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フランス公企業にみる企業集中 -- 公企業子会社の形態と統制制度 --

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(1)フランス公企業にみる企業集中 ―公企業子会社の形態と統制制度一�. 堀 は. じ. め. 田. 和. 宏. に. 公企業を中心とするフランスの公共部門 (secteur public) がその国民経 済に占める比重と役割は, 第2次大戦後の国有化運動以来, 終始一貫して増 大している。 しかしながら, その重要性が増大する過程の中で, 公共部門の拡大は,. 一. つは, 伝統的な公共部門 _とくに石炭・電カ・ガス• 石油・運輸・通信の 公企業部門――ーの重要性の相対的な低下傾向,. 一. つは, 統計に現われない国. の過少数参加会社・公企業の子会社 (filiale de entreprise publique) およ び資本参加 (participation publique) -孫会社Cfiliale de filiale) · 持株 子会社 (filiale holding) · 公私資本の参加する混合子会社 (filiale mixte) を含む-などの新しい公共部門の持続的な拡大傾向という重大な構造的変 化を内包しているのである。 ところが, この新しい公共部門を包摂した公的企業集団 (groupe public) に関する資料と情報と理論が不完全であり, その総合的な分析と検討はいま だ十分に行われていないのが実情である。 したがって, 公共部門の全体の位置と機能とを正確に把握するために, ま た, 外延的な拡大と発展を示している公的企業集団としての公企業の活動と 作用とを正しく把握するために, とくに公企業の子会社化 (filialisation) の実態とその意義とを解明する必要がある。. ー123 C 123)-.

(2) 本来. 少なくとも法制上. ・. 行政上からみて, 公企業の子会社はそれ自体が. 矛盾的存在である。 なぜなら, 公企業は 一般利益をもつ 一定の経済的任務を 合理的に遂行するために, 特殊化の原則に従って行政から独立している事業 体であり, そのかぎりで. この 一定の経済的任務はそれ自体の中で遂行され ることが保証されると同時に義務として課せられているからである。 現に. 公企業の形態論—とくに法律形態綸—においては. 公企業の子会社は公 企業の範疇に属するかいなかについて議論の分かれるところである。 しかし, 事実は. この公企業の子会社が. しばしば公企業の経済的任務そ のものを遂行する必要から. 政府の勧奨と指導をえて設定されてきたのであ り. とくに1960年の前後から, 子会社網が形成されはじめ, 子会社方式が公 企業の拡大と多角化の 一般的な方法となってきた。 いまでは. この子会社網 を細胞とする公的企業集団は, 伝統的な私的企業と純粋の公企業との間の中 間的な新しい範疇となる傾向を示し, それ自体がある種の固有の特質と共通 の性格をもつにいたっている。 そして, いまや大規模化した公企業と子会社 網が形成する分化と拡大の, いわば公企業の再展開 (redeploiement) の現 象をみないならば. 現段階の公企業の経営行動を的確には把握できないし, また. 公企業を中心とする公共部門の全体像を完全には理解できないことに なる。 そこで, このような公的企業集団の現象は, つぎの諸点の問題としてきわ めて重要な対象となる。 ①公共部門における企業集中という新しい企業形態をめぐる, とくに集中 化形態と所有構造の形態論上の問姐。 ②所有構造の私的化 (privatisation)にともなうトップマネジメントの構 造の変化と経営の行動基準の転換, 分化と拡大がもたらす新たな経営管理組 織の分権化と集権化, 分離と私的化から生ずる経営統制制度の再編成などの 経営管理論上の問題。 ③中間的位置にある新たな公的企業集団の機能と役割の変化とそれにとも. -124 C 124)-.

(3) なうフランスの混合経済体制の変容という経済政策論上の問題。 しかしながら, これらの諸問題を完全に検討するためには, まず, 公企業 の子会社の範囲を確定し, 子会社の推移と子会社群の実態を把握した上で, これらを整理分類していわば子会社の 企業 形態を明らかにしなければなら ない。 それは, 従来この種の問題が総合的な研究の対象とされることが少な く, その公的・私的の統計資料と調査分析が不完全であったために, なによ りも事前の作業からはじめなければならないのである。 ついで, 公企業の子 会社はあくまで公的資本の外部への参加を意味する以上, 子会社はそのかぎ りにおいて公権力に従属して存立するから. 子会社の設立および経営管理活 動に関する法規上の制度を理解しておく必要がある。 この二点はいかにも公 企業の子会社の現象を外郭から形式で把えることにおわるという見方もあろ うが, この企業形態と法制度は子会社化の運動の表象であり, 子会社化の環 境諸条件と動因の特殊性と特質とを表現しているものである。 したがって, これらは, はじめにかかげた諸問題に応えるためには, 避けることのできな い 一つの分析視角なのである。 本稿はこの点に絞った研究である。. 第1章 1.. 公的企業集団 (groupe public) の形成. 公企業相互の吸収• 合併. すでに第5次経済計画(1966-70) において, フランス経済の国際競争力 の強化を目的とした産業の集中化が緊急の重要政策となっていた。 質盤とも に重要性の高い公企業部門においては, むしろその例外ではありえなく, 国 みずからが公企業部門の集中化の方向を明確に示唆していたのである。 現に, 1965年以来, 公企業部門における企業集中化が多数に実現した。 し かも, その集中化の形態は, 公企業相互の吸収, 合併, 公企業の子会社, 公 企業の共同子会社, 公私混合子会社, 持株子会社, 資本参加, 私企業との協 定など 一般私企業部門のそれである。 また, 同様に, その対象は分散ー拡大. -125 C 125)-.

(4) ・多角化戦略に 従 い. いわゆる水平的. ・. 重直的結合からコングロマリッド. (conglomerat) の範囲におよぶなど 一般私企業部門のそれと同じであった。 この節では, 公企業の吸収.合併の運動を簡単に示しておく究 ①1965年には, 石油部門にお いて, B.R. P. (Bureau de Recherche des Petroles) と R.A.P. (R舘ie Au tonome des P釦oles) のともに政府設立 の持株機関が合併して, E.R.A. P. (Entreprise de Recherches et d'Ac­ tivites Petrolieres). —. 通称「エラップ」が誕生した。. ②1966年には、 銀行部門にお いて , B. N.C. I. (Banque Nationale pour leCommerce et l'Intdustrie) とC.N.E. P. (Comptoir National d'Es­ compte de Paris) の国有化企業の合併により , B. N. P. (Banque Nationale de Paris) が登場した。 ③1967年には. 化学部門にお いて, 0. N. I. A. (Office National Indus­ triel de I'Azote) ―一国立窒索工業局と M.D. P.A. (Mines Domaniales de Potasses d'Alsace). — ァルザス ・. カリ鉱管理局のともに古 い戦前の公. 施設が合併して.新たな公企業形態をもつ E. M.C. (Entreprise Mimi虹e et chimique) に変った。 ④1968年には,石炭部門にお いて,地方炭鉱公社の7社が合併して, H.B. C. M. (Houill虹es du bassin du Centre et du Midi) への再編成が行われた。 ⑤1968年には, 保険部門にお いて,. 34社を数えた困有会社は,. U. A. P.. ( Union des Assurances de Paris), A.G. F. (Assuranees G紐紅ale de France) , G. A. N. (Groupe des Assurance Nationale), M.G. F. (Mu­ tuelle G螂rale Franc;ais) の 4 つの企業集団に再編成された。 ⑥1969年には.航空機製造部門にお いて , Nord-Aviation —北部航空機 製造会社と Sud-Aviation —南部航空機製造会社の 形式的公私混合会社の 合併により , S. N. I. A.S. (Societe Nationale des Industries Aeronau① Marc Debene, Le {redeploiement} des entreprises publiques, Droit Social, Mars 1978, pp. 70-71. -126 (126)-.

(5) tiques et Spatiales) —通称「アエロスパシアル」が設立された。 ⑦1973 年には, 海運部門において , C.G.T. (Compagnie G 如erale Tra­. nsatlantique) —大西洋汽船会社と C.M. M. (Compagnie des Messa­ geries Maritimes) -—郵船会社の形式的泄合会社を包含する 持 株会 社 C.G.M. (Compagnie Generale Maritime) が設立され , これによって, 最終的には 1977年に C.G.T.と C.M. M. O) 2 社は合併した。. ®1976 年には, 石油・化学部門において, さきのエラップ. (E. R. A. P.). とその子会社である S.N. P.A. (Societe Nationale des Petroles d'Aqui­. taine) —ァキテーヌ石油国有会社の再編成が行われた。 この場合, とくに 注目すべきことは, 公企業の持株機OOである. E.R.A.P. の資産が S.N.E.. A. (Soci砥 Nationale Elf-Aquitaine) ―ーエルフアキテーヌ国有会社と なった S.N.P.A.に移転され , E. R.A. P.の持株機関とし ての役割は S.N.. E.A. に移ったことである。 いまや Elf-ERAP は Elf-Aquitaine の呼称に 変えられたのである。 ⑨1778 年には,. 日動車製造部門において. )レノ. ー. (R舘ie Renault) のト. ラック部門の子会社である S. A. V. I.E. M. (Societe des Vehicules Indus­. triels et d'Equipemants Mecaniques) ―ーサビエムはすでに 1976 年に競 争会社のベルリエ (Berliet) を支配していたが,. この 2 社は新会社. (Re­. nault V珈cules Industriels) に合併した。 以上の吸収•合併による企業集中化は第5共和制下の諸政府の. 一. 貫してと. った政策であり, それはもっぱら 公企業にかぎる操作であった。 したがっ て, そこでは, 国家政策の枠の中で, 政府の段階で決定した同質的な再編成 が展開したということができる。 ところが, このような 公企業部門の再展開とならんで, 公企業の段階で, 公企業が独自に資本参加・子会社の設立 ・ 公企業間あるいは公私企業間の共 同子会社の設立とそれへの参加•企業連合の形成などに進出していたのであ る。 公企業はこれらの多くの連繋を通して, みずからの経営活動を拡大 ・ 多. -127 (127)-.

(6) 角化したばかりではなく, 公企業の保有する技術的 ・資金的 ・人的な経営諸 資源と他の公私諸企業の 経営諸資源とを 集中化することができた。 そこで は, 構造の集中化とともに関係の集中化が促進された。 したがって, その集 中化は, その対象範囲がとくに公 · 私企業の双方に同時に関係する混合的な 集中化であり, 同時に, その集中化はさきの公企業の吸収•合併のそれに比 べれば, 明らかに同質的な集中化運動ではなかった。 端的にいえば, それは 場合によっては公企業の子会社化と私的化を生みだす可能性をはら む集中化 であった。 しかし, ともかく, この二つの並行する公企業の集中化運動は同じ結果に 到達した。 すなわち, これらの集中化の過程を通して, 公企業は大規模化し 多角化し, その構造は複合的となり, 経営外部関係の機構は複雑化した。 い まや公企業は, 親公企業を媒介として結合する公•私諸企業の全体としての 公的企業集団の新しい範疇に変ったのである。. 2.. 公企業の資本参加と子会社. 公企業の資本参加と子会社とはなんであるかを定義し, そして, それが包 摂する範囲を確定することができる行政的 ・経済的な諸基準がいまだに多様 のままであるので, 子会社の数すら判然としない。 それに関する統計資料が 不統一であり, 未整理であるのは, 主としてこれがためである。 しかし, このような制約の中においても. 公企業の子会社は. ①1957年~ 1960年までの急増期, ②1961年-1965年までの漸増期, ③1966年からの新た な急増期—ーとくに1971年から著増ー一の三段階を経て発展したという勁向 は明らかである叱 1960年の時点においては, 25%以上の資本参加のみられる公企業の子会社 は, 銀行 ・保険の海外子会社を除いて, 以下のとおり329社を数えた% ② Henri Segre, Developpement des filiales du secteur public et咆conomie Mixte", Economie et Politique, Nov. 1974, p. 88. ー128 ( 128 ) -.

(7) フランス電力 (E. D. F.) 46. フランスガス (G.D.F.) 23. フランス石炭 (C. D. F.) C地方炭鉱公社を含む) 53. 国立窒素工業局 (O.N.I.A.) 3. ア)レザスカリ鉱管理局 (M. D. P.A.) 7. 原子力委員会 (C. E. A.) 3. レヂ・ルノー(R.N.U.R.) 22. 国有保険諸会社32. ア)レジェリア電カ・ガス(E.G.A.) 1. 地質鉱物開発局 (B.R.G.M.) 2. 国立河川航行局 (0.N.N.) 2. 図家取引中央金庫 (C. N. M. E.) 2. フランス鉄道公社(S.N.C. F.) 28. エ ー )レ・フランス (Air-France) 6. 大西洋汽船会社(C.G.T.) 13. 郵船会社 (C.M.M.) 1. 南部航空機製造会社 (Sud-Aviation) 8. 航空機エンジン研究製造会社(S.N.E. C. M.A.) 6. 航空機製造会社の共同子会社7. アバ通信社 (Agence Havas) 30, ラジオ放送金融会社 (S. 0. F. I. R. A.D. ) 2. 映画総連合 (U.G.C.) 5. 国立通信社(S.N.E.P.) 4. 石油開発局, 石油公団(B.R. P. ·R. A. P.) 23. これらを事業部門別に分けて みれば, 門ー53社,. 運輸部門. ー. 50社,. 情報部門. エネルギ一部門 ー. 41社,. ー. 151社,. 保険•金融部門. る。 さらに, 別の分類からは, 公益事業関係121社,. ー. 鉱工業部 34社とな. 鉱業関係63社,. 機械関. 係43社. 情報関係41社, 保険関係32社, 石油関係23社. 行政事業関係 4 社, その他2 社となる。 ただ, 以上の子会社数だけでは, 公企業の子会社のもつ重要性を明確に示 すことにはならない。 さらに, 資本金および資本参加額によって補完する必 要があろう。 むろん, 資本金は資産の実際価値を正しく表現しているもので はな<. また, 同. 一. 部門の諸企業でも資本構造が多様であるために, あるい. は, 経営活動の性質によって資本金が極端に相違するために, 資本金額と出 ③ Andre G. Delion, Les filiales des entreprises publiques, Droit Social, Juillet-Aout 1960, p. 382.. -129 (129)-.

(8) 資比率だけでは 必ずしも合理的な比較はで きな い。このような点を留保すれ ば,資本金総額の把握はそれが巨額に達しているだけに必要であり,資本参. 加比率の把握はそれが支配関係を示す一つの指標であるだけにきわめて重要. である。そこで ,つぎに, 1960年の時点における各公企業の子会社資本総額 を示し ,あわせて公企業の子会社における資本参加総額 とその比率を明らか. にしておく④゜. 親公企業名. E D.F. C. D.をF.(地 方炭鉱 公 社 含 む) M. D.P.A.. 資 木総 額. I. 加総額. ( 100 万N F) ( 参lOO(影万N) F) l. R.N.U. R. E.G.A.B.R.G.M.} O.N.N.C.N.M.E. C. G.T. Air-France. 国有情報諸会社. !I. 親公企業名. 96.8 85.3(88.1) G. D.F.. 104.7 59.7(57.0) O.N. I. A. 47.0 33.4(71.0) C.E.A.. 65.8 64.5(98.0) 国有保険諸会社 6.3 2 .1(33.3) S. N. C. F.. 36.4 28.9(79.�) C. M.M.. 25.1 10.1(40.2) 国有航空機諸会社 20.8 14.4(69.2) B. R. P.·R. A. P.. 資 本総 額. 加総額. (1 00 万N F)I (1碕 参 麿如 29.5. 27.0(91.5). 13.7. 7.0(51.0). 14.4. 7.6(52.7). 40.8. 29.5(72.3). 2.3. 1.1(47.8). 121.7. 98.2(80.6). 20.3 1 12.9(63.5) 2922.7 I12027.4(69.3). 以上によって, 石油関係子会社を除いて, 公企業の 子会社の 資本総額は. 645.6 (100万新フラン)であり, そのうちの公企業の 資本参加総額は481.7. ooo万新フラン)であり,公企業の平均資本参加比率は74.6彩である。これ に加えて,石油子会社23社の資本総額は巨額であり(B. R.P.-2521. 0 (100. 万新フラン),R.A.P.-420.6 (100万新フラン)),資本参加額も きわめて大 きい (B. R. P.―1695. 8 (100万新フラン), R.A. P.-331. 6 (100万新フラ. ン))。この ような厖大な資本参加 と ともに,それにともなって,さらに,公 企業の固有の資産とは別に,公企業を媒介として国が間接的に所有している ④ A. G.. Delion,. op. cit., p. 383.. -130 (130)-.

(9) 資産は約100億新フランに のぽると指摘 さ れた究 すでに公企業の 形成する 企業集団は 大規模に展開してい たのである。 他方, 注 目 すべ き こ とは, 公企業の資本参加比率は一般的には相当 に高い こ とである。 別の災料に お いて も , 1960年の時点では, 子会社293社のうち , 過半数資本参加 は71社,. 同数資本参加は20社,. 過半数資本参加 は203社であ. っ た®。 むろん, 企業によ っ て固 有の子会社政策が認め ら れる。 た と え ば , レ ヂ ルノ. ー では,. 22の子会社はすぺて 過半数参加の子会社であり,. て, 資本参加比率は93% -100% に及んでお り ,. ・. 4 社を 除い. こ れ ら は 明 ら かに形式的子. 会社と も く さ れる。 こ れに対 して, エ ー )レフラ ン スでは, 過半数参加子会社 はなく, む し ろ, 子会社のある海外諸 国の共 同的参加を基本と し ている。 フ ラ ン ス石炭 ・ 地方炭鉱公社の場合は , 石炭化学の分野において公私資本の均 衡をはかる共同子会社を設立して き た。 子会社53社のう ち , 過少数参加が19 社を数え , 2社は均 等の資本参加子会社であ っ た 。 航空機製造会社において も,. ほ ぼ 同 じ 状況が み ら れ, 子会社21社のうち ,. る。 他方で は ,. 過少数参加が 8 社を数え. 過少数参加子会社は, E. D . F., G. D. F. では 69社中 8 社,. 国有保険会社では32社中 6 社, S. N. C. F. では28社中 4 社, 国 有海退会社で は14社中 3 社, 情報会社では41社中 4 社にす ぎ ない。 む しろ, これ ら の公企 業は総体的に過半数資本参加政策 を 採 っ ていたといえる。 以上のように, 子会社に対する公企業の資本参加比率は個別的で多様であ るが, 子会社の中の約%にあ たる94社に お いて は , 公企業の資本参加比率は 9596 を 越 えて おり気. 平均資本参加比率 も さ き に示し た よ うに70% を上ま わ. っ ている。 こ の事実 を みて も , 公企業の子会社は公私資本の等分の均衡的な ⑤ A. G. Delion, op. cit., p. 383. ⑥ A. G. Delion, op. cit., p. 384. Jean Dufau, Les Entreprises Publiques, 1973, p. 98 . ⑦ J. Dufau, op. cit .. p. 98. A. G. Delion, op. cit., p. 384. -131 ( 131 ) -.

(10) 結合 形態であ ると 規定す るよ りも , それは, 公企業の 特殊化された 外延的 発 展の. 一. つの 形態であ るということがで きた。 このことは, の ちに示すような. 子会社の 目 的ないし 活動を基準とす る「子会社の分類 」 によっても 明らかと なろう。 ところが, さらに, 第一の子会社 急 増 期を経て 1965 年 以降の 第三の 急増期 に おいては, 子会社の数は 195 7 年の 276社から 1972年には実に 5 27社に 増加し た。 親公企業数に 対す る子会社数の 倍 率は 195 7年の 1 .6 倍から 1972年には 4 .5 倍に 達した。 公企業の子会社化の 運動がいかに 急激に 展開したかを知 ること がで き る。 195 7年 時の子会社数に 対す る1972年 時の子会社数の 倍率を事業 部 門別に 示 せば, 保険部門. ー. 3 .9,. 運輸 ・ 通信部 門 ー2 .15 ,. 機械 工業部門. ー. 2.. 07, 情報 ・ 映画部 門 ー1 .50 , エネルギ一部 門 ー1 .3 4であ る 飢 以上の 不完全ながら示された資料によって, 公企業の子会社化の 運動が. 一. 般化し 拡大したことは 明らかであ るが ⑨, この 運動に みられ る諸 特徴はつぎ の諸 点であろ う。 ①子会社化の 運動は質量ともに. エ ネルギ一部門の公企業に. おいて 顕著であ. り 、 石油部門の B. R. P. · R. A. P. が 行 政的な 特株 機関であったことを考慮 してこれを除外しても 圧倒的であ る。 他方, 見方をか えれば, 少なくとも 当 初は 競 争 市場にあ る公企業よ りは公 益事業に 属す る公企業の子会社化が 顕著 であ ることを指摘す ることがで きた。 ②ところが , 1970 年 代になれば,. エ ネルギ 一部門と. 鈍化し, 他 の 諸部 門のそれが 増 大したために. .. 情報部門の子会社化は. 子会社化の 平準化の 傾 向が み. とめられ る。 ⑥ Lionel Monnier, Capitaux Publics et Strategie de l'Etat, le role economique du patrimoine industriel et commercial de I屯tat. 1977, pp. 43-5. ⑤ 実際 の子会 社化の運動 に は , 金融関係企業 に よ る 資本参加. 資本参加が30%以下 の 会社. 子会 社 の 資本参加会 社一孫会 社一 を含め な け ればな ら な い。 こ れ ら の 資本 参加件数は 巨大な も の で あ る 。 L. Monnier, op. cit.. pp. 45-6. -13 2 ( 13 2 )-.

(11) ③子会社における公企業の資本参加には類型的な企業政策が 認め られる。 一 つ は, レ ヂ ・ ル ノ. ー. のように子会社支 配型で あ り , 二 つ は . 転換の必要か. ら 既存の私企業部門の協力 を得なければな ら ない石炭化学部門のように, 共 同子会社型で あ り , 三つ は . ェ ー ルフランスのように公企業参加子会社型で ある。 ④ しか しなが ら , 子会社の 目的と性質によって, 公企業の資本参加には 一 般的傾向がみ られる。 a ) 全体の30形 を 占める不動産子会社およ び海外活動 地域の分割に対応 している外国法による子会社では, 公企業の資本参加比率 は ほとん ど90%以上で あ り , しば しば95先に達 している。 b ) 残 り 70%に相 当するフラ ン ス法による子会社においては, 公企業の資本参加比率は漸次相 対的に減少 している。 げんに, このうちの32免は過少数参加子会社で あ り , さ らに, 30%以下の資本参加 を計慮すれば, 明 ら かに過少数参加子会社の相 対的な役割が大きくな ろう。 このような現象の変 化は, 1958年か ら 1972年 に かけての安定的基盤をもつ産業会社14社の分析か ら明 ら かとなった。 それに よれば, 過少数参 加子会社の総数の増加率は109%で あるのに対 して, 過半 数参加子会社の総数のそれは49形にす ぎない。 過少数参加子会社の数は全体 の17. 5%か ら23形に増加 し, 不動産子会社 を除 く フランス法による子会社に 限定すれば, 過少数参加子会社と過半数参加子会社の増加率の格差はきわめ て大きくなる呪 公企業の資本参加比率は分極化 してゆく傾向 をも つと同時 に過半数参加比率の相対的低下の傾向 をも つ以上, 公企業の子会社に対する 支配と統制の弱体化という 一般的傾向がうかが える。 ⑤公企業相互の接近による子会社数の増加は相対的に少ない。 それに対 し て, 公私資本の相互浸透が顕著で ある。 それは公私混合子会社の大幅の増加 に表現されている⑪。 それはまた, 資本構造の私的 化 を意味する。 ⑥ したがって, 公企業の子会社 化の運動の 中に, 公企業の外 延的発展をみ. ⑩ L. Monnier, op. cit., pp. 46-7 . ⑪ H. Se6re, op. cit., p. 89. -133 ( 133 ) -.

(12) ると同 時に. 公企業 が その子会社の中に分 解する 傾 向をも 認 めなけ れ ばなら な い。 その 傾 向 はの ち に 融 れる 石油• 原子力部門 に お いて 顕著で ある。 公 的 企業 集 団の私的化の 現 象で ある。. 第2章. 公企業の子会社化 の 目 的. 公企業の子会社を子会社の経営活 動の 対象を基準として分類す れば ,. つぎ. の 4 種類に 区別するこ と ができる。. 1.. 分離独立 し た 同種活動子会社一一 拡大 目 的 子会社一. 公企業の子会社の相 当数は . 多 種の 理 由 によ って 特殊化さ れ独立化さ れて いても , その経営活動の 性質から い わ ゆる 水平的結合としての 親公企業の 拡 大さ れた 一部門でしかな いもので ある。 その子会社 化の 理 由は多様で あり, 場合によ ってはその 理 由 が不適切で あ ろけ れども ,. a. ) 地域的特殊化と b ). 機能 的 特殊化の 二つの 理 由に 大分すること ができる。 A ) エラッ プ, エ ー )レフラ ンス, レ ヂ )レ ノ. ー、. S. 0. F. I. R. A. D.の多くの. 会社 , また , E. D . F. ゃ C.G.T. の ある 種の子会社は , この 地域的 特殊化 から設立さ れて いる。 新し い地域の 石油 探索には, 特に, この 探索 · 調査に 関 与する私企業と 結合した り , 参 入 や 開発技術などの 特殊な 問題に 対処する ためには , 新会社 方 式が便宣で あること が多 い。 エ ー ルフラ ンスの子会社は フラ ンス 関係諸 園に おける 公私利害関係 者との 間の 結合によるもので あり, そ れは共同 的参加で ある だけに, ほとんどは 過少数参加の子会社で ある 丸 レ ヂ)レ ノ ーの多数の子会社も 国外の ル ノ ーを代表する多国籍子会社で ある 。 S. 0. F. I. R. A. D. の子会社は み ずからは 地域的独 占を有して いな い 周 辺の ①. チ ュ ニ ジア航空への45彩 出 資以外は. カンボジア ッコ. ・. ・. レバノ ン ・ チ ュ ニ ジア. ・. モロ. ラオスの航空会社な どすべて過少数資本参加で あ る 。 A. G. Delion, oo. cit.,. p. 385. た だ し, 現在. カンポジア. ・. ラオス ・ ベ ト ナ ム の 航空会社は消滅 し て い る 。. ー134 C 134 ) -.

(13) 地域中 継点に 対して設置されている。 E. D. F. は国境地帯の 水力 発電会社に 対して. 一. 部資本参加しているし , 国有化されていない 地方電力 会社に参加し. ている ②。 ま た , C. G. T. は多 数の 子会社を擁するが , それ らはもっぱ ら 海 外進出の ための 地域的分 布の子会社 である 飢 B ) 機能的 特殊化の 子会社を設立する 直 接的な 動 機はそれ ほど 明確 ではな い。 ア バ通信社は みずか らが 広報 媒体の 事業を経営しなが ら , 他方 で , 過半 数資本 参加の 同種の 事業の子会社を多 数に 擁している ④。 は 機械製作 会社を過半数所有しているが 飢. ー. ンス フ ァ. ー. Jレノ. ー. 同 じ く , レ ヂ Jレ ノ. 自 体が 機械 工具 ・ ト ラ. マ シ ンの 製造 ・ 販売を行う 高度に 複合的な 企業であるとともに .. 子会社 も 一種の 複合企業を構成して ルノ ーの資材調達に 貢献し ている。 た だ. これ らの 子会社は Jレノ ーの 国有化 以前に設立されてい たもの である。 そ の他の 公企業も 一般的には 公有会社との共同出資で. 公企業間の 有機的 調整 をぱかる ために . 類似の 経営活動を行う 子会社を設立している 剣. 2.. 附属活動 子会社一ー管理目 的子会社—. A ) 不動 産の 管理迎営会社 ② Societe des forces matrices du chatelot, Soci碑 des forces hydrauliques de la Meuse, des Monts d'Arree, Societe hydraoelectriq ue de Digue. J. D u­ fau, op. cit., p. 99 . ③ た と えば, バルチ ッ ク 航路会社 (compagnie generale transbaltiq ue) は 黒海 と. バル チ ッ ク 海の 貨物定期船を運営 し . 地中海航空会社 (Compagnie generale t rans­ medi terranee) が地中海方面で同種 の事業を経窮す る 。 J. Dufau, op. c it.. p. 99 . ④ た と えば . ポ ス ク ー (Avenir Publicite) , 立体広告 (P ubli - Ceram) , 映画 (Cinema et Publicite) , コ マ ー シ ャ ル広告 (Soc泊te franc,aise de publicite com­ merciale) , 公拉 (office special de publicite) な どで あ る 。 J. Dufau, pp. 99-. ⑤. 100. た と え ば , Societe nouvelle des Usines de Pon tlieu, Societe des Aciers fins. de !'Est, Societe nouvelle de Roulements.. ⑥ た と え ば , G. D. F. は S. N. P. A. と の 共同で, S. N. P. A. が供給 す る 天然ガス の 輸送 ・ 販売会社 (Compagnie franc,aise de methane) を設立 し た。 ま た , エ ー )レ フ ラ ン ス と S. N. C. F. は共同 子会社 (Ai r -I nter) を設立 し た 。 A. G. Delion. op. cit., p. 386.. -135 C 135 ) -.

(14) この種の子会社はすでに1960年において総数94社を数 え, 子会社の ほ ぼ % を 占めていた重要な会社部門である。 この会社は ほとんどの場合は従業 員住 宅の建設と管 理のためのものであり, 時には新事務所の建設や賃貸不動産の 管 理のために設立されている。 これらは ほとんど95%以上 の 過 半数所有の形 式的子会社であり, 経営の範囲も せまく 限局されているために, その重要性 は相対的に低い。 しかし, 産業立地の地方分散政策の 中において, 公企業が同じ く 従業 員 住 宅を 建設する私企業と共同する場合があり, あるいは, 公企業が限局されな い大規模な土地会社を設立する場合もある。 たと えば、 E. D. F. の土地笞 理 会社や S. N. C. F. の 鉄道不動 産会社などである。 この種の 子会社は孫会社 の 持株子会社として 活動する。 不動産子会社が多数に 出現したのは, 私企業部門と同様に, 使用者が住宅 問題の上から従業 員住宅の 費用を負担せ ざるを えないことにあったが, そ の 場合, 税制上の利点 や建設助成金の交付があるために, 親公企業よりはより 法制上適合している法人組織を設立したのである。 さらに, 使用者に住宅建 設の努力を法律上義務 づけたり, 炭鉱住宅のようにそれを規程としている場 合もある。 したがって, このような意味では, この種の子会社はなんら特別 の独 自 性を有するものではない。 ただ, 公企業部門が多数の住宅. 土地の不 動 産を直接的に所有するまでに拡大していること。 その種の 管 理が集合せら れ調整されていることを 認めなければならないであろ う 。 B) 持株子会社 の ちに ふれる石 油 • 原子力部門にみられる実質的な持株機関である二次持 株会社 (Sub-holding) ないしは 中 継持株子会社 (filiale holding relais) とは別に, もっ ばら公企業の資本参加を行いそれを管 理するための持株子会 社もしくは 出資管 理子会社である。 E . D. F. の99% 出 資子会社であ る 「資本 参加管理統制会社」 S. A. P. A. R. (Societe anonyme de gestion et de cont role des pa rticipations) は E. D. F. の資本参加会社の半数近くの仝 -136 ( 136)-.

(15) 般的な管理を 担当している。. レ ヂル ノ. ー. の 子会社である 「産業発展金融会. 社」 S. D. F. E. X. I. (Soci砥 financiere pour !'expansion dans l 'indus­ trie) は親公企業の保有有価証 券類の管理を行う。 また , E. M. C. の海外 投 資は 「鉱業化学 出 資管理会社」. (Societe de gestion de participations. minieres et chimiques) が担当する。 さ らには, 「国 家取引 中 央金庫補助会 社」 (Campagnie auxiliaire de la Caisse Nationale des Marches de 匹tat) は親公企業の ほ ぼ100% 出資の子会社であ り 、 これ が持株子会社の 役 割をはたしている。 公共部門においては新しい現象である持株 子会社の設立 は , 公共部門においてもっとも典型的な資本主義的形態が利用されたという こと, さ ら には, 経済的な, 少なくとも金融的な面での調整の必要性が増大 したということの二点においてき わめて 重要な現象である。. 3.. 補完活動子会社一�多 角 化 目 的子会社一. この種の子会社はい わゆる垂直的結合の親公企業の生産過程の前段階活動 と後段階活動および 異種活動の子会社に 区別するこ と ができる。 A ) 前 段階活動の子会社 これには研究 • 実験 ・ 調査. ・. 調述の 諸活動の子会社 が含まれる。 調査研究. 会社は 多数の すでに 技術的関係の ある諸企業を 結合している。 S. E. R. P. (Soci砥 d 'etudes de la propulson par reaction) , S. E. E. M. (Soci砥 d'etudes d'exploitations minieres) , S. E. E. S. (soci砥 d 'etudes de sou fferies supersoniques) などがこれに 該当する。 調達会社は親公企業の 必要な原材料 ・ 設備を供給するための子会社であるが. ウ ラ ニ ウ ム会社の S I. M. 0. (Soci砥 industrielle des minerais de l'Ouest) は C. E. A. の 40彩資本参加の子会社である。 S. F. E. N. A. (Socie 屁 frani;aise d'equipe­ ments pour la navigation aerienne) は S. N. E. C. M. A. の51.$1る 資本参加 の子会社である。 また 、 S . C. R. C. (Societe de controle et de r鉛ction des combustibles) は E. D. F. , G. D. F., H. N. P. C. の共同子会社であ り ,. -137 ( 137 ) -.

(16) レ ヂJレ ノ. ー の子会社の設立も. ほとん どはこの種の調達目的による。. B ) 後段階活動の子会社 これに は 製 品 阪克子会社と製品再利用 子会社が含まれる。 販売会社として は, 国有 炭鉱と コ ー ク ス. ・. ガ ス 生産業者 が 共同 出資した多 く の石 炭化学会. 社, 公企業と私有炭錦の共同 出資する S. C. P. A. (Societe commerciale de Potasses d'Alsace ) , 公私の 製造業 者を 集 合した 0. F. E. M. A. (Office fran<;:ais d'exportation de materiel aeronautique) な どがあげられる。 こ の種の子会社はある場合には真の 販売 カルテル会社となり, そこでは, 公企 業は競争私企業と同じ制約に従うことになる。 製品再利 用会社としては , 地方炭鉱公社が大規模な私有化学会社と ほ ぽ 均 等の資本参加をする有力な化学会社が注目される呪 ただ, これらの子会社 のいくつかは 炭鉱国有化 以前にすでに私企業間の結合子会社として設立され ていたものである。 なお, 1968年からは, C. D. F. と地方炭鉱公社 ( H. N. P. C. · HBL · HBA) の石炭化学部門 への産業活動および資本参加はす べて. s. c.. C. (Socie te chimique des charbonnages) に集合されたことに 留意す べき である飢 C ) 異稲活 動の子会社 公企業 が その本来の経営活動とは無 閲 係の活動 や少なくとも公企業がかか える問題と無関係の活動に関与すること がある。 この場合には, 公企業の経 営 原則である特殊化の 厠則は順守されないか, ほとん ど 限界に達しており, 実際には, 原則の意味は失 われているということ ができる。 この種の子会社. ⑦ た と えば, Ugilor (HBL の 49 . 9形 出 資) , Lorraine Kuhlmann (HBL の49 . 9彩 出 資) , Societe des betons-gaz (HBL の51 . 83%出 資) , Hu iles Goudrons et De­ riv もs (HNPC の62 . 5%, H BL の4. 45彩の 出 資) , Ethylene Plastique (HNPC の 50形 出資) , Maries-Kuhlmann (HNPC の 50% 出 資) , Courrieres-Kuhlmann (HNPC の49 . 996 出 資) , Ammon iaque de Lievin (HNPC の 50形 出資) , Ethyl­ Syn these (HNPC の60彩 出 資) て あ る 。 A. G. De lion , op. cit., p. 386 . ® J. Du fa,1, op. c it., p. 100. -138 ( 138 ) -.

(17) を例示すれば, 0. N. I. A. の50% 出資と エ ー ルリ キ ド (Ai r Liquide) の参 加す るフラ ン ス 重水会社 (Compagnie f ran(:aise de l'eau lourde) , 以 前の 南部航空機製造会社 C sud-Aviation) が99 . 7% 出 資す る 冷蔵庫 ・ テ レ ビ・洗 濯機製造・ 販売会社 (Societe F rigeavia) , G. D. F. の子会社で )レ ー ア ン 港 の 港 湾施設の委託経営をす る 荷役会社 (Compagnie rouennaise de charge­ ment) , さ らには , C . G. T. の ホ テル (Compagnie gene rale de tourisme et d'hotelle ries) や 観光会社 (S. 0. T. R. A. M. A. T.) , S. N. C. F. の 観 光会社 (F rance Tourisme Se rvice) などであ る 。. 4. 複合的 ・ 総合的 多 角 化子会社一企業集 中 目 的子会社一一. この典型は, エネルギ ー 危機に対応す る ために, 1970年代よりさ らに秩極 的に 促進された石油 · 原子力の エネルギ 一 部門の 「再展 開政策」に基づく複 合的な公的企業集団の編成であ る 。 A ) 石油部門においては. 国際競争に耐えう る国家管理化された強力な石 油企業集団の編成が 至上命令と して要請され, すでに1965年には. 石 油の開 発•生 産. ・. 貯蔵 • 輸送 ・ 販売およびこれ らの諸活動に直接 • 間 接にかかわ る. す べての活動に拡大・多角化された企業集団エラ ッ プ ( ERAP) が誕生して いた。 しかし, 事実は創設以来, この 「エ ラ ッ プ 」 は 主として資本参加 ・ 子 会社設立およびその管理を行う持株機関として機能し. 既存子会社と新設子 会社の150社の 構成す る 企業集団を管理して き た。 このう ち , 主要な子会社 は.. 開発 • 生産部門の 持株子会社であ る E lf-RE 社 ( エラ ッ プ の100% 出. 資).精製 ・ 配給部門の持株子会社であ る Elf-Union 社 ( エラ ッ プ の 80 劣 出 資 ) , S. N. P. A. (Soci砥 Nationale des 既t roles d'Aquitaine) ( エラ ッ プ の51彩 出 資 ) であ る 。 とくに, S. N. P. A. は Elf E - RAP 企業集団の 真の サ プグル ー プ を形成した重要な子会社であ る 。 とこ ろが, 1976年に いたってさ ら に企業集 中が促進 せ られ, 親公企業の 「エラ ッ プ 」 と S. N. P. A.—一の ちに S. N. E. A. (Societe Nationale Elf­ -139 ( 139)-.

(18) Aquitaine) となる一ーは再編成 さ れ た 。 すなわち, 「 エラ ッ プ 」 の所有する すべての経営 資産と その150社に およぶ 企業 集団への 資本参加のすべてが S. N. E. A. に移転 され, その対価として, 71彩 を限度と する資本参加が認 められるという 操作が行われ た。 こうして, Elf- ERAP 企業集団は, 事実 Elf-Aquitaine 企業 集団と 呼ばれるに い た っ たが, 目下の ところ 「 エ ラ ップ 」 の S. N. E. A. への資本参加は52%に すぎなく, 公企業の 「 エ ラ ッ プ 」 が 園と企業集団の間の たんなる中継機関化し, 実質上の親企業は公私混 合会社の S. N. E. A. となっ た。 ここに, 複合多角化の公企業の 「子会社 化」 が行われると同時に, それが形成 する公的企業集団の 「私的化」 が生じ たという べきで ある。 B ) 原子力部門においては, 1945年に C. E. A. が原子力の産業 ・ 軍事利用 に必要な科学的 ・ 技術的研究 を主と する公企業として 創 設 され た。 ところ が, 原子力の重要性はいよいよ高 ま り, それは 国 内 産業の成 長と資本蓄積過 程の対象となり, その結果, C. E . A. の諸活動の多様化が可能となっ た。 C. E. A. はもはや たんなる研究機関で あること を 越 えて, それ 自 体が 一 個の 産業 オ ペ レ ー タ ー となっ た。 そこで, 1970年に C. E. A. の構造改革が実施 さ れ, C. E. A. は直接子会社もしくは資本参加会社 を媒介として 原子力資材 設備の研究 • 生 産 ・保 管 • 輸送の諸活動 を運営 することとなっ た。 たとえば 1972年には, 大 型 コ ンビ ュ ー タ ー を 管理 する 情報会社 C. I. S. I. CCom­ pagnie Internationale de Services en Informatique) (C. E. A. の100% 出 資), 原子炉建設や C. E. A. の開発技術 を民間 産業に利用 さ せる ための エ ンジニ ヤ リング会社 (Socおte technique pour l'energie atomique) (C. E. A. OJ90% 出資, EDF の10% 出資) が 設立 され た。 他方, これらの形式的子 会社とならんで, 1976年には, 直接子会社で あっ た E. F. C. I. S. (Soc泊te d屯tudes et de Fabrication des Circuits Integres Speciaux) に対して, ト ンプ ソ ン一C. S. F. が 35%の資本取得をし たのにはじまって, C. E. A. は フ ランス原子 力 燃料会社 (Socie柏 Frani;aise de Combustibles nucl匂ires) -140 (140 ) -.

(19) (C. E. A. の34% 出資) に対して, 原子力 燃料 に関する製造ラ イ センスを 譲 渡し, さら に, 試験•制御設備を提供した。 こ の よう に,C. E. A. は1976年 にはすで にある種の 資産を子会社 に移 転 し. その ほとんどは私的資 本 に開放されて いた。C. E. A. の 混合子会社網は 形式的子会社の 私的 資本への 開放, 公私資本の共同子会社の設立, さら に は, 既存の私的会社への資本参加 によって拡大したのである。 ところが. さら に1976年 に, 核物質総合会社C. 0. G. E. M. A. (compa gnie Gen 紅ale des Matieres Nucleaires) C. ( E. A. の100% 出資) が 創 設 された。 この会社は研究 · 開発 ・ 貯蔵 • 輸送 ・ 加 工 · 販売の諸 活動を 含む核 物質の循環に関する 商工業的性格の す べ ての活動を 目的とする。 したがっ て, この新会社はC. E. A. のす べての経営資産の移転を受けた。C. E. A. は その対価として新会社の株式のす べてを所有した。 しかしながら,C. E. A. は公的機関を中 心とする研究部門の活動の総合機関となり, 他方,C. E. A. の子会社を中 心とする生産部門は新会社のC. 0. G. E. M. A. が 中継持株 会社として 統轄することとなり, C. E. A. の経営活動は部分的 に 分割さ れ たことに 注意しなければならな い。 問臨はこの現象をたん に研究と生産の機 能的分離とみることがで きるか いなかである。 重要なことは, C. E. A. の C. 0. G. E. M. A. に対する株式所有は50%まで低下する可能性を規程の上 で残して いる事実である究 以上のよう に, 石油と原子力のフランスの戦略的部門 にお いて, 公企業の 資産を既存の公私混合会社 (S. N. E. A.)や新設の公私混合化の可能性をの こす子会社 (C. 0. G. E. M. A.) に移 転することは. 経営戦略の総合的能率 や経営組織の機能的能率の側 面から いか に 評価されよう と も, 公企業が子会 社 にお い て分解する公企業の 「子会社化」であると同時 に , それは公企業の 「私的化」 に つながるものと いうことがで きる。 ® 以上は, 主 と し て M. Debene, op. ci t., pp. 71-9 の 資料に よ る 。 -141 (141 ) -.

(20) 第3章. 公 的 企 業 集 団 に対 す る 国 家統 制. 以上のような 公企業の 子会社化 と私的化 によ る 集 中化 運動は . 公 的部門 と 私的部門 との 境界にまさ に 混合 的な 公 的企業 集 団を 形成さ せた。 そこでは . 二つの 問題が 生起す る。. つは . 混合 的な 公 的企業 集 団が 形成され る プ ロ セ. 一. スの段階 に お いて . だれ がこの 種の 操作を決定す る 権 限を有するの か と いう 公企業の資産や資本の移 転 に 関す る資格称限の 問題であ る。 二つは . 形成さ れた 結果の企業 と 企業 集 団の段階 に お いて . どのよう に してこれら の新 し い 経営組織 と 経営機構を運営す るのか と いう, 新たな 公 的企業集団の経営管理 と 経営統制 に 関す る 問題であ る。 ここでは . 最後の 経営統制の 問題を検討す る に と ど め る。 子会社化の 第一の 急増期を過ぎた 1960 年 代のは じ めから, すで にこの 稲の 公 的企業集 団 に 対す る国家 統制の 問題は . しばしば 特 に政治的 ・行政的な段 階で数多 く 提起されて いた ①。 しかし, これらの多 くの 統制 問題 とそこから 現実に 導き 出された 統制制度は つぎの 二つに 類別す るこ とができ る。 は, 子会社. ・. 一. つ. 公 的企業集団の 会 計監査 と 経営監査のような企業もしく は企業. 集 団の 経営管理活動の 統制であ る。 二つは, 多分 に政治的 ・ 行政的な資本参 加. ・. 子会社設立 • 公 的企業集 団の形成の プ ロ セス にかか わ るような子会社 ・. 公 的企業集 団の設立 と 増殖 に 対す る 統制であ り, 企業 集 団の 編成 と 拡大の 統 制であ る。. 1. 公的企業 集 団 の 経営管理活動 の 統制. ① た と え ば, 1962年の 「Rapport Dolez」 , 1972年の 「Rapport Griotteray」 , 1977 年の 「Rapport Bonnefous」 で あ り, Rapport Bonnefous につ い て は, Franc;ois Chevallier, Les Entreprises Publiques en F rance, 1979, pp. 122-3. pp. 128134 に詳 し い。 な お, 公 企業監査委員会は 第 6 次一般報告以来つね に こ の 問題に触 れて い る 。 -14 2 (14 2 ) -.

(21) こ の経営管理活 動の統制の問題は, 統制制度上, 公企業の資本参加が過半 数以上かそれ以下かによ っ て二つに分 け る こ とがで き る。 それは公私混合会 社に対する統制制 度に類似する も のである。 資本参加が 50形 も し く はそれ以下の場合, 統制は資本参加に関する統制で ある。 株主権の行使方法の統制が問題である。 そ こ ではとりわ け, 設立の諸 規程の順守, 資本参加報酬の諸条件, 応募 ・ 割 当 権の行使, 増資機会と増資 資本の使途, 事業所 ・職員. ・. 当 座勘定貸付な ど子会社の利用で き る物的 • 財. 務的手段に 関する統制であろう。 しかし, こ の種の統制は原則的に子会社に と っ ては外在的の も のである。 資本参加が過半数を越える場合に は, 子会社その も のの企業の経営筐理統 制が加わる。 こ の種の経営統制は, 1953 年からは じ ま っ た公企業子会社に 固 有の統制制度であり, ま た, 子会社の相 当 数が こ の種の統制制度に服する こ とからみて特に重要である。 A ) 事後統制制度一ー 会 計 ・経営監査—. 1953 年に, 公企業監査委員会の監査に服 し ている公企業 も し く は施設が, それらの子会社に おいて資本の50% を単独に, 全体と して, 国との共 同によ っ て所有 している場合には, こ の監査委員会の権限範囲が こ れらの子会社に も 拡 大する こ とにな っ た。 さ らに, 1959年には, 子会社に対する監査手続は, 監査委員会の委員長の 勧告 も し く は提案に抵づいて大蔵経済大臣の発令する ア レ テ (arr紅匂 だ け が要件とな っ た。 こ の よ うにして, 子会社に対する事後統制 制度は簡 素 化 さ れたうえに, すべての 過半数参加子会社は 国の統制下に 服する こ ととな っ た。 し か し , こ の権 限は任意の も のであり, ケ ー ス ごとに ア レ テの署名 を要 するだ けに, 本来の公企業に対する資格権 限とは異なる こ とに注意 し な け れ ばならない。 現に, 監査委員会の統制は ごく少数の子会社だ け を 対象とし, 委員会 自 体が権限範囲を制度的に拡大する こ とは有効ではないと判 断 し てい たよ うに, 一般には, 子会社の経営活動はその統制 を受けていなか っ たので. - 143 ( 143 ) -.

(22) ある叱 と こ ろが, 1976年にいたって, 公企業監査委員会は廃 止され , 以 後は 司 法 権 を保有する会計検査 院が公企業の会計およ び 経営管理の監査 を行う ことに なった。 それと同時に, 強制的 な権 限とは別に, 「従来の 公企業」 に対する つぎのよう な任 意の権 限が拡充したのである。 ①商工業的活動 を経営する公的 施設もしくは公的機関は, 法律上の形態の いか ん を問 わず, す べて権 限範囲に屁する。 これによって, たとえば , C. E. A. の 子会社も統制の対象と なる。 ②その法律形態のいか ん を問わず, 国・公共 団体・公 施設, すでに会計検 査院の統制下にある機関が単独で, 全体として, 資本の過半数もしくは 談決 権の過半数 を所有している会社 ・ 集 団 ないしは機関も権 限範囲に 屈する。 こ れによって , 公企業の子会社が統制の対象と なる。 ③以上の統制の対象と なった組織がその子会社に対して 単独・全 休 • 国と の共同のいずれかで資本の過半数もしくは 議決権の過半数 を所有する場合に も, 権 限範囲に属する。 これによって, 公企業の孫会社も統制の対象と なる る。 ④国もしくはすでに会計検査院の統制に服する機関が, 直 接 • 間 接に , 単 独・全体 • 国との共同のいずれかによって, 意思決定もしくは 経営の支配権 を行使できる だけの 資 本 を所有する 法人も 権 限範囲に属する。 これによっ て. 過少数資本参加の企業も統制に 服する ことに なる叱 以上によって , 1976年以降は. 会計検査院の権 限範囲は強制的には親公企 業のすべてにわたる ことは もちろん, 任意的には公的企業集団 を構成する子 会社 ・ 資本参加会社のす べてに及ぶ こ とに なった。 しかも, か つての公企業 監査 委員会の子会社統制には 個別に省令を要したのに対して . この種の権 限 は 事前の認可 を経ずして直 接的に会計検査院に帰属する。 こ のように, 20年 ② J. Du fau, o p. ci t., p. 103. ③ M. Debene, op. c it., pp. 86-7 .. -144 ( 144 ) -.

(23) 余 り を経過 して, 集 団化公企業の発展に と もなう統制制度の適応がおこなわ れ, これまでの子会社統制に対する否定的ない しは 消 極的 な見解と方策を払 拭 したのである。 しか しなが ら, この会計検査院の子会社集団に対する 事後 統制はあくまで任意に 基づく性質のものであ り , こ の任意の統制は永続的統 制と重なるかぎ り において 有効な統制制度なのである。 B ) 永続的統制制度 d'Etat) と ( 1953年に, 公企業の監督制度である財務検査官 Controleur 統制派遣団 (mission de controle) の執行する国の経済的 • 財務的統制は, 公企業および国が50彩以上の資本参加をする公私混合会社が それ自体この種 の統制に服 して いる場合には, デ ク レ (decret) によって その子会社にも拡 大することがで きることになった。 他方, 同じことは技術的統制については デ ク レを要せずに執行される。 現に, 1975年には,C. E. A. の子会社C. 0. G. E. M. A. において, 技術 的統制の政府 委員 (commissaire du gouvernement ) の職能は燃料局代表に よ り , 財務検査官の それは C. E. A. の統制派遣団の長によって遂行される ことになった。 ただ し , この種の永続的統制はC. 0. G. E. M. A. の管轄下に ある子会社の段階には 及ばないのである。 しか しなが ら , 近時, この永続的 統制が順次制度化されて きたことは明 ら かである©。. ア パ通信社の財務検査. 官が子会社の A. P. I. P. (Avenir Publicite et In formation et Publicite ) の取締役会に参加する。 E. D. F. の財務検査官が E. D. F. の孫会社群を 管理する子会社 S. A. P. A. R. の取締役会に参加する。 石油部門の S. N.. E. A. の政府委員の統制を S. N. E. A. (P) , El f-Union, U.C. E. A. , S. A. N. 0. F. I. に拡大する。 同様の趣 旨か ら , E. M.C. の財務検査官が C-Belgique の取締役会に参加することを条件に 新 しい 持株機関である EM その子会社集団の再建が 認め られた。 さ らに, 公務 員を親公企業を通 して子 ④ F. Chevallier, op. cit ., pp . 132-4. -145 ( 145 ) -.

(24) 会社の取締役に任命する方策が採 られ, 1975年 には, 126の 子会社の取締役 会 な いし監査役会に85名の役員が席を 占めるまで に なった。. 2.. 公的企業集団の形成と拡大 に 対す る 統制. すで に1953年 に, 公企業の子会社の設立を規制するための統制が1939年の 統制制度 に 準じて設定された呪 そこでは, 公 的資本企業と資本の50%以上 を国が所有する公私混合会社の資本参加の取得もしくはその拡大は, 大蔵経 済 大臣および所管大 臣の報告に基づく デ ク レ による承認の対象と なった。 っ いで, 1957年 には, それが二つの制度 に分離してさ ら に明確 にされた。 す な わち, 資本参加の取得もしくはその拡大は, それが支配される会社の資本の 50%以上の場合, あるいは, 拡大 によって50彩以上 に達する場合 には, 大蔵 経済大 臣と所管大 臣の報告に基づく デ ク レ により 決定される。 他方, それ以 外の資本参加 な いしはその拡大は同じ二大 臣の ア レ テ によって 認め られるこ と に なった。 しかしなが ら , この事前の認可制度は形式 におわり, 十分 に 作動しなかっ たとされる。 事実, これ によって子会社の増殖を 止めることは なかったので ある⑥。 国の統制と いう視点か ら みれば, このよう な事前の認可制度は, 迅 速性と時宜性を 要する経営活動 に対して公権力と行政手続を介入させるかぎ り にお いて過重の統制制度であると い えるし, 子会社の形成が公的資本と公 的資産の私 的化 に つ ながるかぎり にお いて, ある いは 反対に, ひそか な国有 化とみ られるかぎり にお いて, }レ ー ズ な統制制度であるとも い えよう。 しかしなが ら , 現 実のフ ラ ン スのおかれて いる経済 的 ・ 政治 的 • 国際的環 境 にお いては, 公企業と い えども, それが経済 的事業を経営するかぎり, と ⑤ 統一方式が期待 さ れたが. 国有銀行 ・ 国家取引中央金庫・国有保険会社 ・ 全国牒 業中央金庫・ フ ラ ン ス 鉄道公社は そ れぞれ特定の制度 によ る 。 M. Debene, op. ci t., p. 89. ® J. Du fau, op. cit., p. 100. -146 (146 ) -.

(25) くに 国際競争に 対応 す るための 集中化 を推進 す ること が 国の 至上命令であっ た。 した がって , 公企業の子会社化 を統制 す るための 認可制度は , このよ う な 経済的 要請に 適応 して , む しろ )レ ー ズな 制 度に 転換せざ る を えないもの で あ る。 現に , 1976年には , レ ヂ )レ ノ ーの資本参加の諸 条件が定められた が , 主た る 活動 が自 動 車に 閑連す る 商工業および金融 会社に 対す る資本参加は す べて が認められた。 自 動 車部門とい う レ ヂル ノ ーの 特殊性に 対応す る分 野に おいては すべての多 角化 が自 由 であ る。 それ 以外の分 野への資本参加の 取得 と 拡 大が経済大蔵大臣と 産 業 開発大臣の 連署によ る ア レ テによって 認められ るに すぎない。 さらに , 石油部門の 「 エラ ッ プ」 に関す る 統制制度について も , 実質上の中 央持株 機関であ る S. N. E. A. と その フラ ンス 国 籍の 過半数 毀本参加子会社 が石油 以外の部門に資本参加 す る 場合にの み , 経済大蔵大臣 と 産業 開 発大臣の 連署によ る ア レ テが必要となった。 このよ うに して , 他方で , 経営統制において子会社 統制 を強化す るい わば 「子会社の 公企業化 」 を 指 向 しな がら , 子会社 設立の 事前の 認可制度は ル ー ズとなって , 経営の多 角化 戦略 を推進す るための 公 的企業 集 団の 形成 を む し ろ 自 由化す る 方 向にあ ると 指摘でき る 丸. 国策においても , 公企業の レ ベ ル. においても , 戦略上企業集中の 拡 大は必至 であ る 以上, これ を自 由化 し ,. し. かも , その 集中化の 過程において公私資本の相互没透によ る公企業の 「私的 化 」 が 生ず ること を 認めな がらも , 他面において , 経営管理の 統制制度にお いて 「子会社の公企業化 」 ない しは 少な くとも 「子会社の公私混合 会社化 」 が企 図 さ れてい るとい うこと が でき る。 ⑦ 同 じ動向 の中で, 賓本参加 に 関 す る 認可権が政府 の 派遣する 政府委員や財務検査 官に委譲 さ れ る こ と に な っ た。 エ ラ ッ プ, 鉱業 化学部門の E. M. C. 海運部 門 の C. G. M. 原子力部門の C. 0. G. E. M. A. に お いて, 子会社化 の統制 が い わ ば分権 化 さ れた。 ま た , E. D. F. と 国 と の 目 椋達成契約に おいて, 一定期間 の 一定限度額 の資本参加 の取得 と 拡大の契約が交わ さ れた と い う 点に お いて, こ の よ う な分権化 と 自 由化の方向はすでに1970年の は じ め に認め ら れて い た と い う こ と がで き る 。. -14 7 C 14 7 ) -.

(26) むすびにかえて 今 日 の公企業はもはや単一の事業体ではなくて, 資本参加 ・ 子会社化 ・ 混 合子会社化 ・ 協定を通して多 角的 ・ 複合的な公的企業集 団を形成してい る。 公企業がすぐれて経済独立体として機能す る性質を有し, そのように行動す ることが 期 待されてい る 以上, 公企業が拡大発展の過程において集中化 運 動 をともなうことは むしろ 当 然の現 象であ る 。 ただ, フラ ン スにおけ る公企業 の集中化運動にはつぎの諸特徴がみとめられ る 。 ①フラ ン ス の 国際的な危機の環境の中で, 公企業の集中化は急 速にか つ 大 規模に展開したこと。 ②公企業の集中化が 一方では 国の耕 極的な干渉主義によって促進され, 公 企業相互の吸収 • 合併に結実し た が, 他方では. 公企業の子会社化の運動は 黙過されてそれぞれ個別に進行した こ と。 ③公企業活動の分散と拡大 ・ 多 角化の過程にお いて, 主として. 公企業の 分解と拡散をもたらす 「子会社化」 の集中化方式が導入され. しかも, その 子会社化は 「公私混合 子会社化 」 を特徴とし, さらに, 「過少数参加子会社 化」 の傾向をみ せていること。 ④そこで. 公企業の 集中化の 過程において, 少なくとも所有構造の 「私 的化」 がみとめられ る こ と 。 したがって, 以上のような 諸特徴を示す公企業の集団に対しては, 今後の 課題となるつぎのような固有の諸 問題が生起す るのであ る。 ①公企業および公的企業集団の 「私的化」 を通して, 公企業の機能 と 役割 は変化したか。 変化したとすれば, それはどのような面にどの よ う に 現 われ るか。 ②公的企業集団が. 一. 貫して国の 諸政策の 用 具として 機能す べきものなら. ば, 公的企業集団の全体を統 一的に統制管理でき る 新たな制度が必要であり,. -148 ( 148 ) -.

(27) さらに. 企業集団内部の竹理制度が 再構築され ねばならな い。 その内容はな にか。 前章でみ た公企業の経 営 管理の統制制度と資本参加の統制制度もこれ に属するけれども. さらに, トップ マ ネ ジ メン ト. ・. 経 営行動基準に 閃する統. ー的な公企業政策を必要とする。 以上の諸問題は. 要するに. 「公企業の私的 化」に対して 「公企業と く に 子会社の公企業 化」を対向さ せ. 両者の均衡をはかることのできる ものはな にかを求めることであろう。 フランスが模索して いる方向は. 公企業政策の 集中 化の中の分権 管理化であり, その具体的展開が国と公企業集団の間の目 標達成 契約であろう。. -149 C 149 ) -.

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