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法政試験解答例(後期) 講義ノート(法政2017年度) 福川賢治のホームページ

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(1)

入門物理学

B

試験解説・解答例

(2018/1/18,

担当

:

福川

)

注意事項

1. 試験時間は授業の終了時刻までとします (12 時 40 分 [2 時限目] あるいは 15時 [3

時限目]まで)。

2. 計算問題は途中計算がある場合は、過程も含めて書いてください。単位がある量は

単位もつけてください。途中までしか書けていなくても、部分点は出すので、諦め

ずに答えてください。

3. 持ち込み可能なものは、自筆資料と電卓です。

4. 授業内に話した通り、不正行為は厳禁です。もしトイレに行きたい、答案用紙が足

りないなどの場合は、私に声をかけてください。

以下問題

I (1)から (7) までの様々な現象(A群) は光のどの性質(B群)と最も関係が深いか。(ア)

から(オ) までの記号で答えなさい (3点 × 7 = 21 点) 。

(A 群)

(1) 万華鏡は鏡を組み合わせることによって、綺麗な模様が見えるように作られている。

(2) ダイヤモンドは、多数の面ができるようにカットすると、光り輝いて見える。

(3) 昼の空は青く、夕焼けは赤い。

(4) 水中にある物体が浮き上がって見える。

(5) CD は色づいて見えるが、その色が見る方向によって変わる。

(6) 虹は光の色が何色かに分かれて見える。

(7) 近視の人は凹レンズのメガネをかける。

(B 群)

(ア) 全反射 (イ) 干渉 (ウ)屈折 (エ) 分散 (オ) 反射 (カ)散乱

[解答] (1) オ (2) ア (3) カ (4) ウ (5) イ (6) エ (7) ウ

反射については第2回目の、全反射については第3回目の講義を参照してください。全反

(2)

水平に入射した光が屈折を起こさずに反射する現象なので、屈折と関係がある現象です。

確認しておきましょう。 (4) はほとんどの人が正解していました (正答率90 %)。屈折及

びそのレンズへの応用については、練習問題並びに第3・4回目の講義ノートを、分散・

散乱については第 4 回目の講義ノートを、波の干渉による構造色については第 7 回目の

講義ノートを参照してください。(5) [波の干渉による構造色] は少し難しかったのか、正

解率が良くなかったです (35 %)。

II 次の会話は SF 小説好きの高校生 S と大学の物理学科に通う P の光の性質について

の会話である。Sは最近波の単元を習っている。この会話について、続く問いに答えなさ

い。(49 点)

S:「“世の中は、 ア

四元素 とゲージ粒子から成っている。”... 。この小説さっきからわか

らない単語だらけなんだけど。「ゲージ粒子」って何か知ってる?」

P:「ゲージ粒子っていうのは力を伝える粒子のことだね。一番わかりやすい例でいうと、

電磁気力を伝える光のことだよ。」

S:「えー、光って粒子だったの。僕は最近波だって聞いたけど。」

P: 「教科書の後ろのページにはちゃんと粒子としての性質も載ってるよ。光が波か粒子

かという問題は長い問題で、もともとニュートンが粒子だと唱えたんだ。一方光が波だと

主張したのが [ A ] で、波としての反射・屈折を説明しようとして、波の伝わり方の

原理として、[ A ] の原理を唱えたよ。」

S: 「そういえば授業の時、そんなこと言ってたかなぁ。そういえば、昨日の物理の授業

で、

イ[ B ]

の実験 は大切だから覚えておくようにって先生が言っていたよ。」

P:「これは光の波動説を復活させた実験だね。図1のように光をスリットに通して [ a

] させた後、2 つの [ a ] した光の [ b ] を見るんだ。光の粒子説と波動説の大き

な違いは光が屈折する時の光速の違いにあるんだ。フーコーが水中での光速を測ったこと

で、波動説が確立したよ。」

S:「何か難しいね。もっと面白い話ないの?」

P: 「[ B ] の実験は光の色を分ける実験でもある。光の色を波長順に並べて書いたも

のを [ c ]と呼ぶよ。実は光の色は原子中の電子が持つエネルギーと関係しているん

だ。[ C ]が水素原子のモデルを作ってそれを説明したよ。」

S:「それって、何が楽しいの?」

P:「太陽光は全ての色を含むように見えるけど、[ c ]を見ると[ D ] 線と呼ば

れる暗線がいっぱいあるんだ。その光の波長は、太陽ガスに含まれている元素が吸収して

しまって、地球には届かない。つまり、暗線を見ればどんな元素がいるかわかるんだ。化

(3)

現れているんだ。」

S:「あの時はただ綺麗だとしか思わなかったけど。」

P: 「[ E ] 効果という現象があるだろう。救急車のサイレンの音がはじめ高くなっ

て、遠くなると低くなる。低くなるということは波長が伸びて、周波数が低くなるんだ。

それと同じことが光でも起こる。[ D ]線を調べると、遠い銀河団ほど波長が伸びて

いた、ということは速く遠ざかっている。

ウこれは宇宙の膨張を表していて、[ F ]

の法則と呼ばれている。」

S:「何か壮大な話になってきたね。」

P: 「まあ、結局いろんなとこが繋がっているということかな。あ、遅いからそろそろ帰

るわ。」

S:「じゃあ、また面白い話を聞かせてね。

図 1: [ B ]の実験の原理図

(1) 空欄 A からF に入る人名を答えなさい。 (2 点 × 6 = 12点)

(2) 空欄 a, b, dの現象、また cの名前を答えなさい。 (2点 × 4 = 8 点)

(3) 下線部 ア について次の問いに答えなさい。 (4 + 2 + 3 = 9 点)

(i)四元素とは何か。全て答えなさい。

(ii) 四元素説は姿を変えて中世の化学として生き残った。それは何か。漢字三文字で答え

なさい。

(iii) (ii) の答えは化学革命を成し遂げた人物によって最終的に否定された。その人物の業

績 でないもの を ⃝ ∼1 ⃝4 から 1つ選び記号で答えなさい。

1

⃝ 33元素のリストアップ ⃝2 フロギストン説

3

⃝ 質量保存の法則 ⃝4 酸素を用いた燃焼理論

(4) 下線部 イ について以下の質問に答えなさい。(5 + 7 = 12 点)

入射光として波長 λ= 500 nm = 0.00050 mm = 5.0×10−

7

(4)

(i)この光のエネルギーE =hν は何eVか。ただし、波の基本式はc=λν で与えられる。

また、光速は c= 3.0×10

8

m/s, プランク定数はh= 6.6×10−

34

J·s, 1 [eV] = 1.6×10−19 [J] としなさい。

桁数の計算には、指数法則 10

a

×10b

= 10a+b

, 10

a

10b = 10 ab

が役立つ。

(ii) 図 1 でスクリーンの距離を OQ = L = 1 m, スリットの間隔 S1S2 =d = 0.2 mm と

する。また、点O からスクリーン上の別の点Pまでの距離を OP =x とすると、2つの

スリットから点 P までの距離の差は |S1P −S2P|≒ x

d

L と近似できることが知られてい

る。中心 O に 1 番近い暗線と2 番目に近い暗線はそれぞれスクリーンの中心 Oからど

の距離にできるだろうか。

(5) 下線部 ウ はどういうことか、簡潔に説明しなさい。(8点)

[解答例]

(1) A. ホイヘンス B. ヤング C. (ニールス・)ボーア D. フラウンホーファー

E. ドップラー F. ハッブル 

(2) a. 回折 b. 干渉 c. (光の) スペクトル d. 炎色反応

(3) (i) 火・土・空気・水 (ii) 錬金術 (iii) 2⃝

(4) (i) 波の基本式を用いると、光の振動数 ν は

ν = c

λ =

3.0×108 [m/s]

5.0×10−7 [m] = 6.0×10 14

[Hz].

したがって、求めるエネルギーは

E = hν = (6.6×10−34 [J·s])×(6.0×1014 [Hz])

= (6.6×6.0)10−34+14 = 39.6×10−20 [J]

= 3.96×10−19 [J] = 3.96×10 −19

1.6×10−19 [eV] = 2

.475 [eV] .

(ii) 中心 O から n 番目に近い暗線がOP = xn の場所にできるとする。また光の波長を

λ とすると、一番目の暗線は |S1P −S2P|≒x1

d L =

1

2λ, 二番目の暗線は |S1P −S2P|≒

x2

d L =

3

2λ,となる点Pにできる (S1 と S2 を波源とする二つの波の位相が逆位相となっ

て弱めあう条件)。したがって、x1 =

L

2dλ, x2 = L

3dλ となる。

ここに、d = 0.2 mm, L = 1 m = 1000 mm, λ = 0.0005 mm を入れて計算を行うと、

(5)

(5) 地球は宇宙上で特別な点でないとすると、地球からあらゆる銀河が遠ざかっていると

いうことは、あらゆる銀河がお互いに遠ざかっていることを意味する。更にこのことは、

宇宙空間自体が一様に膨張していることを意味している(定規の目盛りが互いに伸びてい

るところを想像すれば良い)。

[解説]

(1) 会話文中のヒントから、人物名がついている用語等について答える問題。E のドップ

ラー効果は日常知られているところからか、よくできていました (85 %)。また、ヤング

の実験も強調した甲斐があって、6割程度の人が正解していました。一方 Cのニールス・

ボーアは壊滅的でした。最終回に話したので、学習がそこまで追いつかなかったのでしょ

うか・・・。アボガドロという誤答が何人かありました。アボガドロの発明は、H2 や O2 の

ような同じ元素からなる分子を考えたことです。

(3) 第 11回目の講義の内容からの出題。

(ii) 錬金術の錬は金偏であることに注意 (錬金術は金属に関係したものでしたね?)。練習

の練を書いている人が何人かいました。

(iii) 化学革命を起こした人はラボアジェでした。ラボアジェはフロギストン説を否定する

ことによって、酸素による燃焼理論に到達しました。その際に、質量保存の法則が重要な

役割を果たしていたのでした(ものが酸素と結合して燃焼する時、ものの質量は増えるが

その分空気の質量は減る)。

(4) (i) 第 13回目に配布した練習問題からの出題。ある程度桁数の計算に慣れている人も

いればいない人も居ました。桁数の計算に慣れるためには、簡単な例で何回か(5 回くら

いでOK)やってみることです。

大問III,IVでは自由に記述して良いが、参考にした文献があれば引用元を記しなさい。

III (1) Albert Einstein が特殊相対性理論を構築する際に、元にした原理は 2 つあるが、

それは何か。2つとも、その内容を含めて答えなさい。 (5点)

(2) (1) で答えた原理から、直感的に奇妙な現象が色々と起こるが、相対性理論ではどの

(6)

[解説]

(1) 光速度不変の原理: 真空中の光速度は全ての等速度運動している空間で等しい。

相対性原理: 全ての等速度で運動する空間では、物理法則は同じであるべき。

(2) 同時という概念が人によって異なること、速度の合成について触れている人がほとん

どでした。難しいところでは、サニャック効果と呼ばれる、一般相対性理論から出てくる

効果(回転する座標系で、回転方向に沿って光が 1周する時間と逆方向に 1周する時間が

異なる)というところをあげていた人も居ました。

IV Ernest Rutherford の原子・原子核物理学上の貢献とは、どのようなものか簡潔に答

えなさい。(20 点)

[解説]

色々ありすぎて書ききれないのですが、α 線と β 線の発見、γ 線が電磁波であることの

実証、「半減期」の概念の提唱と放射線を利用した年代測定、放射性元素変換説の提唱、

中心の小さな原子核と電子からなる原子模型 (太陽系型原子核模型)、陽子の発見、中性

子と重陽子の存在の予言が有名です。これらの業績から Rutherford は「原子核物理学の

父」と呼ばれます。また、ニールス・ボーアや、ジェームス・チャドウィック (中性子の

発見者)、ハンス・ガイガー (放射性計数機の発明者)等多くの人物を指導したことでも有

名です。その貢献の様子をある程度詳しく書いた答案には高評価を与えました。

V. (ボーナス問題) (10 点)

講義を受けて、興味を持ったこと、話してほしかったことなどがあれば自由に記しなさ

い。

[解説・後期のまとめ]

ペットボトルで光の散乱の実験を見せましたが(コロイド入りのペットボトルに懐中電灯

を上から当てると光が青くなり横から当てると、やや赤みがかった光になる)、それが好

評だったようです。あとは人間の眼に関係してメガネの問題や、今年新しく取り入れた共

鳴の問題など、いくつか今年取り入れたものが好評だったのはやった甲斐がありました。

もっと実験を増やすべきというのはもっともな指摘ですが、予算と道具が限られているの

で、頭を使わないといけないところです (シミュレーションはやろうと思えばできるとは

思います)。

一方相対性理論は難しいという声は多かったです。相対性理論は 11 月の約 3 周にわ

(7)

メージ (ct 軸とx 軸の傾き) が理解できれば、まあこの講義の目的は達したと言えます。

E =mc2

の話は理論物理のさわりの話であり、素粒子・原子核物理では非常に重要な式

なのですが、少し難しいのでノート的な形にして、授業では触れずにノートを配ったり

した方が良かったのかもしれません(単純にノートを作るのをサボった面もあるのですが

· · ·)。授業の難易度としては啓発書と専門書の中間程度だったと思います。理論的には、

本当は電磁気学の話をしないといけないのですが、その話は 1 年くらいかかるのでして

いません。

元素についての質問がありましたが、原子核は陽子が作る + 電気によって生じる反発

力と、核力 (中性子-中性子、陽子-陽子、陽子-中性子の間に働きます)の引力のバランス

でできるかどうかきまります。核力は中性子-陽子が一番強く引きあうので、軽い元素で

は陽子数と中性子数はほぼ等しいのですが、重元素ではクーロン力を抑え込むために中性

子の数が陽子より大きくなっていきますが、原子核の不安定性も増大してくることになり

ます。

また別の理由ということですが、いわゆる電子と原子核という意味での元素はボーア模

型を信じると、137 番まで存在しうるということになります(一番深い軌道である 1s軌道

にある電子の速度が光の速度を越えない限界)。より正確には、原子核を点ではなく、有限

のサイズを持った粒子として考え、Dirac方程式と呼ばれる相対性理論を考慮した量子力

学の方程式を解くことになります。ワルター・グライナーといった原子核物理学者によっ

て 173 番元素まで存在することが予言されています。一番深い軌道である1s 電子軌道の

エネルギーが非常に小さくなるということで1s 軌道に空きがあれば、電子とその反粒子

である陽電子がペアで生成されるということから、そう予言されています。

放射線や原発問題について話してほしかったという声も複数人からありました。これに

ついては私はあまり詳しくなく、個人的に研究が必要な分野です(原子核物理を専門にし

ているにも関わらず不勉強ですが)。この試験でも出しましたが、可視光や赤外線領域の

光のエネルギーは1 eV (電子ボルト) 程度なのですが、原子核から出るγ 線は大体MeV

(mega electron volts、百万電子ボルト)単位のエネルギーです。ということは、原子核の

ような強くコンパクトに結びついている物質はそれだけ多くのエネルギーをやりとりして

いるということになり、これが危険性の源になります。自然放射線に対しては、生物はあ

る程度自然に排出する仕組みを備えているのですが、人工放射線の場合はそうではなく、

体内に滞留するのでより危険性が高まることになります。私も大学 4 年生の時、放射性

同位元素を扱う実験を行ったことがあるのですが、放射性同位元素は不必要なことがない

限り持ち出さず、鍵をかけて保管ということが原則だったはずです。

放射線の過酷事故として有名なのは、スリーマイル (1979 年)、チェルノブイリ (1986

年)、東海村JCO 原発事故(1999年)、福島原発事故(2011年)等です。後は広島・長崎・

(8)

国内で初めて事故による被曝の死亡者を出したことで有名で、死因は放射線による染色体

破壊が原因でした。一度に放射線を浴びるよりも低線量被曝の方が危険性が少ないと言わ

れます。

チェルノブイリ原発事故で、原発によって明らかに増えたとされるのは小児甲状腺癌の

みであったと言われます(これも一般には過小評価であると主張する人もいます) 。健康

被害の評価という点においては、放射線をほぼ浴びていないと考えられる人 (おそらく外

国の方)と、放射線をある程度浴びている人(震災当時に関東・東北にいた方)の比較が必

要と考えられます。ただし、小児甲状腺癌は被曝していない状態では発生することが非常

に稀なガンであるため、被曝により何倍リスクが増したかというのは、統計的にも非常に

難しい問題であるように思われます。大規模な調査をコストをかけてやるのかどうかとい

う問題や、結果の不定性が問題としてあげられます。ネット等で確認する限り、2016 年

3 月の時点では、「影響がない」というのが福島県の「県民健康調査検討委員会」の解答

のようですが、これは「統計ではっきりと言えるほどのデータがない」と解釈すべきであ

り、実際には極めて疑わしく思います。取りうる対策というのは、その土地に住み続ける

限りほぼないというのが現状ではないかと思うのですが(そこがまた苛だたしいところで

はありますが)、食事や飲料、あるいは土壌等に気をつけ放射線を浴びないようにするし

かないのではと思います。

いずれにせよ、原発問題は長期的な追跡が必要な問題であると考えられ、今後多数のこ

とが明らかになることが期待されます。一度爆発した程度で、非常に多様な影響を及ぼし

ているのですから、再生エネルギーの普及と原発の廃炉 (といってもこれも非常に困難な

ものです)が喫緊の課題であると思われます。より詳しく知りたい方は、岩波科学ライブ

ラリーから出ている牧野淳一郎氏の「原発事故と科学的方法」、「被曝評価と科学的方法」

などが問題の概観には良いでしょう。

試験の回を含め全部で 15 回の授業を行い、木曜 2 限はのべ 182 人、木曜 3 限はのべ

73人の学生が出席しました。ありがとうございました。1月18日に行われた試験は素点

で平均点は 62.1 点、評点 73.7 点でした。最高点の方は評点 97点でした。評点 60 点以

上の人が合格となります。

最後に授業全体について、私自身の課題について述べます。後期は、古典から現代まで

を貫く物理学の一つのキーワードの一つである「光」について光学、相対性理論、量子論

を通じて、周期表の構造までを解説しました。一部自然哲学と呼ばれる、物理と化学が未

分化の時代のことも話しました (今は化学で習うと思います) 。前期も合わせますと、新

書 1 冊半分くらいの講義の内容だったと思います。物理学はまだまだ他にもたくさんあ

るわけで、あくまで一つの物理学の理解と思っていただけると良いかと思います。たとえ

ば古典物理として重要な熱力学や電磁気学などはほとんど触れていませんし、工学やエネ

(9)

そういった学問に興味のある方は別の方の物理系の授業を受けられても良いかもしれま

せん。

レンズのところと相対性理論の3回目は、物理学的には重要なところですが少し詳細に

入りすぎている感じもするので、再考の余地があったところかと思います。個人的には放

射能の話や原子核物理の話をしたほうがよかったかもしれません。今年は演習問題を 15

題ほどやってみましたが、原子説のところではやや話が単調になってしまったので、もう

少し頭を使って問題を作るべきだったのかもしれません。今年、昨年のノートを改訂して

ようやく表に出して恥ずかしくないものができたかと思いますが、もう少し課題はありそ

うです。

この授業を最後までついてこられた方はかなりの力がついたはずです。授業担当者とし

ては、この授業をきっかけとして、理系科目に興味を持っていただけたなら、これ以上の

喜びはありません。 参考書としては第 1 回目のスライドに粗方列挙しましたが、講談

社ブルーバックスから

南部陽一郎「クォーク」 (原子核・素粒子物理学に興味のある人向け)

ケネス・フォード 「量子的世界像 101 の新知識」

等の書籍が出ています。最初の本は、この講義で話したことの続き (以上のものですが)

として楽しめると思いますし、2つ目の本はこの講義の非常に良い復習とさらなる発展に

役立つでしょう。大多数の皆さんにとっては、人生はまだ序盤戦を終えたところと言って

良いでしょう。一つの人生の楽しみとして、物質の存在というものの文化について思いを

馳せることも悪くないと思います。

最後に、絶えず私を温かく激励してくださった方々、つまりこの授業を受講した皆さ

ん、法政大学の皆様、この授業の話を興味深く聞いてくださった私の本務先である工学院

大学の皆様、共同研究者の皆様、HPを訪問してくださった皆様、私の家族に感謝申し上

げ、ひとまず筆をおきたいと思います。

参照

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教職員用 平均点 保護者用 平均点 生徒用 平均点.