小学生の放課後施策推進協議会
第7回
会議要録
○ 日 時 平成 23 年5月 16 日(月) 午後7時~9時
○ 場 所 武蔵野商工会館 市民会議室
○ 出席委員 西郷委員長、松田(恵)副委員長、北村委員、髙橋委員、小出委員、
栃折委員、山田委員、飯田委員、河村委員、竹内委員、松田(多)委員、 青木委員、萱場委員
○ オブザーバー 子ども家庭課長、児童青少年課長、教育企画課長、生涯学習スポーツ課長、 (事務局) 桜堤児童館長、学童主任指導員2名、地域子ども館館長2名 他
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開会
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新委員への委嘱状交付
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新委員、新オブザーバー自己紹介
新委員…小出正彦委員(PTA 連絡協議会代表)
新オブザーバー…小山子ども家庭課長、齋藤児童青少年課長、内山教育企画課長
藤本生涯学習スポーツ課長、石川主任指導員(大野田こどもクラブ)
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議事
(1)学童クラブの土曜日開所の試行について ≪事務局より資料3の説明≫
【事務局】
平成 23 年4月より、学童クラブの土曜日開所を適宜試行実施している。4月9日から5
月 14 日までに9クラブで開始し、未実施は3クラブとなっている。二小は6月4日に試行
を開始する予定。境南は現在調整中で、本宿は学童クラブの校内移転に合わせて調整を進め ている。
◆各クラブの土曜日利用登録状況
一小…入所者数41名(4月1日現在:以下同様)。登録者2名。約5%が登録。
三小…入所者数62名。登録者16名。約26%が登録。
千川…入所者数32名。登録者4名。約13%登録 井之頭…入所者数47名。登録者6名。約12%が登録。
関前南…入所者数24名。登録者4名。約17%が登録。 桜野…入所者数71名。登録者14名。約20%が登録。
土曜日利用登録者全員が利用するわけではなく、一日あたりの利用率は概ね土曜日利用登 録者の5割程度。関前南と桜野は登録者の利用率が高い。全体的に 22 年度にあそべえに来
館していた学童児童の平均参加人数より多くなっている。土曜日開所により一定の需要を掘 り起こしたといえる。
運営状況としては、当初想定していたよりも順調に進んでいると考えている。学童クラブ
とあそべえが連携した形での実施であり、土曜開所を通じてお互いのスタッフが、子どもた ちのために何が必要かを議論できる土台ができたともいえる。一方、現場スタッフからは戸
惑いの声も聞こえる。お昼やおやつをどうするか、子どもをしつけてよく見る、もっと自由
に見る等々、対応の違いを現場の中でどうすり合わせていくかが現実的な課題となっている。
【委員長】
①学校により登録者数に差がある理由は何か。 ②登録者と出席者に差がある理由は何か。
【事務局】
<①について>
土曜日開所の様子を見ている保護者が多いのではないか。また、地域によって保護者の就 労状況に違いがあることも考えられる。
<②について>
こちらについても、その日によって保護者の就労状況が違うことが考えられる。シフト勤 務のため隔週で仕事が入る方は、利用する週としない週がある。
今後、保護者が土曜日開所に合わせた就労形態をとるようになると、この状況が変わって くることも考えられる。
【委員】
土曜日に看護に欠ける子どもと実際の登録者の割合はわかるか。
【事務局】
現状では把握していない。今後の協議会で示していきたい。
【委員】
【事務局】
9クラブのうち2~3クラブで実績があり、利用者は1~2名。
【委員長】
次回以降も実施状況の報告をお願いしたい。
(2)グループワーク
このあと4グループに分かれてグループワーク(60 分)を実施。
<テーマ>
「子どもにとって理想的な放課後・土曜日の居場所・遊び場とは?」 <グループ> ※ ○は進行役
1 ○西郷、山田、北村、相良、内山
2 ○松田(恵)、栃折、飯田、竹内、齋藤
3 ○萱場、髙橋、河村、外丸、北原、小山
4 ○青木、小出、松田(多)、鎌田、石川、藤本
グループワーク終了後、進行役による討議内容の報告
【1グループ】
●あそべえでの遊びが自由で豊かなものであってほしい。既にその点が充実しているあそ
べえもあるが、そうでないあそべえもあり、格差が生じている。
共通のガイドラインを作成して、スタッフ(新しくあそべえに携わる者も含めて)に一
定の方向性を示していくべきではいか。
●職員の得意不得意により、できる遊びや工作が限定され、利用する子どもが決まってし
まっている。利用していない子どもたちのニーズに対応できるような活動を考えていく 必要がある。
●地域の力を使う。イキイキワクワクはワンパターンの遊びの中からは生まれない。 職員だけではなく地域の力を活用することが必要だ。地域の力を使いこなせる職員のセ
ンスは、どのようにすれば育てることができるか。
【2グループ】
●子どもの「たくましさ」を考えたとき、子どもの主体性を尊重することと、親や周囲の 大人が安全・安心を意識するあまり囲みすぎになってしまうこととが矛盾しているよう
に思われがちだが、実際には矛盾しているわけではなく、この二つを一緒に抱えて考え
ていってこそ、新しい地域の子育てにつながるのではないか。
心のケアのように、震災によって改めて重要だと気づいたこともある。
●わけのわからないものに体当たりし、子どもと親が一緒に考えて、ある方向に作り上げ
ていくことが、「たくましさ」につながり、親にとっては「子どもを育てる」ことにつ
ながるが、「体験」という言葉に置き換えてしまうと、浅はかなものに聞こえてしまう。
●あそべえにおける子どもの自主的な活動は、地域によって活発に行われているところと
そうでないところがある。活動が活発にならないところでは、安全を確保するために、 親や大人が自主性や遊びを制限する傾向がある。子どもだけの問題ではない。
【3グループ】
(遊び場)
●あそべえはゲームが禁止されているため、コミセンでゲームをしている子どもが多い。 ●あそべえは友達が作りにくい子どもの参加が多い。
●外国語活動が始まった影響か、英語の塾に行く子どもが多い。
(異年齢交流ほか)
●今の子どもたちはきっかけがないと異年齢交流ができない。学校でも意識的に異年齢
交流の場を設けている。ひとりっ子が多いことが、異年齢交流がしづらい背景にある。
●人との関わり合いが下手で面倒くさいと感じている子どもが増えている。空気が読めな い、相手への気遣いがない、コミュニケーション能力が高くないと子どもたち同士でう
まく遊べない。親の人間関係づくりが反映している部分も大きい。
●挑戦しようという気持ちが乏しい。失敗を恐れる。子どもの数が少ないことによるので
はないか。また子どもの数が少ないから親が大事にしすぎて失敗させたくないという気
持ちが反映しているのではないか。
●危険な体験がしにくい環境である。過保護。
●家庭でも学校でもいい子を演じている。学童やあそべえで本当の自分をさらけ出してい
る。親と接する時間が少なくなったのが理由ではないか。愛情をもらえる時間をいい子 で演じて、悪いところを見せないようにしている。
(理想的な放課後の居場所)
●家庭や学校で本来の自分を出せる場所が必要である。いろいろな体験ができて、自分を
受け入れてくれる場所。ただし大人があまり状況を整えないことが重要である。
【4グループ】
●今の子どもは昔のように時間を忘れて遊びほうけることがない。家庭では管理され、禁 止事項が多いなど、縛られていることで指示待ちになり、自分の頭で考えずに大人が決
めた枠組みの中の正しいことしかしない、責任はとらない、といった子どもが多いので
はないか。
●学校でもない家庭でもない子どもにとってよい居場所はどこか。学校も家庭も建前の世
な存在。「おばあちゃん」みたいな存在が必要である。父親にも母親にも学校の先生に も言えないことをおばあちゃんだったら聞いてくれる。そのような機能が求められてい
る。
●大人がすべて決めてはいけない。自分で判断して自分で責任をとれる自由な環境が大事
である。
●経験できる、そして人との出会いがある場、そういった中で人との調整能力を学ぶこと ができる。
●これらのことは、あそべえ一か所で満たされるものではないが、子どもにとっての放課 後の居場所の理想ではないかと考える。
【委員長】
人間はいつもイキイキワクワクしているわけではない。今の子どもに見られるキレる子ど
もが多い、人に責任を押しつける、人の注意を聞かない、順番を待たないといったことは情
緒の安定の逆の「不安定さ」を表しているといえる。情緒の安定が図られる生活を保障する ことも重要だ。
5 その他
(1)次回会議の進め方について
【委員長】
次回は理想的な放課後の居場所とするためのあそべえなどにおけるスタッフの人の話、お
金の話など、より具体的な内容まで踏み込みたい。この協議会は原則公開としているが、率
直に意見を交わしたいということで次回は非公開で開催したい。委員の皆様の了解を得たい がどうか。
【委員】
非公開の場合、議事録はどのような扱いになるか。 【事務局】
予算の細部に関わること、組合交渉事項などを含めて事務局で整理した上で原則公開とし たい。
≪次回非公開で実施することについて、一同了承≫
【事務局】
次回日程は次のとおり。
第8回 平成 23 年7月7日(木) 午後7時~ かたらいの道市民スペース