2r_{0}/x)}+O((\log(2r_{0}/x))^{-2})$

,

ただし、 ここで $C=\log(3/2r_{0})+(1/\alpha)\log(4r_{0}/c)$ と置いた。$cr_{0}^{\alpha}\leq r_{0}$ と仮定していたの で、 $C>\log 3-\log 2>0$ であることに注意する。 従つて

(6.1)

$\gamma=\frac{1\mathrm{o}\mathrm{g}2}{1\mathrm{o}\mathrm{g}\alpha}$

166

(14)

とおけば、$xarrow+\mathrm{O}$ の時 $\epsilon_{1}(x)=\mathrm{o}(1)$ となる。 この漸近展開から容易に分かるように、 $\epsilon_{1}(x)/x$は原点の近くで可積分ではないが、$\epsilon_{1}(x)/x\log(2r_{0}/x)$は可積分となる。従って定 理

4.4

の前半が適用できる。 さらに同様にして $\mathcal{E}_{2}$ も計算してみると、

(6.1)

と同じ $\gamma$ に対して同様の評価ができる ことが分かり、 定理

4.4

の後半も適用可能である。 すなわち、 この場合には定理の例が $0<\mathcal{H}_{h}^{\infty}(E)\leq \mathcal{H}_{h}(E)<\infty$ を満たしていることになる。 以上をまとめると、 次の結果が 得られる。

定理

6.1.

$(X, \rho)$ を完備距離空間とする。 $c>0,$$\alpha>1,$$r_{0}>0$ を $cr_{0}^{\alpha}\leq r_{0}$ を満たす

定数とし、$\varphi$

:

$(0, r_{0})arrow \mathbb{R}$を $\varphi(r)=cr^{\alpha}$ により定める。 さらに、$\gamma=\log 2/\log\alpha$ と

して計測関数$h(t)=(\log(2r_{0}/t))^{-\gamma},$ $0<t<r_{0}$ とする。 このとき、

\mbox{\boldmath $\varphi$}-

完全な閉集合

$E\subset X$ に対して $\mathcal{H}_{h}^{\infty}(E)>0$が成り立つ。 さらに $(X, \rho)$が

1

次元ユークリツド空間で

ある時、$\varphi$-完全なコンパクト集合$E\subset X$ で、$0<\mathcal{H}_{h}^{\infty}(E)\leq \mathcal{H}_{h}(E)<\infty$ を満たす

ものが存在する。

なお、

3 節の最後に述べた例における計算結果を使えば、次の結果が系として導かれる。

62.

$(X, \rho)$ をユークリッド空間とし、それ以外の仮定は前定理と同じとする。$1<$

$\alpha<2$の場合は、$\varphi$-完全集合$E\subset X$ は正の対数容量を持つ。一方任意の $\alpha>2$ に対し

ては $\varphi$

-

完全であるにもかかわらず対数容量が

0

になるコンパクト集合が存在する。

証明. $\alpha<2$の場合は $\gamma>1$ となるので、

3

節の例に注意すると結果が従う。一方、$\alpha\geq 2$

の場合は、$\mathcal{H}_{h}(E)<\infty$ となる $\varphi$-完全コンパクト集合$E$ を取れば、$\gamma\leq 1$ だからこれは対

数測度有限、すなわち $h(t)=1/\log(1/t)$ に関して $\mathcal{H}_{h}(E)<\infty$ となるが、Erd\"os-Gillisの

定理 (定理

3.1

参照) から、 このような $E$ の対数容量は

0

である。 口

REFERENCES

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参照

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