海洋スポーツ・レクレーション活動の海洋教育としての可能性 : 活動参加による海洋認識の深まり
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(2) 海洋スポーツ・レクリエーション活動による海の認. していることなどから、一定の信頼性と妥当性がある. 識について明らかにしていくため、活動経験者の海洋. と考えられた。海洋認識においてはこの3因子のかか. 認識について実証的な検証を行った。自然認識の構造. わりが大きく、自然認識の深まりの過程と同様の構造. は松永(1995)らの研究において、「一般的認識(認知. モデルをあてはめて考えることが可能である。. レベル)」、「気づき(体感レベル)」、「知る(」体感レ. 得られた因子得点により、大学における経験量と各. ベル)」としてその深まりの構造が明らかにされており、. 因子得点の関係を見たところ、経験量の多いものにお. 本研究においてはこの理論モデルを参考にし、海洋認. いて3因子の因子得点が有意に高いことが明らかとな. 識をとらえ、その深まりのモデルとした。. った。また、小・中・高における経験量と因子得点の 関係について同様にみたところ、経験量の多いものに. 〈実証的研究の調査概要と分析〉 1)予備調査:質問紙調査(その場で記入後回収). 因子得点の高い傾向がみられた。小・中・高での経験. 調査期間:2011年8月∼9月. の少ないものの中で大学での経験の多いものについて. 対象:海洋スポーツ・レクリエーション活動経験のあ. みたところ、3因子全てにおいて有意に因子得点が高. る大学生(本調査も同様). かった。経験日数と因子得点の関係から、それぞれの. 調査項目:①個人属性②現在のボランティア活動③海. 年代においての経験量が海洋認識の深まりに関わるこ. 洋:野外に関する経験と内容④海に関する自然物、自. と、すなわち、経験の度合いによって、海洋認識が深. 然現象、環境、その他について気付いたこと学んだこ. まっていくことが考えられた。. との記述。回答数:33名、自由記述:115件. さらに、種目経験の有無と3因子得点について見た. 2)本調査:質問紙調査(郵送、留置法). ところ、「一般的認知」因子において、ヨット、カヌー・. 調査期間:2011年9月∼10月. ボート、カッター、素潜り・ジュノーケリングにおい. 調査項目:①個人属性②過去の海洋活動・種目③大学. て経験者の得点が有意に高かった。また、水族館・海. での海洋活動・種目④海洋認識に関する質問. 洋博物館の経験者においては3因子ともに経験のある. 回答数:221名 配布教450部、回収率:49.1%. ものの得点が高くなっており、有意な差が見られた。. 3)分析. このことからも、一般的認知は経験量によらず経験の. 本調査のデータはエクセル統計2008によって統計. 有無に影響を受けるのではないかと考えられた。. 処理を実施し、主因子法による因子分析、個人属性(性. 皿.まとめ. 別・経験量・リーダー経験・種目体験の有無)などに. 海洋スポーツ・レクリエーションは「海に親しむ」. 活動であり、そのことによって「海を知る」ことが推. よる2群の差の検定によって分析を行った。. 進される。つまり、それらは海洋教育の貴重な場であ. 〈結果と考察〉. 有効回答は221件、男性84名38%、女性137名62%. るという視点から活動を捉えるとともに、海洋教育に. であった。海洋認識に対する活動参加者の評価次元を. 積極的に貢献するような具体的展開を作り出していく. 知るため、質問紙によって得られた回答に因子分析を. べきである。. 実施した結果、解釈可能性から3つの因子が抽出され、. 第1因子r気づき」、第2因子r一体化」、第3因子「一. 今後は、海洋認識に影響を及ぼす活動の中身(質: 活動の意図、方法、場所、施設柾ど)について、具体. 般的認知」と命名した。さらにα係数の算出により各. ・的に検討していくことが望まれる。. 因子の内的一貫性が確保されていること、本研究にお. 主任指導教員 永木」耕介. いて参考とした松永の自然認識レベルの構造とも一致. 指導教員 森田 啓之. 一399一.
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