No.8 物理 II 演習 月 日 2– 科 番 / 名前
1 (磁気と電気の対応) 静電気力と同じように磁気力に関するクーロンの法則を考える場合,電気に関す る次の語句について,対応する磁気に関する語句を答えよ.
(1) 電荷 (2) 電気量 (3) 電場 (4) 電気力線
2 (磁性体) 磁性体について,次の問いに答えよ. (1) 強磁性体の特徴を説明し,物質の例を挙げよ. (2) 常磁性体の特徴を説明し,物質の例を挙げよ. (3) 反磁性体の特徴を説明し,物質の例を挙げよ.
(4) 物質 Fe,Cu,Al,Ni,Co を,その磁性で分類せよ(常温常圧で考える).
3 (電流が作る磁場) 以下の電流が作る磁場を表す公式(教科書第3章2節)について,何がどこに作る 磁場かを,磁場の向き,N とn の意味も含めて説明せよ.
(1) H = I
2πr (2) H = N
I
2r (3) H = nI
4 (磁石が作る磁場:磁場の合成) 真空中に長さr [m]の棒磁石を置き,そのN極の位置を A,S 極の位 置をBとする.棒磁石の磁極の磁気量がm[Wb](>0) のとき,次の各問いに答えよ.ただし,A か らB に向かう向きを正として,解答にはその符号も含めること.また,真空中での磁気力に関するクー ロンの法則の比例定数はkmとして計算せよ.(ただし,三角関数にはその値を入れて計算し,答に三角 関数を残さないこと.)
(1) AB を2:1 に外分する点(直線AB上で,A から 2r,B から r の距離にある点)における磁場はいく らか.
(2) 三角形 ABCが正三角形になるような位置を Cとして,Cの位置での磁場はいくらか. (3) 三角形ABDが∠A = ∠B = π
4 [rad]の三角形になるような位置をD とすると,Dでの磁場はいくらか. 5 (電流が作る磁場:磁場の合成)3次元空間で x 軸上の2点A (1,0,0),B (-1,0,0)の位置に長い導線を
置き,どちらも z 軸の正の向きに電流I [A] を流す(I >0).このとき,点C (0,√3,0) の位置におけ る磁場を考える.ただし,座標のとり方は,y 軸の正の方向を向いて立った時,右方向にx 軸の正の方 向,上方向に z軸の正の方向が来るようにとり(右手系),長さの単位はm である.
(1) A を通る電流が Cの位置に作る磁場の大きさ(絶対値)を求めよ.
(2) Aを通る電流がCの位置に作る磁場について,3次元磁場ベクトルの成分(H1x, H1y, H1z)を全て答えよ. (3) 2本の電流がCの位置に作る磁場について,3次元磁場ベクトルの成分(Hx, Hy, Hz)を全て答えよ. (4) Bの電流を逆向きにすると,2本の電流が Cの位置に作る磁場はどうなるか.ベクトルの成分で答えよ.
✲
✻
x y
O O
A
B
C
z 軸は紙面垂直表向き
————————— 解答 1 ————————— (1) 磁極または磁荷.(ただし,電荷と違って,N極だけ
やS 極だけの単磁極は存在しないことに注意.) (2) 磁気量(または磁荷).
(3) 磁場 (4) 磁力線
————————— 解答 2 —————————
(1) 磁場の向きに強く磁化される物質.鉄やニッケル. (2) 磁場の向きに弱く磁化される物質.アルミニウム. (3) 磁場と反対向きに弱く磁化される物質.銅. (4) 強磁性体:Fe,Ni,Co.
常磁性体:Al.反磁性体:Cu. [解説]
室温で強磁性を示す単体の物質は少ない.ここであげ たものだけ覚えておけばよい.このとき,Fe,Co,Niが 周期表のどこに位置しているかを確かめておけば覚えや すい.これらが周期表上で並んでいるのは偶然ではない
(強磁性と電子配置には深い関わりがある).
————————— 解答 3 —————————
(1) 直線電流が,電流から距離r だけ離れた場所に作る 磁場.
(2) 半径 r でN 回巻きの円形電流が,その中心に作る 磁場.
(3) 単位長さあたり n 回巻きのソレノイドが,その内 部に作る磁場.
————————— 解答 4 —————————
(1) −km3m4r2 [N/Wb] (2) km
m
r2 [N/Wb] (3) km2
√2m
r2 [N/Wb] [解説]
次の手順 [1–4]で計算できる.(z 成分は0 である.) [1] 磁気に関するクーロンの法則より,それぞれの磁極が 作る磁場の大きさを求める.
HA,HB [2] それぞれの磁場を成分分解する.
(HAcos α, HAsin α)(HBcos β, HBsin β) [3] それぞれの磁場を成分ごとに足す.
(HAx+ HBx, HAy+ HBy)
[4] 三平方の定理により,磁場の大きさを求める. H=√Hx2+ Hy2
————————— 解答 5 —————————
(1) I
4π [A/m] (2)
(
−
√3I 8π , −
I 8π,0
) [A/m]
(3) (
−
√3I 4π ,0, 0
) [A/m] (4)
( 0, − I
4π,0 )
[A/m] [解説]
Aの電流が作る磁場の強さは, H1 = I
2πr = I 2π × 2 =
I 4π
図をかいて磁場の向きを考えると,A の電流が作る磁 場は次のようになる(成分分解).
A
C
B
H1 H1x
60° 30° 30°
x
y
C を通る磁力線
磁場は 接線の
方向に H1y
H1x= −H1cosπ 6 = −
√3I
8π (x 軸の負方向) H1y= −H1sinπ
6 = − I
8π(y 軸の負方向)
同様にしてBの電流が作る磁場(大きさはAと同じ) の成分を考えると,次のようになる.
H2x= −H2cosπ 6 = −
√3I
8π (x 軸の負方向) H2y= H2sinπ
6 = I
8π(y 軸の正方向) H1 とH2 を足し合わせて,
Hx= H1x+ H2x= −
√3I 4π Hy = H1y+ H2y= 0
Bの電流を逆向きにするとH2 の向きが逆になるので 符号を逆にする.
H2x′ =
√3I 8π H2y′ = − I 8π H1 とH2′ を足し合わせて,
Hx′ = H1x+ H2x′ = 0 Hy′ = H1y+ H2y′ = − I
4π