ポイントチェック
⑴ 混合物と純物質
⒜ 混合物……2種類以上の純物質が混合したもので,混合の割合により性質(融点や沸点,密 度など)が変化する。
例 海水(水,塩化ナトリウムなど),
空気(窒素,酸素,アルゴンなど),塩酸(塩化水素と水) 牛乳(水,糖類,脂質,タンパク質など)
アンモニア水(水,アンモニア)など
混合物から純物質を取り出す操作を(ア )という。
⒝ 純物質……1種類の物質だけでできている。性質(融点や沸点,密度など)が一定である。 例 水,塩化ナトリウム,窒素,アルゴン,二酸化炭素など
⑵ 化合物と単体 純物質
(イ )……2種類以上の元素からできている物質
例 水H2O,塩化水素HCl,メタンCH4,アンモニアNH3など (ウ )……1種類のみの元素からできている物質
例 水素H2,酸素O2,窒素N2,塩素Cl2,鉄Fe,硫黄Sなど
同素体……同じ種類の元素からできていて,性質の異なる単体どうしをいう。 例 硫黄(S)…斜方硫黄S8と単斜硫黄S8とゴム状硫黄S
炭素(C)…黒鉛Cと(エ )とフラーレンC60など 酸素(O)…酸素O2と(オ )
リン(P)…赤リンPと黄リンP4
物質
混合物 純物質
化合物 単体
⑶ 混合物の分離・精製
⒜(カ ) ……不溶性の固体を含む液体中から,液体と固体を分離する方法
⒝ 再 結 晶 ……温度による溶解度の差を利用して,純度の高い結晶を得る方法
⒞(キ ) …… 不揮発性物質を溶かした溶液を加熱して液体を蒸発させ気体とし,冷却し て再び液体として分離する方法
⒟ 分 留 ……沸点の差がある液体混合物を,蒸留によって分離する方法
⒠(ク ) ……ヨウ素やナフタレンなど昇華しやすい物質を分離する方法
⒡ 抽 出 ……溶媒への溶けやすさの違いを利用して特定の物質を溶かし出す方法
⒢ クロマトグラフィー ……吸着されることによる移動速度の違いを利用して分離する方法
2.物質のなりたち
*
― 8 ― 第1章 物質の構成
⑷ 成分元素の検出
⒜ 炎色反応……以下に挙げる元素を含む化合物を無色の炎の中に入れると,その元素特有の色 の光を示す現象。
元 素 名 リチウム ナトリウム カリウム カルシウム ストロンチウム バリウム 銅
元 素 記 号 Li Na K Ca Sr Ba Cu
炎 の 色 赤 (ケ ) 赤紫 橙赤 深赤(紅) 黄緑 青緑
⒝ 沈殿生成による検出……水に溶けにくい物質が生成することを利用する。
無色の硝酸銀水溶液に塩化ナトリウムや塩化カルシウムなどの物質を加えると,白色沈殿 が生じる。これは塩化銀という白色の水に溶けにくい固体が生じたためであり,この沈殿反 応は塩素や銀の検出に用いられる。
⒞ 気体の発生による検出……燃焼や分解などで生成する気体を調べる。
① ある化合物を完全燃焼させて(コ )が発生すれば,炭素の存在が確認できる。 また,完全燃焼させて(サ )が生成すれば,水素の存在が確認できる。
② 燃焼で発生した気体を石灰水(水酸化カルシウムの飽和水溶液)に通じると白濁した。 これは,炭酸カルシウムの白色沈殿が生じたためである。このことから,気体には
(コ )が含まれていたことが確認でき,化合物の成分元素として炭素が含ま れていることがわかる。
③ 燃焼で生成した液体を白色の無水硫酸銅(Ⅱ)に加えると,青色になった。このことか ら,液体は(サ )であることが確認でき,化合物の成分元素として水素が含 まれていることがわかる。
■解答 ア.分離 イ.化合物 ウ.単体 エ.ダイヤモンドC オ.オゾンO3
カ.ろ過 キ.蒸留 ク.昇華(法) ケ.黄 コ.二酸化炭素 サ.水
2.物質のなりたち ― 9 ―
11.(混合物の分離)混合物の分離法には様々な方法があるが,次の⑴~⑶の分離を行うときに
最も適する①操作,②装置をそれぞれ下から選べ。
⑴ 海水から純粋な水を取り出す。
⑵ 砂の混ざった食塩水から砂を取り除く。
⑶ 砂の混ざったナフタレンからナフタレンを取り出す。
操作
ア 昇華 イ ろ過 ウ 蒸留 エ 再結晶
装置
12.(炎色反応と元素の検出)炎色反応に関する下表を完成させ,後の問いに答えよ。
元 素
炎 色
Sr
深赤(紅)
Li
ア
イ
橙赤
ウ
黄
Ba
黄緑
Cu
エ
K
赤紫
〔問〕 いま,ある1種類の化合物を溶かした水溶液がある。この水溶液を白金線につけて無色
の炎に入れると炎の色が赤紫色を示した。また,この水溶液を試験管にとり,硝酸銀水溶液を
数滴加えると白色沈殿を生じた。この化合物に含まれる元素の組み合わせとして正しいものを
選び,①~⑤の番号で答えよ。
① マグネシウムと銀 ② 塩素と銀 ③ カリウムと銀 ④ 塩素とナトリウム
⑤ カリウムと塩素
A B C
2.物質のなりたち ― 13 ―
〔標準問題〕
13.(物質の分離)食塩と石英が混じった混合物から2つの物質を分離してそれぞれ取り出すに
はどのような操作を行えばよいか。以下の分離方法のうち,必要なものを用いて50字以内で
説明せよ。
蒸留 ろ過 蒸発 分留 再結晶 昇華 クロマトグラフィー
14.(混合物の分離)次の⑴~⑺の混合物から〔 〕内の物質を取り出す方法として適当な操作
およびその原理を1つずつ選べ。
⑴ 砂を含んだヨウ素 〔ヨウ素〕 ⑵ 海水 〔水〕 ⑶ 液体空気 〔窒素〕
⑷ 砂の混じった水 〔砂〕 ⑸ 食塩水 〔食塩〕 ⑹ コーヒー豆 〔カフェイン〕
⑺ 葉緑体 〔クロロフィルa〕
(操作) ア ろ過 イ 蒸留 ウ 分留 エ 抽出 オ 蒸発 カ 昇華
キ クロマトグラフィー
(原理) ⒜ 加熱することにより,蒸発しやすい物質をすべて除き,固体だけを残す。
⒝ 加熱することにより,蒸発しやすい物質だけを気体にして分離した後,冷却
して再び液体にして取り出す。
⒞ 沸点が異なる2種以上の液体の混合物から,沸点の低い物質を取り出す。
⒟ 加熱することにより,固体から直接気体に変化しやすい物質だけを分離する。
⒠ 水への溶解性と粒子の大きさの違いを利用する。
⒡ 適当な溶媒を用いてそれに溶けやすい物質だけを溶かしだす。
⒢ 適当な溶媒に溶け出した物質が,ろ紙などに吸着する力の差などを利用する。
15.(元素の検出)Ⅰ~ⅤのA,Bの物質をそれぞれ区別する実験を行ったところ,下のア~オ
のような結果になった。これについて次の問いに答えよ。
A B
Ⅰ 水(蒸留水) 海 水
Ⅱ 水(蒸留水) エタノール
Ⅲ 食 塩 砂 糖
Ⅳ 水酸化ナトリウム水溶液 石灰水(水酸化カルシウム水溶液)
Ⅴ 塩化カルシウム水溶液 塩 酸
結果
ア.固体であるA,Bを加熱すると,Bは融けてやがて黒くなった。
イ.硝酸銀水溶液を加えるとどちらも
⒜
白い沈殿を生じた。また,Aは炎色反応で
⒝
橙赤色を示
し,Bは青色リトマス紙を赤変した。
ウ.蒸発させたところ,Bには固形物が残った。
エ.Aの炎色反応は
⒞
黄色で,BにCO
2を通すと白く濁った。
オ.沸点を測定すると,Aは100 ℃,Bは78 ℃を示した。
⑴ Ⅰ~Ⅴに該当する実験結果はどれか。ア~オの記号で答えよ。
⑵ 実験結果のうち,下線部⒜~⒞によって推定される成分元素は何か。元素記号で答えよ。
― 14 ― 第1章 物質の構成
〔解説〕⑶上部から入れると,冷却器内に冷却水が 貯まらず冷却効率が悪い。
⑷フラスコに入れる液量は
21 以下が適当である。
⑸蒸留では沸騰して出てくる蒸気を凝縮して取り出 すので,枝に流入する蒸気の温度が計れるように, 温度計の球部を枝付きフラスコの枝のつけ根の位置 にする。また,装置内部の圧力を一定に保つため三 角フラスコは密栓しない。
8.⑴ア混合物 イ分離 ウ純物質 エ単体 オ同素体 カ化合物
⑵混合物:①,④,⑤,⑥ 純物質:②,③
⑶①C ②B ③B ④B ⑤C ⑥A ⑦C ⑧A ⑨A ⑩B ⑪A
〔解説〕⑴混合物は,混合している純物質個々の物 理的性質が異なることを利用して分離できる。一方, 化合物を成分元素の単体に分けるには電気分解など によって強制的に化学変化を起こす必要がある。ダ イヤモンド,黒鉛やオゾンのように,同素体が存在 する単体は元素名以外の名称で区別する。混合物は, 混じり合った純物質の性質が失われず,混合割合に よってその性質は一定ではない。かこう岩は,見か けも不均一で,石英(SiO2),長石,雲母などの鉱 物が混ざり合い,産地によっては「御影石」と呼ば れる石材として利用されている。空気や海水,石油 など見かけは均一だが,組成はさまざまである。塩 酸は水(H2O)に気体である塩化水素(HCl)が溶 解した水溶液である。
9.①④⑤⑦
〔解説〕同素体が存在する元素として,硫黄,炭素, 酸素,リン(S,C,O,P)がよく知られている。 10.⑴アCu イP ウHe エC オSi カPb
キCl クNi ケZn コI サAu シU スMn セSn ソCr
⑵ア窒素 イリチウム ウ銀 エマグネシウム オバリウム カ水銀 キカルシウム ク鉄 ケ白金 コアルミニウム サ硫黄
シナトリウム ス臭素 セストロンチウム 11.⑴①ウ,②C ⑵①イ,②B ⑶①ア,②A
〔解説〕⑶ナフタレンは昇華性物質で,防虫剤とし て用いられている。
12.ア赤 イCa ウNa エ青緑 〔問〕⑤
〔解説〕炎色反応からK,硝酸銀水溶液で白色沈殿 を生じたことからClの存在がわかる。
13.水を加えて食塩を溶かした後,ろ過して石英 を取り出す。さらに,ろ液を蒸発皿で蒸発させて食 塩を取り出す。
〔解説〕石英は水に不溶であり,塩化ナトリウムは 水の沸点100 ℃前後では融解しない(融点801 ℃)。
14.操作 ⑴カ ⑵イ ⑶ウ ⑷ア ⑸オ ⑹エ ⑺キ
原理 ⑴d ⑵b ⑶c ⑷e ⑸a ⑹f ⑺g
※⑷は操作オ,原理aも可。
〔解説〕⑴昇華法は,ヨウ素,ナフタレン,パラジク ロロベンゼンなど昇華性物質の分離に用いられる。
⑶特に沸点の異なる2種類以上の液体混合物を蒸留 によって分離する操作を分留といい,石油や液体空 気の分離・精製に用いられる。
15.⑴Ⅰウ Ⅱオ Ⅲア Ⅳエ Ⅴイ
⑵⒜Cl ⒝Ca ⒞Na
〔解説〕ア加熱すると黒くなるのは,炭素Cを含む 砂糖である。
イ硝酸銀水溶液で白色沈澱を生じるのは塩化物イオ ン。炎色反応で橙赤色を示すのはCa。
ウ固形物が残らないのは水のみか,揮発性物質また は気体が溶けている場合である。
エ黄色の炎色反応はNa,石灰水に二酸化炭素を通 すとCaCO3の白色沈澱を生じる。
16.⑴A ⑵B ⑶B ⑷A ⑸A ⑹B ⑺B
⑻A
〔解説〕単体は固有の性質をもつ物質としての存在 であり,元素は物質の成分となる原子の種類である。 呼称に「○○ガス」「□□のかたまり」などを補っ て意味が通れば単体である。
17.⑴白い粉末の入った試験管の口を水平の位置 から少し下げる。
理由:生じた液体が熱せられた試験管の底 のほうに移動し,試験管が割れないよ うにするため。
⑵二酸化炭素,C ⑶青 ⑷H2O,H
⑸ナトリウム ⑹(ウ)
〔解説〕
<炎色反応>
炎色反応の実験を繰り返して行う際には次のような 操作を行わなければならない。炎色反応を観察した 後の白金線を,濃塩酸で洗浄する。その後,純水で すすぎ,ガスバーナーの外炎に入れ炎色を示さなく なるまで洗浄を繰り返す。これは,炎色反応が微量 の試料でも発色するためであり,注意が必要である。 炎色反応における黄色の発色は,塩化ナトリウム水 溶液の場合でもみられることから,ナトリウムNa に特有の炎色反応であることがわかる。
<沈殿生成反応>
石灰水が白濁することから,発生した気体は二酸化 炭素であり,炭素Cの存在が確認できる。同様に沈 殿生成によって確認できる元素の検出法としては, 溶液に硝酸銀水溶液を加えて白濁することを利用し
― 2 ― 解 答 編
第1章 物質の構成
1.化学と人間生活
⑴ 2種類以上の金属を融解して混ぜ合わせた金属を( )といい, 銅にスズを加えた( )や銅に亜鉛を加えた( )など がある。
⑵ 石油を原料として人工的に作られた合成樹脂を別名( )といい, 加工しやすくポリ袋に利用されている( )などがある。
2.物質のなりたち
⑴ 物質は単一の成分からなる純物質と,純物質が2種類以上混合した
( )に分類することができる。純物質はさらに( )と化合 物に分類することができる。
⑵ 食塩水を加熱して水を蒸発させ,冷却して純粋な水を得るような方法を
( )という。
⑶ 温度による溶解度の差を利用して物質を精製する方法を,( ) という。
⑷ 黒鉛と( )のように,同じ元素からできている単体で,性 質の異なるものを互いに( )という。
⑸ リチウムを含む化合物の水溶液を炎の中に入れると( )色の炎色 反応を示し,カルシウムを含む化合物の場合は( )色の炎色反応を 示す。
⑹ 食塩水に硝酸銀水溶液を加えると白色沈殿が生成する。これは食塩水に 成分元素として( )が含まれるためである。また,食塩水は黄色の 炎色反応を示すことから,成分元素として( )を含むことがわ かる。
3.物質の三態
⑴ 固体が液体に変化することを( )といい,逆に液体が固体に変化 することを( )という。
⑵ 固体が融解する温度を( )といい,液体が( )する温度を 沸点という。
⑶ 液体が気体に変化する現象を( )といい,内部から激しく気体に 変化する場合は,特に( )という。
⑷ − 273℃を0 K とした温度を( )温度という。この温度を用いる と,27℃は( )K になる。
⑸ 物質の種類は変わらず,形や状態が変化することを( )変化とい い,別の種類の物質に変化することを( )変化という。
< 解 答 >
合金青銅(ブロンズ) 黄銅(しんちゅう) プラスチック ポリエチレン
混合物単体
蒸留
再結晶
ダイヤモンド(またはフラーレンなど) 同素体
赤橙赤
塩素ナトリウム
融解凝固
融点沸騰
蒸発沸騰
絶対300
物理(状態) 化学
チェックテスト
次の文中の空欄に適当な語句,値,式等を入れよ。
― 64 ― 第1章 物質の構成
ポイントチェック
⑴ 酸化と還元の定義
酸化(酸化される) 還元(還元される) 例
酸素 酸素を(ア ) 酸素を(イ ) CuO + H※CuOは還元された。※H2 → Cu + H2は酸化された。2O 水素 水素を(ウ ) 水素を(エ ) H2S + Cl2 → S + 2HCl
※H2Sは酸化された。※Cl2は還元された。 電子 電子を(オ ) 電子を(カ ) 2Cu+O O2 → 2CuO 2Cu → 2Cu2+4e− → 2O2++4e2− −
※Cuは酸化された。※O2は還元された。 酸化数 酸化数が(キ )酸化数が(ク ) 2Cu + O 0 0 +2 −22 → 2Cu O
※Cuは酸化された。※O2は還元された。 1つの反応では,酸化と還元は必ず同時に起こる。これを酸化還元反応という。
⑵ 酸化数
電子のやりとりから酸化・還元を判断するための基準となる数値。物質中の原子の酸化状態を表 し,+,−の符号をつけて示す。酸化数の求め方には次のような規則がある。
規則 例
1 .単体中の原子の酸化数は(ケ )と
する。 H2(H:0),Cl2(Cl:0),Fe(Fe:0) 2 .単原子イオンの酸化数は,イオンの電荷に等
しい。 H
+(H:+1),Cl−(Cl:−1) Cu+(Cu:+1),Cu2+(Cu:+2) 3 .化合物中のH原子の酸化数は(コ ),
O原子の酸化数は(サ )とする。た だし,過酸化物中のO原子の酸化数は例外的に
−1とする。
H2O(H:+1,O:−2) CO(C:+4,O:−2)2 H2O(H:+1,O:−1)2 4 .電気的に中性の化合物中では,構成原子の酸
化数の総和は0とする。 NH3(N:−3,H:+1) 総和=(−3)+(+1)×3=0 5 .多原子イオンでは,構成原子の酸化数の総和
は,そのイオンの電荷に等しい。 SO4
2−(S:+6,O:−2) 総和=(+6)+(−2)×4=(−2)
※アルカリ金属やアルカリ土類金属と水素との化合物の場合,水素の酸化数は−1となる。 例)NaH,CaH2(H:−1)
9.酸化と還元
酸化数の求め方(優先順)
1.単体を構成している原子は0 2.酸化数の合計は,化合物は0
単原子イオンはその電荷の価数と符号
多原子イオン全体の酸化数もその電荷の価数と符号 3.化合物中のLi,Na,K などの1族金属元素は+1
Mg,Ca,Sr などの2族金属元素は+2 Al は+3
4.化合物中のHは+1
5.化合物中のOは−2 で考えていく。
3
― 118 ― 第2章 物質の変化
175.(酸化数)次に示す化学式中の硫黄(S)原子,窒素(N)原子,炭素(C)原子,塩素(Cl)
原子の酸化数を求め,例にならって下図の の中に化学式を記入せよ。
硫黄
SO
2窒素
N
2炭素
CO
塩素
HClO
37
6
5
4
3
2
1
0
1
2
3
4
酸化数
CO
CO
32−CH
4CO
2C
炭素
+2
硫黄
SO
2H
2S SO
42−Na
2SO
4S
Na
2SO
3+4
N
2NO
3−NH
3NO KNO
3NO
2N
2O
4窒素
0
HClO
3Cl
2HCl
HClO HClO
2HClO
4塩素
+5
7
6
5
4
3
2
1
0
1
2
3
4
酸化数
176.(酸化数)次の化学式の下線をつけた原子の酸化数を求めよ。
⑴H
2⑵O
2⑶Mg ⑷Mg
2+⑸Br
−⑹CH
4⑺MnO
2⑻Al
2O
3⑼H
3BO
3⑽H
2O
2⑾NH
4+⑿PO
43−⒀KMnO
4⒁Na
2CO
3⒂K
2Cr
2O
7⒃FeSO
4⒄Fe (SO
2 4)
3⒅NaH ⒆NaHSO
4⒇KHCO
39.酸化と還元 ― 121 ―
177.(酸化剤・還元剤)次の酸化還元反応について,例にならって表を完成せよ。
例 CuO+H
2→ Cu+H
2O
⑴ Fe
2O
3+2Al → 2Fe+Al
2O
3⑵ 2KI+H
2O
2→ 2KOH+I
2⑶ SO
2+2H
2S → 3S+2H
2O
⑷ SO
2+H
2O
2→ H
2SO
4⑸ MnO
2+4HCl → MnCl
2+Cl
2+2H
2O
⑹ Cu+4HNO
3→ Cu(NO
3)
2+2H
2O+2NO
2酸化された物質 還元された物質
酸化剤として働いた物質
還元剤として働い 酸化された た物質
原 子 酸化数の変化 還元された原 子 酸化数の変化
例 H 0 →+1 Cu +2→ 0 CuO H
2⑴ → →
⑵ → →
⑶ → →
⑷ → →
⑸ → →
⑹ → →
178.(酸化還元反応)次の反応が酸化還元反応であれば○,酸化還元反応でないものは×を記せ。
⑴ HCl+NaOH → NaCl+H
2O
⑵ CH
4+2O
2→ CO
2+2H
2O
⑶ Zn+H
2SO
4→ ZnSO
4+H
2⑷ 2H
2O
2→ 2H
2O+O
2⑸ 2KClO
3→ 2KCl+3O
2⑹ 2NaHCO
3→ Na
2CO
3+CO
2+H
2O
― 122 ― 第2章 物質の変化
175.
+7 +6 +5 +4 +3 +2 +1 0 -1 -2 -3 -4
窒素
硫黄 炭素 塩素
SO42− Na2SO4
SO2 Na2SO3
NO3− KNO3
NO2
NO N2
NH3
S H2S
N2O4 CO32− CO2
CO C
CH4
HClO4
HClO3
HClO2
HClO Cl2
HCl +7 +6 +5 +4 +3 +2 +1 0 -1 -2 -3 -4
〔解説〕 硫黄
例)SO2 x+(-2)×2=0,x=+4 H2S (+1)×2+x=0,x=-2 SO42- x+(-2)×4=-2,x=+6 Na2SO4 (+1)×2+x+(-2)×4=0,
x=+6 S 単体なので0
Na2SO3 (+1)×2+x+(-2)×3=0, x=+4
窒素
例)N2 単体なので0
NO3 x+(-2)×3=-1,x=+5 NH3 x+(+1)×3=0,x=-3 NO x+(-2)=0,x=+2
KNO3 (+1)+x+(-2)×3=0,x=+5 NO2 x+(-2)×2=0,x=+4 N2O4 2x+(-2)×4=0,x=+4 炭素
例)CO x+(-2)=0,x=+2 CO32- x+(-2)×3=-2,x=+4 CH4 x+(+1)×4=0,x=-4 CO2 x+(-2)×2=0,x=+4 C 単体なので0
塩素
例)HClO3 (+1)+x+(-2)×3=0,x=+5 Cl2 単体なので0
HCl (+1)+x=0,x=-1 HClO (+1)+x+(-2)=0,x=+1 HClO2 (+1)+x+(-2)×2=0,x=+3 HClO4 (+1)+x+(-2)×4=0,x=+7 176.⑴0 ⑵0 ⑶0 ⑷+2 ⑸-1 ⑹-4
⑺+4 ⑻+3 ⑼+3 ⑽-1 ⑾-3
⑿+5 ⒀+7 ⒁+4 ⒂+6 ⒃+2
⒄+3 ⒅-1 ⒆+6 ⒇+4
〔解説〕⑴~⑶単体の原子の酸化数は0
⑷~⑸単原子イオンの酸化数は電荷に等しい。
⑹x+(+1)×4=0 x=-4
⑺x+(-2)×2=0 x=+4
⑻x×2+(-2)×3=0 x=+3
⑼(+1)×3+x+(-2)×3=0 x=+3
⑽(+1)×2+x×2=0 x=-1
過酸化物中のO原子の酸化数は例外的に-1である。
⑾x+(+1)×4=+1 x=-3
⑿x+(-2)×4=-3 x=+5
⒀(+1)+x+(-2)×4=0 x=+7
⒁(+1)×2+x+(-2)×3=0 x=+4
⒂(+1)×2+x×2+(-2)×7=0 x=+6
⒃硫酸イオンSO42-の酸化数の総和は-2なので x+(-2)=0,x=+2
⒄x×2+(-2)×3=0,x=+3
⒅(+1)+x=0,x=-1
金属水素化合物のH原子の酸化数は例外的に-1である。
⒆(+1)+(+1)+x+(-2)×4=0,x=+6
⒇(+1)+(+1)+x+(-2)×3=0,x=+4 177.
酸化された物質 還元された物質 酸化 剤として働いた物質 還元剤として働いた物質 酸 化された
原 子
酸化数の変化 還 元された 原 子
酸化数の変化
⑴ Al 0→+3 Fe +3→0 Fe2O3 Al
⑵ I -1→0 O -1→-2 H2O2 KI
⑶ H2SのS -2→0 SO2のS +4→0 SO2 H2S
⑷ S +4→+6 O -1→-2 H2O2 SO2
⑸ Cl -1→0 Mn +4→+2 MnO2 HCl
⑹ Cu 0→+2 N +5→+4 HNO3 Cu
〔解説〕酸化された原子を含む物質=還元剤 還元された原子を含む物質=酸化剤 178.⑴× ⑵○ ⑶○ ⑷○ ⑸○ ⑹×
〔解説〕
⑴酸化数 H+1 C-1l+N+1a O-2 H+1 → N+1a C-1l+ H+12 O-2 酸化数の変化なし ⑵酸化数 C-4H4+2O02 → C+4 O-22+2H2-2O
⑶酸化数 Z0n+ H+12SO4 → Z+2nSO4+H02 ⑷酸化数 2H2-1O2 → 2H2-2O+O02 ⑸酸化数 2KC+5l O-23 → 2KC-1l+3O02
⑹酸化数 2N+1a H+1 C+4 O-23 → N+1a2 C+4 O-23+ C+4 O-22+ H+12 O-2 酸化数の変化なし
― 28 ― 解 答 編