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第7期第4回議事録(平成23年7月29日) 男女共同参画推進会議 議事録|浦安市公式サイト

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第4回浦安市男女共同参画推進会議議事録(議事要旨)

1.開催日時 平成 23 年 7 月 29 日(金) 午後 6 時~8 時

2.開催場所 浦安市民プラザ Wave101 市民サロン 5

3.出 席 者

(委員)

小玉会長、中山副会長、石黒委員、加藤委員、菅宮委員、石川委員、服部委員、 宇田川委員、姫野委員、玉井委員、平野委員、新井委員、宮田委員(以上、敬称略)

(事務局)

市長公室次長、企画政策課長、企画政策課主幹、人権・男女共同参画係長、 人権・男女共同参画係主任主事

4.議 題

①意見交換 男女共同参画社会の実現に向けた浦安市の課題について

②報 告 平成 22 年度「改定うらやす男女共同参画プラン事業調査」結果報告

③そ の 他 連絡事項等

5.議事の概要

①男女共同参画社会の実現に向けた浦安市の課題について、主に東日本大震災を踏ま えた意見交換が行われた。

②平成 22 年度「改定うらやす男女共同参画プラン事業調査」の概要について、事務局 から報告した。

6.議 事

事務局:前回の推進会議が 3 月 1 日に行われ、11 日に東日本大震災が起きた。委員の皆 様の中にも被災された方がいらっしゃると思うが、浦安では幸いにして、怪我 をされた方も亡くなった方もいないということである。

5月 2 日に災害対策本部が復興本部に切り替わり、4月 1 日に予定されていた人

事異動が 6月 1日に行われた。女性プラザでも、広聴広報課から柳田が所長と して異動してきたので、今後ともよろしくお願いしたい。

事務局:推進会議の委員の中で、関係団体から婦人の会会長の山本委員に参加していただ いていたが、一身上の都合で辞退の申出があった。代わりの方を婦人の会の方か ら推薦をいただいている。次回からお越しいただく予定である。それでは、ここ からの議事進行を小玉会長にお願いしたい。

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会 長:私は都内に住んでいるので、東日本大震災で浦安市が大変な状況であることを メディアを通して知った。そういう話も含めて、本日は男女共同参画の議論を できればと考えている。それでは、事務局から資料の説明をお願いしたい。 事務局:議題に入る前に、昨年度9 月から発足した第7 期の推進会議を振り返りたい。

平成 22 年度は推進会議を3 回行った。1 回目(9 月 22 日)は、小玉会長から「男 女共同参画とは」というレクチャーをしていただいた。2 回目(1 月 31 日)は、 浦安市の課題について、市民意識調査の結果をもとにご意見をいただいた。3 回 目(3 月 1 日)も、浦安市の課題について、浦安市職員意識調査の結果をもとに ご意見をいただいた。以上が平成22 年度の推進会議の開催内容である。 平成23年度以降は、本日(第4回)を含め、第9回までを予定している。第5 回では、第 2 次プランの基本計画原案についてご意見を伺う予定である。 会 長:それでは本日の議題「男女共同参画社会の実現に向けた浦安市の課題について」

に入りたい。資料2 について、事務局より説明をお願いしたい。

事務局:資料 2 は、平成 22 年度の推進会議における意見や意識調査の結果をまとめたも のである。2次プランの基本計画に反映させていく予定である。左欄に 10 項目 に分類し、それぞれの現状と現状に対する希望、希望に近づけるための方策に ついて意見をまとめた。なお、空欄はご意見をいただいていない部分である。 会 長:ここでの自由な意見が 9 月以降の基本計画の原案作りに活かされる。資料の空

欄部分を意識しながら、現状に対する希望や希望に近づけるための方策につい て、踏み込んだ意見をいただきたい。

資料の項目「意識づくり」、「職場に関すること」、「家庭に関すること」、「政策 決定に関すること」、「防災に関すること」については、あまり意見が出ていな い。その他にも、「健康に関すること」「暴力に関すること」「メディアに関する こと」「暮らしやすい環境に関すること」「推進体制について」があり、全部で 10 項目ある。できれば全部の話ができればよい。

例えば、「意識づくり」では、「男性が優遇されていると感じている」がさらに 強まっている。「男女共同参画社会という言葉を知っている人が少ない」という 調査結果も出ている。

また、現状では防災に関して意見が一つしか載っていない。ここには、「こども 家庭課には女性職員が多く、防災課、地域ネットワーク課には男性職員が多い」 とある。これは市役所の現状である。防災自体というよりは、「防災と男女共同 参画」という視点から、女性や高齢者、障がいのある人、外国人、子どものニ ーズをどう反映させるかなど、今回の震災を通して感じたことを伺いたい。 委 員:節電という問題がここしばらく続くであろう。大企業は勤務時間帯を変えたり、

木、金曜日を休みにするというようなことがかなり増えてきた。そのような勤 務形態になる浦安市民も多くなるのではないか。仕事から早く帰宅して、子育

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てや家事、介護に協力する時間が増えてくるなどの変化があるのではないか。 この震災を男女共同参画を推進するチャンスと捉えていけばよい。

会 長:画一的な働き方から変わるというのは大きいことである。

委 員:私は入船中央エステートに住んでいる。1 棟当たり 8 軒から 10 軒で、各棟に防 災当番がいる。今回の地震は、平日の昼間だったので、女性しかいなかったが、 自治会で実際に活躍しているのは意外と女性が多い。そういう人たちが率先して 近所の安否確認、情報の収集などを行っていた。資料では「防災課、地域ネット ワーク課に男性職員が多い」とあるが、各自治会では女性が多く、男女共同参画 はある程度進んでいるのではないか。きちんと指揮がとれる女性もいると今回 の震災で感じた。

委 員:今回、小学校は避難所となり、学校や地域、家庭、行政が連携して活動でき るまたとない機会となった。自分の学校では、男性より女性の教員が多いが、 食事や毛布を配ったりするのは男も女も関係なくみんなでやっていた。夜間に ついては、泊まるのは男性で、女性は12 時くらいに帰宅させるなどの考慮はし た。ただ、犬や猫などのペットの問題や、学校がいっぱいになるくらい多くの 人が避難してきた場合にどうするかという問題がある。

また、昼と夜、平日と休日では職員の勤務対応が違う。そういうときにどのよ うに対応すればよいのか、今後行政と連携をとりながら考えたい。

子どもに関するニーズとして、相談員を学校に派遣してもらい、「夜眠れない」 といった相談などに対応している。

それから、障がいのある方の簡易トイレは和式のみであったが、洋式でないと 使えないという問題もあった。洋式しか入れない人には、水を汲んで学校のト イレは使っていただいた。今回の地震は昼間に起きたこともあり、女性と高齢 者が多かったため、水汲みは職員が行った。良かったのは子どもたちが手伝い に来たことである。家庭の一員としての自覚を育てるという良い面もあった。 会 長:簡易トイレの件については、ぜひ検討していただきたい。

委 員:男性も女性も関係なく、出来る人がやるということで、近所のネットワークが 深まったと思う。防災放送がアナウンスされても聞こえない場合があるが、聞 こえた人が他の人に伝えることがあった。

それから、災害時に何ができるかを事前に学習するのは、なかなか難しい。阪 神淡路大震災の経験談を聞く機会があり、いろいろな話を聞いたが、今回の震 災の際に役立てられることはあまりなかった。私が一番ありがたかったのは、 地域の情報交換だった。

委 員:学校で地域の自治会長が集まり、今後の対応を話し合った。マンションと一戸 建ての自治会があるが、一戸建の方は自治会に入らない人が多かった。全く入 る気がなかったような方々が、「ぜひ自治会に入れてくれ」と言ってくるなど、

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話す機会が多くなり、自治会のまとまりが非常によくなったという話をしてい た。

委 員:子どもが小学生だが、都内に勤めていて大変な思いをして帰ってきた。そのと きに情報の大切さを感じた。今回、初めて浦安市からのお知らせを携帯メール で受ける登録をした。

その一方で、私のいる地区は高齢者が多いので、メールを受け取れない人もい ただろう。送信されてきたメールにも「情報にアクセスできない方のために、 紙に内容を書いて掲示してください」と書いてあった。

会 長:その防災メールは浦安市で出しているのか。掲示板みたいなものがあるのか。 委 員:携帯電話で登録をすると、メールで情報を受けとることができる。

会 長:それは以前からあったのか。 事務局:以前からあった。

委 員:携帯電話は、緊急時に使えなかったが、落ち着いてから色々な情報を集めると きに使った。あとは、ツイッターもある。

委 員:私の団地では、受けた情報をチラシにして各戸に回す形をとっていた。

委 員:私はお風呂に入れず、葛西のお風呂屋に行った時、同じように洗濯している見 ず知らずの方と「もしかしたら浦安の方ですか」と知り合いになり、情報メー ルがあることを教えてもらった。市役所からよい情報を流しているにも関わら ず、まだ知らない方が多いのではないか。私もすぐママ友に知らせた。意外と 知らない人が多く感謝された。

委 員:テレビやラジオのニュースは役に立たず、「どこで水を配ります」など、浦安市 の情報メールが一番助かった。

委 員:震災を機にメールの登録者は増えたのか。

事務局:3 月の時点では、情報メール登録者は7 千 8 百人くらいであったが、現在は 4 万 人くらいである。ツイッターのフォロワー数は、5、6 百くらいだったのが、現 在は 1 万 2 千くらいである。

委 員:東京電力の計画停電の情報がすぐに浦安市民に配信されたので、非常に助かっ た。ただ、多くの年配の方はそういう情報をとる方法がないか、もしくは知ら なかった。情報を取りに行くか、受け身かに分かれる。受け身の人たちに、ど ういう方法で発信するかは課題である。しかも取りに行った人も、その情報を 精査して情報を取捨選択することが求められている。メディア・リテラシーと いう面でも考えさせられた。

委 員:市役所に問い合わせをしても、「ホームページを見てください」「携帯メールで 流している」などが逃げ口上になっていた部分はあったのではないか。

私は自治会長をしているが、会員が「自宅の下水が詰まった」と市役所に電話 をすると、「自治会経由で連絡してほしい」と市役所が対応したため、会員は自

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治会長を市役所の代理人だと思い、文句言ってくることが結構多かった。それ は、自治会活動に参加しない人ばかりだった。参加していれば、防災訓練など で上下水道が止まったときは、トイレを使えないことは分かっている。分から ない人は、どうしたらよいかパニックを起こしている感じだった。夜中でも私 のところへ電話してきた。

また、仮設トイレを大至急設置したが、文句を言いにきた人が掃除をしている ところを見たことがない。震災でエゴも見た気がする。

良い面では、隣近所で助け合うなど、今まで以上にふれあいが増えた。ボラン ティアもお願いしたので、学生にはよい経験になったかもしれない。

委 員:男性も女性も子どもも関係なく、非常時に対応するということを経験した。自 分の地域では、女性の方が水を運ぶにしてもすごく工夫していたが、男性の方 しかできなかったこともあり、本当によい経験をした。

委 員:女性は情報網を活用して、一生懸命活動していた。

委 員:私は水の配給について市役所にお願いしたいことがある。あるところは水を汲 む人がほとんどいないが、片方では行列を作って並んでいた。無線でやりとり して、すぐ調整がつく話ではないか。職員はそういう対応をしないで、一日ず っと同じやり方で通していた。

委 員:災害のときは、上から下りてくるのを待つ態勢ではいけない。やはり地域から 声をあげないといけない。

委 員:美浜ではホテルでも水を配った。洗濯やお風呂もホテルで開放していたので、 そういう面では、入船や美浜の人は楽に乗り切れたかもしれない。

委 員:高洲では水を 4 リットルもらうのに、4 時間も並ばされた。市役所は何をやって いるのかとつくづく思った。給水所には、市職員が 2 人以上いたが、その職員 たちが他の給水所と連絡を取れば、すぐに解決できるのではないか。

会 長:今の話を聞いていると、浦安はいいところと感じるが、ところどころ、ひずみ があることが分かった。

委 員:今回の震災では、ひとり暮らしの高齢者や障がいのある方などは、非常に大変 な思いをしたと思う。スーパーも閉まっていて、食料も水の確保も難しかった。 そういう人たちに市役所がどういう対応したのか。また、そういう人たちへの 対応と男女共同参画がどう結びつくのか教えていただきたい。

会 長:一つは、一人暮らしの高齢者には女性が圧倒的に多い。男女差があることが問 題になってくる。

事務局:独居の高齢者や高齢者のみの夫婦へは、民生委員の協力をいただきながら、情 報提供を行うとともに、困っていることはないか話を聞いてもらった。高齢者 は、水を我慢したり、取りに行くことが大変なので、届けに行くこともした。 障がい福祉課と連携をとりながら対応したケースもある。完璧という状況では

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なかったかもしれないが、基本的にひどい状況にはならずに済んだと思ってい る。

会 長:男女共同参画の視点では、女性高齢者の独居にどう対応するかということと、 日本語の分からない外国人の妻などにどういうフォローをするかが課題である。 委 員:外国人は地域で助けられる部分がある。地域でもその国の言葉が話せる人が何

人かいたりする。一人暮らしの障がいのある人などには、どういう対応したの か。

事務局:障がい福祉課でデータを持っているので、それをもとに対応した。

委 員:民生委員で高齢者要援護者名簿を昨年10 月に作ったが、市からデータをもらっ ていなかったので、今回活用できなかった。そういうことで、民生委員が作っ た名簿を使い、ボランティアに70 歳以上の方に水を配るようお願いした。 ボランティアに名簿を渡していいのかという問題もあったが、個人情報でも災 害時は使ってよいという気もした。

委 員:私の地域には水運びのボランティアはいなかった。松葉杖の人がリュックサッ クで、2 リットルのペットボトルを運ぶのに市職員も市民も助けていなかった。 委 員:周囲も助けるどころではないという感じか。

委 員:そのとおりである。

会 長:地域差もあったみたいである。地域の中でどういうネットワークを作るか、ど ういう協力体制ができるのかという話であった。もう少し話しを広げて議論し ていきたい。

委 員:男女共同参画の観点からすると、男性の意識が地域人として目覚めてきた。 つまり会社人間ではなく、自己の捉え方を変化させてきたという感じがする。 女性も、個人のアイデンティティの捉え方を多様化できる機会であったのでは ないか。それを「職場」「家庭」「政策決定」などに広く反映させていけばよい。 外国人についてだが、外国人という位置付けにしてしまうと、どうしても「外 の人」になってしまう。地域の人という捉え方や、外国人でも女性とか子ども という捉え方をするようになれば、もう少し緩やかな関係を築くことができる のではないか。決めつけない形で考えていく必要がある。「意識づくり」にも関 係してくることである。

男女共同参画の根幹は、おそらくみんなが参加して、みんなが利益を得て、で きるだけよい形の生活ができることであると思う。具体的な経験を聞き、これ を契機に市役所等が先頭に立って、人の見る目を変えていくような意識改革に つながれば素晴らしいと思った。

災害拠点など人々が集まる場所で、みんなが納得するのは難しい。先ほど、避難 所に犬と猫を連れてくる人がいるという話があったが、これは価値観の違いだ ろう。おそらく、外国人や世代間では、必ず価値観の違いが生じる。価値観の

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違いを超えたルール作りを、自治会や職場などいろいろな場で試みていくこと が必要ではないか。そういう営みが行われると、女性の意見も取り入れていこ うという意識が人々の中に芽生えくるのではないか。

委 員:外国人ということで考えると、日本人は防災訓練を幼稚園の頃から受けている。 地震が起こったら、机の下にもぐるなど、自分の命を守ることができる。しか し、地震のない国からきた外国の人たちは、そういったことができない。実際、 地震のときには、本当に顔がひきつり、すごい形相でデッキに出てしまった。 外国人がたくさん働き、住んでいる浦安では、そういった教育や啓蒙活動もし ていかなければいけないと感じた。

会 長:私たちが普通に出来ること、知っていることを伝えないといけない。 委 員:外国人がとても多いまちなので、これから必要に迫られるかもしれない。 委 員:しかも多国籍である。

委 員:いろいろな国の人がいる。ダイエーなどでも、例えばマレーシア人などもよく 見かける。そういうまちであるということも、意識しなければならない。 委 員:外国人を含めた地域づくりの方向性として、日本のルールに従ってほしい人と

外国人とともに新しく何か生み出すという意見に分かれる。男女共同参画にお いて、ひとつのポイントになる。皆さんがどういう考えを持っているかが重要 なポイントだと思う。

委 員:韓国の方が私たちのところに視察に来た。韓国では自治会がないという話を聞 いたが外国ではどうなのか。

委 員:欧米では教会がベースではないか。小さい頃からボランティア精神を養える。 委 員:韓国もそうか。

委 員:韓国は儒教なので違うのではないか。

委 員:自治会はないと言っていた。まち単位で行動するというようなことはない。町 内会もない。

会 長:日本では自治会があることや、活動内容などの情報提供を外国人にする必要が ある。

委 員:そういう点で言えば、UIFA で自治会に代わることをしているのではないか。市 役所ではいかがか。

事務局:例えば広報は英訳がある。ホームページでは、英語、韓国語、中国語での変換 ができる。ただ、生活に密着した情報提供はなかなか難しい。

委 員:外国人登録数はどのくらいか。新宿区はとても多く、1 割から 2 割が外国籍だと 聞いたことがある。

事務局:浦安の外国人登録者数は、平成22 年 10 月時点で 3,630 人である。

会 長:まだまだ、資料の空白がある。ほかの論点である職場のワーク・ライフ・バラ ンスや家庭、政策決定についてはいかがか。また、今回の震災を受けて健康や

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メンタルに関する顕著な問題などはあるのか。

事務局:対応はしている。特に子どもの震災後の心のケアは大切である。夜中泣くよう になったとか、余震が怖いという訴えがある。情緒不安定になったりといろい ろな問題が出ている。

会 長:学校ではどういう様子か。

委 員:自分の学校では、4 月に調査をして、そういう子どもが10人程いた。夜泣きな どは低学年が多い。

委 員:10 人程とは、何人中のことか。

委 員:約 2 百人中である。徐々に解消に向かっている。

委 員:放射能の問題など、子どもより母親が大変ではないか。母親の心のケアが大事 である。

事務局:大人の心のケアも行っている。データは手元にないが、多くなっているかもし れない。

委 員:私たちの団体で子どもの一時預かりをしているが、震災以降、利用者が減った。 子どもと離れることへの恐怖や心配が、母親たちの心をある意味縛っている。 また、震災直後から始まった水を含めた食品問題もある。

一時預かりの利用率は、いまだ下がったままである。余震もまだあるので、浦 安から離れることが怖い、歩いて戻れる距離に預けたいという気持ちが高まっ ていると感じる。父親は働きに行ってもよいが、母親へは行かないでという気 持ちがあるのかもしれない。両親ともに東京へ行っていた人は、子どもが家に 帰れなくなったり、帰っても誰もいない状況であったようだ。

委 員:先生や保育士は大変な思いをされたであろう。母親が裸足で迎えにきたという 話も聞いた。母親たちが子どもと離れたくないという気持ちになるぐらい大変 だったということである。

委 員:仕事を辞めてしまうような状況は出ているのか。

委 員:遠くに行く仕事は避けたいということはあるようだ。今までは電車で通えると ころは働く圏内に入っていたが、今はできれば市内、何かあれば自力で戻れる 距離で仕事をしたいという希望がある。

委 員:不安感は震災直後よりも、どんどん増えている。高齢者などは、「外へ出るのも どうしようかな」という感じである。地域の中でもよいことばかりではないか もしれない。自治会ごとに違う問題が起きているかもしれない。

会 長:不安感が増しているのは、地震だけではなく、放射能の問題などにもよる。 委 員:家が傾いている中で、子どもの心が不安定になる。父親、母親はお金の問題も

抱えている。高いお金で買った上、さらに災害でお金がかかる。家庭内でもそ ういう小さな問題がたくさん起きて、だんだん大変になっている。

会 長:安全・安心がキーワードになっている。不安が増大している状況の中でどのよ

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うな対応が出来るかも考えなくてはならない。

委 員:ワーク・ライフ・バランス以前の問題である。今回のように諸問題が起きると、 母親たちは働くことに引け目を感じる。女性が対等に働くことができるステー ジがだんだん遠くなる。どのような解決策があるのか。

委 員:会社の方も一時的に在宅で対応してくれたが、全てそれが出来るわけではない。 委 員:生活自体はだいぶ震災前に戻りつつあるが、精神的には震災前に戻れていない。 地下鉄に乗っていても、今もし地震がきたらどうだろうとか、京葉線の高い橋 を渡って通勤している時に、首都直下地震が起きたらどうだろうとか考えるよ うになった。以前は夏休みなどに子どもが一人で家にいて、私は昼間仕事に行 くことが当然だったが、今は不安に思う。高校生の子どもでもそうなので、ま してや小学生の子どもを持っていたら、仕事をセーブしたかもしれない。不安 感を持ちながら働くということは、当面続くだろう。この不安感は、東京で働 いている父親よりも、子どもをまず第一に考えて生活をしている女性の方がよ り多く抱えていると思う。

委 員:学校の避難訓練の際に引き渡し訓練も行うが、父親・母親関係なく、連絡がつ いたところから、「迎えにきてください」と伝える。それこそ男女平等である。 最近は、怪我や病気の場合も父親・母親関係なく迎えに来てもらう形を徐々に 浸透させ、平等の意識付けをしている。

職場の男女平等観について、男性優遇感が強まってきているとある。学校では、 現実的にリーダーは女子が多く、男子はそれについていくような形が非常に多 い。社会とはちょっと違うようである。小中学校の時に男女平等であったのが、 いつ頃逆転するのか。

委 員:就職の時である。学校は平等だと思う。

委 員:女性の不安感もあるが、震災を機に私の夫もかなり変わった。子どもに対する 意識も持つようになった。「仕事が忙しいから、緊急の連絡先にするな」という 話ではなくなった。

特に、都内に勤めている男性サラリーマンは、自分が浦安市民だという意識が あまりなかったと思うが、震災を機に少し変わったという人が多いのではない か。

委 員:若い父親や小学生を持つ父親などは、理解があると思う。問題は 40 代である。 その世代の意識改革は、市民意識調査でも分かるように大変であろう。

委 員:時代とともに、自然に変わっていく。最近の小学生は、男子と女子が一緒に帰 ったりするのはごく自然である。我々が小学生の時には、男女という意識があ った。

委 員:サッカーの大会も一緒に出る。そういう意味では男も女もない。ただ、体力で 男女差はある。

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委 員:能力ではなくて役割意識だと思う。夫、男性が変わったのは、本当にそうだと 思う。一方で、女性が変わったかは少し疑問である。私の夫も自治会に参加し ているが、震災を機にずいぶん加入者が増えた。今までそんなに興味を持たな かった人が、たくさん入ってくれるようになった。ただ、今回の震災のように 昼間に地震が起きれば、母親しかいない。それにもかかわらず、母親たちは防 災担当の役に就きたがらない。もっと母親が参加し、災害時の組み立てをしな ければならない。少し落ち着いてきて、マンション自治会として、防災計画を 組み替えようとなった時に、それは男性がやってくれればという話しになる。 子 ど も に 関 す る こ と に は 積 極 的 に 参 加 す る そ う だ が 、 防 災 や マ ン シ ョ ン の 自 治・管理になると、ほとんどの母親が興味を示さない。できたら各棟の女性を 組織化したいという話などを聞いた。

会 長:女性の意識改革も必要である。

委 員:男性・女性に関係なく、地域を作っていく意識を持たなければならない。 委 員:震災を機に意識の変化があったと思うので、今までの意識調査のデータをその

まま使うのはどうかと思う。

会 長:今までの意識とは違うということか。 委 員:現実に変わっていると思う。

委 員:例えば、ピンポイントでの調査はできないか。男女平等観にしぼって意識の変 化を見ることなどはできないか。

委 員:被災していると人と、していない人との差は大きい。たぶん、東京の方には分 からないと思う。浦安市民の中でも、家が傾いてすごく不安になった人から、 そうでない人まで、程度の差はあるが、90%以上の人の意識が変わっていると 思う。いまだに歩くとあちこちボコボコで、カラーコーンが立っていて、そこ ら中が掘り返されている。「こんなに沈んだのか」という道を毎日目にして いるので、非常に影響を受けていると思う。

会 長:市民意識調査をもう1回行うのは難しいが、実施した方がよいというほど、変 わったということであろう。

委 員:浦安市内でも元町、中町、新町で被災の状況に差がある。

委 員:新浦安駅のメイン階段が直っていないので、非常に心に痛みを感じる。大きな 傷を残したまま、それを毎日見ながらみんな通っている。市内の各地域での男 女の意識差を見たい。

委 員:元町と中町・新町で意識は全然違うと思う。3 月 11 日から学校は休校になった が、元町は何ともなっていないから、子どもたちはただ遊んでいるだけである。 家が傾き、水汲みをしている地域とは、親も子も感覚の相違が非常にある。意 識調査を行っても、元町には何の変化もないのではないか。また、新町の中で も差がある。地域の実態を把握しなければならない。

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会 長:震災を受けて地域差が拡大したということか。

委 員:私は元町に住んでいるが、自宅で壊れたものはワイングラスが2個ぐらいだっ た。ライフラインも全て大丈夫だった。翌日、新浦安の液状化を見て驚いた。 これはただごとではないと思い支援に回ったが、意識の違いはその通りだと思 う。

委 員:当たり前のように昨日と同じ今日があって、今日と同じ明日が来るわけではな い。震災を境に自分の生き方にとって何が大事かということが、漫然としたも のではなくなった。今日出来ることは今日やるというような感覚になったとい う人が結構多い。被災者だともっと強いかもしれない。

委 員:災害が起きた時には、学校や公民館に集まることになっている。そういう所は、 他の建物より丈夫に造ってあると思った。そうではないということが分かり、 今後の生活が不安になった。

委 員:校舎はなんともない。

委 員:でも、教室に入れないくらい段差がついた。避難ができない。高洲公民館も建 設して半年も経たっていないのにガタガタになった。それに対し、公団住宅な どはほとんど被害がない。市役所関係の建物はしっかりして欲しい。

委 員:浦安南高校は、まだ避難したままである。

委 員:校舎が使えず、グラウンドも液状化した。富岡交番も被害がひどかった。 委 員:JR などは意外としっかり作られていた。県立高校や県警の交番、公立学校の建

物に被害があったというのは、一体どういうことだろうと不安になる。

委 員:昨日、佐原市などに行ったが、震災後の復旧を見ていると浦安は格段に早い。 比較をすると、浦安市役所は市民のために動いているように感じた。

委 員:突貫工事でつぎはぎだらけだが、ものすごい勢いで復旧した。

委 員:高洲のマンホールは1メートルくらい上がったまま、まったく直っていない。 委 員:記念に残すという話である。

委 員:聞いた話では、国の審査がまだ終わっていないらしい。それにより、国の補助 が決まるので、直せないということらしい。

委 員:交番や川の護岸など県レベルのものはできない。

委 員:国の審査が終わるまではそのままにしておかないといけない。地面もまだ安定 していない。安定すれば、下水道も埋めていけると聞いている。

委 員:まだ安定してないのか。

委 員:それでは、いつまでたっても終わらない。私の住むマンションでも、いつ修理 をするかという議論しているが、半年後という人やさらにその後と言う人がい る。今でもひと月に 1 ミリくらいずつ、すきまが広がっている。いつをもって 安定するというのか。

委 員:マンションによっても差がある。

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委 員:また、震度5 弱くらいの地震がきて、液状化が起こるのではという不安がある。 会 長:第 2 次プランの策定に向けた状況が、震災前からだいぶ変わってきている。浦 安はモデルになれる可能性をもっている。浦安のプライドを出しつつ、問題点 は問題点として見ながら、良いところを打ち出していくような基本計画にでき るのではないか。

委 員:今回の震災では、災害救助法に今までなかった液状化が加わった。これは浦安 のおかげだと思う。市役所も市長も、ずいぶん働きかけをしたということなの で、その成果はすごい。

委 員:「住みやすいまちナンバー1」を取り戻さなくてはならない。液状化がテレビで 取り上げられるが、それはもう止めてもらい、前向きなことを取り上げてもら った方がよいと思う。

会 長:日本中で基本計画を作っているが、浦安独自の基本計画だとアピールすること ができれば、住みやすい街だという話になる。

委 員:震災後、浦安市の人口は流出したのか。

事務局:確かに人口は少し減った。基本的には、3 月は出入りが多い。3 月は例年と変わ らなかったと思う。4 月は純減 300 人位である。

会 長:入ってこなくなったのか。 事務局:入ってきていない。

委 員:入船 4 丁目のアパート、マンションは建替えていて入居者が出ている。元町に 移っているのか。

事務局:市内に転居している人もいる。仮に転居しているのかは把握できていない。 委 員:不動産業界では、売買が成立しないので死活問題である。明海大学で東畑先生

の液状化の話があった。これから、液状化の浦安をいかに住みやすいまちにす るかというテーマであった。その中で、これからの台風シーズンに、護岸は大 丈夫かという質問があったが、直下型が来ない限り危険視する必要はないとい うことだった。被害は大したことないということであったが、現実には転出者 がいて、不動産売買がないということは、厳しい状況である。

委 員:私はライフラインを安定させて欲しい。下水道は 2、3 週間も使えなかった。専 門家うんぬんよりも生活実感でそう思う。

委 員:これから浦安のイメージを取り戻す、作り上げていくというのは、気持として は分かるが、どちらかというとそれぞれが内向きになっている。まず自分の身 の回りを守らなければという意識が強いと思う。

会 長:それは一つの課題である。

委 員:マンションの売買で民事の問題が数件起こっている。今までそんなことはなか った。いくつもの問題を浦安は抱えている。

会 長:生活実感に大きな変革があったということを踏まえた基本計画にしていく。そ

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れでは、事務局から資料 3 の事業調査報告をお願いしたい。

事務局:事業調査は、改定プラン(現プラン)に掲載されている男女共同参画に関する 事業について、庁内で関係する部署に21 年度の実施状況を調査したものである。 表を見ていただくと、例えばメディアリテラシーについては、企画政策課、情 報政策課、中央図書館で行うことになっている。実施した事業には「○」、着手 に至らなかった事業は、「-」で示している。調査は、調査票による記述、及び 担当職員へのヒアリングを実施した。

会 長:基本計画にどういう事業を盛り込んでいくか、従来のもの以外の事業を盛り込 んでいくということである。今後、この会議ではこういう基本計画、こういう 事業が必要ではないかということまで含めて議論できると考えている。9 月の会 議に向けて、事業調査報告を参考にしていただければと思う。

事務局:次回は9 月下旬を予定している。

会 長:話はまだまだ尽きないが、震災の前と後では意識が非常に変わったことを実感 した。ぜひ浦安をアピールするような、日本中でここだけの独自の計画ができ るようなもの目指し、今後議論していきたい。

以上

参照

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前回ご報告した際、これは昨年度の下半期ですけれども、このときは第1計画期間の

2017年度 2018年度 2019年度 2020年度 第一庁舎、第二庁舎、議会棟の合計 188,600 156,040 160,850

○東京理科大学橘川座長

第1回 平成27年6月11日 第2回 平成28年4月26日 第3回 平成28年6月24日 第4回 平成28年8月29日

会  議  名 開催年月日 審  議  内  容. 第2回廃棄物審議会

きも活発になってきております。そういう意味では、このカーボン・プライシングとい

日時:2014 年 11 月 7 日 17:30~18:15 場所:厚生労働省共用第 2 会議室 参加者:子ども議員 1 名、実行委員 4

その上で、第一地区、第二地区、第三地区とあるなか、今回の第一地区がその3つの地