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事務管理の状況について 平成18年3月30日 堺市監査委員公表 第15号 堺市

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(1)

Ⅲ 事業管理の状況について

1 委託事業

当病院においても、他の自治体病院と同様に業務効率化と支出削減を目的として、

次のような業務が外部委託されている。

医事、給食、物流管理、設備運転・監視、警備、清掃、電算運営管理、

看護補助、医療機器保守、経営コンサルティングほか

これらの委託業務に関して、平成 16 年度委託料が相対的に多額なものを中心に、そ

の契約形態、契約額の根拠、また検収の実施状況について、関連証憑の閲覧と病院担

当者に対する質問等により調査を実施した。合わせて、実態としてはリース契約に該

当する医療機器や電子カルテの賃借契約についても調査した。

まず、契約形態であるが、主として医事、給食に係る委託契約については、3 年な

いし 5 年の契約継続を前提とした指名競争入札が多く行われている。一旦落札・契約

した業者は、よほどの不手際がない限り、予め定められた期間、競争手続をすること

なく、単年度契約を繰り返して業務を受託している。このような競争形態は、法令等

に定められたものではないが、病院業務の継続的安定性を重視し、また業務コストを

削減するために採用されている。

このように競争が制限された契約について、価格が十分に検討され、効率化が図ら

れているかどうかが問題となる。制度的には、支出原因契約の価格上限として予定価

格が設定され、原則として、この範囲内での最低価格による申込みをした者が契約の

相手方とされる。そこで、効率化を果たすための指標として予定価格が十分に検討さ

れ機能しているのかという観点から、予定価格の積算根拠について調査した。

その結果、複数業者を対象とした市場調査や、過年度契約額を参考にするなどして

予定価格を算定し、効率化に資する運用に努められていることが確認された。但し、

当初積算された価額が実勢と乖離しているため補正して予定価格とされているが、そ

の補正率の根拠が不明確なものや、予定価格そのものの積算過程が文書化ないし保存

(2)

<検出事項>

① 外部委託により業務の効率化を推進するためには、予定価格を経済合理的に積算し、

意味あるものとして活用することが有効である。少なくとも、予定価格をどのように

導き出したのか、その過程は漏れなく文書化し、事後に検証可能な状態にして説明可

能性を確保しておくことが必須である。その上で、積算の精度を向上させることが望

まれる。

② 一定規模以上の器機購入や賃借契約に際しては、投資の経済計算を徹底する必要が

ある。すなわち、事後の実績計算を実施して事前の仮定計算と比較し、損益と資金収

支に与えるインパクトを把握することにより、投資意思決定を評価する仕組みを整え

られるべきである。

2 医事業務

(1)レセプト管理

診療報酬請求の根拠となるレセプト情報は、全て医事システムに登録・管理されて

おり、審査支払機関に対しても電子媒体によりレセプトを提出している。同時に、何

らかの理由で請求できずに留め置いている、いわゆる保留レセプトについても、医事

システム上に保留登録を行い、網羅的に管理できるようになっている。

平成 17 年 10 月時点で出力された保留リストを通覧したところ、最も長期に保留さ

れているレセプトは平成 17 年 3 月診療分であった。

<検出事項>

① 保留となるのは、公費申請中や生活保護医療券未到着を原因とするものが大半であ

るとのことであるが、これらの保留原因もデータ登録して実績を把握しておくことが

(3)

(2)未収金管理

平成 16 年度末における病院事業貸借対照表によれば、未収金残高は総額 1, 631 百万

円である。このうち 1, 430 百万円は保険者に対する診療報酬債権である。一方、患者

個人に対する債権(私費債権)残高は 145 百万円であった。

保険者に対する債権は、レセプトに基づく請求と、それに対する審査支払機関から

の返戻・査定を経て、診察月の翌々月に入金するのが大半である。

私費診療報酬は現金収納が原則であるが、私費債権残高は、平成 10 年度から平成

15 年度発生分が 73 百万円あり、生活困窮等を理由とするものが多い。但し、未収金

の全てが未回収のまま不納欠損として貸倒れてしまうわけではない。当病院では、未

収金の発生・滞留状況に応じて、支払予定・支払計画の聴取を行い、公費負担制度の

利用の勧奨や、電話督促や訪問督促を行うなどして回収に努め、またその状況を管理

簿にまとめている。この結果、平成 12 年度から平成 16 年度までの不納欠損は年平均

9 百万円余りとなっており、年間の医業収益が 90 億円強であることを勘案すれば、相

対的に多額という水準ではない。

なお、平成 17 年 9 月末現在の平成 17 年 3 月以前発生の未収金残高の状況は次のと

おりである。

(未収金残高の状況)

(平成 17 年 9 月末現在)

発生年度 件数(件) 金額(千円)

H16 1,269 23,870 H15 1,173 27,022 H14 688 18,097 H13 852 11,612 H12 713 13,552

H11 54 1,999

H10 5 25

合計 4,754 96,180

(4)

3 医薬品・材料管理

(1)医薬品管理

医薬品在庫は薬剤科でコンピュータ管理しており、発注点(品目ごとに予め設定し

ている一定の在庫水準)を切った段階で週 3 回医薬品卸会社へデータ送信により発注

している。

倉庫の在庫量は1週間程度を目安にしており、病棟在庫は定数管理を行っており使

用分を定期的に補充している。

常備薬は 1, 200 品目程度であり、年 9 回の薬事委員会で品目の見直し等を行い、不

必要に品目が増加しないよう注意を払っている。後発品の採用率は品目数で 5%以下

であるが、今後、品質の確認がとれ次第、採用品目を増やしていく計画である。

薬品使用効率(薬剤料収入を医薬品費で割ったもの)が 121. 4%と大阪市立を除く府

下 18 病院の平均値 112. 2%と比べ 9. 2%高くなっており、納入価格の交渉は効果的に行

われているものと考える。

<検出事項>

① 医薬品の払出数量(使用量)と保険請求数量とが照合されていない。オーダリング・

システムを使用しているため、オーダー入力が正確な限り保険請求漏れは生じないが、

入力ミス・破損・紛失等により両者に差異が生じる可能性がある。高額なもの・使用

頻度の高いもの等に関しては定期的に両者を照合し、差異が大きいようであれば原因

分析の上、業務フロー等の見直しを行い、医薬品の効率的使用に努める必要がある。

② 病棟等薬剤科倉庫外に置いてある医薬品在庫が、決算書上、簿外在庫となっており

棚卸資産として在庫計上されていない。適切な財務数値を把握するために、薬剤科倉

(5)

(2)材料管理

診療材料は、物品管理室が統括管理している。物品倉庫及び各診療科・棟ごとに現

品在庫があり、原則的に定数補充方式により週 2 回補充している。物品倉庫に在庫が

ないもの又は診療材料マスターに登録がないもので現場から要請があったものについ

ては、物品管理室から業者に毎日発注している。

定数については、頻繁に見直しが行なわれている。また、診療材料の発注、受領に

ついては、十分な管理が行なわれている。

但し、物品倉庫の棚卸は年 2 回行なわれているが、棚卸減耗があった場合の補填責

任が業者側にあることもあり、完全に業者任せになっている。実際には、理論在庫と

棚卸在庫との間に不照合があるということである。

診療在庫の平成 17 年 3 月時点での不動在庫(180 日以上動きのないもの)の状況は、

次のとおりである。

(診療材料の不動在庫リスト)

不動日数 物品件数(件) 在庫数(個) 在庫金額(千円)

180∼365 日 56 614 1,147 1 年以上 34 1,278 707 1 年 6 ヶ月以上 21 1,522 317 2 年以上 37 642 798

合 計 148 4,056 2,971

不動在庫については、毎年度末に業者が 180 日以上動きのないもののうち、品質劣

化や期限切れなどの問題が生じそうなものを一覧表に書き出し、担当医師に配付し、

使用予定等を確認している。

<検出事項>

① 物品倉庫の棚卸については、在庫の一次的な管理責任は病院側にあるため、業者か

参照

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